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2025年5月のニュース

今年もNPWA会員の皆さんの活動振りは多種多様です。学術ニュースは、①超高齢期における認知機能低下とアルツハイマー病では異なる認知特性の発見、②DeepMindの最新AIエージェント『AlphaEvolve』、➂下畑先生からの最新医学情報です。

1.2025年5月の活動状況
佐藤 ヒロ子さんの投稿
船橋市の中心を流れる海老川の支流の長津川。途中の福像を由縁を解説しながら長津川親水公園へ「ミニトリップ」 街歩きは大好きメンバー 今日も賑やかです。 #船橋ウォーキングソサイエティ #土曜日コース #ポールウォーキング #ノルディックウォーキング #14福像巡り #長津川親水公園 #暑熱順化

杉浦 伸郎さんの投稿
ポールウォーキング秋田大会無事終了しました。心配された雨もあがり最高のコンディションで臨むことが出来ました。これも秋田ポールウォーキングクラブの皆さんの素晴らしいチームワークの賜です。馴染みのコーチ陣も全国から駆けつけてくれ楽しいセッションとなりました。この場をお借りして関係者の皆さんコーチ陣の皆さんに心より敬意と感謝を申し上げます。来年は3daysセッションとなりそうです。美の国秋田からしばらくは目が離せませんよ〜

田村 芙美子さんの投稿
5/4 はじめての秋田。秋田ポールウォーキング大会で来ています。内容充実の素晴らしいイベントに感動しました。懇親会①まで参加して、ホテルの温泉・サウナで寛ぎました。明日は観光です。詳細は帰鎌してから。不思議なご縁やハプニングもいっぱい💦

佐藤 ヒロ子さんの投稿
秋田で学んで 歩いて 観た   3日間 楽しかった〜〜 55年振りに秋田へ行ってきました 初日は 「ポールを持って歩く会秋田大会」 に参加 薄緑の芽も初初しい千秋公園を ウォーキングしてきました。 講師3名の講義内容は直ぐに 指導現場で役立つ内容で 参加甲斐がありました 2日目は男鹿を案内して頂き  午後はディスカッション  3日目は  電車の時刻に合わせて 空き時間を市内循環バスで 車窓から秋田市内見物 その後角館に移動して散策 充実の3日間でした。 秋田の皆様 コーチの皆様 お世話になりました ありがとうございました。

田村 芙美子さんの投稿
5/7 連休明けは初夏のような好天。昨夜久々の2泊3日の旅から戻り、くたびれ果てたかと思いきや、逆に元気を貰って帰ってこれたようで 朝からテンションあがっていました。テラススタジオに私の鬼門発見!勢いあまり今日も先週に続けて事故発生。m(__)m(爆) 朝イチのもやし特集をNHK+で観てさっそく購入!

スマイルチームさんの投稿
スマイルチーム。初初夏の遠足。 #ポールウォーキング #健康普及活動 #スマイルチーム #記録 #相模原 #サーフビレッジ #相模原市南区 #遠足 #遠征 #江の島 #20250508音楽: Cutting Kiwisミュージシャン: Rizensun

田村 芙美子さんの投稿
5/8 朝からFBと取っ組み合い。お昼からは西鎌倉の貯筋クラスへ。このところ気になっているのはウォーキングの歩数だけが相変わらず一人歩きしていること。今日はしっかり中強度運動の大切さを説明・実行してきました。STEP運動や大股歩き、スクワットなどで1日の4Mets運動を見てください!と。 秋田大会からコーチ@男鹿集合写真頂いたのでUPします。「静」と「動」 スマホ充電したまま出掛けて、カメラ登場できなかったので今日の写真に代えて。

佐藤 恵さんの投稿
岩手医大の非常勤講師2年目。 慣れないスーツを着て、講義スタート!講義とはいえ、ロコモの片足立ち上がりテストや、スクワット、かかと上げなど、運動指導者が故についつい実技を入れてしまう。 体を動かすと、やっぱり皆さんイキイキしますね!

Ruri Nissatoさんの投稿
先月登った今熊山の麓の里山があまりにも素敵だったので 今日は秋川の里山歩きに出かけました。 自然の中を1人であちこち歩き回るのは何て楽しいんでしょう。 地面に腰掛けて、作ってきたお弁当を食べれば聞こえるのは鳥の囀りだけ。。。 頭の中のゴミを捨てるみたいにスッキリ😆 里山を楽しんだ後、数十年来行ってみたかった喫茶店「むべ」に とうとう❗️寄ってみた💕💕 すると💦 「どこから来たの?」「バス停まで散策路があるのよ!私近所だから案内してあげるわ!」 と、お客さん達がみんな楽しくて、ワイワイと遊歩道を案内してくださった。 熊に注意⚠️って書いてあるけどぉ😆 今日はひとり旅を楽しみたかったのに😅 どうしてこうなっちゃうの⁉️😆あはは🤣 「私の家、あそこなの、青い瓦の。今度来たら寄ってね❗️」って、バス停まで送ってくれた。 「またねーーー!」って手を振って見送ってくださり。 知らない街歩きが ふるさとになったような 想定外の日になりました😊 有り難いことです🌸

田村 芙美子さんの投稿
5/9 渋谷教室(今日は階段昇降の体験。下りはポールなしの方がいい!との感想が多かったです。不安定な方は手摺の方が安全かも) 来週はこちらでも 例(秋田)のゲームをしよう。 終了後、一年ぶりの宮下公園(広い面積でビルの屋上にあります)に行ってきました。

スマイルチームさんの投稿
2025.5.6〜10 活動記録 ☺︎活き活き中屋敷 チェアエクササイズ®︎23名 ☺︎健康体操サークルポスター作成 ☺︎PW下見鵠沼海岸 ☺︎ポールウォーキング 鵠沼海岸〜江の島15名 ☺︎スマイルチーム上溝リズムダンス自主練16名 ☺︎Dリーグ観戦&応援 ☺︎青空ポールウォーキング 8名 今年度活動日チラシ作成(包括支援センター) ☺︎ティンカーベル 舞台出演練習 #ポールウォーキング #チェアエクササイズ®︎ #江の島 #Dリーグ #健康体操 #リズムダンス

中村 理さんの投稿
佐久ポールウォーキング協会より 5/11〜母の日/PW駒場例会〜でした。 集まった70名越えの参加者の皆さん〜連休疲れもなんのその笑顔☺️☺️でのPW闊歩でした。 @遠藤夫妻AC/さいたま市〜による習ったばかりの丁寧な準備運動で始まり、大塚proのジックリ筋トレ後歩き始め、公園〜牧場と寒さの残る木陰〜暖を求め日向へと楽しい散策でした。 次回は東御市へ足を運び 八重原/明神池散策でため池〜八重原米の水田〜じゃがいも畑・・沿いをPW❗️ 自由参加〜大歓迎‼️#

校條 諭さんの投稿
読売新聞オンラインがポールウォーキング紹介
歩行の不安な人にも向いた前方着地型の方式です。4点支持原理なので姿勢よく安定的に歩けます。秦野市で普及活動に長く取り組んでいる村上政司さんが紹介しています。
ポールウォーキングは日本の整形外科医が開発しました。私は共同開発者の指導者杉浦伸郎さんから2008年頃教わりました。
2本のポールで歩くもうひとつの方法として、ダイナミックに後方に押す4点駆動で歩くノルディックウォーキングがあります。こちらはノルディック(=北欧)という言葉から想像がつくようにフィンランドから伝わってきました。
※紙の新聞には載ってません。
www.yomiuri.co.jp

佐藤 ヒロ子さんの投稿
#船橋ウォーキングソサイエティ #2本のポールを使うウォーキング  2025/5/8 ウォーキングフォームをチェック 撮影時はいつもより  綺麗に歩きます… 普段もそう歩いて欲しいな〜

田村 芙美子さんの投稿
JR渋谷駅の動線が大きく変化 将来の東西自由通路整備に向けて土台が形成中 | SHIBUYA X WATCH

遠藤 恵子さんの投稿
📸【介護予防運動教室レポート】
本日のテーマは「足首を強くして転倒予防」✨ 80代の参加者の方から「1ヶ月前に足首を捻挫して不安がある」とご相談があり、腫れに配慮しながら、足首周りの安全な運動を皆さんと一緒に行いました🦶💪 🔹つま先の上げ下げ
🔹足指グーパー運動
🔹カーフレイズ&つま先上げ
🔹椅子に触れながらの1分間片足立ち 足の感覚を高め、筋力をつけることは、転倒予防や骨粗しょう症対策にもつながります🦴🌿 「タオルやストッキングでもできる運動」も紹介させていただきました。 日々の小さな積み重ねが、10年後の健康を支えます✨
これからも安心・安全・笑顔の運動教室を続けていきます! #介護予防 #転倒予防 #足首強化 #高齢者運動 #地域健康づくり #運動指導 #ゲンキクリエイターケイコ #足指グーパー #片足立ちチャレンジ

新井 恵さんの投稿
スマイルチームポールウォーキング部。 初初夏の遠足。 レッツゴー江の島🗼🏖️ #スマイルチーム #初初夏の遠足 #ポールウォーキング #健康普及活動 #スマイルチーム #記録 #相模原 #サーフビレッジ #相模原市南区 #遠足 #遠征 #江の島 #20250508音楽: Cutting Kiwisミュージシャン: Rizensun

スマイルチームさんの投稿
市内某所 介護付き有料老人ホームでの講座。3回コースの1回目。 #スマイルチーム #ポールウォーキング講座 #ウォーキングポールでエクササイズ #地域包括支援センター #記録 #20250513

田村 芙美子さんの投稿
5/13  暑くなりました。 暑熱順化で熱中症になりにくい身体づくり!シャワーではなく入浴がお勧めとのこと。今日は15名の出席で広町緑地公園の芝生広場でポールを使ったストレッチや筋トレをたっぷり。体操だけ参加し、後半の山歩きはパスするかたが増えてきたので ゆったり体操をしました。ポールを1本にして動画で拾ったポールさばきも試してみました。歩き組は大桐を見に山を登りました。殆ど咲き終えていましたが上のほうには紫色の綺麗な花が見えました(写真忘れ)

遠藤 恵子さんの投稿
✨半年ぶりの再開✨ ステップエアロビクス(踏み台昇降)レッスン再スタート!(前期6回) 💓‪🦵下肢筋力アップ・心肺機能向上・転倒予防にも効果的な有酸素運動。 💿🎶♬.*゚音楽に合わせて楽しく、安全に体力づくり♪#踏み台昇降運動#脂肪燃焼効果期待�#ステップエアロビクス #有酸素運動 #ロコモ予防 #運動指導‬‬‬

田村 芙美子さんの投稿
5/14 あちらでもこちらでも夏日!夏日!の声。まだ5月中旬ですが 日中の暑さは夏のようです。爽やかな朝 今日も北鎌倉。テラススタジオではまず靴の裏チェック。私は外側が減ってガニ股発覚。そしてなんと!今年初めて蚊🦟に刺されました。マットのうえで山の風を感じながらウトウト。

遠藤 恵子さんの投稿
【足裏健康講座】 ~セラピーの視点で整え、運動の視点で動かす~ イレギュラーなお仕事無事終了! 午後は集まりにくいと聞いておりましたがなんと!20名の方にご参加いただきました!! 終始賑やかに質問が飛び交い大変有意義な時間になりました。 代表の方に「とてもお忙しい人気の先生にやっと講座をお願いすることができました!!」と紹介されたら張り切るしかない😆 ボールを使ったフットケアがメインでしたがリクエストにお応えして手を使った足裏ケア方法も少しですがご紹介しました!! 🟢ボールを使った足裏ケア 足裏全体をコロコロ刺激 テニスボールやゴルフボールでも代用出来ますが 樹脂ボールを足裏に置き、親指側から小指側までまんべんなく前後に転がします。これにより、足のタテのアーチをケアできます。 足指でボールをつかむトレーニング 直径2~3cmのゴムボールを足指で挟んで持ち上げ、5秒キープします。これを3回繰り返すことで、足指の筋力を鍛え、外反母趾の改善や歩行機能の向上につながります。 足裏全体のマッサージ 土踏まず、中央、外側など、足裏全体でボールを転がしてマッサージします。足裏には多くのツボ(今回は代表的なツボ、湧泉・足心・失眠)があり、転がすだけで良い刺激になります。むくみ対策にもおすすめです。 ✋ 手を使った足裏ケア 足指の間を広げるマッサージ 親指と人差し指の間から小指に向かって、指の間を広げるようにマッサージします。これにより、足指の柔軟性が向上し、足裏の筋肉もほぐれます。 足裏のアーチを刺激するマッサージ 足指のつけ根あたりを手でつかむようにして、足裏の中足骨周辺の筋肉をほぐします。これにより、理想的な足裏のアーチを形成する助けになります。 足裏全体のマッサージ 親指で足裏全体を押しながら、硬い部分を重点的にほぐします。特に親指の付け根からかかとまでのラインを意識して刺激すると効果的です。 足指グーパーを5回繰り返す。 足指が床を捉えて歩けるようになるので転倒予防、バランス力向上、歩行能力向上に繋がります! これらのケア方法は、日常生活の中で簡単に取り入れることができます。 足は健康のバロメーター!! 足はからだを支える土台!! このケアで血行がよくなったり、関節が軽くなったりしたら、それは“足から全身がつながっている証拠” 足元から全身が変わる感覚を体験していただき 笑顔あふれる時間になりました。 #フィットネスインストラクター #ゲンキクリエイターケイコ #足から健康 #足はからだを支える土台 #足は健康のバロメーター #フットセラピスト #セラピーの視点で整え #運動の視点で動かす

佐藤 恵さんの投稿
本日、岩手医大の授業で「エアロビクス」を藤野恵美先生と一緒にリードさせていただきました! 20年ぶりぐらいにハイインパクトで走りました! 走り始めたとたん、学生たちはイキイキしてきて、やっぱ若いわぁ〜、と。楽しかった!の声をいただき、本望です✨

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【インターバル速歩】 2025/5/15 本家本元の信州大学の指導を受ける  チャンスが飛び込んで来ました! 知りたい! やってみたい! 素直に心に従って軽井沢 に行って来ました! これが正当【インターバル速歩】 アプリをダウンロード 9分間の体力測定 そこから15分間のトレーニング開始! いい汗と心地よい疲労感に包まれます。 結果が出てビックリです。 6分の速歩、実質目標ライン達したのは半分の3分きり! アンドロイドは検知するのが 鈍いのもあるとの事でした…  MCI改善・暑熱順化・中之条研究 パワーウォーキング 元になるのは歩く姿勢と運動強度です。 30分のインターバル速歩を生活に取り入れる実践価値は高いと思いました。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【その骨盤底筋群トレーニング   効果があるの?】 「秋田ポールで歩く会秋田大会」   からのご縁で軽井沢町の 「インターバル速歩」  そして佐久平での 「骨盤底筋群トレーニング効果が超音波で見える!」に繋がりました‼️   お声かけ頂き心が動くままに    素直に従った結果が  貴重な体験へと流れました 超音波画像でリアルに効果が   確認できました! あまり効果がないと思っていた 簡単な方が実際には効果がありました!! 「ふなばしシルバーリハビリ体操」   骨盤底筋群筋トレの指導にも   自信を持って臨めます。

田村 芙美子さんの投稿
5/16 渋谷区元気すこやか事業PW本年度第2期募集が始まりました。第1期はあと2回。ポールは転ばぬ先の杖として安心ですが、だからといってT字杖のように体重をかけて頼りすぎないようにお話しました。いつかポールなしでもバランス・姿勢良く安全に歩けるように。 お昼からは横浜で健康生きがいつくりPWメンバーと会食。崎陽軒本店個室でイタリアン🇮🇹 シウマイ弁当しか知らなかったのでイタリアンとホテル並みのサービスにたまげました😍⤴⤴ 先日の読売新聞全国紙PWの記事は反響が大きかったそうです。NWから変更する高齢者がじわじわ増えている模様。

遠藤 恵子さんの投稿
🌈アクティブシニアクラス🌈 
介護予防というより、“もっと動きたい”元気なシニア世代へ。 基本は立位で行う運動。
・リズムにのって楽しく動く有酸素運動(エアロビクスやステップ運動)
・無理なく筋力をつけるトレーニング
・体を整えるストレッチ 🕒90分のプログラムで、しなやかで活動的な毎日をサポートします💃🕺✨ それにしても 今日も蒸し暑くて汗だくでした‪💦‬ 皆さん、トレーニングの時は ヒィーっと言う表情されますが終わったあとはスッキリ、ニッコリ笑顔で無事終了🫡 
#アクティブシニア #健康づくり #エアロビクス #ステップ運動 #シニアフィットネス‬‬

佐藤 ヒロ子さんの投稿
#船橋ウォーキングソサイエティ 本日の土曜海老川定例会は雨天中止です。  5月12日の #法典シニアポールウォーキング定例会 の様子をお知らせします。  【#ポールウォーキングはMCI改善に効果がある】 #MCIとは?  #ポールウォーキングでMCI該当者が減った それらをパネルで説明 #しっかり歩き #脳トレエクササイズ を実践しまし。 #認知症予防に毎回歩幅測定 船橋ウォーキング・ソサイエティ はいつまでも活き活き元気に 生活を送りたいと願う人を応援 しています。

柳澤 光宏さんの投稿
シナノ工場祭、雨の中700名超える皆さんにお越しいただきました! みんなお疲れ様でした(⁠^⁠^⁠)

森川 まことさんの投稿
本日は水元公園、菖蒲祭り1週間前でした。 まだ、ポツリとしか咲いてませんでしたが、風が心地よく吹いて気持ちよく歩きました。

田村 芙美子さんの投稿
5/18 🗻今日は国際ノルディックウォーキングディだったのですね。そうとは知らず 普段ポールウォーキングをしている私が ピピピと天の声を受け、珍しくノルディックポールを持って青木ケ原樹海ツアーに参加してきました。雨予報の上朝から新富士駅は霧が立ち込めていたのが 徐々に晴れ渡り 諦めていた富士山がこんな風にくっきり現れました。次回は反対側から仰ぐツアーをお願いしました。 次の噴火で富士山は二つに割れるかも・・・との話。 樹海、風穴の写真は後程。

新地 昌子さんの投稿
〜茨城の元気を応援するポールウォーキング〜 今日は笠間稲荷神社を散策ウォークです。ふるさと案内人でもある神田コーチのガイドのおかげで、みんなの慣れ親しんだお稲荷さんが、より自慢できる場所になりました。坂本九ちゃんの結婚式を生で見た!そんな話で盛り上がる楽しいポールウォーキングの時間でした😊さー、次はどこ案内してもらおうかな

とちぎポールウォーキング会さんの投稿
18日宇都宮市サン・アビリティーズでのUDe-スポーツ教室の様子。一人でのモグラたたきゲームやポールで支えての足踏みもぐら叩きゲームとポールで支えての徒競走を行いました。

台灣健走杖運動推廣協會さんの投稿
新手使用健走杖|入門篇指南 🌿

佐藤 ヒロ子さんの投稿
みんな 一緒!   皆バラバラ!    2025/5/20 #船橋ウォーキングソサイエティ #美姿勢ウォーキング #暑熱順化 #ハァハァ息を弾む中強度運動 希望する会員に    「#インターバル速歩トレーニング」 やってみるから歩く〜? 参加者全員が15分間トライ   3分ゆっくり   3分速く   3分ゆっくり   3分速く   3分ゆっくり スタート一緒!  てんでバラバラで ゴールの時間も一緒 出来そうな所でいいよ   仲間で歩くは     それがいいよね

田村 芙美子さんの投稿
5/21 江の島片瀬海岸ポールウォーキング 腰越組 暑くなると海岸は歩けなくなるので 江の島水族館横の湘南海岸公園でストレッチ、筋トレをして自分のペースで決められた時間まで歩きました。今年一番の暑さという予報でしたが、やや強めの潮風が気持ち良く 富士山も烏帽子岩(姥島)も見えませんでしたが、広い海に気持ちが大きく膨らみ鳶のように飛べそうな気分になりました。

長谷川 弘道さんの投稿
からだのチカラ、こころのミライ!|長谷川弘道

校條 諭さんの投稿
屋上庭園にトマトとバジルを植えました。 神田錦町にあるちよだプラットフォームスクウェアの屋上で行われている「ちよぷらアグリ」に今年も参加、今日は講習と植え付けでした。 一昨年のトウモロコシは猛暑のため出来がいまひとつでしたが、昨年のミニトマトはおいしくできました。そして、今年は中玉トマトとバジルです。 学んだことを生かして、自宅でもやろうと思います。 ※ちよだプラットフォームスクウェアはベンチャーや起業家、NPOなどのシェアオフィス。NPO法人みんなの元気学校としてお世話になっています。

田村 芙美子さんの投稿
5/22 テレジア包括支援センタのAさんが、待ちに待った体組成計2と、握力計2種、デジタル身長計を持ってきてくださいました。全身と両腕、両脚の筋肉率まで計測できるのにはびっくり。とりあえずは次回より定期的に毎回全身計測から始めます。

台灣健走杖運動推廣協會さんの投稿
很快的 #健走杖快閃第7閃來了 #台灣健走杖運動推廣協會 #彩虹眷村 #嶺東科技大學

スマイルチームさんの投稿
2025.5.19〜24 活動記録 ☺︎スマイルチーム光が丘 チェア体操21名 ☺︎上鶴間包括支援センター主催 ポールウォーキング教室参加10名スタッフ4名 福祉用具の業者3社の担当者がポールのカタログ等を持ってきて下さいました ☺︎健康体操 9名 ☺︎青少年部ブロック研修(欠席) ☺︎スマイルチーム上溝 リズムダンス22名 ☺︎リズムダンスサロン 17名 ☺︎上溝包括支援センター担当職員と今年度打合せ ☺︎星ヶ丘ポールウォーキング 6名 ☺︎相模原市文化協会総会

中村 理さんの投稿
佐久ポールウォーキング協会より〜 大雨も無事上がり〜 〜八重原台地〜青空の下のポールウォーキングでした。明神池の周りをロングとショートの2班に分かれて悠々散策❗️ 終了後は、皆さん其々池傍の♨️湯浴みやカフェでのランチ等楽しんで帰られた様でした〜‼️

新地 昌子さんの投稿
見上げれば青空 振り向けば静かな湖面 今日のポールウォーキングは東御市八重原の明神池! 東御市って実は食が豊かな土地です。 ぶどう、ワイン、胡桃、お米、じゃがいも、とうもろこし、こだわりを持って作られるハム、ソーセージ、豆腐、国産小麦のパン、そしてチーズなどなど。 東御びいきの私としてはついつい語りが熱くなります😊 あ、奥本さんのジャムは最高です🩷 あと、開花亭の焼きそば合い盛りも大好物です。

スマイルチームさんの投稿
ポールウォーキング講座3回コース3回目。市内某所高級リハビリ老人ホームのオープンスペースをお借りしての【ポールウォーキング講座】。リハビリウォーキングメインの方も多かったので,その辺りを重視し講座を行いました。皆さんに楽しんでいただき,ポールの良さを十分に伝えられた講座でした。 #スマイルチーム # 地域包括支援センター #ポールウォーキング #相模原市 #リハビリホーム

田村 芙美子さんの投稿
5/28 昨日までのどんよりしたお天気から爽やかな青空に! コアフィットや筋トレ・コグニサイズのあと 前々からお約束の月末茶話会。本日はメンバーの裏千家師匠による本格的野点です。 生菓子とお干菓子でニ服頂きました。鶯の囀ずり、心地よい風に吹かれながら素敵な時間でした。

 

来月以降の開催
長岡智津子さんの投稿
写真1件

遠藤 恵子さんの投稿
【ポールウォーキングベーシックコーチ資格取得4HRセミナー開催のお知らせ】 詳細、お申し込みお問い合わせは【日本ポールウォーキング協会公式ホームページ/資格取得セミナー】をご覧ください!! ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

台灣健走杖運動推廣協會さんの投稿
【2025森心健康運動解方】大安森林公園森林療癒免費體驗課程

 

2.PW関連学術ニュース
2-1)超高齢期における認知機能低下とアルツハイマー病で異なる認知特性を発見-大規模な百寿者の全ゲノム関連解析でわかった分子メカニズムの違い

以下、当該論文に対する慶応大学医学部の2025年4月24日付のプレスリリースです。

要約
慶應義塾大学医学部内科学教室(神経)の西本祥仁専任講師、同百寿総合研究センターの新井康通教授、同大学再生医療リサーチセンターの岡野栄之教授、新潟大学脳研究所の池内 健教授らの研究チームは、百寿者を対象とした共同研究によって、加齢にともなう認知機能低下とアルツハイマー病との臨床学的な相違点を明らかにしました。さらにアルツハイマー病でアミロイド蓄積に関連するアポE遺伝子が主要なリスクとして知られていた事に対して、加齢にともなう認知機能低下ではシナプス(神経細胞同士のつながり)の維持に関わる遺伝子が関連していることを発見しました。

日本は世界に先がけて超高齢社会を迎えています。中でも認知症の患者をどのようにサポートしていくか、治療と介護の観点から社会で取り組むべき大きな課題となっています。長寿大国日本には9万人を超える100歳以上の方(百寿者)がおられ、健康長寿のヒントを我々に教えてくれています。慶應義塾大学医学部百寿総合研究センターでは30年以上にわたって百寿者研究を継続しており、世界でも注目されています。

百寿者の方にももの忘れはありますが、重度のアルツハイマー病になる割合が少ないこと、アルツハイマー病の危険因子であるアポE遺伝子4型を持つ割合も少ないことが、同センターの研究によっても明らかにされていました。本研究はこれまでに訪問調査にご参加いただいた1,017名の百寿者の中で、認知機能の詳細な評価と全ゲノムの遺伝子解析に協力して下さった638名を対象として、認知機能の特性を詳しく調査し、391名のアルツハイマー病患者と認知機能の特性を比較しました。その結果、アルツハイマー病の患者が苦手とするMMSE(ミニメンタルステート検査)での「3段階指示の実行機能」が、百寿者では保たれていることを発見しました。さらに、ゲノムワイド関連解析により、この百寿者の認知機能の特性には、シナプスの維持にとって重要なPTPRT(protein tyrosine phosphatase receptor T)遺伝子が関わっていることを明らかにしました。

今回の研究成果は、MMSEを日常的に用いる認知症の臨床現場で、アルツハイマー病と加齢にともなう認知機能低下を見分ける新たな手法として活用され、超高齢社会の健康長寿に寄与することが期待されます。また加齢にともなう認知機能低下の病態の解明につながることが期待されます。本研究成果は2025年4月15日(米国東部時間)に米国国立老化研究所(NIA)の公式誌である Alzheimer’s & Dementia誌に掲載されました。

1. 研究の背景と概要
全世界で認知症の患者数は2050年までに1億5千万人を超えると推測されています。なかでもアルツハイマー病は認知症の代表的疾患として知られており、近年は新たな治療法の出現とともに認知症診療の姿も大きく変わりつつあります。アルツハイマー病ではアミロイドベータ(β)が重なり合って脳の神経細胞のまわりに溜まることで細胞死を引き起こしており、遺伝学的にアポE遺伝子の型がアルツハイマー病になる確率に強く影響することも知られています。 また一方で、この数十年で世界の平均寿命は延び続けており、22世紀には100歳以上の方(百寿者)が世界で2,500 万人以上になると予測されています。加齢(エイジング)は認知機能低下の最も重要な危険因子であり、百寿者も例外ではありません。世界中の4,427人の約100歳の方を対象とした調査では、男性の58%、女性の65%が認知機能に何らかの障害を有していましたが、重度の認知機能障害に分類される方は百寿者では4分の1にとどまります。これまでの報告から百寿者の脳内ではアミロイドβが蓄積しにくい、つまりアルツハイマー病になりにくい体質の方が100歳に到達しやすいことが示されてきました。 そのため百寿者の認知機能の研究は、アルツハイマー病をはじめとした認知症への抵抗性(レジリエンス)のメカニズム解明の鍵を握る研究として世界で注目されてきましたが、そこには大きな壁がありました。もともと百寿者の母数が少ないこと(健康長寿の日本人でも総人口1,600人に1人の割合)、病院や研究施設に集まって認知機能テストや頭部MRIなどの画像検査を受けて頂くことが体力的に難しいこと、などの問題があったのです。

2. 研究の成果と今後の展望
今回、本研究では、1,017名の百寿者の方に訪問調査を繰り返す中でご協力頂き、そのうち研究条件を満たした638名の百寿者の認知機能を検討しました。この中には、105~109歳の方が366名、110 歳以上のスーパーセンテナリアンと称される方も24名含まれます。これは過去の世界中の研究に類をみない超高齢者を対象とした大規模研究でした。また、百寿者とアルツハイマー病患者との間で認知機能を臨床学的に比較し、遺伝学的に解析した初めての研究でもありました。 認知機能を詳細に解析した結果、加齢にともなう認知機能低下は、臨床症状においても、遺伝学的見地においてもアルツハイマー病とは異なっていることが明らかになりました。とくにアルツハイマー病で苦手とされる項目の1つ「口頭での 3 段階指示の遂行(Q8)」の能力が百寿者では維持されやすいことが、臨床的な特徴として示されました(図 1)。Q8 はもの忘れ外来で汎用されているMMSE(ミニメンタルステート検査)というテストの中で簡易に判断できるポイントです。これらの知見は、今後の認知症外来の現場で、アルツハイマー病と加齢にともなう認知機能低下を見分ける手段の1つとして活用されることが期待されます。 さらに今回の研究では全ゲノム解析技術を用いることで、百寿者における Q8 の能力維持が、どのような遺伝情報に関わっているのかを解析しました。その結果、百寿者のQ8の能力維持には、神経間の情報伝達を行う「シナプス」といわれる部分を調整する分子の遺伝情報が関わっていることが明らかとなり、アルツハイマー病とは独立した分子メカニズムが加齢にともなう認知機能低下に関わっている可能性が示されました。今回の発見が、加齢にともなう認知機能低下をくい止めたり、予防したりするための治療に将来的につながることも期待されます。

<図1>百寿者における口頭での3段階指示の遂行(Q8)の能力の維持
アルツハイマー病患者でQ8スコアが低下していくのに対し、百寿者ではQ8スコアが後期まで保たれる(灰色: 95%信頼区間)。Q8:右手にこの紙を持ってください、それを半分に折りたたんでください、それを床に置いてくださいという一連の指示に従えるかをみる検査。MMSE(ミニメンタルステート検査)の中の1項目
=>(注)『図1』は、同論文『図2』中の『図E』です。

3. 特記事項
本研究は、厚生労働省 長寿科学総合研究事業、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)医療研究開発革新基盤創成事業「産医連携拠点による新たな認知症の創薬標的創出」, 臨床ゲノム情報統合データベース整備事業「認知症臨床ゲノム情報データベース構築に関する開発研究」, 認知症研究開発事業, 長寿・障害総合研究事業「網羅的ゲノム解析とインフォマティクス統合解析による認知症の新規病態解析」, 認知症研究開発事業「認知症疾患コホートを活用したゲノム統合解析による認知症層別化と脳内病態メカニズムの解明」, 医療分野国際科学技術共同研究開発推進事業「Biological signatures of cardiovascular, musculoskeletal and cognitive ageing in the very old(心血管系、骨格筋系、および認知機能の老化に関わる分子バイオマーカーの国際共同開発)」、JSPS科研費JP15KT0009, JP18H03055, JP20K20409, JP20K07792, JP21K07281, JP23H03337、国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST)リサーチコンプレックス事業(JP15667051)、地方独立行政法人 神奈川県立産業技術総合研究所(KISTEC)、慶應グローバルリサーチインスティテュート(KGRI)の支援によって行われました。

4.論文
英文タイトル:Distinct patterns of cognitive traits in extreme old age and Alzheimer’s disease
タイトル和訳:超高齢者とアルツハイマー病における認知特性の相違について
著者名:西本祥仁、佐々木貴史、阿部由紀子、原 範和、宮下哲典、小西海香、江口洋子、伊東大介、広瀬信義、三村 将、J-ADNI研究グループ、池内 健、岡野栄之、 新井康通
掲載誌:Alzheimer’s & Dementia(オンライン版)
DOI:10.1002/alz.70155 3 / 5

【用語解説】
(注1) アルツハイマー病: 最も代表的な認知症疾患です。アルツハイマー病の患者の脳では、アミロイドβという物質が蓄積することが知られており、2023 年 12 月からレカネマブ、2024 年 11 月からドナネマブというアミロイドβの蓄積を軽減するための治療薬が使われ始めました。
(注2) 百寿者(センテナリアン): 100歳以上の方を百寿者と呼びます。とくに105歳以上の方はセミスーパーセンテナリアン(百寿者の12人に1人)、110 歳以上の方はスーパーセンテナリアン(百寿者の550人に1人)と呼ばれます。単に長生きされているというだけでなく、多くのスーパーセンテナリアンは100歳時点でも自立した生活を営まれていた方がほとんどです。2024年12月時点での国勢調査報告では、100歳以上の方は我が国で約9万人(うち女性は7万9千人)おられます。
(注3) MMSE(ミニメンタルステート検査): もの忘れ外来でも最もよく用いられている認知機能レベルを測る検査の一つです。11 項目30点満点で構成され、記憶力だけでなく、見当識や言語性認知、視覚・聴覚・読字による理解と実行能力、復唱、流暢性や計算能力、など複合的な認知項目の障害の概要を短時間に判断したいときに使います。
(注4) 全ゲノム解析: 遺伝子が存在する場所以外にも、その遺伝子を調節している周りの遺伝情報も含めて、1人1人のほぼすべての遺伝情報を解析する方法です。次世代シークエンサーが出現したあとも技術の進歩がめざましく、症状や病気の原因にかかわるゲノム上の異常を見つけたり、将来病気になる遺伝学的リスクを深く速く計算したりできるようになりました。
(注5) ゲノムワイド関連解析:全ゲノムで得られた情報をもとに、特定の症状や体質の違い に関連する遺伝情報がどこにあるのか、統計学的に見つけ出す解析方法です。
(注6) シナプス: 神経がとなりの神経あるいは別の細胞に情報を伝えるための線維の末端に存 在します。化学物質や電気の伝達によって次の細胞に信号を伝えており、シナプスが強まったり弱まったりすることが(可塑かそ性をもつことが)記憶や学習において重要であることが知られています。

***以下の図は、同論文の『図2』です***
百歳以上の高齢者とアルツハイマー病(AD)患者のMMSEサブスケールスコアの比較。(A) サブスケールに欠陥のない531人の百歳以上の高齢者のMMSE合計スコアは、各診察時のAPOE ε4の有無に基づいて算出された。100歳を超える高齢者においては、診察時の年齢とMMSE合計スコアの間に負の相関が認められた。R 2係数は、 APOE ε4の有無でそれぞれ0.026と0.153であった。灰色の領域は95%信頼区間(CI)を表す。調整済みR 2値はlm関数を用いて示されている。
(B) 極度の老化におけるAPOE ε4の有無によるMMSE合計スコアの差。 MMSE合計得点は、G1で17.3 ± 6.3と14.4 ± 6.6、G2で12.3 ± 6.3と11.9 ± 4.5、G3で7.6 ± 6.2と15であった(平均±標準偏差;110歳以上の百寿者(G3)のうち1名はAPOE ε4であった)。J-ADNI-新潟コホートにおける538名の百寿者に対するMMSE合計得点の調整後、 APOE ε4(-)AD群とAPOE ε4(+)AD群のMMSE合計得点はそれぞれ14.0 ± 3.4と13.8 ± 3.6であった。群G1:100~104歳、G2:105~109歳、G3:110歳以上。統計的有意差はウィルコクソンの符号順位検定を用いて評価した。
(C)(左)538人の百寿者と184人のAD患者(J-ADNI-新潟、65歳以上)におけるMMSEサブスケールの得点率(上)と満点を取った人の比率(下)。グループG1:100〜104歳、G2:105〜109歳、G3:110歳以上。QXは、各MMSE_QXの得点と満点の比率を表す。たとえば、MMSE_Q1の得点5は、Q1軸上で1.00としてプロットされた。(右)538人の百寿者と49人の調整済みAD患者(J-ADNI-新潟)におけるMMSEサブスケールの得点率(上)と満点を取った人の比率(下)。 MMSEスコアが5〜17(平均13.9)のAD患者49名のMMSE合計スコアを、100歳以上の高齢者538名(MMSEスコア1〜30、平均14.0)のMMSE合計スコアに調整した。グループG1:100〜104歳、G2:105〜109歳、G3:110歳以上。
(D)100歳以上の高齢者とAD患者184名(J-ADNI-新潟)の各合計MMSE層でのMMSE_Q8スコア(0、1、2、3)の割合。ADはMMSE合計スコア≤23と定義されたため、合計MMSE層9と10にはAD患者は含まれなかった。
(E)J-ADNIと慶応義塾大学病院の100歳以上の高齢者とAD群では、MMSE_Q8スコアの低下が異なっていた。 MMSE_Q8スコアは、百歳以上の高齢者と比較して、AD群ではMMSE総スコアの低下に伴って早期に低下した。
(F)および(G)MMSE_Q8スコアの低下率は、百歳以上の高齢者(n = 26(G1)、28(G2)、および1(G3))とAD群(n = 100)で異なっていた。= 81)。MMSE_Q8スコアは、百歳以上高齢者群とアルツハイマー病群(慶応義塾大学病院)でそれぞれ-0.04 ± 0.74/年と-0.26 ± 0.75/年であった(p = 0.042)。灰色の領域は95%信頼区間を表す。略語:CI:信頼区間;J-ADNI:日本アルツハイマー病神経画像診断イニシアチブ;MMSE:ミニメンタルステート検査;NA:該当なし。

 

2-2)『AlphaEvolve』は、AIが自らアルゴリズムを発見、進化させる
DeepMindは、AIが自らアルゴリズムを発見、進化させる『AlphaEvolve:高度なアルゴリズムを設計するための Gemini 搭載コーディングエージェント』を2025年5月14日に発表しました(著者:AlphaEvolveチーム)。

**以下、同発表文からの抜粋です**
新しいAIエージェントは、大規模言語モデルの創造性と自動評価者を組み合わせることで、数学とコンピューティングの実用的なアプリケーションのためのアルゴリズムを進化させます。

大規模言語モデル(LLM)は驚くほど汎用性が高く、文書の要約、コード生成、さらには新しいアイデアのブレインストーミングまで行えます。そして今、私たちはこれらの機能を拡張し、数学と現代コンピューティングにおける基礎的かつ非常に複雑な問題にも対応できるようになりました。

本日、大規模言語モデルを活用した進化型コーディングエージェント「AlphaEvolve」を発表します。これは、汎用アルゴリズムの発見と最適化を目的としています。

AlphaEvolveは、 Geminiモデルの創造的な問題解決能力と、回答を検証する自動評価機能を組み合わせ、進化的フレームワークを用いて最も有望なアイデアを改良します。

AlphaEvolveは、Googleのデータセンター、チップ設計、そしてAIトレーニングプロセスの効率性を向上させました。これには、AlphaEvolve自体の基盤となる大規模言語モデルのトレーニングも含まれます。また、行列乗算アルゴリズムの高速化や未解決数学問題への新たな解の発見にも貢献し、多くの分野への応用に大きな可能性を示しています(以下、続く)。
・詳細についてはホワイトペーパーをご覧ください。

***
発表文
https://deepmind.google/discover/blog/alphaevolve-a-gemini-powered-coding-agent-for-designing-advanced-algorithms/

ホワイトペーパー
https://storage.googleapis.com/deepmind-media/DeepMind.com/Blog/alphaevolve-a-gemini-powered-coding-agent-for-designing-advanced-algorithms/AlphaEvolve.pdf

関連情報
1)本発表についてのニュース記事がNature(15 May 2025)に掲載されています。
DeepMind unveils ‘spectacular’ general-purpose science AI
System improves chip designs and tackles unsolved maths problems, but has not been rolled out to researchers outside the company.
By Elizabeth Gibney
https://www.nature.com/articles/d41586-025-01523-z?utm_source=Live+Audience&utm_campaign=722926e35b-nature-briefing-daily-20250515&utm_medium=email&utm_term=0_b27a691814-722926e35b-51850632
(和訳)
ディープマインドが「驚異的な」汎用科学AIを発表
このシステムはチップ設計を改善し、未解決の数学の問題に取り組んでいますが、社外の研究者には公開されていません。
著者:エリザベス・ギブニー

2)DeepMindが開発したAI、『AlphaMissense』と『AlphaFold』については2023年10月のニュース、『AlphaFold 3 』については2024年5月のニュースで取り上げています。

 

2-3)岐阜大学医学部下畑先生からの最新医学情報(2025年5月)
・女性はなぜアルツハイマー病で重症化しやすいのか? ―性差医療の必要性―
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年5月3日FB投稿です**
アルツハイマー病(AD)は女性に多く,また病態の進行が速い傾向にあることが知られています.日本人においても女性に多く,認知機能低下の進行も女性で速い傾向が報告されています.久山町研究などの疫学データにより,この性差は単に寿命の長さによるものではなく,生物学的な違いが関与している可能性が指摘されています.また,APOE遺伝子ε4保有による発症リスクは女性でより高いことも知られています.最近,報告された欧米の2つの研究は,ADの性差の根底に「神経炎症・自然免疫応答の性差」が関与していることを示しています.
1つ目の研究は米国Stony Brook大学からのもので,死後脳を用いて,部位ごとの神経炎症の性差を検討しました.海馬,嗅内皮質,および頭頂葉皮質における神経炎症マーカーTSPOの結合密度を定量的オートラジオグラフィーで測定し,さらに炎症性miRNA(miR-146a,miR-34a,miR-125b,miR-155-5p)の発現を定量的PCRで評価しています.その結果,AD女性ではCA1や海馬支脚などの海馬領域においてTSPOの結合が顕著に高く(=神経炎症が強く;図1),さらにTSPOとタウ病理との間に有意な正の相関が認められました.加えて,炎症性miRNAの発現もAD女性でのみ増加しており,性特異的な神経炎症のエピジェネティック制御が示唆されました.
2つ目の研究はノルウェーのオスロ大学病院などによる研究で,285名のコホートを対象に,血漿および脳脊髄液中の9種類の自然免疫マーカーを測定し,性差やアミロイド病理との関連を検討しました.この結果,アミロイド陽性者(A+)の中でも特に軽度認知障害(MCI)段階において,女性はサイトカインMCP-1とIL-6の値が男性よりも有意に低く,またsTREM2(ミクログリア活性化の指標)やclusterin(補体抑制や炎症調節に関わるタンパク質)と神経変性マーカー(タウ,NfL)との相関が男性より強いことが明らかになりました(図2).一見すると炎症性サイトカインが低いことは良い徴候で,1つ目の論文と矛盾しているようにも思えますが,そう単純ではありません.MCP-1やIL-6は炎症の惹起だけでなく,アミロイドβの除去や神経保護にも関与します.つまり,これらのサイトカインが低値であることは,加齢性変化に対して必要な免疫応答が発動せず,防御機構がうまく働いていない可能性を意味します.この結果,女性では神経変性の進行が加速されると推測しています.
2つの研究はアプローチこそ異なりますが,いずれも「女性ではADの前段階から免疫応答や炎症反応に変調が生じ,それが病態進行を促進する」ことを示しています.今後,ADの予防や治療,診断バイオマーカーの解釈において,性差を考慮することが必要と考えられました.臨床試験の設計や集団解析においても,性差を考えることが求められると思います.つまり性差に注目することが,ADの病態の理解や個別化医療の実現に必要になるものと考えられます.
1. Acosta‐Martínez, M. et al. Sex- and region-dependent neuroinflammation in Alzheimer’s disease. Alzheimer’s & Dementia, 2025;21:e14603. DOI: https://doi.org/10.1002/alz.14603
2. Knudtzon, L. et al. Sexual dimorphisms in innate immune activation markers in predementia Alzheimer’s disease. Brain Communications, 2025. DOI: https://doi.org/10.1093/braincomms/fcaf161

・典型的な臨床3徴と画像所見を認めても,必ずしも特発性正常圧水頭症とは言えない!
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年5月5日FB投稿です**
★gooブログのサービス終了に伴い,Hatena Blogに引っ越しをしました(https://pkcdelta.hatenablog.com/).gooブログにアクセスいただくと,引っ越し先に自動で移動します.gooブログでは,ブログ開設から20年(7512日)お世話になりました.1387記事を執筆し,トータル閲覧数1178万1128PV,トータル訪問数551万3039回とのことです.本当に多くの方々にご覧いただき,どうもありがとうございました.今後ともどうぞ宜しくお願いいたします.
★さて引っ越し第一弾は,特発性正常圧水頭症(iNPH)です.これは歩行障害・認知機能障害・尿失禁からなる臨床3徴と,画像上のEvans indexの上昇やDESH(Disproportionately Enlarged Subarachnoid-space Hydrocephalus)と呼ばれる特異的な脳脊髄液貯留パターンを示す疾患です(図).
iNPHはシャント術(脳室短絡術)が著効する可能性があることから,正確な診断が求められます.しかしながら,iNPHと類似した症候や画像所見を呈する神経変性疾患も存在し,診断を誤ることで不要な手術に至ることや,効果があっても一時的であることがあります.当科でもこの問題を重視し,とくに進行性核上性麻痺(PSP)とiNPHの合併についての検討を行っています.山原らは少数例の後方視的検討ですが,「PSPとiNPHの合併例はPSP-RS(リチャードソン症候群)が多く,シャント術の効果予測において脳血流SPECTが有効である可能性」を示しました(文献1).現在,複数の施設にご協力をいただき,適切な治療に関する前方視的研究を進めています.
さてNeurol Clin Pract誌に,米国Mayo Clinicの古賀俊輔先生らの研究グループから,剖検により病理学的に確定診断したPSPおよびレビー小体病(LBD)を対象に,MRIでiNPH様の画像所見がどの程度存在するかを後方視的に検討した研究が報告されました(文献2).対象は,Mayo Clinic脳バンクに登録された剖検例のうち,アルツハイマー病や水頭症の原因となる疾患(髄膜炎や脳腫瘍など)の既往歴を除外したPSP 101例とLBD 89例の計190例です(平均年齢は76.8歳で,男性が約7割).
結果として,DESHはPSPでは3%(3/101例),LBDでは15%(13/89例)に認められ,LBDで有意に高頻度でした(p=0.004).一方,高Evans index(>0.30)の頻度はPSPで36%(36/101例),LBDで36%(32/89例)とほぼ同等でした.また全190例をまとめた検討で,iNPHの臨床3徴をすべて有していた患者群では,DESHや高Evans indexの頻度が有意に高いことも明らかとなりました(DESH:オッズ比6.4,p=0.007;高Evans index:オッズ比2.1,p=0.040).以上より,DESHや高Evans indexといったiNPHに特徴的な画像所見が,病理学的に診断を確定したPSPやLBDでも一定の頻度で認めることが証明されました.つまり画像所見のみでiNPHを診断してシャント術に踏み切るのではなく,臨床症候やより高度の画像診断やバイオマーカーの併用による総合的に評価することが重要と言えます.また個人的にはLBDの15%にDESHを認めるという知見は驚きでした.
本研究の要点をまとめると以下になります.
① DESHや高Evans indexはiNPHに特異的とは限らない
② iNPHに典型的な臨床3徴と画像所見を認めても,必ずしもiNPHを意味しない
③ iNPHの誤診により不要なシャント術が行われるリスクがある
④ 神経変性疾患でもグリンパティック系や脳脊髄液再吸収の低下などの脳脊髄液動態異常が関与する可能性がある
1. 山原直紀, 吉倉延亮, 下畑享良.進行性核上性麻痺および特発性正常圧水頭症の合併例の臨床的特徴とシャント術の効果.臨床神経2024;64:113-116. https://doi.org/10.5692/clinicalneurol.cn-001920
2. Kawazoe M, et al.Disproportionately enlarged subarachnoid-space hydrocephalus on MRI in pathologically confirmed progressive supranuclear palsy.Neurol Clin Pract 2025;15(2):e200431. doi.org/10.1212/CPJ.0000000000200431

・脳内の異常を免疫系はどのように感知しているのか?― 「脳免疫コード」という新たな概念
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年5月8日FB投稿です**
私たちの脳は,これまで免疫系から独立していると考えられていました.しかし近年の研究により,脳内の老廃物を排出する仕組みとして,グリンパティック系(glymphatic system)および硬膜リンパ管(meningeal lymphatics)が存在することが明らかになり,脳と免疫系が密接に関連していることが分かってきました.Immunity誌に,米国ワシントン大学の2人の教授が総説を発表し,これらの新たな知見をベースとして「脳免疫コード(brain immune code)」なる新たな概念を提唱しています.
まずグリンパティック系から髄膜リンパ管までの説明です.動脈周囲の血管周囲腔の脳脊髄液(CSF)は,アストロサイトに存在する水チャネル(アクアポリン4)を介して脳間質液(ISF)との間で交換され,脳実質内を循環します(図1).これにより脳の老廃物が脳から排出されます.特にノンレム睡眠時には,脳脊髄液と脳間質液の効率的な交換が促進され,老廃物除去が進みます(→このため質の良い睡眠は認知症予防に繋がる可能性があります).さらに,脳内から排出されたCSFはクモ膜下腔(SAS)を経由し,静脈洞(dural venous sinus)の近くに位置する「クモ膜カフ出口(arachnoid cuff exit:ACE)」という,最近発見された構造を介して硬膜リンパ管系(緑)に流入し,最終的に頸部リンパ節へと排出されます.つまりCSFが硬膜リンパ管系を通じて排出され,最終的に末梢リンパ系に移動します.この経路が脳と末梢免疫系をつなぎ,免疫細胞が脳由来の抗原を認識するわけです.
つぎに脳免疫コード(brain immune code)です.これは脳内の抗原がどのように免疫系に提示され,免疫細胞がそれにどう反応するかを示す概念です.脳由来の抗原は,免疫細胞に対してユニークなアミノ酸配列からなり,「バーコード」のような役割を果たします(図2).免疫細胞(特にT細胞)はこのバーコードをスキャナーのように読み取ることで,正常な脳機能を守るための適切な免疫反応を維持しています.具体的には,マクロファージなどの抗原提示細胞が脳由来の抗原を主要組織適合複合体(MHC)上に提示し,免疫細胞がそれを認識・対応します.このような仕組みによって,免疫系は脳内の異常を早期に感知し,適切に対処することが可能になります(図3A).
しかし,加齢や炎症,神経変性疾患などの病的な状況では,提示される抗原の種類(免疫系が認識できる物質の範囲)が変化してしまいます.つまり,「バーコード」の種類が変化し,これに伴い免疫反応のパターンも異常を来します.例えば自己免疫疾患の場合,炎症によって抗原提示の状況が変わり,脳免疫コードが変化してしまいます(図3B;黒→赤).特に多発性硬化症ではEBウイルス感染との関連が指摘されていますが,分子模倣(molecular mimicry)によって自己免疫のリスクが高まります.この変化により,本来は病原体排除を目的とした免疫細胞群が活性化され,自己組織への攻撃性が増加する可能性があります.
また加齢や神経変性疾患(例えばアルツハイマー病)では,老化に伴いグリンパティック系および硬膜リンパ管系の機能が低下し,脳内の老廃物の除去が不完全になり,慢性的な炎症が発生しやすくなります.これが脳免疫コードの変化を引き起こす原因となります(図3C).つまり提示される抗原の種類(免疫コード)が変化し,末梢免疫系が認識する抗原のレパートリーが変わってしまいます.また,特定のT細胞が認知機能の低下や神経変性に関与することも指摘されており,この免疫コードの変化が病態の進行にどのように影響するかは今後の重要な課題と言えます.
以上のように,脳と免疫の関係を新たな視点から理解することは,多発性硬化症やアルツハイマー病などの神経難病の治療法開発に多くく貢献するものと期待されます.
Kim, M.W., & Kipnis, J. (2025). Glymphatics and meningeal lymphatics unlock the brain-immune code. Immunity.
https://www.cell.com/immunity/fulltext/S1074-7613(25)00125-6

・アルツハイマー病に対する抗体療法の課題と将来の展望・改訂版
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年5月10日FB投稿です**
近森病院 細見直永部長,高知大学 松下拓也教授に貴重な機会をいただき,標題の講演をさせていただきました.昨年の7月に日本脳血管・認知症学会にて同じタイトルで大会長講演をさせていただきましたが,この10ヶ月の研究の大きな進歩を踏まえアップデートしました.具体的には以下の項目を追加しました.よろしければご覧ください.
◆ ARIAの危険因子に関する最新知見
◆ アミロイドβの血管沈着とARIAの病態メカニズム
◆ 抗体療法に伴う脳萎縮に関する2つの仮説
◆ 脳脊髄液アミロイドβ42の意義
◆ アミロイドβ沈着の上流の発見
◆ ウイルス感染と認知症・タウリン酸化
=>スライドへのリンク

・免疫抑制患者に見られる新たなウイルス性脳脊髄炎 ―Pegivirus関連脳脊髄炎(PAEM)―
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年5月12日FB投稿です**
最新号のNew Eng J Med誌の短報に,ドイツのCharité大学を中心とするチームが,ヒトペギウイルス1型(HPgV-1)による新たな中枢神経感染症「Pegivirus関連脳脊髄炎(Pegivirus-associated encephalomyelitis;PAEM)」を報告しています.免疫抑制状態にある4名の患者が進行性の視神経障害と脊髄障害を呈し,全例の脳脊髄液からHPgV-1(human pegivirus type 1)RNAが検出され,さらに死亡した2例では剖検脳および脊髄組織からも高ウイルス量が確認されました(これに対して,疾患対照として解析された脳炎患者100例の脳脊髄液からは検出されませんでした).これまでHPgV-1は無症候性の持続感染ウイルスと考えられてきましたが,中枢神経系における複製と病原性が示されたのは今回が初めてとなります.
HPgV-1は,フラビウイルス科ペギウイルス属に属する一本鎖RNAウイルスで,血液や性行為を介して感染し,世界中の人口の10~30%に持続感染しているとされています.これまで臨床的な病原性はほとんど認められておらず,HIV感染者ではむしろ免疫活性を調整し良好な予後に関連するとの報告もありました.しかし最近では白質脳炎や脊髄炎との関連を指摘する報告も出てきており,今回,初めて明確な病原性が示されたことになります.
患者は57~70歳で,腎移植後の免疫抑制状態が2例,骨髄移植後の慢性GVHDが1例,関節リウマチに対するTNF-α阻害薬とメトトレキサート使用中の1例と,いずれも明らかな免疫抑制状態にありました.数か月にわたり両側視力障害や,痙性対麻痺あるいは四肢麻痺,感覚障害が進行性に増悪しました.2名は発症後7か月および17か月で死亡し,残る2名も重度の後遺症を伴いながら,それぞれ25か月および40か月の経過観察がなされています.
MRIでは,全例において特徴的な所見が確認されました.具体的には,両側の視神経および視交叉にFLAIR画像で明瞭な高信号がみられ(図A),脊髄では錐体路および後索に沿って縦長のT2高信号が確認されました(図B).3例では両側錐体路にT2高信号が広がり,DWIでも拡散制限を伴っていました(図C-D).剖検例では,脳幹の錐体路部が肉眼的に軟化しており(図E),組織学的には異型のアストロサイト様細胞に核内封入体が認められました(図F).また病変部ではCD68陽性マクロファージとCD8陽性T細胞の強い浸潤が認められ,炎症性脱髄と考えられました(図G, H).
ウイルスの遺伝子配列を調べたところ,中枢神経系の中で他の部位とは異なるウイルスの集団が存在していることがわかりました.これは,ウイルスが中枢神経系で独自に増殖しており,その部位を好んで感染するという「神経向性(neurotropism)」の存在を示しています.さらに,ウイルス量は視神経と頸髄で特に高く,病変の分布と一致していました.
以上より,今後,進行性の視神経障害や脊髄障害を認める免疫抑制患者で,上述のような特徴的な画像所見を認めた場合には,HPgV-1の検査を考慮すべきと著者らは提案しています.なお,著者は本文中で明言していませんが,その臨床像から視神経脊髄炎スペクトラム障害(NMOSD)やHAMなどが疑われるような症例で,鑑別診断として本疾患を挙げる必要があると感じました.
Scheibe F, et al. Pegivirus-Associated Encephalomyelitis in Immunosuppressed Patients. N Engl J Med. 2025 May 8;392(18):1864–1866.(https://doi.org/10.1056/NEJMc2501512)

・機能性神経障害(FND;ヒステリー)診療の近年の革命的変化─COVID-19の影響も踏まえて
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年5月13日FB投稿です**
「医学のあゆみ」誌の最新号(https://amzn.to/4mbk1C0)で,機能性神経障害(FND)の特集が組まれました.歴史的に,ヒステリー,心因性疾患,解離性障害,転換性障害,身体表現性障害,心気症,詐病などと呼ばれてきた疾患です.この特集号を企画された園生雅弘教授の巻頭言に,「ヒステリーってほとんどいないよね.皆詐病でしょう?」「ヒステリーは精神科で見なくなったと思ったら,みんな脳神経内科にかかっていたのか!」というある精神科医の言葉が紹介されています.この疾患の近年の状況を象徴していますが,一方で「脳神経内科医も精神疾患と思っているので真面目に対処も治療も考えることなく,ただ持て余すのみであった」と書かれています.しかし21世紀に入って,この状況に脳神経内科において革新的変化が起こり,現在も進行中です.園生教授がご執筆された「FNDの歴史と近年の革命的変化」では,この流れを歴史的かつ体系的に論じておられます.
日本神経学会も「機能性疾患/精神科領域疾患セクション」を立ち上げ,本年2月に開催されたウェビナーは800人を超える参加登録がありました.またFNDに関する初の教科書「機能性神経障害診療ハンドブック(https://amzn.to/3GS48QT)」も昨年6月に出版され,さらに複数の医学誌でも特集が組まれています.今回の特集号はコンパクトですが,本特集を通じて,FNDの考え方,診断,治療,そしてリハビリテーションに至るまでの体系的な理解を深めることができます.私も「機能性不随意運動」について執筆を担当いたしました.またニューロリハ領域を牽引される角田亘教授がFNDのリハビリテーションについて明快かつ実践的にご執筆されています.ご一読を賜れば幸いです.
目次
◆はじめに(園生雅弘)
◆FNDの歴史と近年の革命的変化(園生雅弘)
◆機能性筋力低下(園生雅弘)
◆機能性不随意運動(下畑享良)
◆心因性非てんかん発作─脳神経内科医・精神科医のための実践的アプローチ(斉藤聡志・谷口 豪)
◆新型コロナウイルス感染症後遷延症状およびCOVID-19ワクチン接種とFND(大平雅之・髙尾昌樹)
◆FNDと神経生理(神林隆道・園生雅弘)
◆脳神経内科医によるFNDの治療(渡辺宏久)
◆FNDのリハビリテーション(角田 亘)

・レカネマブに伴う症候性ARIAのリスクは認知機能の差(CDRスコア0.5と1)で15倍も変わる!
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年5月15日FB投稿です**
アミロイドβを標的とした抗体薬レカネマブは,アルツハイマー病による軽度認知障害(MCI)および軽度認知症の治療薬として臨床応用されています.JAMA Neurology誌にワシントン大学から,治療を導入した234名の治療後の経過を検討した研究が報告されています.
対象患者は平均年齢74.4歳,CDRスコア0.5(MCI)または1(軽度認知症)の診断で,治療期間の平均は6.5か月でした.CDR-SB(臨床的認知機能評価のサブスコア)変化率は年間1.11ポイント(軽度認知症では1.56,MCIでは0.99)でした.副作用に関しては,インフュージョンリアクションは全体の37%に発生しましたが,多くは軽度でした.一方,注目されるアミロイド関連画像異常(ARIA)は,234人中194人が評価され,42人(22%)に認められました.そのうち,11人(5.7%)が症候性ARIAを発症し,2人(1.0%)は入院を要する重篤な症状を呈しましたが,死亡例や大出血はありませんでした.症候性ARIAを発症した11人の患者のうち,8人は症状が完全に回復しました.残る3人では,軽度の失語・混乱,慢性頭痛の増悪,精神症状の悪化といった後遺症がみられました.治療を中止したのは全体の9.8%(23人)であり,そのうちARIA関連の中止は4.3%(10人)でした.
この研究でもっとも印象的だったのは図1で,ARIAが時間経過とともにどのように出現するのか視覚的に分かります.治療開始後,ARIA-E(浮腫;オレンジ)は早期(最初の2〜4か月)に集中して発生し,その後の出現頻度は低下します.一方,ARIA-H(微小出血など;緑)のみを呈する症例は時間とともに徐々に増加していく様子が明らかになりました.つまりすでに周知されているように,開始初期のMRIモニタリングは重要ですが,ARIA-Hは治療期間を通して注意する必要があると言えます.
また,CDR 1の患者では症候性ARIAの発生率が27%と高く,CDR 0.5の患者(1.8%)に比べて15倍もリスクが高いことが示されました.症候性ARIAを呈した患者の多くは回復したものの,上述した通り,3人に後遺症(失語,頭痛,精神症状の増悪)が残存し,治療中止に至った例もみられました.つまりCDR 1の患者に対しては,副作用の頻度と重症度が相対的に高くなることを踏まえた協働意思決定(shared decision making)が必要になると考えられます.とくにAPOE ε4ホモ接合体である患者ではリスクが高くなるため(ホモ接合でのARIA-Eの頻度は38%),治療開始にあたっては,リスクとベネフィットを明確に説明し,共に考える姿勢が必要だと思います.
また図2も重要です.ARIA-EとARIA-Hの画像上の重症度を縦軸と横軸に取り,それらの組み合わせにおいて,患者が症候性であったか無症候性であったかを可視化しています.無症候性ARIA(図2A)の多くは,軽度〜中等度のARIA-Eと軽度のARIA-Hにとどまりました.一方,症候性ARIAはすべてARIA-EとARIA-Hの両方を有しており,とくに症状が重篤である症例(赤)では,中等度以上のARIA-Eと中等度以上のARIA-Hの組み合わせで認めることが分かりました.
研究の限界は,ほとんどが白人であり,人種的多様性に欠けている点と,単一施設でのデータである点かと思います.
個人的な疑問としては,ARIAを来しても多くは治療継続可能であることが示されましたが,ARIA後も単なる可逆的副作用と考えて継続した方が良いのか,それとも警告発作と考えたほうが良いのか(つまり再発や進行はないのか),明らかにする必要があると思いました.いずれにせよ,本研究はレカネマブのリアリワールドにおける安全性データを示すとともに,患者さんに対する科学的根拠に基づいた協働意思決定を支援するという現代医療のあり方に繋がると思います.本剤を処方する医師はよく理解しておく必要がある論文だと思います.
Paczynski M, et al. Lecanemab Treatment in a Specialty Memory Clinic. JAMA Neurology. Published online May 12, 2025.(doi.org/10.1001/jamaneurol.2025.1232)

・神経変性疾患に対する免疫療法の幕開け ―制御性T細胞(Tregs)を標的としたALS免疫治療―
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年5月19日FB投稿です**
筋萎縮性側索硬化症(ALS)に対する治療として近年,複数の新たな試みが進行中です.最新号のLancet誌に,低用量のインターロイキン2をリルゾールに追加して皮下注する新たな免疫療法の有効性と安全性を検証した多施設共同第2b相二重盲検無作為化プラセボ対照試験(MIROCALS試験)がフランスから報告されました.この薬剤が選択された背景には,ALSの病態における免疫異常と神経炎症の関与があります.なかでも,自己免疫の制御に重要なCD4⁺CD25⁺FOXP3⁺制御性T細胞(いわゆるTregs;免疫のブレーキ役)の数および機能の低下がALSの進行や重症度と相関することが報告されており,Tregsを標的とした治療戦略が注目されたわけです.IL-2は,Tregsの増殖と維持に不可欠なサイトカインであり,その低用量使用によりエフェクターT細胞を刺激せず,選択的にTregsを増加させることが可能とされています(エフェクターT細胞まで刺激されると,サイトカイン放出やミクログリアなどの活性化が起きてしまいます).この治療戦略はすでにSLEや1型糖尿病などでも検討されており,ALSへの応用が期待されていたそうです.
この試験では,18〜76歳の,発症から24か月以内のALS患者220名を対象に,リルゾールを導入後に低用量IL-2(2MIUを皮下注,28日ごとに5日間)または偽薬を18か月間皮下注しています.主要評価項目は640日後の生存率です.結果として,未調整解析ではIL-2群で死亡リスクが19%低下したものの有意差は得られませんでした(ハザード比 0.81,p=0.33).しかし,年齢,ALSFRS-Rスコア,Treg数,血漿CCL2,脳脊髄液中リン酸化ニューロフィラメント重鎖(CSF-pNFH)などの予後因子で調整した解析では,IL-2群で死亡リスクが68%有意に低下していました(ハザード比 0.32,p=0.007).CSF-pNFH値は聞き慣れないバイオマーカーでしたが,値のよって3群に分けると生命予後を予測できることが示されています(図1).そしてCSF-pNFH値が低い患者群(750–3700 pg/mL)では,IL-2群において死亡リスクが48%有意に低下し(ハザード比 0.52,p=0.016),この層では機能スコアの低下速度(ALSFRS-R)も有意に遅延しました(図2).一方で,CSF-pNFHが高い群ではIL-2による有意な改善は認めませんでした.このことはより早期,軽症の患者でこの治療が有効である可能性を示唆しています.
また,低用量IL-2によりTregsの数および割合は有意に増加し,炎症マーカーである血漿中CCL2濃度(=MCP1;単球やT細胞などの免疫細胞を炎症部位に呼び寄せるケモカイン)も有意に低下しました.副作用としては注射部位の反応やインフルエンザ様症状が多く報告されましたが,いずれも軽微であり,低用量IL-2は18か月間の長期使用でも概ね安全に使用できることが示されました.
本試験は,ALSにおける治療法として,免疫修飾による病態制御の可能性があることを示した点,そしてCSF-pNFHのようなバイオマーカーを用いた層別化医療の重要性を示した点で重要と考えられます.今後の第3相試験に期待したいと思いますし,他の神経変性疾患でも同様の免疫療法というアプローチが拡大する可能性があると思います.
Bensimon G, et al. Efficacy and safety of low-dose IL-2 as an add-on therapy to riluzole (MIROCALS): a phase 2b, double-blind, randomised, placebo-controlled trial. The Lancet. Published online May 9, 2025. https://doi.org/10.1016/S0140-6736(25)00262-4

・ナルコレプシーに対するオレキシン作動薬の夜明け
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年5月24日FB投稿です**
第66回日本神経学会学術大会3日目,睡眠医学研究の第一人者,筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構(WPI-IIIS)機構長の柳沢正史先生のご講演を拝聴しました.①起立性調節障害の多くは睡眠相後退症候群であること,②ノンレム睡眠中の一時的なドーパミン濃度の上昇(dopamine surge)が扁桃体の賦活を引き起こし,それがレム睡眠の開始に不可欠であること,③睡眠不足は認知症,心疾患,肥満等につながること,④人は自分が眠れているかどうかを正しく判断することはできないこと(睡眠誤認)など大変勉強になりました.柳沢先生は覚醒の維持に関わる神経ペプチド,オレキシンを発見されたことでも有名ですが,これに関連してナルコレプシー1型の治療のお話もありました.
ナルコレプシー1型は,日中の過眠やカタプレキシー(情動脱力発作),夜間の睡眠の分断など,生活の質を著しく損なう疾患です.図はオレキシン神経の分布と機能,およびナルコレプシー1型との関係を示しています.図1Aでは,オレキシン神経が外側視床下部に存在し,覚醒を促す乳頭体核を刺激し,睡眠を促す腹外側視索前野を抑制することで覚醒状態を維持していることが示されています.ナルコレプシー1型では,これらの神経が著しく失われます.Bでは,オレキシンAおよびBが,プレプロオレキシンから産生され,それぞれOX1RおよびOX2Rという受容体に結合する様子が書かれています.オレキシンBはOX2Rに選択的に作用し,オレキシンAはOX1Rにも結合して報酬系に関与します.近年,OX2Rに選択的に作用する作動薬「oveporexton(TAK-861;Takeda社)」が開発されました.ナルコレプシー1型に対する効果を検証した研究が,最新号のNew England Journal of Medicine誌に報告されています.この薬剤は経口投与が可能で,血液脳関門を通過します.
日本を含む多国籍の多施設共同二重盲検無作為化比較試験で,112名のナルコレプシー1型患者が対象となり,実薬または偽薬を8週間にわたって使用しています.主要評価項目は,覚醒維持検査(Maintenance of Wakefulness Test:MWT)における平均睡眠潜時(入眠までの時間)の変化であり,副次評価項目としてEpworth Sleepiness Scale(ESS)スコア,週あたりのカタプレキシーの回数,Narcolepsy Severity Scale for Clinical Trials(NSS-CT)などが含まれています.治療群は4つで,1つ目は0.5 mgを1日2回投与する群,2つ目は2 mgを1日2回投与する群,3つ目は最初の2週間に2 mgを1日2回投与し,その後は朝のみ5 mgを投与する漸増群,4つ目は7 mgを朝1回のみ投与する群です.いずれの群も8週間継続されました.結果は以下の通りです.
1) MWTにおける平均睡眠潜時(眠るまでの時間)は,実薬投与のすべての群で有意な改善(12.5〜25.4分の延長)を示し,特に2mg→5mgの群で最も改善が顕著であった(睡眠潜時が健康人レベルに到達した割合が最大81%).(図2A)
2) ESSスコアは,ベースラインの18〜19点から,偽薬群では−2.5点,実薬群では−8.9〜−13.8点と有意な低下.(図2B)
3) カタプレキシー発作回数は,最大で週あたり15.7回から2.1回に減少し,偽薬群との比較で有意差あり(p = 0.003).
4)NSS-CTスコアも実薬群では28.7→8.1〜14.5と著明に改善した.
副作用は,不眠(48%),尿意切迫感(33%),頻尿(32%)を認めましたが,いずれも軽度から中等度であり,ほとんどが1週間以内に自然軽快しました.肝障害は認められませんでした.
以上のように,oveporextonはナルコレプシー1型に対して病態機序の本質に迫る新しい治療戦略として期待され,現在第3相試験(NCT06470828)も進行中とのことです.患者さんのQOLが大きく変わるものと期待されます.
Dauvilliers Y, et al. Oveporexton, an Oral Orexin Receptor 2–Selective Agonist, in Narcolepsy Type 1. N Engl J Med. 2025;392(19):1905–1916.(doi.org/10.1056/NEJMoa2405847)

・自己免疫性脳炎の免疫病態と進行中の臨床試験 ―なぜこの薬が選ばれたのか?―
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年5月28日FB投稿です**
自己免疫性脳炎(autoimmune encephalitis:AE)は特定の自己抗体が機能障害を引き起こし,記憶障害やけいれん,運動異常症,精神症状など多様な症候を呈します.早期の免疫療法によって改善が望めるものの,十分なエビデンスに基づく治療はまだ確立されていません.このため,現在,AEに対する新しい免疫療法の臨床試験が国際的に進められています.これらを分かりやすく解説した総説がNeurology誌に掲載されています.代表的な4つの試験と,なぜそれらの薬剤が選ばれたのかが理解できます.
【現在進行中の主要な臨床試験】
① EXTINGUISH試験
対象:NMDAR抗体陽性の成人および青年
治療薬:イネビリズマブ(CD19陽性B細胞・一部形質芽細胞を標的)
② LEGIONE試験
対象:LGI1抗体陽性の成人
治療薬:ロザノリキシズマブ(FcRn阻害)
③ CIELO試験
対象:NMDARまたはLGI1抗体陽性の新規例および難治例
治療薬:サトラリズマブ(IL-6受容体阻害)
④ GENERATE-BOOST試験
対象:重症の細胞表面抗原抗体陽性例(リツキシマブ使用後)
治療薬:ボルテゾミブ(プロテアソーム阻害薬)
【病態と薬剤選定の理由】
図1では,AEがどのような要因で発症し,どの免疫細胞が関与しているかが示されています.誘因には特発性,腫瘍,ウイルス感染後,医原性(免疫チェックポイント阻害薬)があり,発症にはHLAや自己免疫疾患体質,炎症促進の環境が関係します.免疫病態の中心にはT細胞,B細胞,自己抗体があり,これらが大脳皮質,辺縁系,基底核,小脳,脳幹を標的にして多彩な症候を引き起こします.
図2では,免疫応答の各段階における治療薬の作用点が示されています.抗原提示細胞がT細胞を活性化し,それがB細胞を刺激.IL-6の助けを借りてB細胞が形質芽細胞に分化し,病原性抗体を産生.産生された抗体は血中や脳脊髄液中に放出され,血液脳関門を通過して中枢神経へ到達.細胞表面抗原と結合し,受容体等の内在化・機能阻害・細胞障害を引き起こす.さらにT細胞の浸潤,ミクログリアの活性化,サイトカイン(IL-6など)放出,これらの結果として中枢神経系での炎症性環境が形成される.さらにB細胞から形質芽細胞,形質細胞へと至る過程で,髄腔内で抗体が産生され,これが機能障害を引き起こす.種々の薬剤は,この免疫カスケードの異なる段階を標的にしています:
◆ステロイド,IVIg,血漿交換(非特異的免疫抑制)
◆抗CD20抗体(リツキシマブ):B細胞除去
◆抗CD19抗体(イネビリズマブ):B細胞に加え一部の形質芽細胞も標的
◆プロテアソーム阻害薬(ボルテゾミブ):形質細胞をアポトーシスへ導く
◆FcRn阻害薬(ロザノリキシズマブ):IgGの再利用を防ぎ,病原性抗体を減少させる
◆IL-6受容体阻害薬(サトラリズマブ):形質芽細胞への分化を抑制
脳炎ごとにどの過程を抑制するのが最も効果的なのか明らかにする必要があります.
【AEの臨床試験における共通課題】
臨床試験の実施にあたっての課題も記載されています.
1.症例数の少なさ
2.疾患の多様性
抗体の種類や病態が異なるため,対象を広げると効果が不明確になり,絞ると対象が少なくなるというジレンマがある.このためCIELO試験ではバスケット試験を行っている.
3.アウトカム評価の難しさ
AE特有の認知機能障害や睡眠,自律神経症状などを十分に評価できるスケールがない.
4.標準治療との関係性
ステロイドやリツキシマブなど既存治療が既に広く使われており,これらを使用している患者をどう扱うかが設計上の課題となる.
以上のように,AEの治療は免疫病態を正しく理解したうえで適切なターゲットを治療する時代へと移行しつつあります.現在進行中の臨床試験はその先駆けと言えます.一方,希少疾患に特有の課題を克服するためには,研究者・医療者・患者さんが一体となった取り組みが求められると思いました.
Titulaer MJ, et al. The Clinical Trial Landscape in Autoimmune Encephalitis: Challenges and Opportunities. Neurology. 2025;104:e213487. https://www.neurology.org/doi/10.1212/WNL.0000000000213487

・パーキンソン病では生命予後・機能予後を増悪させないためにCOVID-19罹患を防ぐ必要がある!
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年5月30日FB投稿です**
個人的にはずっと結果を知りたかった,COVID-19がパーキンソン病(PD)患者の長期的な転帰に及ぼす影響を明らかにした研究が,ついにアルバート・アインシュタイン医科大学から European Journal of Neurology 誌に報告されました.本研究では,2016年から2023年にかけて同医療圏で診療を受けたPD患者3512名のうち,COVID-19のPCR検査で陽性となった293名と陰性の1649名を比較対象とし,観察期間は最長3.5年に及んでいます.評価されたアウトカムは,全死因死亡率,主要心血管有害事象(MACE),呼吸困難,疲労,転倒など多岐にわたります.
注目すべき結果として,COVID-19に罹患したPD患者は,感染していないPD患者と比較して,全死因死亡率(調整ハザード比[aHR] 1.58),呼吸困難(aHR 1.44),MACE(aHR 1.72),疲労(aHR 1.49),転倒(aHR 1.39)といずれのリスクも統計学的に有意に高いことが示されました.図1には,感染14日後からのKaplan–Meier生存曲線が描かれており,COVID-19陽性群では感染後3か月以内に死亡率が急激に上昇し,その後も高い死亡率が持続していることが明瞭に示されています.
また,図2では,MACE,呼吸困難,疲労,転倒といったアウトカムについて,COVID-19陽性群と陰性群で時間の経過とともに累積発生率に差が生じていく様子が示されており,感染が長期的な身体的リスクを高めることが視覚的に理解できます.
さらに注目すべき点として,COVID-19陽性群では感染後にレボドパ換算投与量(LED)が有意に増加していました.具体的には,感染前のLED中央値は687 mg/dayであったのに対し,感染後には727 mg/dayへと有意に増加していました(p < 0.001).この増加は,男女いずれの群でも確認されましたが,その後の経過には性差がみられました.特に男性患者では,感染後の経過に伴ってLEDが月ごとにわずかに減少する傾向がみられましたが(p = 0.01),女性ではそのような変化はみられませんでした(p = 0.84).
著者らは,COVID-19がPD患者の転帰を悪化させる背景として,ウイルス感染に伴う神経炎症,酸化ストレス,ドパミン作動性神経細胞への障害,さらにはαシヌクレイン凝集の促進などを指摘しています.加えて,パンデミック下での社会的隔離や心理的ストレスといった社会的要因も,症状の悪化に影響を与えている可能性があると考察されています.おそらく同様のことはPD以外の神経変性疾患でも生じうる可能性があります.
本研究は,3.5年という長期にわたるフォローアップと,多様な人種・民族背景を有する都市部のPD患者を対象とした点で評価されます.COVID-19に罹患したPD患者は,急性期を乗り越えた後も継続して注意深く経過観察する必要があります.またCOVID-19の流行は今後も繰り返しますので,感染予防やワクチン接種を励行する必要があることを患者さんに伝える必要があります.
Hadidchi R, et al. Impact of COVID-19 on long-term outcomes in Parkinson’s disease. Eur J Neurol. 2025;32:e70013.(doi.org/10.1111/ene.70013)

(作成者)峯岸 瑛(みねぎし あきら)

カテゴリー
ALS iPS細胞 アルツハイマー病診断 パーキンソン病 直立2足歩行 髄膜リンパ管機能低下

2025年4月のニュース

新年度入りとあってか、活発な情報発信が行われています。関連学術ニュースで、岐阜大学医学部下畑先生からの最新医学情報、iPS細胞を使ったパーキンソン病治療の第I/II相試験に関するニュース、体幹と脚の相対位相の制御についての研究報告をお届けします。

1.2025年4月の活動状況
田村 芙美子さんの投稿
4/1 令和7年度初回定例会 予定では腰越の丹後が谷公園で恒例のお花見ポールウォーキングの会でしたが、冷たい雨と凍りそうな寒さで、初めて室内🌸🌸花見会となりました。20名のメンバーさんのうち15名出席。ポールで身体を暖めてからおやつに手を伸ばし、注文のお弁当が届くとお喋りの花🌸を咲かせながら賑やかにいただきました。10年目を迎えたこのサークルは広町里山と江の島を拠点にしてきましたが、皆さん歳を重ねて、たまには平らなところも歩きたいと言う希望が出ました。 義経・弁慶の満福寺辺りから始めましょうか。継続は力。

田村 芙美子さんの投稿
4/4 渋谷区健康すくすく事業ポールウォーキング教室2025新学期。 FBアップに3度失敗し(原因不明)これは力尽き4度目なので大幅に省略します。また明日にでも・・・  ※FB不調の原因は更新の為でした

片山昇さんの投稿
今日は良い天気の中東林包括支援センターのノルディック&ポールウォーク5日間教室の最終日 汗ばむようなお天気の中、桜も咲き乱れ、花桃も咲いていてgoodな最終日でした、皆さんとっても物覚えが早く、私が煽られてヒーヒー、来週から自主サークルグループも立ち上がり、皆で楽しくこれからも歩いていただけそうです。100歳まで楽しく歩き続けましょう。(歩かないと歩けなくなる)を合言葉に

中村 理さんの投稿
佐久ポールウォーキング協会より 2025年度PW歩き始め〜 3月の冬眠を経て集まった60名越えのポールウォーカー〜 〜待ってたよ❗️今年もよろしく〜の声をアチラコチラで聴き感激のスタートでした。 次回は来週桜満開?の〜さくラさく小径公園〜を闊歩です。

長谷川 弘道さんの投稿
昨日は、月に一回の津島市天王川公園の早朝ポールウォーキングデーでした❗️ 15名の皆さんにご参加いただきました😊 私の左にいらっしゃるのはこの津島市の日比市長。そのお隣は奥様のみどりさんです。 毎月第一土曜日の朝の7:30から、2本の専用ストックを使ってのウォーキングをみなさんで楽しんでいます❣️ 満開の桜の下、15名の皆さんとご機嫌な時間を過ごしました‼️ 初めての方でも、気軽に参加できるポールウォーキングです☺️ 来月はイレギュラーになりまして2週目の土曜日、5/10になります😊 ちょっとタイミングが遅いかもですが、藤の花が見れるかもです😅 新年度のスタート‼️ 新たなことにチャレンジしてみませんか‼️

NPO法人船橋ウォーキング・ソサイエティさんの投稿
2025/4/5 2本のポールを使うウォーキング 土曜日 | 船橋ウォーキング・ソサイエティ

新地 昌子さんの投稿
2022年から始めた茨城県笠間市でのポールウォーキング講座、今年もやりまーす。嬉しいことに段々仲間が増えてきましたよ。故郷いばらきの元気を応援します。

NPO法人船橋ウォーキング・ソサイエティさんの投稿
2025.4.7 シニアポールウォーキング | 船橋ウォーキング・ソサイエティ

田村 芙美子さんの投稿
4/8 花祭り 三浦ネットポールウォーキング定例会。空は晴れ穏やかなお花見日和の心地よい1日でした。大巧寺からスタートし光明寺まで幾つかお寺を訪ね、行く先々で花祭りに出会いました。ウォーミングアップは妙本寺の広い参道下で。今日はポールがあるので難なく歩けました。そして桜の種類の多さに圧倒されました。

田村 芙美子さんの投稿
4/9 北鎌倉も快晴。@北鎌倉テラススタジオ121。青空に山桜が映えています。ウグイスの美しい声を聴きながら久々のテラスでストレッチング。テラスから見上げる六国見山の頂上は一面淡いさくら色。檜花粉以外良い季節になりましたね。マットに寝転びながら撮りました。

杉浦 伸郎さんの投稿
筋トレより花見 桜色がきれいな爽やかな青空が続いています。こんな時はアウトドアで五感を澄ますのも良いですね。花を咲かせるには、良い土壌(健康体)でなければ育ちにくいですよね。風にあたったり日光を浴びたりする効果は想像以上です。 新年度からスタートした介護予防教室の皆さんもお連れしますのでお楽しみに!

株式会社シナノ(sinano)さんの投稿
佐久市のシナノ、リハビリ対応ポール「しっかり2本杖」を発売|信濃毎日新聞デジタル 信州・長野県のニュースサイト

遠藤 恵子さんの投稿
介護予防運動教室終えて 午後からはサロンワークの水曜日!! 加圧トレーニングセッション!! あたたかい!! 気温21.3℃

新地 昌子さんの投稿
コーチとして参加している佐久PW協会の新年度が始まりました。第一回の定例会に約60名の参加者が。待ってたよ〜、なんて声かけられて、毎回こっちが元気をもらってます。 去年から筋トレ担当にされたおかげで、班分けして私がつくとみんな筋トレさせられるんじゃないかとビクビクしてます😆今年もやりますよー。優しくね💕

田村 芙美子さんの投稿
4/10 上皇ご夫妻の結婚記念日は4月10日と話ながら今日の貯筋クラススタート。ウォーミングアップのあとはSTEPエクササイズに取り組みました。補助脚を増やして高くすると腿を90度位あげることになります。ポールの使用は自由。順番に色々な高さに挑戦して下肢強化。バランス能力向上。往復の鎌倉山は桜🌸ストリートで花吹雪のなかを走りました🚙

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【花見三昧】    4/6〜10 ほぼ毎日花見  嬉しい春です

中嶋  佳奈恵さんの投稿
『ストレッチポールと出会えてよかった!!』

田村 芙美子さんの投稿
4/11 毎週金曜日午前中は東京渋谷まで出前教室です。雨予報でしたが曇り空のまま夕方まで濡れずにすみました。渋谷PWはこのクラス初のウォーミングアップを1つ1つ説明しながら筋トレまで。そしてポールウォーキング、右手左足~イチニイチニ。肘も引けて皆さん綺麗に歩けました。来週は自己紹介もしなくちゃね。午後は三軒茶屋までまた野暮用でした。

中村 理さんの投稿
春ビタミン色/水仙〜  カタクリ〜 枝垂れ桜〜と春を見にブラブラPW〜❗️ ソメイヨシノはもう少し先に〜ww 菜園始めの玉葱の春植え作業〜 冬越し玉葱は育っています〜 この調子でじゃがいも種植えも来週には〜 このご時世空いてる土が無いくらい菜園中野菜だらけに〜 帰宅後やっと土弄りで 瓢箪型の「陶函」作陶〜 小学孫のクラス体験学習「陶芸」の教材試作作り〜 と忙しい1日でした❗️ 明日も🌸花見PW散策でお出掛けです。

校條 諭さんの投稿
www.tokyo-park.or.jp

Ruri Nissatoさんの投稿
本日は、杉ポ卒業生のきまポ(きままにポール歩きの会)に参加🌸 三鷹駅から小金井公園とその周辺を8㎞。 たくさんの桜🌸を楽しみました。

長谷川 弘道さんの投稿
長谷川 弘道さんの動画

スマイルチームさんの投稿
2025.4.7〜13 活動記録 ☺︎スマイルチーム光が丘 健康チェア体操 21名 ☺︎健康体操サークル 13名 ☺︎スマイルポールウォーキング 12名 ☺︎青空ポールウォーキング 7名 ☺︎青少年部部会 ☺︎上鶴間公民館利用団体総会 ☺︎上溝新サークル活動ライン打合せ ☺︎e.J.LEAGUE2025横浜F・マリノス クラブ代表決定戦

Masami Yamagataさんの投稿
サン・アビリテーズにてポールウォーキング教室行います。 4月20日(日)10:00~12:00 定員:20名 申し込み方法:サン・アビリテーズ 028-656-1458 13日現在5名ですのでお友達お誘いでご参加ください。

中村 理さんの投稿
佐久ポールウォーキング協会より 雨の🌸花見散策で、 小雨(は決行)でしたが花冷えの中雨も感じない参加等、寒い寒いと言いながらの約1時間のPW散策でした^_^ 皆さん〜お疲れ様でした〜 桜🌸は写メの通り、レンギョウや水仙のイエローが鮮やかな「さくラさく小径」〜 信濃毎日新聞社の記者さんも参加し、皆さんを取材して居ました。 今日収穫の飴は〜ハート❤️〜の梅味でした〜ww

田村 芙美子さんの投稿
4/15 雨天のためPW活動は室内に変更。ところが教室を始めると窓の外は青空に☀ そこで、ウォーミングアップのあと 先日も雨のため室内お弁当花見になって行けなかった桜を観に御所が丘丹後ガ谷公園迄歩きました。かなり強い花散らしの雨風でしたので花びらは道路をピンクに染めるほど落ちていましたが風情があって皆満喫。公園の桜の木のしたでポールじゃんけんなどで遊びました。ドウダンツツジが見事でした。

Yoko Haraさんの投稿
鎌倉SUGATA4月より 毎月第1、第3水曜日 10時から11時30分 ノルディックスローウォーキング となります 前回は雨天の影響で中止🥲 本日☀️初レッスン 初体験者の方も参加 レディースDAYとなりました! 今年の桜はまだ楽しめる👍 葉桜が目立つ様になってきましたが、 とても気持ちの良いウォーキングとなりました! 次回は5月7日です 皆様のご参加お待ちしております♪ #ノルディックウォーキング #ノルディックスローウォーキング #フィンランド #SUGATA #鎌倉

佐藤 ヒロ子さんの投稿
#船橋ウォーキングソサイエティ #握力計測 #1km計測 #土曜日海老川コース 毎年毎に計測して  体力の変化を知ったら   手立てが大切ね 計測の合間に #お口の筋肉はパタカでトレーニング #骨盤底筋トレーニング 2025/4/19

森川 まことさんの投稿
本日は、手賀沼遊歩道開通した為歩いてみました。 湖畔を歩くのは気持ちがいいです。 八重桜、菜の花、ネモフィラなどが咲き誇り、コブハクチョウもゆったりとくつろいでいました。 来月は水元公園です。

遠藤 恵子さんの投稿
ありがたき幸せ♡ 7年越し♡ 【ポールウォーキング体験会】を某市民センターの市民講座で2講座開催させていただきます!! 館長にラブコールをいただいて7年目にしてようやく開催です!(この間、館長の移動がありなかなか実現に至らず) 他のセンターのご依頼は1講座、室内のみ、外歩きは行うことができなかったのですが今回は2講座の外歩きができます! ちなみにですね! ・1講座目は室内でポールウォーキング体験、ポールの長さの合わせ方から準備運動、歩き方、ポール筋トレなどをおこないます。 ・2講座目は室内で外歩き前にボールを使ってセルフフットケアー足はからだを支える土を体感していただいてから⇒ウォーキングコース(15分程度)をポールで歩きます!(雨天/室内) 今回の講座がご参加された皆様にとって、少しでもお役に立つことができれば幸いです🫶 発見 気づき 自信 楽しさ 喜び etc. 私にとってとても楽しみな講座です! 館長に感謝です🙏✨️✨️✨️✨️ #ポールウォーキング体験会 #フットセラピスト #セルフフットケア #足はからだを支える土台 #ポールウォーキング #歩行動作 #歩行能力 #歩けるからだ #姿勢改善 #バランス力 #転倒予防 #歩幅 #全身運動 #ゲンキクリエイターケイコ #ポールウォーキングマスターコーチプロ #市民講座 #出張講座 ※ポールウォーキングの写真は参考までに

新井 恵さんの投稿
#ポールウォーキング #桜の散歩道

Ruri Nissatoさんの投稿
チューリップ🌷チューリップ🌷チューリップであふれたここは横浜公園🌷 金曜日みなとみらいのポールウォーキング教室に参加してきました。 指導頂くのは酒井尚美さんと原庸子さんの2名の先生。 きちんとフォーム きちんとストレッチ きついわぁ💦😆 しっかりコース 学び満載でした😃 海のそばは気持ちいいですね💕💕 毎月 第1金曜日は酒井さんのみなとみらいを歩く会10時桜木町駅集合 第3金曜日は酒井、原美女お二人のビシビシ厳しく楽しい会 10時関内横浜スタジアム集合 参加費1,000円 皆さまご参加下さい💕

台灣健走杖運動推廣協會さんの投稿
🎉【日式健走 Basic Coach】培訓課程圓滿結束啦!👏🎌 4/19(六)我們在滿滿熱情與專業中, 完成了這場由 日本健走杖協會 NPWA 唯一授權的海外培訓課程✨ 📚 課程內容豐富實用, 每位學員都全力投入,不只學習到專業知識, 也體會到日式健走的獨特魅力 💪 👣 一步一腳印,大家都邁出了屬於自己的專業之路, 未來也將成為推廣健康生活的推手!👏 💡如果你也對日式健走有興趣, 想參與更多活動, 記得持續關注我們的最新消息唷!📣 【日式健走 Advance Coach 培訓課程】 ➡️https://forms.gle/5po6HgLUfUD4ZS4C6 ❗此課程限定取得「日本健走杖健走Basic Coach」認證資格者參加❗

日本ポールウォーキング協会 npwaさんの投稿
4月20日に今年度初となるスキルアップ研修会東京会場を開催しました。 参加者29名と多くのコーチが集まって下さいました。 今年度のテーマはマニュアルに沿った指導法と用語の統一ということで、BCマニュアルの補足説明を重点的に行いました。 皆さん熱心で非常に充実したスキルアップ研修会となりました。 次回開催は7月6日(日)長野県佐久市 となります。 多くのコーチの参加をおまちしております。

高橋 美保子さんの投稿
. . 【第39回宮古島トライアスロン大会】 2025.4.20 無事に2回目完走しました!  去年より1時間早くGOAL 🏁 自分自身の目標達成😭   スイムはバトルを避けて 1番左から🏊‍♀️ 潮の流れはほとんどなく ほどよい距離感で泳げてスイムアップ バイクは向かい風も強くなかったので 淡々と漕いでゆく 前半つま先と脛が痺れ始め… シューズのワイヤーを全開にしたら改善✨ 100km過ぎてからなぜか脚がよく動き出す んー、もっと早くからギアを入れたい🥲 ランも淡々と 自分のペースを崩さず 最後まで走る 辛すぎないペースを意識 序盤、寒さを感じヤバイなと… バナナ、餅、レモン🍋食べてたら落ち着く 25km過ぎ? 恵みの雨が降ってきた!気持ちー✨ 去年の11月から トライアスロンのプロに 練習メニューを組んでいただいたこと 結果に繋がったと思う 練習の量、質のあるメニュー 未熟の私にとって学ぶことばかり 真謝坂をあっという間に感じたのも コーチの練習のおかげ “ 絶対に欲張らない ” 常に胸におき、レースに挑む 練習してきたことは裏切らない 結果がついてきたので本当に嬉しい マキさんには感謝の気持ちでいっぱいです🙏 @nishiuchimaki 一緒に練習してきた、あや姉✨ 今年もありがとう😊😊 トライアスリートの大先輩方とも 一緒に練習させていただいたりアドバイスを沢山いただきました🙏 カラダメンテナンスも大変お世話になりました🙇‍♀️🙇‍♀️ @hiyori_sports_miyako @shinkyu_shin 設営•運営の皆様、ボランティアの皆様、 レスキュー関係者の方々、 沿道の応援して下さった皆様 たくさんの方々の力で大会を無事に完走することが出来ました🙇‍♀️ ありがとうございました!!! @miyakojima_triathlon また来年😆😆 #宮古島トライアスロン #トライ女子 #完走 #ちゅら風 #超える目標は自分自身 #神様は見ている #練習は嘘つかない #鬼コーチは女神 #また来年 #ゴミ拾いまでがトライアスロン

とちぎポールウォーキング会さんの投稿
20日宇都宮市サン・アビリティーズでのポールウォーキング教室グラウンド周りを歩きました。

田村 芙美子さんの投稿
4/24 教会の裏山に山藤!腰越なごやかセンターの貯筋クラスは貯筋棒を使って筋トレ。来月11日で41年続いたLESANGES西鎌倉店が閉店すると知って有志10人で運動後行ってきました。常連さんが間際に電話で席を確保できLUCKY💕

佐藤 ヒロ子さんの投稿
船橋ウォーキングソサイエティ 2本のポールを使うウォーキング 木曜日定例会 うっすら汗をかき1kmと握力の計測が終了 定例会後は第15回定期総会を開催 スタートがあれば   けじめのゴールがある。  3年後にむかい   一層の努力を重ねる   スタッフの想いが一致! よい話し合いが出来ました。

田村 芙美子さんの投稿
4/26 (訳あって深夜便) 茨城県小町の里ポールウォーキングで花山歩き。土浦に向かう常磐線が荒川沖でストップ!その先で人身事故とのアナウンス。復旧の見通し悪く 土浦待合せの友達が急遽荒川沖駅に🚙で駆けつけてくれ、30分遅刻で集合場所「小町の里」に行くことができました。ここはパラグライダーのスクールがあり、頭の上は鳶と見間違えるほどたくさんのパラグライダーが優雅に飛んでいます。1月以来の訪問ですがハイキングコースは初めて。スタート前に近くの農家の採れ採れ蕗をGET。花の写真は明日UPに。

田村 芙美子さんの投稿
4/27昨日アップできなかった写真集(これでも抜粋) コメ欄にいつものように一言ずつ入れました 顔はそのまま・・

スマイルチームさんの投稿
2025.4.21〜27 活動記録 ☺︎スマイルチーム光が丘 チェア体操19名 ☺︎青少年指導委員総会(欠席) ☺︎チームTシャツ配布 ☺︎スマイルチーム上溝 リズムダンス19名 ☺︎相模原市文化協会役員会議 ☺︎スマイル星が丘ポールウォーキング6名 ☺︎上溝シニアサポートCSWメール ☺︎青少年指導委員横山公園ウォーク(欠席) ☺︎スマイルチーム上溝 新年度活動に関する書類まとめ ☺︎ティンカーベル練習参加

田村 芙美子さんの投稿
4/27 逗子椿公園も藤の季節になりました。毎年見事な白・紫の、藤に心躍ります🎶 今日も爽やかな五月晴れでしたが少々気温が上がり 歩き続けるのを断念した方が一人。新米ACさんがウォーミングアップひとつ挑戦されました。今後を期待します。夏に向かって休憩する公園には影が必要です。COOLDOWNの代わりにリンパ体操をして今日はおしまい。駅前の春祭りをホームから観覧🎶

新地 昌子さんの投稿
桜はあきらめていたのに、八重桜が待っていてくれた〜🌸幸せ🩷 笠間は春の大イベント陶炎祭(ひまつり)が29日から開催されます。すでにテントが並んだ会場をちょっと覗きながら、ポールを使って体を整えたりウォーキングの約2時間でした。 来月はふるさと案内ガイドさんの説明付きで、笠間稲荷を散策します。

新地 昌子さんの投稿
笠間トモアのポールウォーキング講座 2025年の上期スタートしました🎉 今日の参加者13名。男性4名・女性9名。年齢は50歳から84歳。今日初めて参加された方が3名。その感想は、、、 「見るのと、やるのとでは、本当に大違いでした!メンバー全員の雰囲気も良く、楽しんで参加できました。」 嬉しい言葉です😊先頭を歩いた鈴木コーチが「ポールウォーキングは楽しくおしゃべりしながら歩いていいんですよ」と声をかけてくれたおかげで、いつにも増して賑やかな講座でした😊こういう声かけ大好きです👍 今日は肘の引き方をお話ししたら、それはお茶に通じますね🍵との声が。それが 面白くてまたみんなでひと盛り上がりしました😆5月が楽しみです。

新地 昌子さんの投稿
生徒さんの上達ぶりがすごくて、自慢したくなりました😆

中村 理さんの投稿
世の中大型連休の始まり〜ww 年金暮らしシニアには・・・ この不順天気で今朝の浅間山は冠雪に〜 この花分かる方は〜? 林檎🍎の花でした。 まじまじ見ると意外とチャーミングな色合いでかわいい花ですね。 今日はシードルさんのリンゴ園/小諸に伐採木材を頂きに〜❗️ 付近に有る高圧線鉄塔が珍しく真下より・・!

田村 芙美子さんの投稿
4/29 昭和100年、平成37年、令和7年、2025年の今日はお天気も良く爽やかな日射しだったので久々のフラセンに行ってきました。ここは鎌倉市大船の桃源郷。春の花・初夏の花が咲き狂って!いました。バラ園 ぼたん苑 芍薬苑 ミツバツツジの群れ 広場のネモフィラの大河 植物園のなかも蜜蜂の展示会、色鉛筆画展、エビネ展等々見回れない位。

田村 芙美子さんの投稿
4/30 今日も朝からピカピカの青空。  飛行機雲がくっきり空に4本の白線を描いていました。鴬の歌をBGMに体操終了後はテラスでお茶会開催。本場のエチオピアの挽きたてコーヒーを味わいながら、手作りのヴィーガンプリンやオレンジピールのケーキを頂きました。私のお気に入りは優しい味の蕗!で一人で残さず頂きました。帰りはおむすび庵へ。

来月以降の開催
中嶋  佳奈恵さんの投稿
私は月曜日の9時から 5月12.26日に担当します。 ストレッチとリズム体操で一日を スタートして行きましょう❣️ よろしくお願いします。

長岡智津子さんの投稿
写真1件

台灣健走杖運動推廣協會さんの投稿
【日式健走 Advance Coach 培訓課程】 日式健走進階教練培訓課程來了~ 兩日的課程,帶你深入學習健走杖運動的進階技巧,在理論與實作中不斷突破增進能力~ 想要規劃與教導一般民眾學習日式健走的你,趕緊來參加進階班! ❗此課程限定取得「日本健走杖健走Basic Coach」認證資格者參加❗ 課程日期:2025/5/17(六)、5/18(日) 9am~17pm 課程地點:大同運動中心 ‧滿10人開班,上限20位‧ 詳細課程辦法及規範請見報名表 ➡️https://forms.gle/5po6HgLUfUD4ZS4C6 期待課程中與你相見,共同學習❤️

柳澤 光宏さんの投稿
今年もやります!5月17日(土)工場祭。 毎年5月に行っており、昨年は500名ちょっとのお客様にご来場いただきました。 ・ここでしか買えないアウトレット品 ・こどもも楽しめるアルミパイプを使ったクラフト体験 ・工場見学 ・佐久長聖高校 ダンス部と吹奏楽部 ・浅間中学校 吹奏楽部(今年初参加) などなど 昨年大人気のブースで行列ができてしまった部分のオペレーションを見直し、快適に楽しんでいただけるように工夫しています。 皆さんお待ちしております(^^)/

中嶋  佳奈恵さんの投稿
『ハッピーフェス対ポールウオーキング参加者募集!』

 

2.PW関連学術ニュース
2-1)体幹と脚の相対位相も厳密には制御されていない
大阪大学工学部青井教授他は、既に「歩行中の両脚の逆位相関係が厳密には制御されていない」ことを明らかにしています(『2024年10月のニュース』ご参照)が、同様の方法で、「体幹と脚の相対位相も厳密には制御されていない」ことを明らかにしました。

【論文】
Haruma Furukawa 、Takahiro Arai 、Tetsuro Funato 、Shinya Aoi 、Toshio Aoyagi、「Bayesian estimation of trunk-leg coordination during walking using phase oscillator models」
Neuroscience Research、Available online 22 October 2024
https://doi.org/10.1016/j.neures.2024.10.002
古川 春馬 、新井 貴浩 、船戸 哲郎 、青井 伸也 、青柳 敏夫、「位相振動子モデルを用いた歩行中の体幹と脚の協調のベイズ推定」

**以下、同論文からの抜粋(翻訳はChromeによる)**
ハイライト
•歩行時の体幹のリズムは脚と2:1で同期しています。
•移動方向に乱れが生じた場合、胴体は前方に傾くことで姿勢を維持しようとします。
•体幹と脚の相対位相は厳密に制御されるのではなく、断続的に制御されます。

要約
ヒトの歩行においては、脚と他の身体部位が協調して適切な位相関係を持つリズムを生み出しています。パーキンソン病などの歩行障害のリハビリテーションの観点からは、歩行リズムの制御機構を理解することが非常に重要です。先行研究では、歩行中の脚の動きを結合位相振動子に還元することで、歩行中の両脚の逆位相関係が厳密に制御されているわけではないことが示されました。しかし、脚以外の制御機構については未解明な点が多く残されています。特に、体幹は脚と連動して動き、脚の上部に位置し、人体の質量の半分以上を占めるため、歩行の安定化に重要な役割を果たしていると考えられます。本研究では、結合位相振動子モデルとベイズ推定を用いて、矢状面における脚と体幹の協調制御機構を明らかにすることを目的とします。その結果、脚と体幹の協調、そして脚間協調が厳密に制御されているわけではないことが明らかになりました。

1.はじめに
体幹の制御は、安定した歩行を実現するために極めて重要です。体幹は体重の50%以上を占め(Dempster, 1955、Plagenhoef et al., 1983)、わずかな体幹の傾きでも各関節に大きなモーメントが生じる可能性があります(Preece and Alghamdi, 2021)。さらに、ヒトは四足動物と比較して支持基底面(BoS)が狭いため、重心がBoSの周囲から突出する傾向があります(Winter et al., 1990)。さらに、歩行中の重心は脚よりも高い位置にあるため、歩行は機械的に不安定になります。

歩行中の脚の制御については、多くの研究者が研究を行ってきました ( Bauby and Kuo, 2000 , Collins and Kuo, 2013 , Arvin et al., 2016 )。これらの研究は、機械システムの安定性という観点から頻繁に議論されています。前額面における安定性は歩幅と強く関連していることが報告されています ( Bruijn and van Dieën, 2018 )。また、矢状面における脚の運動は、前額面における脚の運動よりも安定しています ( Bauby and Kuo, 2000 , McGeer, 1990 )。
本研究は、前述の機械的な安定性ではなく、歩行リズムの安定性に焦点を当てています。歩行においては、体の各部位がそれぞれ独自のリズムを持っています。これらのリズムは相互に作用し、適切な位相関係を作り出します。例えば、右足と左足は交互に動き(Alexander, 2002)、腕はそれに合わせて動きます。このリズム的な協調性は、健康な若者では通常安定していますが、高齢者やパーキンソン病患者では乱れることがあります(Plotnik et al., 2007 , 2008)。歩行障害のある患者を支援するためには、リズム的な協調性のメカニズムを解明することが有用である可能性があります。

歩行リズムの安定性に関する研究は、その重要性にもかかわらずほとんど行われていません。これまでの研究では、左右の脚の逆位相関係が歩行を安定させるために重要であるが、厳密ではないことが示唆されています(Arai et al., 2024)。つまり、脚間の協調は厳密に制御されていません。体幹も脚と連動して動いており、体幹と脚の協調は歩行の安定化に重要な役割を果たしているはずです。しかし、歩行中の体幹と脚の協調については、まだほとんど明らかにされていません。

本研究の目的は、歩行中の体幹と脚の矢状面における協調運動のメカニズムをリズム制御の観点から明らかにすることです。これを実現するために、非線形力学システムとベイズ推定法を使用します。位相縮減理論 ( Kuramoto, 1984、Winfree, 1980、Nakao, 2016 ) に基づいて、脚と体幹のリズム運動を結合位相振動子でモデル化します。次に、ベイズ推定法 ( Ota and Aoyagi, 2014 ) を使用して、時系列データからモデルパラメータを同定します。

図 1。(a) 本研究で提案する 2 つの位相振動子結合モデル。歩行中、脚と体幹は単一のリズムを持つものとし、それぞれに 1 つの振動子が割り当てられている。2 つの位相振動子は、外部摂動や確率的変動の影響を受ける。 (b)相対位相ψの自発的ダイナミクスを支配する関数f ( ψ ) の形状とその制御機構との対応関係。ψがψ = ψ cに固定されていると仮定する。f ( ψ ) が左側に示すようにψ c付近で平坦でない場合、 ψのわずかなシフトでも敏感に補正される。一方、f ( ψ ) が右側に示すようにψ = ψ c付近で平坦な区間を持つ場合、 ψがある値にシフトするまでは積極的に制御は行われない。

 

2-2)「iPS細胞由来ドパミン神経前駆細胞を⽤いたパーキンソン病治療に関する医師主導治験」において安全性と有効性が⽰唆
以下、4月17日付京都大学iPS細胞研究所(CiRA)のニュースリリースからの抜粋です。
***
京都大学iPS細胞研究所は、京都大学医学部附属病院と連携し、「iPS細胞由来ドパミン神経前駆細胞注1)を用いたパーキンソン病治療に関する医師主導治験(jRCT2090220384、UMIN000033564)」を実施しました。2018年6月4日付で独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)に医師主導治験として治験計画届を提出し、2018年8月1日より治験を開始しました(CiRAニュース 2018年8月1日)。その研究成果がNature 誌2025年4月16日号に掲載されました。

7名のパーキンソン病患者さんを対象に、iPS細胞由来のドパミン神経前駆細胞を脳内の被殻注2)に両側移植しました。主要評価項目は安全性および有害事象の発生で、副次評価項目として運動症状の変化およびドパミン産生を24カ月間にわたり観察しました。その結果、重篤な有害事象は発生しませんでした。iPS細胞由来のドパミン神経前駆細胞は生着し、ドパミンを産生し、腫瘍形成を引き起こさなかったことが示されました。これにより、パーキンソン病に対する安全性と臨床的有益性が示唆されました。

1. 背景
パーキンソン病では、中脳黒質注2)のドパミン神経細胞が減少し、それによって動作緩慢、筋強剛、安静時振戦を特徴とする運動症候群を発症します。薬物療法は、初期の段階では運動症状を効果的に緩和しますが、長期に経過すると運動合併症や薬剤誘発性ジスキネジア(不随意運動)など対応が難しい問題が生じます。そのため、失われたドパミン神経細胞を補充する細胞治療が代替治療法として検討されてきました。欧米では、ヒト中絶胎児の脳を移植する治験が行われてきましたが、倫理的問題や安定した供給の困難さが指摘されてきました。CiRA髙橋淳教授らの研究グループはこれまでに、ヒトiPS細胞からドパミン神経細胞を誘導する方法を開発し(CiRAニュース 2014年3月7日)、サルのパーキンソン病モデルの脳内でドパミンを産生し、運動症状を改善することを確認してきました(CiRAニュース 2017年8月31日)。

2. 研究手法・成果
50~69歳の7名のパーキンソン病患者を対象に、iPS細胞由来のドパミン神経前駆細胞を脳内の被殻に両側移植しました。主要評価項目は安全性および有害事象の発生で、副次評価項目として運動症状の変化およびドパミン産生を24カ月間にわたり観察しました。その結果、重篤な有害事象は発生しませんでした。MRI注3)による評価では、移植組織の異常増殖は認められませんでした。また、有効性評価の対象となった6名の患者のうち、4名が「国際パーキンソン病・運動障害学会統一パーキンソン病評価尺度(MDS-UPDRS)パートIII注4)」のOFFスコア注5)において改善を示しました。さらに、18F-DOPA PET注6)では、被殻のドパミン神経の活動が増加していました(下図:移植後に新たに観察されたドパミン神経の活動を矢印で示す)。以上から、iPS細胞由来のドパミン神経前駆細胞が生着し、ドパミンを産生し、腫瘍形成を引き起こさなかったことが示されました。これにより、パーキンソン病に対する安全性と臨床的有益性が示唆されました。
3. 波及効果、今後の予定
この治療を一日も早く世界中の患者さんにお届けするために、実用化に向けて取り組んでいます。海外での実用化を目指した治験も並行して進行しています。⽇本国内では、国による承認申請に向けて製薬会社が準備を進めています。海外での実⽤化も⽬指し、⽶国カリフォルニア⼤学サンディエゴ校では2023年11⽉から医師主導治験が開始されています(CiRAニュース 2023年12月26日)。

5. 論文名と著者
・論文名:
Phase I/II trial of iPS-cell-derived dopaminergic cells for Parkinson’s disease
(パーキンソン病に対するiPS細胞由来ドパミン神経細胞治療の第I/II相試験)
doi: 10.1038/s41586-025-08700-0″>doi: 10.1038/s41586-025-08700-0
・ジャーナル名:Nature
・著者: 澤本 伸克ほか、

6. 用語説明
注1)ドパミン神経前駆細胞
ドパミンは神経伝達物質の一つで、ドパミン神経細胞の中で作られます。ドパミン神経前駆細胞は、ドパミン神経細胞に分化する前の細胞です。パーキンソン病モデル動物を用いた研究から、ドパミン神経前駆細胞を移植することによって脳内に成熟ドパミン神経細胞が効率的に生着することが明らかになっています。
注2)被殻・中脳黒質
いずれも脳の部位の名称です。パーキンソン病では、中脳黒質のドパミン神経細胞が減少し、被殻へのドパミン供給が不足することで、運動症状が引き起こされます。
注3)MRI(磁気共鳴画像法)
強い磁場と電波を利用して体内の詳細な画像を取得する医療画像技術です。脳や脊髄などを高精細に画像化することで、診断に役立てます。
注4)国際パーキンソン病・運動障害学会統一パーキンソン病評価尺度(MDS-UPDRS)パートIII
パーキンソン病の運動症状を客観的に評価する臨床スケールです。医師が動作を観察し、各項目をスコア化して症状の重症度や治療効果を評価します。
注5)OFFスコア
それぞれ、薬剤治療の効果がない時に実施した運動症状の評価です。パーキンソン病に対する細胞治療の治験で、一般的に行われている評価法です。
注6)18F-DOPA PET(ポジトロン断層法)
放射性薬剤を用いて、ドパミン神経の機能を評価する医療画像技術です。18F-DOPAの取り込み量を測定することでドパミン神経の活動を可視化できます。

関連情報
a) Nature誌2025年4月16日号には、本論文の他に、関連した次のようなニュース、論文、解説記事も掲載されています。
Smriti Mallapaty によるニュース記事
‘Big leap’ for Parkinson’s treatment: symptoms improve in stem-cell trials
Studies show the therapy is safe, but bigger trials are needed to prove its efficacy.
Tabar, V. et al.による論文
Phase I trial of hES cell-derived dopaminergic neurons for Parkinson’s disease
(https://doi.org/10.1038/s41586-025-08845-y (2025)).
Hideyuki Okanoによる解説記事
Clinical trials test the safety of stem-cell therapy for Parkinson’s disease
Transplanting dopamine-releasing neurons into the brain is a promising regenerative therapy for Parkinson’s disease. Two clinical trials show that it is safe, but more evidence is needed to prove its effectiveness.

b) また,このところiPS細胞を使った研究成果が続々と発表されています。例えば、
(1) 以下は、本件以外のCiRAからの本年4月中の発表です。
2025年4月15日:iPS細胞由来膵島細胞シート移植に関する治験 1例目移植実施について
2025年4月10日:翻訳開始因子EIF3Dはシグナル伝達経路のバランスを調整することで多能性幹細胞の自己複製を支える
2025年4月4日:日若年性認知症を来す前頭側頭葉変性症に対する治療薬候補と治療標的分子のiPS創薬による同定
2025年4月3日:慢性腎臓病(CKD)に対する細胞治療の効果をマウスで確認 ―数年以内の臨床試験開始を目指す―
(2) 大阪大学大学院医学系研究科・医学部からの発表です。
2025年1月27日:iPS細胞から作製した心筋細胞シートの医師主導治験の実施~重症心筋症の治療に向けて~
(注)関連ニュース:iPS細胞使った心臓病治療 大阪大学発ベンチャー企業が承認申請(2025年4月8日NHK NEWS WEB)

 

2-3)岐阜大学医学部下畑先生の最新医学情報(2025年4月)
・血液検査で将来のアルツハイマー病リスクがわかる時代へ:アミロイドβやタウと独立した新たなバイオマーカー「YWHAG:NPTX2比」の発見
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年4月3日のFB投稿です**
アルツハイマー病(AD)は,アミロイドβやタウタンパクの蓄積を特徴とする神経変性疾患ですが,認知機能の低下の進行速度には個人差が非常に大きいことが知られています.また脳内にアミロイドβやタウが蓄積していても,認知機能が保たれている人と,急速に悪化してしまう人が存在するのはなぜか・・・この問いは,これまでのバイオマーカー研究では十分に説明されてきませんでした.
その問いに正面から取り組んだ研究が,最新号のNature Medicine誌に掲載されています.米国マウントサイナイ医科大学やスタンフォード大学などの国際研究グループが,6つの大規模コホート(Stanford,Knight-ADRC,ADNI,DIAN,BioFINDER2,Kuopio)から集めた3397名分の脳脊髄液を対象に,網羅的なプロテオーム解析を行ったものです.その結果,「シナプスに関わるタンパク質群が,アミロイドβやタウとは独立して,認知機能障害の重症度と最も強く関連していること」を明らかにしました.特に注目されたのが,14-3-3タンパク質の一種であるYWHAGと,シナプス可塑性に関与するNPTX2との比率,すなわち「YWHAG:NPTX2比」です.この比率は,pTau181:Aβ42比に比べて,認知機能障害のばらつきをさらに27%多く説明し(図1左),タウPET画像では11%,またニューロフィラメントやGAP-43,ニューログラニンといったバイオマーカーでは28%多く説明できる能力を持っていました.
ちなみにYWHAGは14-3-3ファミリーのγアイソフォームであり,シナプス機能や細胞内シグナルの調節に重要な役割を果たしているようです.この14-3-3ファミリーは,プリオン病の診断に用いられる脳脊髄液中の「14-3-3タンパク」としても知られていますが,通常の臨床検査では複数のアイソフォームをまとめて(pan 14-3-3 antibodyで)検出するのに対し,本研究ではYWHAG(γ)を特異的かつ定量的に測定している点が大きく異なっています.つまり,プリオン病では14-3-3タンパク全体を調べているのに対し,より特定のタンパクに焦点を当てたバイオマーカーと言えます.
★訂正です:三條伸夫先生,佐藤克也先生より,プリオン病の14-3-3蛋白はγアイソフォームを測定していることをご教示いただきました.
図2では,このYWHAG:NPTX2比が,健常者,軽度認知障害(MCI),軽度認知症,中等~重度認知症とステージが進むにつれて段階的に上昇する様子が,異なるコホートでも一貫して示されています(図1右).また,この比率は,加齢に伴って徐々に上昇するだけでなく,常染色体優性ADの保因者においては,症状発現の約20年前からすでに上昇していることも示されており,発症前の予測指標としての有用性も期待されます(図2).健常者,孤発性AD,遺伝性ADのYWHAG:NPTX2比の経時変化を示したものが図3です.
さらに,この比率は,認知機能が正常なA+T1+(アミロイドβとタウ病理がすでに進行しているが,まだ認知機能が保たれているか初期段階)の人が軽度認知障害に進行するリスクや,MCIから認知症へ進行するリスクの予測にも有効でした.15年間にわたる追跡研究では,YWHAG:NPTX2が1標準偏差上昇するごとに,健常者がMCIへと進行するリスクが約3倍,MCIの人が認知症に進行するリスクが約2.2倍に上昇することが明らかとなりました.これらの予測力は,年齢やAPOE4遺伝子型,性別,および他のCSFバイオマーカーの影響を調整した上でも有意でした.
さらに注目すべきは,この研究が脳脊髄液にとどまらず,血液からでも同様の予測が可能であることを示した点です.著者らは13401検体の血漿プロテオーム解析を行い,「血漿シグネチャー(plasma signature)」と呼ばれるタンパク質群(図4左)のパターンを構築しました.機械学習を用いて開発されたタンパクの組み合わせによる指標です.この血漿シグネチャーは,脳脊髄液 YWHAG:NPTX2比の変化と部分的に一致し,脳脊髄液を用いなくても,ADによる認知機能障害のリスクの層別化が可能であるというものです.健常者がMCI,あるいは認知症に進行する予測に有用であり,特に高値群では将来の認知症発症リスクが最大で7倍以上に上ることも示しました(図4右).
本研究は,脳脊髄液バイオマーカーYWHAG:NPTX2比が,ADにおける認知機能の保たれやすさ(resilience)と進行リスクを高精度に区別できることを示しました.また,血液中のプロテオーム情報によって非侵襲的に同様の情報を得られる可能性も提示しており,将来の認知症予防や治療介入の選定に向けて大きな一歩となる研究です.一方で,近い未来,このようなバイオマーカーが日常臨床に実装されることを考えて,このような認知症の新技術にともなう臨床倫理的問題を考えていく必要性を感じます.
Oh HS, et al. A cerebrospinal fluid synaptic protein biomarker for prediction of cognitive resilience versus decline in Alzheimer’s disease. Nat Med. 2025 Mar 31.(https://www.nature.com/articles/s41591-025-03565-2)

・帯状疱疹ワクチンで認知症リスクが20%減少した!しかも効果には明らかな性差があった
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年4月4日のFB投稿です**
帯状疱疹の原因ウイルスである水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)をはじめとするヘルペスウイルスが,認知症の発症に関与している可能性が指摘されています(当科.森らの総説を参照;https://www.jstage.jst.go.jp/…/65_cn-002047/_pdf/-char/ja).これに関連して,ワクチンが認知症の発症リスクを抑えるのではないかという議論が活発になっています.そうした中,スタンフォード大学の研究チームは,Nature誌に注目すべき論文を発表しました.
この研究の特徴は,従来の観察研究と異なり,因果関係をより信頼性高く推定する「自然実験」正確には回帰不連続デザイン(regression discontinuity design)を用いている点です.これは,ある日時(今回の場合は生年月日)を境にして介入の有無が変わる制度上の仕組みを利用して,比較的似た人同士の間で介入の効果を見積もる手法です.具体的には,イギリスにおいて帯状疱疹ワクチンの公的接種制度(Zostavax)の導入が2013年に開始されました.その接種対象年齢が「1933年9月2日以降に生まれた人」と定められていたため,その前後に生まれた人たちは生活背景がほぼ同じであるにもかかわらず,ワクチン接種の有無だけが異なる集団として扱えるわけです.
最も注目すべき結果は図1に示されています.これは実際に帯状疱疹ワクチンを接種した人と接種していない人とを比較したものであり,ワクチン接種によって7年間の認知症新規診断率が,17.5%→14.0%と3.5%の減少,すなわち相対リスクでは3.5/17.5となり20.0%低下していました(95%信頼区間:6.5〜33.4,P=0.019).この効果は,インフルエンザなど他のワクチン接種や併存疾患,健康診断の頻度などの要因では説明できず,帯状疱疹ワクチン固有の影響と考えられます.
一方で図2は,単純に「ワクチンを接種する資格を得たこと」による影響(つまりintension to treat;ITT解析)を示しています.こちらでも認知症新規診断率は1.3%の減少,相対リスクでは8.5%低下し(P=0.022),かつ効果の持続性も確認されました.よって政策的に対象者に接種機会を提供するだけでも,認知症発症率に有意な影響があることが示されたということのようです.
さらに驚いたのは,性差による効果の違いが示されたことです.上述の図2を性別ごとに検討すると,図3左に示されるように,女性ではワクチン接種の対象になっただけで認知症リスクが有意に低下しており(−2.9%,P=0.0013),効果の持続性も確認されました.これに対して,図3右に示される男性では,効果はほとんど認めれませんでした(P=0.93).この性差は,ワクチンによる免疫反応が女性のほうが強い傾向にあること,あるいは非特異的免疫効果(trained immunity)と呼ばれるメカニズムの関与が推測されています.これは,ワクチンが特定の病原体に対する免疫だけでなく,自然免疫を長期的に強化し,さまざまな疾患に対して身体を守るような広い効果を持つ現象を指します.COVID-19の研究で,ウイルスやワクチンに対する反応の性別による違いが,免疫に対する性ホルモンの影響で説明できることがかなり分かってきましたが,ここでも同様に性差が大きな影響を及ぼしているようです.
注意点ですが,今回の研究の対象となったのは生ワクチン(Zostavax)です.現在イギリスでは,より新しい不活化ワクチン(Shingrix)に切り替えられているため,今後はこの新しいワクチンで同様の効果が確認されるかが注目されます.
帯状疱疹ワクチンは従来,神経痛や帯状疱疹後合併症の予防を目的として接種されてきましたが,この研究結果は,ワクチンが「認知症の予防」へと応用可能であることを強く示唆しています.女性は免疫が強く働くので副反応が出るリスクもあるのかと思いますが,やはりこの論文を読むと接種を検討したほうが良いと思います.あとは接種の年齢ですが,この試験では70歳〜79歳であったようです.もっと早く接種すると結果がより顕著になるのかも気になるところです.
Eyting M, et al. A natural experiment on the effect of herpes zoster vaccination on dementia. Nature. 2025 Apr 2. https://www.nature.com/articles/s41586-025-08800-x

・加齢による髄膜リンパ管の機能低下が,免疫細胞ミクログリアを介して認知機能障害をもたらすというパラダイムシフト
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年4月6日のFB投稿です**
髄膜に「髄膜リンパ管」があることが最近,明らかになりました.脳脊髄液に含まれる老廃物を排出する重要な通路として作用しますが,この機能が低下すると何が起こるのか?Cell誌に掲載されたワシントン大学セントルイス校等の研究グループは,髄膜リンパ管はミクログリアと協調しながら,神経の興奮と抑制のバランス(E/Iバランス)を保ち,記憶機能に大きな影響を与えていることを明らかにしました.言い換えると,髄膜リンパ管の機能障害は大脳皮質のE/Iバランスを崩し,記憶障害を引き起こすことをマウスモデルで示しました.この変化はミクログリア活性化を介して,IL-6が過剰に発現することで生じるようです.
研究では,まずマウスの深頸リンパ節への髄膜リンパ管の流入路を外科的に結紮し,その後の行動や脳の神経活動を詳細に調べました.具体的には,手術から4週後,マウスは新奇物体認識テストで記憶形成が困難になり,Y字型の水迷路テストでも空間記憶が低下していました.電気生理学的には前頭前野(mPFC)の錐体細胞の抑制性シナプス電流(mIPSC)と興奮性電流(mEPSC)を測定し,mIPSCの頻度が約20%低下しており,E/Iバランスが崩れていることを示しました.一方,mEPSCには変化を認めませんでした.模式図に示されているように以下の変化が生じるようです.
髄膜リンパ管機能障害→ミクログリア活性化→IL-6過剰発現→抑制性シナプスの減少→記憶障害などの行動異常
あとの実験は,上記が正しいことを確認するため,ミクログリアをCSF1R阻害薬PLX5622や遺伝子改変によって除去したところ,リンパ管機能障害に伴うシナプス異常や記憶障害は消失しました.またIL-6が抑制性シナプスの減少に関与していることを,遺伝子欠損マウスや薬理学的実験で確認しています.IL-6にはIL-6受容体の膜結合型(古典的シグナル伝達)と可溶性型(sIL-6R;トランスシグナル伝達)がありますが,どちらの経路も関与しているようです.
興味深いのは24か月齢の老化マウスの検討で,前頭前野のmIPSCとmEPSCの両方が低下していました.加齢によるリンパ管機能の低下が原因と考えられたため,リンパ管の新生や成長を促進する成長因子であるVEGF-CをAAVベクターに組み込み髄腔内投与で発現させたところ,抑制性シナプスの機能と記憶力が回復しました.IL-6過剰発現も抑制されました.
いままで「髄膜リンパ管がミクログリアを介して,神経回路のバランスを維持している」という視点はなく,認知症の病態の考え方にパラダイムシフトが生じる可能性があります.つまり老化に伴う認知機能低下の新たな原因として髄膜リンパ管の機能障害が注目され,これを標的とした治療が行われる可能性があります.
Kim K, et al. Meningeal lymphatics-microglia axis regulates synaptic physiology. Cell. 2025 Mar 14:S0092-8674(25)00210-7.(doi.org/10.1016/j.cell.2025.02.022)

・グリンパティックシステムを可視化する―血管周囲造影効果(PVE)パターンという新たな画像サイン
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年4月10日のFB投稿です**
図1はJ Neuroradiol誌にフランスから発表された総説からのものです.近年注目されている血管周囲造影効果(perivascular enhancement: PVE)パターンについて豊富な画像とともに詳細に解説しています.まず図の中央には,T1強調造影MRIにおける典型的なPVEがイラスト化されています.大脳白質に多数の点状および線状の造影効果が広がっていますが,これらはPVS(血管周囲腔;図2)に沿って描出されているものです.つまりこの「点と線の造影」に着目したものがPVEです.
この図の左側には,「Characteristic causal diseases」として,PVEが比較的一貫して認められる疾患群が並んでいます.1つ目がGFAPアストロサイトパチーであり,GFAPαに対する自己抗体が検出される自己免疫性脳炎で,血液脳関門が破綻するため,造影画像では線状(放射状),点状のPVEが描出されることが有名です.
2つ目はLevamisole leukoencephalopathyです.米国などで流通するコカインには動物用駆虫薬レバミゾールが混入しているそうで,その摂取によって脱髄と血管周囲炎が起こり,中毒性白質脳症をきたすのだそうです.点状から結節状のPVEが認められます.
3つ目のCD8脳炎は,HIV感染者に認めるまれな脳炎で,血管周囲へのCD8陽性T細胞の浸潤が特徴的です.PVEは広範かつ左右対称に出現するようです.
4つ目のCLIPPERS / SLIPPERSは,中枢神経の慢性リンパ球性炎症を示す疾患で,前者は橋・小脳領域,後者は大脳半球に限局します(Cはchronic,Sはsupratentorial).いずれもPVSに沿った点状・線状の造影が特徴的で,PVEの典型ともいえる疾患です.
図の右側には,「Potential causal diseases」として,PVEが時に出現する疾患群が配置されています.1段目には感染症や腫瘍が多く,たとえばウイルス性脳炎,転移性脳腫瘍,膠芽腫,リンパ腫,ICANS(CAR-T細胞療法後の神経毒性症候群:Immune effector cell-associated neurotoxicity syndrome)が並んでいます.2段目は自己免疫性・脱髄性疾患が並び,多発性硬化症,急性散在性脳脊髄炎,NMOSD,MOG抗体関連疾患が含まれます.また放射線治療後に生じるPVEは血管内皮障害が原因と考えられています.3段目以降は多様な病態が含まれ,PML-IRIS(免疫再構築症候群を伴う進行性多巣性白質脳症)や神経サルコイドーシス,神経ベーチェット病,脳血管炎などで,これらはいずれもPVSへの炎症性細胞浸潤が関与します.FUS(Focused Ultrasound)治療後やPRES(可逆性後部白質脳症)では,局所的な血液脳関門の破綻により,造影剤がPVSに漏出して PVEが観察されます.そのほか,脳脂肪塞栓症(CFE),Erdheim-Chester病(ECD),Susac症候群,SLEでもPVEが出現することが報告されています.最後に図3は画像所見のパターンと原因疾患のまとめです.
今後,神経放射線診断においてPVEを見逃さないことが重要だと述べています.この図は臨床現場においてとても役に立つものと考えられます.また今後,グリンパティックシステムが解明されるにつれて,これら疾患ごとの画像所見が意味することがより明らかになるのではないかと思います.とても楽しみです.論文はオープンアクセスですのでぜひご一読ください.
Babin M, et al. Perivascular enhancement pattern: Identification, diagnostic spectrum and practical approach – A pictorial review. Journal of Neuroradiology. 2025;52:101242. (doi.org/10.1016/j.neurad.2025.101242)

・驚愕の方法による「ヒト脳ミトコンドリア地図」の完成!―進化的に新しい領域はミトコンドリアが高性能―
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年4月11日のFB投稿です**
私たちの脳は膨大なエネルギーを消費しながら活動しています.このエネルギーは主にミトコンドリアによる酸化的リン酸化(OXPHOS)によって供給されています.このためミトコンドリアの機能は神経活動や神経疾患にも深く関わっています.今回,コロンビア大学などの国際共同研究グループから,ヒト脳のミトコンドリア機能の分布を初めて可視化した研究がNature誌に報告されました.
著者らは,死後8時間以内に摘出された54歳男性の右大脳半球の約2cm厚の冠状断スライスを−80℃で保存し,これをコンピュータ制御の加工機械で3mm立方体のボクセル,計703個の脳領域に切り分けました!(図上).この方法で,人の手では不可能な均一・高精度・再現性のある切り出しが可能になったそうです.またこの空間分解能はMRIのボクセルサイズと一致しており,解剖学的構造とミトコンドリア機能を対応づけることが可能です.そして各ボクセルの試料から,クエン酸シンターゼ活性やミトコンドリアDNA量,およびOXPHOS酵素(複合体I,II,IV)活性が測定され,それらの結果から組織全体としての呼吸能力(TRC;Tissue Respiratory Capacity),ミトコンドリア密度(MitoD;Mitochondrial Density),ミトコンドリア1個あたりの効率(MRC;Mitochondrial Respiratory Capacity)を算出しました.最終的にMRI空間にマッピングして,脳全体の「ミトコンドリア地図」を完成させました.本当に力仕事です.
この結果,脳の部位によってミトコンドリアの密度と性能に顕著な違いがあることが示されました.まず,灰白質は白質よりも50%以上もミトコンドリア密度が高く(図下.MitoD),呼吸能力も高いことが分かりました(図下.TRC).さらに,TRCをMitoDで割ったMRCを算出すると,ミトコンドリア1個当たりの「性能」も評価できますが,灰白質の中でも前頭葉や側頭葉といった進化的に新しい領域では,とくに「性能」が高いことが分かりました.後頭葉は進化的にやや古い皮質領域であるためか,前頭葉皮質ほど高性能ではありませんでしたが,それでも比較的高い領域でした(MitoDやTRCは高いことが分かりました).一方,白質はミトコンドリア密度が低く,1個あたりの効率も低いことから,エネルギー代謝の面ではあまり活発ではないことが分かりました.被殻はMitoD,TRC,MRCとも高いのに対し,淡蒼球では低い(非代謝的)ことも分かりました.
また単一核のRNAシーケンス(snRNA-seq)を用いた解析では,ミトコンドリア関連遺伝子の発現が細胞種ごとに異なっており,血管内皮細胞ではOXPHOS遺伝子の発現が最も高く,抑制性ニューロンでは最も低いことが示されました.
上記の結果は,臨床的にも示唆に富んでいます.血管構造とは独立したこのエネルギー分布の特徴は,神経疾患で観察される脆弱性パターンと一致する可能性があります.たとえばミトコンドリア脳筋症は,後頭葉・頭頂葉・側頭葉などの皮質の脳卒中様エピソードを呈しますが(MELAS),これらの部位はミトコンドリア密度や性能が高く,その「代謝的脆弱性」がMELASの病変好発部位を説明しうると考えられます.今回の研究によって得られた「ミトコンドリア地図」は,このような疾患特異的病変の背景を理解するうえでも重要な基盤となるものと考えられます.
Mosharov EV, et al. A human brain map of mitochondrial respiratory capacity and diversity. Nature. 2025. https://doi.org/10.1038/s41586-025-08740-6

・医師介助自殺に対するイタリア神経学会の見解 ―我が国が参考にすべきこと―
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年4月13日のFB投稿です**
Neurological Sciences誌に,神経疾患患者における医師介助(幇助)自殺(Physician-Assisted Suicide;PAS)について,イタリア神経学会が包括的に論じたポジションペーパーが発表されました.非常に重要な論文だと思いました.
まず背景ですが,イタリアでは2019年に以下の4条件を満たした場合,医師がPASによる刑罰を免れる(法的例外となる)という憲法裁判所判決がなされました.
1.患者は回復不能な疾患に苦しんでいること
2.身体的または精神的に耐え難い苦痛があること
3.生命維持治療によって生存していること
4.自律的かつ明確な意思決定能力を有すること
つまり対象は「回復不能な疾患に苦しみ,生命維持治療に依存して延命している,明確な意思決定能力を有する18歳以上の患者」に限定されます.ところが,この制度の運用は全国で一貫しておらず,倫理委員会や医師による判断に強く依存しているのだそうです.とくに神経疾患は4の自己決定能力の低下を呈しうるため判断が難しいわけです.
この状況下においてイタリア神経学会は以下の6項目の提言を行いました.日本でも将来PASを検討する場合,非常に参考になる内容が含まれています.
1.神経疾患患者に対する緩和ケアの提供を最優先課題とすること.
2.脳神経内科医に対し,緩和ケアおよび終末期ケアのトレーニングを推奨すること.
3.緩和ケアが適切に行われたにもかかわらず,なおPASを希望する患者に対しては,その意思を尊重し,適切な制度的対応を検討すべきであること.
4.PASが制度化された場合には濫用を防ぐために,明確な実施基準とモニタリング体制を整備すること.
5.神経疾患患者においては,認知機能障害や精神症状により意思決定能力が揺らぐ可能性があるため,標準化された能力評価ツールの開発と活用が必要であること.
6.将来的な法制度の議論においては,「すべり坂(slippery slope)*」の懸念に留意しつつも,過度な萎縮を避け,倫理的に妥当な運用を目指すべきであること.
つまりイタリア神経学会は,PASを単独で制度化するのではなく,緩和ケアが十分に提供されたうえで,なおかつ厳密な条件のもとでのみ,限定的に合法化されるべきだとする立場を示しています.さらに緩和ケアの普及と並行して,神経疾患患者さんが抱える「トータルペイン」に対して共感的に対応しつつ,医師個人の信念や社会的価値観も尊重する形で制度化を目指すべきだと述べています.非常に納得できる内容で,将来,日本でPASを議論する場合,議論の土台になりうる論文だと思います.今後,日本で求められることを以下の4点ではないかと思います.
① 神経疾患に対する緩和ケアの全国的な整備
② 神経疾患の緩和ケアや倫理に関する教育の充実
③ 認知機能の低下前の段階で,協働意思決定を開始する文化の醸成
④ 法的枠組みの整備と,市民を含めた社会全体での議論
とくに④は,日本ではPAS,尊厳死,安楽死,治療のwithdraw/withholdといった概念が混在しており,多くの人がそれぞれの定義を理解できていない状況だと思います.市民が共に議論できる環境を整えることが求められます.
Pucci E, et al. Neurology and physician-assisted suicide: position of the Italian society of neurology. Neurol Sci. 2025. https://doi.org/10.1007/s10072-025-08038-5
用語の解説:*「すべり坂」とはある行為を一度認めてしまうと,想定していた範囲を超えて,徐々により広い・極端なケースにまで拡大してしまうという懸念を示す倫理・法的な概念です.PASの場合は「特定の条件を満たす患者に限って認める」と制度化しても,やがて条件が緩和され,認知症・神経難病・精神疾患・高齢者などのケースにも拡大されるという懸念を指します.事実,オランダでは「すべり坂は起きた」と言われています.
図はこの問題を勉強するうえで有用な3冊です.
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・なぜALSで眼球運動は保たれるのか?変性にレジリエンスをもつ神経細胞に学ぶ治療のヒント
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年4月15日のFB投稿です**
ALSにおけるCharcotの陰性4徴候のひとつに,眼球運動障害が生じにくいという点があります.これは多くの医学生も知っている基本的な知識であり,私もALSでは,病状がかなり進行するまで眼球運動が保たれると教えています.しかし,なぜこのような現象が生じるのかと問われると説明ができませんでした.ところが最近,Brain誌のオピニオン欄にミラノ大学等から報告された一本の論文に,その謎を考える大きな示唆を与えられ,思わずハッとさせられました.
それは神経ごとに「抵抗性(内因性レジリエンス)」があるという仮説です.まず図1では,運動ニューロンの抵抗性が,細胞体の大きさ,軸索の長さ,分岐の多さ,活動頻度などの構造的・機能的特徴と関連している可能性を示しています.急速易疲労性運動ニューロン(ジャンプや短距離走など短時間・高出力の動作に関与する)は,太くて長い軸索を持ち,広範な筋肉群に分岐しており,エネルギー需要が高く,小胞体(ER)ストレスへの感受性も高いため,ALSにおいて最も早期に変性します.これに対し緩徐運動ニューロン(姿勢保持や長距離走など持続的運動に関与する)や動眼神経は,軸索が細く短く,分岐も少ないため,エネルギー負荷が低く,より高いレジリエンスを示します.つまり,神経ごとの構造的・機能的な違いが選択的な神経変性に反映されるという仮説です.
図2Aでは3種類の運動ニューロンについて,各種分子の発現レベルとERストレスの程度が示されており,ALSに対して強いか弱いかが一目でわかります.それ以降は過去の論文報告のまとめで,図2Bでは,動眼神経で高発現しているSYT13(Synaptotagmin 13)遺伝子を急速易疲労性運動ニューロンに導入することで,神経細胞の変性を防げることがマウスモデルで示されたことを表しています.図2Cは抵抗性のある動眼神経ニューロンにMMP(matrix metalloprotease)を加えてもなお抵抗性を示すことを表しています.また図2Dでは,培養運動ニューロンに対する興奮性毒性に対し,CYPIN(別名GDA)を培地に添加することで部分的に保護できることを示しています.さらに,図2Eでは培養運動ニューロンにおいてSYT13が片方のコピーしかないと,タンパク凝集やシナプス消失などALSに類似した表現型が再現されることを表しています.
ALSの病態にはグリア細胞や免疫細胞など複数の細胞種が関与しますが,そうは言っても神経細胞固有の性質が変性に大きく影響するという考えです.今後,単一細胞レベルや空間トランスクリプトーム解析などの技術を駆使して,各タイプごとの髄運動ニューロンの分子特性がさらに解明することが期待されます.そしてレジリエンスを持つ神経細胞の分子特性が解明されれば,その特徴をレジリエンスの弱い神経細胞に導入するという新しい治療につながると考えられます.
Corti S, Hedlund E. Intrinsic neuronal resilience as a tool for therapeutic discovery. Brain. 2025;148(4):1058–1061. https://doi.org/10.1093/brain/awaf010

・血液からタウ病理を正確に捉えるアルツハイマー病診断の新時代の到来 ― 準備はできているか?
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年4月16日のFB投稿です**
アルツハイマー病(AD)の診断や治療方針の決定に,脳内におけるアミロイドβおよびタウ蛋白の蓄積の評価が有用です.しかしその評価にはこれまでPET検査や脳脊髄液検査が必要であるため,日常診療への応用には限界がありました.しかしNature Medicine誌に相次いで掲載された2本の国際共同研究は,血液検査によりタウ蛋白の蓄積を高精度に評価できるというもので,今後の診療に大きなインパクトを及ぼすと予想されます.
第一の研究は,米国ワシントン大学のグループによるものです.この研究では,脳内の不溶性タウ凝集体に特異的な血漿バイオマーカーとして,eMTBR-tau243(endogenously cleaved microtubule-binding region tau243)を開発しました.これはタウ蛋白の微小管結合領域のうち,243〜256番残基に相当する断片であり,神経原線維変化(神経細胞に蓄積するタウ)から遊離したフラグメントと考えられるそうです.検討はスウェーデンとアメリカのコホート(739名および55名)を含む複数の独立した集団で実施されました.この結果,eMTBR-tau243は,アミロイドβ陽性の軽度認知障害(MCI+)およびアルツハイマー型認知症(AD+)において有意に上昇し,非AD性タウオパチー(PSP,CBS,FTDなど)では上昇しないという高い特異性を示しました(図1).またeMTBR-tau243はMCI+およびAD+において顕著に上昇しているのに対し,アミロイド陽性ながら認知機能が正常なCU+(Cognitively Unimpaired / Aβ陽性)では上昇していないことが明確に示されています.さらにこのバイオマーカーは,タウPETと非常に強い線形相関を示し(最大r²=0.56),特にBraak III〜VIといった中〜後期のタウ蓄積との関連が際立っていました.また,eMTBR-tau243は脳萎縮や認知機能検査(MMSE,mPACC)との関連も強く,進行期病理の指標としての有用性が高いことが示されました.よってeMTBR-tau243は,認知機能障害が出現した段階での「タウ病理の有無を確実に判定する」ための血液バイオマーカーとして非常に価値が高いです.将来的には,PETに代わる「臨床で使える確定診断ツール」となる可能性を持っています.逆にCU+(アミロイド陽性かつ認知機能正常)段階では上昇しないため,「発症前の予測」や「スクリーニング」には不向きです.
もう一つの研究は,スウェーデン・ルンド大学からの報告です.この研究ではLumipulseプラットフォーム(完全自動化された臨床検査用の分析システム)により血漿中のp-tau217を測定し,ADの診断精度を一次医療(かかりつけ医)および二次医療(専門施設)で評価しました.対象は1767名の認知症が疑われる患者であり,このバイオマーカーの診断精度は,二次医療施設ではAUC 0.93〜0.96,一次医療でもAUC 0.87と非常に高いことが確認されました.特筆すべきは,図2に示されているように,単一カットオフ(0.27 pg/mL)でも高精度ながら,二重カットオフ(0.22 pg/mL未満を陰性,0.34 pg/mL超を陽性)を導入することで判定不能域を除外し,診断精度(Accuracy)が最大94%という高い値を達成した点です.さらに,中間域の症例にはp-tau217/Aβ42比を用いることで,不確実な判定を10%未満に抑えています.また年齢や腎機能といったバイアスの影響も最小限であり,ルーチン検査への導入可能性が高いことも確認されました.つまりp-tau217は早期診断,スクリーニングに使用できます.
この2つのバイオマーカーの違いを表にまとめました.eMTBR-tau243は,脳内のタウ病理の進行を直接反映するマーカーとして,臨床試験や病期分類において有用です.一方で,p-tau217は,診断の初期スクリーニングや一次医療における活用に最適です.近い将来,血液検査項目のなかに,ADスクリーニング(p-tau217)とAD確定・病期判定(eMTBR-tau243)という2つが並ぶことになりそうです.ADの個別化医療や新規治療法の評価がさらに前進することが期待されます.
まさに驚くべきスピードで研究が進んでいきます.しかし,新しい技術には新しい社会的・経済的・倫理的問題が伴いますので,その準備が必要です.これらの議論を急ぎ進める必要性を強く感じます.
Horie K, et al. Plasma MTBR-tau243 biomarker identifies tau tangle pathology in Alzheimer’s disease. Nature Medicine. 2025; https://doi.org/10.1038/s41591-025-03617-7
Salvadó G, et al. Plasma phospho-tau217 for Alzheimer’s disease diagnosis in primary and secondary care using a fully automated platform. Nature Medicine. 2025; https://doi.org/10.1038/s41591-025-03622-w

・脳卒中における半側空間無視の頻度はじつは高く,脳幹・小脳病変でも生じうる
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年4月20日のFB投稿です**
脳卒中後に生じる半側空間無視(hemispatial neglect もしくはvisuospatial neglect)は,日常生活への支障や予後不良と関連する重要な症候です.スイスの研究グループから,Stroke誌に半側空間無視の真の発生率を検討した前向きコホート研究が報告されました.この研究の特徴は,従来の紙ベースの検査(ベルテスト,線分二等分検査)に加え,より感度の高い評価法である自由視覚探索中のビデオ眼球運動計測(Free Visual Exploration with video oculography;FVE)というものを導入して,急性期脳卒中患者における半側空間無視の発生頻度を調べたことです.
対象は,2022年から1年間に脳卒中センターに入院した初発脳卒中患者626名のうち,条件を満たした221名に上述の3つの検査を行いました.この結果,全体で38.0%の患者に半側空間無視を認めました.この頻度は,これまで報告されていたものを上回っており,従来の評価では過小評価されていたものと考えられます.
特筆すべき点は脳卒中の部位ごとの無視の発生率を明確に示したことです.図のように右大脳半球に病変がある患者では約61%,右中大脳動脈(MCA)領域では64.2%,右後大脳動脈(PCA)領域は52.4%でした.一方,左大脳半球病変では22.2%で,MCA領域で20.6%,PCA領域で25%と,やや低めながら無視を認めています.さらに興味深いのは,橋や延髄,小脳でも14〜20%(!)で観察された点です.そして半側空間無視を呈した患者は認めない患者に比べて高齢で,年齢が1歳上がるごとに無視のオッズが4.1%増加しました.また,無視を認めた患者はNIHSSスコアが高く,血栓回収術を受けた割合が高く,心房細動の合併も多いという特徴がみられました.これらの所見は,半側空間無視がより重篤な脳卒中と関連しやすいことを示しています.
またFVEも有用性についても検討しています.96.5%の患者に実施可能であり,紙ベースのテストより実施率が高く,かつ検出感度も有意に高ことが示されました.今後,このような高感度・高実施率の手法を臨床に取り入れることで,半側空間無視の早期発見とリハビリ介入が可能となり,予後の改善にもつながると期待されます.
以上,①右半球病変に限らず,左半球・小脳・脳幹病変においても半側空間無視は一定の頻度で出現すると認識を改めること,②紙ベースの検査では見逃される可能性が高いため,FVEのような感度の高い方法を可能な限り導入すべきこと,が大切だと思いました.
Cazzoli D, et al. Incidence of Visuospatial Neglect in Acute Stroke: Assessment and Stroke Characteristics in an Unselected 1-Year Cohort. Stroke. 2025;56:00–00. (doi.org/10.1161/STROKEAHA.124.048907)

・『研修医の指導 ―問診,診察,EBMから倫理まで―』@滋賀医大 第6回地域医療支援講演
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年4月22日のFB投稿です**
滋賀医科大学 総合内科学講座の杉本俊郎教授より貴重な機会を賜り,「研修医の指導」に関する講演をさせていただきました.医学教育の専門家という立場ではありませんが,現場で日々感じていることを踏まえ,これまで先輩の先生方から学んだことや,日々の診療の中で私自身が心がけていることを中心に,自分なりの視点でお話しさせていただきました.講演後には多くのご質問を頂戴し,大変刺激的で学びの多い時間となりました.改めまして,このような貴重な機会をいただきました杉本教授に,心より感謝申し上げます.
以下に講演の概要を記載いたします.スライドは下記リンクよりご覧いただけます.
https://www.docswell.com/…/800…/K1R8MV-2025-04-22-042001″>https://www.docswell.com/…/800…/K1R8MV-2025-04-22-042001
【講演の概要】
1. はじめに
2.問診:本当の主訴を理解するために
2.1 問診のコツ
2.2 時系列に基づく病歴聴取
2.3 オープン・クエスチョンとクローズド・クエスチョン
2.4 家系図の活用と遺伝形式の理解
2.5 本当の主訴を捉える意義
2.6 オスラーの三原則と患者さんの理解
2.7 患者さんとの人間関係構築の技法
3.診察:Hyposkilliaに陥らないために
3.1 診察の基本原則と紹介状への対応
3.2 所見の記載の工夫と記録の意義
3.3 安易な検査依存の危険とその克服
3.4 教育的アプローチと視覚教材の活用
4.カルテの記載と臨床思考:正しくEBMを実践するために
4.1 Problem listの作成法
4.2 SOAPの意味とPOSの実践
4.3 CQ(Clinical Question)の立案
4.4 診断基準・ガイドラインとの向き合い方
4.5 文献検索とEBMの5ステップ
4.6 「不安」の記載と対応
5.臨床倫理と意思決定支援:治療の自己決定を協働して行うために
5.1 倫理的問題の多職種での対応
5.2 倫理4原則とJonsenの4分割表
5.3 患者の自己決定能力の評価
5.4 リバタリアンパターナリズム
5.4 Shared Decision Making(SDM)の実践
6.症例報告の指導と実践:研修医と指導医を指導するために
6.1 症例報告の意義と学術的価値
6.2 初めて書く人への具体的アドバイス
6.3 指導医の役目と責任
7.まとめ

・飲酒は小血管病変を引き起こすことで認知機能を低下させる・・・大規模な剖検例の検討
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年4月28日のFB投稿です**
愛酒家の私にとって見て見ぬふりをすればよい論文でしたが,飲酒による認知機能低下の機序が示され,衝撃的でしたのでじっくり読みました.ブラジルのサンパウロ大学からの,飲酒に伴う脳の病理学的変化を検討した研究で,Neurology誌に掲載されました.この研究はバイオバンクに登録された1,781名の剖検データを用いて行っています.対象の平均年齢は74.9歳,平均教育歴は4.8年,女性は49.6%,白人は64.1%でした.
対象を,飲酒歴に応じて,飲酒なし,適度な飲酒,大量飲酒,過去の大量飲酒に分類しました.ここで,適度な飲酒とは1週間に7ドーズ(98gのアルコール)以内,大量飲酒とは週に8ドーズ(112g以上)のアルコール摂取と定義されています.1ドーズはビール約350mL,ワイン約150mL,蒸留酒約45mLに相当しますので,適度な飲酒は1日缶ビール1本です.また病理学的検討では,アルツハイマー病関連病理(アミロイドβ沈着,神経原線維変化),レビー小体病理,TDP-43病理,ラクナ梗塞,硝子様小動脈硬化,脳アミロイドアンギオパチーについて評価しています.生前の認知機能はClinical Dementia Rating Scale Sum of Boxes(CDR-SB)で評価されました.
結果として,適度な飲酒,大量飲酒,過去の大量飲酒はいずれも「硝子様小動脈硬化」と有意に関連していました!(図上).これは硝子様(ガラスのように均質で透き通った)物質が血管壁に沈着して,動脈硬化が生じる変化で,硝子様物質には血漿タンパクやコラーゲンなどの基底膜成分が,血管内皮の障害を介して血管壁に染み出して沈着したものと考えられています.この硝子様小動脈硬化のリスクが,適度な飲酒ではオッズ比1.60,大量飲酒では2.33,過去の大量飲酒では1.89と,飲酒歴なし群に比べて明らかに上昇していました.また,大量飲酒と過去の大量飲酒では神経原線維変化(=タウ蛋白の凝集)との関連も認められ,大量飲酒ではオッズ比1.41,過去の大量飲酒では1.31となっていました.一方,アミロイドβ沈着,レビー小体病理,TDP-43病理については,飲酒との明確な関連は認めませんでした.さらに,過去の大量飲酒は脳重量比(体格補正するために,脳重を身長で割った値)の低下,すなわち脳萎縮(β=−4.45)および認知機能の悪化(CDR-SBスコア上昇,β=1.31)と相関していました.ちなみにβは回帰分析における回帰係数です.
図下では,飲酒が認知機能低下に及ぼす影響について,直接効果(direct effect)と間接効果(indirect effect)を分けて解析しています.この結果,飲酒と認知機能低下との間には直接的な影響は認められず,硝子様小動脈硬化を介した間接的な影響であることを示しています(間接効果:β 0.13,p = 0.012).
批判的に読むと横断研究であり,飲酒期間に関する情報が欠けているため,因果関係を断定することには慎重であるべきですが,それでも飲酒が脳の血管病変を通して認知機能に悪影響を与えることが強く示唆されました.注目すべき点は,適度な飲酒でも硝子様小動脈硬化のリスクが上昇することです.さらに日本人を含む東アジア系の人々では,アルコール代謝に関わるALDH2遺伝子の活性低下型を保有する割合が高く,アルコール摂取後にアセトアルデヒドが体内に蓄積しやすいことが知られています.アセトアルデヒドは血管内皮障害や神経細胞障害を引き起こす毒性を有しており,小動脈硬化をさらに促進する可能性があります.したがって,日本人では,飲酒による脳への影響がより高まる可能性があると考えられます.こうしてデータを前にすると,「適度な飲酒」という言葉の響きも,どこか心許なく感じられてきます.効果のほどはさておき,昨晩はノンアルコール・ビールで晩酌を済ませました.
Nogueira BV, et al. Association of Alcohol Consumption With Neuropathology in a Population-Based Study. Neurology. Published online 2024.(https://www.neurology.org/doi/10.1212/WNL.0000000000213555)

・非定型パーキンソン症候群の認知・精神症状プロファイルを理解する
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年4月29日のFB投稿です**
進行性核上性麻痺(PSP),大脳皮質基底核症候群(CBS),多系統萎縮症(MSA),パーキンソン病(PD)における認知機能と精神症状の違いを,英国の研究グループが詳細に解析し,Brain誌に報告しました.この研究では,2つの大規模コホートの計1138名のデータを統合し,各疾患を比較しています.診断は臨床診断に基づいて行い,診断基準としては,PSPはNINDS-SPSP→MDS PSP criteria,CBSはArmstrong基準,MSAはGilman改訂基準,PDはQueen Square Brain Bank基準を使用しています.
認知機能の違いについては,左側のレーダーチャートに示されています.パーキンソン病では全体的に認知機能は保たれており,記憶(Mem),注意(Attn),言語(Lang),流暢性(Flu),視空間認知(Vis-spat)いずれの領域でも比較的良好な成績を示しました.一方,PSPでは,特に流暢性の低下が目立ち,前頭葉性の遂行機能障害が主体であることがわかります.CBSでは,視空間認知の著しい低下がみられ,注意や記憶にも広範な障害が及んでいました.MSAは比較的軽度で,PDと近いパターンを示しましたが,若干の遂行機能障害が認められました.
その他,精神症状等に関しては(右側のレーダーチャート),PDでは睡眠障害が最も目立ち,他の項目では大きな異常は認められませんでした.これに対し,PSPでは無気力が際立っており,さらに抑うつや不安も高いレベルで存在していました.CBSでは不安が特に強く,抑うつや無気力も目立ちました.MSAは精神症状全体としては比較的軽度でしたが,無気力傾向が一定程度認められました.
著者らは,これらの認知・精神症状プロファイルを用いて,疾患を鑑別するロジスティック回帰モデルを開発し,PSPとPDを76%の精度で区別できることを示しました.また,認知機能低下は運動障害とは独立してADLを悪化させる重要な因子であること,さらにPSPでは血中NFL濃度が認知機能と関連することも示しています.この研究は,非定型パーキンソン症候群において,単なる運動症状だけでなく,認知・精神症状の詳細な評価が診断精度向上に不可欠であることを示唆しています. 最後に各疾患ごとの特徴をまとめておきます.
【疾患別特徴まとめ】
• PSP
認知機能では言語流暢性の低下が著明
無気力が目立ち,衝動性も高頻度
抑うつや不安もみられるが,幻覚・妄想は少ない
血中NFL濃度が認知機能低下と関連
• CBS
視空間認知障害が顕著
注意・記憶・言語も広範囲に障害
不安が強く,無気力や抑うつも目立つ
認知機能低下が急速に進行
• MSA
認知機能障害は軽度で,PDと近い
無気力は一定の頻度でみられるが,衝動性は少ない
認知機能と運動機能の進行が独立している
睡眠障害が比較的多い
• PD
初期には認知機能は比較的良好
睡眠障害が最も多く,抑うつ・不安は軽度
認知機能低下と運動機能低下が連動する
認知機能の低下もADLに独立して影響する
Hu MT, et al. Cognitive and neuropsychiatric profiles distinguish atypical parkinsonian syndromes. Brain. 2025. (doi.org/10.1093/brain/awaf132)

・原発性神経リンパ腫症を理解する:301例のシステマティックレビュー
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年4月30日のFB投稿です**
原発性神経リンパ腫症(primary neurolymphomatosis;PNL)は血液悪性腫瘍,主にB細胞リンパ腫が末梢神経系に直接浸潤する稀な疾患です.診断時には神経症状のみを呈することが多く,かつ他の神経疾患との鑑別が非常に難しい疾患です.これまでsystematic reviewは存在しませんでしたが,Eur Journal of Neurol誌の最新号に,フランスから自験例2例を含めた301例の検討が報告されています.結果は以下のとおりです.
・年齢の中央値は60歳,男性が61%.
・B細胞リンパ腫が73%と最も多く,次いでT細胞リンパ腫9%,NK/T細胞リンパ腫3%,その他11%.
・慢性経過44%,亜急性38%,急性17%.
・神経所見は非対称性が79%で,感覚障害が75%,運動障害が64%に認められ,下肢優位は59%にみられた.痛みを伴わない症例が56%.
・神経所見の分布はでは,ニューロパチーが36%と最多で,多発単神経炎24%,神経根症15%,腕神経叢障害11%,馬尾症候群10%,脳神経障麻痺11%(図1).
・診断までに要した期間は中央値8か月,最初の検査で確定診断に至ったのはわずか28%.
・誤診としては,脊椎変性疾患(19%),CIDP(18%),炎症性ニューロパチーや血管炎(15%)などが多い.
・脳脊髄液検査は72%に異常が認められた.神経伝導検査は97%,MRIは94%,PETは82%で異常を認めた.
・神経生検は171例で施行され,うち57%でリンパ腫細胞の浸潤を認めた.
・治療は82%で施行され,うち90%が全身化学療法を受けた.41%はリツキシマブ併用療法を受けた.
・治療効果は45%が症状の安定または改善を示し,55%は進行した.
・再発率は24%,再発までの中央値は5か月.
・1年後の生存率は73%,全生存期間の中央値は28か月(図2).
・生存率に影響を及ぼした因子はB細胞リンパ腫であることのみで,リツキシマブ併用の有無は関連しなかった(図3).
以上より,PNLはやはり診断困難な疾患であり,非典型的な末梢神経障害を呈する症例に対しては,画像検査と神経生検を積極的に行う必要があることを改めて認識しました.治療後も再発率が高く,長期生存率も2-3年であることから,今後,さらなる診断・治療への取り組みが求められる疾患と言えます.
Chakroun S, et al. Primary Neurolymphomatosis: A Literature Review. European Journal of Neurology. 2025;32:e70173.(doi.org/10.1111/ene.70173)

(作成者)峯岸 瑛(みねぎし あきら)

カテゴリー
ALS Long COVID パーキンソン病 認知症予防

2024年8月のニュース

残暑時には、冷房の効いた室内で、最新の医学情報を入手しては如何でしょうか?種々の感染症が認知症の発症と関連するようですし、ALSに対するブレイン・コンピュータ・インターフェース(BCI)技術も発展しています。今月も岐阜大学の下畑先生が発信された最新医学情報の数々をお届けします。

Ⅰ、2024年8月の活動状況
名古屋フィジカル・フィットネス・センターさんの投稿
昨日は、愛知県は大口町にお邪魔しまして、午前、午後で1講座ずつの講師を務めてまいりました。 大口町保健センターさんが主催しました「健康推進員研修会」でした。 各講座、20〜30名の皆さんに参加いただきました。 こちらの講座は昨年の12月にも開催しており、昨日は半年ぶりの再会となりました。 町民の皆さんで、健康推進員として、各地域で住民の皆さんを対象として各種の健康づくり事業活動を展開されている皆さんです。 この大口町は3万人ほどの町で、やはり高齢化が進んでいる町ですが、横のつながりが高い地域で、こうした住民の皆さんによるボランティア活動は積極的に行われています。 私はこの大口町さんとはぼちぼち20年近いおつきあいになります。 その中で、生活習慣病予防をはじめ、特定保健指導、ポールウォーキング講座などを担当させていただき、昨年度からは3年間に及ぶ健康づくり推進員の任命を受けたり、本年度は委託事業もやらせていただく予定です。 こうして、住民の皆さんの健康づくりの一端を担わせていただけることに大きなやりがいを感じております。 大切なことは、こちらからの一方通行的な情報提供にとどまることなく、住民の皆さんがインプットされた後に、アウトプットする時に支援させていただくこと! コロナの影響を長らく受けた自治体の事業ですが、ようやく本年度からほぼ正常に戻った感じがします。 まだ反応が鈍い印象を受けますが、1人でも多くの住民の皆さんが「参加したい!」と思っていただける講座を展開し、フィットネスの輪を広げていくことに燃えています❗️😊

田村 芙美子さんの投稿
おはようございます 東京渋谷です 珍しく誰もいないので8月のハチ公 を撮っていると 国籍不明の女性が肩をたたき ワン、ワンと話しかけてきました   U^q^U   WAN?   ん? ハチ公と一緒に写真を撮りましょうか、と言ってくれたようです take oneね 振り返るといつの間にか記念写真を撮るための行列ができていましたwww これから介護予防PW教室です 先週は定員15名全員出席でしたが、今日はどうでしょう 施設の階段をお借りして階段・坂道昇降練習の予定です

田村 芙美子さんの投稿
🪷かまくら ポールウォーキング体験会 8/27or 9/5  手にした2本のポール(杖・ストック)を身体の前におきながら歩きます 4本脚になり安定します ・最近足(膝)腰の調子がよくなくて気になる方 ・転ぶのが不安で外歩きを躊躇っていらっしゃる方 ・もっとよい姿勢で歩幅広く(お棺の中まで)自力で歩けるようになりたい方 ・人生の楽しみを叶えるにはまずは自立して歩けること これがはじめの一歩 そんな歩きに応えてくれるポールウォーキングの体験会です  鎌倉市民65才以上の方! 体験して続けたいと思われたら、市内サークルをご紹介します  お申し込みは包括支援センター聖テレジア(写真下部)

新井 恵さんの投稿
今年もスマイルチームで救急法講習会開催しました 毎年8月4日前後の日程で行っています #松田直樹を忘れない #あっぱくん #スマイルチーム #日本赤十字社

田村 芙美子さんの投稿
秋ですね。 今日はスマホ不携帯で渋谷教室。来週はお盆休みなので初7秒スクワットを宿題に。ポールではなくボールでも遊びました。 横浜新道が異常に渋滞🚗🚗🚗⚡したのは何かあったのでしょうか。こんな時地震が来たら怖い!と思いました。まだまだ暑いですが大巧寺は秋の気配です。

校條 諭さんの投稿
何十年ぶりかのボウリング 8月の気まポ(気ままにポール歩き)は、外歩きを避けてボウリング“体験会”としました。 みんな、何十年か前にはやったことがあるけど・・・という状態で、投げ始めは9人のうち5人がガーターを出しましたが、だんだん慣れてきて、ストライクもポツポツ出るようになり、おおいに盛り上がりました。 体の動かし方や筋肉の使い方がいつもと違うので、もしかしたら少々筋肉痛が出るかも・・・。 会場はJR中央線荻窪駅のすぐそばの「荻窪ボウル」。土日も含め、午前は1ゲーム550円と手頃です。貸靴代400円。 2ゲーム楽しんで、近所の台湾料理店でカンパイしました。 (メンバー撮影の写真もお借りしました。)

台灣健走杖運動推廣協會さんの投稿
夏夜微風,揪團健走快閃活動✌️ 來到動物園,來給動物看🤣🤣 聽導覽介紹非洲象(長鼻象),大人小孩都覺得新奇有趣,好熱鬧! 祝動物園110週年快樂😁

中村 理さんの投稿
佐久ポールウォーキング協会より 台風一過/お盆休暇も最終日〜 〜PW散策/里山/虚空蔵山巡り〜‼️ 木々の木陰を選んでのいつものショートコース/3.5kmを48名の参加者無事完歩〜❗️ 佐久市広報10月号用取材でカメラマンも入りの緊張?した散策でした〜ww

とちぎポールウォーキング会さんと、Masami Yamagataさんの投稿の投稿
・ヤクルト御本丸体験定例会
・ポールウォーキングコーチの皆様・定例会参加の皆様 暑中お見舞い申し上げます。まだまだ暑い日が続きますがヤクルト御本丸カフェ&ギャラリーにてポールウォーキング体験定例会開催します。
室内ストレッチで体をほぐし終了後ヤクルトアイスで語らいましょう。お友達もお誘いください。

田村 芙美子さんの投稿
午前中は材木座の長勝寺へ 午後から腰越なごやかセンターでポールウォーキング貯筋クラス 暑さに負けない元気なシニアの皆さんと7秒スクワットのあとはポールゲームでリラックス🎶 大きな声で良く笑いました。これが元気パワーのもとかも。

杉浦 伸郎さんの投稿
東京都北区での ポールdeウォークセッション。 毎回、シニアの皆さんの「フレイルなんて言わせないわよ!」的意気込みを感じ手応えバッチリです。 隙間時間にかつての勤務地サンシャインシティ界隈を散策。随分様子が変わりましたね。相変わらず多くの若者で賑わっていて一安心しました。

長谷川 弘道さんの投稿
昨日、無事3回連続講座「いつでも、どこでも、誰でも、すぐにできる運動指導法」を終えることができました。 ご参加いただきました皆さん、ありがとうございました。 6月から毎月1回開催してまいりました。 これまでは、保健センターや生涯学習センター、子育て支援センターなどの自治体さんや、学校関係団体、福祉関連団体、一般企業などからお声をかけていただいて講師を務めてまいりましたが、今回は私としましては、初の主催講座でした。 募集から集金、当日の運営も全て自力ですよね。 今回はたとえ1人でも参加いただければ開催する思いで準備をしてきました。 今回は4名の皆さんのご参加いただきました。これまで関わらせていただきました自治体関係の皆さんや、トレーナー仲間や、その方からのご紹介いただいたりしてご参加いただいた皆さんでした。 自分1人の力ではできないことも、仲間の力があれば切り開けていけることを実感いたしました。 大事なことはこれを続けていくことです。 色々と改善するところもあります。 参加者の皆さんからのご意見も踏まえまして、後期に向けてまた企画してまいります。 開催の折には、ぜひみなさまご参加ください。 #運動指導法講座 #いつでもどこでも誰でもすぐにできる #保健師 #管理栄養士 #高齢者運動指導

田村 芙美子さんの投稿
~PW体験会その①~ 包括支援センターテレジア1、2 主催でポールウォーキング体験会の一回目を開催。早朝 滝のような雨音にあらあら今日は中止にするかな、とまたウトウト。次に目が覚めたときはなんとすっかり雨は上がり青空に。横の繋がりの濃い4サークル+北鎌倉紹介で お手伝いに各メンバーさんも駆けつけてくれ、さらに包括から4人もいらして会場設置やチラシも全て用意してくださいました。最初は澄まし顔だったみなさんは、顎の筋肉使いましょ!と声をだしてカウントを始めると、ぐっと活気が出て来ました。ポールの長さ合わせからストレッチ・筋トレ、インターバルウォーキングまで1時間半は楽しくあっという間。病気予防の歩き方 中之条研究の話まで。 健康の先にある楽しみ・幸せ💕のために運動を習慣化しましょう!に皆さん合点! 次回は9/5です。市民、初心者限定。

田村 芙美子さんの投稿
一昨日のPWの体験会の記事を見つけました! 前を見る!が浸透していなかった写真にショック😱 最初から完璧は求めません!楽しさが一番ですね。

 

来月以降の開催
台灣健走杖運動推廣協會さんの投稿
2024健走杖輕旅行 【2024健走杖健康活力輕旅行】即將開始🔥 第一站 ✅9/7(六) 13:30-16:00 地點:烏來內洞森林遊樂區🌲 站長:林柏樺站長 打卡活動:https://reurl.cc/ReOGRn 歡迎各地喜愛健走的好朋友們, 共同來參與活動~ 持續追蹤粉專跟line@公告, 今年結合健康科技的joiisport app, 加入📱打卡記錄、蒐集獎章🎖️等增加活動趣味性, 凡走過必留下痕跡! 📍「2024健走杖.健康活力輕旅行」報名表:https://reurl.cc/zDr9XQ #2024健走杖健康活力輕旅行 _________________________________ 🔥【2024健走杖健康活力輕旅行】預告🔥 目前每站健走時間 ✅9/7(六) 13:30-16:00 地點:烏來內洞 森林遊樂區。 站長:林柏樺站長。 ✅9/14(六) 1 or 2 D 地點:宜蘭頭城農場 。 站長:余秋月。 ✅10/13(日) 上午 地點:嘉義公園+樹木園健走,下午可以交流分享。 站長:龔鈴智。 ✅10/18(五) 地點:新北林口民視健走+參訪。 站長:林香蘭。 ✅10/27(日) 上午 地點:未定。 站長:陳秀玲。 ✅11/19(二) 上午 地點:新竹18尖山+下午 17公里海岸 。 站長:郭玟伶。 ✅11/29(五) 下午 地點:南化玉山樂活輕旅行。 住宿:台南市(晚間有有頌缽療癒) 11/30(六) 上午 府城月老桃花滿滿輕旅行。 站長:李端木(宗翰)。 ✅12/7(六) 上午 地點:桃園平鎮站輕旅行 站長:蘇雍賀。 ✅12/8(日) 上午 地點:台中潭雅神綠園道 站長:許秀貞站長。 ✅12/7(六) 上午 地點:彰化天空步道/八卦山/扇形車庫健走杖輕旅行 站長:鄭美金站長。 陸續更新中~ ✨持續追蹤粉專跟line@公告✨

みんなの元気学校さんの投稿
津田公民館 健康づくり講座 初めてでも楽しめるポールウォーキング|東京都小平市公式ホームページ

中村 理さんの投稿
佐久ポールウォーキング協会より 〜佐久ぴんころ ウォーク〜 コロナでの中止後満を時して開催〜 9/21(土)9kmと5kmのコースを用意し、協会コーチ等もお迎えしていますので〜❗️ 「プルーン生食食べ放題」 「ジャガイモのふるまい」 「甘酒ふるまい」 「無料健康相談」〜等 内容濃い佐久の 〜食べて歩いて健康長寿〜を楽しみに〜‼️

遠藤 恵子さんの投稿
資格取得セミナー

堀 和夫さんの投稿
2024 第3回中山道 馬籠宿夜明け前ウォーキングを11月10日に開催します。 今年も参加賞はTシャツだ。どっど〜ん❗️と太っ腹だね。

 

Ⅱ.関連学術ニュース
8月も、積極的に情報を発信されている岐阜大学下畑先生からの最新医学情報です。

1.認知症
1-1)「エビデンスに基づいた認知症予防2024」を学ぼう!広めよう!
**岐阜大学医学部下畑教授の2024年8月6日のFB投稿です**
Lancet認知症委員会は定期的にエビデンスに基づいた認知症予防についての情報を報告していますが,前回の2020年の報告に最近の4年間の系統的レビューやメタ解析論文を追加して改訂がなされました(認知症に対する聴力障害とうつ病のリスクに関するメタ解析が完了されています).以下,2024年報告の要点です.
◆ 2つの新しい修正可能なリスク因子が追加され,リスク因子は14個になった.
2020年版の12のリスク因子(教育の不足,頭部外傷,身体活動の欠如,喫煙,過度の飲酒,高血圧,肥満,糖尿病,聴覚喪失,うつ病,社会的接触の欠如,大気汚染)に,視力低下と高LDLコレステロール血症が追加されました.ちなみに図は年代別のリスク因子と,修正によるリスク減少の程度を示しています.中年期では難聴と高LDLコレステロール血症がともに7%と最大,高齢期では社会的接触の欠如が5%と最大です.
◆ 14のリスク因子の修正は認知症患者のほぼ半数を予防または遅延させる可能性がある.
このため積極的な認知症予防を行う必要があります.これには国家的・国際的なレベルでの政策変更と個人の介入が含まれます.認知症リスクを減少させる行動は早期から開始し,生涯を通じて続けるべきと考えられます.各人が抱えるリスク因子は単一とは限らないため,予防は複数の因子に対して行う必要があります.
◆ リスク因子の修正はApoE遺伝子型に関係なく有効である.
アルツハイマー病の遺伝的要因としてApoE遺伝子e4アレルが知られていますが,その遺伝子型に関係なく,上述の14のリスク因子の修正は認知症予防に有用と考えられます.
◆ 生涯を通じて認知症リスクを減少させるための具体的な14の行動.
①教育の不足:すべての人に質の高い教育を提供し,認知機能を刺激する活動を奨励する.
②難聴:聴力障害のある人に補聴器の利用を可能にし,また聴力障害を減少させるために有害な騒音曝露を減少させる(例:ヘッドフォン難聴).
③うつ病:うつ病を効果的に治療する.
④頭部外傷:スポーツや自転車でヘルメットや頭部保護具の着用を奨励する.
⑤身体活動の欠如:スポーツや運動を推奨する.
⑥喫煙:教育,価格管理,公共の場での喫煙防止を通じて喫煙を減少させる.
⑦高血圧:高血圧を予防または軽減し,40歳から収縮期血圧を130 mmHg以下に維持する.
⑧高LDLコレステロール血症:中年期から検診を行い治療する.
⑨⑩肥満,糖尿病:健康的な体重を維持し,肥満があれば早期に治療する(糖尿病の予防にも役立つ).
⑪過度の飲酒:価格管理と過剰消費のリスクの理解を通してアルコール消費を減少させる.
⑫社会的接触の欠如:高齢者に優しいサポート環境と住居の提供.他者との共同生活を促進することにより社会的孤立を減少させる.
⑬視力低下:すべての人に視力低下のスクリーニングと治療を利用可能にする.
⑭大気汚染:大気汚染への曝露を減少させる.
◆難聴については,2020年版より大きく改訂されているので要点をまとめます.
・世界的に20%の人に難聴を認め,職業や騒音,未治療の中耳炎等が原因である.うち62%は50歳以上であり,しばしば難聴は治療されていない.
・難聴を認める場合,認めない人に比べて認知症のリスクが約37%高い.
・聴力が10 dB悪化するごとに認知症リスクが16%増加する.
・メカニズムとしては,社会的孤立,抑うつ,聴覚からの刺激の減少,聴覚のために多くの認知資源を必要とすることが挙げられている.
・米国の多施設で行われたACHIEVE研究では,特に認知症リスクが高い集団(高齢,喫煙率,教育水準,一人暮らし,糖尿病,高血圧等)にて,補聴器の使用が認知機能の低下を大幅に減少させることが示された.
・補聴器を使用する人は認知機能の低下リスクが約19%低い(ハザード比0.81)ことがメタ解析で示されている.
※この問題に関して「日本医学会連合TEAM事業セミナー 多領域の専門家が挑む加齢性難聴とその社会的課題 ― Healthy aging と認知症対策における聴こえの役割 ―」(主催:日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会,共催:日本神経学会,日本言語聴覚士協会)を9月2日に東京で開催します(マスメデア向けです).私も「加齢性難聴と認知症」というテーマで講演します.みんなで啓発活動を行ってまいります.プレスリリースはこちらです.
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000025.000057512.html
まとめ:認知症はアルツハイマー病だけが原因ではありません.上述のリスク因子の修正はアルツハイマー病以外の認知症にも有効と考えられます.高額な予防薬も選択肢の1つですが,その効果の程度や安全性,費用対効果を考えると,まずは個人でも国家レベルでも14のリスク因子に対する取り組みを始めることが大切だと思います.あと今回は間に合いませんでしたが,睡眠障害とコロナ感染も将来追加されると思います.
Livingston G, et al. Dementia prevention, intervention, and care: 2024 report of the Lancet standing Commission. Lancet. 2024 Jul 30:S0140-6736(24)01296-0.
https://www.thelancet.com/…/dementia-prevention…

1-2)感染症が認知症を引き起こすメカニズム
**岐阜大学医学部下畑教授の2024年8月18日のFB投稿です**
感染症がアルツハイマー病などの認知症の発症と関連することが注目されていますが,そのメカニズムは不明です.最新号のNature Aging誌に以下を示した研究が報告されています.
◆感染症ごとに特定の部位に脳体積の減少が生じること
◆その脳体積の減少は認知症リスクと関連すること
◆感染症ごとの免疫プロテオームの変化,遺伝的素因が認知症に関連すること
対象は主に英国UK Biobank(49万5896人)とフィンランドの複数のコホート(FPS,HeSSup,STW)(27万3132人)のデータが使用されました.脳画像データはボルチモア長寿研究(BLSA)から得られたもので,特定の感染症が脳体積に与える影響を平均5.3年追跡し,平均3.4回のMRIを施行しました.対象となる感染症は6種類で,インフルエンザ,ヘルペスウイルス,その他のウイルス感染症,上気道感染症(URTI),下気道感染症(LRTI),皮膚・皮下感染症です.COVID-19は含まれていません.
【脳の体積と認知機能への影響】
特に側頭葉の灰白質および白質領域において,脳体積の減少を加速させることが確認されました(図1).
①インフルエンザ:側頭葉および後頭葉の灰白質の体積減少
②ヘルペスウイルス(HHV):側頭葉の白質の体積の減少
③種々のウイルス感染症:側頭葉の灰白質の体積の減少
④上気道感染症(URTI):側頭葉全体の体積減少
⑤下気道感染症(LRTI):側頭葉の白質と後頭葉の灰白質および白質の体積減少
⑥皮膚・皮下感染症:側頭葉および後頭葉の灰白質の体積減少
またいずれの感染症も,認知症リスクを増加させました(図2).とくに血管性認知症との関連が強く,ついで認知症(全原因),アルツハイマー病のリスクが増加しました.これらの感染症が脳の血管系に対して影響を及ぼし,血管性病変(BBB破綻)を通じて認知症リスクを高める可能性を示唆しています.さらに全身性の感染症では認知症リスクが高いことが示唆されました.
【プロテオミクス分析による関連するタンパク質と遺伝学的素因】
プロテオミクス分析ではそれぞれの感染症に特徴的なプロテオームの変化が認められました.
①インフルエンザ:MME(ネプリライシン),DEFB4A,RAG1など
MMEはアミロイドβの分解酵素で,その発現低下はアミロイドβの蓄積を引き起こす.DEFB4AやRAG1は免疫応答に関連し,その活性化は神経炎症を促進する.
②ヘルペスウイルス(HHVs): TREM2,GFAP,NfLなど
TREM2はミクログリアにおける重要な受容体である.TREM2増加は過剰なミクログリア活性化を引き起こし,神経炎症を促進する.GFAPやNfLは神経損傷の指標である.
③下気道感染症(LRTIs):MASP1,ITGB6,PACSIN2など
MASP1は補体系の活性化に関与し,炎症反応を強化する.ITGB6は細胞接着に関連するタンパク質で,炎症応答の制御に関与する.PACSIN2は神経細胞におけるシグナル伝達に関与する.
④上気道感染症(URTIs):IFIT3,FOXP3など
IFIT3はウイルス感染に応答する抗ウイルスタンパク質で,強力な免疫応答が引き起こされる.FOXP3は免疫抑制に関与するタンパク質.
⑤複数の感染症に共通するタンパク質:260種類のタンパク質が少なくとも1つの感染症と関連し,うちの35種類が脳体積の変化と関連した.PIK3CG,PACSIN2,PRKCBなどが含まれており,これらは認知機能低下やアルツハイマー病の血漿バイオマーカー(Aβ42/40比,GFAP,NfL,pTau-181)とも関連した.
またITGB6とTLR5の遺伝子変異は,それぞれ側頭灰白質および全脳体積の減少と関連していました.
【病態機序モデル】
感染後に血漿中で発現が増加した病原性タンパク質(pathogenic proteins)と,減少した保護性タンパク質(protective proteins)が特定されました(図3).これらのタンパク質の変化が,免疫プロテオームの変化,血液脳関門の破壊,遺伝的要因,アルツハイマー病関連タンパクへの影響を介して,脳の萎縮や認知機能の低下に寄与する可能性が示されました.
この研究はおそらくUKバイオバンク研究で,COVID-19が脳萎縮をもたらし認知症を招くことがきっかけとなり,その他の感染症ではどうなるかを検討したものと思います.そして世界中の最善と考えられるデータ・サンプルを駆使して明確な結論を導いた点に研究の凄みを感じました.
Duggan MR, et al. Proteomics identifies potential immunological drivers of postinfection brain atrophy and cognitive decline. Nat Aging. 2024 Aug 14.(doi.org/10.1038/s43587-024-00682-4)

1-3)アミロイドβが認知症を来すメカニズム ―新たなアルツハイマー病の治療標的IDO1―
**岐阜大学医学部下畑教授の2024年8月30日のFB投稿です**
アルツハイマー病(AD)において脳内に蓄積するアミロイドβがなぜ最終的に認知症を来すのかいくつかの仮説はあるもののよく分かっていませんでした.非常に興味深い研究がスタンフォード大学からScience誌に報告されました.この研究では,記憶を司る海馬におけるグルコース代謝に注目しました.具体的には,インドールアミン-2,3-ジオキシゲナーゼ1(IDO1)という酵素に着目しています.IDO1はトリプトファン(TRP)をキヌレニン(KYN)に変換する際の律速酵素です.このKYNはアリールハイドロカーボン受容体(AhR)との相互作用を通じて,炎症や腫瘍において免疫抑制を引き起こす代謝物だそうですが,同時に「アストロサイトにおける糖代謝を抑制する作用」があります.アストロサイトは通常,解糖系により,ニューロンにエネルギーを供給するための乳酸を生成し,ニューロンのシナプス活動を支えていますが,KYNがこれを抑制してしまうことを示しています.
研究ではまずマウスおよびヒトiPSC由来のアストロサイトを用いて,アミロイドβやタウオリゴマーがアストロサイトのIDO1を活性化し,KYNの生成を増加させることで解糖系と乳酸生成を抑制し,ニューロンへのエネルギー供給が妨げられることが示しています.
★アミロイドβ・タウ → アストロサイトのIDO1↑ → KYN↑ → 解糖系(乳酸)↓ → ニューロンへのエネルギー供給↓
つぎにこの系においてIDO1阻害剤がこれらのプロセスを回復することを示しています.さらにマウスモデルを用いて,IDO1を阻害することで,海馬のグルコース代謝が改善され,ニューロンへのエネルギー供給が増加し,その結果,長期増強(LTP)と呼ばれるシナプス可塑性が回復することを示しています.LTPは学習や記憶の基盤となる神経回路の強化を意味します.
図左は,健常な状態において,アストロサイトが解糖系を通じて乳酸を生成し,それをニューロンに供給することで,ニューロンのミトコンドリア呼吸とシナプス伝達がうまくいく様子を示しています.図中央はADで,アミロイドβやタウオリゴマーがアストロサイトのIDO1を活性化し,KYNの生成が増加し,AhRを介して解糖系を抑制し,乳酸が減少することを示しています.図右では,ADでもIDO1阻害剤によってKYNの生成が抑えられ,アストロサイトの解糖系が正常化し,ニューロンへの乳酸供給が回復する様子を示しています.
そうなると気になるのは臨床応用できるIDO1阻害剤があるかですが,現在がん治療薬として開発されている「PF06840003」という薬剤があるそうです.この薬剤がAD治療にrepositioningできる可能性があります.またAD以外の神経変性疾患でも栄養療法の有用性が報告されていますが,その背景にあるエネルギー障害に対してIDO1をターゲットとした治療戦略が有効であるかもしれません.今後,研究が拡大する可能性を感じました.
Minhas PS, et al. Restoring hippocampal glucose metabolism rescues cognition across Alzheimer’s disease pathologies. Science. 2024 Aug 23;385(6711):eabm6131.(doi.org/10.1126/science.abm6131)

2.新型コロナウイルス感染症COVID-19
2-1)新型コロナウイルス感染症COVID-19:最新エビデンスの紹介(8月8日)
**岐阜大学医学部下畑教授の2024年8月8日のFB投稿です**
今回のキーワードは,3年間の追跡調査で死亡率と後遺症発症リスクは低下したが,入院した重症患者では依然高値である,感染後1年間のPASC発生率は経過的に減少しているが,オミクロン期のワクチン接種者においても依然として高い,long COVIDを発症しやすく,回復しにくい9つの要因,long COVIDでは持続感染により,腸管や脊髄におけるT細胞の活性化が生じている,long COVIDに伴う認知機能低下と関連する要因は,急性期重症,6ヵ月時の認知機能障害,高血圧である,COVID-19は若年成人の難聴および突発性感音難聴のリスク因子である,です.
long COVIDに関する長期的な疫学データが複数報告されました.オミクロン期のワクチン接種者においても依然として高く,またよりlong COVIDを呈しやすい9つの要因も総説にまとめられています(3つ目の項目です).また高齢者のCOVID-19入院患者における認知症の発生率は2.5年後の時点で20%弱(!)とありますので,感染予防・重症化予防を心がける必要があります.
FBで読みにくい方はブログ(https://tinyurl.com/2cptxkc2)をご覧ください.
◆3年間の追跡調査で死亡率と後遺症発症リスクは低下したが,入院した重症患者では依然高値である.
PASC(=long COVID)の感染後2年を超える追跡データは限られている.米国から退役軍人省の健康記録を用いて,感染者13万5161人と対照520万6835人を3年間追跡したコホート研究である(オリジナルの武漢株が優位で,抗ウイルス薬やワクチンが開発されていなかった期間の感染者が登録された).非入院感染者では,死亡リスクの増加は感染1年後以降認めなくなった.PASC発症リスクも3年間で減少したが,それでも3年目には1,000人あたり9.6障害調整生存年(DALY*)に寄与した(*DALYは特定の疾病によって失われた健康な人生の年数を表す).DALYのうち,神経学的後遺症が非常に高い割合を占めていた(図1).
一方,入院した患者では死亡リスクは低下したものの,3年目においても有意に高いままであった(罹患率比:1.29).PASC発症リスクは3年間で低下したものの依然高く,1,000人当たり90.0 DALYであった.以上より感染後3年間の追跡調査において,死亡率およびPASC発症リスクは低下したものの,入院を要した重症患者では依然有意なままであった.おそらく体内の様々な部位でウイルスの複製が生じ,その結果,炎症と免疫反応が繰り返し活性化され,PASCの原因となる可能性があると推測している.
Cai M, et al. Three-year outcomes of post-acute sequelae of COVID-19. Nat Med. 2024 Jun;30(6):1564-1573.(doi.org/10.1038/s41591-024-02987-8)
◆感染後1年間のPASC発生率は経過的に減少しているが,オミクロン期のワクチン接種者においても依然として高い.
PASCの発生率がパンデミックの過程で変化したかを検討した研究が米国から報告された.退役軍人省の健康記録を用いて,感染者44万1583人と非感染者474万8504人において,プレデルタ期,デルタ期,オミクロン期における感染1年後のPASC累積発生率を推定した.結果としてワクチン未接種の感染者の累積発生率は,プレデルタ期で100人当たり10.42イベント,デルタ期で9.51イベント,オミクロン期で7.76イベントであった.ワクチン接種者の累積発生率は,デルタ期で100人当たり5.34イベント,オミクロン期で3.50イベントであった.ワクチン接種者はワクチン未接種者よりも1年後のPASCの累積発生率が低かった(デルタ期の差,-4.18イベント,オミクロン期の差,-4.26イベント)(図2). PASC発生数は,プレデルタ期とデルタ期を合わせたものより,オミクロン期の方が5.23減少していたが,その28.11%は時期に関連し(ウイルスの変化やその他の時間的影響)に起因し,71.89%はワクチンに起因していた.以上より,感染後1年間のPASCの累積発生率は,パンデミックの経過とともに減少したが,オミクロン期のワクチン接種者においても依然として高いことが分かった.
Xie Y, et al. Postacute Sequelae of SARS-CoV-2 Infection in the Pre-Delta, Delta, and Omicron Eras. N Engl J Med. 2024 Jul 17.(doi.org/10.1056/NEJMoa2403211)
◆long COVIDを発症しやすく,回復しにくい9つの要因.
long COVIDの臨床に関する総説がLancet誌に報告された.疫学に関して興味深い2つのFigureを紹介したい.Figure 1は英国における自己申告によるlong COVIDの推定有病率を示したもので,全体の有病率は1.8%.最も罹患が多い年齢層は35〜65歳.女性に多く,貧困の場合,より有病率が高くなる(5段階で1が最も貧困).「非労働力人口」と自己分類した人における有病率は5.7%で,就業能力に大きな影響を与えていることが分かる(図3).症状の持続期間については少なくとも1年間が71%,少なくとも2年間が51%,少なくとも3年間が31%であった.
Figure 2はlong COVIDのリスク因子をまとめたもので,発症しやすく,回復しにくい要因としては以下の9項目が記載されている.
①既往症あり,②女性,③貧困,④初期に多くの症状を呈した,⑤COVID-19感染時に重症(入院した),⑥ワクチン未接種または接種が不十分,⑦初期の感染時に休息がとれなかった,⑧初期の感染時に抗ウイルス薬が未投与,⑨再感染
Greenhalgh T, et al. Long COVID: a clinical update. Lancet. 2024 Jul 31:S0140-6736(24)01136-X.(doi.org/10.1016/S0140-6736(24)01136-X)
◆long COVIDでは持続感染により,腸管や脊髄におけるT細胞の活性化が生じている.
米国UCSFより,急性感染の27日後から910日後までの24人の患者において,活性化T細胞を選択的に標識するトレーサー [18F]F-AraGを用いたPETを施行した研究が報告された.結果として,これらの患者では症状の持続の有無にかかわらず,脳幹,脊髄,骨髄,鼻咽頭および肺門リンパ組織,心肺組織,腸壁などの多くの部位で,対照群と比較してトレーサーの取り込みが高かった.脊髄と腸壁におけるT細胞の活性化は,long COVID症状と関連していた(図4).さらに肺組織におけるトレーサー取り込みは,特に呼吸器症状が持続する患者で高かった.これらの組織におけるT細胞活性化の亢進は,long COVID症状を認めない参加者にも観察された.5人のlong Covid患者の大腸組織を入手し,SARS-CoV-2 RNAのin situハイブリダイゼーションと免疫組織化学的検索を行った.5人全員の直腸S状結腸固有層組織で細胞内にSARS-CoV-2一本鎖スパイク蛋白コードRNAが同定され,3人では初回感染から676日後まで二本鎖スパイク蛋白コードRNAが同定された.以上よりウイルスの持続感染が長期にわたる免疫学的障害と関連している可能性が示唆された.
Peluso MJ, et al. Tissue-based T cell activation and viral RNA persist for up to 2 years after SARS-CoV-2 infection. Sci Transl Med. 2024 Jul 3;16(754):eadk3295.(doi.org/10.1126/scitranslmed.adk3295)
◆long COVIDに伴う認知機能低下と関連する要因は,急性期重症,6ヵ月時の認知機能障害,高血圧である.
中国武漢でSARS-CoV-2オリジナル株に感染して生存した60歳以上の1245人と,感染していない配偶者358人を対象に,2年半にわたる認知機能の変化を調査した.高齢のCOVID-19生存者における認知機能障害の全発生率は,感染・入院後2.5年の時点で19.1%であった(Telephone Interview for Cognitive Status-40を用いて評価)(図5).認知機能の低下は,主に重症患者の感染後1年間で出現し,その後,低下率は軽減した.長期的な認知機能低下と関連する要因は,重症COVID-19,6ヵ月時の認知機能障害,高血圧であった.以上より,COVID-19サバイバーに対する感染後の認知機能のケアの重要性が示唆された.
Liu YH, et al. Tracking cognitive trajectories in older survivors of COVID-19 up to 2.5 years post-infection. Nat Aging (2024).(doi.org/10.1038/s43587-024-00667-3)
◆COVID-19は若年成人の難聴および突発性感音難聴のリスク因子である.
韓国から若年成人におけるCOVID-19と難聴/突発性感音難聴との関連を検討した全国住民ベースのコホート研究が報告された.合計671万6879人の若年成人が対象となった.4026万757人・月の追跡期間中に,3万8269例の難聴と5908例の突発性感音難聴を認めた.難聴のリスク(発生率:11.9対3.4/10,000人・月;調整サブ分布ハザード比(aSHR),3.44;P<0.0001)および突発性感音難聴のリスク(発生率:1.8対0.5/10,000PM;aSHR,3.52;P<0.0001)は,COVID-19群でより高かった.以上より,若年成人におけるCOVID-19後の難聴および突発性感音難聴のリスク上昇が示唆された.
Kim HJ, et al. Incidence of hearing loss following COVID-19 among young adults in South Korea: a nationwide cohort study. eClin Med. July 29, 2024(doi.org/10.1016/j.eclinm.2024.102759)

関連情報
・前回の「新型コロナウイルス感染症COVID-19:最新エビデンスの紹介(6月23日)」は2024年7月のニュースに掲載しています。

3.パーキンソン病
3-1)パーキンソン病患者の認知症移行率は既報よりだいぶ低い
**岐阜大学医学部下畑教授の2024年8月13日のFB投稿です**
パーキンソン病(PD)患者では最大80%で認知症が発症すると言われてきました.よく引用されるノルウェーの報告では8年間で78%,オーストラリアの報告では20年間で83%の発症率でした.しかしこれらは20年以上前に発表されたもので,かつ症例数も224人および136人と少ない報告でした.今回,Neurology誌に米国からPD患者の認知症リスクを検討した研究が報告されました.大規模前向き観察研究のPPMI(多施設共同国際研究)と,ペンシルバニア大学(Penn)のPD研究コホートのデータを用いています.
結果として,PPMIコホートでは,417人(平均年齢61.6歳,男性65%)が追跡され,罹病期間10年目の認知症推定確率は9%(治験担当医師の診断),15%(MoCA),12%(MDS-UPDRS Part I認知機能)と既報より低い確率でした.Pennコホートでは,389人(平均年齢69.3歳,男性67%)が追跡され,最終的に184人(コホートの47%)が認知症と診断されました.
図1は2つのコホートでPDの診断を受けてから認知症と診断されるまでの年数を示しています. PPMIコホートの認知症発症の累積確率は,観察期間全体を通じて50%を超えませんでした(よって認知症の診断の中央値不明).一方,Pennコホートでは,認知症の診断の中央値は15.2年で,認知症の推定確率は罹病期間10年で27%,15年で50%,20年で74%でした.
図2A-Cは認知症に影響を与える因子の検討です.56歳未満でPDと診断された者の中央値は19.4年,56〜70歳では14.6年,70歳以上では9.2年でした(p < 0.001).性別では女性で19.4年,男性で13.3年でした(p = 0.004).教育レベルでは,13年未満で11.6年,13年以上で15.2年でした(p = 0.006).よってPDの認知症発症リスクに影響を与える要因として,年齢が高いこと,男性であること,教育レベルが低いことが示されました.
以上より,PDにおける認知症の発生頻度は,既報よりも低く,かつ経過も遅いことが示唆されます.またPD患者における認知症予防に個別化された戦略が必要である可能性が示されました.
Gallagher J, et al. Long-Term Dementia Risk in Parkinson Disease. Neurology. 2024 Sep 10;103(5):e209699. (doi.org/10.1212/WNL.0000000000209699)

3-2)機能性運動障害に合併する疾患―頭痛とパーキンソン病に関する2つの論文―
**岐阜大学医学部下畑教授の2024年8月6日のFB投稿です**
近年,欧米において機能性神経障害(functional neurological disorder; FND)の疾患概念が確立し,適切な診断および治療について盛んに検討が行われています.本邦でも,徐々にその理解が進んでいるものの十分とは言えず,その啓発は今後の重要な課題と言えます.FNDのひとつ,機能性運動異常症(functional movement disorder; FMD)に関して興味深い論文が2報ありましたのでご紹介します.
【その1.FMDでは頭痛を高率に合併し,合併のタイミングで特徴が異なる可能性がある】
FNDでは主症状以外に,疲労>記憶障害>頭痛>排尿障害といった関連症状を合併することが知られています(Eur J Neurol. 2021;28:3591-3602).FMDでも頭痛が頻繁に見られますが,その特徴を評価した研究はほとんどありません.スペインからFMDにおける頭痛の発生率,特徴,合併のタイミングを調べた観察コホート研究が報告されました.
結果はFMD患者51名のうち,40人(78%)が反復性の頭痛を呈していました.頭痛の強さは中等度から重度が多く(83%),約2/3は9日/月以上の頭痛を認めました.頭痛による障害の程度は高く,HIT-6中央値(四分位範囲)は62(49–66)でした.頭痛に伴う症状としては悪心・嘔吐,光過敏・音過敏,運動麻痺・不安定性,視覚症状,言語障害を認めました(図1).ICHD-3による診断は片頭痛または片頭痛疑い(probable migraine)が23人(58%),緊張型頭痛が11人(27%),新規発症持続性連日性頭痛(NDPH)が2人(5%),一次性運動時頭痛が1人(3%),分類不能が3人(7%)でした.頭痛の合併タイミングは,FMDの発症前が28人(70%),FMDの発症後が5人(12%),同時が6人(15%)でした.最後の群では,6人中4人(67%)が発症から連日の頭痛を訴え,2人はNDPHの基準を満たしていました.
以上より,頭痛はFMDにしばしば合併すること,また片頭痛や緊張型頭痛に加えて,NDPHが認められる可能性が示唆されました.興味深いのは,頭痛の特徴がFMDの発症前後,もしくは同時に始まるかで異なる可能性がある点です.同時発症はより重要なのかもしれません.いずれにせよFMDでは頭痛に注意し,認める場合は積極的に治療を行うこと,ならびに多数例での前向き研究を行うことが必要と考えられます.
Riva E, Kurtis MM, Valls A, Franch O, Pareés I. Beyond movement: Headache in patients with functional movement disorders. Headache. 2024 Aug 1.(doi.org/10.1111/head.14804)
【その2.FMDをパーキンソン病の新たな前駆症状と考えて検討すべきである】
FMDは他の神経変性疾患にも合併することがあり,特にパーキンソン病(PD)は有名です(アルツハイマー病やPSPでは稀です).最近のコホート研究や症例集積研究から,FMDがPDの診断に先行して認められることが注目されています.つまりFMDがPDの前駆症状である可能性があります.この現象をどう考えるべきか,英国のKailash Bhatia先生らが検討した総説がMov Disord誌に発表されています.
まずFMDがPDに先行する機序について3つの可能性を提示しています.
1.初期のPDをFMDと誤診している可能性
2.不安,うつ病,疲労,痛みなどのPDの非運動症状が,FNDにおいても共通のリスク因子として作用する可能性
3.早期の神経変性(特にドーパミン神経伝達の欠乏)がFMDをきたす可能性
とくに著者は3の可能性を考えておられるようです.図2はFMDとPDが共通する脳のネットワークや機能障害に関連している可能性を議論したものです.難しいのですが,具体的には運動生成の変化,運動の自動性の喪失,フィードフォワード運動信号と最終的な運動出力の感覚信号との間の不一致として理解されるエージェンシーの喪失,感情処理の障害が提示されています.
臨床的に必要なのは,FMDとPDの誤診を避けるために,①それぞれの陽性徴候を積極的にチェックすること(とくにFMDの陽性徴候をマスターすること),②レム睡眠行動障害,自律神経障害,嗅覚低下など,PDのその他の非運動症状をチェックすること,③発症早期では感度が低いDATスキャンに診断を依存することをやめること(DAT陰性=FMDではなくPDでもあり得るということです),が大切になります.
Matar E, et al. Functional Movement Disorder as a Prodromal Symptom of Parkinson’s Disease-Clinical and Pathophysiological Insights. Mov Disord. 2024 Aug 9.(doi.org/10.1002/mds.29958)

関連情報
・「パーキンソン病の硬膜外脊髄電気刺激療法(改訂版)」については、2023年11月のニュースで取り上げています。

4.ALSに対するブレイン・コンピュータ・インターフェース(BCI)技術の発展・多様化と大きな意義と限界
**岐阜大学医学部下畑教授の2024年8月20日のFB投稿です**
最新のNew Eng J Med誌にALSにおけるBCI技術に関する印象的な論文が3つ掲載されています.この治療は今後きわめて重要で,本邦でも脳外科,工学との連携を進め,極力早期に実現すべきと強く思いました.
【論文1.患者と家族へのインタビュー】
米国のALS患者さんとその家族がBCI技術を利用してコミュニケーションを回復する様子をインタビューとして聞くことができます.会話困難になった患者さんがBCI技術により取り戻した声を聞くことができます(むしろリスニングしやすいです).https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMp2407613)
ご本人にとって言葉を失い,家族,とくに娘とのつながりを失うことが最も辛いことでした.孤立がストレスを増大させ,多くの問題を悪化させました.言語の喪失がALSの最も残酷な側面のひとつであると述べています.しかし再び自分の声でコミュニケーションを取れるようになり,日常生活が大きく改善しました.「自分らしさを取り戻し,家族や友人との深い会話ができるようになった.再び娘の父親になれたことに感謝している」と述べておられます.
Restoring Lost Speech: ITT Episode 36. N Engl J Med. 2024 Aug 15;391(7):e13.(doi.org/10.1056/NEJMp2407613)
【論文2.短期間に極めて高い精度で脳波から音声出力するBCI技術】
上記の患者さんが使用したBCI技術「音声ニューロプロステーシス(prosthesis:人工器官)」に関するカリフォルニア大学デービス校の研究です.患者の脳活動をリアルタイムで解読し,それをテキストに変換して音声出力する技術です.具体的には,患者の話そうとする意思を左中心前回に埋め込まれた256個の電極を介して脳波から解読し,これを使用して音声として出力します(図1, 2).以前,録音した患者の声を使ってかつての声のように発音することができます.移植のわずか25日後に99.6%の精度で音声に変換することができました.12万5000語の語彙を使用しても90.2%の精度を達成し,最終的には97.5%の精度で約8ヶ月間使用されました.この技術は,ALS患者のコミュニケーションを大きく改善し,日常生活での使用が可能であることが示されました.
Card NS, et al. An Accurate and Rapidly Calibrating Speech Neuroprosthesis. N Engl J Med. 2024 Aug 15;391(7):609-618.(doi.org/10.1056/NEJMoa2314132)
【論文3.6年間の長期使用が可能であったBCI技術】
研究に参加した時点で58歳のオランダのALS患者に対する埋め込み型BCIの長期経過を追跡した研究です.前述のBCI技術とは異なる方法で,脳の電気活動を利用してマウスクリックのようなコマンドを生成し,文字の選択や介護者の呼び出しなどを行う技術です.BCI技術の使用頻度は視線入力装置がうまく使えなくなったり,瞬目ができなくなってから増加し,日常生活で使用されました.導入の6年後から徐々に使用が減少しました(図3).最終的にBCIの制御の正確性が低下した7年目で使用は終了しました.その時点では大脳の神経信号の振幅が減少し,頭部CTでは進行性の萎縮を認めました.つまりBCI技術の使用には限界があることが明らかになりました.
Vansteensel MJ, et al. Longevity of a Brain-Computer Interface for Amyotrophic Lateral Sclerosis. N Engl J Med. 2024 Aug 15;391(7):619-626.(doi.org/10.1056/NEJMoa2314598)
【まとめ】
異なるタイプのBCI技術の使用事例が示されており,技術の多様性と進化が分かります.BCI技術が個々の患者さんのニーズや疾患の進行度に応じてさまざまな形で適応可能であることが示されたことになります.一方で,BCI技術には神経変性の大脳への波及という時間的な限界があることも示されました.しかし最初のインタビューが示すように,一定期間と言えども,患者さんが「自分らしさ」を取り戻し,家族や友人とコミュニケーションできる意義は極めて大きく,本邦でもBCI技術の実用化が進むことを強く期待したいと思います.

関連情報
・上記の論文2については、日経新聞が、2024年8月16日の朝刊で『米大学 ALS患者、家族と会話』と題する記事で紹介しています。

5.教育談義
5-1)脳神経内科医1年目の私のカルテに久しぶりに対面した話
**岐阜大学医学部下畑教授の2024年8月7日のFB投稿です**
3年ほど前に,小脳失調症の研究でご一緒させていただいている信州大学中村勝哉先生から,信州大学で診療している患者さんの学会発表の共同演者になってほしいというお話をいただきました.症例は家族性痙性対麻痺SPG26の原因遺伝子であるB4GALNT1に新規ミスセンス変異があることが判明した44歳女性です.なぜ私が共同演者になるのか思い当たることがありませんでしたが,お話を伺うと,20歳時に信州大学に入院歴があり,そのカルテを調べたところ,なんと私の書いた入院サマリーが出てきて,これまでの経過を理解するのに役に立ったということでした.患者さんが17歳のときに,脳神経内科医1年目の私が新潟の市中病院で主治医となり,その後,長野県に転居されたということです.
中村先生が私にそのカルテを送ってくださり,27年前に書いたカルテと対面したわけですが,感想は「分からないなりに全力で取り組んでいる」と思いました.恥ずかしくもありましたが,教室の若い先生がたにも1年目の私のカルテを見てもらいました.彼らに伝えたかったことは,診断が分からない難しい症例を経験したときに「分からないながらもしっかりと病歴や神経所見を記載し,可能な限り勉強してベストの考察を残しておけば,いつか誰かが見て役に立つかもしれない」ということです.これまでも遺伝性神経疾患において同様の事例がいくつもありますし,おそらくこれから発見される未知の抗神経抗体を有する自己免疫性神経疾患でも同様のことが起こるだろうと思います.自戒の念を込めてですが,できるだけしっかりとしたカルテを残す必要性を改めて感じました.以下は最近発表された論文です.1症例報告でもここまで詳細な検討ができるのだと非常に感心し勉強になりました.中村先生,どうもありがとうございました!
Inamori E, Nakamura K, et al. Functional evaluation of novel variants of B4GALNT1 in a patient with hereditary spastic paraplegia and the general population. Front Neurosci. 31 July 2024. Vol18(doi.org/10.3389/fnins.2024.1437668)オープンアクセス

5-2)脳神経内科はcommon diseaseを診ているか?@Brain Nerve誌8月号
**岐阜大学医学部下畑教授の2024年8月8日のFB投稿です**
標題の鼎談をさせていただいたBrain Nerve誌8月号が発刊されました.今月号の特集は「Common diseaseは神経学の主戦場である revisited」です.2013年9月号に「Common diseaseは神経学の主戦場である―現状と展望」という特集が組まれました.脳神経内科というと「難解で,治らない病気を診ている特殊な集団」というイメージを持たれている人もいるかもしれませんが,実は脳卒中,認知症,てんかん,頭痛,めまいといった,いわゆるcommon diseaseを最も多く診ている,あるいは診ることを期待されている診療科でもあります.この特集号ではこれらの多数の患者さんを実際にどの診療科が引き受けているのか,診療が不十分な原因は何か,脳神経内科が解決すべき課題は何かなどを議論しています.日本神経学会では西山和利代表理事が中心となり,common diseaseの診療レベルの向上を目指し,特別教育研修会(脳卒中・てんかん・頭痛・認知症コース)などの取り組みを行っていますが,前回の特集号から10年が経過してどのような状況になっているかを編集委員の3名が議論いたしました.
鼎談は興味深い内容になったと思います.内容は小見出しを並べると「脳神経内科への名称変更とその影響,Common disease の診療をめぐる現状,脳神経内科医が果たすべき役割と課題,脳神経内科のおもしろさを伝えていく,脳神経内科と他科との壁を壊して歩もう」となっています.また総説も下記のように力作ぞろいで,とても勉強になります.ぜひご一読いただければと思います.
◆【鼎談】脳神経内科はcommon diseaseを診ているか? 下畑享良×髙尾昌樹×神田 隆
◆認知症診療における脳神経内科医の役割(森 悦朗)
◆脳卒中の現場における脳神経内科医の存在意義(出口一郎,髙尾昌樹)
◆てんかん診療の進歩と課題(赤松直樹)
◆頭痛診療の進歩と今後の展望(永田栄一郎)
◆Common diseaseとしてのめまい──危険度で考える(福武敏夫)
◆末梢神経障害(しびれ)──神経・筋疾患の「総合診療科」としての役割(古賀道明)
Brain Nerve誌HP
https://www.igaku-shoin.co.jp/journal/detail/41128
第8回特別教育研修会(2024年10月6日(日))
https://8neurology-kensyu2024.org/index.html

5-3)河井継之助と山本五十六のことばと教育の大切さ
**岐阜大学医学部下畑教授の2024年8月11日のFB投稿です**
夏休みを自宅のある新潟で過ごしました.長岡市にある河井継之助記念館と山本五十六記念館を訪ねました.河井継之助(1827-1868)は幕末の越後長岡藩の家老で,戊辰戦争では長岡藩を率いました.山本五十六(1884-1943)は太平洋戦争時の連合艦隊司令長官で,真珠湾攻撃をはじめとする多くの作戦を指揮しました.長岡市が生んだふたりの共通点は,最後まで戦争に反対しながらも,戦争の旗頭に立たざるを得なかったことかと思います.
今回,記念館を訪問して,さらに共通点に気づきました.それは教育です.継之助は藩校に通い,江戸や西国,長崎にも遊学して新しい価値観を身に着けましたし,五十六は海軍兵学校を卒業,アメリカへの留学経験を持ち,多くの外国を巡って国際的な視野を身につけました.これらの基盤があるからこそ,時代の変化を理解し,新しい方法を取り入れる姿勢を持てたのだと思います.そしてともに現代にも通用する箴言を残しています.それぞれのことばをまとめた2冊の本を読みました.そのなかから印象に残ったことばをご紹介します.
【河井継之助のことば(https://amzn.to/4fGM88L)】
◆何でもよい,一つ上手であればよいものだ.上手だければ,名人と謂はれる.是からは何か一つ覚えて居(お)らなければならぬ.→ 教室で私がいつも言っていることと一緒です.
◆眼を開け,耳を開かなければ,何事も行はれぬ.
◆学問というものは実行しなければ何の役にも立たないものである.
◆使ふものも使はるるものも,互に愉快に仕事を為(す)る.
◆人間はどんなに偉くとも,人情に通ぜず,血と涙がなくては駄目だ.
【山本五十六のことば(https://amzn.to/3SKDoVj)】
◆やってみせ,言って聞かせて,させてみせ,ほめてやらねば,人は動かじ.話し合い,耳を傾け,承認し,任せてやらねば,人は育たず.やっている,姿を感謝で見守って,信頼せねば,人は実らず. → 教室のリーダーシップ講義で紹介してる言葉ですが,全文を知ってほしいです.
◆中才は肩書によって現はれ,大才は肩書を邪魔にし,小才は肩書を汚す.
◆人は誰でも負い目を持っている.それを克服しようとして進歩するものなのだ.
◆もらった恩は岩に刻め,与えた恩は水に流すべし.
ちなみに写真2枚目の「常在戦場(常に戦場に在り)」は長岡藩士にとっての精神規範で,ふたりとも「常在戦場」の書を残していました.この意味は,戦場の生活を予測し,平素から質素倹約をし,心身の鍛錬をして教養を向上させるというものです.幕末に長岡藩が苦難に陥った際,継之助とともに長岡維新三傑と呼ばれた小林虎三郎は,三根山藩から見舞いとして送られた米百俵を藩士らに分配せず,国漢学校設立資金の一部に充て,人材育成を呼びかけました(有名な「米百俵」の故事です).
数日前の朝日新聞の記事に「科学論文,日本は過去最低の13位」とありました.しかし日本人がダメになったのではなく,国家として教育が十分できていない結果なのだろうと思いました.パリオリンピックの日本人選手の大活躍を見ると,若いうちからしっかり教育をすれば世界に通用できることが示されているように思います.
河井継之助記念館(https://tsuginosuke.net/)
山本五十六記念館(http://yamamoto-isoroku.com/)

5-4)初めて知ることばかりで衝撃を受けた「原爆裁判―アメリカの大罪を裁いた三淵嘉子」
**岐阜大学医学部下畑教授の2024年8月16日のFB投稿です**
久しぶりにNHK朝ドラを見ています.『虎に翼』です.今週,主人公の寅子が「原爆裁判」に関わる場面が描かれていますが,しばらく前に書店で標題の本(https://amzn.to/4fWyzT4)を見つけました.寅子のモデルである三淵嘉子さんは第1回の口頭弁論から結審に至るまでの8年間,審理を担当しました.本の最後に判決文全文がありますが,そのなかで「原爆投下は国際法違反」と明言,さらに「政治の貧困を嘆かずにはおられない」と日本政府を批判し,被爆者への支援策を強く促しました.いまだロシアがウクライナへの侵攻で核兵器の使用をちらつかせる状況ですので,核兵器の使用が国際法に違反すると明確に述べた判決が持つ意義は現代においても大きいと思います.
また右図は中国新聞(2024年5月1日)からの引用で,原爆裁判の争点を示していますが,国は被害者よりも米国に寄り添う主張を行ったことがよく分かり驚きました.
https://www.hiroshimapeacemedia.jp/?p=141335
ただ本書は判決文を除くと裁判に関する記載は少なめで,むしろ卓越しているのは,原爆開発の経緯,原爆投下の判断,原爆投下後の米国の対応について関係者の発言を集めて記載した前半部分です.初めて知ることばかりでした.本書の記載がすべて正しいかは分かりませんが,下記の発言を読むと,本当に残念だという思いがこみ上げてきましたし,原爆投下後の政治による科学の蹂躙にいろいろ考えさせられました.核軍縮・核廃絶のために日本人の果たす役割は大きいと終戦記念日に改めて思いました.おすすめの本です.
◆アメリカ科学研究開発局長官ヴァネヴァー・ブッシュと米国防研究委員会科学・爆発物部門主任のジェームズ・コナントは「原爆の最初の使用は,敵国の領土ではなくわが国で行なうのがベストです.日本が降伏しなければ,原爆が日本の領土で使われることになると警告すればよい」と提案した.
◆第34代大統領となるドワイト・D・アイゼンハワー元帥は,「対日戦にはもはや原子爆弾は不要である」と(原爆投下の決断をした第33代大統領の)トルーマンに進言している.
◆アメリカのABCテレビは1995 年に「ヒロシマ・なぜ原爆は投下されたのか」という番組を放送し,以下のような見解を示した.「太平洋戦争末期の日本に原爆投下か本土上陸作戦しか選択肢がなかった,というのは歴史的事実ではない」
◆(第31代大統領の)ハーバート・フーバーは,「いかなる詭弁を用いようと,原爆投下の主目的が,戦闘員ではなく女性子供老人などの非戦闘員の殺傷であったことを否定することはできない.そもそもアメリカは日本を挑発しなければ決して真珠湾を攻撃されることはなかっただろう」といっている.
◆ダグラス・マッカーサーは,「日本がソ連に和平仲介を頼んだと知った1945年6月,私は参謀たちに,戦争は終わりだ,と告げた.ところがワシントンのトルーマン政権は突如日本に原爆を投下した.私は投下のニュースを聞いて激怒した」と語っている.
◆(第33代大統領の)トルーマン大統領とバーンズ国務長官が,無警告で大都市への原爆投下を強行した理由は,「主に日本に対する人種的偏見と,真珠湾攻撃に対する懲罰である」と社会学者で公文書研究者の有馬哲夫氏は指摘している.
◆原爆開発責任者だったオッペンハイマー博士は,「原爆は地上600メートルという高い地点で爆発したため,放射性物質は成層圏まで到達している.それが地上に落ちてくるまでには極めて少量になる」という見解を述べ,「だから広島,長崎では人体に悪影響を及ぼす残留放射線は発生しない」と説明した.
◆「君たちの任務は『ヒロシマとナガサキには放射能がない』と証明することだ」(調査団の団長のマンハッタン計画のNo.2トーマス・ファレル)准将は開口一番,全員にそう伝えた.
◆(東京裁判の)パール判事は「(アメリカの)原爆使用を決定した政策こそが,ホロコーストに唯一比例する行為である」と論じ,原爆投下こそが無差別的破壊として,ナチスによるホロコーストに比べられる唯一のものである,としたのである.
原爆裁判―アメリカの大罪を裁いた三淵嘉子(毎日ワンズ)
https://amzn.to/4fWyzT4

5-5)YouTube動画:Don’t give up hope!希望を捨てないで!
**岐阜大学医学部下畑教授の2024年8月20日のFB投稿です**
研究をする理由 ―若い研究者,医師,そして医学生にぜひ見ていただきたい動画―
私は大学院生時代に脊髄小脳変性症のひとつ,歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症(DRPLA)の研究を行っていました.その研究が新聞報道され,そのお蔭で何人ものDRPLA患者さんやご家族からご連絡や激励をいただきました.そのなかに塩沢淳子さんと娘さんのクリちゃんがいました.いまもSNSなどでやり取りをしておりますが,その塩沢さんから「先日,ハワイの医大生に話をしました.後半ドクターも話をしていて,下畑先生のリベラルアーツのに通じるものがあると感じました.是非後半だけでも見てください」というご連絡をいただきました.

YouTube動画:Don’t give up hope!希望を捨てないで!
https://www.youtube.com/watch?v=Phufk4O7uLc

塩沢さんと,脳神経内科医のKore Kai Liow先生(Hawaii Pacific Neuroscience)がとても大事なことを話しておられ,感動して目頭が熱くなりました.20分弱の動画で,前半はクリちゃんやご主人の病気のこと,そして後半が最新の治療研究についてになります.若い研究者,医師,そして医学生に見ていただきたいです.なぜ私たちが研究をするのか,その理由が分かります.そして最後に驚くような奇跡も起こります.

(作成者)峯岸 瑛(みねぎし あきら)