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2025年8月のニュース

「健康長寿を目指すのであれば、歩数(+中強度活動15~20分)の確保に加え、脳や免疫系の若さを保つこと!」
今月の関連学術ニュースは、歩数と健康リスク、臓器の老化と健康リスクについての最新の研究成果の紹介と岐阜大学医学部下畑先生からの最新医学情報です。

1.2025年8月の活動状況
田村 芙美子さんの投稿
8/1 今日から8月「葉月」。「葉落月(はおちづき)」が転じて「葉月」といわれるそう。 今朝はまさに葉が散る秋のように涼しく(朝だけ)、ネッククーラーは不要かとoffにしたまま首にかけて出掛けました(事件はコメ欄)。渋谷教室では、夕べのzoomのポールを持った場合、持たない場合の歩幅をチェックしてみました。皆さんに前回練習したローリング歩行(!)で歩いて貰いました。ポール有の方が全員歩幅広くなりました。平均4cmも!膝が人工関節の方もポールがあると安心して踏み出せるとの感想でした。ヨシ!

スマイルチームさんの投稿
スマイルチーム8月恒例 日本赤十字社 救急法短期講習  胸骨圧迫➕AEDセミナー 今年も多くの学びを得ることができました。 セミナーの目的 #人命を助ける #自分にできることは何か?を知ることができる #家族を守るためにできること #遭遇してしまった時にできるようにしておく 等々 訓練は本当に大事。 毎年受講してても毎年学びがある。 講師の先生ありがとうございました。 受講された皆さん *教科書を見直しておきましょう *AEDが家の近所のどこにあるか知っておきましょう *今いる場所を説明できる目印があることを常に気にしておきましょう(電信柱 目印になる建物等) *外出の際は身分がわかるものを必ず持ち歩きましょう お疲れ様でした。 また来年ね。 動画は改めて投稿します。 #スマイルチーム #健康普及活動 #日本赤十字社 #救急法短期講習 #胸骨圧迫 #AED #松田直樹を忘れない 松田直樹は2011サッカー練習中に倒れ8/4にその若い命は空へ。そこにはAEDがありませんでした。もしそこに AEDがあったなら、マツは今でもピッチの上を走り回っていたかもしれません。 #記録 #20250801

中村 理さんの投稿
佐久ポールウォーキング協会より 8/3PW駒場例会〜 8/1長野県の男女健康寿命No,1の発表も有り、暑さに負けず集まったP-Walkerの皆さん❗️ 公園〜牧場といつもの木陰や並木道の闊歩集団でした。 隣は熱を逃れての水浴び集団〜ww

田村 芙美子さんの投稿
8/6 朝8時15分 広島からの中継を観ました。小学生と県知事さんのお話は胸を打ちました。それにしても現地は暑かったでしょう。午前中の北鎌倉町内会公会堂はクラーで涼しく快適な運動空間でした。が、1歩外に出るとサウナ状態。異常なくらいの陽射しと気温にメンバー皆さんの往復道中が心配になりました。来週はお盆休み。

杉浦 伸郎さんの投稿
鶴岡八幡宮ぼんぼり祭り。 鎌倉にゆかりのある著名人の書画がぼんぼりに仕立てられ、参道に並びます。夕刻になると明かりが灯され幻想的な空間が広がります。 それにしても年々暑くなっていますね。この先が思いやられます。 皆さん、Stay cool!

田村 芙美子さんの投稿
8/8 立秋翌朝の秋の風に吹かれて湘南ライン(小金井行き)で渋谷まで。渋谷も思ったより爽やかな風で、スタジオの冷房は寒く感じるほどでした。 今日はフレイル予防の運動を中心にお盆休みにトレーニングして頂きたい2種のテーマを練習して解散。お昼から所用で三軒茶屋へ移動し夕方帰鎌しました。ネッククーラーのお陰かアマゾン熱を感じない1日でした。 数年手をつけなかったブロック塀をいよいよ解体の見積り2ヵ所依頼しました。塀は透け透けで中が見える方が安全?!地震等で倒壊すると通行人に危険ということで鎌倉市では以前から取り壊すようにとのお触れが出ています。

スマイルチームさんの投稿
スマイルリズムエクササイズ上鶴間 20250808 この日の最高齢は88歳🤩

校條 諭さんの投稿
真夏の気まポ(気ままにポール歩き) 午後6時に集合して、主に住宅地のコース(いつもより短い約4km)を2本のポールで歩きました。 集合時点の気温29度(たぶん)。もう少し風があってほしかったですが、快適に歩けました。 JR荻窪駅西口→すずらん通り→天祖神社・神明中学→杉並公会堂→衛生病院(東京衛生アドベンチスト病院)→教会通り→ダナン町 大半の人は後方押し出しスタイル(4点駆動)のノルディックウォーキング、足を痛めて“リハビリ”中の人は4点支持のポールウォーキング。 ベトナム中部料理の「ダナン町」でカンパイしました。

台灣健走杖運動推廣協會さんの投稿
🎉 台灣健走杖運動推廣協會 🤝 志工服務隊 📅 2025年3月 正式成立! 我們熱愛健走杖 👣 我們相信健康與公益可以一起走 💪 現在,誠摯邀請你加入我們的行列, 一起用行動支持協會活動、推廣健走杖運動, 服務社區、幫助更多需要的人!🌿 📌 歡迎大家 一起來!

柳澤 光宏さんの投稿
昨日は佐久市の花火大会。雨降らずに良かった!この花火大会は真上に上がるので、河原に寝そべって見るぐらいです。間近に花火を体感できる田舎ならではの花火大会でお勧めです(⁠^⁠^⁠) 今日は送り盆を済ませ会社で一仕事。なかなか進まない。言語化って難しい(⁠T⁠T⁠) 長女も帰省してきて賑やかな夏休みでした。今年はゴルフに行かず、家族で一泊二日エクシブ蓼科へ!ホテルから誕生月とのことでサプライズ。お休みも終了ですね〜。

中村 理さんの投稿
佐久ポールウォーキング協会より 「虚空蔵山PW散策」 お盆休みの最終日は道の駅「ヘルシーテラス佐久南」駐車場をお借りし、見晴らし展望台を目指しての里山巡り❗️ 50名越えの参加者(遠くは飯綱町より参加)で熊🐻注意⚠️⚠️⚠️の看板横目にの闊歩でした‼️

佐藤珠美さんの投稿
8月19日一本柳ウォーキング倶楽部 今回から活動日が火曜日になりました。 佐久市の予想最高気温35℃🥵 そんな日は迷わず、県立武道館へ移動です🚗 会員さんと共に Japanese Walkingの言葉の意味を噛み締めました。

田村 芙美子さんの投稿
8/20 朝の鎌倉駅ホームは風が涼しく気持ち良く外出できました。北鎌倉まで1駅を歩かず熱中症を避け シニアは電車に乗ります。北鎌沿線の尾根岩盤前をポールウォーキングで市場公会堂へ。万博に行ってきたメンバーサンからお土産話!

遠藤 恵子さんの投稿
介護予防運動教室⇒今から加圧トレーニングセッション✨ 50代からの体づくりは “美しく・しなやかに”がテーマ!! 短時間・低負荷で効率的に、 筋力アップ・代謝UP・美姿勢へ!! 年齢を理由に諦めない! 今がいちばん輝く自分をつくりましょう🌸

田村 芙美子さんの投稿
8/22 明日は24節季の処暑、暑さの峠を越した頃といいますが まだまだ暫く峠の上に滞在しているようです。お盆休みを挟んで2週間ぶりに渋谷の皆さんと室内ポールウォーキング。今日は会館の非常階段を利用して 階段昇降とステップエクササイズを2種。階段室は冷房がないので南国🌴トレーニング状態でした☀️😵💦毎日続けると良い筋トレになりますね。いつまでも自分の脚で歩けるように。

遠藤 恵子さんの投稿
本日‼️ 【ポールウォーキングベーシックコーチ資格取得講座】開催です! #ポールウォーキング #ポールウォーキングベーシックコーチ #資格取得講座 #福岡県

佐藤珠美さんの投稿
8月23日午前中はインターバル速歩倶楽部の活動日。 写真を撮る余裕無し😢 以前、信州大学の能勢先生は書籍の中で 「インターバル速歩は長野県民だから成功した活動」と記しています。「長野県が長寿県になったのは1945年に佐久市の佐久病院に赴任した若月俊一医師が 予防は治療に勝る として農村医療を始めた事。減塩運動・集団検診などを推奨した結果、健康意識の高い県民性になった」 倶楽部の皆で、気持ちを新たに歩きました。 午後からは研修会。 講師 NPO法人CRファクトリー代表理事 呉 哲煥様 良い出会いがありました😊

田村 芙美子さんの投稿
8/26 北鎌倉の六国見山の里山再生の活動の記録。スタートは2011年。私達テラススタジオの初期メンバーはそれより5年位前から六国見山往復をポールウォーキングのコースにして来ました。初心者でも無理のないコースなので外部の方ともこれまでに数えきれないほど歩きました。一方でヤマアジサイやヤマザクラの植栽や手入れをしてくださる湧水ネットワークの方々の存在を知り感謝です。猛暑日が収まりましたらこの本を道しるべにして又ゆっくり春夏秋冬を楽しんで歩きます。

柳澤 光宏さんの投稿
昨日は県議会産業観光企業委員会の皆様が来社。1時間で説明&工場見学を。議会の正式活動とのことで、県職員の方々も随行で来られていて、ちょっと仰々しい感じでした(⁠^⁠^⁠) ご来社ありがとうございました!!

田村 芙美子さんの投稿
8/27 今日第4週はレッスンのあとはお楽しみ会。 椅子トレ~ふくらはぎストレッチ、7秒スクワット、マットで一連のコアエクササイズのあとは🔪🍴恒例のお楽しみランチ会。今日の主役は素麺!大鍋にお湯を沸かし素麺を茹でるまで時間がかかってお腹ペコペコ。冷たく冷やした素麺を熱い具だくさん汁につけて頂きました。初めて知った現地の茶道ならぬ「コーヒー道」の話!

田村 芙美子さんの投稿
8/28 お盆休み明け久しぶりの貯筋クラス。予報通り昨日より2~3℃低く気持ち涼しさを感じました。センター入り口のひまわりは皆東の方向を向いていました。まだ蕾もあり 夏は暫く続きそう。包括支援センターから毎月恒例の計測に来てくださり筋肉量や握力を測りました。先月と大きな違いはなくお宅筋トレ継続の成果かと思います。今日はPATROLベルトを使ってエクササイズ。効きましたね。

長谷川 弘道さんの投稿
皆さんはAIをどのくらい活用していますか? その活用の仕方が今社会問題にもなってきていますが、まずは相手(AI)が何者なのかを理解することが大事かと思います。 2年ほど前から私もちょこちょこと勉強していますが、とにかく触ってみることですね。 ほんと、習うより慣れろしかないです。 ということで、早速につい先日発表があったNotebookLMというAIに新しい機能がつきましたので、それを使ってみました。 それが貼り付けてあるものです。 私が今いちばん力を入れている運動プログラムをAIでまとめてみました。 一般の方にとってわかりやすい動画説明なんですが、とにかくすごい!資料や動画などの元データをこのAIに送れば、あとは自動的にというかAIが見事に生成してくれます。 少し言葉がおかしいところがありますがほぼ100点に近い出来栄えです! ぜひご覧ください。 そしてこの内容についてご質問があればいつでもコメントください。

Ruri Nissatoさんの投稿
体操ボランティアを3年以上続けている人20名が表彰されました。 定年後に始めて5年。 楽しみながら続けていこうと思います。

 

来月以降の開催
長岡智津子さんの投稿
写真1件

台灣健走杖運動推廣協會さんの投稿
日本健走杖健走教練培訓報名表

台灣健走杖運動推廣協會さんの投稿(その①)
📣【2025健走杖 健康活力輕旅行】🌿 ✨第三屆・9月即將登場!✨ 準備好迎接一場結合 健走 × 旅行 × 健康活力 的精彩活動了嗎?🎒 Andy教練、媛玲教練、均萍教練、淑芬教練、淑鳳理事長 (依🎦影片出場順序)邀請大家👣 拿起你的健走杖,跟我們一起出發, 走進自然、呼吸新鮮空氣、動起來! ✔️ 健走路線精心規劃 ✔️ 教練全程帶領陪走 ✔️ 適合各年齡層的輕旅行行程 ✔️ 不只有健走,還有美景、美食與好心情🎑🍱 📅 活動預定於 9月展開,名額有限, 👉 歡迎大家踴躍報名,一起走出健康好生活!

台灣健走杖運動推廣協會さんの投稿(その②)
2025健走杖.健康活力輕旅行 – 腳ㄚ聚樂部

 

2.PW関連学術ニュース
2-1)健康リスクを抑えるためには一日何歩歩けば良いのか?歩数と健康リスクについての最新情報
**以下は、大阪大学の宮坂昌之先生の2025年8月2日のFB投稿です**
定期的な運動により全死亡率、がんによる死亡率などが低下することが分かっています。この点、ウオーキングがもっともやりやすい運動ですが、ではどのぐらい歩いたらいいのか、これまで諸説がありました。
この点に関して、オーストラリアの研究グループが過去10年間に発表された論文のメタ解析をして、最新号の専門誌Lancet Public Healthに論文を発表しています。
(https://www.thelancet.com/…/PIIS2468-2667(25…/fulltext)
それによると、全死亡率、心血管疾患発症率、認知症や転倒に関しては、1日あたり2,000歩を歩くと、リスクが低下し始め、約5,000~7,000歩あたりで変曲点を示す非線形の逆相関が認められるとのことです(言い換えると、1日2,000歩以上歩くのがよく、5,000~7,000歩以上歩けば、さらに上記リスクが下がる傾向がある、ということです)。
具体的なデータは次のようです。1日7,000歩では、1日2,000歩の場合と比較して、全死亡リスクは47%低下、心血管疾患発症リスクは25%低下、心血管疾患死亡リスクは47%低下、癌発症リスクは6%低下、癌死亡リスクは37%低下、2型糖尿病のリスクは14%低下、認知症のリスクは38%低下、うつ症状のリスクは22%低下、転倒リスクは28%低下していました。
つまり、高齢者は、まずは1日2,000歩を歩くこと、できれば1日7,000歩を目標にするとかなり良い結果が得られる可能性があるということです。1日2,000歩はそれほど難しくありませんよね。
論文
掲載誌;The Lancet Public Health、ArticlesVolume 10, Issue 8e668-e681August 2025
表題;Daily steps and health outcomes in adults: a systematic review and dose-response meta-analysis
著者;Prof Ding Ding, PhDa,b melody.ding@sydney.edu.au ∙ Binh Nguyen, PhDa,b ∙ Tracy Nau, BComLaw BNutScia,b ∙ Mengyun Luo, PhDa,b ∙ Borja del Pozo Cruz, PhDc ∙ Paddy C Dempsey, PhDd,e,f,g ∙ et al. Show more

📝 論文要約(Summary)の日本語訳(Copilotによる)
背景;この10年間で日常の歩数と健康との関連を示す証拠が急速に増加したが、既存のシステマティックレビューでは主に全死因死亡率のような限られたアウトカムに焦点が当てられている。本研究では、日々の歩数と、全死因死亡率、心血管疾患、がん、2型糖尿病、認知機能、メンタルヘルス、身体機能、転倒などの健康アウトカムとの前向きな用量反応関係を統合的に検討した。
方法;2014年1月1日から2025年2月14日までに発表された文献を対象に、PubMedとEBSCO CINAHLを用いて検索した。対象研究は、成人を対象にした、デバイスで測定された日々の歩数と健康アウトカムの関連を検討した前向き研究。二人一組で研究選定、データ抽出、バイアス評価を実施し、統計解析にはランダム効果モデルを使用した。エビデンスの確信度はGRADEシステムに基づいて評価された。
結果;35コホートから57件の研究がレビューに含まれ、うち31件がメタ解析に用いられた。全死因死亡率、心血管疾患の発症、認知症、転倒については、非線形の逆相関関係が見られ、5000〜7000歩/日付近に屈曲点があった。心血管疾患による死亡率、がんの罹患率・死亡率、2型糖尿病の発症、抑うつ症状については、線形の逆相関が見られた。例えば、7000歩/日は2000歩/日と比べて以下のようなリスク低下が見られた:
全死因死亡率:47%低下
心血管疾患の発症:25%低下
心血管疾患による死亡率:47%低下
がん死亡率:37%低下
認知症:38%低下
抑うつ症状:22%低下
転倒:28%低下 物理的機能に関する研究(メタ解析外)でも、同様の逆相関が見られた。
解釈;1日1万歩という目標も有効だが、7000歩/日は健康改善において臨床的に意味のある効果があり、より現実的かつ達成可能な目標かもしれない。ただし、研究数の少なさや年齢ごとの分析不足、個々の研究におけるバイアスなどの制限も踏まえて解釈すべきである。

関連情報;青柳先生の中之条研究との比較
**以下、Copilotとの問答です**
Q:この研究結果と青柳博士の中之条町の調査結果とを比較検討してください。
A:もちろんです、瑛さん。以下に、Lancet Public Health誌の国際メタ解析と、青栁幸利博士による中之条研究の主要な知見を比較検討した表をまとめました:
🔍 歩数と健康アウトカムに関する比較
(上段)Lancetメタ解析 (下段) 中之条研究
対象者;
世界各国の成人(35コホート)
群馬県中之条町の高齢者(約5,000人)
研究期間;
2014〜2025年の文献レビュー
2000年〜継続中(20年以上)
方法;
デバイス測定歩数+健康アウトカムの前向き研究
活動量計+詳細な生活習慣・疾患調査
推奨歩数;
約7,000歩/日で健康効果が顕著
8,000歩/日+中強度歩行20分が最適
中強度歩行の扱い;
一部研究で考慮されるが明示的ではない
明確に「速歩き20分」が必要とされる
予防できる疾患;
全死因死亡率、心疾患、がん、認知症、うつ病、転倒など
認知症、糖尿病、うつ病、高血圧、骨粗鬆症、脳卒中、がんなど
歩数と疾患予防の関係;
非線形または線形の逆相関(例:7,000歩で死亡率47%低下)
明確なカットオフ値(例:8,000歩で糖尿病・高血圧予防)
年齢層の分析;
年齢別の詳細分析は限定的
高齢者中心に詳細な生活習慣分析あり
研究の強み;
多国籍・多疾患にわたる包括的メタ解析
長期・地域密着型で生活実態に即した知見

🧠 考察ポイント
• 共通点:どちらも「歩数の増加が健康に良い」という点で一致。ただし、量だけでなく質(速歩き)が重要という点では中之条研究がより具体的。
• 違い:Lancetの研究はグローバルな傾向を示す一方、中之条研究は日本の高齢者の生活実態に即した「実践的な指標」を提供。
• 実用性:中之条研究の「8,000歩+速歩き20分」は、自治体や健康保険組合でも活用されており、政策的応用が進んでいる。
どちらの研究も補完的で、国際的なエビデンスと地域密着型の知見を組み合わせることで、より効果的な健康戦略が立てられると言えます。
もし、疾患別の予防効果や年齢層ごとの違いなど、さらに深掘りしたい項目があれば教えてください。データの裏側まで一緒に探ってみましょう。

(注)青柳先生の最近の論文です。
論文名;健康長寿を実現するための至適な身体活動: 中之条研究
著者;青栁 幸利
掲載誌;日本腎臓リハビリテーション学会誌2025 年 4 巻 1 号 p. 15-21
DOI; https://doi.org/10.60371/jjrr.4.1_15
抄録;現下の中之条研究データによると,高齢者の健康全般と寿命・死亡率は,日常身体活動の量(1 日の歩数の年平均)と質(1 日の中強度[一般的に安静時代謝量の3 倍以上6 倍未満]活動時間 の年平均)の両方と関係がある。男性では,健康の度合いには1 日の中強度活動時間のほうが1 日の歩数よりも密接に関連するが,対照的に女性では,歩数のほうが中強度活動時間よりも関係 は緊密である。腎臓病の原因となる糖尿病,高血圧症,脂質異常症などの生活習慣病がないこと など,より良好な健康状態に関連する身体活動閾値(歩数・中強度活動時間)は,男性では8,000 歩・20 分/日,女性では7,000 歩・15 分/日である。生活習慣病全般を予防し,ひいては健康長 寿を実現するためには,1 日の合計で少なくとも15~20 分の適度な(時速約5 km 相当での)活 動と,少なくとも45~60 分の軽度な活動が有効である。

 

2-2)臓器の老化と健康リスク;プロテオミクス(プロテオーム解析)による最新情報
1)脳や免疫系が(実年齢より)若い人は長寿である。
**大阪大学の宮坂昌之先生の2025年7月17日のFB投稿です**
図 1: UKB における血漿タンパク質由来の臓器年齢の推定。
最近、プロテオミクスという方法で、血液中に出現するさまざまな臓器由来のタンパク質を網羅的に調べることにより、それぞれの臓器の年令を個別に知ることができようになってきました。一方で、果たしてそれが病気になりやすさや将来の死亡率にどのぐらい影響するのかについてはよくわかっていませんでした。
今回、アメリカの研究グループが、英国バイオバンクに寄託された44,498人の血液検体から得られた血漿プロテオミクスデータ(2,916種類のタンパク質について調査)を用いて、11の臓器の生物学的年齢を推定しています。Nature Medicineに掲載された論文です。
それぞれの臓器の推定年齢は、生活習慣因子や薬剤の影響を強く受けていて、心不全、慢性閉塞性肺疾患、2型糖尿病、アルツハイマー病など、様々な疾患の将来の発症(17年間の追跡期間内)と関連していました。
特に興味深いのは、まず、脳の年令が特に高い人では、アルツハイマー病の最も強い遺伝的危険因子であるAPOE4遺伝子の特定のアレル(対立遺伝子)を1つ持つ場合と同等の高いアルツハイマー病リスクがあった、ということです(ハザード比(HR)=3.1;すなわち、APOE4の特定のアレルを持たない人に比べて3.1倍リスクが高い)。これに対して、脳の年令が特に若い人では、APOE遺伝子型に関わらず、APOE2のコピーを2つ持つ場合と同等の保護効果を示していました(HR=0.26;リスクが0.26倍と低くなっていた)。また、これは予想どおりですが、老化した臓器の数が増えるほど、死亡リスクが高くなっていました(老化臓器2~4個の場合、HR=2.3、老化臓器5~7個の場合、HR=4.5、老化臓器が8個以上の場合、HR=8.3)。
一方、若い脳と免疫系は明らかに長寿と関連していました(若い脳を持つ人の死亡リスク;HR=0.60、若い免疫系を持つ人の死亡リスク;HR=0.58、両方とも若い人の死亡リスク、HR=0.44)。以上まとめると、脳と免疫系を早く老化させないことが大事であり、脳と免疫系を若く保つことが長寿につながる、ということになります。
さあ、ではどうやったら脳と免疫系を若く保つことができるのでしょうか?私がかねてから「信州上田みらい塾」で受講生の方々に言っているのは、食生活に気を付けて体重を一定範囲内に維持すること、高血糖、高血圧、高脂血症などがあったら早いうちに対処すること、もう一つは定期的にそしてこまめに運動をすることです。以上のことは発作的に試みても効果は少なく、毎日毎日の積み重ねが大事です。

**大阪大学の宮坂昌之先生の2025年7月28日のFB投稿です**
約10日前のことですが、フェイスブックに「脳や免疫系が若い人は長寿である」という論文を紹介しました(https://www.facebook.com/masayuki.miyasaka.9/posts/pfbid035jighbNuWPKzKbq6zcG7D59SLqoyQBmRCK8bUEmZQCfFEFikKeRjhugPhA4k3BwKl)。
この論文に対して世界中から大きな反響があったためだと思いますが、この論文の著者たちが、改めてこの論文のまとめを同じNature Medicineに書いています。その骨子を説明しましょう。
彼らは、まず、イギリスのバイオバンクに寄託されている数万人の血液サンプルを調べました。特に、血液中の多数のタンパク質を調べる方法であるプロテオミクスを用いて、実際のからだの年令がわかっている人たちについて、各臓器由来のタンパク質(数千個)を詳細に調べ、それぞれの臓器の年令を割り出しました。そして、実際年齢よりも各臓器の年令が著しく高い人たち(=老化が非常に進んでいる人たち)と各臓器年齢が著しく若い人たち(=老化の程度がきわめて軽い人たち)に分けて、時間経過を追って彼らの死亡リスクを割り出しました(最大観察期間は17年)。
結果は、1枚目の図に示すように、
1. 脳の老化が進んだ人は将来の死亡リスクが高く、アルツハイマー病を発症するリスクも3倍ぐらい高いこと。
2. いくつもの臓器で老化が進んでいる人は将来の死亡リスクが高いこと。
3. 脳や免疫系が若い人は死亡リスクが低いこと(脳が若い人はアルツハイマー病になるリスクが約75%低い)こと。
4. いくつもの臓器が若い人は死亡リスクが低めにはなるが、若い臓器数が増えても死亡リスクは必ずしも低くならないこと(理由は不明だが、若さの過信はかえっていけないということか?)
さらに、2枚目の図では、将来の生存リスクが一番高いのは、脳あるいは免疫系が若い人、二番目が普通に老化している人、三番目以降は老化臓器の数が多い人、という順番となっています。
以上、前に紹介したように、脳と免疫系の若さを保つことが大事です。そのためには、飲み過ぎ、食べすぎを避け、よく運動し、生活リズムを大事にして、よく休み、そして、よく寝ることが肝要です。

関連情報
(1)原論文
Article、Open access、Published: 09 July 2025
Plasma proteomics links brain and immune system aging with healthspan and longevity
Hamilton Se-Hwee Oh, Yann Le Guen, Nimrod Rappoport, Deniz Yagmur Urey, Amelia Farinas, Jarod Rutledge, Divya Channappa, Anthony D. Wagner, Elizabeth Mormino, Anne Brunet, Michael D. Greicius & Tony Wyss-Coray
記事、オープンアクセス、公開日:2025年7月9日
血漿プロテオミクスは脳と免疫系の老化と健康寿命および長寿を関連付けている
ハミルトン・セフイ・オヤン・ル・グエンニムロッド・ラポポートデニス・ヤグムール・ユーリーアメリア・ファリナスジャロッド・ラトレッジディヴィヤ・チャンナッパアンソニー・D・ワグナーエリザベス・モルミノアンヌ・ブルネット、マイケル・D・グレイシアス&トニー・ウィス・コレイ
(2)論文の要約
特定の臓器由来の血漿タンパク質は臓器年齢と死亡率を推定できるが、環境因子に対する感度や、臓器疾患および死亡率の発症予測における堅牢性については依然として不明である。このギャップを埋めるため、英国バイオバンクの44,498人から得られた血漿プロテオミクスデータ(2,916種類のタンパク質)を用いて、11の臓器の生物学的年齢を推定した。臓器年齢の推定値は、生活習慣因子や薬剤投与に敏感であり、心不全、慢性閉塞性肺疾患、2型糖尿病、アルツハイマー病など、様々な疾患の将来の発症(17年間の追跡期間内)と関連していた。注目すべきことに、特に老化した脳は、散発性アルツハイマー病の最も強い遺伝的危険因子であるAPOE4のコピーを 1 つ持つ場合と同等のアルツハイマー病のリスク (ハザード比 (HR) = 3.1) を及ぼしたのに対し、若い脳 (HR = 0.26) は、APOE遺伝子型とは無関係に、APOE2のコピーを 2 つ持つ場合と同等の保護を提供した。老化臓器の蓄積は次第に死亡リスクを増加させた (2~4 個の老化臓器、HR = 2.3、5~7 個の老化臓器、HR = 4.5、8 個以上の老化臓器、HR = 8.3)。一方、若い脳と免疫系は長寿と独自に関連していた (若い脳、死亡リスクの HR = 0.60、若い免疫系の HR = 0.58、両方が若い、HR = 0.44)。総合的に、これらの研究結果は、臓器の健康状態をモニタリングするために血漿タンパク質を使用することを支持するものであり、脳と免疫系が長寿介入の重要なターゲットであることを示しています。
(3)「血漿プロテオミクスデータ(2,916種類のタンパク質)を用いた、11の臓器の生物学的年齢の推定」について、Copilotに訊いてみた。
**以下、その解答です**
🧠 血漿タンパク質から臓器の生物学的年齢を推定する機械学習モデルの仕組み
この研究では、血漿中のタンパク質の発現パターンを使って、脳や免疫系など11の臓器の「生物学的年齢」を推定するために、機械学習モデルが用いられました。以下にその解析方法をわかりやすく説明します:
🧪 ステップ①:臓器特異的タンパク質の選定
• まず、Gene Tissue Expression Atlas(GTEx)などのデータベースを使って、各臓器に特異的に発現するタンパク質(organ-enriched proteins)を特定。
• 例えば、脳で特異的に発現するタンパク質は、他の臓器よりも4倍以上高い発現を示すものとして選定。
🤖 ステップ②:機械学習モデルの構築
• 各臓器ごとに、選定されたタンパク質を入力とし、年齢予測モデルを構築。
• 使用された手法は、10×10のネストされたクロスバリデーション(モデルの汎化性能を高めるための手法)。
• モデルには、性別などの共変量も含めて調整。
📊 ステップ③:生物学的年齢の推定
• モデルは、ある人の血漿タンパク質のプロファイルをもとに、各臓器の「予測年齢」を算出。
• その人の実年齢との差(Age Gap)を計算し、臓器が「若い」か「老化している」かを評価。
🧬 ステップ④:臨床的関連性の検証
• 推定された臓器年齢と、疾患リスク(心不全、糖尿病、アルツハイマー病など)や死亡率との関連を統計解析。
• 特に、脳と免疫系の若さが健康寿命や長寿と強く関連していることが判明。
💡 まとめ
この解析は、以下のような特徴を持ちます:
• 臓器ごとの老化速度を個別に評価できる。
• 非侵襲的(血液のみ)で、広範な健康状態をモニタリング可能。
• 予防医療や個別化医療への応用が期待される。
さらに詳しい技術的な図やモデル構造が見たい場合は、Nature Medicineの論文本文をご覧いただくと、図1や補足資料に詳細が記載されています。

2)50歳前後で老化の変曲点が見られ、血管は早期に老化が起こる。
**大阪大学の宮坂昌之先生の2025年7月28日のFB投稿です**
先に血液中に出現するさまざまな組織由来の蛋白質のプロテオーム解析によって、それぞれの臓器の年齢が推定できるということを2回にわたって紹介しましたが、中国の研究グループはさまざまな年齢(14-68歳)の人から種々の臓器サンプルを得て、プロテオーム解析を行い、ひとによってそれぞれの臓器の老化のスピードが実際に違うことを示しています。最近の専門誌Cellに出た論文です。
それによると、ひとでは一般に50歳前後で老化の変曲点が見られ、特に血管の老化が年齢とともに早く進行し、血管が老化の影響をもっとも受けやすい組織であることが分かりました。また、老化に伴って血液中に新たに出現する蛋白質を網羅的に調べたところ、血管や全身の老化を促進するいくつかの候補蛋白質が見つかってきました。
そうなると、このような「老化促進蛋白質」というものがどのようにして出来てくるのか、そしてどのようにして老化を促進するのか、さらには、これらの蛋白質の機能を人為的に制御できないだろうか、など、知りたいことが次々と出てきます。そのようなことを順番に明らかにしていくことによって、老化の人工的制御に必要なことが次第に分かってくる可能性があります。
最近はいわゆるアンチエイジング研究が大はやりですが、実際に論文を読んでみると、怪しげなものが多いのが実情です。一方で、老化に関する基礎的な研究は非常に大事であり、そのような研究がやがては老化のメカニズムの解明や老化の人工的制御につながる大事な情報を提供していくのかもしれません。期待しましょう。

関連情報
(1)論文
ArticleOnline nowJuly 25, 2025
Comprehensive human proteome profiles across a 50-year lifespan reveal aging trajectories and signatures
Yingjie Ding1,6,15 ∙ Yuesheng Zuo1,6,15 ∙ Bin Zhang2,6,15 ∙ … ∙ Jing Qu2,3,6,9,13,14 qujing@ioz.ac.cn ∙ Weiqi Zhang1,3,6,13,14 zhangwq@big.ac.cn ∙ Guang-Hui Liu2,3,6,10,13,14,17 ghliu@ioz.ac.cn … Show more
記事は2025年7月25日にオンライン公開されました
50年間の人生にわたる包括的なヒトプロテオームプロファイルは老化の軌跡と特徴を明らかにする
丁英傑1、 6、 15∙岳生 左1、 6、 15∙張斌 2、 6、 15∙ … ∙景 区2、 3、 6、 9、 13、 14 qujing@ioz.ac.cn∙張偉奇 1 , 3 , 6 , 13 , 14 zhangwq@big.ac.cn∙劉光輝 2 , 3 , 6 , 10 , 13 , 14 , 17 ghliu@ioz.ac.cn…もっと見る
(2)論文要旨
タンパク質は生命の礎です。しかし、ヒト組織全体における老化のプロテオーム的青写真は未解明のままです。本稿では、50年にわたる13のヒト組織から516のサンプルを解析した包括的なプロテオーム解析および組織学的解析を紹介します。この動的なアトラスは、アミロイド蓄積を特徴とする、広範なトランスクリプトーム-プロテオーム分離とタンパク質恒常性の低下を明らかにしています。老化に伴うタンパク質の変化に基づき、組織特異的なプロテオーム年齢時計を開発し、臓器レベルの老化の軌跡を特徴づけました。経時的な解析により、50歳前後で老化の変曲点が見られ、血管は早期に老化が起こり、老化の影響を著しく受けやすい組織であることが明らかになりました。さらに、組織の起源に一致する血漿プロテオームにおける老化のシグネチャーを定義し、血管および全身の老化を促進する候補となるGAS6などの老化タンパク質を同定しました。これらの知見を合わせると、タンパク質というレンズを通してヒトの老化をシステムレベルで理解するための基礎が築かれます。
(3)血管の老化予防対策については、2025年8月2日の日本経済新聞に「血管の若さ保つには 酸化・糖化を食い止めて」が掲載されています(オンライン記事は8月1日)。

2-3)岐阜大学医学部下畑先生からの最新医学情報(2025年8月)
・「非定型パーキンソニズム」という用語は使われなくなる!?
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年8月2日のFB投稿です**
「非定型パーキンソニズム(atypical Parkinsonism)」という用語は,私たち脳神経内科医にとってお馴染みのもので,私も2019年に「非定型パーキンソニズム―基礎と臨床―(https://amzn.to/4lsqkjf)」という専門書を編集したことがあります.Parkinsonism Relat Disord誌に,この用語の見直しを強く提案する小論文が掲載されています.
著者らはまず,「パーキンソニズム」という言葉そのものが疾患名ではなく,動作緩慢や筋強剛,振戦といった臨床的な症候群を指す用語であることを強調しています.つまり,これは表現型(phenotype)であって病名(disease entity)ではないということです.にもかかわらず,私たちはこの用語を病名のように使っていることを問題視しています.さらに英語のatypical(非定型)という言葉には,「変わっている」「厄介だ」「治療が難しい」といったニュアンスが含まれているそうで,患者さんや家族に不安や絶望を与えかねないということもあるようです.日本語の「非定型」も若干,その傾向があるかもしれません.
このような背景を踏まえて,著者らは図のような新しい分類を提案しています.まずParkinsonismという用語は,あくまで症候群として使用し,複数形の“Parkinsonisms”や病名的な使い方は避けるべきだとしています.その代わりParkinsonian disordersという病名を使います.その上で,疾患分類としては以下の3群に整理しています.
①Primary Parkinsonian disorders:神経変性疾患で,パーキンソニズムを主要症候とする疾患(例:PD,MSA,PSPなど).
②Secondary Parkinsonian disorders:原因が明確な非神経変性疾患で,パーキンソニズムを呈するもの(例:脳血管性・薬剤性パーキンソニズム,iNPHなど).
さらに①はParkinson’s diseaseとそれ以外のParkinson-like disordersに分けられます.
つまり最も重要な提案が,atypical Parkinsonismという用語をParkinson-like disordersに置き換えることになります.「-like」という表現は,「ハンチントン病様(Huntington-like)」「ポリオ様(polio-like)」など神経学で使われてきた前例があります.またatypicalよりも中立的で,予後や治療可能性に関する先入観を与えない点が大きな利点とされています.
この提案の目的は患者さんとのコミュニケーションを改善し,診療や研究の効率を高めることだと思います.たしかにそういう視点は大切だと思いました.若干の問題は,Parkinson-like disordersをどう日本語訳するかです.直訳すると,「パーキンソン病様疾患(障害)」でしょうか.もしくは従来本邦で使われてきた「パーキンソン病類縁疾患」でも良いかもしれません.日本でも病名をこれに倣うかは分かりませんが,Golbe先生のような影響力の大きな先生の提案なので,少なくとも海外の論文ではParkinsonian disordersとかParkinson-like disordersが今後頻出することを知っておく必要があると思います.
Siddiqui JH, Golbe LI. Time to retire the term “atypical Parkinsonism”. Parkinsonism Relat Disord. 2025;137:107927.(doi.org/10.1016/j.parkreldis.2025.107927)

・APOE ε4はアルツハイマー病だけでなく多くの神経変性疾患と関連する
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年8月4日のFB投稿です**
APOE ε4は,アルツハイマー病の最大の遺伝的リスク因子として知られています.しかしNature Medicine誌に掲載された米国・カナダからの研究は,この遺伝子がアルツハイマー病にとどまらず,前頭側頭型認知症,パーキンソン病,パーキンソン病認知症,筋萎縮性側索硬化症といった他の神経変性疾患にも共通する「炎症的な体内環境」をもたらすことを明らかにしました.
研究では1万件以上の血漿および脳脊髄液サンプルのプロテオーム解析を実施し,SomaScanという高精度なタンパク質測定法と機械学習を用いて,APOE ε4キャリアに共通する分子署名(共通のタンパク質の増減パターン)を同定しました.図1では,APOE ε4の有無によって脳脊髄液中の229種類のタンパク質の発現パターンが明確に異なることが示されています.赤は発現上昇,青は低下を示しており,疾患の種類にかかわらず,ε4キャリアというだけでこのようなタンパク発現の偏りが起こることが分かります.この分子署名は血液でも再現されており,図2の血漿中でも同様に58種類のタンパク質がAPOE ε4の有無によって有意に変動していました.つまりAPOE ε4は,脳内だけでなく「全身にわたって慢性的な炎症状態を生み出している」可能性があります.
さらに死後脳サンプルを用いた質量分析でも同様の結果が得られました.図3では,ウイルス応答,アポトーシスの抑制,タンパク質フォールディングといった生物学的プロセスが,脳脊髄液・血漿・脳のすべてで共通して活性化していることを示しています.加えて EBウイルス感染,B型肝炎,病原性大腸菌感染,そしてNF-κBやIL-17,TNFといった炎症性経路が,すべての検体においてAPOE ε4キャリアで活性化していることが明らかにされています.つまり APOE ε4による炎症性分子署名は,神経変性疾患の発症前から存在し,疾患の種類を問わず共通して観察されることが分かります.そしてこの慢性的な炎症環境は,免疫細胞の動員とも関係していると考えられます.重要なのは,こうした変化が認知症やパーキンソン病を発症していない健常なAPOE ε4キャリアにもすでに存在している点であり,これはAPOE ε4が単なる疾患リスク遺伝子ではなく,神経変性疾患が成立しやすい「炎症的脆弱性」をもたらす免疫調節因子であることを示しています.
結論として,APOE ε4はアルツハイマー病だけに特異的な遺伝子ではなく,全身性かつ疾患非依存的な炎症状態をもたらす「免疫的背景因子」であると捉える必要があるようです.
Shvetcov A, et al. APOE ε4 carriers share immune-related proteomic changes across neurodegenerative diseases. Nature Medicine, 2025. https://doi.org/10.1038/s41591-025-03835-z

・髄膜は単なる保護膜ではなく,脳梗塞後の神経炎症の司令塔として機能する!
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年8月5日のFB投稿です**
私は留学中より脳梗塞の基礎研究を行っていましたが,この領域からCell誌に論文が掲載されることはなかなかありませんでした.今回,米国ジョンズ・ホプキンス大学からそのCell誌に論文が掲載されましたが,たしかに従来全く考えもしなかった驚きの内容でした.まず著者らは脳卒中後に生じる過剰な免疫反応において,硬膜に存在する肥満細胞が重要な役割を果たしているという仮説を立てました.特に,この肥満細胞の活性化を誘導する受容体Mrgprb2(ヒトではMRGPRX2)が,免疫細胞の脳内への移行を制御する「ゲートキーパー」として機能している可能性に着目しました.この仮説は,髄膜が中枢神経系の免疫監視の最前線に位置し,そこに存在する肥満細胞が,神経由来のストレス信号(たとえば神経ペプチドsubstance P)をMrgprb2で感知して脱顆粒し,免疫応答(神経炎症)を開始するというアイデアに基づいています.
実験では,マウスの一過性中大脳動脈閉塞モデル(tMCAO)を用いて,Mrgprb2を欠損したマウス(Mrgprb2−/−)を評価しました.その結果,Mrgprb2欠損マウスでは,脳梗塞体積が顕著に減少し,神経学的スコアや運動機能も改善していました.また30日後の生存率も向上していました.つまり,この保護効果がMrgprb2の発現の有無に依存していることが示されました(図1).
つぎにそのメカニズムを検討しました.Mrgprb2を欠損したマウスでは,野生型(WT)マウスと比べて,梗塞側硬膜における肥満細胞の脱顆粒が顕著に抑制されており,その結果,炎症性サイトカイン(CCL2,CXCL2,TNF-α,IL-1βなど)の発現も減少し,好中球や単球の脳内浸潤も抑えられていました.特に注目されるのは,頭蓋骨骨髄からの好中球が,硬膜を経由して脳実質に移動する新たな経路が存在することを明らかにした点です.この経路では,化学反発因子セマフォリン3a(Sema3a)が通常,免疫細胞の脳内移動を阻止するバリアとして働いていますが,Mrgprb2を介した肥満細胞プロテアーゼの作用によってSema3aが分解され,バリア機能が解除されることで,好中球の脳内移動が促進されていました.この経路は,Sema3a阻害薬(Sema3a-I)を用いることで再現され,Mrgprb2欠損マウスでも脳炎症が誘導されることが確認されました
さらに,ヒトでも同様のメカニズムが存在することが分かりました.ヒトの硬膜にもMRGPRX2陽性の肥満細胞が存在し,脳卒中患者の硬膜では,健常者と比較して肥満細胞の脱顆粒が有意に亢進していました.この活性化にはsubstance Pが関与しており,これがMrgprb2/MRGPRX2のリガンドとして機能し,肥満細胞の活性化を誘導することが明らかとなりました.
こうしたメカニズムが治療標的になりうるかを検討するため,研究チームはMrgprb2を阻害する天然化合物Ostholeを用いた治療実験も行いました.Ostholeを投与したマウスでは,神経炎症が抑制され,梗塞体積の縮小と神経機能と生存率の改善が認められました(図2).この効果はMrgprb2を有するマウスに限られ,Mrgprb2欠損マウスには無効だったことから,Ostholeの作用はMrgprb2依存的であることが示されました.
この研究は,脳卒中後の神経炎症が「神経→硬膜肥満細胞→骨髄免疫細胞→脳実質」という新たな経路によって生じてるという,全く新しい視点を提示しました.そしてこの経路の起点にあるMrgprb2/MRGPRX2を標的とすることで,脳卒中後の神経炎症による障害を抑制する新たな治療戦略が開かれる可能性があります.血液脳関門の外に存在する硬膜肥満細胞を標的とすることで,薬物送達のハードルも低く,今後の臨床応用が期待されます.
なお図3は,この研究のサマリーですが,脳卒中により活性化された神経細胞からsubstance Pが放出され,それを感知した硬膜肥満細胞がMrgprb2を介して脱顆粒し,炎症性メディエーターを放出する様子が描かれています.その結果,好中球が頭蓋骨骨髄から硬膜へ移動し,さらにSema3aの阻害によって脳実質内へと侵入するという一連の流れが示されています.髄膜が単なる保護膜ではなく,神経炎症の司令塔として機能していることを象徴的に表現しています.
Kothari R, et al. A mast cell receptor mediates post-stroke brain inflammation via a dural-brain axis. Cell. 2025;188(17):1–17. https://doi.org/10.1016/j.cell.2025.06.045

・自己免疫性タウオパチーとしてのIgLON5抗体関連疾患:脳幹優位の萎縮パターンとその意義
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年8月7日のFB投稿です**
希少疾患であるため12か国が結集して取り組んだ国際共同研究で,日本からは私ども岐阜大学が参加し,Brain誌に掲載された論文です.IgLON5抗体関連疾患は,自己免疫性脳炎の一種であり,睡眠障害,運動異常症,球麻痺,認知機能障害などを呈する多彩な臨床像を特徴としています.免疫療法がある程度有効で,進行性核上性麻痺(PSP)や多系統萎縮症(MSA)などと類似する表現型をとることがあるため,神経内科専門医が知っておくべき重要な疾患です.また,病理学的には脳幹優位のタウ蓄積を伴う点で,自己免疫と神経変性の両側面を併せ持つユニークな疾患であり,自己免疫性タウオパチーと呼ばれることもあります.
本論文では127名の患者を対象に,頭部MRIと臨床情報を組み合わせて解析が行われました.その結果,本疾患では視床下部,脳幹,側坐核,基底核(被殻・尾状核・淡蒼球),海馬,視床といった特定の部位に限局した脳萎縮が認められました.なかでも脳幹は萎縮の中心であり,疾患の進行とともに「延髄→橋→中脳」の順で萎縮が進行する,すなわち尾側から頭側への萎縮勾配が確認されました.これは剖検例におけるタウ蓄積の分布と一致しており,MRI画像上でも病態の空間的進行が可視化された点が注目されます.
また,運動障害を呈する患者では基底核の萎縮が顕著であり,認知機能障害を呈する患者では視床や海馬の萎縮が強いという,臨床症状と脳萎縮パターンの一致も確認されました.このことは,将来的に頭部MRIによる局所萎縮の評価が,症状の予測や治療反応性の指標となる可能性を示唆しています.
患者群と対照群の脳体積を比較した解析では,視床下部で平均26.8%,側坐核で13.4%,脳幹全体で12.1%の体積減少が認められました.さらに延髄単独では20.9%という著明な萎縮が確認されており,この部位が最も病理学的に侵されやすいことが明らかとなりました.一方,全脳体積には有意な減少は見られず,あくまで局所的な萎縮である点が本疾患の特徴です.また,免疫療法が脳萎縮に与える影響についても検討されましたが,症例数の制限などから明確な結論には至りませんでした.
まとめの図が示しているように,IgLON5タンパクの発現部位,自己抗体の沈着部位,そしてタウ病理の分布が,驚くほど高い一致性をもって重なっている点が印象的です.IgLON5は延髄,橋,中脳などの脳幹部をはじめ,視床下部,視床,側坐核や基底核に豊富に発現しており,それと同じ部位に自己抗体の沈着が集中していることが剖検研究で示されています.さらに,タウの沈着もこれらの部位に重なっており,抗体の標的,神経変性の進行,タウの蓄積という3つの層が,空間的に一致していることが確認されました.
以上から,本疾患は「抗体出現 → IgLON5機能障害 → 神経機能障害・変性 → タウのリン酸化と蓄積 → タウによる二次的神経変性の進行」という一連の病態プロセスを来す疾患であることが裏づけられました.これは他の自己免疫性脳炎とは一線を画する特徴であり,免疫学的プロセスがタウのリン酸化という神経変性の引き金となりうることを示す,きわめて興味深い知見だと思います.
Yogeshwar SM, et al. Brain atrophy patterns in anti-IgLON5 disease. Brain. 2025. https://doi.org/10.1093/brain/awaf256

・CAR T細胞療法の神経毒性:病型と遅発性パーキンソニズムの機序を理解する必要がある
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年8月9日のFB投稿です**
日本神経免疫学会学術集会(村井弘之会長@千葉)に参加し,キメラ抗原受容体T細胞療法(Chimeric Antigen Receptor T cell therapy:CAR T細胞療法)の教育セミナーを拝聴しました.とくに大学病院では今後,その有害事象を診療する機会が増えるだろうと思います.CAR T細胞療法は,B細胞悪性腫瘍を中心に画期的な治療効果を示し,中枢神経腫瘍(膠芽腫など)や自己免疫疾患(SLE,強皮症,筋炎,血管炎,MG,NMOSD,MSなど)にも応用が拡大しています.しかし,この強力な免疫反応はしばしば全身性および神経系の有害事象を引き起こします.講演に刺激を受けたので,Nature Reviews Neurology誌8月号の総説を読んでみました.
【有害事象の時間経過】
以下に述べるCRS → TIAN → ICANS → MNTsという時間経過で出現することが多く,その発症タイミングと病態を把握することは早期発見・迅速対応に不可欠です.
①サイトカイン放出症候群(Cytokine Release Syndrome:CRS)
CAR T細胞投与後,最も早期に出現する.CRSは通常,投与後数日以内に発熱,低血圧,頻脈,呼吸不全,臓器障害などの全身性炎症症状として発症する.重症例では集中管理が必要となり,多くの場合その後に神経毒性が続発する.これは主にIL6により生じる.
②腫瘍炎症関連神経毒性(Tumor Inflammation-Associated Neurotoxicity:TIAN)
CRSとほぼ同時期か,やや後に出現する.これは中枢神経腫瘍に対するCAR T治療に特有で,腫瘍局所の炎症性浮腫によるmass effect(脳ヘルニア,水頭症)や局所神経機能障害がみられる.
③免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群(Immune Effector Cell-Associated Neurotoxicity Syndrome:ICANS)
投与後おおむね10日以内に発症する.ICANSでは注意力低下,見当識障害,行動変化,発語障害から,重症例では意識障害や脳浮腫まで幅広い症状が出現する.血液脳関門の障害と全身性サイトカイン反応(IL1,GM-CSF)が主な病態と考えられている.治療はデキサメサゾンなどステロイドになる.
④運動・認知機能の治療関連有害事象(Movement and Neurocognitive Treatment-Emergent Adverse Events:MNTs)
最も遅れて投与後1〜2か月の時期に出現する.特にB細胞成熟抗原(B Cell Maturation Antigen:BCMA)標的CAR T細胞療法後にみられる遅発性パーキンソニズムが代表的であり,この時期の副作用は不可逆的となる可能性が高い.
【遅発性パーキンソニズムの特徴】
遅発性パーキンソニズムは,多発性骨髄腫に対するBCMA標的CAR T細胞療法の後に報告例が増加しています.発症は典型的にCAR T細胞投与後1〜2か月で,急性期のICANSが落ち着いた後に新たに出現するため,診療現場では見落とされやすい点が注意を要するそうです.症状は,動作緩慢,四肢の筋固縮,姿勢保持障害による転倒,静止時振戦といった典型的パーキンソニズムが主体であり,さらに注意力低下,思考の遅延といった認知機能低下を伴うことも少なくありません.
画像所見としては,頭部MRIで尾状核,被殻,淡蒼球といった線条体領域にT2-FLAIR高信号が認められます.さらにFDG-PETでは,これら基底核領域の低代謝を認めます.これらの所見は,BCMAが成人脳の線条体で発現しており,腫瘍細胞のみならず正常ニューロンやグリア細胞もCAR T細胞の標的となってしまう,いわゆる「on-target, off-tumor effect」によって障害される可能性を示唆します.症状が数週間から数か月の潜伏期間を経て出現する理由としては,免疫反応による初期の軽度障害が徐々に蓄積し,神経ネットワークの代償機構が限界を迎えた時点で臨床症状が顕在化する,あるいは持続的な免疫活性や慢性炎症によって遅発性の神経変性が進行する可能性が考えられます.
治療としては,ドパミン補充療法がまず行われますが,既報では明確な有効性は限定的です.免疫療法として,高用量ステロイド,IL-1受容体拮抗薬(アナキンラ),髄腔内メトトレキサート,シクロフォスファミドなどが報告されており,高用量シクロフォスファミドで循環CAR T細胞を減少させ,症状が可逆性に改善した症例も存在します.しかし,多くの患者では症状が持続・進行し,改善例はごく一部にとどまります.遅発性パーキンソニズムは急性期毒性とは異なり不可逆的である可能性が高く,早期の診断と介入が極めて重要です.今後はリスク予測モデルの確立が,予防と治療の鍵になると考えられます.
Karschnia P, Dietrich J. Neurological complications of CAR T cell therapy for cancers. Nat Rev Neurol. 2025;21:422-431. doi.org/10.1038/s41582-025-01112-8

関連情報
CAR T細胞療法に係る最新情報は、前号ニュース(2025年7月のニュース)に掲載しています。

・コンタクト・スポーツによる反復的な頭部衝撃はアストロサイトのタウ沈着をもたらす ―棘状アストロサイトという新しいキーワード―
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年8月11日のFB投稿です**
「頭部外傷」の予防は,認知症の14の予防因子の一つです.外傷性脳損傷や,ラグビーやサッカーなどのコンタクト・スポーツによる反復的な頭部衝撃が,慢性外傷性脳症(CTE)やアルツハイマー病のリスクを高めるという数多くの報告があります.今回,Brain誌にこの原因として「アストロサイトにおけるタウ病理」,具体的には棘状アストロサイト(thorn-shaped astrocytes;TSA)に焦点を当てた大規模病理研究が報告されました.聞き慣れない用語ですが,これは高齢者の脳にも見られる加齢関連タウアストログリオパチー(aging-related tau astrogliopathy;ARTAG)で認める構造物です.アストロサイトにリン酸化タウが沈着し,細胞突起が棘(とげ)のように見える特徴的な形態をとります.もともと加齢に伴って出現することが知られていましたが,CTEの病変部や外傷後脳にも認められることが知られていました.著者らはTSAを詳細に評価することで,「加齢や他の神経変性疾患に伴うTSA」と「外傷やスポーツ歴に関連するTSA」を区別できるか,またその分布や特徴が異なるかを明らかにしようとしました.
対象はなんと556人の剖検脳で,外傷性脳損傷歴あり群(中等度~重度;TBI),コンタクト・スポーツ歴あり群(Sports),神経変性疾患対照群(NDD),および非神経変性対照群(Control)の4群を比較しました.リン酸化タウを検出するPHF-1抗体を用いて,脳内複数部位におけるTSAの出現頻度を評価しました.
さて結果ですが,TSAはコンタクト・スポーツ歴群で75.6%,外傷性脳損傷群で32.5%に認められ,これは神経変性疾患対照群(32.5%)や非神経変性群(8.1%)と比較して有意に高い頻度でした.とくにコンタクト・スポーツ群では,皮質溝の深部(sulcal depths)にあるsubpial TSAの出現率が42.2%と極めて高く,他群ではきわめて稀でした.図Aでは,このsubpial TSAの頻度がコンタクト・スポーツ群で有意に高いことが示されています.また図BとCは,前頭葉皮質溝の底部において,CTEの神経病理学的所見がなくても,subpial TSAが単独で存在している様子を示しており,TSAがCTEとは独立に生じる可能性を示唆しています.
本研究の意義は,TSAという病理学的所見が,加齢に伴う変化とされてきた従来の理解を超えて,外傷性脳損傷や反復的な頭部衝撃によって誘導される可能性を明確に示した点にあります.これは,グリア細胞のタウ病理が,単なる老化の産物ではなく,外傷性イベントの病的なマーカーとなることを意味します.また,従来のCTE診断基準には含まれないTSAの広範な分布や局在パターンが,独自の外傷関連病態を構成している可能性も示されています.ちなみに本研究ではアミロイドβ(Aβ)についての評価は行われておらず,TSAとの関係や,Aβ沈着との連関については今後の課題とされています.
まとめると,この研究は外傷が神経細胞ではなくアストロサイトにおけるタウ病理を誘導するという新たな知見を提示し,タウ病理の原因に外傷が加えられたということになります.今後,TSAの臨床的意義がさらに議論され,外傷に伴う認知機能障害に,タウがバイオマーカーとして応用されるものと思われます.
Arena JD, et al. Traumatic brain injury or head impacts from contact sports are associated with tau astrogliopathy. Brain. 2025;148(8):2671–2683. https://doi.org/10.1093/brain/awaf073

・医療AIで医師に「デスキリング(deskilling)」が起きる!:AIツール導入後わずか数か月で熟練内視鏡医の技能が低下する
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年8月16日のFB投稿です**
近年,AIを用いた医療用ツールはさまざまな分野に導入されています.先駆的な例として大腸内視鏡検査があり,AI支援によって腺腫検出率(adenoma detection rate:ADR)が向上することが多くのランダム化比較試験で示されています.一方,AIの使用が医師自身の技能にどのような影響を及ぼすのかは不明でした.消化器領域の報告ですが,今後,他の領域にも同様のことが生じる可能性があるためご紹介したいと思います.
ポーランドの4つの大腸内視鏡センターで行われた観察研究です.調査期間は2021年9月から2022年3月までで,2021年末にAI支援システムが導入されました.AI導入後は,大腸内視鏡検査をAI支援ありとAI支援なしのいずれかでランダムに実施しました.対象は熟練内視鏡医19名が行った検査です.AI支援なしで行われた検査は1443件であり,うちAI導入前が795件,AI導入後が648件でした.またAI支援ありで行われた検査は734件でした.主要評価項目は腺腫検出率(adenoma detection rate, ADR)で,AI導入前後におけるAI支援なしのADRを比較しました.
さて結果ですが,なんとADR は「AI導入前の28.4%から導入後は22.4%へ」と有意に低下しました(絶対差–6.0%,p=0.0089)(図1).相対的に約20%も低下してしまいました.図2は,各内視鏡医ごとのADRの変化量を示していますが,わずかに改善した医師もいますが,大多数で低下が見られ,なかには20〜30%以上の大幅な減少例も存在します(図2).一方,AI支援下で実施された734件の腺腫検出率は25.3%でした.
本研究は,AI支援の常用化が,熟練内視鏡医のAI非支援下での腺腫検出能力を低下させる可能性を初めて示したものです.著者らはこの現象を「デスキリング(deskilling)」と呼んでいます.この用語は,もともとは技術革新や業務の自動化により,労働者が持っていた熟練技能(スキル)が失われる現象を指します.医療では,AIの導入により,医療者が従来自ら行っていた判断や操作を機械に依存することで,「技能」が衰えることを意味します.ナビに頼りすぎて地図が読めなくなる「Googleマップ効果」に似ています.
脳神経内科領域では,今後,MRI読影,脳波解析,神経診察動画解析などにAI導入が進むと予想されます.検査だけでなく,脳神経内科特有の問診・診察から病変部位を考え,文献を確認しながら鑑別診断から診断にたどり着き,最適な治療を選択するというプロセスの一部もAIが肩代わりする可能性があります.それに慣れてしまうと異常所見を自ら見抜く力や,個々の所見を総合して診断を組み立てる能力が弱まるリスクがあります.恐ろしいのは,文献を批判的に読めなくなり,AIの出した答えが正しいのか誤っているのかも判断がつかないということが起きるように思います.とくに基本的な能力がまだ身についていない若い先生がたへの影響が懸念されます.意識してAIを使用せずに症例を評価するトレーニングや,技能維持を目的とした教育プログラムの整備が必要になるのかもしれません.いずれにせよ,AIが一部の医療技術を向上させる一方で,「デスキリング」によって基本的技能が静かに侵食される危険性を認識する必要があると思いました.
Budzyn K, et al. Continuous exposure to artificial intelligence in colonoscopy and its impact on non-AI-assisted adenoma detection rate: a multicentre observational study. Lancet Gastroenterol Hepatol. 2025 Aug 12. https://www.thelancet.com/…/PIIS2468-1253(25…/abstract

・脳内のリチウム欠乏がアルツハイマー病を引き起こす!?
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年8月18日のFB投稿です**
アルツハイマー病(AD)の病態において,リチウム(Li)が重要な役割を果たしている可能性が報告され話題になっています.これまでLiは気分安定薬として双極性障害の治療に用いられてきましたが,今回紹介するハーバード大学からの研究では,AD脳におけるLiの局在と濃度が詳細に解析されました.
まず軽度認知障害(MCI)およびAD患者の前頭前皮質において27種類の金属を解析した結果,MCIおよびADで有意に低下していたのはLiのみでした(図1左).驚いたことに,アミロイドβ(Aβ)斑にLiが濃縮して存在することが明らかになりました.図1右では,白い円が老人斑(Aβ斑),黄色の円が非Aβ斑領域を示しています.Li(赤)は老人斑に捕捉(sequestration)され,非Aβ斑領域では低下して利用困難な状態になっていることが示されています.
つぎにマウスモデルの検討で,食餌からLiを除去すると,脳内Liが約50%低下しました.その結果,Aβ沈着とタウリン酸化の増加,ミクログリアの炎症性活性化,シナプス・軸索・髄鞘の喪失,そして記憶障害が進行しました.シングルセルRNA解析では,Li欠乏によるトランスクリプトーム変化がADの患者脳と重なることが示されました
さらに注目すべきは,Liの欠乏がGSK3β(glycogen synthase kinase 3β)の活性化を引き起こし,その結果としてタウリン酸化を促進する可能性が示唆された点です.GSK3βは神経変性疾患の治療標的として以前から有名で,タウの異常リン酸化に直接関与することが知られています.つまり「Li欠乏 → GSK3β活性化 → タウリン酸化」という一連の流れがADで生じている可能性が浮上したということです.
となると補充療法ができる可能性がありますが,従来の炭酸Li(LiC)ではなく,アミロイドに捕捉されにくいLiオロチン酸(LiO)が有効であることが示されました.LiOを投与したADモデルマウスでは,アミロイド沈着やリン酸化タウの形成がほぼ完全に抑制され,既存の病理も改善されました.さらに,ミクログリアの炎症反応が抑制され,アミロイドのクリアランス能が改善し,シナプスと髄鞘の保持も確認されました.特筆すべきは,老化マウスにおいてLiOが記憶機能を若齢マウス並みに回復させた点であり,Liが加齢性認知機能低下に対しても保護的に作用することが示されたことです.
図2はLiがアミロイド斑にどのように関与しているかを示しています.図2aでは,脳内のAβ斑(青色の塊)が負に帯電し,周囲に存在する正に帯電したLiイオン(黄色)が引き寄せられて斑の中に捕捉されてしまう様子が描かれています.その結果,本来はニューロン,アストロサイト,ミクログリアなどの細胞に広く分布して機能しているはずのLiが奪われ,非Aβ斑領域での機能が低下し,神経変性につながります.
一方,図2bはLiO(赤)を投与した場合を示しています.これはAβ斑に捕捉されにくく,神経細胞に効果的に取り込まれます.GSK3β活性化はミクログリアの異常炎症応答による神経炎症を起こしますが,LiOにより機能回復したミクログリアはAβを効率的に除去できるようになり,シナプスや軸索,髄鞘の喪失を防ぎます.動物モデルでは,LiO投与によりアミロイド沈着やタウリン酸化の増加が抑えられ,認知機能の低下も改善されました.
Eric Topol先生がブログで指摘しているように,過去の小規模ランダム化試験,双極性障害患者コホート,さらには飲料水中Li曝露研究からも,Liの認知症予防効果は示唆されてきました.しかし,高用量炭酸Liの副作用が臨床応用を制限してきたことも事実です.今回の研究は,低用量Liオロチン酸という新しい選択肢を提示し,安全性への懸念を最小化しつつ予防的効果を期待できる可能性を示しました.
★ただし,ここで提示された結果はあくまで動物モデルに基づく研究であり,ヒトにそのまま適用できるものではありません.特にリチウムは治療域と中毒域が非常に近い薬剤であり,血中濃度の厳密な管理が不可欠です.そのため,サプリメントや市販薬として安易にリチウムを摂取することは極めて危険であり,厳に慎むべきであることを強調したいと思います.
Aron L, et al. Lithium deficiency and the onset of Alzheimer’s disease. Nature. 2025. https://doi.org/10.1038/s41586-025-09335-x
Topol E. Lithium and Its Potential Protection from Alzheimer’s Disease. Ground Truths, Aug 10, 2025.

・COVID-19は女性の血管を老化させる ―国際共同大規模研究CARTESIAN研究
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年8月20日のFB投稿です**
COVID-19の後遺症は心血管系の障害によっても生じます.その背景として血管内皮障害や炎症に伴う血管老化が推測されてきました.CARTESIAN研究は,COVID-19に伴うこの血管老化を検証しました.
18か国,38施設の2390人を対象とした国際共同前向きコホート研究で,COVID-19陰性対照群391人,陽性非入院群828人,入院群729人,ICU群146人の4群に分類されます.主要評価項目は,感染から平均6か月後の頸動脈―大腿動脈脈波伝播速度(Pulse Wave Velocity;PWV)としました.これは動脈硬化や血管老化を反映する確立された指標です.
さて結果ですが,COVID-19既往の3群はいずれも対照群に比べて有意にPWVが高値を示し,0.37〜0.41 m/sの上昇を認めました.ただし重症度が高いほどPWVが高いという直線的な関係は認めませんでした.しかし注目すべきは性差で,女性では全てのCOVID-19群でPWVが上昇し,特にICU群では1.09 m/sと最大の上昇を示しました.一方,男性ではCOVID-19の有無による差が認められませんでした.図1が分かりやすいですが,通常,男性は女性よりPWVが高い傾向があり,対照群(COVID-)では男性の方が女性よりPWVが速いことが分かりますが,興味深いのは,男性ではCOVID-19既往群では対照群と大差がないのに対し,女性では対照群との差が明確に大きいという点です(図1).そしてICU群では早期血管老化(early vascular aging)が顕著で,10年の血管加齢に相当します!また女性で持続症状を有した群ではPWVがさらに高値であり,症状の長期化と血管老化の関連を認めました.ただし12か月後の追跡では,COVID-19群のPWVは低下傾向を示し,血管老化が部分的に可逆的である可能性も示されました.
この論文に対するeditorialを読むと,PWV上昇の程度は比較的軽度であり,その臨床的意義についてはさらなる研究が必要と指摘しています.また図2にて,COVID-19による血管老化の仕組みを解説しています.感染により,IL-1やIL-6などのサイトカインが増加します.加えて凝固異常や好中球細胞外トラップが生じ,動脈のリモデリングを来たし,血管が硬くなります(stiff artery). この血管老化が女性に強く現れる理由として,性ホルモンや社会的要因,あるいは急性期に重症となった男性が死亡してしまい,生存者には影響が残りにくいというサバイバーバイアスなどを推測しています.
この血管老化は,ブレインフォグや頭痛,認知障害などlong COVIDに特徴的な神経症状にも関与している可能性があります.今後は血管老化を防止する治療や,リスクの高い群を早期に見極めるためのバイオマーカー探索が重要となるとなると思われます.
Bruno RM, et al. Accelerated vascular ageing after COVID-19 infection: the CARTESIAN study. Eur Heart J. 2025;00:1–14. (doi.org/10.1093/eurheartj/ehaf430)
Bukhari S, et al. COVID-19 and vascular ageing: an accelerated yet partially reversible clock? Eur Heart J. 2025;00:1–3. (doi.org/10.1093/eurheartj/ehaf590)

・患者と目を合わせない医者たち(新潮新書)
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年8月23日のFB投稿です**
昨日のカンファレンスで教室のみんなに紹介した里見清一先生(本名,國頭英夫先生)の新刊です(https://amzn.to/462rblW).里見先生は呼吸器内科とくに肺癌の診療を専門とするドクターです.10年ほど前ですが,日本臨床倫理学会で,会場大爆笑,でも一番考えさせられるご講演をされておられたのが里見先生でした.その時は「自己決定」といって,なんでも患者さんに決めてもらう風潮について問題提起をされていました.すっかりファンになった私は,お願いして前任地の新潟までお越しいただき,『 終末期の医者の仕事 』というご講演をしていただきました.先生は『偽善の医療(https://amzn.to/4fPOMJO)』や『衆愚の病理(https://amzn.to/3JtWwp1)』(いずれも新潮新書)など多くの本を執筆されておられます.今回の本も,下記にメモしましたが,印象に残る文章がいくつもありました.読んでいろいろなご意見は出てくるかと思いますが,若いドクターには医療や人の命について深く考えるきっかけになるのではないかと思います. オススメです.
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◆現在の医学教育は,人は必ず死ぬこと,そしてその前に治療を諦める時が必ず来ることを教えていない.
◆私の周りの誰に聞いても,寝たきりで生かされた状態で延命治療などしてほしくないと答える.おそらく読者もそうだろう.
◆クーパー先生らは,AIによって医学生が教育されるようになると,そこから質的に違う医者が出てくるのではないかと懸念している.そもそもChatGPTによって最初からすぐに正解が提示されるのなら,医者が勉強する意味はあるのか.また,倫理的なジレンマに悩む代わりに,ブラックボックスから出てくるAIの決定を医者はそのまま受け入れるようになるのだろうか.
◆エビデンスやガイドラインは大切だが,そればかりを墨守する人間は「エビデンス屋」と呼ばれ,軽蔑される.我々はその重要性も限界も認識すべきである.
◆(不必要な検査について)この無駄は必ずしも医者の問題だけではなく,患者側も「何も検査してくれない」と不平を鳴らすのである.医者にとって最も知識や経験を必要とするのは,病歴と身体診察から「大丈夫,何ともない」と結論することである.
◆ミシガン大学のシュナイダー教授も,「良い人になるのは無理でも,良い人だと思わせるようにせよ」と学生に教えているそうだ.
◆チーム医療だの働き方改革だのは,必ずしも患者側のメリットを考えて出たものではないことは忘れない方がよい.
◆そう,俺たちの頃は辛かった.近頃の若い者がそれを追体験する必要なんかないのだろう.だが,だからといって別に俺たちはやり直したいなどとは思わない.それはどうしてだろうか.
◆喜び(ジョイ)は快楽(プレジャー)と同じではない.喜びには困難や無念や試練も含まれる.喜びを定義することはできない.ただ,我々がそれを経験したときに初めて「これがそうなのか」とわかるのだ.

・p-tau217r:アルツハイマー病の進行を血液検査で知る時代に突入 ― 真の利益のために何が必要か?
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年8月27日のFB投稿です**
アルツハイマー病(AD)において,脳内の病理変化の進行を正確に把握することは治療方針の決定や予後の予測に重要と考えられています.アミロイドPETやタウPETがその役割を担うと考えられてきましたが,これらは高額,かつ専門的な施設を必要とするため,広く普及させることは容易ではありません.またADの患者数の多さと日本の医療経済の状況を考えても現実的ではありません.このような背景のもと,実際に認知機能障害の出現と密接な関係がある種々のタウ蛋白を血液で測定し,ADの病期(ステージ)を分類できるかどうかが大きな研究テーマとなってきました(ちなみにアミロイドβは発症約20年前から生じる引き金で,タウ蛋白は認知症発症前に急激に変化が生じる実行蛋白と考えられつつあります).
今回,Nature Aging に発表されたスウェーデンとカナダの共同研究は,まさにこの課題に取り組んだものです.スウェーデンの549例とカナダの140例,合計689例が対象です.研究では,リン酸化タウ(p-tau181, 199, 202, 205, 217, 231)と非リン酸化タウ(tau195-209, tau212-221, 0N-tauなど)の12種類のタウペプチドを,血液を用いて質量分析で同時に測定しました.特に重要となったのは p-tau217r(p-tau217 ÷ tau212-221),p-tau205r(p-tau205 ÷ tau195-209),そして0N-tauです.ここで「r」は ratio(比)を意味し,リン酸化ペプチドを対応する非リン酸化ペプチドで割ることで,腎機能などによる総タウ量の変動を補正し,病気特異的な変化をとらえやすくしています.
さて結果ですが,3つの指標(p-tau217r,p-tau205r,0N-tau)を組み合わせることで,患者を血液ステージ0〜3の4段階に分類できることが分かりました.
ステージ0:3つの指標すべてが正常. AβやタウPETも陰性が多く,認知機能も保たれる段階.
ステージ1:p-tau217rが異常となる. AβPETが陽性化するが,臨床的には無症候が多い段階.
ステージ2:p-tau205rが異常となる.タウPETが陽性化して,軽度認知障害が目立ち始める.
ステージ3:0N-tauが異常となる.タウの広範な蓄積と脳萎縮が進んだ,認知症を呈する段階.
つまりこの血液ステージは,PET所見や認知機能低下の進行とよく対応しています.ステージ0から1でAβ蓄積が進み,ステージ1から2でタウ沈着と軽度認知障害が出現し,ステージ2から3で急速に進行して認知症に至るという流れが明確に示されました.図1では,血液ステージが進むにつれて,まずアミロイドPETでAβ蓄積が検出され,次にタウPETで内側側頭葉や新皮質におけるタウ沈着が明らかになり,その後皮質厚の減少が認められ,最終的に認知機能指標(MMSEやmPACCなど)が低下することが示されています. 図2は血液ステージごとの主要なバイオマーカー・認知機能の変化を示しています.
本研究の臨床への貢献は,第1に,血液検査のみでADの病期を推定できることで,PETが利用できない施設でも診療に活用できる可能性を示したことです.第2に,アミロイドβ抗体や将来のタウ療法など,新規治療薬の効果は病期に依存するため,血液ステージを用いることでより適切な患者選択が可能となることです.治験においてもPET検査数を大幅に減らし,効率的に対象者を絞り込むことができると思われます.さらに,最新のJAMA Neurology誌に掲載された研究では,血漿p-tau217が前臨床期のアルツハイマー病において将来の認知機能低下を予測する有力な指標であることも示されています(文献2).
素晴らしい医学の進歩で,ここまできたかと感嘆しますが,個人的には複雑な気分です.これが臨床で使用されるようになると,ADの診断が気軽にできてしまいます.今までであれば十分な問診,診察,認知機能や周辺機能の評価,日常生活の状況,家族関係など多面的に調べられたものが,血液診断ひとつで済まされてしまう恐れがあります.果たしてそれでよいのかなと思います.早期診断が患者さんや家族に過度の心理的負担を与えたり,就労や保険加入に影響を及ぼす可能性,あるいは告知のタイミングや方法をめぐる新たな課題を生じさせることも考えられます.「できること」と「すべきこと」は必ずしもイコールではありません.「できるからやってしまう」という姿勢は,医療においては慎重であるべきです.
一方で,こうした血液バイオマーカーは,上述したように,PETが利用できない現場で診断や治療方針決定を助け,また新しい治療法を必要とする患者に早くつなげる可能性を秘めています.重要なのは,技術をそのまま導入するのではなく,臨床現場での使い方や倫理的配慮を含めて慎重に議論し,患者に真に利益をもたらす形で活用していくことだと思います.
1. Montoliu-Gaya L, Salvadó G, Therriault J, et al. Plasma tau biomarkers for biological staging of Alzheimer’s disease. Nature Aging. 2025. (doi.org/10.1038/s43587-025-00951-w)
2. Insel PS, Mattsson-Carlgren N, Sperling RA, et al. p-Tau217, Tau PET, and Cognition in Preclinical Alzheimer Disease. JAMA Neurol. Published online August 25, 2025. (doi.org/10.1001/jamaneurol.2025.2974)

・NHK「知的探求フロンティア タモリ・山中伸弥の!?(びっくりはてな)」に出演します!
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年8月28日のFB投稿です**
標題の新番組の第2回放送「認知症 克服のカギ」に出演させていただきます.昨年からチーフディレクターの方々にレクチャーする機会をいただき,番組制作のお手伝いに関わってきましたが,正直どのような番組になるのか分からないまま進めていました.まさか自分が出演しタモリさんに直接お目にかかれるとは,まったく想像していなかったので,大変驚きました.
番組の内容は「認知症 克服のカギ」をテーマに,認知症に関する国内外の研究成果が次々と紹介される,まさに最先端の情報のオンパレードです.私自身も知らなかった新しい知見にも触れることができました.専門医でさえも驚かされる話題もあるように思います.また,さすがNHKという感じで,VTRによる研究紹介の迫力には圧倒されました.世界の第一線で活躍する研究者や,実際に病と向き合う患者さん・ご家族への直接取材から得られた言葉には,深い重みがありました.
認知症は確かに大変な病気ですが,その研究は確実に前進していることが伝わると思います.番組の終盤では「認知症を克服するとはどういうことなのか?」というところまで議論は深まります.私たちがこれから認知症にどのように向き合い,支え合っていくべきかを考えるきっかけになる番組だと思います.ぜひご覧ください.放送は9月6日(土)19:30~20:48(78分)です.
出演者インタビューをこちらからご覧いただけます:
認知症は克服できる!?タモリ、山中伸弥らが研究の最前線を深掘り&認知症関連番組も
https://www.nhk.jp/…/blog/bl/pB4Egql2A5/bp/pDERAG6rZp/

・ChatGPT時代の医師教育 :学びを支えるか,奪うかの境目は?
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年8月31日のFB投稿です**
ChatGPTのような大規模言語モデル(AI)が,医療の現場にどんどん入ってきています.とても便利ですが,いいことばかりではありません.私自身,「若い先生の方がAIの影響を強く受けるのではないか」と漠然とした懸念を持っていましたが,先日読んだ New England Journal of Medicine の総説で,その疑問が整理されました.
まずAIのデメリットとして,教育の現場では次の3つが特に問題になります.
• Never-skilling:必要な力を身につけられない
• Mis-skilling:AIの誤りをそのまま覚えてしまう
• Deskilling:せっかく身につけた技能が失われる
医師はトレーニングを重ねることで,ある時点で「自動的なルーティンの実践」から「柔軟で創造的な実践」へと成長することができます(図1の①).このあとAIをうまく批判的に活用すれば,さらに成長が加速していきます(図の②).ただベテラン医師でも「自動的なルーティンの実践」のままの人もいますし(③),AIを安易に使うとDeskillingやMis-skillingが起きてしまいます(④).
注意すべきは,学習曲線のスタート地点が3本あることです.これは学習者の経験の違いを表しています.
• ベテラン医師(A)は,すでに高い技能を持っているため,AIを参考にしても「どこが正しく,どこが間違っているか」を判断しやすく,補助手段として有効に使えます.
• 中堅医師(B)は,AIをうまく使えば大きく成長できますが,依存すると逆に自分の推論力を磨く機会を失ってしまいます(⑤).
• 医学生や研修医などの初学者(C)は,AIの答えをみな「正解」と思い込んでしまう危険があり,成長が伴わず,低いレベルでとどまってしまう恐れがあります(⑥).ただし教育者が「なぜこの診断が出たのか,自分の言葉で説明してみよう」と検証的・批判的に問いかければ,AIを学びの出発点に変えることができます(⑦).
つまり,同じAIでも,誰がどう使うかによって,学びの行方は大きく変わるということです.また基盤を伴わない初学者ではAIへの対処の影響が大きいということです.教育者は,学習者の段階に応じてAIの「検証的・批判的な使い方」を指導していく必要があります.
具体的には著者らは「DEFT-AI」という指導法を提案しています(図2).診断の振り返り(Diagnosis),証拠の吟味(Evidence),フィードバック(Feedback),教育的な指導(Teaching),そしてAI活用の推奨(AI recommendation)の5つを柱に,AIを使う場面を教育の機会に変えようというものです.
さらに,人とAIの協働には二つのスタイルを提示しています.「ケンタウロス型」では役割を分担し,危険度の高い判断は人間が担います.一方「サイボーグ型」では人とAIが一体化し,出力を一緒に練り上げていきます.診断のような場面ではケンタウロス型,メール文案のような低リスクの作業ではサイボーグ型が向いていると書かれています.
著者の結論はシンプルです.著者らは「verify and trust(検証してから信頼する)」を強調しています.AIの答えを鵜呑みにせず,自分の知識や証拠と照らし合わせた上で活用することが大切なのです.これからの医学教育は,AIを避けるのでも過信するのでもなく,賢く付き合うことが求められる時代に入ったのだと思います.ただし,この議論は現時点のAIが「不完全であること」を前提にしています.もし将来,AIの精度が飛躍的に高まり,人間の判断に匹敵する水準に達した場合,教育や臨床現場での位置づけそのものが変わる可能性があります.
Abdulnour R-E, Gin B, Boscardin CK. Educational Strategies for Clinical Supervision of Artificial Intelligence Use. N Engl J Med. 2025;393:786-97. (doi.org/10.1056/NEJMra2503232)

(作成者)峯岸 瑛(みねぎし あきら)

カテゴリー
Long COVID nirVasculitis アミロイドβ仮説 アミロイドβ抗菌仮説 がん免疫療法 進行性核上性麻痺(PSP)

2025年7月のニュース

コロナ禍で高齢者の社会活動は未だにコロナ前の水準には戻ってはおらず、新たな価値の創造が求められています(筑波大学山田先生)。
今月の学術ニュースは、「がん免疫療法」に関する最新の話題と、岐阜大学医学部下畑先生からの最新医学情報をお届けします。

1.2025年7月の活動状況
NPWA会員は、暑さの中でも、様々な社会活動の機会・場を設けています。
田村 芙美子さんの投稿
7/1 いよいよ文月です。午後の強烈な雷雨のあとは、涼しくなったように感じました。今朝の火曜サークルは外歩きを変更して室内でポールストレッチ、筋トレのあとは、ステップエクササイズに励みました。少しずつ高さを上げて太股をしっかり上げて1-2、1-2! 徐々に回数も増やし夏休み中の自宅で出来る中強度運動に。 酷暑のため9月まで休暇に皆さん異議なし! 我が家は笹に襲われ中🎋 七夕飾りの枝 たくさんあります。

台灣健走杖運動推廣協會さんの投稿
台灣健走杖運動推廣協會邀請指導員、教練們一起線上交流~ 【線上團練教室】 主持人及主講人:姜智兼 主題:日本健走杖協會參訪暨佐久市健走分享 教練分享: ⏰日期:2025/07/01(二) ⏰時間:20:00~21:00 🟩線上團練連結: https://meet.google.com/vuq-mujc-zyk (7:55pm開放入場) 非常歡迎教練們在發展健走杖推廣或教學上有任何想要更了解或交流的主題,請填寫表單,讓交流會安排更符合大家的需要。 https://forms.gle/FQoEDw2muJbjU2W28

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【暑さ薄れるウォーキング法】 2025/7/1 『#呼吸筋ストレッチ』と  『#呼吸筋活性化ウォーク』 この時期に意識を呼吸に移すと 体幹も心も整います #船橋ウォーキングソサイエティ #県立行田公園 #美姿勢ウォーキング

遠藤 恵子さんの投稿
介護予防運動教室からの(╭☞•́⍛•̀)╭☞からの~ 午後はサロンワーク!! 加圧トレーニングセッション!! ひまわり🌻いい感じに成長中‪🫶‬‬‬

田村 芙美子さんの投稿
7/2 北鎌倉赤の洞門。 今日は介護予防教室を親子サークル(ネイルサロンも併設)の皆さんとスペース共有して 多世代交流会状態で 賑やかに楽しくエアーポールエクササイズ・チェア🪑筋トレ・脳トレゲームなど楽しめました。

柳澤 光宏さんの投稿
新幹線佐久平駅下りホームの看板を新しくしました。創業100年の看板を5年間も変えずに張っておりまして・・・。既に創業106年目、伝えたいことはいろいろありましたが、一点突破、思い切ってポールウォーキングに振り切りました。 ポールウォーキングをはじめよう!”健康と美” いかがでしょうか(^.^)?

佐藤 恵さんの投稿
毎年この時期に担当させてもらっているヨガ教室ですが、今年が一番暑かった‥。どんなに暑くても参加率が高く、逆に元気をもらいました😌

田村 芙美子さんの投稿
7/4 今日は渋谷区介護予防 PW教室2025年度2期初日。15名定員ですがお二人を除いて私より若いかたばかり。(私が高齢過ぎる?!)今日は計測日。教室休み明けの渋谷駅前のハチ公広場はハチ公の銅像を残して後ろの和風庭園などすっかりなくなっていました。34年度には新「ハチ公広場」となるそうです。

水間 孝之さんの投稿
スキルアップ研修会IN佐久開催しました‼️ 安藤名誉会長にも参加いただきました。 坪井MCPRO,新地MCPROの正確な指導と参加者の真面目な受講姿勢に良好ですのお言葉いただきました‼️ 暑い中、皆さんお疲れ様でした‼️

中村 理さんの投稿
佐久ポールウォーキング協会より 本日7月駒場PW例会でした。 佐久も朝から熱中症予防情報が出ている中、集まってくれた60名の参加者で公園〜牧場の木陰を選んでのポールウォーキングでした。 午後はNPWAコーチスキルアップセミナー(佐久会場)で 佐久の地元勿論、埼玉や千葉から#のコーチも集まってのお勉強会でした。 名誉会長/安藤先生も終始同席されPW考案者の立場より的確・明快な返答や指導を頂きました❗️

佐藤 ヒロ子さんの投稿
令和7年7月7日 シニアポールウォーキング   「この夏も元気に乗り切る」 そんな気迫みなぎる定例会      になりました #呼吸活性化ウォーキング #インターバルウォーク  #ラダーとマットでコグニサイズ エアコンの効いた室内は   身体もしっかり動きます  #船橋ウォーキングソサイエティ #シニアポールウォーキング

田村 芙美子さんの投稿
7/8 今日の三浦ネットPWの活動は中止といたします。 ・・・・・・☀️・・・・・ 神奈川県に熱中症警戒アラートが発表されています。 本日は厳しい暑さが予想されます。 運動は原則中止し、外出はできるだけ控え、こまめに水分補給を行い、エアコン等を活用し、熱中症予防対策の徹底をお願いします。 また、炎天下の車内は大変危険です。わずかな時間であっても子どもを残したまま車から離れないようお願いします。 (市民健康課)

長岡智津子さんの投稿
写真1件

柳澤 光宏さんの投稿
柳澤 光宏さんの動画

山下 和彦さんの投稿
今日から志木市の健康ポイント事業の計測会🦶多くの方がご参加されます! フットフレイル対策に加えて、オーラルフレイル対策がスタートします👄

スマイルチームさんの投稿
ポケゴミスマイルの日。 #スマイルチーム #ポケゴミスマイル #ポールウォーキングしながらごみ拾い #日本財団海と日本プロジェクト #blueship #ブルーサンタ #記録 #20250710

田村 芙美子さんの投稿
7/10 猛暑日対策 「涼める場所あります」←市内に何ヵ所かありますね。今日のPW教室の会場のなごやかセンターには電動運動器具も沢山あり自由に利用できます。今日は欠席者が多くいつもの部屋が広々した感じ。他サークルのラダーをお借りしました。

スマイルチームさんの投稿
2025.7.7〜11 活動記録 ☺︎スマイルチーム光が丘 19名 チェア体操 ☺︎令和7年度シニアサポートスタッフ養成研修(相模原市 高齢・障害者支援課) ☺︎親子ふれあい体操 15組 (10ヶ月〜32ヶ月.双子1組) ☺︎青少年指導委員ブロック研修 欠席 ☺︎上鶴間公民館青少年部部会 ☺︎8月日赤救急法短期講習会チラシ作成、申込受付開始 ☺︎ポケごみスマイルチーム 10名 ポールウォーキングdeゴミ拾い #BLUESANTA ☺︎ブルーシップ活動報告レポート提出 (SNSにてアップ) ☺︎相模原市文化協会会議 (9/14の文化協会祭について) ☺︎青空ポールウォーキング 11名 ☺︎スマイルチーム文化協会祭打合せ ☺︎文化協会祭ゲストチーム・ダブルダッチ Millennitm Collection 打合せ

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【やるのは今でしょ!    私の番がきたのね】  町内では段々とご年配の方々が旅立ち、或は施設入居やデイサービスへ 在宅でも身体も思うようでは無さそう… 若い家族は赤ちゃんのお世話! 共働きと忙しいのがわかります ごみステーションのカラスよけネットもボロボロ 道路の草も時としてぼうぼうに! 町はちょっとの事を手出ししただけで気持良くすごせる! できる人ができる事をしなくては 【今が私の番】  2025/7/11

校條 諭さんの投稿
2本のポールで西荻街歩き 夏場の気ままにポール歩き(気まポ)は、猛暑を考慮して「夕暮れウォーク」にしています。はじめはナイトウォークと呼んでいたのですが、7時頃まで明るいので呼び名を変更しました。 先日の雨のあと気温が下がって、当初の予想よりもずっと快適なウォーキングとなりました。合計12000歩。5km強のつもりだったけど、6kmくらいになったと思われます。 JR西荻窪駅南口に集合、まず仲通街を南下して駅方面にもどって、駅の北側の骨董屋などが並ぶ通りを経て、東京女子大、善福寺公園へ。池のまわりは人気少なく、暗くもなってきていたので、1人では怖そうだなんて言いながら。 帰りは、「はだしのオアシス公園」や「トトロの樹」と呼ぶ大ケヤキのある公園を通って駅近くのレストラン「バルタザール」へ。1階が有機野菜の八百屋で、その2階。3階は書店まで同じ経営です。 バルタザールでは、話題の映画「国宝」の話などで盛り上がりました。見た人3人から、ぜひとお勧め。月内に見るつもりです。 今回、会の常連北村さんが西荻に詳しいので、立ち寄りスポットや打ち上げの店の紹介などでお世話になりました。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
雨天に悩まされた 1期の火曜日定例会でした 2025/7/15   本日も不安定な天気です  「しっかり運動したい」 声に応えて屋内ならではのメニュー  #サーキットトレーニング  #片足立ちバランスウォーキング  #継足ウォーク  #バックウォーキング  #呼吸筋活性化ウォーキング  #ペットボトルで体幹ウォーク  #脳トレ  足の先から頭の中まで    動かしてみました #船橋ウォーキングソサイエティ #美姿勢ウォーキング

みんなの元気学校さんの投稿
「ポールウォーキング 1日体験会」開催のお知らせ | 研究・産学連携推進本部

中村 理さんの投稿
佐久ポールウォーキング協会より 梅雨明け〜 本日パラダPW散策でした。30℃越えの中、 参議院選挙投票を済ませた?60名越えの参加頂きました。 南パラダ/アスレチックコース〜セラピーロードと暑さを逃れての?癒しのPW〜❗️ マイナスイオンいっぱい〜 パラダ様より温泉券とキッズランド1日パス券の提供も有り皆さん堪能出来た散策となりました。

田村 芙美子さんの投稿
7/23 北鎌倉介護予防クラス 昨日楽動教室にも参加されたメンバーは連日出席!熱いのに偉いです。仲間と顔を合わせお喋りするのが楽しみかな。会場まで往復歩いて、認知症予防に有効ですね。チェア🪑オーラルエクササイズは嚥下予防です。70代2名のほかは80代の方々ですが皆さん回を重ねるごとに明るく笑顔で元気を増してタフです。毎週計測を続けていますが、暑い☀️連休明けにもかかわらず全員筋肉量アップしていて感心しました。

株式会社シナノ(sinano)さんの投稿
【令和7年度 佐久市1日有償仕事体験事業】参加学生を募集します!

田村 芙美子さんの投稿
7/24 東京に比べると鎌倉は2~3℃低いようです。それでも暑いです。挨拶は皆共通「暑いね✨☀️✨」 腰越貯筋サークルでは包括さんの月イチ体測日。皆さん筋肉量upで素晴らしい🙌けれど握力が全体的に低いのはなぜでしょう。今日は1メンバーさんの発案 <行司スクワット>と7秒スクワットで汗を流しました。ローリング歩行はもうしっかりマスターです。次回はお盆休みなのでかき氷で暑気払いをしました。皆お元気で!

佐藤 ヒロ子さんの投稿
本日も覚悟の暑さです! 思い切ってお家を飛び出したメンバーでひとしきりの運動です #船橋ウォーキングソサイエティ 1期最後の定例会は #2本のポールを使うウォーキング ポールは今日は自宅でお留守番 クーラーの中で頭の中から爪先まで しっかり運動です!   2025/8/24 チェアエクササイズは #ふなばしシルバーリハビリ体操  その場でできる #サーキットトレーニング 狭い場所でも歩ける #バラエティウォーキング 認知症予防に #脳トレエクササイズ お口の体操は #夏休みの過ごし方 8月は夏休みです☀ 9月に元気に会うことを誓って 暑さと上手に付き合いながら お家トレーニングに励みましょう  💪🏝️🔥✨

田村 芙美子さんの投稿
7/25 連日熱中症警戒アラーム💥 消防署ではいつもの梯子の点検が行われていました。渋谷教室の会場 かんなみの杜はこのお隣です。包括支援センターや老人施設と同居なので共用部分はマスク着用😷です。室内はキンキンに冷えて寒いくらい。少し温度を上げて、今日はウォーキングの足の運び方!かかと接地(着地)↔ 後ろ足の踏み込み練習をびっしり練習しましたら全員歩幅が広くなり姿勢もきれいになって大喜び🎵😍🎵 ポールがあればみんな大股🚶‍♂️🚶‍♀️🚶 鎌倉から通ってる、っていうと皆びっくりですが湘南ライン1本で55分で楽勝です。車と違って眠れるし、何より楽しい🎶

スマイルチームさんの投稿
20250725. スマイル星ヶ丘。 ポールウォーキング。リハビリポールウォーキング。ウォーキングポールでエクササイズ。 熱中症警戒アラート🥵発令中につき、外歩きはせずに室内でじっくりたっぷりエクササイズしました。 #ポールウォーキング #リハビリポールウォーキング #ウォーキングポールでエクササイズ #

台灣健走杖運動推廣協會さんの投稿
#2025健走杖輕旅行

スマイルチームさんの投稿
福祉✖️スマイルチーム。 居宅介護支援事業所様からのご依頼を受け リズムダンス等,元気いっぱい体を動かす目的の活動がスタートしました。 ダウン症、自閉症,知的障害,発達障害、既往症、、、 若い世代の皆さん約30名とスタッフさんとで 約1時間半。 歌って踊って喋って、、、汗だく💦 そしてみなさんからたくさんの刺激をもらいました❣️ 次回も楽しみです😊 #福祉 #スマイルチーム #要介護1〜5 #居宅介護支援事業所 #相模原市 #sagamihara #20250725

田村 芙美子さんの投稿
7/27 時が経つのは本当に速い!  もう7月最後の日曜日です。夕べ 7、8月の逗子PWは猛暑のため中止にすると連絡がありました。開始時間を繰り上げる予定でしたが連日の熱中症警戒アラームへの対処です。事故の心配なくなりひと安心です。時間が出来たので出掛けたいのですが こう暑くては・・・家でみちのくを味わいます。

田村 芙美子さんの投稿
7/31 おはようございます。今朝も心地よい風が吹いています。昨日は激動!?の1日でした。夏空の下、体操の後の月イチお楽しみ会を餌にうきうき🎵北鎌倉へ。カムチャッカの地震の影響で太平洋側へ押し寄せてくる津波注意報(→警報に変わったのを知らず)のサイレンを耳にしながら気にもせず、いつもと変わらずコアトレなど済ますと、お待ちかね!『食』の会をすっかり楽しんで帰宅路へ / <ここが境界> / 海岸方面を走る電車もバスもストップしていたのです(投稿済) 「健康のため」と自ら言い聞かせ炎天下を切通を抜けてPWで帰宅しました。前に進めば家🏚️に帰れる!と言い聞かせ、熱中症が怖くて最近は歩いてないなぁ~!と思いながら。 海の街に住むということ、今回は津波が来たときの対策を真剣に考える機会になりました。 必要なのはタフな心と身体。 今朝の団欒時の「あなたの刺激は何?」→ 「 ! 」

 

来月以降の開催
柳澤 光宏さんの投稿
今年も開催します。生プルーン食べ放題の佐久ぴんころウォーク(⁠^⁠^⁠)皆さんのご参加お待ちしています!

関連情報
1)筑波大学山田実先生は、「ポストコロナ時代のフレイル対策」理学療法の歩み35巻1号 (2024年3月)で、「ポストコロナの今、これまでの介護予防・フレイル対策を踏襲しながら、新しい価値を創造していくことが求められており、介護予防・フレイル対策領域におけるセラピストの需要および期待度は高まり続けている。」と述べられています。
また、ご自身が主催されている『Web版集いのひろば』でも、「コロナ禍の影響」と題して、ポストコロナ時代のフレイル対策について配信されています(同①:2025年7月7日配信同②:2025年7月14日配信)。下図は配信①で示された「コロナ禍の活動の変化」です。
・コロナ禍1年目で両活動は大きく制限され、
・2年目以降穏やかに回復した。
・身体活動は完全回復したが、社会活動は制限が残存したままである。
2)英国からの研究では、「パンデミックにより感染しなくても脳の老化は進み、しかも、この脳の老化の加速は,男性や高齢者,あるいは教育レベルや収入,健康状態が低いとされる社会的に不利な立場の人々でより強く現れており,認知機能の低下は感染によりさらに深刻になる。」と報告されている(後掲の下畑先生のCOVID-19:最新エビデンスの紹介(7月26日)をご参照下さい)。

 

2.PW関連学術ニュース
2-1)がんおよび自己免疫疾患の治療のための生体内CAR T細胞生成
手術、放射線、抗がん剤に次ぐがんの「第四の治療法」と呼ばれる「がん免疫療法」は近年目覚ましい発展を遂げているようです。その最新の話題をお届けします。

(1)CAR-T細胞療法とは?
**宮坂昌之大阪大学免疫学フロンティア研究センター招聘教授の2025年5月28日のFB投稿です**
CAR-T細胞療法とは、がん細胞を攻撃するT細胞を遺伝子導入によって新たに作り、それを増やして、がんを攻撃させるという新しい治療法です。CARというのはchimeric antigen receptor、すなわち、遺伝子導入によってT細胞に導入するキメラ抗原レセプター(人工的抗原レセプター)のことです。この治療法は、難治性の血液系の悪性腫瘍に対して大きな治療効果を示します。ただし、患者自身のT細胞を集めて、がんを攻撃するように体外で遺伝子改変を施して同じ患者の体内に戻すという、非常に高度な個別化医療であるために、治療の実施には厳格な施設要件があり、日本では60ぐらいの施設でしか使えません。しかし、アメリカではすでにかなり広く使われるようになっていて、多くの医療機関や製薬会社が参画して、現時点でも1兆円以上の市場規模があるようです。
最近のNatureのNews Featureという欄に、いかにして治療効果と安全性が高いCAR-T細胞を作るか、特に、いかにして安く、そして早く作るかなどについて、わかりやすくまとめられています(https://www.nature.com/articles/d41586-025-01570-6)。導入細胞をT細胞だけでなくて、マクロファージやNK細胞などを標的にする治療も試験的に始まっています。医学は日進月歩の世界です。
(対象記事)
NATURE NEWS FEATURE
27 May 2025,Correction 04 June 2025
Cancer-fighting immune cells could soon be engineered inside our bodies
Manufacturing CAR T cells in the laboratory is expensive and time-consuming. An in vivo approach could get the powerful therapy to more people.
By Cassandra Willyard
がんと闘う免疫細胞が近い将来、体内で作られるようになるかもしれない
CAR-T細胞を研究室で製造するには費用と時間がかかります。生体内でのアプローチにより、より多くの人々に強力な治療を提供できる可能性があります。
著者:カサンドラ・ウィラード

(2)mRNA封入脂質ナノ粒子を利用して生体内でCAR-T細胞を作り、自己免疫疾患を治療する。
**宮坂昌之大阪大学免疫学フロンティア研究センター招聘教授の2025年6月21日FB投稿です**
CAR-T細胞療法とは、がん細胞を攻撃するT細胞を遺伝子導入によって新たに作り、それを増やして、がんを攻撃させるという新しい治療法です。CARというのはchimeric antigen receptor、すなわち、遺伝子導入によってT細胞に導入するキメラ抗原レセプター(人工的抗原レセプター)のことです。この治療法は、難治性の血液系の悪性腫瘍に対して大きな治療効果を示します。
(https://www.facebook.com/masayuki.miyasaka.9/posts/pfbid02DGDGvMcKVcYKoZpbNKG9TnfcSqyvNgLCWn3fDR86qM8DmLvDjuavTYbNmdsFtEGgl)。
最近は、この方法が自己免疫疾患の治療にも応用されて、自己抗体を作るB細胞を殺すことができるようになり、まだ試験的段階ではありますが、かなり良い結果が得られつつあります。
ところがこの治療法の一番の問題は、患者のT細胞を集めてきて体外で特定の遺伝子を導入してさらにそれを増やして患者に戻すということをするので、非常に複雑で高価であるということです。
そこで、アメリカの研究グループが、なんとか患者の体内で遺伝子導入ができないかと考え、新しい技術を開発しました。具体的には、mRNAワクチンで開発された脂質ナノ粒子を利用して、その中にB細胞を殺すのに必要なCAR遺伝子をmRNAの形で封入し、さらにこの粒子が患者のCD8 T細胞(いずれキラーT細胞になる細胞)だけに導入されるようないくつかの工夫をして、生体内でCD8 T細胞だけにCAR遺伝子が発現されるような技術を開発したのです。
つまり、これは体外ではなくて体内で選択的にCD8 T細胞に遺伝子導入を行い(=外来遺伝子を発現させ)、そのT細胞を使って、悪い自己抗体を作るB細胞(=自己免疫疾患を起こすB細胞)を殺そうとする試みです。
その結果が最新号のScience誌に論文として発表され(https://www.science.org/doi/10.1126/science.ads8473)、さらに、その論文に対するコメント記事が同じ号に出ています(https://www.science.org/doi/10.1126/science.ady7928)。
その方法は、①まず、B細胞を破壊するためのCD19-CAR遺伝子(mRNA)を封入した脂質ナノ粒子を作るのですが、それだけではなく、さらに②その粒子表面にヒトのCD8 T細胞(いずれキラーT細胞となる細胞)だけに結合する抗体を結合させ、また、この粒子が血流に注射された際に肝臓にたくさんと取り込まれる可能性があるので(肝臓は血中の不要物を捕捉する役割がある)、③粒子表面の脂質の構造を改変して肝臓に捕捉されないようにする、などのいくつかの工夫がこらされています。
現在はまだ動物実験の段階ですが、①ヒトB細胞を持つマウスにこの粒子を血液内に投与するとヒトB細胞だけが数時間内にほぼ消滅すること、②カニクイザルで同様の方法を用いると、やはりB細胞だけが選択的に約1ヶ月間大きく減っていた、ことが示されています。
ただし、ナノ粒子内に封入されたCAR遺伝子は、mRNAなので、体内では数日間で壊れてしまい、この方法によるB細胞破壊効果は2,3週間ぐらいしか続かず、ふたたびB細胞が元のレベルにまで増えてきます。しかし、この方法は繰り返し用いることができるので、反復投与によってB細胞レベルを低い状態に保つことができるはずです。困るのは、自己抗体を作る悪いB細胞だけでなく、すべてのB細胞が破壊されてしまうのですが、これに対しては、免疫グロブリン(抗体を含む血中蛋白質)を投与することにより患者の液性免疫(=B細胞による免疫)レベルを保つことが可能です。
以上、「ナノ脂質粒子を使って体内で遺伝子導入を行い、できたCAR-T細胞を使って目的の細胞を選択的に殺す」という試みが始まっています。現在のデータを見る限り、これはかなり有望な方法かもしれません(ただしmRNAワクチンがお嫌いな方々には「とんでもない方法だ」と思われるかもしれませんが…)。
いずれにせよ、医学は日進月歩の世界です。

(対象論文)
表題:がんおよび自己免疫疾患の治療のための生体内CAR T細胞生成
In vivo CAR T cell generation to treat cancer and autoimmune disease
著者:Theresa L. Hunter https://orcid.org/0000-0002-6494-1294, Yanjie Bao https://orcid.org/0000-0002-8194-6230, Yan Zhang, Daiki Matsuda, Romina Riener https://orcid.org/0000-0001-5005-112X, Annabel Wang https://orcid.org/0009-0009-6250-1226, John J. Li, Ferran Soldevila https://orcid.org/0000-0001-9472-623X, David S. H. Chu, […] , and Haig Aghajanian https://orcid.org/0000-0002-8317-0157+30 authors Authors Info & Affiliations
掲載誌:Science 19 Jun 2025 Vol 388, Issue 6753 pp. 1311-1317

編集者の要約
キメラ抗原受容体(CAR)-T細胞療法は、B細胞悪性腫瘍の治療において大きな成功を収めており、自己免疫疾患の治療にも可能性を秘めています。しかしながら、複雑な製造および前処置レジメンが、その利用しやすさと拡張性に限界をもたらしています。Hunterらは、抗CD19 CAR mRNAを担持したCD8標的脂質ナノ粒子を投与することで、体内でCAR-T細胞を生成する遺伝子送達システムを報告しています(PecheとGottschalkによる展望記事参照)。げっ歯類および非ヒト霊長類(NHP)モデルのデータは、腫瘍制御を実証しました。自己免疫モデルでは、NHPの血液および組織においてB細胞の深刻な一過性枯渇が観察され、「免疫リセット」が起こりました。このような戦略は、体外CAR-T細胞免疫療法に代わる、既製品で非ウイルス性かつ拡張可能な代替手段となる可能性があります。—Priscilla N. Kelly

要約
キメラ抗原受容体(CAR)T細胞療法は、B細胞悪性腫瘍の治療を変革しました。しかし、複雑な製造プロセスとリンパ球除去化学療法の必要性により、その幅広い適用が制限され、患者へのアクセスが制限されています。本研究では、標的脂質ナノ粒子(tLNP)を用いて特定のT細胞サブセットにメッセンジャーRNAを送達するin vivoエンジニアリング戦略を紹介します。これらのtLNPは、健常ドナーと自己免疫疾患患者の両方のサンプルでCD8 + T細胞を再プログラム化し、in vivo投与によりヒト化マウスの腫瘍制御とカニクイザルのB細胞枯渇をもたらしました。カニクイザルでは、枯渇後に再構成されたB細胞は主にナイーブであり、免疫系のリセットを示唆しています。複雑なex vivo製造の必要性を排除することで、このtLNPプラットフォームは、CAR T細胞療法をよりアクセスしやすく、より多くの臨床適応症に適用できるようにする可能性を秘めています。

(コメント記事)
表題:Engineering immunotherapy from within
Lipid nanoparticles are designed to generate therapeutic T cells inside living animal models
内側から免疫療法をエンジニアリングする
脂質ナノ粒子は、生きた動物モデル内で治療用T細胞を生成するように設計されている。
著者:Vivek Peche and Stephen GottschalkAuthors Info & Affiliations
掲載誌:Science 19 Jun 2025 Vol 388, Issue 6753 pp. 1273-1274
要約
患者自身の免疫細胞を利用して病気と戦い、健康な細胞には影響を与えない治療法は、養子免疫療法と呼ばれ、強力な治療選択肢と考えられている。確かに、体内で疾患原因細胞に誘導するタンパク質(キメラ抗原受容体(CAR))を発現するようにT細胞を操作するタイプの免疫療法は、20年以上研究されてきた(1、2 )。しかし、CAR T細胞は体外で生成されるため、これらの療法には相当規模のインフラが必要となり、費用がかさむ。今月号の1311ページで、Hunterら(3 )は、標的のB細胞を効果的に枯渇させるナノ粒子を使用し、体内(動物モデル)でCAR T細胞を設計したことを報告している。この成果は、B細胞悪性腫瘍や自己免疫疾患の治療に影響を与え、体内での免疫エフェクター生成の探究を前進させ、CAR T細胞を用いた免疫療法をより広範な臨床用途へと前進させるものである。

関連情報
宮坂先生は2025年7月8日のFB投稿で、Cell誌に載った論文『CAR-NK細胞が自己免疫疾患の実験的治療に使用され始めた』を紹介されていらっしゃいます。

(3)Copilotに聞いてみました。
Q1:「がんおよび自己免疫疾患の治療のための生体内CAR T細胞生成」について解説して下さい。
A1:「生体内CAR T細胞生成(in vivo CAR-T cell generation)」は、がんや自己免疫疾患の治療において注目されている次世代の免疫療法アプローチです。従来のCAR-T細胞療法と比較して、より簡便かつ低コストでの治療が期待されています。

🔬 CAR-T細胞とは?
CAR-T細胞(Chimeric Antigen Receptor T cells)は、T細胞にがん細胞などの特定の抗原を認識する人工受容体(CAR)を導入したもので、がん細胞を強力に攻撃する能力を持ちます。

🧬 生体内CAR-T細胞生成とは?
従来のCAR-T療法では、患者からT細胞を採取し、体外で遺伝子改変・増殖させてから再び体内に戻す必要がありました。これには高額な費用と時間がかかります。
一方、生体内CAR-T細胞生成では、遺伝子導入用のベクター(例:ウイルスやナノ粒子)を直接体内に投与し、体内のT細胞をその場でCAR-T細胞へと変換します。これにより、製造工程を大幅に簡略化でき、より迅速な治療が可能になります。

🧠 自己免疫疾患への応用
自己免疫疾患では、免疫細胞が誤って自己組織を攻撃します。生体内CAR-T技術を応用することで、自己反応性T細胞を標的にして除去するCAR-T細胞を体内で生成し、病態の改善を図る研究が進んでいます。

⚠️ 課題と展望
・標的の選定:がんや自己免疫疾患において、適切な抗原を選ぶ必要があります。
・安全性:体内での制御が難しいため、過剰な免疫反応(例:サイトカイン放出症候群)への対策が不可欠です。
・技術の進展:人工サイトカイン受容体の導入などにより、治療効果と安全性の両立が模索されています。
この技術は、CAR-T細胞療法の「個別化医療」から「普遍的な治療」への転換を可能にするポテンシャルを秘めています。もしご興味があれば、具体的な疾患や最新の臨床試験についても掘り下げてご紹介できますよ。

Q2:最新の研究成果について教えてください。
A2:最新の研究では、CAR-T細胞療法の効果と安全性を同時に高める革新的なアプローチがいくつか報告されています。以下に注目すべき成果をまとめました:

🧪 1. 人工サイトカイン受容体の開発(慶應義塾大学)
慶應大学の研究チームは、IL-6とIL-7の機能を融合した人工サイトカイン受容体を開発しました。
IL-6受容体:副作用の原因となるIL-6を吸着・分解し、サイトカイン放出症候群(CRS)を抑制。
IL-7受容体:T細胞の長期生存を促進し、治療効果を持続。 この人工受容体をCAR-T細胞に導入することで、副作用を抑えつつ高い抗腫瘍効果を示すことが、白血病や膵臓がんモデルで確認されました。
(関連情報)
表題:CAR-T細胞療法の効果と安全性を高める人工サイトカイン受容体
発表日:2024年10月01日 記事公開日:2024年10月01日
執筆者:籠谷勇紀(先端医科学研究所がん免疫研究部門)
https://kompas.hosp.keio.ac.jp/science/202410/

🧬 2. CCR4標的CAR-T細胞療法(国立がん研究センター × ペンシルバニア大学)
成人T細胞白血病リンパ腫(ATLL)などのT細胞性がんに対して、CCR4を標的とするCAR-T細胞療法の開発が進行中です。
日本で多いATLLに対する新たな治療選択肢として期待されており、固形がんへの応用も視野に入れた臨床開発が始動しました。
(関連情報)
表題:細胞白血病リンパ腫(ATLL)などへの細胞療法開発が始動―国立がん研究センターとペンシルバニア大学が共同保有する「CCR4標的キメラ抗原受容体T細胞療法」特許を国がん発ベンチャー企業へ実施許諾
発表日:年7月11日
発信者:開発法人国立がん研究センター
ARC Therapies株式会社
https://www.ncc.go.jp/jp/information/pr_release/2024/0711/index.html

🧠 3. 神経毒性を予測する新規バイオマーカー(九州大学)
CAR-T療法の重大な副作用であるICANS(神経毒性)を、治療前の髄液検査で予測可能にするバイオマーカー「C1RL/FUCA2」を発見。
予測精度はAUC 0.95と非常に高く、個別化医療の実現に貢献する可能性があります。
(関連情報)
表題:CAR-T細胞療法の神経毒性を予測する新規バイオマーカーを発見!~九州大学病院の質量分析プラットフォームによる革新的解析~
著者:医学研究院 﨑 祐哉 教授
発表日:2025.03.11
https://www.kyushu-u.ac.jp/ja/researches/view/1221

これらの成果は、CAR-T細胞療法をより安全かつ効果的に進化させる大きな一歩です。もし特定の疾患や技術にフォーカスしたい場合は、さらに深掘りしてご紹介できますよ。どの方向に興味がありますか?

Q3:新規バイオマーカーがどのように個別化医療に貢献するのか?
A3:バイオマーカーは、患者ごとの治療反応や副作用リスクを事前に予測する手がかりとなるため、個別化医療(Precision Medicine)の中核を担います。特にCAR-T細胞療法のような強力だが副作用の大きい治療では、その意義が非常に大きいです。

🧠 九州大学の研究:ICANS予測バイオマーカー「C1RL/FUCA2」
CAR-T療法の重大な副作用である免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群(ICANS)は、発症すると命に関わることもあります。九州大学の研究チームは、治療前の髄液中タンパク質の比率(C1RL/FUCA2)を測定することで、ICANSの発症リスクをAUC 0.95という高精度で予測できることを発見しました。

🧬 個別化医療への貢献ポイント
・リスク層別化(Stratification):高リスク患者を事前に特定し、治療計画を調整(例:用量調整、予防的ステロイド投与)できます。
・治療選択の最適化:バイオマーカーに基づいて、CAR-T療法が適さない患者には他の治療法を選択する判断材料になります。
・モニタリングと早期介入:バイオマーカーを用いたモニタリングにより、副作用の兆候を早期に察知し、迅速な対応が可能になります。
・新規治療標的の発見:バイオマーカーの機能解析を通じて、ICANSや他の副作用のメカニズム解明や新薬開発にもつながります。

このように、バイオマーカーは「誰に、いつ、どのような治療を行うべきか」を科学的に導く羅針盤のような存在です。もしご希望であれば、他の疾患領域におけるバイオマーカーの活用事例もご紹介できますよ。

(4)腸内細菌は樹状細胞を介して腸から離れたがんの免疫環境に影響する~免疫チェックポイント阻害薬の作用に関与する新たな腸内細菌を同定~

国立がん研究センター等からの2025年7月15日付プレスリリースです。

プレスリリースの「発表のポイント」
・現在、さまざまながんで免疫チェックポイント阻害薬を用いた治療が実施されていますが、長期間にわたり治療効果が得られる患者さんは20%程度に限られており、治療成績のさらなる改善が求められています。
・免疫チェックポイント阻害薬の治療効果には、腸の細菌(腸内細菌)が関係することが報告されていますが、腸に存在する細菌がなぜ腸ではない臓器 (肺など) に発生したがんに影響を及ぼすのか等の詳細な機序は分かっていませんでした。
・本研究チームは、免疫チェックポイント阻害薬の作用に関与する新たな腸内細菌としてルミノコッカス科に属するYB328株を同定、さらにその培養に成功し、作用メカニズムを解明しました。
・YB328株が腸内で免疫応答の司令塔である樹状細胞を活性化し、その樹状細胞ががん組織まで移動することで免疫効果を発揮するとともに、腸内細菌叢の多様化を通じた樹状細胞のさらなる活性化により、免疫チェックポイント阻害薬の効果を高める可能性が示されました。
・本研究成果により、YB328株が、免疫チェックポイント阻害薬だけでなく免疫細胞療法などでもがん免疫療法の作用を高める可能性が示唆され、次世代のがん免疫療法への応用が期待されます。

論文
Nina Yi-Tzu Lin、et al.「Microbiota-driven antitumour immunity mediated by dendritic cell migration」Nature 14 July 2025
DOI;10.1038/s41586-025-09249-8
URL;https://www.nature.com/articles/s41586-025-09249-8
ニーナ・イーツー・リン他、「樹状細胞の移動を介して媒介される微生物叢主導の抗腫瘍免疫」Nature 2025年7月14日

Copilotとの質疑応答(一部改変)
Q1;以下の表題の論文の要旨を教えてください。Microbiota-driven antitumour immunity mediated by dendritic cell migration

A1;🧬この論文「Microbiota-driven antitumour immunity mediated by dendritic cell migration」は、腸内細菌ががん免疫に与える影響を新たな視点から解明した画期的な研究です。以下に要旨をまとめます:

🧠研究の背景と目的
・免疫チェックポイント阻害薬(ICI)はがん治療に用いられていますが、長期的に効果があるのは約20%の患者に限られています。
・腸内細菌がICIの効果に関与することは知られていましたが、腸に存在する細菌が肺など腸以外の臓器に発生したがんにどう影響するかは不明でした。

🔍主な発見
・YB328株(ルミノコッカス科)という新たな腸内細菌を同定し、培養に成功。
・YB328株は腸内で樹状細胞(DC)を活性化し、これらのDCが腫瘍組織に移動することで抗腫瘍免疫を誘導。
・活性化されたDCはPD-1陽性CD8陽性T細胞の誘導を促進し、ICIの効果を高める。
・YB328株はTLR(Toll様受容体)シグナルを介してCD103陽性樹状細胞の分化と活性化を促進。
・マウスモデルでは、YB328株の投与により腫瘍縮小効果が確認され、ヒト腫瘍組織でも同様の免疫細胞浸潤が見られた。

🌍臨床的意義と展望
・YB328株は、ICIが効きにくい患者に対しても腸内環境を改善し、治療効果を高める可能性がある。
・日本人の約20%が自然に保菌していることが示されており、安全性も期待される。
・次世代の経口アジュバント(免疫賦活化剤)として、がん免疫療法への応用が期待される。

この研究は、腸内細菌が腸から離れたがん組織にまで影響を及ぼす仕組みを世界で初めて可視化し、がん免疫療法の新たな可能性を切り拓くものです。

Q2;この論文の発見と、CAR-T細胞療法との関係を教えてください。
A2;🧩この論文の発見は、CAR-T細胞療法の限界を補完する新たな戦略として非常に注目されています。以下に、両者の関係を整理してご説明します:

🔬この論文の主な発見
・腸内細菌YB328株が樹状細胞(DC)を腸内で活性化し、これらのDCが腫瘍局所に移動してPD-1陽性CD8⁺T細胞を誘導。
・このプロセスにより、免疫チェックポイント阻害薬(ICI)の効果が増強される。
・YB328はTLRシグナルを介してCD103⁺DCの分化と活性化を促進し、抗原提示能力とT細胞応答の質・量を向上させる。

🧠CAR-T細胞療法との関係性
CAR-T細胞療法には非常に革新的な面がある一方で、いくつかの重要な課題があります。それぞれについて、今回のYB328株の研究成果がどう関係するかも織り交ぜて整理しますね。

・固形がんへの効果が限定的(CAR-Tは主に血液がんに効果的だが、固形腫瘍では腫瘍局所への浸潤が困難):YB328株は樹状細胞(DC)を活性化して腫瘍組織へ移動させ、免疫環境を改善
・T細胞の疲弊(exhaustion)(CAR-T細胞が過剰な抗原刺激で機能低下):YB328株はPD-1陽性CD8⁺T細胞を適度に誘導し、T細胞応答をバランスよく活性化
・抗原提示の非効率性(腫瘍細胞が標的抗原を十分に提示しないケースがある):YB328はCD103⁺樹状細胞の誘導により、クロスプレゼンテーション能力を高める
・腸内細菌叢による治療効果のばらつき(個人の腸内環境がCAR-Tの有効性に影響):YB328は腸内細菌叢の多様性向上・均質化に寄与し、反応性を高める可能性

🔄補完的役割の可能性
• YB328の投与により、T細胞応答の質と量が増強されることで、CAR-T細胞の標的攻撃効率が向上する。
• YB328が誘導するDC移動・活性の可視化は、CAR-T投与後の免疫環境の変化をモニタリングする手法にも応用可能。
• 今後、CAR-T細胞の腫瘍内浸潤を促す前処理としてYB328株を使う戦略も臨床的に検討されるかもしれません。

このように、YB328株はCAR-T療法の“弱点”を突いて免疫システム全体の調整役として機能しうる存在です。もし、CAR-Tの副作用(CRSやICANS)との関係や、YB328との併用モデルが気になるなら、さらに掘り下げてご案内できますよ🧪✨
どの方面で続けましょうか?臨床応用?免疫ネットワーク解析?それとも細胞動態追跡の話など。

関連情報
当該論文については、大阪大学の宮坂昌之先生が2025年7月16日のFBに解説記事を投稿されています。

 

2-2)岐阜大学医学部下畑先生からの最新医学情報(2025年7月)
・アウシュビッツで考えた科学と倫理
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年7月1日のFB投稿です**
パリでの学会(https://charcot2025.fr/)に参加する前に,週末を利用してアウシュビッツ・ビルケナウ強制収容所を訪れました.リベラルアーツ研究会で「夜と霧(https://amzn.to/46lteC8)」を取り上げた際に関連資料を読み漁ったため,知識としては理解していたつもりでしたが,実際にその場に立つと,まったく異なる感情がこみ上げてきました.毒ガス・チクロンBが投げ込まれたガス室,そして通路一面に貼られた被収容者の顔写真を前にしたとき,胸が押しつぶされるような苦しさを覚えました.戦争は人間をここまで残虐にするのかという思いが改めて浮かびました.
科学者の狂気についても深く考えさせられました.チクロンBを開発したドイツ出身の物理化学者フリッツ・ハーバーはノーベル賞受賞者です.最近読んだ『天才の光と影』(https://amzn.to/4kjFKWj)という書籍では,ノーベル賞受賞者23人の人物像が紹介されています.ノーベル賞を受賞するほどの科学者と聞くと,優れた人格者であると考えがちですが,実際にはそうとは限らないことがわかります.冒頭で紹介されるフリッツ・ハーバーは,化学肥料の原料となるアンモニアの合成に成功し,1918年にノーベル化学賞を受賞しました.しかしそのアンモニアは,第一次世界大戦中には硝酸へと化学変化させることで火薬の原料として用いられました.さらに晩年のハーバーは毒ガスの開発に没頭し,ドイツ軍においてチクロンBを含む化学兵器の開発指揮を執るようになります.彼の行動を「科学的才能を大量殺戮兵器に費やしている」と批判したアインシュタインに対し,ハーバーは「毒ガスで戦争を早く終わらせることができれば,結果的に無数の人命を救える」と反論したといいます.
この本のあとがきに次のような一文があります.「実は,社会的地位が高ければ高いほど,あるいは高学歴であればあるほど,いったんオカルトを信じ込むと,自分の知性や権力を総動員して『妄信』を弁護しようとするため,さらに自分が間違っていることを自覚できなくなる.彼らは社会的影響力を持っているため,結果的にさまざまな分野で,恐ろしいほどの害悪を社会にもたらしてしまうわけである.ここで私たちはもう一度,『いつでも最も大事なことは,自分の頭で“考える”ことです』というポーリングの“教訓”を胸に刻む必要があるだろう」
本書には量子力学と核兵器開発についても詳しく述べられています.科学が社会に与える影響の大きさと,その危うさを実感しました.現代ではバイオ技術やAIでしょうか.科学者には専門性だけでなく,人間性を育む教育が不可欠であると感じました.そして,私達もまた権威ある他者の意見であっても盲信することなく,自分の頭で『考える』ことが大切であると改めて思いました.

・シャルコー生誕200年記念式典に参加しています
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年7月3日のFB投稿です**
ジャン・マルタン・シャルコー(Jean-Martin Charcot;1825–1893年)は,フランスの神経病学者であり,その名は多くの疾患や症候に残されています.彼の業績は医学にとどまらず,芸術や文学など広範な文化領域にまで影響を与えました.本年は,シャルコー生誕200年の節目に当たるため,第29回国際神経科学史学会(ISHN)は「シャルコー生誕200年記念式典」を兼ねて,パリのサルペトリエール病院内にあるICM Institute for Brain and Spinal Cordにて開催されています.
これまでに2日間の講演が行われ,シャルコーの研究やその後の神経学への影響について多くを学びました.なかでも本領域の碩学であるWalusinski先生,Christopher Goetz先生による講演は特に印象深いものでした.Goetz先生は,シャルコーの現代神経学への貢献を次の3点に整理されました.すなわち,①臨床症状と解剖学的病変を結びつけるという診断学的アプローチの確立,②病理学・写真術・生理学・歩行分析などの新しい技術を神経学に導入した革新性,③神経疾患の理解における遺伝学的説明の重要性を高めた点です.
本日3日目は,Charcot libraryの見学と,シャルコーゆかりの地をめぐるバスツアーが予定されています.私は最終日4日目に講演をしますが,シャルコーの晩年の弟子のひとり三浦謹之助先生を通して,その師弟関係が日本の神経学の発展にどのような影響を与えたのか,フランスをはじめ世界のシャルコー研究者の先生方にお伝えしたいと思います.なお,この学会で得られた知見については,第19回パーキンソン病・運動障害疾患コングレス(MDSJ)の2日目の「シャルコー生誕200年記念シンポジウム」において,今回の講演をご指導くださった岩田誠先生のご発表(シャルコーのパーキンソン病)のあとにご報告させていただく予定です.

・講演,無事に終わりました!@シャルコー生誕200年記念式典
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年7月5日のFB投稿です**
お蔭さまで,無事に講演を終了しました.終了後,多くの先生が集まって来られて,Congraturations!と言っていただき大変驚きました.これまで経験のないことで感激しました.三浦謹之助先生とシャルコー先生の師弟関係に心を動かされた先生が多かったのかなと思いました.
今回の講演「Kinnosuke Miura and Jean-Martin Charcot: A Master-Disciple Legacy in Modern Japanese Neurology」の一部の動画とスライドを以下にアップロードいたします.
スライド
https://www.docswell.com/…/800…/K12VD2-2025-07-05-163527
ほかにCharcot libraryや,院内外のシャルコー先生ゆかりの場所も訪ねました.写真の1枚目はあの「火曜講義」の手書きの初版本!,2枚目はシャルコー先生の生家,3枚目は大会長でシャルコー研究の権威のWalusinski先生との写真です.
関連情報
下畑先生は、第19回パーキンソン病・運動障害疾患コングレス(大会長:都立神経病院 高橋一司先生)にて,「シャルコー生誕200年記念シンポジウムに参加して」と題した講演をされています(7月25日のFB投稿より)。

・COVID-19により引き起こされる網膜のアルツハイマー病様アミロイド蓄積 ―アミロイドβ抗菌仮説の証左?―
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年7月12日のFB投稿です**
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染がアルツハイマー病発症のリスクを増加させるという複数の研究が報告されていますが,最新のScience Advances誌に報告された研究は,網膜においてアルツハイマー病様のアミロイドβ(Aβ)病理がCOVID-19によって誘導されることを示したもので注目されます.米国イェール大学眼科などの共同研究です.
著者らは,死後短時間内に採取されたヒト網膜組織およびヒトiPS細胞から作成した網膜オルガノイドを用いて,SARS-CoV-2感染がAβの沈着を促進するかどうかを調べました.図Aでは,CRANAD-28という蛍光プローブを用いた染色により,COVID-19患者およびアルツハイマー病患者の網膜において,健常者と比較してAβ沈着が増加していることが示されています.図BではAβ沈着面積の定量解析により有意な差が確認されています.さらに図Cでは,SARS-CoV-2のスパイクタンパクとAβの二重免疫染色が行われ,一部のAβ沈着がスパイクタンパク質と共局在していることが示されています.この結果は,COVID-19がアルツハイマー病様の神経変性変化を網膜レベルで誘導しうることを示唆します.また,スパイクタンパクの受容体の一つであるneuropilin-1(NRP1)を薬理学的に阻害することで,網膜におけるAβ蓄積が有意に抑制されることも明らかになりました.これは,今後の治療的介入の標的となりうることを意味しており,Long COVIDの神経症状の病態理解や治療戦略にもつながる可能性があります.
以上の知見は,Aβが感染防御の一環として微生物を取り囲むように沈着するという「アミロイドβ抗菌仮説(amyloid-β antimicrobial hypothesis)」に整合するものです(Alzheimers Dement. 2018;14:1602–1614).この仮説は,Aβは単なる老廃物や神経毒性物質ではなく,体内に侵入した細菌やウイルスなどの微生物に対する免疫反応として働いているという仮説です.Aβは微生物の表面に結合し,それを取り囲んで凝集させることで感染拡大を防ぐとされており,いわば「天然の抗菌ペプチド」としての役割が想定されています(PLoS ONE. 2010;5(3):e9505).この仮説に基づけば,感染に反応してAβが過剰に生成されることがアルツハイマー病の初期病理に関与する可能性もあり,SARS-CoV-2によるAβ産生の誘導はまさにこの仮説の臨床的な証左と考えられます.
もしこの仮説が正しければ,Aβを標的とする抗体療法には慎重な姿勢も求められます.Aβが脳内の感染防御に関わっている可能性がある以上,過剰な除去はかえってウイルスや病原体への脆弱性(例えばHSV1やVZVの再活性化に伴う神経障害)を高めるおそれがあるためです.病的Aβを特異的に除去することが求められるように思います.
Miller SJ, et al. SARS-CoV-2 induces Alzheimer’s disease–related amyloid-β pathology in ex vivo human retinal explants and retinal organoids. Sci Adv. 2025 Jul 4;11(27):eads5006.(doi.org/10.1126/sciadv.ads5006)

・血漿リン酸化タウが最も高値なのは新生児であり,高濃度リン酸化タウが凝集や神経障害を来さない防御機構が存在する!
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年7月15日のFB投稿です**
非常に驚いた報告です.スウェーデンを初めとするなど多数の研究機関が参加した国際共同研究です.チームは,「タウ蛋白のリン酸化が脳の発達と神経変性の両方に重要な役割を果たす」という仮説のもと,新生児を含む健常者とアルツハイマー病(AD)患者における血漿リン酸化タウ217(p-tau217)濃度を比較しました.
対象は,健康な新生児(n=161),早産児(n=14),健常成人,およびAD患者(軽度認知障害を含む,n=163)でした.結果として,新生児の血漿p-tau217の濃度は,思春期・若年成人・高齢者いずれの年齢群よりも有意に高く,さらにAD患者よりも高値を示しました.具体的には,コホート1の新生児の平均値は10.19 pg/mL,コホート2では9.14 pg/mLであり,AD群(3.68 pg/mL)の約2.5〜3倍とかなり高値です(図1).一方,思春期・若年成人・高齢者の間ではp-tau217濃度に有意差はありませんでした.
また早産児14名に対し,出生後140日間にわたり血漿p-tau217を測定したところ,出生直後には,より高値を示し,時間の経過とともに減少し,生後3〜4か月で若年成人レベルに達しました(図2).これはp-tau217の高値が生理的な現象であり,神経発達の過程において重要な役割を果たしている可能性を示唆しています.またこのような変化は非リン酸化タウやNfLでは観察されず,タウリン酸化特有の生理的調節機構が存在することが示唆されます.
興味深い点は,新生児においてアミロイドβの蓄積が全く認められないにもかかわらず,p-tau217が極めて高いレベルで存在しているという事実です.つまりリン酸化タウの上昇がアミロイドβ非依存的に生じうることを示しています.有名な「アミロイドβの蓄積がタウの異常リン酸化を引き起こす」というアミロイド仮説では説明できず,本文でも「リン酸化タウはアミロイド非依存的なマーカーである可能性がある」と明記されています.
この論文は,①p-tau217が神経発達と神経変性の両方に関与する「二面性」を持つことを明確に示した点,②アミロイドβ→タウリン酸化以外の経路があることを示した点,③新生児期のように高濃度のリン酸化タウが存在しても凝集や神経障害が起こらない未知の防御機構が存在することを示した点において重要と思います.とくに③はタウオパチーに対する新たな治療戦略へとつながるかもしれません.
Gonzalez-Ortiz F, et al. The potential dual role of tau phosphorylation: plasma phosphorylated-tau217 in newborns and Alzheimer’s disease. Brain Communications. 2025;7(3):fcaf221. https://doi.org/10.1093/braincomms/fcaf221

・ミクログリアとシナプス:進行性核上性麻痺の病態理解を深める2つの研究
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年7月20日のFB投稿です**
進行性核上性麻痺(PSP)は,中脳や大脳皮質にタウが蓄積し,運動障害や認知機能障害を引き起こすタウオパチーの代表的疾患です.これまで,神経炎症とタウの脳内伝播が病態進行に関与すると考えられてきましたが,その直接的証拠は限られていました.今回紹介する2つの研究は,TSPO PET画像と死後脳との対応づけ,およびタウのシナプス伝播機構の可視化というアプローチで,PSPの病態理解を大きく進めるものです.
1つ目の研究(Wijesingheら,Brain 2025)は,生前にTSPO PET(¹¹C-PK11195)を受けたPSP患者8名の死後脳を用いて,PETシグナルの細胞学的起源を追究しています.TSPOは近年,神経炎症の指標としてPETで広く使用されていますが,実際にどの細胞に由来するのかは議論の余地がありました.この研究では,TSPOは血管および血管外に存在するものの,病的増加に関してはミクログリアに由来することを示しています.つまりミクログリアマーカー(IBA1)とTSPOの共局在が顕著であり,アストロサイト(GFAP)との共局在はわずかでした(図1左).さらに,生前のTSPO PETシグナルは,死後のCD68陽性の貪食型ミクログリアの量と有意に相関していました(図1右).以上より,PSPにおけるTSPO PETシグナルは主にミクログリア由来の神経炎症を反映していることが明らかとなり,TSPO PETがタウオパチーにおける信頼できるバイオマーカーとなり得ることが示されました.
2つ目の研究(McGeachanら,Nature Neuroscience 2025)は,PSPにおけるタウのシナプス伝播と,それに伴うシナプス消失のメカニズムに迫ったものです.PSP患者の死後脳の中脳黒質および前頭葉を用いたアレイ・トモグラフィー(超薄切片を連続的に撮影し,それらを立体的に再構成する顕微鏡技術)により,リン酸化タウ(AT8)やオリゴマー性タウ(T22)が,シナプス前・後終末の両方に蓄積する様子が可視化されました(図2).特に,前終末にタウを含むシナプス対では,後終末にもタウが存在する割合が,前終末に含まない場合と比べ86倍高く(図2iの0.33%と28.4%の比),タウがシナプスを介して伝播していることが示されました.さらに,アストロサイトがタウを含むシナプスを貪食している様子が電子顕微鏡でも確認され,ミクログリアよりもアストロサイトがシナプス消失に寄与していることが示されました.また,PSP脳抽出物を生体ヒト脳スライスに添加すると,オリゴマー性タウがシナプス後終末に取り込まれ,アストロサイトが活性化し,シナプスを貪食する現象が再現されました.つまりタウオパチーに対するタウ抗体療法が「シナプス内タウ」に焦点を当てるべきであることが示唆されます.加えて,著者らはプロテオーム解析を行い,シナプス内でclusterinが増加しており,オリゴマー性タウと10nm以内の距離で共局在していることを示し,clusterinがタウのシナプス伝播を媒介している可能性を指摘しています(治療標的になるかもしれないということです).
これら2つの研究は,一方はPSPではミクログリアによる神経炎症が生じていることを示し,もう一方はタウの伝播とアストロサイトによるシナプス喪失を示しました.ミクログリアとアストロサイトも病態に関わっているということです.またいずれの研究にも共通する点として,明確な仮説を持ち,それを示すために古典的な病理学的手法と最新技術(PETやプロテオーム解析)を併用していることが挙げられます.非常に参考になると思いました.
1. Wijesinghe SS, et al. Post-mortem validation of in vivo TSPO PET as a microglial biomarker. Brain. 2025;148(6):1904–1910. doi:10.1093/brain/awaf078
2. McGeachan RI, et al. Evidence for trans-synaptic propagation of oligomeric tau in human progressive supranuclear palsy. Nature Neuroscience. 2025. doi:10.1038/s41593-025-01992-5

・新型コロナウイルス感染症COVID-19:最新エビデンスの紹介(7月26日) 
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年7月26日のFB投稿です**
今回のキーワードは,long COVIDに対する抗ウイルス薬の単独使用では短期間での症状改善は見込めない,パーキンソン病患者ではCOVID-19罹患により長期的予後が悪化する,COVID-19後に現れる新たな片頭痛様頭痛―2年後も続く後遺症としての頭痛,Long COVIDと筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群では共通する病態として「酸化ストレス」があり女性に顕著である,パンデミックにより感染しなくても脳の老化は進むが認知機能の低下は感染によってさらに深刻になる,です.
コロナ後遺症と臨床像が似ていると言われてきた筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)ですが,いずれの疾患でも女性の末梢血単核球において酸化ストレスが顕著で,免疫細胞のエネルギー消費を増加させ,ATP枯渇を招くことで慢性的な疲労につながることが示されました.ME/CFSは医療者側の理解不足・偏見もあって診断や支援に困難がある現実が存在しますが,いよいよ病態が明らかになってきました.つぎは診断バイオマーカーの実用化を期待したいと思います.あと注目すべき研究はUKバイオバンクの研究で,パンデミックは感染しなくても脳の老化を加速させ,とくに高齢者,教育レベルや収入,健康状態が低い社会的に不利な立場の人々で顕著であったことが示されたことです.感染すればなおさらです.いずれにせよパンデミックは脳に大きな影響を与えたことがよく分かりました.
FBで読みにくい方はブログ(https://pkcdelta.hatenablog.com/entry/2025/07/26/090204)をご覧ください.
◆long COVIDに対する抗ウイルス薬の単独使用では短期間での症状改善は見込めない.
Long COVIDの病態仮説としてウイルス持続感染があり,抗ウイルス療法は有望なアプローチとなる可能性がある.このため経口抗ウイルス薬ニルマトレルビル・リトナビル(パクスロビド)の有効性を検討した二重盲検無作為化プラセボ対照試験(PAX LC trial)が米国イェール大学を中心に行われた.対象は18歳以上の患者100名で,米国本土28州から参加者を募集し,完全遠隔型試験として実施された.ニルマトレルビル・リトナビル(300 mg/100 mg)を15日間投与する群と,偽薬・リトナビル群に1対1で割り付けた.主要評価項目はPROMIS-29という患者報告アウトカム指標による身体的健康サマリースコア(PHSS)の28日目までの変化とした.試験の結果,PHSSの平均スコアの変化は,ニルマトレルビル・リトナビル群で0.45(95%CI −0.93〜1.83),偽薬・リトナビル群で1.01(−0.30〜2.31)であり,調整後平均差は−0.55(−2.32〜1.21)で有意差は認めなかった(p=0.54).図1のバイオリンプロットにより,各時点(Day 15,Day 28,Week 6)でのスコア変化の分布が示され,Day 28では両群に明確な差は見られないことが分かる.副次評価項目のメンタルヘルス,疲労,睡眠障害,認知機能,痛みなども有意差なし.著者らは,ニルマトレルビル・リトナビルの有効性を否定するものではなく,今後はより長期間の投与が必要と述べている.
Sawano M, et al. Nirmatrelvir–ritonavir versus placebo–ritonavir in individuals with long COVID in the USA (PAX LC): a double-blind, randomised, placebo-controlled, phase 2, decentralised trial. Lancet Infect Dis. Published online April 3, 2025.(doi.org/10.1016/S1473-3099(25)00073-8)
◆パーキンソン病患者ではCOVID-19罹患により長期的予後が悪化する.
パーキンソン病(PD)では対照群と比較して,COVID-19急性期の予後が不良であることが知られているが,感染後の長期的な予後についてはほとんど明らかになっていない.ニューヨーク・ブロンクスのPD患者3,512名における,COVID-19感染後最大3.5年間の臨床転帰を検討した後方視的研究が報告された.この地域はパンデミック初期およびその後の感染流行の中央地であった.結果として,COVID-19罹患群は,非罹患群と比較して,死亡(aHR=1.58[95%CI: 1.03–2.41]),認知機能検査であるMACEの低下(aHR=1.57[1.19–2.07]),呼吸困難,倦怠感,転倒のリスクが有意に高かった(図2).感染後には,レボドパの用量調整がより頻繁に行われていたことから,PD自体が感染のより悪化した可能性がある.以上より,PD患者における感染予防と,感染後のケアの改善の必要性が示唆された.
Hadidchi R, et al. Impact of COVID-19 on long-term outcomes in Parkinson’s disease. Eur J Neurol. 2025 May;32(5):e70013. doi: 10.1111/ene.70013. PMID: 40329907; PMCID: PMC12056498.
◆COVID-19後に現れる新たな片頭痛様頭痛――2年後も続く後遺症としての頭痛
COVID-19感染後に新たに出現するde novo頭痛については不明な点が多い.ポルトガルから,パンデミック初期にCOVID-19と診断された732名を対象とした,新規発症頭痛の特徴を明らかにするための前向きコホート研究が報告された.24か月の調査を完了したのは448名で,感染時年齢は51.6歳,女性は272名(60.7%)であった.頭痛の既往歴ありは115名(25.7%)であった.新規の持続性頭痛を認めた患者は,頭痛の既往の有無にかかわらず,若年で女性が多く,COVID-19急性期に嗅覚障害・味覚障害・頭痛を呈する割合が高かった.図3はCOVID-19感染後,それまで頭痛を有さなかった者が,どの程度の割合で新規発症持続性頭痛を有するようになったかを示している.頭痛の既往がなかった患者のうち,24か月時点で評価できた240名の22.5%が新規持続性頭痛を呈した.その多くは,国際頭痛分類第3版(ICHD-3)の片頭痛あるいはprobable migraineの診断基準を満たしており,migraine-like headache(MLH)と分類された.また頭痛既往のなかった333名のうち,新たに持続性頭痛を発症したのは54名(16.2%)で,うち35名(64.8%)がMLHと診断された.このMLHの年間累積発症率は,1000人あたり42人であった.以上より,COVID-19感染から2年を経ても新規の持続性頭痛の発症は一定数存在し,多くがMLHの診断基準を満たしていた.COVID-19の罹患数の多さと,片頭痛がQOLや疾病負荷に与える影響を踏まえると,本研究は重要な意義を持つ.
Silva L, et al. Long-Term Persistent Headache After SARS-CoV-2 Infection: A Follow-Up Population-Based Study. Eur J Neurol. 2025 May;32(5):e70130.(doi.org/10.1111/ene.70130)
◆Long COVIDと筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群では共通する病態として「酸化ストレス」があり,女性に顕著である.
Long COVIDと筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)は共に疲労感や労作後の増悪を呈することから,共通する病態機序として酸化ストレスの関与を検討した米国スタンフォード大学からの報告である.ME/CFS患者27名,Long COVID患者20名,健常者25名の末梢血単核球を用い,フローサイトメトリー,RNA-seq,質量分析などを行い,免疫細胞の代謝特性と酸化ストレスの程度を比較した.その結果,ME/CFSおよびLong COVID患者では,女性において,CD4T細胞,CD8T細胞,B細胞において活性酸素(ROS)の上昇がみられた(図4).加えてT細胞の過増殖傾向が認められ,この免疫細胞の活性化が慢性疲労の一因である可能性が示唆された.
図5にはROSの生成と除去に関わる代謝経路が示されている.女性のME/CFSおよびLong COVID患者では,ミトコンドリア内のカルシウム濃度が上昇しており,これが電子伝達系の活性化を介してROSの産生を促進していると考えられた.一方,ROSの除去に関与する酵素であるスーパーオキシドジスムターゼ2(SOD2)の発現は,Long COVID患者において男女ともに低下しており,抗酸化防御機構が不十分であることが示唆される.また,ME/CFSおよびLong COVIDの両患者群においてグルタチオン(GSH)濃度の上昇が認められたが,女性患者ではROSの増加がGSHによる中和能を上回っており,酸化ストレス制御の破綻がより深刻であることが明らかとなった.
このような女性患者における酸化ストレスの過剰は免疫細胞のエネルギー消費を増加させ,宿主のATP枯渇を招くことで慢性的な疲労感につながると考えられた.特に女性患者においては,ROSによるT細胞の異常増殖が顕著であり,この過剰な免疫活性化が疲労の重要なドライバーとなっている可能性がある.論文ではこの過増殖を糖尿病治療薬であるメトホルミンにより抑制できることも示されており,今後の治療標的となる可能性がある.メトホルミンは過去にもLong COVIDに対する有用性が報告されていた.
Shankar R, et al. Oxidative stress is a shared characteristic of ME/CFS and Long COVID. PNAS, 2024;121(25):e2308697121.(doi.org/10.1073/pnas.2308697121)
◆パンデミックにより感染しなくても脳の老化は進むが,認知機能の低下は感染によりさらに深刻になる.
パンデミックが脳に及ぼした影響を検討した研究が英国から報告された.UKバイオバンクを活用し,パンデミック前後にMRI検査を受けた996名の健康な中高年者を対象に「脳年齢」の変化を追跡した.脳年齢とは,MRI画像から推定される「脳の見た目の年齢」で,実年齢との差(Brain Age Gap;BAG)が大きいほど,脳がより老化していると判断される.結果として,パンデミック期間をまたいだ群では,年1回あたり平均5.5か月分の脳の加齢が加速していた.驚くべきことにこの加速は,コロナ感染の有無にかかわらず起きていた.特に興味深いのは,この脳の老化の加速が,男性や高齢者,あるいは教育レベルや収入,健康状態が低いとされる社会的に不利な立場の人々でより強く現れていたという点である.
認知機能への影響に関しては,感染した人に限って,遂行機能を測る「トレイルメイキングテスト(TMT);紙に書かれた数字や文字を順番につないでいく課題」の成績が有意に低下していた.図6の右下のTMT-B ×白質モデルで最も顕著であるが,感染した人では白質BAGがある程度以上高くなると, TMT-Bの成績が急激に悪化する非線形的な変化を呈する.つまり白質の老化がある程度まで進行すると,遂行機能が急激に損なわれる可能性を示す.すなわち,「感染しなくても脳の老化は進むが,感染によってさらに深刻になる」ということが分かる.この研究の最大の意義は,パンデミックという社会的イベントは,感染がなくても脳の構造的変化を引き起こしうること,そしてその影響が社会的な脆弱性により増幅される可能性を示した点にある.社会的ストレスや孤立,経済的困窮といった要素が,脳の健康に直結することを裏づけるものである.
Mohammadi-Nejad AR, et al. Accelerated brain ageing during the COVID-19 pandemic. Nature Communications. 2025;16:6411.(doi.org/10.1038/s41467-025-61033-4)

・妊娠初期の薬剤と先天奇形リスク ―移行医療でも重要な知識―
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年7月28日のFB投稿です**
抗てんかん薬(Antiseizure Medication;ASM)は,妊娠中の使用に際して胎児への影響を十分に考慮する必要があります.2025年に発表された北米抗てんかん薬妊娠レジストリ(North American Antiepileptic Drug Pregnancy Registry)のデータから,妊娠初期に使用された薬剤ごとの主要な先天奇形のリスクが報告されました.図左に示されているように,主要奇形のリスクは以下の通りです:
バルプロ酸(Valproate):9.2%
フェノバルビタール(Phenobarbital):6.0%
トピラマート(Topiramate):5.1%
ラモトリギン(Lamotrigine):2.1%(比較基準)
レベチラセタム(Levetiracetam):2.0%
オクスカルバゼピン,ガバペンチン,ゾニサミド:1.3〜1.5%
ラコサミド:0%(ただし症例数が少なく評価困難)
この研究では,ラモトリギンが比較基準として用いられました.これは,ラモトリギンが妊娠中によく使用され,かつ比較的安全性が高いとされているためです.他の薬剤と比較してどの程度リスクが高いかを,相対リスク(Relative Risk)として評価しています.たとえばバルプロ酸は,ラモトリギンの約4.4倍(RR=4.35)の奇形リスクがあるとされました.またトピラマートは口唇裂のリスクが高く,この研究でも妊娠初期に単剤で使用した510例中7例(1.4%)で口唇裂が報告されました.一方,ラモトリギンやレベチラセタム,ゾニサミドなどは,リスクがラモトリギンと同等あるいはそれ以下であり,妊娠中にも比較的安全に使用できる薬剤と考えられます.
さらに,図右では,各薬剤の平均1日投与量と奇形リスクの関係が示されています.バルプロ酸やトピラマートでは,投与量が増えるとリスクも上昇しており,明確な用量依存性が認められましたが,ラモトリギンやレベチラセタムでは投与量にかかわらずリスクは比較的一定でした.
このような安全な抗てんかん薬についての情報は広く認識されてきたと思います.ただ個人的に小児科から移行してきた妊娠可能な女性患者さん(およそ15歳以上)の中に,バルプロ酸を継続使用している例を複数経験したことがあります.小児科領域では,妊娠に関する教育機会が少ない可能性や,移行医療(トランジション)がうまく機能していないと,思春期や若年成人女性に対して,妊娠を見越した薬剤選択がなされないまま成人となる可能性もあるのかもしれません.妊娠可能年齢になった場合,薬剤の再評価と適切な情報提供を行い,必要に応じて薬剤の切り替えを検討することが必要だと思います.
Hernandez-Diaz S, et al. Use of Antiseizure Medications Early in Pregnancy and the Risk of Major Malformations in the Newborn. Neurology. 2025;105:e213786.(doi.org/10.1212/WNL.0000000000213786)

・nirVasculitisとは何か? ー免疫チェックポイント阻害薬と中枢神経血管炎ー
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年7月31日のFB投稿です**
がん免疫療法に用いられる免疫チェックポイント阻害薬(Immune Checkpoint Inhibitor: ICI)は,進行がんの予後を大きく改善させる一方で,免疫関連有害事象(irAE)を引き起こすことが知られています.その中に中枢神経系に影響を及ぼす神経学的有害事象(nirAE)がありますが,とくに「免疫関連中枢神経血管炎(nirVasculitis)」は診断が難しく,重篤な転帰を取ることもあります.このnirVasculitisに関する最大規模のsystematic reviewが発表されています.自験例6例を含む計20症例が検討されています.
まず原発がんとして最も多かったのは非小細胞肺がん(NSCLC)で55%を占めていました.ICIとしては,PD-1阻害薬が95%に使用されており,多いものとしてはペムブロリズマブ(60%)とニボルマブ(25%)でした.
症状としては,錯乱(40%),意識消失(35%),失語(25%),片側の運動・感覚障害(25%)など多彩で,発熱や頭痛(45%)も認められました.頭部MRIでは95%で異常がみられ,58%で白質病変を認めました.脳脊髄液検査は17例で実施され,うち65%に細胞増多(リンパ球),53%に蛋白上昇がみられました.蛋白上昇の程度は多様でした.
注目すべきは,「Black Blood MRI(BB-MRI)」の活用です.これは,血管内の血流信号を抑制することで血管壁の構造を鮮明に描き出す特殊なMRI技術です.通常のMRIでは血流が強調され,血管壁の炎症や肥厚を評価するのは困難ですが,BB-MRIを用いることで,血管壁の同心円状の造影効果(concentric enhancement)を観察でき,vasculitisの診断に非常に有用です.
図2A-Dは症例2のMRIです.最初の2枚がBB-MRIで,2Aで脳底動脈の,2Bで中大脳動脈末梢の血管壁に同心円状の造影効果(矢印)が認められます.2C–Dは拡散強調の病変です.
図2E-Hは症例3のMRIです.最初の2枚が拡散強調で多発性急性期脳梗塞を認め,2G-HがBB-MRIで,右後大脳動脈および左椎骨動脈V3領域における均一な同心円状の造影効果と血管腔の狭窄を認めます.
治療については,19例(95%)がステロイド治療を受け,2例がIVIGまたはインフリキシマブを併用されました.治療反応としては,8例(40%)で完全または部分的な回復がみられた一方で,8例がnirVasculitisにより死亡,3例ががんの進行で死亡しており,重篤な転帰を取ることも少なくありませんでした.
脳生検による確定診断がなされたのは1例のみでした.多くは画像所見や脳脊髄液所見から「可能性が高い」「可能性あり」と分類されていました.「Grausらによる自己免疫性脳炎の診断基準では,中枢神経系の血管炎を除外することが自己免疫性脳炎の確定診断の前提とされている.一方,GuidonらによるnirAEの診断基準では,血管炎が大血管または小血管に関与することや,血管造影や生検による評価の重要性が十分に考慮されていない.」と記載されており,適切な診断基準がないことも指摘されています.著者は,BB-MRIやCTアンギオグラフィにおける血管壁の同心性増強や数珠状狭窄をもって確定診断とみなす新たな基準の必要性を提案しています.
ICI治療が広く普及する中で,nirVasculitisのようなまれなものの重篤な合併症への理解と早期対応が求められています.今後重要になる論文だと思いました.
Erritzøe-Jervild M, et al. Immune checkpoint inhibitor-related CNS vasculitis – A systematic review and report of 6 cases. J Stroke Cerebrovasc Dis. 2025;34:108265. https://doi.org/10.1016/j.jstrokecerebrovasdis.2025.108265

関連情報
1)前回の「新型コロナウイルス感染症COVID-19:最新エビデンスの紹介(3月20日)」は、2025年3月のニュースに掲載しています。
2)岐阜大学医学部下畑先生は最新の医学情報を活発に発信されています。前月中のFB投稿については2025年6月のニュースをご覧下さい。

(作成者)峯岸 瑛(みねぎし あきら)

カテゴリー
パーキンソン病 マイクロプラスチック 嚥下障害 家族性ALS 新しい認知症観 歯と口の健康 脳クリアランス療法

2025年6月のニュース

6月4日~10日は歯と口の健康週間でした。NPWA会員の活動状況、口腔ケアとオーラルフレイルについての参考情報源、岐阜大学医学部下畑先生からの最新医学情報等をお届けします。

1.2025年6月の活動状況
田村 芙美子さんの投稿
6/1 年半ばとうとう6月を迎えました。いよいよ紫陽花の季節です。昨日まで横須賀線の案内表示幕の後ろは横並びのきれいな菖蒲の絵でしたが、今日乗った車両は早速紫陽花に変わっていました。一週伸びた逗子のポールウォーキング教室は昨日までの悪天候を覆し 朝から夏空に。MCIにならない近道→ポールを使ってお喋りしながら歩幅広く歩いたあと脳トレp.ゲームで大笑い。みんなの笑顔が効果的だと思いました。次回は22日です。

中村 理さんの投稿
佐久ポールウォーキング協会より 本日PW駒場例会〜 佐久大学看護学生/1年8名・4年8名の実習参加もあり総勢60名越えでの参加者で公園〜牧場といつものコースPW闊歩でした。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【インターバル速歩     試してガッテン】 2025/6/3  速歩は何故必要なの?   わかりました!  速歩ってどの位の速さなの?   アプリで体力測定からの    可視化でわかりました! #インターバル速歩 #佐久市在住佐藤珠美インストラクター 迎え実践しました #船橋ウォーキングソサイエティ #暑熱順化 も #中之条研究も #息が弾む中強度運動が良い!  わかっているけど〜   なかなかできないよね #インターバル速歩アプリで 視える化したらやる気モリモリ   になってきました! 速歩き後の  ゆっくり歩きが助けになります! できそうな気がして来た〜♬   理屈がわかり、速さも体験       来た時より  帰りの姿が活き活きして見えました 正当な「インターバル速歩教室」を   企画して良かったと思います!

田村 芙美子さんの投稿
6/3 お天気は日替わり?雨のため里山歩きは腰越行政センター(きらら)の室内に変更。狭いスペースを時折二班に分かれながら 頭と身体と口を動かしました。そして、一人ずつ普段歩きとポールを使った大股の歩幅チェックをして1日8分は意識して病気予防の中強度歩行!🚶の再確認。 長嶋茂雄氏逝去のニュース。写真はhpから拝借。 立大記事https://www.facebook.com/share/18nF9FUWyZ/

遠藤 恵子さんの投稿
昨年度市民センターで担当させていただいた【みんなの健康講座】(イレギュラー)の様子が掲示されていました✨ 参加者の皆さんの笑顔と先生からも元気をもらいました!のメッセージに感激!! 地域の健康づくりのお手伝いができたこと嬉しく思います!💕 またこんな講座ができるようこれからもがんばりますば~い💪☺️ 励みになります!! #健康講座 #地域の元気づくり #いきいき体操 #運動指導者 #ゲンキクリエイターケイコ #サザエさん体操 #笑顔が最高のごほうび #フィットネストレーナー #加圧インストラクター #エアロビクスインストラクター #みなさんお元気 #楽しい時間 #講話 #動けるからだであるための #出張講座

江原 健次さんの投稿
できていそうで、結構何もできていない事が多い。過去の成功体験はすでに過去のこと。問題と対策をスピード感を持って対応する事が大切ですな。 1. アンカリング効果 定義:最初に提示された価格や情報が基準になって、その後の判断に影響を与える。 陥りやすいこと: 初回体験の価格を安くしすぎると、その価格が「基準」になり、正規料金に対して高く感じてしまう。 安さばかり強調してしまい、価値(サービス内容や効果)を伝えきれなくなる。 対策: 正規価格を先に提示した上で、体験価格やキャンペーン価格を「特別感」として見せる。 高額プランから紹介してから通常プランに下げると、通常プランが「お得」に見える。 2. 損失回避性 定義:人は「得をする」ことより「損をする」ことを嫌う。 陥りやすいこと: 「安いですよ」だけで訴求すると効果が薄い。 入会しないことによる“損”を伝えないと、行動に結びつかない。 対策: 「今始めないと〇〇の損があります」と未来の損失を明示する。 例:「今始めないと夏までに理想の体型には間に合いません」 「この特典は今だけ」「あとからの入会だと追加料金がかかります」など具体的に。 3. 社会的証明 定義:他人が買っていると、自分も安心して購入したくなる。 陥りやすいこと: 実績や他の会員の声を見せず、常に「新しいこと」ばかりに焦点を当てる。 SNSやHPにお客様の声・ビフォーアフターが少ない。 対策: 会員の声、レビュー、体験談、ビフォーアフターを見せる。 「〇〇地域で◯名が通っています」など数字で示す。 人気レッスンや満席状況のアナウンス。 4. 選択のパラドックス 定義:選択肢が多すぎると、人は決められなくなる。 陥りやすいこと: 料金プランやオプションが複雑すぎる。 初心者向けメニューが多すぎて、何を選べばいいかわからない。 対策: まずは「おすすめプラン」を提示し、迷わせない。 「迷ったらこれ!」と背中を押す表現を使う。 初回体験者には「3つ以内の選択肢」に絞る。 5. デフォルト効果 定義:人はあらかじめ設定された「初期設定」や「おすすめ」に従いやすい。 陥りやすいこと: すべてを選択制にしてしまい、判断の手間を増やす。 おすすめプランを明示しない。 対策: 「人気No.1」「おすすめ」と明示されたプランを用意。 初回体験予約時に、あらかじめ人気時間帯・人気レッスンをチェック済みにしておく。 6. 希少性の原理 定義:「限定」「残り○点」などで、今買わないと損と思わせる。 陥りやすいこと: 常に「キャンペーン中」「残り○名」と言い続けて信頼を失う。 希少性が嘘っぽくなると逆効果。 対策: 本当に限定された枠(例:月3名、週に1回だけのレッスン)で訴求。 「〇月〇日まで」「あと2枠」など具体的に伝える。 表現を工夫して、希少性を演出(例:「この先生の指導を受けられるのはこの日だけ」)。

田村 芙美子さんの投稿
6/4 お天気回復 今日もテラスにゴロンと横になりコアフィットエクササイズ。軽度認知症予防に威力発揮はPWサークルです。皆さんとお喋りの社会性と上・下両半身運動の一石二鳥。そしてパタカラ・スクワットとオーラルトレーニングで誤嚥も防げそうです。午後本覚寺でドラマ撮影していました。アレかな?

株式会社シナノ(sinano)さんの投稿
Welcome to SINANO☺️ 北海道から九州まで、 全国のスポーツ用品店さんたちが、 シナノを見学にいらっしゃいました☺️ 工場の見学👀 ポールウォーキングの講習🏃‍♂️ シナノについて⛷️ 盛りだくさんでご案内☺️ 今も昔も地域に根付いたスポーツ店の皆さんに 支えられていますね😊 今後ともよろしくお願いいたします🙏 #SINANO #シナノ #工場見学 #ポールウォーキング

長谷川 弘道さんの投稿
本日は、名古屋市緑区の保健センターにおいて、保健師、介護関係者、地域のまちづくり関係者の皆さん、20名ほどにお集まりいただき、ポールウォーキング講座を担当させていただきました。 こちらでは4年ほど前にも認知症予防の一環として保健師さんの皆さんにポールウォーキング講座を担当いたしましたが、久しぶりの今回の講座でした。 今後、このポールウォーキングを地域で広げていきたい、あるいは街の活性化に繋げたいというコンセプトのもと、まずは核となる今回の皆さんにPWを学んでいただき、そこから発信していきながら、住民の皆さんに広げていく計画とのことです。 この地域はアップダウンがあるので、PWは使い勝手が良いですね。 とくに、高齢の皆さんには活用いただきたいです。 本日を第一弾として、第二、第三と今後につなげて行っていただきたいです。 自治体でのPW講座をここ15年ほどやってきておりますが、うまくいくところも、途中挫折するところとありますが、その違いは、やはり、スタートアップのところでは自治体の皆さんが、市民の皆さんに対してしっかりフォローを取れるかどうかです。 保健センターがいつまでもやることではないのですが、最初から、市民に振ってしまうと大概失敗します。 最初は丁寧に、少し時間とお金をかけて、丁寧に育てていく度量が必要です。 是非、こちらの保健センターではそのことを踏まえて、今後を見守らせていただきます。 皆さん、応援しています📣 #ポールウォーキング #緑保健センター #街づくり

水間 孝之さんの投稿
第14回日本ノルディック・ポール・ウォーク学術大会6日倉吉市で開催されました。 市民公開講座は荻原長野市市長と広田倉吉市市長による―ウォーキングコース創生ー歩ける街づくりー大変盛り上がる対談でした‼️ お疲れ様でした‼️

長岡智津子さんの投稿
初上陸

田村 芙美子さんの投稿
6/7 梅雨入りを目前に紫陽花の季節が到来。二階堂PWは嬉しいお天気に恵まれました。風が涼しく熱中症の心配はなく元気に歩けました。人混みの紫陽花のメッカ長谷~成就院~明月院より早い紫陽花の開花(出会った人力車さんの説明)を堪能できました。見上げる高いところから花の滝のよう。まずはピンク編。昨日の渋谷のシンプル紫陽花とは別人の鎌倉紫陽花ロードです(自慢の紫陽花ロードが幾つもありますね)

佐藤 ヒロ子さんの投稿
#これが信州大学インターバル速歩 #船橋ウォーキングソサイエティ 暑くなる前に #土曜日定例会 も  アプリを使って実践しました 9分間の体力測定   からの #15分間インターバル速歩 動け〜#ミトコンドリア つくれ #乳酸 今迄のインターバルとは   強度が全く違います! 辛いけれど頑張れるのは 理由も運動強度可視化も明確 そして励む仲間がいるからでしょう #インターバル速歩佐藤珠美コーチ からの指導を受けて自主練   2025/6/7

中村 理さんの投稿
佐久ポールウォーキング協会より 〜岩村田PW散策〜 「佐久歴史の道案内人の会」の皆さんの蘊蓄ガイド付で、約5km/2時間半の岩村田East areaの散策でした。 岩村田城址-湯川沿い/ヒカリゴケ-農業用水-遊廓跡-鼻顔稲荷神社-大神宮神社/聖徳太子像-信濃石〜と盛り沢山のガイドが有り普段の散策より👀〜👂〜🧠を使い皆さん趣きのあったモノとなった様でした❗️ 来年も蘊蓄ガイド期待です‼️

田村 芙美子さんの投稿
6/9 雲が空全体を薄く覆い夕方からは雨予報。杉ポ友人のNW鎌倉遠足の下見にお付き合いの1日。良~く思い出したら杉ポ以前に駒沢にいらしたのが最初でした。登山家なので鎌倉程度の低山を歩くのは朝飯前。スタートは東勝寺腹切りやぐらから 大小の寺社巡りをしながら逗子小坪へ。現存する築港遺跡として日本最古の和賀江湾で今日は面白い体験をしました(コメ欄に) 月九ドラマを観ていて遅い投稿になりました💦

遠藤 恵子さんの投稿
さっ、午後は【BasicStepAerobics】(踏み台昇降運動)のレッスン! 大雨☔️にならなくてホッ!! (佐賀県と大分県は非常に警戒が必要な状況のようです。安全を最優先にお過ごしください🙏) 午前は休講だったとはいえ…歩数なんと! 1000歩にも届かず🤣 掃除・洗濯→ゴロゴロ…これはマジで“やば歩数”💦 「1日8000歩」はやっぱムリ〜😣(日常生活動作含む) 休息も大事だけど、これが毎日続いたら…身体は朽ちる😂 身体は動かさないと錆びますよね💦 マジで”やば歩数” 動き過ぎもいかがなものか?だが 動かなさ過ぎはOUT!! さっ、今からしっかり動きまっす🔥

長谷川 弘道さんの投稿
昨日は、愛知県は丹羽郡大口町で、老人クラブ連合会の皆様に「これだけ体操」をご紹介して参りました♪ 雨模様で、自転車で来られる方もいらっしゃいますので足が遠のくかなと思っておりましたが、40名を超える皆様にご参集いただきました。 皆さん、ありがとうございました。 老人クラブですので、参加者の中心は70歳代の皆さんでしたが、最高齢者は94歳の男性の方! この94歳の方もそうでしたが、皆さんお若いですよ❗️ 最初のご挨拶のところで、「私も65歳となり、皆様と同じくシニア世代です❗️」と申し上げ途端に、皆さん一斉に「若いね〜‼️」😅 確かに、私がこの中では一番若かったですね❗️😁 65歳にして、若いね‼️と言われるのは、嬉しいような気もしますが、若干複雑な心境になりました😅 さて今回の講座テーマは『これだけ体操』。今回はシニア世代の皆様でしたので平仮名にしたのですが、実は、この“これだけ”というキーワードは以前から頭に浮かんでいて、これをローマ字表記にで“koredake体操”として、ストレッチ、筋トレ、ウォーキング、自律神経コンディショニング、脳トレ、また子どもたちや親子で楽しめるものなど、色々なバリエーションを作ってまいります。 夏からは、大口町からの委託事業でこの体操をオンライン配信も活用して、子供からシニア世代まで、どなたでも気軽に、生活の一場面でちょいとやってみるという感覚で、しかもあれもこれもではなく、『これだけ“koredake”』でいいんです☺️と、ハードルをぐーんと下げて、とにかくやる‼️ことをモットーにして、町民の皆さんに保健センターの皆さんのる力を合わせて発信していきます‼️ #大口町 #老人クラブ #これだけ体操 #koredake体操

田村 芙美子さんの投稿
6/11 湿度が高く少し動くだけで汗が滲み出てきます💦 今日は熱中症対策よりMCI(軽度認知障害)対策に力を入れ 取り組みました。脳と身体を連動して素早く正しい反応!が思ったより難しい。一生懸命トライアル!「歩かないと歩けなくなる」ように「使わないと動かなくなる」のを防ぎます。詐欺電話に引っ掛からない訓練も。帰宅後エレベーター(リフト)点検の間TVのザ・インターネットが面白く思わず最後まで観てしまいました。 ※MCIとはMild Cognitive Impairmentの、略

田村 芙美子さんの投稿
6/12 お天気は一転☀ クーラーの効いたホールで今日から木曜クラスも計測が始まりました。脂肪率と筋肉率が近付いて来るといいですね。体年齢は実年齢より概ね10歳若いかたが多いのは普段から運動しているからだと思います。運動不足のまだお若い包括の Aさんだけ体年齢が5歳老けていたので大笑い🤣 自分の生年月日を昭和では言えるが、西暦ではわからない、というかたお1人!珍しいです。 教室の帰りに皆さんとガストでお茶会🍨 3食タンパク質を採り 運動をして お喋りをしてこれだけ笑えば夜はぐっすりzzzz認知症も近寄らないでしょう。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
#船橋ウォーキングサソイエティ 木曜日行田公園定例会 ポールを使うウォーキングですが たまにはポールを置いての基礎練習 も入ります 重心の移動の練習後は ポールを持って外周と内周 そして「インターバル速歩」 と3つのグループに分かれて いい汗かきました。

・スマイルチームさんの投稿:6月の遠足
動画①

動画②

校條 諭さんの投稿
緑深い新宿御苑をノルディックウォーキングで 気まポ(気ままにポール歩きの会)は土曜日(6月14日)無事開催できました。予報通り、雨無く曇り空で、快適に歩けました。 御苑は本当に変化に富んでいるので、みなさん気ままにあちこち立ち止まって、時間がどんどん過ぎていきます。 外苑のイチョウ並木まで欲張るつもりでしたが、御苑でゆっくりしすぎたので、国立競技場の外側を一周して御苑に戻りました。 御苑は、その日のうちなら再入場できます。全員高齢者料金で250円。 午後1時過ぎ、新宿御苑駅近くの町中華にたどり着き、カンパイ&ランチ。歩数約14000歩でした。 ※写真は田村和史君(高校同級生)からかなりいただきました。

田村 芙美子さんの投稿
6/15 朝の豪雨は嘘のようにからっと上がって午後は真夏の太陽。テレジア会七里ヶ浜ホームでポールウォーキング初講習会。江ノ電鎌倉高校前近くの見晴らしの良い高台からは遠くにヨット⛵近くではサーフィン☀🌊🏂を楽しむ様子が見えました。 以前からご依頼いただいていたPW初めての方々のための会でしたが、ホーム入居の方々から手を振って頂いて私も振り返し、母の施設時代を思いだしじわっと来ました😢 講習会は皆さん興味津々、熱心で半歩広く!という前に大股揃い。なんば歩き?フレイル? 質問も沢山でした。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
いきなりの暑さに 会場到着までにフゥフゥ!! 2025/6/16 皆さん余裕を持って参加 慌てる事もなく 座位→立位で  #ストレッチと筋トレ を30分 クーラーの中で快適に運動 あっという間に終わります #ラダーでコグニサイズ #しっかり歩き に分かれて 頭と身体のサビつきを剥がします 途中疲れたらお休みしながら  本日も #シニアポールウォーキング みんな元気でした #船橋ウォーキングサソイエティ 「万博に行って来ました!  初日は17000歩  二日目は12000歩 こんなに歩けるように なったなんて! 入院していた時、こんな日が 来るとは思わなかった」   と嬉しい報告を頂きました。 「シニアポールウォーキング」 のお陰と言って下さいますが ご本人の前向きな心と頑張りが 奇跡を生むと思います。

田村 芙美子さんの投稿
6/17  外出自粛、激しい運動は控えましょう!の注意に冷えピタなど持って広町緑地でPW定例会実施。強い日射しでしたが、広町の緑のなかはひんやりしてワンのお散歩も 小さな子どもたちも元気に歩いていました。夜はホタルシーズンですが蚊🦟がいるかも。帰りの道の暑さが心配なので今日は30分早く切り上げました(ランチが混むので?)帰宅後 何気なく観たBSの「秘境+鉄道 ガボン」。旧フランス領ガボン🇬🇦はシュバイツァー博士の国だったのですね。良い番組でした。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
猛将日です❗️  暑さと湿気が凄い💦  でも元気です!  2025/6/17 #船橋ウォーキングソサイエティ #火曜日美姿勢ウォーキング  いつもは歩かないロードを探検  木立の中   イベント広場からサイクリング  ロードの抜け道  植え込み中の花壇  「ニイタカヤマ二ノボレ」   行田無線塔記念碑を見上げ  泰山木の花を愛でて 涼を求めながら #行田公園ぐるり一筆書きウォーク  途中で希望者は5分間の  「#インターバル速歩」  習慣迄の小さな  確実な1歩の積み重ねで  病気知らずの体づくり

大内 克泰さんの投稿
㊗️7周年 おかげさまで7周年を迎えることが出来ました😌 国からの復興費用の打切りにより、突然告げられた小学校での運動能力向上・肥満予防事業の終了。それまでの市と教育委員会の責任のなすり合いに嫌気が差し、店舗を構えて人財育成に取り組もうと考えました。 幸いにも紹介からすぐに物件が見つかり、出来ることからコツコツと積んでこれたのも、応援していただいた方々のおかげに他なりません🙇 今後も引き続き宜しくお願い致します🙇

田村 芙美子さんの投稿
6/18 猛暑日 北鎌倉市場スタジオで脳トレ・コアトレのあと杉浦コーチ始め皆さんと 円覚寺大鐘・弁天堂までポールを頼りに長い階段を登り(階段途中に蛇の脱け殻と抜け出た縞蛇本人確認)。かつての弁天茶屋のあとのレストラン「航」の出張店で緑の風に吹かれ乍ら、美味しいランチを頂いてきました。見晴らし抜群、お洒落な器で流石美味しい食事でした。ステップトレーニングもできて一石二鳥。また行きたいです。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【どの時間帯に入れようか?】 2025/6/19 この暑さで夕方のウォーキング は厳しいので今朝は朝活! バナナ1本食べ水分補給後に出発 朝は自転車も車も多い… コース選びに頭も活性化(笑) 「インターバル速歩」開始 無料アプリ開始が5/15から 移行して有料アプリ開始が6/3  有料アプリはアドバイスも  入って来る。  突然の暑さをアプリは感知せず  今日のコメントは手厳しい(笑) 朝活で知人から     お野菜を頂く    嬉しい(⁠◍⁠•⁠ᴗ⁠•⁠◍⁠)⁠❤     インゲン大好き

スマイルチームさんの投稿
#ポールウォーキング 私も関わっている地域に 悠々シニアスタッフに向けての研修会をポールウォーキングマスターコーチの村上コーチが講師でいらして下さいました 村上コーチとはこの数年は電話やメッセージでは連絡とっていましたが 対面は久しぶりでした お互いの近況報告や村上コーチのやられているポール以外の指導の話など聞く事ができました ありがとうございました 次は◯◯⚪︎◯ですね〜 スマイルチームのメンバーも参加出来たらと考えています #地域包括支援センター #悠々シニアスタッフ

遠藤 恵子さんの投稿
【2023年6月ポールウォーキング体験イベント開催】の様子‼️ #ポールウォーキング #イベント #体験レッスン #芦屋町 #遠賀郡芦屋町 #夏井ヶ浜 #はまゆう公園 #恋人の聖地 #紫陽花 #2023年 #スポーツ推進委員会 #社会教育係 #ゲンキクリエイターケイコ #ポールウォーキングマスターコーチプロ #福岡県 #町民 #自治体

Ruri Nissatoさんの投稿
先々週、ポールを持つ仲間十数人と秩父三峯神社と小鹿野町を旅しました。 何キロ歩くとか競争するとか何もなく仲間達と旅するのもまた楽しいものでした。 Facebookにいない方々が多く顔写真は無しで景色のみ。 まだ梅雨空で霧がかかった涼しい日でした。 写真は皆さんから頂いたものが殆どで順不同です🤳 しばらく休みなしだったのて頭の中がキリキリ舞いで 「もう計画するのやだー😭」と愚痴ってごめんなさい🙇‍♀️ 自己管理は自分の責任。汗 昨日今日と休んで落ち着きました。汗 皆さんが楽しい楽しいと喜んで下さり、 何と嬉しいことか。。。 ひと息ついた頃にはグチったのも忘れ、 「次はあそこ行って♨️あれしてこれして」などと また次の旅を妄想しているワタシなのでした。

田村 芙美子さんの投稿
6/22 青空に夏の太陽でしたがとても心地良い風に吹かれて逗子市ポールウォーキング会実施できました。自宅庭に入り込んだ青大将を集合の椿公園の奥に放した◎さん、洗濯物の籠に蜂が入っていて親指を刺され急遽欠席の○さん、思いがけないことが起きます。次回は30分繰り上げます。今日は休憩中にグループに別れて「土瓶・茶瓶」ゲームで脳を活性化しました(笑)沖縄の花デイゴと立派な合歓木が素晴らしい咲きっぷりでした。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
海老川ノウゼンカツラトンネルを くぐり上流の木陰へ向いました。 風がぬける場所で ウォーミングアップは 新メニューで! 川面を渡る風を受け 爽やかに歩き終えました♬  #船橋ウォーキングソサイエティ #土曜海老川定例会 #ポールを使うウォーキング #ノルディックウォーキング #ポールウォーキング #ノルディックウォーク  #mcl

校條 諭さんの投稿
「タビランド」に行ってきました。東京都あきる野市。 タビランドというのは、医師兼作家(著書300点以上!)の 米山 公啓先生がDIYに凝りながら作ってきている、ドッグランとグランピング場を兼ねたような空間です。ですから、タビランドの主は愛犬の豆柴たたみちゃんです。 一行は、私が毎月やっている気まポ(気ままにポール歩き)のメンバー6人と近未来研究会メンバー石原さん、それにネパール出身の武田座奈久さんです。 米山先生と石原さん、私は近未来研の仲間です。武田さんは、以前浜田山でインド・ネパール料理店を経営していて、ポール歩きの会ではたびたびお世話になりましたし、近未来研の会場としても助けていただきました。 タビランドでさんざんごちそうになったあと、隣のログハウスに移ったのですが、居心地がよすぎて、合計4時間半くらい長居してしまいました。 米山先生との出会いは、もう10年以上前になると思います。先生がウォーキングを推奨する本を出しておられて、その中でノルディックウォーキングのことを紹介されていました。それで連絡をとって会っていただきました。 先生にはNPO法人みんなの元気学校の特別顧問でもあります。ノーギャラだし、もう忘れておられると思いますが(^^)。 医療の世界は曲がり角に来ていると言われています。医師兼作家の視野に加え反骨精神もある先生には、改めて社会的な発信を期待しています!

遠藤 恵子さんの投稿
【足からコツコツ健康ライフ】 〜ポールウォーキング&セルフフットケア講座〜 先日のこと! 八幡大谷市民センターでの2回連続講座が無事終了しました! 八幡大谷市民センター館長にご依頼いただいて7年目にしてようやく実現しました✨️✨️✨️ しかも2講座ご依頼いただきまして ご縁に感謝です! とても嬉しく思いました! ✨1回目はポールウォーキングをみっちり2時間!! 参加者の皆さんの“学びたい熱”がすごくて部屋に入った瞬間ちょっと圧倒されてしまいました💦(笑) でもそれは本気の気迫🔥 「膝の痛みを改善したい」「ポールを活かしたい」など皆さんの目的や思いが真っ直ぐに伝わってきて私も全力で向き合いました🫡 ポールを持って歩くと姿勢もよくなるし歩くことに自信が持てることなる、すたすた歩けて気持ちいいと言っていただきました! みなさんの本気の気迫がすごくて 2時間じゃあたりなかったですねぇwww ✨2回目は前回の復習+セルフフットケア👣 ポールウォーキングの復習の前に ダイヤモンドカットボールを使いながら足骨格にアプローチ🦶 お天気よかったら外歩きをおこなう予定でしたが残念ながら土砂降り//☂// 足のケアははじめての方がほとんどで 足指の動きやバランスの変化、特に床を捉えて歩くという感覚は「目からウロコ!」の声が続々でした✨ 足はからだを支える土台👣 動けること、立てること、歩けること、 そのすべてを支えているのは「足」 私自身の実体験からも、足のケアの大切さを強く感じています。 年齢を重ねるほどに、足元からのケアが未来のからだづくりにつながります✨ そして…なんと!今回、とても嬉しいことがもうひとつありました!!(ひとつめは7年越しの実現) 以前、取材でお世話になった某役場の広報担当の方にも2講座ご参加いただいて数年ぶりのリアル再会に感激😭 【足からコツコツ健康ライフ】講座にご参加くださった皆さんにとって有意義な時間になっていたら嬉しいですが… 実は、私自身にとってもとても有意義で、学びの多い時間でした✨ これからも地域の皆様の 「健康ライフ」をサポートしていけたらと思います!! 【ポールウォーキング】と【セルフフットケア】のコラボは最強🔥💪 【ポールウォーキング】 【セルフフットケア】単発でも、もちろんOK👌 講座のリクエストお待ちしてます🌟 #ポールウォーキング #セルフフットケア #健康づくり #足から健康 #ダイヤモンドカットボール #ボディケア #地域のつながり #再会に感謝 #八幡大谷市民センター #ゲンキクリエイターケイコ #フットセラピスト #市民講座

杉浦 伸郎さんの投稿
梅雨の晴れ間を楽しみながら 暑熱順化。 地元鎌倉インターナショナルFCのピッチを頻繁に休憩を挟みながら気持ちよく歩きました。フレイル予防、お出かけ促進、多世代交流と、従来活動の標準化モデルがカタチになってきました。

田村 芙美子さんの投稿
6/25 大船・北鎌倉地域中心の「生き生きウォーク&健康測定会」開催。なんとなんとなんと!悪天候のはずの朝から、雨が降ったのはピタリ始まる直前までと終了後。皆さん濡れずにゴールドクレストスタジアムの芝生を闊歩できました。骨量・歩幅等々チェックしたあとは 認知症・介護予防の歩き方教室。速歩を、慌て急ぎ足ではなく 肩を下げ、前を見て、しっかり歩きで1日5000歩(その中に8分のしっかり中強度歩き:2分×4も可)を体験しました。

田村 芙美子さんの投稿
6/26 6月最後の教室はなごやかセンターで貯筋クラスでした。暑い中参加されたメンバーで7-8月の予定を決めました。8月のお盆の14日だけお休みに。暑さなど何のその、皆さんやる気満々です。今日の計測で筋肉率が脂肪率をオーバーする男性が!目を閉じて足踏み→前に進む人、後ろに下がる人 ぶつかって大笑い。骨盤の傾きがわかります。

NPO法人船橋ウォーキング・ソサイエティさんの投稿
2025/6/26 2本のポールを使うウォーキング 木曜日 | 船橋ウォーキング・ソサイエティ

遠藤 恵子さんの投稿
【介護予防運動教室でポールウォーキング🚶‍♀️✨】 本日の介護予防運動教室では ポールウォーキングやってみたぁーーーー!!というリクエストにお応えしてポールウォーキングにチャレンジしていただきました🥳 最初はちょっと戸惑いながらも、みなさん一歩一歩前へ👏 「ものすごく脳を使った~!」 「自然に歩幅が広がるのね、すごい!」 そんな嬉しい声も😊 はじめての刺激が、心と体に心地よいスパイスとなりました💫 #ポールウォーキング #室内 #脳を鍛える #姿勢改善 #歩行能力 #歩行運動 #転倒予防 #介護予防運動 #歩くこと #歩けるからだ #動けるからだ #北九州 #ゲンキクリエイターケイコ #福岡県 #ポールウォーキングマスターコーチプロ

田村 芙美子さんの投稿
6/29   友あり  遠方より来る  また楽しからずや

 

来月以降の開催
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2.関連学術ニュース
2-1)今年は、6月4日から10日が『歯と口の健康週間』でした。
**以下は、厚労省ホームページ『歯と口の健康週間2025』からの転載です**
〇目 的
この週間は、歯と口の健康に関する正しい知識を国民に対して普及啓発するとともに、歯科疾患の予防に関する適切な習慣の定着を図り、併せてその早期発見及び早期治療等を徹底することにより歯の寿命を延ばし、もって国民の健康の保持増進に寄与することを目的とする。
〇標 語
歯みがきで 丈夫な体の 基礎づくり
〇重点目標
心と体を支える歯と口の健康づくり
~生涯にわたる口腔健康管理の推進~
乳幼児期から高齢期まですべてのライフステージにおける歯と口の健康に関する正しい知識を啓発するとともに、適切なセルフケアと定期的なプロフェッショナルケアを推進することが、健やかな心と体を育むために重要であることから、「心と体を支える歯と口の健康づくり」を重点目標とする。

関連情報
1) オーラルケア(口腔ケア)
お口のケアが全身の健康にも影響していることをご存じですか? 日本人の半数は中等度以上の歯周病にかかっているとされていますが、近年、その歯周病が糖尿病や大腸がん、認知症などさまざまな身体の病気と関係があることを示す報告が相次いでいます。また、歯周病やむし歯によって歯を失ったままにしておくと体の筋力バランスが崩れ、転倒しやすくなることもわかってきました(iiha:歯と口の健康に関するコラム『歯周病は万病のもと!? お口のケアで身体いつまでも若々しく』より抜粋)。
参考iiha歯と口の健康に関するコラム
参考8020推進財団(トップページにリンクします)
参考日本歯科医師会(トップページにリンクします)

2)オーラルフレイル
地域在住高齢者を対象とした研究報告では、口腔機能の軽微な低下の重複を意味するオーラルフレイルは低栄養のリスクとなるだけでなく、食品摂取の多様性、孤食や社会とのつながりとも関連することが報告されている1)-4)。口腔の健康状態は、心身の状態や生活習慣とも深く関わるため、オーラルフレイルへの対応では、口腔機能の改善だけでなく、十分な栄養摂取も含め、食べる楽しみやQOLなど、「こころ」と「からだ」の健康を支えることが目標となる。オーラルフレイルの予防と改善は、今現在生じている兆候に加えて、潜在的なリスクを踏まえて、キュアとケアの両輪で対応していくこととなる(オーラルフレイルの予防と改善 | 健康長寿ネットより抜粋)。
 図1 オーラルフレイルへの対応はキュアとケアの両輪

参考オーラルフレイルの予防と改善 | 健康長寿ネット
参考オーラルフレイルと栄養 | 健康長寿ネット
参考エイジングアンドヘルス 2023年第31巻4号 | 公益財団  法人 長寿科学振興財団

 

2-2)岐阜大学医学部下畑先生からの最新医学情報(2025年6月)
・感慨深かった日本医学会連合・TEAMS事業シンポジウム「いつまでも健康で美味しく食べる」
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年5月31日のFB投稿です**
第126回日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会総会・学術講演会において開催された標題のシンポジウムにて,「神経筋疾患や脳血管障害を見落とさないために」という講演の機会を頂戴しました.本シンポジウムは,多学会の連携によって嚥下障害への理解と対策を広める日本医学会TEAMS事業の一環として開催されたものです.
私は,嚥下障害を呈する代表的な神経疾患を概説したうえで,①嚥下障害を初発症状としうる神経疾患としてALS,封入体筋炎,重症筋無力症,Wallenberg症候群などを念頭に置く必要があること,②咽頭期のみならず,近年とくに食道期の障害にも注目が集まっていることについて解説いたしました.スライドは以下のリンクよりご覧いただけます.
https://www.docswell.com/…/800…/5YD4X3-2025-05-31-053128
いくつか感慨深い出来事がありました.まず新潟大学時代に摂食・嚥下障害について一緒に学んだ東京大学リハビリテーション部の兼岡麻子先生と,時を経て同じ壇上に立つ機会を得たことです.指導医としてまだ駆け出しの頃,神経難病患者さんの摂食・嚥下障害を何とかしないといけないという一心で,摂食・嚥下医療の泰斗,植田耕一郎教授のもとを訪ね,その後,井上誠教授をはじめとする歯学部の先生方と共同で診療や研究に携わるなかで,言語聴覚士の兼岡先生と出会い,いろいろ教えていただきました.あの頃の思い出がよみがえりました.
また,東北大学の海老原覚教授がご講演で語られた,私達が終末期の患者さんに対してよく使う指示,「お楽しみ程度の経口摂取」に潜む落とし穴のご指摘にも深く心を動かされました.数口のゼリーが果たして本当に「楽しみ」になっているのか?それは患者さんにとって「美味しい」「嬉しい」ものであるのか?食べたときの表情や仕草に喜びは現れているか?あるいは,その摂取が体位変換やむせ込み,吸引といった苦痛を伴うものになってはいないか?私たちは,患者さんの立場に立ち,真に寄り添った診療ができているのか・・・改めて自問する機会となりました.
講演後は藤本保志教授や神山百合香教授など日本摂食・嚥下栄養学会で知り合った先生方から温かいお声がけをいただき,大変,嬉しかったです.貴重な機会をいただきどうもありがとうございました!
司会
香取 幸夫 東北大学教授
上羽 瑠美 東京大学摂食嚥下センター准教授
シンポジスト
杉山 庸一郎 佐賀大学教授
兼岡 麻子 東京大学リハビリテーション部主任・摂食嚥下センター副センター長(日本言語聴覚士協会)
末廣  篤 京都大学特定准教授
海老原 覚 東北大学臨床障害学教授(日本老年学会)
下畑 享良 岐阜大学脳神経内科教授(日本神経学会)

・家族性ALS(FUS遺伝子変異)は予防でき,かつ回復しうる ―jacifusen治療の可能性と課題―
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年6月3日のFB投稿です**
難攻不落とされてきた神経難病,筋萎縮性側索硬化症(ALS)の治療の実現は,私たち脳神経内科医にとって,まさに長年の悲願と呼ぶべきものです.近年,治療法開発に向けて目覚ましい進展が見られるなかでも,とくにSOD1遺伝子変異を有する家族性ALSに対しては,その遺伝子発現を抑制するアンチセンスオリゴヌクレオチド製剤「トフェルセン(tofersen)」が臨床応用され,治療の手が届く時代が到来しつつあります.同様に,FUS遺伝子変異によって発症する家族性ALS(FUS-ALS)も注目すべき疾患の一つです.これは若年で発症し,極めて急速に進行することが多いため,これまで非常に予後不良なタイプとして知られてきました.このたび,Columbia大学を中心とする多施設共同研究グループは,FUS pre-mRNAを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチド「jacifusen」の効果と安全性を検討したケースシリーズの結果を報告しました.アメリカとスイスの5つの医療機関で実施された成果をまとめたもので,Lancet誌に報告されました.
対象は16〜45歳(中央値26歳)のFUS変異保有者12名.うち6名が家族性ALS,6名が孤発性でした.FUS変異は6種類あり,そのうち4種類は病原性と判定され,2種類は意義不明とされました(pPro525Leuが4名で最多).初発症状は四肢発症が7名,球麻痺型が3名,呼吸発症が1名,1名は無症候でした.診断時に明らかなALSとされていたのは10名で,1名は軽症,1名は発症前段階(pre-symptomatic stage)でした.Jacifusenは髄腔内投与され,月1回,最大120 mgの用量で最長33.9か月継続されました.主要評価項目は安全性であり,副次的に神経軸索障害のバイオマーカーである脳脊髄液中のneurofilament light chain(NfL)濃度と,機能評価尺度ALSFRS-Rによって治療効果を評価しました.
さて結果ですが,jacifusenは比較的良好な安全性を示しました.副作用は主に穿刺部位の腰痛や頭痛など軽微なものでした.またjacifusenによって,NfL濃度は多くの症例で有意に低下し,特に病原性の高いpPro525Leu変異を有する患者群(症例1,2,10,12)では62〜83%の低下が認められました(図1A).またALSFRS-Rスコアについては,症例1,2,10,12などではNfLの低下と並行してスコアの推移が確認され,とくに症例10では一度低下したスコアが10か月目以降に回復に転じ,機能改善を示した点は注目に値します(図1Bの矢印).一方で,症例1および12はその後死亡しており,jacifusenの有効性は一定の限界があることが示されました.また,症例11では治療開始時には無症状でしたが,jacifusen治療によって電気生理学的異常の改善とNfL濃度の正常範囲内の維持が確認され,発症前段階での介入による発症予防の可能性が示唆されました.
また剖検によるFUS蛋白の解析では,jacifusen投与群ではFUS蛋白の発現が有意に低下していることが運動皮質の凍結組織を用いたウェスタンブロットにて確認されました(図右).特に死亡時点が最終投与から2回の半減期以内であった3例(症例1,12,6)では,治療を受けていない患者と比べて66〜90%も低下しており,jacifusenがFUSに対して明確な作用を及ぼしていたことが示唆されました.
ただし,全例が機能的改善を示したわけではなく,jacifusenが「効く人」と「効かない人」の違いについても考察されています.jacifusenが効果を示しやすいのは,病原性の高い変異(とくにpPro525Leu)を有し,発症早期あるいは前症候性の段階で治療を開始し,かつ長期かつ一貫した投与を受けた症例であると考えられます.また治療開始時にALSFRS-Rスコアが比較的良好であることも予後を左右する重要な因子でした.逆に治療開始が遅れた場合や,jacifusenの投与が断続的であった症例(症例5)では,FUS蛋白の減少が不十分で,臨床的な改善には至らなかったものと考えられました.
現在,国際共同の第1–3相二重盲検プラセボ対照試験(NCT04768972)が進行中だそうです.本研究の成果はこの新規治療の有効性と限界を示す意味で示唆に富み,ALSの疾患修飾治療の実現に向けた重要な一歩と考えられました.
Shneider NA, et al. Antisense oligonucleotide jacifusen for FUS-ALS: an investigator-initiated, multicentre, open-label case series. Lancet. 2025 May 22:S0140-6736(25)00513-6. (doi.org/10.1016/S0140-6736(25)00513-6. )

・特発性正常圧水頭症において,シャント術はグリンパティック系の機能を回復する
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年6月5日のFB投稿です**
特発性正常圧水頭症(idiopathic normal pressure hydrocephalus:iNPH)は,歩行障害,認知機能障害,尿失禁を3徴とし,脳室シャント術が有効とされている疾患です.しかし,シャント術の治療効果のメカニズムについては,いまだ解明されていません.今回,中国の研究グループより,iNPHにおけるグリンパティック系の機能障害と,シャント術によるその回復についての研究がEur J Neurol誌に報告されました.
本研究では,iNPH患者35名と健常対照者40名を対象に,頭部MRIと神経心理学的評価を実施し,さらに術後3か月の時点で15名のiNPH患者に再評価を行いました.グリンパティック系の機能評価には,拡散テンソル画像(DTI)を用いたALPS(Analysis along the perivascular space)indexが用いられました.これは脳内の動脈周囲腔(perivascular space:PVS)に沿った水分子の拡散のしやすさを測定し,脳の老廃物排出経路としてのグリンパティック系の機能を非侵襲的に数値化したものです.一般に,この値が低い場合はグリンパティック系の機能低下を示唆します.
さて結果ですが,術前のiNPH患者では,健常対照者と比べてALPS indexが有意に低下していました(平均 0.9988 ± 0.1261 対 1.331 ± 0.1623,p < 0.0001)(図A).このことから,iNPHではグリンパティック系の機能が障害されていることが示唆されます.さらに図Bでは,ALPS indexと脳室体積との間に有意な負の相関が認められ,グリンパティック系の機能が低いほど脳室体積が大きい傾向を示しました(ただしその因果関係までは断定できません).加えてROC解析では,ALPS indexのAUCが0.953と非常に高く,診断指標としての有用性も確認されました.
さらに注目すべき点は,術後3か月の評価においてALPS indexが有意に改善した点です(術前 1.026 ± 0.145 から術後 1.116 ± 0.135,p < 0.001)(図C).この改善は,シャント術による脳室の除圧や脳血流改善がグリンパティック系の機能の回復をもたらしたことを示しており,グリンパティック系が可塑的である可能性を示唆します.またALPS indexの変化量(ΔALPS)は,認知機能評価であるMMSEの変化量(ΔMMSE)と有意な正の相関を示しました(β = 4.74,p = 0.001).重回帰分析では,ΔMMSEの68.13%が年齢とΔALPSによって説明されることも明らかとなり,グリンパティック系の機能の改善が認知機能回復に寄与している可能性が強く示唆されました.
以上より,グリンパティック系の機能障害がiNPHの病態の一端を担っており,シャント術によるその回復が認知機能の改善に結びつくことを明確に示しました.今後,ALPS indexがシャント術の適応評価や予後予測に活用できるバイオマーカーとなるか検討されていくものと思われます.
Yang Y, et al. Alterations of Glymphatic System Before and After Shunt Surgery in Patients With Idiopathic Normal Pressure Hydrocephalus: A Longitudinal Study. Eur J Neurol. 2025 May;32(5):e70200.(doi.org/10.1111/ene.70200.)

・「プラスタミネーション」とは何か? ―マイクロ・ナノプラスチックとパーキンソン病の不気味な接点
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年6月8日のFB投稿です**
Movement Disorders誌の最新号に,イタリア・サレルノ大学のRoberto Erro先生らによって執筆された総説です.食品や水,大気などから体内に取り込まれるマイクロ・ナノプラスチック(MNPs)と心血管障害,認知症の関連が話題ですが,今度はパーキンソン病(PD)の発症や進行に深く関与する可能性が指摘されています.論文タイトルの「プラスタミネーション(plastamination)」は,昨年提唱された新語で,「plastic(プラスチック)」と「contamination(汚染)」を組み合わせたものです(Santoro et al., Curr Neuropharmacol 2024).
この総説では,MNPsが血液脳関門を通過して脳に蓄積することを裏付ける複数の研究が紹介されています.何と言っても,過去にご紹介した剖検例の解析で,肝臓や腎臓よりも7~30倍高濃度でMNPsが脳内に存在していたこと,また2016年から2024年にかけてその濃度が大きく上昇していたという報告が紹介されています(Nihart et al., Nat Med 2025).この結果は,脳がプラスチック粒子を効率的に除去できない臓器であることを明確に示唆しています.

つぎにプラスチックは口腔摂取や吸入に加え,嗅神経を介しても脳に到達することが紹介されています(Amato-Lourenço et al., JAMA Netw Open 2024).剖検例の検討で,15名のうち8名(53%)の嗅球にマイクロプラスチック(MPs)が確認されました(ナノプラスチックは技術的に調べられず).ポリプロピレン(43.8%)が最も多く,ついでナイロン,ポリアミド,ポリエチレンビニルアセテートなどでした.MPsが嗅球に存在することは,空気中のプラスチック粒子が鼻腔の嗅上皮から篩骨篩板を経由して中枢神経系に移行する可能性を示唆します.
さらに著者らは,腸内環境の変化がPDに与える影響にも注目しています.MNPsは腸内細菌叢を変化させ,腸管バリアを破壊し,炎症を引き起こすことが知られており,これがα-シヌクレイン(α-syn)の異常折りたたみを促し,腸から脳への伝播を引き起こす可能性があります.また驚くべきことに,MNPsはα-synそのものと直接結合し,その凝集を促進することも判明しています.とくにポリスチレン系ナノ粒子は,α-synの疎水性ドメインと相互作用し,βシート構造の形成を加速します(Ghosal et al., J Phys Chem Lett 2024).この過程は細胞レベルだけでなく動物モデルでも確認されており,MNPs単独曝露で30%の野生型マウスにα-syn病理がde novoで出現したと報告されています(Liu et al., Sci Adv 2023).
MNPsによるドパミン神経系への影響も紹介されています.C57BL/6Jマウスにポリスチレンナノプラスチックを28日間経口投与したところ,血液脳関門を通過して脳内に移行し,黒質や線条体でATPの減少や関連遺伝子の発現低下を引き起こし,運動機能の低下やPD様の神経変性所見が生じました(Liang et al., J Hazard Mater 2022).snRNA-seqでは,とくに興奮性ニューロンでエネルギー代謝障害とミトコンドリア機能障害が顕著でした.また,細胞モデルでは,MNPsがミトファジー過剰誘導と細胞死を引き起こすことも報告されています(Huang et al., Part Fibre Toxicol 2023).
プラスチック汚染はOECDの将来予測によると2040年までに倍増することが予測されており,「予防原則(precautionary principle)」,つまり科学的に完全な証拠がまだない場合でも,重大な危険が予測される場合には,そのリスクを回避・最小限に抑えるための対策を講じるべきという考えに基づいた政策的・研究的介入が急務です.パーキンソン病の環境要因としてのプラスチックへの関心が今後高まるものと思われます.
Erro R, et al. Plastamination: A Rising Concern for Parkinson’s Disease. Movement Disorders. 2025.(doi.org/10.1002/mds.30253)

関連情報
マイクロプラスチックについては、2025年3月のニュース2025年2月のニュース2024年4月のニュースでも取り上げています。

・顔のマッサージで認知症予防ができる!?リンパに流す脳クリアランス療法の夜明け
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年6月10日のFB投稿です**
驚くべき論文がNature誌に掲載されました.脳脊髄液(CSF)は,脳内の老廃物や異常タンパク質を除去し,中枢神経系の恒常性を保つうえで重要な役割を果たしています(グリンファティック・システム).そのCSFの排出経路の一つとして,近年,頭蓋底から頸部リンパ節へと至るリンパ管ネットワークが注目を集めています.今回,韓国KAIST(Korea Advanced Institute of Science and Technology)などのグループは,このCSF排出経路を促進する物理的刺激法を開発し,マウスとカニクイザルにおいて有効性を確認しました.
研究では,Prox1–GFPマウスと呼ばれる遺伝子改変マウスを用いて,CSFの排出経路を可視化しています.このマウスは,リンパ管内皮細胞の転写因子であるProx1の発現領域で緑色蛍光タンパク質(GFP)を発現するように設計されており,リンパ管を生体内で蛍光観察することができます.著者らはこのモデルを用いて,CSFが眼窩周囲,鼻腔,硬口蓋のリンパ管を通り,頸部浅層リンパ管(superficial cervical lymphatics;scLVs)を経て,顎下リンパ節(submandibular lymph node;smLN)へ排出されることを明らかにしました(図1).この経路は,従来知られていた深頸リンパ管(deep cervical lymphatics;dcLVs)とは異なり,皮膚のすぐ下に位置しているため,外部からの操作が可能である点に特徴があります.また,マウスの約半分のCSFがこの浅頸リンパ経路を通じて排出されることも明らかにしています.
一方,加齢マウスの検討では,加齢により鼻腔や硬口蓋に存在するリンパ管ネットワークが萎縮し,CSF排出が約30%減少するそうです.またscLVs自体の構造や自発的な収縮機能は保たれていましたが(その平滑筋は交感神経による神経支配を受けるそうです),内皮の一酸化窒素合成酵素(eNOS)のシグナリングには加齢に伴う障害が見られ,この経路が機能低下する一因と考えられました.
ここからが著者らの真骨頂ですが,力を精密に制御できる機械刺激装置を開発し,皮膚越しにscLVsを軽く撫でるように刺激する方法を試みました.その結果,若齢マウスでは,5分間の低強度刺激により,scLVs内および顎下リンパ節へのCSF排出が2〜3倍に増加しました.印象的なのが図2で,低強度刺激を受けたマウスの頸部浅層リンパ管に,CSFが流れ込んでいることを示す赤い蛍光が明瞭に観察されています.しかし高強度刺激では蛍光がほとんど見られず,過剰な物理刺激(=圧迫)では逆効果になることも分かりました.また低強度刺激で,側脳室から注入したCSFトレーサーの濃度が大槽(cisterna magna)からの回収液で減少したことから,CSF全体の排出が促進されていたことも示唆されました.
この手法は,高齢マウスにおいても同様に有効であり,加齢により低下していたCSF排出量がほぼ若齢レベルにまで回復しました.わずか20分間の軽い皮膚刺激によって,scLVsとリンパ節へのCSF排出量がそれぞれ4.7倍,2.8倍にまで増加し,加齢による機能低下を補う可能性があることが分かりました.
以上の結果は,非侵襲的,かつ簡便な方法でCSFの排出を促進し,加齢や神経変性疾患による脳機能障害の予防・治療につながる可能性を強く示唆します.特に,睡眠やリンパ排出の障害が関与するとされるアルツハイマー病に対する応用が期待されます.私のよく知っている麻酔科医が「リンパに流す」とつぶやきながら顔のマッサージをしている姿を長年見て来ましたが,「彼女は正しかったのか」と大変驚きました.ただマッサージの仕方は考える必要があり,マウスの「眼窩周囲,鼻腔,硬口蓋のリンパ管を通り,頸部浅層リンパ管へ」という経路を考えると,ヒトでは図3のような感じになるのではないかと思います(たぶん).強く圧迫することなく,優しくゆっくりマッサージする感じがよいと思います.
Jin H, et al. Increased CSF drainage by non-invasive manipulation of cervical lymphatics. Nature. 2025. https://doi.org/10.1038/s41586-025-09052-5

関連情報
1)Nature誌に掲載された当該論文について、大阪大学名誉教授の宮坂昌之先生も2025年6月6日のFB投稿で、解説とご自身で考案された「脳洗い体操(俗称、ブレインウオッシング体操)」を紹介されています。
***以下、同記事よりの抜粋です**
私はかねてから「脳からの老廃物排出を増やすためには、頸部のリンパ流量を上げることが大事であり、このためには、首の回転運動、ひねり運動とともに上半身の回転運動、ひねり運動が有効であるはずである」と考えて、「脳洗い体操(俗称、ブレインウオッシング体操)」をいうものを考案しています。脳髄膜から頸部にかけてのリンパ流量が上がると、脳からの老廃物排出の効率が上がるので、これらの部分(頸部、肩、上半身)を積極的に動かすことは、神経機能の改善、特に記憶力低下に対して有効な方策になり得るはず、という考え方です。
2)当該論文の「要約(Abstract)」図1です(Chromeによる和訳)。
・要約
脳の周囲のくも膜下腔にある脳脊髄液(CSF)は首のリンパ節に排出されますが、その接続と調節を特定するのは困難でした1 , 2 , 3 , 4 , 5 , 6 , 7 , 8 , 9 , 10 , 11 , 12 , 13 , 14 , 15 , 16 , 17 , 18 , 19 , 20 , 21 , 22 , 23 , 24。本研究では、 Prox1 –GFPリンパ管レポーターマウスの蛍光トレーサーを使用して、CSFがリンパ管を通って浅頸部リンパ節に流出する経路をマッピングしました。脳脊髄液は頭蓋底の髄膜にある最初のリンパ管に入り、頭蓋外の眼窩周囲リンパ管、嗅覚リンパ管、鼻咽頭リンパ管、硬口蓋リンパ管を経て、平滑筋に覆われた浅頸リンパ管を通って顎下リンパ節へと続きます。成体マウスでのトレーサー研究では、頸部への脳脊髄液流出全体のかなりの量が浅頸リンパ節に排出されることが明らかになりました。しかし、老齢マウスは鼻粘膜と硬口蓋のリンパ管が少なく、頸リンパ節への脳脊髄液流出が減少していました。老齢マウスの浅頸リンパ管では、内皮型一酸化窒素合成酵素(eNOS)をコードするNos3の内皮細胞発現が増加していましたが、eNOS タンパク質が減少し、一酸化窒素シグナル伝達に障害が見られました。力制御機械装置により健常皮膚を通して浅頸リンパ管を操作すると、老齢マウスの脳脊髄液流出が2倍になり、排出障害が矯正されました。この操作は、浅頸部リンパ管を圧迫することで髄液流出を増加させましたが、正常な自発収縮にはほとんど影響を与えませんでした。全体として、これらの知見は、髄液流出における浅頸部リンパ管の重要性と、非侵襲的な機械的刺激によって髄液排出障害を回復させる可能性を浮き彫りにしています。
・図 1: 髄膜リンパ管から頸部リンパ管およびリンパ節への脳脊髄液の排出の概要。
出典:頸部リンパ管の非侵襲的操作による髄液排出の増加
a、b図 ( a ) とフローチャート ( b ) は、髄膜リンパ管から複数のリンパ経路を通って浅頸部リンパ節と深頸部リンパ節に髄液が排出される複雑なリンパ系を示しています。 (1) 翼口蓋動脈と眼窩下動脈に沿って走る髄膜リンパ管は眼窩裂を横断して眼窩周囲リンパ管に結合し、scLV-1 を介して髄液を顎下リンパ節 (smLN) に運びます。 (2) 翼口蓋動脈、大口蓋動脈、大口蓋神経に沿って走る髄膜リンパ管の一部は大口蓋管を横断し、硬口蓋リンパ叢に結合して scLV-2 に至り、髄液を smLN に排出します。 (3) 嗅球近傍の髄膜リンパ管は篩骨板を横断し、鼻粘膜および鼻側壁のリンパ管と合流して脳脊髄液をscLV-2へ輸送し、smLNへと導く。あるいは、鼻リンパ管は切歯孔を横断して硬口蓋リンパ叢と合流し、scLV-2およびsmLNへと導く。(4) 嗅球近傍の他の髄膜リンパ管は篩骨板を横断し、鼻咽頭リンパ叢につながる鼻リンパ管と合流して脳脊髄液を内側dcLVへ輸送し、副顎下リンパ節(asmLN)または深頸リンパ節(dcLN)へと導く。 (5) 頭蓋底の髄膜リンパ管は頸静脈孔を横切り、dcLNに向かう途中で外側dcLVに合流する。(6) 耳下腺リンパ節(ptLN)は髄液の排出を受けない。解剖学上の位置は右上に示されている。A:前方、I:下方、P:後方、S:上方。

・揺らぐアミロイド仮説?―剖検脳にみるアミロイドβ除去の限界―
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年6月15日のFB投稿です**
Acta Neuropathologica誌にインパクトのある論文が掲載されています.アミロイドβ抗体であるガンテネルマブの効果を複数の剖検脳で直接検討した報告であり,ワシントン大学を中心とするグループによって行われました.この研究は,常染色体顕性遺伝性アルツハイマー病(DIAD)を対象とした臨床試験「DIAN-TU-001」によるものです.
本研究では,DIAN-TU試験に参加した患者のうち,ガンテネルマブを投与された4例,ソラネズマブを投与された4例,偽薬投与または未治療の2例の計10例の剖検脳と,対照として観察研究(治験非参加)に登録されたDIAD患者10例の脳を検討としました.具体的にはアミロイドβ(Aβ)沈着,タウ病理,ミクログリアおよびアストロサイトの活性化について,脳の10領域にわたって定量的免疫組織化学解析を行っています.
まず注目すべき結果として,ガンテネルマブの累積投与量と脳内のAβ沈着量の間に有意な負の相関を認めました(図1).すなわち,ガンテネルマブの投与量が多い患者ほど,Aβの沈着量は減少することが示されました.Aβの完全な除去には至らなかったものの,ほぼすべての領域で沈着量の減少が確認されました.以上よりAβ除去効果は用量依存的であることが初めて病理学的に実証されたことになります.つまりDIAN-TU試験は,臨床的には「認知機能低下の抑制」という主要評価項目を達成できず,治験としては失敗と結論づけられましたが,ガンテネルマブがAβを効果的に除去するという生物学的作用については,病理学的に裏付けられたと言えます.一方,ソラネズマブ投与群では,Aβ沈着量は対照群との間に有意差はなく無効でした.
つぎにAβ除去がタウ病理や神経炎症に与える影響について検討がなされました.しかしその効果はほとんどありませんでした.論文のSupplementary Figure 3では,リン酸化タウを標識するPHF1抗体を用いて評価したタウ病理の面積率は,ガンテネルマブ群と対照群の間に有意差がなかったことが示されています(図2).同様にミクログリアやアストロサイトの活性化指標(IBA1抗体,GFAP抗体)についても有意差は認めませんでした.すなわち,Aβの除去では,認知機能障害とより密接に関係する下流の病理変化―タウの蓄積や神経炎症―を改善するには不十分である可能性が示唆されます.
以上の結果は,アミロイド仮説に対する根本的な問いを提起します.すなわち「Aβを除去するだけでは,アルツハイマー病の進行を止めることはできないのではないか?」という疑問です.あるいは「より早期に,かつより強力な治療レジメで介入しなければ,病態の進行を止めることはできない」という可能性もあるかもしれません.いずれにせよ,抗アミロイドβ療法が真に「疾患修飾的」と認められるためには,Aβの除去がタウ病理や神経炎症といった下流の病態を抑制することを明確に証明する必要があると思います.
Chen CD, et al. Immunohistochemical evaluation of a trial of gantenerumab or solanezumab in dominantly inherited Alzheimer disease. Acta Neuropathol. 2025;149:57. https://doi.org/10.1007/s00401-025-02890-7

・パーキンソン病患者の認知機能障害にアルツハイマー病理も影響する(合併病理の臨床的意義)
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年6月19日のFB投稿です**
パーキンソン病(PD)における認知機能障害は,生活の質に大きな影響を与える非運動症状の一つです.また検査による客観的な認知機能障害が認められないにもかかわらず,患者本人が「もの忘れ」などの認知低下を訴える状態はParkinson’s Disease – Subjective Cognitive Decline(PD-SCD)と呼ばれ,将来的な認知機能障害の前駆状態である可能性が指摘されています.スペインから,このPD-SCD患者において,脳脊髄液中のアルツハイマー病(AD)関連バイオマーカー(Aβ42およびp-tau181)と,その後の認知機能低下との関連を明らかにすることを目的とした研究が報告されました.
対象は,ベースラインで脳脊髄液 Aβ42およびp-tau181を測定し,モントリオール認知評価(MoCA)による最大7年間の追跡が可能であったPD-SCD患者80名です.データは,Michael J. Fox財団が主導するPDの進行予測を目的とした多施設共同前向き研究PPMI(Parkinson’s Progression Markers Initiative)のものです.
さて結果ですが,興味深いことに,脳脊髄液Aβ42が低値(すなわちアルツハイマー病理の併存が示唆される状態)のPD-SCD患者は,正常値の患者に比べてMoCAスコアの経時的低下が有意に大きく(β = -0.161点/年,p = 0.007),さらに認知症への移行リスクも約5倍に上昇していました(HR = 5.2,p = 0.029).また,Aβ42低値かつp-tau181高値で「生物学的AD」と判定された患者群では,MoCAスコアの低下がさらに顕著であり(β = -0.390点/年,p < 0.001),認知症リスクも7倍以上にのぼっていました(HR = 7.7,p = 0.013).
これらの結果をもとに,著者らはPD-SCD患者を以下の3群に分類しました:
1)正常Aβ42群:認知機能は比較的安定
2)Aβ42低値群(A+T−):緩徐な認知機能低下
3)生物学的AD群(A+T+):急速かつ顕著な認知機能低下
下図に示されているように,3群間でMoCAによる認知機能の低下に明らかな差がある一方で,MDS-UPDRS part 3で評価した運動機能の進行速度に差は見られないことが分かりました.これはPD患者における認知機能低下にアルツハイマー型病理の合併が重要な意味を持つことを意味しています.以上より,PDの認知機能低下を「純粋なα-シヌクレイン病理によるもの」と捉える従来の見方に加え,一部の患者ではアルツハイマー病理の関与が認知予後を大きく左右する可能性が示唆されます.注目すべき点は,Aβ42が低値であってもp-tau181が正常(A+T−)である患者群においても,認知症への進行リスクが上昇していたことです.これは,脳脊髄液中のAβ42単独でも,PDにおける認知機能障害予測に有用であることを意味しています.
また類似の知見として,レム睡眠行動障害を伴うレビー小体病(RBD-LBD)におけるアミロイド病理の影響を検討した研究(Woo KA, et al,2024)も報告されています.これはPETによる脳アミロイド負荷が高い症例ほど,記憶や注意・実行機能の障害が顕著であったことを報告するものです.つまりレビー小体病においてαシヌクレイン病理に加えてアミロイド病理が認知機能障害を加速させることを示しており,今回紹介した報告と整合的です.
以上のように,パーキンソン病やレビー小体型認知症といったαシヌクレイノパチーにおいても,アミロイドβの病理が認知機能の予後を大きく左右する可能性があり,「合併病理」は単なる合併ではなく,臨床的にも意味を持つということです.今後,合併病理を加味したより精緻な予後予測と個別化医療の実現が必要になるものと思われます.
Rodriguez-Antiguedad J, et al. CSF Biomarker‐Based Cognitive Trajectories in Parkinson’s Disease‐Subjective Cognitive Decline. Ann Clin Transl Neurol. 2025;0:1–10. https://doi.org/10.1002/acn3.70075
Woo KA, et al. Cognitive Impact of β-Amyloid Load in the Rapid Eye Movement Sleep Behavior Disorder-Lewy Body Disease Continuum. Mov Disord. 2024 Dec;39(12):2259-2270. doi: 10.1002/mds.30031.

・医学生が見た猫の眼振の原因を探ったら猫コロナ感染症だった話
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年6月21日のFB投稿です**
臨床実習中の学生から相談を受けました.「保護猫施設でボランティアをしているが,眼振やふらつき歩行の猫を少なからず見かける」というのです.猫の話題なので私が関心を持たないはずはなく,以前ひそかに購入した獣医向け教科書「犬と猫の神経病学(https://amzn.to/45wjhS5)」を取り出し,付録のDVDをいっしょに見て,猫の眼振の診察法を確認しました.方向から水平眼振,垂直眼振,回転眼振,眼球が左右(上下)に動くスピードにより急速相と緩徐相,そして左右(上下)の揺れのスピードに差がないものを振子眼振,と確認して,まず責任病変を探ろうということで猫の臨床実習開始です(笑).
つぎは撮ってきた動画を一緒に見てカンファレンスしました.所見は失調性歩行と振子眼振で,どうも責任病変は前庭ではなく小脳らしいことが分かりました.事前に調べて猫には中耳炎・内耳炎に伴う前庭障害が多いことを知っていたので,小脳は予想外でした.
施設では「FIPという病気らしい」という話になっているとのことで文献検索するとFeline Infectious Peritonitis,つまり猫伝染性腹膜炎でした.主に施設のような多頭飼育環境で飼育されている若い猫に多くみられるそうです.
「なぜ眼振なのに腹膜炎?」と思いましたが,まずこの疾患は猫コロナウイルス(FCoV)が体内で突然変異を起こすことによって発症し,多彩な症状を呈するそうです(図1).同じコロナウイルス族ですが,猫のCOVID-19ではありません.このウイルスはもともと腸管腸管内にとどまるため,ほとんどの猫では無症状あるいは軽度の下痢を起こすにとどまります(図2のFECV).しかし,一部の猫では体内で突然変異を起こし,マクロファージへ感染・複製する能力を獲得します(図2のFIPV).施設のようなたくさん飼育する環境ではFECVの感染率が高いため,FIPV自体も多くなるようです.
ウイルスはマクロファージに乗って全身へと拡散し,FIPを発症します.腹水や胸水がたまる滲出型と,肉芽腫性病変が臓器や中枢神経に形成される非滲出型があり,後者は「肉芽腫性髄膜脳脊髄炎」をきたします.脳室周囲や脳幹,小脳,脊髄などに血管周囲性の炎症細胞浸潤,浮腫,神経組織の破壊が生じるそうです.眼振,運動失調のほか,四肢麻痺や排尿障害,頭部振戦,けいれん,意識障害などを認めるそうです.診断には脳脊髄液中のFCoV RNAのRT-PCR検出や,免疫染色によるウイルス抗原陽性細胞の確認を行います.進行性で,数週間から数か月の経過で悪化・死亡するため「FIP = 猫の不治の病」と考えられていたそうです.しかし近年,抗ウイルス薬GS-441524(レムデシビルの活性代謝物)やGC376(3CLプロテアーゼ阻害薬)などが治療効果を示しているそうです.
今回,学生とともに勉強し,猫特有のコロナウイルス感染症を知りました.YouTubeの外国の獣医さんの解説も勉強になりました(https://www.youtube.com/watch?v=7GKVNMPXjVM).猫にもコロナウイルスは大変な影響を及ぼしているのだと思いました.
Sweet AN, et al. Clinical and Molecular Relationships between COVID-19 and Feline Infectious Peritonitis (FIP). Viruses. 2022 Feb 26;14(3):481.(doi.org/10.3390/v14030481)

・新しい認知症観とは?@NHK「認知症」のトリセツ
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年6月23日のFB投稿です**
認知症をテーマにした特集が,6月19日にNHK「あしたが変わるトリセツショー」で放送されました.「認知症=能力が失われ,何もできなくなる」という多くの人が抱く思い込みに対し,「できること」に注目した新しい視点が紹介されました.「認知症になっても,できること・やりたいことがあり,自分らしく生きることができる」という考えは「新しい認知症観」と呼ばれています.番組ではその具体的な例として,認知症のある「先輩」方の声や,生活の中での工夫,社会的孤立を防ぐために周囲との関係性を大切にする取り組みが丁寧に描かれており,非常に見ごたえのある45分でした.
私自身も恩師から,「認知症患者さんの感情は病気によって失われるものではない」ことを教えられ,患者さんの怒りや困った行動には意味があると理解してから,その対応やご家族へのアドバイスの仕方が変わりました.今回紹介された視点を多くの人に知っていただくことは非常に大切なことだと思いました.
また「認知症体験ゴーグル」を用いたコーナーも印象的でした.認知症に見られる視空間認知障害が,そこまで生活に影響を及ぼすものと理解できていなかったので勉強になりました.「わたしのトリセツシート」という本人が「できること」「やりたいこと」を知る生活記録ツールの紹介も有意義でしたし, 犬と暮らす高齢者は,認知症の発症リスクが約40%低いという研究結果も納得できるものでした.
認知症に対する理解を深め,「どう支えるか」から「どう共に生きるか」へと視点を広げてくれる,意義深い番組であったと思います.見逃してしまった方もNHKプラスでまだ視聴可能ですし,25日(水) 夜に再放送もあるようです.トリセツのPDFやHPを見るだけでも分かりやすくまとまっており,きっと参考になると思います.
ホームページ
https://www.nhk.jp/…/blog/bl/pnR8azdZNB/bp/p5lPxy4ex5/
PDF
https://www.nhk.or.jp/…/toriset…/2025_ninchisho_mkks.pdf

(作成者)峯岸 瑛(みねぎし あきら)

カテゴリー
Long COVID アルツハイマー病 ロボティックス 片頭痛

2025年1月のニュース

「ロボティクスに ChatGPT の時代が到来しつつある」(NVIDIA ジェンスン・フアン)。自動運転車 (AV) や ロボットなどのフィジカル AI システムの開発を促進するためのプラットフォーム『NVIDIA Cosmos™ 』が発表されました。

Cosmos™発表のニュース、ヒト型ロボット開発の最新潮流、岐阜大学医学部下畑先生からの最新医学情報をお届けします。

1.2025年1月の活動状況
佐藤 ヒロ子さんの投稿
#2025年初歩き #船橋ウォーキングソサイエティ 新年明けて4日目で もう活動開始です スッキリ&ニッコリ 今年も宜しくお願い致します   #2本のポールを使うウォーキング #海老川土曜日コース #松の内の定例会 #サーキットトレーニング #お正月太りは早めに解消 #お年賀タオル

佐藤 ヒロ子さんの投稿
#船橋ウォーキングソサイエティ  #シニアポールウォーキング  2025/1/6 「おめでとうございます」  と行き交う初顔合わせ   静かなやる気(長続きのコツ❤️)   のメンバーに    新入会員2名が加わりました #コグニサイズ #体幹バランス   頭の中から足先まで 今日もしっかり動かしました〜     #転倒予防 #認知症予防 #姿勢改善 #チェアエクササイズ #ストレッチ #筋トレ #ポールエクササイズ

田村 芙美子さんの投稿
1/06 飛翔 羽を拡げて少し遠くに翔びませんか。今年は秋田の佐々木奈々子さんのPW活動をサポートします。 肩甲骨から羽を拡げます。力まずそして少しずつ羽ばたいて~!🪽❤🛫 去年後半からの雑務を整理して自粛生活を少しずつ解禁。皆さんのパワーをください。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【チーム対抗じゃんけんゲーム】    #船橋ウォーキングソサイエティ   #美姿勢ウォーキング火曜日    2025/1/7   まだ松の内で長閑に  新年のご挨拶が交わされます #サーキットトレーニングはこの時期の定番メニューです  きっちりと励みました(笑)  火曜日は年賀タオルお渡しも ゲームに取り込んで渡すので    盛り上がります⤴  チーム対抗じゃんけん大会  何と優勝は私達のチーム    勝って笑顔    負けても笑顔    毎回 大笑いです

佐藤 ヒロ子さんの投稿
#船橋ウォーキングソサイエティ #2本のポールを使うウォーキング #木曜日行田公園コース  お正月気分もすっかり   抜けての集合 90分あっという間終わりました

田村 芙美子さんの投稿
1/11 午後からは 大田区ポールdeウォーク体験会(@御園神社)のあと、皆さんと健康安心講座に参加(@カムカム新蒲田)・・・  喪中のため鳥居の脇からお邪魔し、境内でポール体操で身体を温め、脳トレで頭も準備運動をした後 意識して横断歩道の白帯は踏まず、歩幅を広げて講演会場までPWしました。 ・おしゃもじ社の謂れは? ・「後見人制度」は知っていましたが、「家族信託」は初めて知る制度でした。有意義な講演会に参加でき感謝です。

校條 諭さんの投稿
高円寺・阿佐ヶ谷南部の寺社をポール歩き 新年初の「気ままにポール歩き=気まポ」 集合場所はJR高円寺駅南口の広場。 神社は氷川神社・気象神社(同じ空間にあり)、馬橋稲荷神社、神明宮、 寺は高円寺、長善寺、松応寺、西照寺 に寄りました。 松の内が明けるタイミングでもあり、寺はどこも閑散、神社は神明宮が正月らしい賑わいでした。 気象神社は氷川神社の域内にあるこぢんまりとした社ですが、ほかにはないユニークな神社なので訪れる人も多いようです。 たまたま毎月11日にご開帳という長善寺の「伎芸天」を拝むことができました。諸芸上達を願う人が訪れるとのことで、有名芸能人の写真などが飾ってありました。住職が親切に説明してくださいました。 実は、年が明けてから私は片足を少々痛めておりまして、いつもの後方に推すスポーツスタイルの歩き方(ノルディックウォーキング、4点駆動原理)を今回控えて、前方着地スタイル(ポールウォーキング、4点支持原理)で歩きました。全行程約5kmをスムーズに歩けて、ポールのありがたさを実感しました。 阿佐ヶ谷駅前の中華料理屋翠海(すいかい)で乾杯して新年会ランチを味わいました。

feel Health&Beautyさんの投稿
写真1件

田村 芙美子さんの投稿
1/14 今日は腰越グループ例会。新年第一回は 広町緑地から抜け出して鎌倉駅西口集合。源氏山健脚コース(扇が谷裏道階段利用)と海蔵寺ゆるゆるコースにわかれました。15/20名参加でした。

田村 芙美子さんの投稿
1/15 午前は今年初のDOJO  1人ずつ年末年始の一言を言いながらストレッチ。 午後は教養センター1期生(数年前の)PWグループの検定会でした。

新井 恵さんの投稿
スマイルチーム上溝。 午前はスマイル活動。 午後は公民館自主企画案事業の講師アシスタントのお仕事。 #スマイルチーム #健康普及活動 #リズムダンス講座 #シニアダンス #リハビリダンス #脳トレダンス #昭和歌謡ダンス #懐メロダンス #上溝公民館 #上溝公民館まつり #相模原市中央区 #記録 #20250116

田村 芙美子さんの投稿
1/17 今日は3本立て  渋谷教室ではポールウォーキングはじめの一歩。肘引きしながらお互いに触れた肩甲骨の動きに皆さん声を上げて感動!「すごーい!動いてる~」 そして久々の我が古巣 駒沢公園ポール&ノルディックウォーキングクラスに顔を出しました。若い方々がしっかり引き継いで下さって感謝です。お任せしてもう2年以上になります。 その後税理士さんグループに参加。長い1日でした。

杉浦 伸郎さんの投稿
2025研修はポールウォークコーチ認定から無事キックオフしました。 JR輸送サービス組合の皆さんが東日本各地より参加くださり、寒空にも関わらずとても明るい双方向の学びの場となりました。次回は志木市NWPW全国大会で再会しましょう!お疲れ様でした。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【又 来年も皆と来たいです】  混雑を避け遅めの初詣で   聞かれた声です 2025/1/18 いつもさり気なく繰り返えして     いる初詣に 幸せを語ってくれるメンバーの   嬉しい一言です 1900年の歴史ある船橋大神宮 スタッフの名(迷?)ガイドは     大好評でした #船橋ウォーキングソサイエティ #土曜日コース #船橋大神宮初詣

森川 まことさんの投稿
2025年、初ポールウォーキングでした。金町〜江戸川土手〜寅さん記念館〜山本邸〜帝釈天。のコースを歩きました。 インフルエンザ流行中の中、11名で元気に歩きました。 次は3月、ミステリーツアー。

田村 芙美子さんの投稿
1/21 今年初の広町緑地PW。朝の日陰はひんやり、日向はぽかぽか上衣いらず。途中でロングコースとショートに分かれながら 元気に山道を歩き 再び広場で合流しCOOLDOWN。市の声掛けで6回の体験会を経て10年前に発足したこのサークルですが 最初から参加の最年長の女性はもう90歳!若々しくてとてもそのお年には見えません。始めるのに遅すぎる!ということはありません。継続こそ力なり。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【スカンポって】   2025/1/21 #船橋ウォーキングソサイエティ #火曜日定例会    グループで   しりとりしながら   追い抜きウォーキング グループから 「知らない言葉が出たの」   聞くと すから始まる言葉で出たのが   「スカンポ」  メンバー半数以上が知らなかった💦  ゲーム後もググったり   お口の体操に      勤しみました😅😀😉      それがいいんだな〜 #美姿勢ウォーキング #コグニサイズ

田村 芙美子さんの投稿
1/23 教会の駐車場をいつもお借りできて助かっています。曜日時間指定の許可証をフロントガラスの前に置きます。 不織布で覆った花壇にオレンジや白の花が咲き始めているのが見えました。ほっこり。 蝋梅、水仙、万両、山茶花、椿、早咲き梅、河津桜も蕾を脹らませ「春近し」。 PW貯筋クラブに片瀬山と七里ヶ浜から2名入会されたので改めて皆さんで自己紹介をしました(なんと!皆 初めての自己紹介)。少しずつ輪が広がります。 初参加の方が、結構キツイですね。との感想。マイペースで構いません。10%の顎の筋肉だけフル稼働の人もいますから。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【面白かった〜】 2025/1/23 #船橋ウォーキングソサイエティ #行田公園木曜日コース #2本のポールを使うウォーキング  ポールの力を借りて 美しく(?)身体を整える #ポールdeエクササイズ #ポールは魔法の杖  #歩くだけから進化して バレリーナみたいに    白鳥にもなれるかな〜  締めはポール脳トレ!     歩くを入れて   #コグニサイズ  身体、頭 お口      良い運動になりました〜

田村 芙美子さんの投稿
1/24 1泊明けの朝、30年来の犬友の散歩帰りにバッタリ!どちらも飼い犬の代が次々変わり当方はもう居ないのと鎌倉に移ったので中々会えないというのに。朝からWANに触れて幸せでした💕🍀 ウキウキ気分で渋谷へ🎶 今日は鏡ポールウォーキングにトライ。鏡の中の自分の歩容をチェックします。今日のクラスでも思ったよりキツイですね、と男性にいわれ次回から少し緩くしようと見直し。今日も暖かい1日でした。

田村 芙美子さんの投稿
1/26日 お天気は良いのですが冷たい風に寒い寒いを連発🌁🌁。今日は逗子PWでラフターヨガやフラを参加20名で楽しみました。 最後は、笑顔で「やったーやったー!イェーイ!」 山茶花が今一番綺麗です🌺 (葉山の🥑ファームは欠席しました。今日は苗植えつけ用の大穴堀りの予定)

杉浦 伸郎さんの投稿
www.city.yokohama.lg.jp

水間 孝之さんの投稿
東京フェスタ‼️ 強風の1日でした‼️ テントも5台破損‼️ スズカケの木の下で一息‼️ お疲れ様でした‼️

田村 芙美子さんの投稿
1/29 午前中は北鎌倉DOJOで詐欺被害回避の為の脳と運動神経の連動、危機回避のトレーニング。 頭ではわかっていても高齢者の詐欺被害が多い理由を納得www 午後は前々からお約束の十二所にあるブックマルシェ「みちくさ本棚」をやっと訪問出来ました。オーナー伊藤さんとお店担当の Fさんと閉店時間オーバーしてお喋り。古書・寄贈の本を無料・有料・回覧などで本のSDGs。本だけではなく手作りのものも扱っています。 当店の在庫グッズを仲間にいれて貰おうか、ポール歩きのステーションにも・・・と話しは尽きず。 https://www.facebook.com/share/p/19scxLddKe/

鈴木 ゆみ江さんの投稿
[6年度3期の(最後)講座です]  「認知症予防 計画力育成講座」でウォーキングを担当しています。 認知症予防としては色々ありますね…ウォーキングも効果あるんですよ。 そんな話と「健康を考えて」の歩きかたを話させていただいています。 1時間45分中の、先週、先々週は30分。今日は40分もらって3回が終了。 高齢者と言われる方々ですが、とっても意欲的でお元気🩷 後2回(担当のウォーキング)を「楽しかった🎵」と思ってもらいたい。 ╰(*´︶`*)╯♡ 主の講座、計画力は後5回…街歩きの計画を話し合います。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【深まったご縁】 #船橋ウォーキングソサイエティ  第2回スペシャル企画 「#認知症サポーター養成講座」 「#ウォーキング講座」に呼ばれた のがきっかけで実現しました。 知りたい事が分かって  短時間でも濃い内容で  資料も充実したのを頂きました。 会員からの質疑も活発で       有意義な時間を共有できました。 #自助共助公助 #知って安心認知症  #ウォーキング中に遭遇したらどうする #認知症安心ナビ #認知症を学び皆で考える #地域包括支援センター

NPO法人船橋ウォーキング・ソサイエティさんの投稿
2025.1.30 スペシャル企画『認知サポーター養成講座』  於:塚田公民館 | 船橋ウォーキング・ソサイエティ

松井 浩さんの投稿
今日は、ウェスタでウェストの話しです。

 

来月以降の開催
長岡智津子さんの投稿
写真1件

台灣健走杖運動推廣協會さんの投稿
2025/2/22 第一屆第三次會員大會 (報名表單)

台灣健走杖運動推廣協會さんの投稿
【日式健走 Basic Coach 培訓課程】 2025年「日本健走杖健走」教練培訓課程來嚕~ 🇯🇵日本健走杖健走協會NPWA唯一授權海外開課🏆 歡迎所有對日式健走有熱忱,想共同推廣或進一步學習的朋友們報名! 課程日期:2025/2/23(日) 9:00am ~ 17:00pm 課程地點:台中 中臺科技大學保健大樓1樓 窗外講堂 ⚠️滿10人開班,上限20位⚠️ 詳細說明與課程辦法請見報名表: ➡️https://forms.gle/bDXy76JZVteDeK7L6 *通過初階教練培訓者,可指導親友們學習日式健走  若想要規劃與教導有一般民眾學習日式健走,則需要再取得進階教練資格喔~

杉浦 伸郎さんの投稿
GWは「美の国あきた」へ! 5/4 「ポールを持って歩く会~秋田大会」が開催されます。 清々しい美の国の青空の下、ポールを持って一緒に歩きませんか(秋田県総合保健センター発)。 主宰のあきたPWクラブの佐々木コーチや秋田大の小玉コーチにもリアルでお会いして、地域活動や研究状況をお伺いでき、皆さまと交流できますこと、今からとっても楽しみです。

 

2.PW関連学術ニュース
2-1)NVIDIA、『NVIDIA Cosmos™ 』を「CES 2025」で発表!
1)世界最大のテックカンファレンス「CES( Consumer Electronics Show) 2025」が1月7日から10日まで、ラスベガスで開催されましたが、1月6日に、 NVIDIA は、自動運転車 (AV) や ロボットなどのフィジカル AI システムの開発を促進するために構築された最先端の生成世界基盤モデル、高度なトークナイザー、ガードレール、および高速ビデオ処理パイプラインで構成されるプラットフォーム、NVIDIA Cosmos™ を発表しました。

NVIDIA の創業者/CEO であるジェンスン フアン (Jensen Huang) は、そこで、次のように述べています。「ロボティクスに ChatGPT の時代が到来しつつあります。大規模言語モデルと同様に、世界基盤モデルはロボットおよび AV 開発の進歩に不可欠ですが、すべての開発者が独自のモデルをトレーニングするための専門知識とリソースを持っているわけではありません。NVIDIAは、フィジカル AI を民主化し、一般的なロボティクスをすべての開発者が利用できるようにするために Cosmos を作成しました。」

2)ヒト型ロボットの最新の開発潮流について、Copilotに聞いてみました。
Q1:ヒト型ロボットの最新の開発潮流は?
最近のヒト型ロボットの開発には、いくつかの興味深い動きがあります。例えば、以下のような進展があります:
1. 人間との協調性の向上: 最新のヒト型ロボットは、より自然な動きと人間との協調性を追求しています。これにより、介護や医療、製造業などの分野での応用が期待されています。
2. AIと機械学習の活用: ロボットは、AIと機械学習を活用して、環境を認識し、適応する能力を持っています。これにより、より柔軟で自律的な行動が可能になっています。
3. エネルギー効率の向上: 新しい材料と設計により、ヒト型ロボットのエネルギー効率が向上しています。これにより、バッテリー寿命が延び、より長時間の使用が可能になっています。
4. 感情認識の進化: ロボットは、顔や声の表情から感情を認識し、適切な反応を示すことができるようになっています。これにより、ユーザーとのコミュニケーションがより自然で人間らしいものになっています。
これらの進展により、ヒト型ロボットはますます多様な分野で活躍することが期待されています。興味深いですね!どのような用途に興味がありますか?

Q2:NVIDIAのIsaac Sim/Omniverseによって、ロボット開発はどのように変化しましたか?
NVIDIAのIsaac SimとOmniverseは、ロボット開発に革命をもたらしました。以下のような主な変化があります:
1. シミュレーションの精度向上: Isaac Simは、物理的に正確なシミュレーションを提供し、ロボットが現実世界で遭遇する可能性のあるさまざまな状況を再現します。これにより、ロボットの学習とテストがより現実的になります2。
2. コスト削減: 物理的なプロトタイプを必要とせずに、シミュレーションを通じてロボットのパフォーマンスを最適化できます。これにより、開発コストが大幅に削減されます2。
3. 安全なテスト: 危険なシナリオをシミュレーションすることで、人間の安全を確保しながらロボットの性能を試験することができます。
4. AIモデルのブートストラップ: 現実世界のデータが限られている場合でも、合成データを使用してAIモデルをトレーニングすることができます。これにより、ロボットの学習プロセスが加速されます2。
5. 多様な環境でのテスト: ロボットを異なる条件や構成でリアルタイムにテストすることができ、より広範な応用が可能になります。
これらの進展により、ロボット開発の効率と効果が大幅に向上し、より多くの応用分野での利用が期待されています。興味深いですね!他に知りたいことがあれば教えてください。
(参考情報)
Advancing Robot Learning, Perception, and Manipulation with Latest NVIDIA Isaac Release;https://developer.nvidia.com/blog/advancing-robot-learning-perception-and-manipulation-with-latest-nvidia-isaac-release/
ロボティクス シミュレーション:https://www.nvidia.com/ja-jp/use-cases/robotics-simulation/

Q3:NvidiaがCESで発表した「Cosmos」プラットフォームは、「ロボット工学分野におけるゲームチェンジャー」と言われるようですが、その理由を教えて下さい。
NvidiaがCESで発表した「Cosmos」プラットフォームは、ロボット工学分野において「ゲームチェンジャー」と呼ばれる理由は、その革新的な技術と応用の広さにあります。このプラットフォームは、AIとロボティクスの分野での研究と開発をサポートするために設計されており、高度な計算能力とデータ処理能力を提供します。
具体的には、Cosmosはロボットの自律性を向上させるためのAIアルゴリズムや、リアルタイムのデータ解析を行うための高性能なハードウェアを備えています。これにより、ロボットがより複雑なタスクをこなすことができるようになり、ロボット工学の分野での新しい可能性が広がります。
このように、Cosmosプラットフォームはロボット工学の分野において、新しい技術の導入と応用を促進し、ゲームチェンジャーとして注目されています。興味深いですね!他に知りたいことがあれば教えてください。
(参考情報)
NVIDIA、フィジカル AI 開発を加速する Cosmos 世界基盤モデル プラットフォームを発表;https://blogs.nvidia.co.jp/blog/nvidia-launches-cosmos-world-foundation-model-platform-to-accelerate-physical-ai-development/
NVIDIA CEO Jensen Huang Keynote at CES 2025;https://www.youtube.com/watch?v=k82RwXqZHY8

Q4:内閣府の「ai戦略会議」で示されている我が国の開発の方向性と具体策について教えてください。
内閣府の「AI戦略会議」では、日本のAI技術の発展とその社会への応用について議論されています。具体的な方向性と策には以下のようなものがあります:
1. AI技術の研究開発促進: AI技術の研究開発を強化し、国内外の研究機関や企業との連携を深めることを目指しています。
2. データの活用: AI技術を活用して、ビッグデータを効率的に活用し、新しい価値を創出することを目指しています。
3. 教育と人材育成: AIに関する教育プログラムを充実させ、AI人材の育成を推進しています。
4. 倫理的なガイドラインの策定: AI技術の利用において倫理的な問題を回避するためのガイドラインを策定し、適切な使用を促進しています。
5. 国際協力の強化: 他国との協力を通じて、AI技術の発展とその応用を促進することを目指しています。
これらの方向性と具体策により、日本はAI技術の分野での競争力を強化し、社会全体の利益を最大化することを目指しています。興味深いですね!他に知りたいことがあれば教えてください。
(参考情報)
内閣府AI戦略会議;https://www8.cao.go.jp/cstp/ai/ai_senryaku/ai_senryaku.html

Q5:ヒト型ロボット開発における我が国の優れた点と劣る点を教えてください。
日本のヒト型ロボット開発には、いくつかの優れた点と課題があります。
優れた点
1. 精密さと高品質: 日本のロボットは、非常に高い精度と品質を誇ります。例えば、ファナックや安川電機の産業用ロボットは、世界中で信頼されています。
2. 革新性: 日本のロボット技術は常に進化し、新しい技術や応用分野を開拓しています。ホンダの「ASIMO」やソフトバンクの「Pepper」など、多くの革新的なロボットが開発されています1。
3. 多様な応用: 日本のロボットは、産業用、サービス用、医療用、介護用など、幅広い分野で利用されています。特に高齢化社会において、介護ロボットやパートナーロボットとしての活用が期待されています1。
4. 環境への配慮: 省エネルギーで稼働するロボットや、環境に配慮した素材を使用したロボットの開発が進められています。
劣る点
1. コスト: 高い技術力と品質を維持するために、日本のロボットは高価になることがあります。これが、特に中小企業や一般消費者にとっての障害となることがあります。
2. 市場競争: 他国のロボットメーカーとの競争が激化しており、特に中国や韓国の企業が低価格で高性能なロボットを提供しているため、市場シェアを維持するのが難しいです。
3. 技術移転の課題: 日本のロボット技術は高度ですが、技術移転や国際協力の面で課題があります。他国との連携を強化することが求められています。
これらの優れた点と課題を踏まえて、日本は引き続きロボット技術の発展とその応用を進めています。興味深いですね!他に知りたいことがあれば教えてください。
(参考情報)
坂田 信裕、「医療や介護分野におけるロボットの活用と展開」;https://doi.org/10.14949/konpyutariyoukyouiku.46.21

日本ロボット学会誌42巻10号「AI時代の物理的ヒューマン・ロボットインタラクション」;https://robogaku.jp/news/2024/jrsj-info-4210.html

 

2-2)岐阜大学下畑先生からの最新医学情報(2025年1月)
1)PSPと運動失調における評価尺度の進化 ― 米国食品医薬品局(FDA)が進める評価尺度の改訂の意義
**岐阜大学医学部下畑先生の2024年12月29日のFB投稿です**
進行性核上性麻痺(PSP)は,運動障害,認知機能障害,行動変化など多彩な症候を呈する神経変性疾患です.このため臨床評価尺度も多彩な項目を要します.現在,使用されているProgressive Supranuclear Palsy Rating Scale(PSPRS)は28項目から構成されます.なんと米国食品医薬品局FDAがPSPRSを改訂し,10項目から構成されるPSPRS-10という評価尺度を作成したようです.その有用性を検証した論文がスウェーデンからMov Disord誌に報告されています(文献1).
この研究では,従来のPSPRS(PSPRS-28)とFDAが提案した10項目サブスケール(PSPRS-10および再スコアリング版rPSPRS-10)を比較しています.アイテム応答理論(Item Response Theory, IRT)は統計モデルのひとつで,テストや評価尺度を構築・解析するための方法です.被験者の潜在特性(例:能力,病気の重症度,態度など)と,個々のテスト項目(質問や評価基準)の特性との関係を数学的にモデル化する方法のようです.つまりIRTを用いて,28項目のうち情報量が低い項目や,疾患重症度との相関が弱いものが特定され削除されました.その結果できたものが以下の10項目による簡略版です.
1. Gait(歩行)
2. Arising from chair(椅子からの立ち上がり)
3. Postural stability(姿勢の安定性)
4. Sitting down(座る動作)
5. Neck rigidity(頸部筋強剛)
6. Dysphagia for liquids(液体の嚥下障害)
7. Dysphagia for solids(固形物の嚥下障害)
8. Voluntary downward saccades(自発的下向きサッケード)
9. Postural reflexes(姿勢保持)
10. Impact on daily life(日常生活への影響)
著者らは4つの臨床試験および2つのレジストリから得られた979名分のデータを分析し,各尺度の有用性を評価しました.この結果,PSPRS-28では項目間の相関が低く(平均相関係数r=0.17±0.14),特に「イライラ感」「睡眠困難」「姿勢振戦」の3つの項目は他の項目とほぼ相関がないことを示しました.一方,PSPRS-10では選択された10項目が全体の76%の情報量を保持しており,相関も高い(r=0.35±0.14)ことが示されました.また臨床試験シミュレーションでは,治療効果を検出するための被験者数をPSPRS-10は大幅に削減できることが確認されました.例えば,50%の治療効果を検出する場合,PSPRS-10では19名の被験者で済むのに対し,PSPRS-28では102名が必要でした.「rPSPRS-10」はさらにスコアリング方法を変更したものですが,PSPRS-10ほどの感度を示さない可能性があることが示されました.まとめるとPSPRS-10とPSPRS-28はそれぞれ利点があり,PSPRS-10は臨床試験における評価尺度として効率的で,PSPRS-28は疾患の全体像を詳細に把握するために有用です.表にまとめましたが,それぞれの特性を活かし,目的に応じて適切な評価尺度を選択することが重要となります.
この論文に対する論説も掲載され,FDAが主導し,PSPRSの改訂が行われた背景について論じています(文献2).FDAが希少疾患における臨床試験の効率性を高めるため,既存の評価尺度を改善する取り組みを進めていることが強調されています.つまり臨床試験のエンドポイントとして使用されるスケールの「目的適合性(fit-for-purpose)」を重視し,不要な項目を削除し,機能的評価を重視した改訂をすることにより,治療効果の判定をより効率的・効果的にできると述べられています.FDAはPSPRSだけでなく小脳性運動失調の評価尺度であるSARA(Scale for the Assessment and Rating of Ataxia)も改訂しています(文献3).改訂版は「functional SARA(f-SARA)」と呼ばれるもので,もとの8項目のうち,以下の4項目に絞っています.
1. Gait(歩行)
2. Stance(立位)
3. Sitting(坐位)
4. Speech(発語)
著者らは,他の評価スケールにも同様の改訂が必要であると述べています.FDAはさすがだなぁと思いながら論文を読みました.
1. Gewily M, et al. Quantitative Comparisons of Progressive Supranuclear Palsy Rating Scale Versions Using Item Response Theory. Mov Disord. 2024 Dec;39(12):2181-2189.(doi.org/10.1002/mds.30001)
2. Sampaio C. FDA Boosts the Progressive Supranuclear Palsy Rating Scale! Mov Disord. 2024 Dec;39(12):2127-2129.(doi.org/10.1002/mds.30040)
3. Potashman M, et al. Content Validity of the Modified Functional Scale for the Assessment and Rating of Ataxia (f-SARA) Instrument in Spinocerebellar Ataxia. Cerebellum. 2024 Oct;23(5):2012-2027.(doi.org/10.1007/s12311-024-01700-2)

2)抗NMDA受容体脳炎を再現する動物モデルの確立と治療効果の評価
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年1月3日のFB投稿です**
明けましておめでとうございます.本年もどうぞ宜しくお願いいたします.自分にできること,行うべきことを地道に頑張っていきたいと思います.
さて新年最初に注目した論文は,将来,当科でもこのような研究をしたいという初夢を思い描いた研究です.抗NMDA受容体(NMDAR)脳炎は,自己抗体がN-methyl-D-aspartate受容体のGluN1サブユニットに結合することで引き起こされる若年成人女性に好発する自己免疫性脳疾患です.この疾患は急性に発症し,精神症状や記憶障害,さらにはけいれんや運動異常を伴います.その経過から昔は悪魔による仕業と考えられ,映画「エクソシスト」の原作モデルは,本疾患であったとの指摘もあります.またこの疾患は免疫療法で改善しますが,回復まで長期を要する場合もあり,その体験談が日米で映画化されています.
さて疾患の治療開発には動物モデルが有効です.この疾患にもこれまでいくつか存在しましたが,それぞれに限界がありました.とくに新しい治療法の効果を評価するのに十分な長さの臨床経過とともに,この疾患の神経免疫学的特徴を包括的に再現することが求められていました.バルセロナ大学のDalmau教授らにより開発されたモデルは,これらの課題を克服し,より包括的な病態再現を可能にした点で革新的と言えます.
【動物モデルの構築】
8週齢の雌マウス(C57BL/6J)にGluN1356-385ペプチドを用いて,Day 1とDay 28に皮下注射して免疫化(immunization)を行い,免疫応答を促進するためにAddaVax(油中水型アジュバント)と百日咳毒素を併用しました.これによりマウスは免疫ペプチドおよびその他のGluN1領域に対するNMDAR抗体を血清および脳脊髄液中に産生しました.シナプスおよびシナプス外のNMDARクラスターが減少し,海馬の可塑性が低下しました.これらの所見は,主にB細胞および形質細胞,ミクログリアの活性化,ミクログリアとNMDAR-IgG複合体の共局在,およびミクログリア内エンドソーム内のこれらの複合体の存在と関連していました.行動テストでは,記憶障害や精神病様行動,抑うつ様行動などが確認されました.
【免疫療法とその効果】
35日目より行動の変化が現れた後,一部のマウスにはCD20抗体(35日目)を投与し,45日目から71日目まではNMDARのオールステリックモジュレーター(SGE-301)を投与しました.CD20抗体は,B細胞を除去し抗体産生を抑制すること,SGE-301は,NMDA受容体機能を回復させることを目的としています.実際にCD20抗体により記憶機能やNMDAR密度が回復しました.しかし,B細胞の再増殖によりその効果が徐々に薄れる傾向を認めました.一方,SGE-301はNMDAR密度を回復させ,記憶障害や行動異常を持続的に改善する効果を示しました.両治療を併用することで,効果を最大化できる可能性が示唆されました.
このモデルは,抗NMDAR脳炎の病態解明や治療法開発において非常に有用であると考えられます.自己免疫性脳炎をきたす抗神経抗体は非常に多く,それぞれの病態機序や最適な治療法の解明はほとんどできていない状況です.今後,各脳炎においてこのような動物モデルを作成することが重要だと思いました.
Maudes E, et al. Neuro-immunobiology and treatment assessment in a mouse model of anti-NMDAR encephalitis. Brain. 2024 Dec 24:awae410.(doi.org/10.1093/brain/awae410)

3)運動失調,感音性難聴,末梢神経障害,性腺機能低下症の鑑別診断にオススメの図
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年1月3日のFB投稿です**
図はNeurology誌のClinical reasoning(臨床推論)のものです.症例はインドの16歳女子で,早期発症運動失調(early-onset ataxia, EOA)です.10歳頃から不安定歩行となり,14歳で感音性難聴が出現,また無月経で,高ゴナドトロピン性性腺機能低下症と診断されました.画像検査で小脳萎縮を認め,また末梢神経障害を合併し,生検では髄鞘形成障害性神経障害が示唆されました.小脳性運動失調,感音性難聴,高ゴナドトロピン性性腺機能低下症からPerrault(ペロー)症候群が疑われ,次世代シークエンサーによるエクソーム解析にて,HSD17B4遺伝子のホモ接合性変異が確認されました.
Perrault 症候群は1951年に報告された常染色体潜性遺伝の疾患で,主症状として感音難聴と原発性無月経を呈するほか,運動失調や眼球運動障害,認知機能障害などさまざまな神経症候を認めます.原因遺伝子は複数あり,HSD17B4, HARS2, CLPP, LARS2,TWNK, ERAL1, RMND1, GGPS1, PRORP, YARS, PEX6が報告されています.
この論文で感動したのは図のサンバースト・チャートです.運動失調,感音性難聴,末梢神経障害,高ゴナドトロピン性性腺機能低下症を特徴とする疾患群が視覚的に整理されています.図の中心の運動失調からスタートし,症候,つぎに発症年齢を組み合わせて,一番外側に鑑別診断が記載されています.鑑別診断の枠のグラデーションはその色に相当する症候も認めうるという意味です.一目で代表的鑑別診断が分かるとても便利な図だと思いました.
Chadha D, et al. Clinical Reasoning: Clinical Manifestations and Diagnostic Challenges in a 16-Year-Old With Early-Onset Ataxia. Neurology. 2025 Jan 28;104(2):e210253.(doi.org/10.1212/WNL.0000000000210253)

4)新型コロナウイルス感染症COVID-19:最新エビデンスの紹介(1月4日)
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年1月4日のFB投稿です**
さて今回のキーワードは,ブースター接種は初回接種のみと比較してlong COVIDを23%低下させる,小児や思春期でもワクチン接種がlong COVIDのリスクを軽減する,感染時の腸内細菌叢の組成からlong COVIDを予測できる,COVID-19は神経細胞の機能障害と神経炎症をもたらすことで神経変性疾患の発症や進行を促進する可能性がある,Long COVIDに対し認知行動療法や身体・精神リハビリテーションが有効である,です.
今回で一番の驚きの論文はNat Aging誌に報告された4つ目の論文です.COVID-19感染後の脳の遺伝子やタンパク質レベルでの変化は,アルツハイマー病,パーキンソン病,ハンチントン病などの神経変性疾患で観察されるものと共通だというものです.これまでもCOVID-19感染がアルツハイマー病やパーキンソン病発症の危険因子となることが報告されていましたが,感染後に生じる変化が神経変性疾患と共通しているため,その発症や進行が促進される可能性が示されたわけです.年末年始,熱発者が多いようですし,名古屋市では高齢者のコロナワクチン接種率が2%(1.2万/59.4万)まで低下したという報道もなされています(https://tinyurl.com/2dgmtb7a).残念ながら現在のコロナワクチンは長寿命抗体産生細胞ができにくいので,ワクチンは継続せざるを得ない状況です(Nat Med. 2024 Sep 27;https://tinyurl.com/26amba3m).ワクチンの副反応は十分情報が浸透したと思いますが,後遺症を防ぎ,脳を守るという側面も多くのひとに知っていただきたいと思います.
FBで読みにくい方はブログ(https://tinyurl.com/2yq98cf5)をご覧ください.
◆ブースター接種は初回接種のみと比較してlong COVIDを23%低下させる.
世界中でCOVID後遺症(long COVID)に苦しんでいる人は数百万人いると言われている.治療薬はいまだ開発できておらず,感染予防が現実的な公衆衛生戦略と言える.これまでの検討で,ワクチン接種の有益性が示されているが,オミクロン株によるlong COVID予防におけるワクチン接種の効果は十分に検討されていない.この問題に対するsystematic reviewが報告された.2021年11月以降の感染を対象にした31件の観察研究が特定され,うち11件がメタ解析に適していると判断された.結果として,ワクチン接種を受けた集団では,受けていない集団と比較して,long COVIDのリスクが22%ないし29%(P<0.0001ないしP<0.0001)減少した(10件の研究)(図1).初回接種(mRNAワクチンであれば最初の2回)を行うと,未接種と比較して19%低下させ(3件の研究),ブースター接種は26%低下させた(P<0.0001)(4件の研究).ブースター接種は初回接種と比較して23%低下させた(P=0.0044)(3件の研究)(図2).以上の結果は,ブースター接種がlong COVIDに対してさらなる予防効果をもたらすことを示しており,著者は季節ごとのワクチン接種プログラムの重要性を強調している.ただし複数回のブースター接種の効果についてはデータが不足しており,どの時点で接種を終了できるのかについては結論を出せてはいない.
Rhiannon Green, et al. The impact of vaccination on preventing long COVID in the Omicron era: a systematic review and meta-analysis. MedRxiv. doi.org/10.1101/2024.11.19.24317487
◆小児や思春期でもワクチン接種がlong COVIDのリスクを軽減する.
米国NIHが主導するRECOVER研究プログラムの一環として,ファイザーワクチンBNT162b2のlong COVIDのリスクを軽減する効果を検証した研究が報告された.デルタ株が流行した2021年7月から11月,オミクロン株が流行した2022年1月から11月の期間において,小児(5~11歳)ないし思春期(12~20歳)を対象とした.ワクチンが感染予防を通じてlong COVIDリスクを軽減する間接効果と,感染とは独立してリスクを軽減する直接効果を検討した.結果として,デルタ株の流行期において,思春期のワクチン接種はlong COVIDの発症リスクを95.4%低下した(小児コホートのデータなし).オミクロン株の流行期では,小児における予防効果は60.2%,思春期では75.1%と推定された.ただし直接効果は,3つのコホートにおいて統計的に有意ではなく,効果の大部分は感染予防による間接効果によるものと考えられた.以上より,デルタ期およびオミクロン期において,BNT162b2が小児および若年者におけるlong COVIDのリスクを低減するのに有効であることが示唆された.
Wu, Qiong et al. Real-world effectiveness and causal mediation study of BNT162b2 on long COVID risks in children and adolescents. eClinMedi, Volume 79, 102962.(doi.org/10.1016/j.eclinm.2024.102962)
◆感染時の腸内細菌叢の組成からlong COVIDを予測できる.
Long COVIDの発症リスクに腸内細菌叢がどのように関連しているかを調べた縦断的研究が米国メイヨークリニックから報告された.799名の外来患者(SARS-CoV-2陽性者380名,陰性者419名)を対象に,感染初期とその後の糞便サンプルを収集し,腸内細菌叢を次世代シーケンサーで解析した.この結果,long COVIDを発症した感染者は,感染初期の段階で特有の腸内細菌叢構成を示していた.症状から4つのクラスターに分類すると,消化器・味覚/嗅覚障害クラスターでは最も多くの細菌種(50種)で対照群と差異が認められ,Lachnospiraceae科(30種)やAnaerovoracaceae科など,短鎖脂肪酸を産生する細菌が増加していた.また疲労クラスターではLactobacillus属やSellimonas属など,エネルギー代謝に関連する細菌が増加していた.心肺クラスターおよび筋骨格系・神経精神クラスターでは特定の細菌種との関連は顕著ではなかった.つまり腸内細菌叢の変化が顕著な症状群(消化器症状群,疲労群)と,それほど関連のない症状群(心肺症状群,筋骨格系/神経精神症状群)に分類できることが分かった(図3).さらに機械学習モデルを用いた予測では,腸内細菌叢データのみでlong COVIDの発症を高精度で予測できた.臨床データを追加しても,予測精度の向上はわずかであったため,腸内細菌叢が患者の健康状態や免疫応答をより反映している可能性が示唆された.
Comba IY, et al. Gut Microbiome Signatures During Acute Infection Predict Long COVID. bioRxiv [Preprint]. 2024 Dec 11:2024.12.10.626852.(doi.org/10.1101/2024.12.10.626852)
◆COVID-19は神経細胞の機能障害と神経炎症をもたらすことで,神経変性疾患の発症や進行を促進する可能性がある.
COVID-19に伴う神経症状の分子メカニズムを解明することを目的として,COVID-19にて死亡した患者20名と対照群22名の複数の脳領域において,プロテオミクス,空間トランスクリプトミクス,バルクRNA解析を行った研究が米国から報告された.脳全体の変化では深層興奮性ニューロンではシナプスおよびミトコンドリア経路の広範な異常が観察され,グリア細胞では神経炎症経路が上昇していた.これらの変化はパーキンソン病やアルツハイマー病などの神経変性疾患に共通するものが含まれていた(図4).空間的トランスクリプトミクスでは前頭葉灰白質と橋核で遺伝子発現変化が確認され,抗ウイルス応答遺伝子の発現上昇とともに,低レベルのウイルスmRNAが検出された.しかし直接的なウイルス感染よりも,全身性の炎症や血液脳関門の損傷が原因と考えられた.さらにシナプス小胞経路やミトコンドリア機能に関わる遺伝子のダウンレギュレーションと,グリア細胞や血液脳関門細胞マーカーのアップレギュレーションが確認された.以上より,COVID-19感染後の遺伝子やタンパク質レベルでの変化はアルツハイマー病,パーキンソン病,ハンチントン病などの神経変性疾患で観察されるものと重なっていることから,神経変性疾患の発症や進行を促進する可能性が示唆された.
Zhang T, et al. Brain-wide alterations revealed by spatial transcriptomics and proteomics in COVID-19 infection. Nat Aging. 2024 Nov;4(11):1598-1618.(doi.org/10.1038/s43587-024-00730-z)
◆Long COVIDに対し認知行動療法や身体・精神リハビリテーションが有効である.
Long COVIDに有効な治療を検討したliving systematic review(発表後に新しい研究結果が報告されるとレビュー内容が更新されるもの)がBMJ誌に発表された.ランダム化比較試験24件(計3695名のデータ)を分析した.薬物療法4件,身体活動またはリハビリテーション8件,認知行動療法(CBT)3件,食事療法4件,医療機器および技術4件,身体運動とメンタルヘルスリハビリテーションの組み合わせ1件であった.この結果,CBTや身体・精神リハビリテーションが有効であることが示された.CBTは,疲労や集中力低下を軽減し,オンラインで提供される場合でも効果がある可能性が高いことが示された.一方,身体・精神リハビリでは,健康全般の改善や症状回復が期待できる.具体的には,週3〜5回の断続的な有酸素運動が身体機能の改善に有効であると結論付けられた.ただし,これらの治療がすべての患者に適用できるわけではなく,症状の異質性や個々の患者の状況を考慮する必要がある.ボルチオキセチン,レロンリマブ,プロバイオティクスとプレバイオティクスの併用,コエンザイムQ10,扁桃体と島回の再訓練,L-アルギニンとビタミンCの併用,吸気筋トレーニング,経頭蓋直流電流刺激,高圧酸素療法,教育アプリなども検討されたが,エビデンスは低いか.不足している状況であった.
Zeraatkar D, et al. Interventions for the management of long covid (post-covid condition): living systematic review. BMJ. 2024 Nov 27;387:e081318.(doi.org/10.1136/bmj-2024-081318)

5)アミロイドβ抗体(アデュカヌマブ)はAβ・タウ動物モデルで,タウ病理・神経変性を抑制せず,グリア細胞を活性化する
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年1月7日のFB投稿です**
アルツハイマー病(AD)に対し,近年,アミロイドβ(Aβ)を標的とした抗体療法が臨床応用されました.しかし抗体療法がタウ病理や神経変性に及ぼす影響については十分明らかにされていません.これは過去の動物モデルを用いた研究の多くは,Aβ病理に特化した動物モデル(APP/PS1や5xFADなど)を使用し,タウ病理を持たないモデルが中心であったためです.
Brain誌に,米国マサチューセッツ総合病院らのグループによる研究が掲載されています.この研究では,Aβプラークとタウ病理の両方を持つトランスジェニックマウスモデル(APP/PS1xTau22)を用い,抗Aβ抗体「アデュカヌマブ」の効果を検証しています.著者らは,6カ月齢のAPP/PS1✕Tau22マウスにアデュカヌマブまたは対照IgGを週1回,30mg/kgの濃度で12週間投与し(図上),治療終了後,9カ月齢の時点で,Aβプラークの除去効果やタウ病理への影響,さらには神経変性やグリア細胞の反応を評価しています.
まずアデュカヌマブはAβを除去し,Aβプラークの沈着が約70%減少しました.この効果は,特に小型のプラーク(10-140 µm²)の除去で顕著でした.図左下は,治療群におけるAβプラークの明らかな減少を示しています.しかし大型プラーク(180 µm²以上)の除去は限定的であり,完全なAβ除去は達成できませんでした.
一方,Aβ除去がタウ病理や神経変性に与える効果は限定的であることが分かりました.タウの異常リン酸化(AT8;図右下)や神経原線維変化は治療にも関わらず進行しており,海馬CA1領域の神経細胞数(NeuN染色)の減少,樹状突起の縮小,さらには後シナプス(PSD95)の消失もアデュカヌマブ治療で改善されませんでした.以上より,Aβ抗体療法単独ではタウ病理に関連した神経変性を十分に抑制できないことが示されました.
加えて印象的だったのは,Aβ抗体療法はグリア細胞に予期しない影響を及ぼしたことです.つまりAβプラーク周囲でのIba1陽性ミクログリアの増加が生じ,さらにGFAP陽性アストロサイトの増加も顕著でした.また微小出血の頻度が増加することも確認され,治療の安全性についての課題も浮き彫りになりました.
この動物モデルがどれほどヒトのアルツハイマー病を模倣したものかという批判はあるかと思いますが,少なくとも従来モデルよりは改善されていますので,この研究は,Aβ抗体療法の課題を示したものと言えると思います.Aβ除去だけでは,タウ病理や神経変性の進行を効果的に抑えることは難しい可能性が示唆され,今後はタウやグリア細胞もターゲットとした複合的な治療戦略が求められる方向に進むのかもしれません.
Welikovitch LA, et al. Hyman, Tau, synapse loss and gliosis progress in an Alzheimer’s mouse model after amyloid-β immunotherapy, Brain, 2024;, awae345, https://doi.org/10.1093/brain/awae345

6)味覚性発汗とFrey症候群とホロコースト
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年1月8日のFB投稿です**
朝のカンファレンスで,味覚性発汗(gustatory sweating)とFrey症候群について議論しました.まず味覚性発汗とは味覚刺激により顔面に発汗が生じる現象で,一部の健常者には生理的味覚性発汗が認められますが,耳介側頭症候群(Frey 症候群)や交感神経切除後に生じる味覚性発汗など病的なものもあります.
Frey症候群は,耳側側頭神経(V3:下顎神経の分枝)が耳下腺周囲の手術などで損傷した際に生じます.同神経に含まれる唾液を分泌する副交感神経と発汗を引き起こす交感神経の間で異常な再生や交差神経支配が生じ,味覚刺激により顔面や頭皮で発汗が増加します.私は,Frey症候群は耳介周囲の発汗と記憶していたのですが,頭皮も発汗するようです(文献1).あと手術もなく両側性に生じた症例も報告されていました(文献2).耳下腺炎や帯状疱疹でも生じるようです.治療は発汗部位へのボトックスが有効のようです.
Freyという人物について知らなかったのでいつもの趣味で調べてみました.Lucja Frey(1889-1943?)という女性の神経内科医でした(文献3).1889年に現在のウクライナのリヴィウで生まれ,1923年にワルシャワ大学で医学の学位を取得.1925年に神経内科医としての資格を得た後,ワルシャワ大学の神経学クリニックで1928年まで勤務しました.この間,彼女は43本の学術論文を執筆しました.1923年,先生は耳介側頭神経の損傷により発生する味覚性発汗の病態生理を解明し,論文を発表しました.この病態を示す詳細な解剖学的図を示しています.
しかし,第二次世界大戦中のナチスによるユダヤ人迫害により,Frey先生の運命は一変します.ナチスはポーランドに,ユダヤ人を隔離するための強制居住地域(ゲットー:Ghetto)を多数設置しました.有名なものとして,ワルシャワ・ゲットー,クラクフ・ゲットー,リヴィウ・ゲットーなどがあります.1941年にドイツ軍がリヴィウを占領すると,彼女はゲットーに移送されます.そのなかのクリニックで医療活動を続けましたが,1943年にはクリニックの職員や患者とともに殺害されたか,強制収容所に送られたとされています.Frey先生の名前は,彼女が残した功績とともに,困難な時代を生き抜いた医療者の象徴として記憶されるべきと思いました.
1) Landman A, et al. Teaching neuro-image: a case of gustatory hyperhidrosis. Acta Neurol Belg. 2024 Apr;124(2):639-640.
2) Patrick B, et al. Botulinum Toxin for the Treatment of Postmenopausal Craniofacial Hyperhidrosis. Cureus. 2024 Sep 1;16(9):e68401.
3) Redleaf M. The Auriculotemporal Nerve Syndrome, Lucja Frey, and the Holocaust. Ear Nose Throat J. 2023 Sep 14:1455613231199357.

7)片頭痛患者におけるCGRP関連抗体薬の心血管安全性がリアルワールド・データで確認された!!
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年1月11日のFB投稿です**
片頭痛治療において非常に重要な論文が報告されました.片頭痛は女性に多い疾患で,世界中で15%もの人が罹患していると言われています.近年,片頭痛特異的な予防薬として,CGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)またはその受容体を標的とするモノクローナル抗体が臨床応用され,非常に大きなインパクトを与えています.一方で,CGRPは心血管系における保護的な役割があるとされており,CGRPを阻害するこれらの薬剤が心血管疾患のリスクを増加させる可能性について懸念がありました.
JAMA Neurology誌の最新号に,フロリダ大学を中心とするグループから,米国Medicareに登録された片頭痛患者を対象に,CGRP関連抗体薬と米国で慢性片頭痛に対し承認されているボツリヌス毒素A(onabotulinumtoxinA)の心血管安全性を比較した後ろ向きコホート研究が報告されました.2018年5月から2020年12月までのデータを用い,心筋梗塞や脳卒中といった心血管イベントの発生率を調べました.またCGRPは末梢血管を拡張させる強力な作用を持つ神経ペプチドであるため,副次評価項目として高血圧クライシス,末梢血管再建術(末梢血管疾患が新たに生じたか,もしくは既存の疾患が増悪したかを反映する指標),Raynaud現象(指先などの末梢組織における血流調節の障害を示唆)も調べています.
さて結果ですが,計9153人の片頭痛患者が参加し,CGRP関連抗体薬群が5153人(年齢57.8歳,女性83.6%),ボツリヌス毒素A群は4000人(年齢61.9歳,女性83.8%)でした.追跡期間の中央値は,前者が4.3か月(四分位範囲:2.0~9.5か月),後者が4.4か月(1.6~8.8か月)でした.この追跡期間中,主要評価項目である心筋梗塞または脳卒中の複合イベントの発生率において,両群間で統計的に有意な差は認められませんでした(調整後ハザード比[aHR]:0.88,95%信頼区間[CI]:0.44–1.77).下図のフォレストプロットが分かりやすく,CGRP関連抗体薬とボツリヌス毒素Aを比較したリスクの調整後ハザード比と95%信頼区間がプロットされています.例えば,心筋梗塞のaHRは0.86(95% CI:0.30–2.48),脳卒中のaHRは0.90(95% CI:0.35–2.27)と,いずれもリスク増加は示されていません.なお,この結果は,高齢者や既存の心血管疾患を持つ患者でも一貫しており,CGRP関連抗体薬の安全性が支持されるものでした.
また,副次アウトカムとして調べられた高血圧クライシス,末梢血管再建術,Raynaud現象についても,以下のようにリスクに有意差はありませんでした.
高血圧クライシス(aHR: 0.46,95% CI 0.14–1.55)
末梢血管再建術(aHR: 1.50,95% CI 0.48–4.73)
Raynaud現象(aHR: 0.75,95% CI 0.45–1.24)
まとめると本研究は,片頭痛患者におけるCGRP関連抗体薬の心血管安全性をリアルワールド・データで示した初めての大規模研究であり,特に高齢者や心血管疾患を有する患者にとって重要なエビデンスを提供しています.一方で,追跡期間が短かったことや,Medicareデータに基づくため臨床的な詳細情報が不足している点など,いくつかの限界も指摘されています.著者らも,今後さらに長期間の追跡や他の集団における検証が必要であると述べています.しかしCGRP関連抗体薬の安全性を裏付けるデータが示されたことは,日常診療において非常に大きな意義があると言えます.
Yang S, et al. Cardiovascular Safety of Anti-CGRP Monoclonal Antibodies in Older Adults or Adults With Disability With Migraine. JAMA Neurol. 2025 Jan 6.(doi.org/10.1001/jamaneurol.2024.4537)

8)タウのリン酸化はヘルペスウイルス1型感染から神経細胞を保護している!!アルツハイマー病治療戦略へのインパクト
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年1月15日のFB投稿です**
アルツハイマー病(AD)の病態にアミロイドβやリン酸化タウ(p-tau)が関与します.しかしこれらを脳に蓄積させる要因はよく分かっていません.しかし近年,ADとウイルス感染の関連が注目されており,そのなかにはヘルペスウイルス1型(HSV-1),帯状疱疹ウイルス,新型コロナウイルスなどが含まれます.今回,Cell Reports誌に掲載されたイスラエルと米国からの研究では,HSV-1とタウリン酸化の驚くような関係が示されています.
著者らは,まず,ヒトのAD患者の脳サンプルを用いて,HSV-1感染がタウのリン酸化を引き起こすことを明らかにしました.具体的には,HSV-1タンパク質のICP27(ウイルスの遺伝子発現を調節し,宿主細胞の免疫応答を抑制してウイルス複製を促進する重要な役割を果たします)が進行したAD脳サンプルで顕著に増加し,これがp-tauと共局在していることを確認しました.図2では,ICP27とp-tauが進行したADの嗅内皮質および海馬で強く共局在する所見が示されています.
つぎにHSV-1感染がタウのリン酸化を引き起こす可能性について検討しました.HSV-1感染はcGAS-STING経路(細胞内のDNAを認識するcGASが活性化され,STINGを介して免疫応答を引き起こし,炎症や抗ウイルス応答を促進する経路です)を介してタウのリン酸化を起こすことを確認しました.つまりHSV-1のDNAを認識することでこの経路が活性化されるようです.そしてこの経路の下流にあるTBK1(TANK-binding kinase 1)がタウをリン酸化し,ICP27の発現を抑制することで,HSV-1タンパクの発現を減少させ,神経細胞の生存率を向上されることが実験的に示されています(図1).
以上よりこの研究は,タウのリン酸化がHSV-1感染に対する自然免疫応答として機能し,神経保護的な役割を果たす可能性を示したものです.cGAS-STING-TBK1経路がタウのリン酸化を引き起こし,それがHSV-1タンパク質の発現を抑制することが明らかになり,ADの発症・進行における単純ヘルペスウイルス感染の役割と,それに対する免疫応答の重要性を示した研究と言えます.
しかしよく考えるとこの論文の今後のAD研究への影響は大きいように思います.
1)HSV-1感染がADの進行に関与する機序が示されました.つまりHSV-1感染のワクチン等による制御がAD予防の重要な標的となり得ることを示唆しています.
2)HSV-1に対するリン酸化タウの神経保護能が示されました.現在,アミロイドβ抗体からタウを標的とする抗体等の治療薬に関心が移りつつありますが,これらによるタウの除去は,上記の免疫応答を妨げ,予期しない影響を引き起こす可能性が大きいです.つまりHSV-1感染に対する免疫応答が抑制され,神経細胞の生存に不利な影響を与える恐れがあります.
ADの病態はかなり複雑で,その治療戦略も混沌としてきた感じがします.個人的にはタウよりウイルス感染制御が現実的な治療のように思いました.
Hyde VR, et al. Anti-herpetic tau preserves neurons via the cGAS-STING-TBK1 pathway in Alzheimer’s disease. Cell Rep. 2024 Dec 26:115109.(doi.org/10.1016/j.celrep.2024.115109)

9)ハンチントン病の新しい発症メカニズムの発見!CAGリピートは神経細胞でさらに伸長する
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年1月18日のFB投稿です**
ハンチントン病(HD)は,常染色体顕性遺伝を呈する神経変性疾患で,原因は huntingtin(HTT)遺伝子内のCAGリピートの異常伸長です.HD患者は36回以上(ほとんどの場合40~49回)になります.未解明な点が多く,代表的なものとしては以下が挙げられます.
1)細胞型特異性:主に線条体の中型有棘ニューロン(SPNs)が喪失するが,インターニューロンやグリア細胞は生存すること.
2)長い潜伏期間:典型的には40~50歳で運動症状が現れるが,それ以前は認知機能や運動機能が健常者と同程度であること.
3)HTT遺伝子変異が神経変性を引き起こす具体的なメカニズム
最新号のCell誌に,マサチューセッツ工科大学およびハーバード大学などの研究チームが,体細胞内でのDNAリピート拡大がこの疾患にどのように影響するかを明らかにした研究が報告されました.これまで脳組織全体や血液サンプルから抽出したDNAを用いてリピートの長さを測定する方法が一般的でしたが,この研究では単一細胞でのCAGリピート長の測定と,同一細胞でのRNA発現解析を同時に行える技術を開発して検討した点が画期的と言えます.
研究チームは,患者群50名と対照群53名の線条体組織を解析し,線条体ニューロンの減少が病気の進行と共に顕著になることを示しています.直接経路(線条体から出発し,直接,内節淡蒼球および黒質網様部に投射する)および間接経路(線条体から出発し,まず外節淡蒼球に信号を送り,そこから視床下核を介して淡蒼球内節および黒質網様部に間接的に投射する)という2種類のニューロンについて解析を行い,間接経路ニューロンが早期に失われやすいことが明らかにしました.この変化は舞踏運動の出現に関与している可能性があります.
また患者脳を細胞ごとに解析し,HDを引き起こすHTT遺伝子のCAGリピートが,病気の進行に伴い体細胞内で増加することを発見しました!とくに線条体のニューロンでは,初期にはリピートが安定しているものの,加齢とともに徐々に伸長し,特定の閾値を超えると急速に毒性を発揮することを示しました.この現象は「somatic expansion(体細胞伸長)」と呼ばれ,白血球DNAでは見られない脳特有の変化であることも確認されました.
注目すべき発見は,CAGリピートの数が150を超えるとニューロンが急速に傷害されるという点です.CAGリピートは通常は40程度ですが,時間が経過し80を超えると急速に拡大し,150,500を超えると神経毒性を持ちます.つまり「変異したHTTタンパク質の慢性的な毒性」ではなく,「リピート数が閾値を超えることで突然細胞が死ぬ」という新たなメカニズムを提唱するものです.これがニューロンの遺伝子発現を変化させ,細胞死を引き起こすということです.図で説明すると,「Phase A」では,体細胞内でCAGリピートが緩やかに拡張する.この段階は数十年という長い時間をかけて進行し,臨床的な症状は現れません.「Phase B」では,CAGリピートが急速に拡張し,短期間(数年)で150リピートを超える段階に達します.この急速な拡張が,遺伝子発現に影響を及ぼす準備段階となります.「Phase C」では,CAGリピートが500回以上に達し,これが原因で500以上の遺伝子発現が異常を来す段階に入ります.この段階は数か月という短期間で進行し,細胞内の転写機構や神経機能に深刻な影響を及ぼします.最終段階である「Phase D」では,脱抑制危機(de-repression crisis)が発生し,神経細胞が不可逆的に死に至ります.このプロセスにより,HDの特徴的な神経変性が完成します.図の下部は,年齢と線条体ニューロンの生存率の関係を示しています.
また研究では体細胞伸長は,DNA修復酵素(特にMSH3)による減少である可能性が高く,修復過程でCAGリピートが誤って伸長されると考えています.よってMSH3や関連する酵素をターゲットにしてCAGリピートの伸長を抑制することで,症状の発現を遅らせたり進行を抑えたりする治療法が考えられます.すでに発症している患者においても,まだ毒性閾値を超えていないニューロンに作用して病気の進行を遅らせる可能性があります.今回の研究は,HDの発症・進行における新しいメカニズムを示すだけでなく,将来の治療法開発に向けた重要な基盤となる可能性があります.
最初に紹介した3つの問題点について完全解明ではないかもしれませんが,大きな進展が得られました.CAGリピート病は私の学位論文のテーマですが,このようなメカニズムがあるとは夢にも思いませんでした.おそらくHD以外のCAGリピートでも同じことが起きているのではないかと思います.SCA6やCAGリピート以外のリピート病(例:筋強直性ジストロフィーや脆弱X症候群など)はどうなのかも気になります.近いうちにどんどんデータが報告されるのではないかと思います.
Handsaker, Robert E. et al. Long somatic DNA-repeat expansion drives neurodegeneration in Huntington’s disease. Cell, January 16,(doi.org/10.1016/j.cell.2024.11.038)

10)頭部外傷は単純ヘルペスウイルスを再活性化してアルツハイマー病リスクを高める!!
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年1月21日のFB投稿です**
頭部外傷はアルツハイマー病(AD)のリスクを高めることが知られています.また慢性外傷性脳症(CTE)というボクサーやアメフト選手などにみられる認知症も知られています.一方,単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)は,およそ8割の人が60歳までに感染しますが,高齢者の脳に潜伏し,APOE遺伝子e4アリル保因者においてADのリスクを高めることも知られていました.米国タフツ大学と英国オックスフォード大学のチームは「頭部外傷がHSV-1を再活性化し,ADに関連する表現型を引き起こす」という仮説を立てて検証実験を行い,その結果をScience Signaling誌に報告しました.
著者らはまずAPOE e4の人由来のヒト誘導神経幹細胞(hiNSC)を立体培養し,脳の細胞構造や機能を再現する3次元モデル(脳オルガノイド,ミニ脳)を作製しました.このモデルに軽度閉頭損傷(CHI:closed head injury)という外力を加え,脳外傷後の病理学的変化を観察しました.そしてHSV-1を潜伏感染させると,CHIによる脳外傷がHSV-1を再活性化させ,アルツハイマー病に関連するアミロイドβやリン酸化タウの蓄積,さらには炎症性グリオーシスをもたらすことを確認しました.注目すべきは,1回のCHIよりも複数回(3回)のCHIが顕著な変化をもたらした点です.具体的には3回のCHIによりウイルス遺伝子(UL29)の発現が20倍以上に増加し,アミロイドβとリン酸化タウの蓄積も大幅に増加しました(図1).
さらに,HSV-1再活性化後に炎症性サイトカインIL-1βの発現増加が生じることも示されました.IL-1β抗体を用いてこれを抑制すると,アミロイドβ蓄積やグリオーシスが抑制されました(図2).つまり神経炎症を標的とした治療が頭部外傷による神経変性を抑制する可能性が示唆されました.著者らは抗炎症療法や抗ウイルス療法が発症リスクを抑える治療となり得ると結論づけています.最近,HSV-1に対し,リン酸化タウが神経細胞を保護する機能をもつことが報告されていますし( Cell Rep. 2024 Dec 26:115109. doi.org/10.1016/j.celrep.2024.115109),ADとウイルス感染は極めて密接な関連があるという様相を呈してきたと思います.
Cairns DM, et al. Repetitive injury induces phenotypes associated with Alzheimer’s disease by reactivating HSV-1 in a human brain tissue model. Sci Signal. 2025 Jan 7;18(868):eado6430.(doi.org/10.1126/scisignal.ado6430)

11)マンガン中毒に伴うパーキンソニズムにビオチンが神経保護効果をもつ
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年1月23日のFB投稿です**
マンガン(Mn)中毒に伴う神経毒性が,パーキニズムを引き起こすメカニズムを解明し,それに対するビオチン(ビタミンB7)の保護的効果を明らかにした米国コロンビア大学などのチームによる研究が,Science Signaling誌に報告されています.ビオチンは細胞のエネルギー代謝に不可欠な補酵素として働き,特にミトコンドリアの呼吸やドパミン生成に関与しています.
この研究では,ショウジョウバエを用いたマンガン毒性モデルを作成し,パーキンソニズムの病態を再現しています.具体的には,マンガンがショウジョウバエの寿命を短縮し,運動機能を低下させることが確認しています.またドパミンを生成する酵素であるチロシンヒドロキシラーゼ陽性ニューロンの数が減少し,実際にドパミン濃度も低下していることも分かりました.さらにミトコンドリアの形態異常と,リソソームの数とサイズの増加も観察されました.これらの結果は,マンガン曝露が神経細胞に深刻なダメージを与えることを示しています.
そしてこれらのモデルを用いて,マンガンが神経細胞にダメージを及ぼすメカニズムを明らかにするため,メタボローム解析(代謝物の網羅的解析)を行いました.その結果,脳および全身でビオチン代謝に大きな変化が生じることが明らかになり(図左上),とくにビオチン濃度は,脳で約2.7倍,全身で約2倍に増加していました.ビオチン代謝が低下しているため,代償性に増加していると考えられました.
ビオチンは脳のエネルギー代謝やドパミン生成に重要な役割を果たす補酵素であり,その代謝異常はニューロンの障害と密接に関連していると考えられます.さらに,食餌にビオチンを添加することでマンガンによる運動障害(図左下)やニューロン喪失が軽減されることが示され,ビオチンが神経保護作用を持つことが明らかになりました.
加えて,ヒト由来のiPS細胞を用いて分化させた中脳ドパミン作動性ニューロンモデル(図右)でも,ビオチンがマンガン曝露によるミトコンドリア障害やニューロン喪失を抑制することが確認されました.これらの結果は,ビオチンがマンガン中毒に対する有効な介入手段となる可能性を示しています.興味深いことに,パーキンソン病患者の脳では,ビオチントランスポーターの発現が増加していることをデータベースから確認しており,ビオチン代謝がパーキンソン病の発症や進行に関与している可能性も著者らは考えているようです.今後の臨床応用が期待されます.
それにしても適切な疾患モデルができたのであれば,網羅的なメタボローム解析は治療標的の同定に非常に強力だと実感しました.とても印象に残った論文でした.
Lai Y, et al. Biotin mitigates the development of manganese-induced, Parkinson’s disease–related neurotoxicity in Drosophila and human neurons. Science Signaling. 2025;18(eadn9868). (doi.org/10.1126/scisignal.adn9868)

12)COVID-19による脳神経障害のメカニズム ~Experimental Neurology誌特集号のご案内~
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年1月29日のFB投稿です**
このたび,海外医学ジャーナル Experimental Neurology 誌の特集号でGuest Editorを務めさせていただきました!特集号にはアクセプトした6本の論文が掲載されておりますので,ぜひご覧いただければ幸いです.
https://www.sciencedirect.com/special-issue/10Q3G3QFXMR
初めてのGuest Editorの経験は非常にチャレンジングでしたが,大変有意義なものとなりました.世界最大規模の学術出版社であるElsevier社による投稿論文の査読プロセスを経験できたのはとても勉強になりました.解説動画を何本も視聴しながら,Chief Editorのサポートを受けてなんとか務めを果たしました.特に苦労したのは,依頼した査読者に断られることが多かった点ですが,そんな中でも快くご協力くださった日本の先生方には心より感謝申し上げます.
【掲載論文の概要】
特集号のEditorialでは,採択された6本の論文の内容を解説しています.簡単にその概要を以下にご紹介します.
1. Long COVIDによる脳血管障害の治療標的
DPPIV(ジペプチジルペプチダーゼIV)を中心に,代謝や炎症経路から血管機能障害を議論し,DPPIVを治療標的として提案しています.
2. コロナウイルスの神経毒性とアルツハイマー病への影響
HCoV-OC43感染がアミロイドβの蓄積を促進し,アルツハイマー病の病態進行を加速させる可能性について論じています.
3. COVID-19急性感染期の中枢神経病態に関する縦断的報告
感覚・運動皮質の活性化や神経炎症の役割を神経画像と生理学的評価を通じて詳述しています.
4. ACE2を介したCOVID-19後の認知機能障害の分子メカニズム
ACE2やカルシウムシグナル経路が認知機能障害に関与することを示し,可溶性ACE2を治療薬として提案しています.
5. COVID-19による中枢神経の神経炎症経路
血液脳関門の破壊やミクログリア活性化などのメカニズムを解明し,予防と治療への薬物や生活習慣の介入を提案しています.
6. スパイクS1タンパク質によるNLRP3依存性神経炎症と認知障害
スパイクタンパク質がミクログリアのNLRP3インフラマソームを活性化し,神経炎症と認知障害を引き起こすメカニズムを明らかにしています.
Long COVIDやCOVID-19に関連する神経変性疾患や脳血管障害の軽減・予防には,中枢神経系への影響を深く理解し,それを基にした治療戦略の構築が不可欠です.この特集号が,研究者や臨床医の皆さまにとって新たな知見やインスピレーションを提供し,さらなる研究と臨床の発展に貢献できれば幸いです.私のEditorialは以下のリンクからご覧いただけますので,ぜひお読みください.
https://authors.elsevier.com/a/1kVtS3IrbMAzh

関連情報
岐阜大学医学部下畑先生は最新の医学情報を活発に発信されています。前月中のFB投稿については『2024年12月のニュース』をご覧下さい。

(作成者)峯岸 瑛(みねぎし あきら)

カテゴリー
Long COVID アルツハイマー病 パーキンソン病 安楽死

2024年11月のニュース

トランプ米大統領の再登場で、米国や世界の情勢はどのように変わるのでしょうか?
我が国では今までほとんど公に議論されることがなかった『安楽死』の問題についても、岐阜大学医学部の下畑先生が貴重な情報を発信されています。

1.2024年11月の活動状況
中村 理さんの投稿
佐久ポールウォーキング協会より 長野県スポーツ推進委員研究協議会in佐久〜 基本講演(講師:佐久大学 坂江千鶴子 学長)後の分科会で県下のスポーツ推進委員の方々にポールウォーキングを体験して貰いました。 ホームの駒場公園〜茨城牧場のひとまわり3.5kmのPW散策でしたが皆さん良い汗かいたと述べてくれました〜❗️ お疲れ様でした。

森川 まことさんの投稿
茨城県県立水郷県民の森にて。 ポールウォーキング。 気持ち良く、空気の美味しい1日でした。

田村 芙美子さんの投稿
11/5 鎌倉市 健康診査 腰越PWサークル 今日は緑地公園を歩かずセンターで測量会。 市民健康課といつもお世話になっている包括支援センターテレジア1 & 2 の共催で令和5年の健康チェックが行われました。その後30分はポールを使って貯筋体操で汗を流し それぞれの計測結果にざわざわお喋り。 40cm台からの片足立ち上がりが難しかったようです。 次回も今日の結果より下がっていませんように。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【徐々に 徐々に】 インターバルは  少しだけ負荷をかけながら それがとっても気持いい   2024/11/5 #船橋ウォーミングソサイエティ #美姿勢ウォーキング #行田公園 #継続は力なり #インターバルウォーキング #ストレッチ筋トレ #健康ウォーキング指導士

田村 芙美子さんの投稿
11/6 朝は北鎌倉テラススタジオで青空を仰ぎながらストレッチ。外のマット運動は風や木々の揺らぎのなかでこの上なく気持ちが良い。午後は西鎌倉サークルに移動。PWですてきな洋館を見ながら藤沢方面に歩きました。

スマイルチームさんの投稿
2024.11.5〜7 活動記録 ☺︎中屋敷チェアエクササイズ 21名 ☺︎スマイルエクササイズ.チラシ作成 ☺︎健康体操サークル 12名 ☺︎スマイルポールウォーキング 6名 ☺︎高齢者健康づくり支援士資格更新教育単位証明書発行手続き

田村 芙美子さんの投稿
11/8 早朝から三本立てで夜まで働き(?)ました。 朝のPW教室は会館の非常用内階段を借りてSTEP昇降練習。 ポールがあると楽々ですね、と感激の声。でも気をつけて、油断しないでくださいね。お昼から特別パーソナルNWクラスを駒沢オリンピック公園で。腕振りに苦労した甲斐あって2キロ目は上手に捌いて初心者には見えませんでした。PWとの違いをはっきりさせて。後ろで衝くと思いがけず前へ進める!とこちらも感激の声。 夕方は二子玉途中下車で分倍河原まで足を伸ばし今帰路です。街はキラキラXmasです。

校條 諭さんの投稿
つかの間の?秋を満喫、「気まポ」(気ままにポール歩き)は中野南コース JR東中野駅前に集まって、映画館ポレポレ東中野前から、神田川沿いにしばらく歩き、桃園川緑道(暗渠)をたどって中野駅まで進みました。コース計約5km。 途中寄ったのが氷川神社。参加者のうち2人が幼い頃縁があった神社です。ひとりは小1の頃、よく遊んだところで、お祭りや飯ごう炊さんの思い出があるそうです。もうひとりは、自分では当然覚えてないけどお宮参りの場所だったとか。 もう1箇所、緑道からはずれて紅葉山公園に寄りました。林の中の起伏のある散歩道を気持ちよく散策しましたなかのZERO(ホール)や区立中央図書館もあります。 ついこの前までは暑かったのに、朝晩は冷え込む昨今ですが、ウォーキングには最高でした。 写真は、私と運営仲間の田村和史君撮影です。

中村 理さんの投稿
佐久ポールウォーキング協会より 本日は11月PW駒場例会でした。 朝6時の気温0℃〜初氷まだ不成! 元気シニア(若い?50代もチラホラ〜)が集まり、歩き出し10時前後には10℃に上がり太陽が眩しく温かい公園〜牧場のひとまわり散策でした。 外歩きは12月例会で終了です。1月2月は室内/総合体育館での〜室内ポールウォーク〜となります。 11月残りのイベントは、 来週11/17(日)健康講演会+PWは佐久大学で9時開始です❗️ 大学へ聴講においで下さい❗️

スマイルチームさんの投稿
2024.11.8〜10 活動記録 ☺︎青空PW 7名 ☺︎中屋敷親生会 20名  チェアエクササイズ ☺︎神奈川県青少年指導員大会

中嶋  佳奈恵さんの投稿
【犀川ポールウォーキング大会 秋編】 11月10日日曜日 エコチーム犀川主催 犀川ポールウォーキング大会が開催されました。 大桑ぐるぐる公園発着 秋晴れの良い日に歩く事ができました。 ありがとうございました! また来春に犀川歩きましょう。 今年度のポールウォーキングイベントは終了になります。 来年度もよろしくお願いします。 担当 澤田MCpro・小高AC

台灣健走杖運動推廣協會さんの投稿
📢 2024健走杖健康活力輕旅行 11/10(日)福隆站活動圓滿結束!🎉 福隆站活動在細小的雨🌧️及清新的海風🌬️吹拂下順利完成🌊🚶‍♂️🚶‍♀️, 感謝每一位參加的朋友們, 尤其要感謝站長的細心帶領, 讓整個活動進行得如此順利! 感謝 @護老長照 團隊帶領長者們一同參加, 讓大家感受到滿滿的溫暖與支持💙。 看到大家享受健走的樂趣, 並且在福隆美麗的景色中揮灑汗水, 真的讓人覺得無比動容與欣慰🌞💪。 期待我們未來的站點有更多朋友一起參與, 共同享受健走杖的活力與健康! #2024健走杖健康活力輕旅行

がんばっぺ チャリンコさんの投稿
2024年11月11日(月) 「郡山市制施行100周年記念事業」 11 月11日 ポールウォーキングツアー 安積開拓「一本の水路」の物語 郡山市長、郡山駅長、久留米観光ガイド会長、久留米ふるさと大使等を招いてポールウォーキングで開成山公園をガイド 勿論、リーダーは日本ポールウォーキング協会長岡智津子MCPROだ。 取り急ぎ、全体集合写真をメインにスタート前準備から打上げまでの様子を紹介しておこう(^O^☆♪

堀 和夫さんの投稿
秋の木曽路 中山道馬籠 夜明け前ウォーキング2024 落合宿からの石畳を登り馬籠宿から馬籠峠まで 木曽路の秋を堪能しました。 恒例の馬籠黎明太鼓に後押しされ坂道を攻略しました。

鈴木 ゆみ江さんの投稿
[報告会] 先月行われたアルツハイマーデーイベント「オレンジフェスタ」の報告会でした。 先ず各グループで作業しながら振り返りをし、それを元に発表を。昨年は芋煮のメンバーとしてハッスルしました。今年は、企画会で「ボッチャをやりたい」と提案。「スポーツ縁日」と題してボッチャの他、けん玉(支援学校卒業後介護施設に就職してるセミプロが演技し子達は大喜びだったそうです) 輪投げ、駒回し、ストラックアウトを行ったのですが… 区長がボッチャ体験をしたり、お子達に人気で行列が…と、評判良く「このメンバーでまたやろう」の声が出てちょっと嬉しい🎵 今年の豚汁も美味しかったらしい…商店街を巻き込んでクイズ解きながらのウォーキングは、高齢者や認知症カフェ利用者とスタッフも参加したとか。このグループも区内の商店街(100以上ある)を来年以後も次々回るとか。八潮をスタートしてマラソンとか… 聞く話は随分外は盛り上がっていたらしいです。体育館のボッチャに掛かり切り3時間半、行列は途切れなく(大袈裟かな?)おおよそ250人が体験してくれたらしいです。 片付けて18時過ぎ… オレンジのキャンドルの元くるみちゃんとパチリ📸してもらった写真も…(今年もキャンドル作りが賑わっていたらしくたくさんの暖かい灯りが素敵でした

田村 芙美子さんの投稿
11/14 午後の貯筋クラスでは筋肉貯金残高チェック。 静的・動的バランス、下肢筋力、敏捷性等々8つの項目をチェック。大股でどのくらい歩き続けるかも試してみました。そして包括支援センターからスタッフさんが配布の住宅防火チェックシートも✅ 火災警報器の取り付けは消防職員さんがお手伝いしてくださるとのこと(要事前予約) 今日のおやつは浪花家の鯛焼き1匹。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【小春日和のいい日です】     2024/11/14   インターバルで普段より      少しだけ頑張りました    定例会は   おしゃべりができる良い場所      みたいです💞 #船橋ウォーキングソサイエティ #2本のポールを使うウォーキング #ポールウォーキング #ノルディックウォーキング #ノルディックウォーク #ソーシャルフィットネス #インターバルウォーキング #一人より皆がいいね

田村 芙美子さんの投稿
11/15 渋谷は大雨とtvで聞いて大きな傘を持って出掛けたのですが 着いた時は小雨🌂で助かりました。今日は自己紹介(今頃!)ゲームをしてご近所さんを確認。初台の方が一番多かったです。今期ももう6回目になり、皆さん中強度歩きが様になって来て嬉しいです。次期の会員募集が始まったそう(区報掲載)。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【ゴールはお祭りよ】     2024/11/16    船橋港親水公園で インターナショナルフェステバル  楽しい事が大好きメンバー    しっかり歩いて  食べて 観て 遊んで 笑って    大忙しで〜す #船橋ウォーキングソサイエティ #ノルディックウォーキング #ポールウォーキング #海老川土曜日コース

Masami Yamagataさんの投稿
⼀般社団法⼈UDe-スポーツ協会が開発・販売を⾏う年齢や障がいの有無 にかかわらず、誰でもが行うことができるeスポーツ『UDe-Sports(ユーディイースポーツ)🄬』の無料体験を開始します。◎昨今のe-スポーツの広がりを受け、誰でもが楽しめるe-スポーツを⼿軽に、より簡単に⾼齢者や未就学児にもゲームを楽しんでもらえる。同協会の販売代理店また、UDe-スポーツ認定指導員としてUDe-Sportsを普及いたします。オリジナルゲームや、ゲーム以外の機能として簡易的な注意⼒、動体視⼒、判断⼒、記憶⼒などの認知機能をチェックするモードもあります。

中村 理さんの投稿
佐久ポールウォーキング協会より 秋恒例の健康講演会+PW体験・散策が、今年は佐久大学を会場に学長/坂江千寿子氏の講演会(フットプリントからわかる足と健康)とポールウォーキングでの大学構内〜クロスカントリーコース散策でした。 会員表彰の皆勤賞と頑張ったde賞で新米の贈呈も有りの本年の最大イベントも無事終わりに〜^_^ 参加者 スタッフの皆さん〜お疲れ様でした❗️

スマイルチームさんの投稿
2024.11.14〜17 活動記録 ☺︎スマイルチーム上溝 22名 ☺︎子育て広場 親子たいそう ☺︎ポールウォーキング講座  ☺︎公民館1月抽選申し込み 5団体分 ☺︎スマイル備品ガレージ整理 ☺︎ポールウォーキング講座資料作成 メンバーさんより菊芋、柿をいただきました😋 ☺︎メンバーさんより寄付していただいた毛布などを茨城県動物指導センターへ送りました

中嶋  佳奈恵さんの投稿
【更新講習会】 本日11月17日日曜日 能美市物見山体育館会議室にて 日本ポールウォーキング協会更新講習会でした。1名のアドバンスコーチの方が、受講しました。 雨が降る前に、階段の登り方や降り方からギアチェンジの歩き方や、椅子に座りながら筋トレもしました。 お疲れ様でした‼️

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【58cmってどれくらいなの?】    #認知症予防・#転倒予防・  #社会参加 #介護予防    今日も皆で実践中  女性58cm以下は認知症リスク         が高くなる!  歩幅58cmって実際は     どのくらい?  10mだと何歩なの…?  #船橋ウォーキングソサイエティ  #シニアポールウォーキング

田村 芙美子さんの投稿
今日は大船地区社協主催、包括支援センターきしろ・ふれあいの泉協力のいきいき健康測定と杉浦コーチによるフレイル・認知症予防のお話と体操でした。 今日時点での骨密度・血管年齢測定。握力・歩幅テスト、バランス能力等々計測し運動・栄養の話に耳を傾けました。サプリメントのお話もためになりました。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【気持ちいい〜】   2024/11/19      蒼空   インターバル頑張ったよ〜     バッチリね      HAPPY〜       ♫ #船橋ウォーキングソサイエティ #美姿勢ウォーキング  #インターバルウォーキング #県立行田公園

田村 芙美子さんの投稿
11/19 昨日まで江ノ島の予定でしたが強い風と気温急降下の予報で急遽広町緑地に変更。木枯らし木枯らし寒い道~を大榎や石切場方面にPWで歩きました。広場でカタサゲ・ヒジヒキの練習をしたのですがお喋りに夢中になると・・・腕は動かなくなって~~😢

田村 芙美子さんの投稿
11/20 真冬の寒さに冷たい雨。気温の差は老体に響きます。暖房を入れた会場で筋トレ・筋トレ・筋トレで暖かくなりました。筋肉マーチを唄いながらの足鍵盤🎹運動は新しいメニューでした。うちの前のソヨゴはいま真っ赤な実をつけています。谷川俊太郎氏に続いて火野正平さんの訃報。寒さがより厳しく感じます。

台灣健走杖運動推廣協會さんの投稿
【日式健走AC(進階)課程】兩天課程圓滿結束!🎉 經過兩天充實又緊湊的學習, 我們的日式健走AC(進階)課程在熱情與努力中完美落幕!👏💪 學員們在專業講師的指導下, 不僅加強了健走技術, 還深入了解了更多進階帶隊與教學的技巧, 為未來的健走推廣邁出更堅實的一步!🚶‍♂️🚶‍♀️ 這兩天的課程不僅是技術的升級, 更是一場與志同道合的健走夥伴們共同成長的旅程💖。 透過理論與實作的結合, 大家都收穫滿滿,熱情高漲, 展現出對推廣健走運動的無限信心與期待!🌟 再次感謝所有參與的學員和教練們的付出與努力, 讓這次課程充滿活力與收穫✨! 期待未來的大家, #將健走杖運動推向更高峰!⛰️🌍 #台灣健走杖運動推廣協會 #日式健走

田村 芙美子さんの投稿
11/22 今日は渋谷は総集編。盛り沢山のメニューのPW教室。3期7回目のこのクラスも和気藹々で皆笑顔です😁 午後からはパーソナルNW2回目 シニア同級生お二人に超特訓の充実2時間でした。10 STEPの後半はかなり運動量もありPWよりハードですが歩く楽しさは倍以上? PWは先チップが丸いので安定したポールエクササイズが豊富でバランスがとれ転倒予防に最適です。

スマイルチームさんの投稿
2024.11.22〜23 活動記録 ☺︎スマイル星が丘PW 7名 ☺︎ポールウォーキング講座  10名  上鶴間地域包括支援センター主催 ☺︎上鶴間公民館まつり実行委員会   ☺︎公民館まつり部門別会議 ☺︎スマイルチームメンバーカルテ整理

田村 芙美子さんの投稿
11/24 ①逗子市ポールウォーキングクラブの遠足 小網代の森を歩いてきました。遠足日和☀ 風もなく青空の下 小鳥の囀りを聴きながら木道~山道を歩きました。アカテガニは冬眠の時期でした。 事務局代表の簡潔なお話から ここは森林、湿地、干潟及び海までが連続して残されている、関東地方で唯一の自然環境だと知って鼻高々。

橋本 由浩さんの投稿
😘Bésame mucho in 台湾🇹🇼 3日👀 2024年11月24日 6:30の早朝ポールウォーキングから23:00ホテル到着までてんこ盛り!何万歩歩いたろう?ハードなスケジュールだったがロマンチックでもあったかな? ジオパークで女王への抱擁と接吻の試み、そして九份では‘ゆばば’と肩を組み「千と千尋」の世界に浸り、十分で天燈(ランタン)を美熟女達と夜空に想いを馳せて上げた🌌 大安森林公園ポールウォーキング→バスチャーターで台北近郊観光地へ ジオパーク・十分(滝とランタン揚げ)・陰陽海(海が2色)・九份散策・ディナー 今晩もお腹満杯で眠りに陥いる💤

田村 芙美子さんの投稿
11/26 🟡 💛 🟨  三浦ネットポールウォーキンググループ 季節の「黄色を訪ねて」・・男子4、女子1で先日の鎌倉検定の問題を解説して頂きながら歩きました。難問が一杯! 安国論寺も長勝寺も門前~境内の銀杏が漸く八分は色づいていてきれいです。 ここから材木座の辻付近,元八幡、辻薬師堂、本興寺をたずね歩いてみました。 三浦道 朱塗りの魚橋を渡り、大町四つ角から水道路の辻町歩き。海の方から山へ向かって流れる逆川は地形の影響で面白い。のんびり歩くと片隅の道祖神や小さな花に気づきます。石碑を一字一句読む方に感心しながら。

新地 昌子さんの投稿
歩いて笑って 元気いばらき (笠間市芸術の森公園 笠間市笠間2345) 今日は小学2年生も一緒に歩きました! 外の空気をたっぷり吸いながら(ちょうど良い息の上がり方とも言う😁)ポールを使ってしっかり歩きの1時間半「この日は夜よく眠れました」との感想をいただきました。睡眠大事ですよね。 効果が感じられて良かった👍

田村 芙美子さんの投稿
11/28  気温は高いけれど風が強かったですね。貯筋クラスは室内でぬくぬく姿勢チェック、右肩下がり気味多いです。昨日のクラスに続いて歩容もチェック。ポールあり無し共 きれいに歩けました。 肩下げ肘引き素晴らしいです。次回はもう師走。センターの図書室は飲食可とのことで忘年会の開催企画進行中。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【いい事がいっぱいの日】   2024/11/28   小春日和の穏やかな日は    何気に特別な日になります   インターバルで身体スッキリ   東から西公園の日本庭園へ     皆で揃って移動     ゆったりノンビリ    それがいいと思えた       日です #船橋ウォーキングソサイエティ #ノルディックウォーキング #ポールウォーキング #ノルディックウォーク #インターバルウォーキング

台灣健走杖運動推廣協會さんの投稿
【2024健走杖輕旅行 苗栗通霄站 】 台日交流🇹🇼🇯🇵活動圓滿結束! 在美麗的苗栗通霄🌳, 我們迎來了一場精彩的台日交流健走活動! 來自台灣與日本的健走愛好者齊聚一堂, 以健走杖為媒介,不僅促進了文化交流, 更拉近了彼此的距離🌏🤝。 伴隨著清新的空氣與迷人的自然景色🌿, 大家一同健走, 現場充滿了笑聲與活力!🚶‍♂️🚶‍♀️ 感謝日本友人的熱情加入💖, 讓這次的苗栗通霄站活動更加豐富圓滿! 期待未來的健走旅程, 我們可以再次攜手, 一起走出健康,走向世界!🌟💪 #2024健走杖健康活力輕旅行

田村 芙美子さんの投稿
11/29 二階堂へ紅葉を求めてポールウォーキング♪ 来週は3~4回訪ねることになります。🍁🍁🍁🍁🍁

 

来月以降の開催
田村 芙美子さんの投稿
🍁鎌倉ミステリーvol.10🍁 9回祇園山には遠くからも沢山ご参加いただきありがとうございました。次回は紅葉狩り🍁で獅子舞へ参りたいと思います。 鎌倉の紅葉は毎年遅く、今年は夏日が続きましたのでこの日程で美しく燃えてくれるかは「ミステリー」です。, 〔日時〕 ①12月2日(月曜日) 🍂 ②又は同月8日(日曜🍂 どちらもおなじコースです。ご都合の良い方にご参加ください 〔集合時間・場所〕 ①②とも  ✳ 金沢八景からバスのかた 大塔宮鳥居⛩️前 10時半 ✳ 鎌倉駅からのかたは東口みどりの窓口前 9時50分 (10時発のバスに乗ります) 〔保険〕 各自でご手配ください。 〔解散・食事〕 お昼前大塔宮バス停(鎌倉駅行き)で解散 ランチは各自で 〔参加費・持物〕 1000円  NW・PWポールどちらでも。 飲み物、飴玉🍬など。 体温調節の出来る服装。リュック。歩きやすい靴👟 帽子🧢 雨具🌂 山道を歩きます。前回の祇園山コースより凸凹少ないですが、滑りやすい箇所あり。 〔主催・企画」 日本ポールウォーキング協会マスターコーチプロ 酒井尚美(P&P)& 田村芙美子(鎌ポ) 〔雨天時〕 ①② 各々前夜19時 雨予報の場合は中止 〔申し込み・問合せ〕 酒井or田村まで 対面、メッセージ、LINE、メールで。 🍂 🍂 🍂 🍂 🍂 🍂 🍂 🍂 🍂 🍂 🍂 🍂

 

2.PW関連学術ニュース
岐阜大学医学部下畑先生の10月20日以降のFB投稿の中から選択しました。

2-1)てんかん発作がアルツハイマー病の進行を促進する!? ―焦点とタウ病理の非対称性―
**岐阜大学医学部下畑先生の2024年10月24日のFB投稿です**
アルツハイマー病(AD)は,健康な高齢者に比べててんかん発症のリスクが2〜3倍高く,特に焦点発作(部分発作)の発症はADの進行と関連している可能性が指摘されています.しかし,ADにおける焦点発作とタウ・アミロイドβの蓄積との関連についてはよく分かっていませんでした.Neurology誌にマサチューセッツ総合病院(MGH)から,焦点発作を認めたAD患者(AD-Ep)において,焦点とタウ・アミロイドβの蓄積,および脳の萎縮の関連を検討した研究が報告されました.
対象は8名のAD-Ep患者で,タウおよびアミロイドPETイメージングと頭部MRIを実施し,てんかん発作の焦点のある半球でのタウやアミロイドβの蓄積について検討しています.てんかん発作を認めないAD患者群(AD-NoEp)14名も検討しています.この結果,AD-NoEp群と比較して、AD-Ep群ではタウの非対称性蓄積が顕著であり,特に焦点が存在する半球側にタウの蓄積が強く認められました(前頭葉,側頭葉外側,頭頂葉外側+内側に強く蓄積).また,アミロイドβの蓄積や脳萎縮も,焦点が存在する側に強い非対称性がありましたが,タウの非対称性ほど顕著ではありませんでした.図1の白い矢印は,焦点が存在する側においてタウ・アミロイドβの蓄積が多い領域を示します.黄色い矢印は,焦点の反対側に蓄積が見られた領域を示しています(つまり例外もある).
著者らは,焦点発作を伴うAD患者が一般的なADとは異なる病理的特徴を呈すると指摘しています. AD-Ep患者におけるタウの非対称性が顕著であることから,焦点発作がADの進行に影響を及ぼす可能性を指摘しています.つまり焦点発作=神経ネットワークの過剰な興奮(hyperexcitability)が片側の病理変化を助長し,ADの進行を早めると考えられ,ADの新たな治療につながる可能性があると述べています.
ただあくまでも観察的研究であり,てんかんがADの病理変化を直接的に引き起こすのか,それとも既存の病理がてんかんを引き起こすのかについては結論が出せないとも言っています.私も同感で,結論を出すには今後,縦断的研究が必要になると思います.
Lam AD, et al. Association of Seizure Foci and Location of Tau and Amyloid Deposition and Brain Atrophy in Patients With Alzheimer Disease and Seizures. Neurology. 2024 Nov 12;103(9):e209920.(doi.org/10.1212/WNL.0000000000209920)

2-2)アルツハイマー病におけるアミロイドβ抗体薬は,背景死亡率に対し2.6~3.9倍,死亡リスクを増加させる!
**岐阜大学医学部下畑先生の2024年10月25日のFB投稿です**
アルツハイマー病(AD)の病態修飾薬であるアミロイドβ抗体薬(レカネマブ,アデュカヌマブ)に関する新たな報告がプレプリント(未査読)論文として発表されました.シンシナチ大学のEspay教授らによる報告です.この研究は,アメリカのFDA(食品医薬品局)の副作用報告システム(FAERS)のデータに基づき,これらの抗体薬を使用したAD患者の死亡率が,一般的なAD患者,もしくはこれらの抗体薬の臨床試験の患者と比較してどの程度異なるかを評価したものです.つまり,これらの抗体薬のリアルワールド(日常の臨床現場)での死亡率が,臨床試験およびFAERSで報告された年齢範囲(75~84歳)の一般的なAD患者の死亡率(背景死亡率)を上回るかどうかを評価しています.背景死亡率は2020年の75〜84歳のAD患者の死亡率である100,000人あたり229.3人を基準にしています.
さて結果ですが,FAERSデータにおいて,レカネマブで25人,アデュカヌマブで27人の死亡が報告されていました.エーザイとバイオジェンは正確な処方数を開示しておらず,治療された正確な患者数が不明であるため,患者数を2,000人から10,000人の範囲に仮定し,以下の解析をしました.
まず図1ですが,リアルワールドで,レカネマブ(相対リスク[RR] = 2.6; 95%信頼区間[CI]: 1.4-3.8)およびアデュカヌマブ(RR = 3.9; 95% CI: 1.4-6.5)により治療した患者の死亡率は,背景死亡率,そしてレカネマブ(RR = 1.87; 95% CI: 1.1-2.6),アデュカヌマブ(RR = 2.7; 95% CI: 1.7-3.7)の臨床試験での死亡率と比較して高いことが分かりました(図1).
つぎに図2は,10,000人あたりの抗体薬による過剰死亡率を示しています.過剰死亡率とは,背景死亡率と比較して,レカネマブやアデュカヌマブを使用したことで生じた追加の死亡を意味します.上述したように実際に投与された患者数が不明であるため,2,000人から10,000人の範囲を仮定し,それぞれの値の過剰死亡率が示されています(投与人数の分母が大きくなるにつれ過剰死亡率は低下します).そしてレカネマブを最大の10,000人に投与したとしても,死亡率の増加を認めました.具体的にはレカネマブでは10,000人あたり21人の過剰死亡が推定され,アデュカヌマブでも41人の過剰死亡が推定されていました.死亡率相対リスク(RR)も示されていますが,背景死亡率に対してレカネマブ使用者は2.6倍,アデュカヌマブ使用者は3.9倍の死亡リスクがあることが示されています.
著者がDiscussionで述べていることは以下のとおりです.①FAERSは任意登録システムであることから,上述の死亡率の推定値は過小評価している可能性があること.それでもレカネマブを最大の10,000人に投与したとしても死亡率の増加を認めたことは重要な意味を持つ.最近,欧州医薬品庁(EMA)およびオーストラリア政府の治療用品局(TGA)は「安全リスクを上回る臨床的な利益が認められない」として,レカネマブ不承認の判断を下しているが,上記の結果はこれらの決定を後押しする.②これらのデータを,インフォームドコンセントの際に患者,家族に提示すべきであること.これらの情報は弱い立場にあるAD患者を守るためにとても大切である.いずれの主張も納得できるものです.
個人的に思ったのは,AD患者の一部にはアミロイドβ抗体薬により最悪の転帰を示す一群が存在するということなのだと思います.それは恐らく,抗体薬により脳血管の破綻や,脳血管における炎症が強く生じる一群だと思います.この抗体薬を臨床応用するのであれば,その一群を使用開始前に全力で探す必要があります.企業は,今回の研究の限界となっている投与症例数のデータだけでなく,リアルワールド死亡例の臨床的特徴(MRI所見およびApoE遺伝子検査など)を速やかに公開する必要があると思います.
Dwivedi AK et al. Excess Mortality in Alzheimer’s Patients on Anti-Aβ Monoclonal Antibodies. Research Square. https://doi.org/10.21203/rs.3.rs-5282702/v1

2-3)神経難病のアドバンス ケア プラニング・collaborative decision making
**岐阜大学医学部下畑先生の2024年10月29日のFB投稿です**
第12回難病医療ネットワーク学会@弘前のなかでもっとも印象に残った講演は,荻野美恵子先生(国際医療福祉大学)による標題の教育講演でした.取ったメモを教室メンバーに送り,自身のアドバンス ケア プラニング(ACP)のあり方を考えてもらいました.以下,そのなかの要点を5つ書き出しました(私の解釈も含まれているかもしれませんが,ご容赦ください).
1.「延命治療」という言葉には用心する
自分が今後どうなるかほとんど分かっていない状況での「延命治療は嫌だ」という言葉を鵜呑みにしてはいけない.例えば胃ろうは延命治療ではない.その人がその人らしく生きるチャンスを与えるものであり,意味のある時間を持つことができることを理解して頂く必要がある.
2.「治療の自己決定」はそう簡単にできるものではないことを理解する
治療方針は最初からそう簡単に決められるものではない.つまり医師は患者さんの最初の言葉を,そのままそれが最終結論だと受け取ってはいけない.患者さんの考えは振り子のように振れて徐々に収束していくものだ.また本人が自己決定できる(=自己決定能力がある)場合でも,本人ひとりに決めさせるのではなく,必ず本人と医療チームが十分に話し合い,合意形成することが大切である(下図).
3.治療方針はいつでも変えられることを伝える
重要なことは,まだ治療を決めなくて良いときに最終決断させないことである.治療についての選択はいつでも変えることができることを理解いただく必要がある.
4.「もう考えたくない」と言う患者には話を聞きつつ時期が来るのを待つ
例えば「人工呼吸器を装着するかどうか,この問題は考えたくない」とほとんど議論を拒否される場合がある.そのような場合は,患者の話をじっと聞きながらチャンスを待つ.そうすると「ここだ」という時が来る.そのときに例えば人工呼吸器を装着した患者の事例を紹介する.大切なことは装着しなかった場合だけでなく,装着した場合のことも両方知っていただき,そのうえで決断してもらうことである.
5.専門家としての意見を恐れずに伝える
専門家としての意見は,パターナリズムのおしつけではない.「患者さんの希望はこうだから・・・」と言って,専門家が逃げてしまってはいけない.患者さんはプロとしての意見を求めている.おせっかいになってほしい.
朝のカンファレンスの際に,各先生方の感想や意見を述べていただき議論しました.「いままで延命治療という言葉を使っていたが,そのネガティブな影響に気付いた」「人工呼吸器の装着に関する各選択肢の意味を正しく伝えていきたいと思った」「治療の意思決定支援を医療チームとして行っていくことは重要だと思う」「治療の意思決定は入院中だけでなく,むしろ外来における継続したやり取りが大切になる」といった意見が聞かれました.

2-4)認知機能が正常で,アルツハイマー病バイオマーカー陽性の人々への診断は慎重であるべきである!
**岐阜大学医学部下畑先生の2024年11月3日のFB投稿です**
JAMA Neurologyの最新号にアルツハイマー病(AD)の診断と定義に関する重要な議論が掲載されています.著者の国際作業グループ(IWG)は多くの大学や医療機関に所属する専門家たちで構成されたものですが,アルツハイマー協会(AA)により提唱された最新のAD診断基準について見直しを求めています.
2018年以降,ADはバイオマーカー(アミロイドやタウ)に基づいて定義される動きが加速しています.特に,AAによる新しい基準は,認知機能が正常であっても,アミロイドβやタウタンパクに関するバイオマーカーが陽性であればADと診断することを提案しています.これに対し,IWGは,ADを純粋に「生物学的概念(biological entity)」として扱うことの臨床的・社会的影響についての懸念を表明し,ADを「臨床-生物学的構造(clinical-biological construct)」として再定義する必要性を強調しています.つまりこの論文では,バイオマーカーはADの早期診断や研究において重要であるものの,「これらのバイオマーカーのみでADを診断することは危険を伴う」という立場を取っています.バイオマーカーは「病理的過程の指標」としての役割を果たすものであり,疾患そのものを決定づけるものではないという立場です.
要点は以下の3点です.
1.認知症がなく,ADバイオマーカーのみが陽性の認知機能が正常な人に対し,ADと診断することは慎重であるべき.
2.これらの人々は「ADリスク状態」とみなすべきであり,病気そのものと診断することは不適切である.
3.ADの診断は臨床症状とバイオマーカーの組み合わせに基づくべきで,認知機能障害が伴わない限り診断を行わないようにすべきである.
1の「認知機能が正常でADバイオマーカー陽性の人々への診断は慎重であるべき」については,研究においてはバイオマーカーの有用性が高く評価されているものの,臨床現場ではその限界が明白と述べています.実際,認知機能が正常な人がバイオマーカー陽性であっても,その多くはADの症状を生涯にわたって発症しないことが知られています.このため,IWGは2の「認知機能が正常なバイオマーカー陽性者をADリスク状態として扱うべき」としています.これにより,不要な心理的負担や社会的影響を避けることができます.
またIWGは,3の「ADを診断する際にバイオマーカーだけでなく臨床症状も考慮する必要がある」と提案しています.これにより,ADの診断が臨床症状と生物学的根拠の両方に基づいた,より正確で包括的なものとなるという立場です.さらにIWGは,認知機能が正常な人に対するバイオマーカー検査は研究目的でのみ行うべきとし,診断目的では避けるべきだと述べています.これにより,診断の不確実性を低減し,患者や社会に対する不要な不安を回避することができるとしています.
個人的な意見はIWGの立場に賛成です.AD治療薬を開発する立場の人の一部は,生物学的な定義により治療の可能性をどんどん追求しようと考えると思います.しかし実際の臨床になると上述したような問題が生じ,倫理的配慮が必要で,そう簡単には行かないです.研究者,医療関係者のみでなく,倫理学者などの他領域の専門家,患者・家族などさまざまなステークホルダーがこの問題に関して議論することが必要だと思います.今後,臨床症状とバイオマーカーのバランスを取った新しい診断ガイドラインの策定をすること,そして認知機能が正常でバイオマーカー陽性の人々が将来どの程度ADを発症するのかを明確にするための長期的なコホート研究を行うこと,そして患者と医療者に対する十分な教育とガイダンスの提供が求められるように思います.
Dubois B, et al. Alzheimer Disease as a Clinical-Biological Construct-An International Working Group Recommendation. JAMA Neurol. 2024 Nov 1.(doi.org/10.1001/jamaneurol.2024.3770)

2-5)新型コロナウイルス感染症COVID-19:最新エビデンスの紹介(11月4日)
**岐阜大学医学部下畑先生の2024年11月4日のFB投稿です**
今回のキーワードは,long COVIDの3つの遺伝的要因(免疫,ウイルス応答,血液型)が同定された,小児において肥満がlong COVIDのリスク因子として重要である,被殻の縮小は,long COVIDの症状負荷と遂行機能の低下と関連する,下部延髄網様体や縫線核がlong COVIDに関与している,急性期におけるニルマトレルビル・リトナビルはlong COVIDを減少させる,です.
FBで読みにくい方はブログ(https://tinyurl.com/27rq7lmu)をご覧ください.
◆long COVIDの3つの遺伝的要因(免疫,ウイルス応答,血液型)が同定された.
米国のバイオテクノロジー企業23andMeの研究.これまでで最大規模のゲノムワイド関連解析(GWAS)を行い,欧州系,ラテン系,アフリカ系アメリカ人を対象にした多民族メタ解析を実施している(long COVID 6万4384人,対照17万8537人).この結果,ゲノムワイドに有意な以下の3つの遺伝子座が特定された(図1).
1) HLA-DQA1–HLA-DQB・・・免疫応答の調整において中心的な役割を果たし,自己免疫や感染に対する反応に関連している.
2) ABO・・・血液型を決定するだけでなく,血液の凝固や免疫系の反応にも影響を与え,COVID-19の重症化や血栓形成に関与しうる(ABO型は過去にもCOVID-19の重症化リスクとの関連が指摘されていたが,どの血液型がよりリスクになるかまでは検討していない)
3) BPTF–KPAN2–C17orf58・・・免疫系やウイルス応答に関与する遺伝子群であり,特にウイルスの侵入や炎症反応において役割を果たす.
追加の解析でHLA-DRB1*11:04のバリアントがlong COVIDの発症と強く関連していることが分かった.この遺伝子は免疫応答において重要な役割を果たしており,ウイルス抗原に対するTリンパ球の反応を促進する.
さらにメンデルランダム化解析によって,慢性疲労(OR=1.59),線維筋痛症(OR=1.54),うつ病(OR=1.53)とlong COVIDとの潜在的な因果関係が同定され,それぞれがlong COVIDのリスクを有意に増加させることが明らかになった.これらの疾患は共通して免疫系や神経系の調節に問題が生じることが多く,遺伝学的検討からもlong COVIDと共通の病態生理を有すると考えられた.
Chaudhary NS, et al. Multi-ancestry GWAS of Long COVID identifies‬ ‭immune-related loci and etiological links to chronic fatigue‬ syndrome, fibromyalgia and depression.medRxiv (doi.org/10.1101/2024.10.07.24315052)‬‬‬‬
◆小児において肥満がlong COVIDのリスク因子として重要である.
米国の26の小児病院で行われた大規模な後方視的コホート研究.感染前の体格指数(BMI)が小児におけるlong COVIDリスクにどう関連するかを,急性感染の重症度を調整した上で検討した.5~20歳の小児および若年成人,計17万2136人を対象とした.結果としては,肥満を有するとlong COVIDのリスクが25.4%増加し(RR 1.25),重度肥満では42.1%増加(RR 1.42)していた.このコホート研究では,BMIの上昇はlong COVIDリスクの著しい増加と用量依存的に関連していた.
Zhou T, et al. Body Mass Index and Postacute Sequelae of SARS-CoV-2 Infection in Children and Young Adults. JAMA Netw Open. 2024 Oct 1;7(10):e2441970. (doi.org/10.1001/jamanetworkopen.2024.41970)
◆被殻の縮小は,long COVIDの症状負荷と遂行機能の低下と関連する.
英国からの研究.参加者はいずれもCOVID-19の既往歴がある24歳から65歳の43名の成人で,平均で731日経過後(範囲183-1160日)に頭部MRIスキャン(側坐核,尾状核,淡蒼球,被殻,視床,扁桃体,海馬の各領域体積,および灰白質,白質,脳脊髄液の総体積)およびlong COVIDの症状の程度,認知機能,睡眠の質との関連について検討された.この結果,long COVIDの症状負荷が高い患者では,被殻の体積が縮小していた.また被殻体積の減少は,作業記憶,遂行機能,認識記憶タスクでの反応精度が低く,遂行機能タスクの完了時間が長く,精神的健康や睡眠の質が悪化していた.
Vakani K, et al. Cognitive Function and Brain Structure in COVID-19 Survivors: The Role of Persistent Symptoms. Behav Brain Res. 2024 Oct 3:115283. (doi.org/10.1016/j.bbr.2024.115283)
◆下部延髄網様体や縫線核の障害がlong COVIDに関与している.
ケンブリッジ大学などによる英国からの研究.脳幹における異常がlong COVID患者における症状の持続と関連するという仮説を検証する目的で,超高磁場(7T)の定量的感受性マッピング(QSM)を施行した.これはT2*のMRI画像データから組織の磁気特性の違いを可視化し,微小出血や鉄の蓄積,慢性炎症,脱髄などの病理学的変化を検出する方法である.COVID-19で入院し回復した30名の患者と,COVID-19の病歴のない51名の対照者を対象にした.前者は平均219日後に脳幹のMRIを実施した.結果として,COVID-19患者の脳幹,特に延髄,橋,中脳において感受性の増加が確認された.具体的には,呼吸機能や生体恒常性を司る脳幹の領域である下部延髄網様体と淡蒼縫線核(nucleus raphe pallidus),不確縫線核 (nucleus raphe obscures)で感受性が増加していた(図2).これらの変化は急性期の炎症反応と関連し,入院期間や症状の重症度と相関していた.これらの脳幹の異常がlong COVID症状(疲労,呼吸苦など)に関連している可能性が示唆される.
Rua C, et al. Quantitative susceptibility mapping at 7 T in COVID-19: brainstem effects and outcome associations. Brain. 2024 Oct 7:awae215.(doi.org/10.1093/brain/awae215)
◆急性期におけるニルマトレルビル・リトナビルはlong COVIDを減少させる.
ドバイからの後方視的コホート研究.軽度から中等度の非入院COVID-19患者に対するニルマトレルビル・リトナビルの効果を評価した.対象は,2022年5月22日から2023年4月30日までの間に診療を受けた18歳以上の非入院患者で,合計7290名が含まれた.その中で672名(9.6%)がニルマトレルビル・リトナビルの治療を受け,残り6618名は未治療グループに分類された.治療により,症状発現から28日目までに,COVID-19関連の入院が著しく減少した(調整HR 0.39).さらに90日間の追跡期間中にlong COVID症状で診療を受けた患者は全体の2.8%(208人)で,その内訳は治療群で1.1%(8人),未治療群で3%(200人)と,long COVIDのリスクも有意に低下した(調整ハザード比0.42)(図3).つまり治療群が未治療群に比べてlong COVIDの発症リスクを約58%低減したことを示唆している.以上より,オミクロン変異株に対してニルマトレルビル・リトナビルが著しい効果を発揮し,重症および長期のCOVID-19症状の両者を軽減することが示唆された.
Saheb Sharif-Askari F, et al. Nirmatrelvir plus ritonavir reduces COVID-19 hospitalization and prevents long COVID in adult outpatients. Sci Rep 14, 25901 (2024).(doi.org/10.1038/s41598-024-76472-0)
関連情報:前回の最新エビデンスの紹介(9月29日)は、2024年10月のニュースをご覧ください。

2-6)パーキンソン病治療の戦略と今後の研究についての総説
**岐阜大学医学部下畑先生の2024年11月10日のFB投稿です**
最新号のNat Rev Neurol誌に分かりやすい図がありました.最新情報を含む,今後の講義にも使える良い図だと思いました.神経細胞のどの部位にどのような変化が生じているか,また治療の標的が何なのかがよく分かります.アルツハイマー病病理のタウやアミロイドβも書かれて,おやっと思われるかもしれませんが,いわゆる混合病理が病態にも関わっているという立場を取られています.
著者らは主にαシヌクレインの凝集,リソソーム機能障害,ミトコンドリア機能障害の3つがPDの病態において重要な役割を果たすと考えています.そして治療としては,凝集阻害剤によってαシヌクレインのmisfoldingや凝集を防ぎ,モノクローナル抗体を用いてαシヌクレインのクリアランスを促進することが提案されています.またグルコセレブロシダーゼの活性を上昇させる薬剤によりリソソームの機能を改善することや,Leucine-rich repeat kinase 2(LRRK2)阻害剤によってミトコンドリアの機能を回復することも期待されています.さらに,炎症や酸化ストレスといった病態もPDの進行に関与しており,これらも治療標的となっています.
また著者らは,PD治療の将来像として,早期診断とそのための疾患啓発活動,そして進行モニタリングのためのバイオマーカー開発が重要であると強調しています.血液や脳脊髄液中のαシヌクレインや神経フィラメント軽鎖(NfL),リソソーム関連マーカーなど,病態の進行をより正確に把握できる指標が確立されることで,PDの治療を大きく前進させる可能性があると述べています.特にRT-QuIC法を用いたαシヌクレインの検出は,診断精度の向上に寄与すると考えられます.
さらに,患者さんの生活の質(QOL)を高めるために個別化(オーダーメイド)治療が今後の研究の主軸となります.具体的には,遺伝的な背景や個々の病態に応じた治療を行うことが望ましく,がん治療など他分野で行われている複合治療戦略が,PDでも応用されることが期待されます.
Stocchi F, A. et al. Parkinson disease therapy: current strategies and future research priorities. Nat Rev Neurol (2024). https://doi.org/10.1038/s41582-024-01034-x

2-7)特集「ALS 2024」のあとがきと,難病医療における安楽死・医師介助自殺の倫理
**岐阜大学医学部下畑先生の2024年11月14日のFB投稿です**
Brain Nerve誌の11月号は筋萎縮性側索硬化症(ALS)の特集です(図2).診断と告知,新しい診断基準,緩和ケア,核酸医薬,治療薬開発の現状と,非常に勉強になる内容でした.そのなかでも福武敏夫先生×荻野美恵子先生×神田隆先生による鼎談「ALSの今日と明日」は勉強になりました.そのなかで,「難病患者さんにおける安楽死をどう考えるか?」についても議論がなされました.私はその感想をあとがきに書かせていただきました.編集部より許可をいただきましたので下記に掲載します.
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特集「ALS 2024」をお届けします.5年前の特集「ALS 2019」と比較しながら拝読しましたが,個人的に印象深く感じた点が2点ありました.1つめはやはり病態修飾薬が着実に臨床応用に近づいていることを実感した点です.ALSの臨床試験は近年,非常に多く行われ,ClinicalTrials.govを検索すると,参加者募集中のものだけでも146試験も登録されていました(2024年9月9日現在).ALSへの治療研究が急速に進められていることが伺えます.私も研修医時代にALS患者さんを担当したことで脳神経内科医への道を選びましたが,多くの医師,研究者にとって,ALSは何としてでも克服したい特別な疾患なのだと改めて思いました.
2つめは安楽死の問題が議論された点です.死を望む患者さんにどう対応すべきかは,病棟でもしばしば議論される重大な問題です.鼎談の中にも記載されていますが,スイスで安楽死を遂げた多系統萎縮症患者さんの事例がNHKで報道された際,日本の医療者からの反応がほとんどなかったため,国内の議論が停滞したままという事態が生じてしまいました.現状,医師介助自殺(physician-assisted suicide;PAS)を本気で望む患者さんは,外国人に対する自殺ツーリズムが認められ,民間団体が受け入れているスイスに渡航します.このような背景から,SNSでは日本でも安楽死を認めてもよいのではないかという意見をしばしば目にします.ただし,安楽死を認めているオランダでは,2012年からの8年間で,ALS患者の25%(1014 /4130人)が安楽死・PASを選択しているという報告1)があります(図1).さらに安楽死を希望した患者からの臓器移植が「避けられない死に意味を与え,必要とされる臓器提供の供給源となりうる」とされ2),オランダ,ベルギー,カナダ,スペインで「安楽死後臓器提供」が合法化されているという事実を知ると,日本においても十分な議論もなく安楽死を認めてしまうと,「すべり坂」,すなわち一歩足を滑らせたら,どこまでも転がり落ちるように本人の意思に反した安楽死が行われてしまうことが起きうるのではないかという懸念を持ちます.この問題はいつまでも避けて通れないものです.脳神経内科医もこの問題に真剣に向かい合う時期が来ているのではないかと思いました.
文献
1. Eenennaam RM, et al. Frequency of euthanasia, factors associated with end-of-life practices, and quality of end-of-life care in patients with amyotrophic lateral sclerosis in the Netherlands: a population-based cohort study. Lancet Neurol. 2023 Jul;22(7):591-601.(doi.org/10.1016/S1474-4422(23)00155-2)
2. van Dijk G, et al. Organ donation after euthanasia, morally acceptable under strict procedural safeguards. Clin Transplant. 2018 Aug;32(8):e13294.(doi.org/10.1111/ctr.13294)
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なおこの問題については9月27日,全国難病センター研究会第40回研究大会(大阪)にて恩師である西澤正豊先生(新潟医療福祉大学学長)に座長をしていただき特別講演をいたしました.また11月11日には岩崎靖先生(愛知医科大学加齢医科学研究所教授)にお招きをいただき,大学院講義をさせていただき,意見交換をいたしました.使用したスライドを下記よりご覧いただけます.皆さんはこの問題をどのようにお考えになるでしょうか?正しい知識・状況を理解したうえで,国民的議論がなされることが大切だと思います.
スライド
https://www.docswell.com/…/800…/ZN1V77-2024-11-14-050359
なお次号12月号は,恒例のクリスマス企画第4弾で「芸術家と神経学Ⅱ」です.私はレオナルド・ダ・ビンチの神経学について原稿を書きました(図3).おたのしみに!

2-8)頭蓋骨の骨髄は他の長骨と異なり,妊娠や脳梗塞などに対してダイナミックに変化する!
****岐阜大学医学部下畑先生の2024年11月19日のFB投稿です**
先日,日本神経学会のresidentホームページに「近未来の脳神経内科は頭蓋骨から診断し治療する!」というエッセイを執筆しました(https://resident.neurology-jp.org/…/future/future_15.html).またCOVID-19のSARS-CoV-2ウイルスが脳に侵入する経路として,頭蓋骨の骨髄ニッチが注目されていることも過去にブログでご紹介しました(https://tinyurl.com/25dqmh6j).頭蓋骨の骨髄は現在,脳との関連でとても注目を集めています.
この内容に関連する研究が,ドイツのマックス・プランク分子生物医学研究所をはじめとする多国籍の研究チームによりNature誌に報告されました.この研究では,成人の頭蓋骨の骨髄が生涯を通じて造血能力を維持し,それどころか拡張し続けるという驚くべき特性を持つこと,さらに生理的・病的な変化に対してダイナミックに適応することが示されました.
まず頭蓋骨の骨髄は加齢とともに血管が拡大し,とくに造血幹細胞(HSCs)の増加を伴いました.この血管と骨髄の拡大は,これまで研究されてきた大腿骨などの長骨とは異なり,老化の影響を受けにくいことが確認されました.図にあるように,若年期→中年期→壮年期→老年期にかけてのマウス頭蓋骨の血管領域は拡大し,血管の面積や直径が大きくなり,特に女性でその拡大が顕著でした.血管内皮細胞の表面に存在する糖タンパク質であるエンドムチン(endomucin)の発現も加齢に伴い有意に増加し,頭蓋骨骨髄の血管構造の安定性とHSCs機能の維持に寄与していました.この血管の拡大はHSCsやその前駆細胞の増加を支え,全身の造血量を増やします.頭蓋骨の骨髄は加齢性変化に対して保護されているということのようです.
さらに頭蓋骨骨髄が生理的・病的な変化に対しても迅速に適応を行うことも示されました.具体的には妊娠,脳梗塞モデル,血液腫瘍モデル(慢性骨髄性白血病),骨粗鬆症に対する副甲状腺ホルモン(PTH)の影響が検討されています.これらは頭蓋骨の血管および造血細胞に顕著な変化を引き起こし,骨髄は拡大していきます.例えば妊娠中に血管が拡張し,造血幹細胞やその前駆細胞が増加することで,母体の血液量や赤血球の需要を満たすための迅速な対応が可能になります.また,脳卒中モデルにおいても頭蓋骨骨髄が迅速に反応し,造血細胞が活性化され,回復に向けた支援を行うことが示唆されました.これに対し,長骨の骨髄はこれらの変化に対して限定的な反応しか示しません.さらに妊娠や脳卒中時,PTH治療時において血管内皮増殖因子(VEGFA)が増加し,骨髄内で血管の拡張と造血が促進されることも示されました.つまりVEGFA-VEGFR2シグナル経路が頭蓋骨骨髄の成長において重要な役割を果たしているようです.
頭蓋骨の骨髄ニッチについてまとめると,以下の特性を持っているようです.
1)老化耐性:加齢に伴う脂肪形成や炎症性サイトカインの増加,血管構造の劣化に対して耐性がある.
2)血管ネットワークとの連携:エンドムチン陽性洞様血管の拡張や血管密度の増加により造血細胞を支えている.これにより妊娠や脳卒中などに迅速に適応する.
3)分子特性:長骨と異なり,HSCの維持に寄与する特有の分子プロファイルを持っている.
頭蓋骨の骨髄ニッチが,脳の免疫を担う細胞を供給すること,脳と直接的なやりとりが可能な経路(頭蓋骨―髄膜結合)が存在することを考えると,頭蓋骨の骨髄が神経系の病態に対し防御的な役割を果たしている可能性は高く,将来,脳神経疾患の治療標的になる可能性を示すものと思われます.
Koh BI, et al. Adult skull bone marrow is an expanding and resilient haematopoietic reservoir. Nature. 2024 Nov 13.(doi.org/10.1038/s41586-024-08163-9)

 

(作成者)峯岸 瑛(ミネギシ アキラ)

カテゴリー
四肢の運動失調 妊娠 扁平足 直立2足歩行

2024年9月のニュース

記録更新の報を聞くたびに元気が出ます。漫画の中でしか在りえないような活躍をする大谷翔平選手!昨夕(19日)は、前人未踏の「50本塁打&50盗塁」を通過しました。

1.2024年9月の活動状況
ポールウォーカーも、残暑に負けず各地で活動しています。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【おかえりなさい    &ようこそ いらっしゃい】   #船橋ウォーキングサソイエティ #シニアポールウォーキング 2期スタートしました  いろんな「おかえりなさい」が あった日 感慨深いです ◯闘病を経て4年のお休みからの復帰 ◯ご主人様の介護の合間に都合をつけ駆けつけて出席 《糸は繋がっていました》 暑く苦しかった夏を越えて 多くの人メンバーが元気に戻ってきました 去年の夏よりも元気そうです (≧▽≦) 体験者2名 新入会者1名を迎えました 同期がいる事は強運です  2期も楽しく〜    歩きましょう〜

中嶋  佳奈恵さんの投稿
ピラティスエクササイズ 【シングルレッグキック】 下腹薄くし、胸椎伸転させ、ハムストリングで鍛えていきます。 さあ!レッツピラティス❣️

長岡智津子さんの投稿
嬉しい😊

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【暑さ対策の効果あり!      みんな元気に夏を越えたね】  2024/9/3  #船橋ウォーキングソサイエティ  #美姿勢ウォーキング      雨天予報で塚田公民館で開催    室内でも出来ます    ウォーキング マットをつかってコグニサイズ    たのしい〜♫      夏やすみ明け ここのメンバーも元気です

田村 芙美子さんの投稿
酷暑の夏がほぼ終わりを迎え 秋風と虫の声のテラススタジオ 蝉も負けじとミ~ンミン♬ あっ!赤トンボ! 久しぶりに空の下で身体を思いっきり伸ばし気持ち良~い!解放感に浸りました。

海老原 正志さんの投稿
本日は海老原ダンススクールにてボールウォーキングの講習会を開催致しました!😊 講師は先日のサマーパーティーでも大変お世話になっております我孫子の社交ダンススクールオーナーの長岡智津子先生!🎶 とても分かりやすい解説で普段のウォーキングより20%筋力を使う歩き方やポールを使ってのストレッチ法等を教えて下さいました!👨‍🦯 有難う御座いました!🤲

長岡智津子さんの投稿
一本の水路でつながるマルシェを開成山公園で開催します – 郡山市公式ホームページ
郡山のコーチ達も頑張っています✌️
ポールウォーキングの輪は、
素晴らしいです💕

田村 芙美子さんの投稿
午前中はテレジア包括支援センターによるPW体験会の二回目。朝は秋を思わせる涼しい風のなか医療系大学の研修生3人も参加してくれました。両膝の人工関節のかた以外不具合のあるかたはいらっしゃらなくて皆さん初めてポールを持ったとは思えないしっかり大股歩きができました。でもポールを強く握りすぎ手の平が真っ赤になった方も。初めての時は力を脱くのは難しいですね。 無事会を終え、そのまま東京世田谷に参りました。久々の駒沢オリンピック公園。後輩が指導の明日のPW NWの活動は気温が高いので中止だそうです。私の渋谷教室はあります。

田村 芙美子さんの投稿
今日は東京目黒から渋谷へ。渋谷区包括支援センターのあるかんなみの杜は消防署のお隣にあります。この前の道は「ファイヤー通り」と言います。 今日はPWクラス2学期ラストデイ。恒例の計測から始まりました。3学期の募集はもう締め切ったとのことで嘆いていらっしゃる男性がた。4学期(1月~)に申し込んでみてください。午後は野暮用で三軒茶屋へ。

佐々木 尚美さんの投稿
【パーソナルトレーニングの選び方】
私の場合、パーソナルトレーニングでないと難しいのですよ、何しろ身体が特殊すぎてw
で、今流行りのパーソナルトレーニングですが
何のために通うのか明確にしないと損します!
で、選び方の参考になれば良いかと書いてみますと
『目的』
ダイエットなのか
筋トレなのか
ボディメイクなのか
身体の使い方なのか
『場所』
できたら自宅から近い事
(会社に近いと意外と行きません)
自宅訪問トレーニングもある
『トレーナー』
専任制か
持ち回り制か
『通う回数』
短期集中か
持続的か
『料金』
一括か
回数券か
都度払いか
これらを最低考えてから「体験レッスンを受けて」ね。
私が選んだのは
身体の使い方を覚える為に
自宅から近い
専任トレーナーのジムへ
持続的に通うので
都度払い
を体験レッスンを受けてを選びました。
最終的にはトレーナーとの相性ですが
事前に自分で決めておくのが大事ですよ!
身体の使い方を教えるパーソナルトレーニングは少ないから、見つけるの大変だったー
細かい事はリンクに任せますw↓
パーソナルジムの選び方完全ガイド!初心者・女性向けのおすすめ人気パーソナルジム12選 – Getfit

長谷川 弘道さんの投稿
今朝は月に一度の津島市でのポールウォーキング教室でした😊 むかしお嬢様⁉️😅ばかりの皆様と毎月第一土曜日に、暑い日も、寒い日も続けてきております❗️ メンバーの中には津島市の日比市長とその奥様のみどりさんがいらっしゃいまして、場を盛り上げていただいております‼️ 元々は、みどりさんのお声がけがあってこの教室が誕生しました❣️😊 もう10年経ちますかね。。。 毎回、みどりさんが最後ご挨拶されるのですが、今日のお話の中で、「満足」という漢字を話題に取り上げられました。 「満足」、よく見ると、『足」あが『満たされる』と書くんですよね! そうなんですよ! 『足』が充実していることが『満足』なんですよね❗️😲 で、満足の逆の『不足』は『足』が不十分な状態を示すわけですよね! 漢字はいろいろなことを教えてくれますね‼️ 改めて、『足』の大切さがわかります❣️ みどりさん、素敵なお話、ありがとうございました😊 みなさん、ずっと座っていませんか⁉️ 1時間くらい座っていたら、まずはその場に立ち上がってみて下さい❗️ それだけでも良いです‼️ 足、腰をこまめに使うことが大切‼️ 二足歩行できることが人間の証でもありますからね❣️

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【ポールを使うウォーキング  でもでもポール無しよ】   2024/9/7(土曜)    やっぱり暑かった‼️    公民館を手配し涼しい場所で  「ウォーキングの基本」  持って来いのチャンスです    ♫ ♫ ♬ #船橋ウォーキングソサイエティ #2本のポールを使うウォーキング #ウォーキングの基本 #早朝ウォーキング #ふなばしシルバーリハビリ体操初級指導士 #ノルディックウォーキング #ノルディックウォーク #ポールウォーキング #パワーウォーキング

田村 芙美子さんの投稿
本日は自宅ミニスタジオで PWパーソナルレッスン。昨年末 股関節術後の女性。平日は施設でお仕事で土・日をご希望でしたので お電話いただいてすぐの方が良いかと 来客の約束を午後に伸ばし、午前中実施。ポールは新品トレッキングポールをご持参でしたのでこれを使用。半年自己流で歩いていらしたら痛みが出てきたそうで 「はじめの一歩」「右手~左足」 からじっくり始めました。たくさん歩きすぎて疲れるより筋トレで筋肉をつけるようにお話ししました。 午後からの訪問客とは 話の流れで縄跳びをする約束をしてしまいました。

中村 理さんの投稿
佐久ポールウォーキング協会より 9/8碓氷峠を歩こう〜❗️/アプトの道PW散策。埼玉県深谷市や志木市からの参加者を迎えバスチャーターイベント〜。90歳まじかの80代から小学5年(10歳男子)の参加者で 眼鏡橋から横川迄の約5kmの下り坂路をポールウォーキング〜‼️ 途中 碓氷湖/坂本ダムや峠の湯、丸山変電所跡や鉄道村を経由し横川/おぎのやがフィニッシュでした。 ランチは勿論〜峠の釜飯〜で皆さん舌鼓を〜ww 無事解散後のクールダウンは〜かき氷🍧〜でした‼️

鈴木 ゆみ江さんの投稿
[大事なもの…]  昨日は地域で依頼受けてボッチャ体験会。そしてESC 定例キンボール活動。 今日は此処で…見学に来た場にユニホームを着て立てるとは。 そしてポールウォーキングスキルアップ、講師更新講習会。 動き過ぎと言われる歳になりましたが、どれももう少し続けたい、欲張りです。 キンボールスポーツを知って26年。 『いつまで走れるか?』考え始めた時知ったパワーウォーキングで18年。 その流れでポールウォーキングが15年。 地域健康づくりをパラスポーツ指導員で知ったボッチャで活動始めて6年。 今年に入り、レクでなく競技生をと学び始めて新たな出会いに喜びを持てています。 親の介護、見送り、子が独立した今、地域の健康づくりが主になりました。 上記の活動はそれに役立ってると思う事が自身の生きがい…言い過ぎかな(笑) で、日々のうるさい投稿になってます。  なので秀でたものがありません。でもどれも大事❣️もう暫く生存確認の意味でお付き合いください(*’▽’*)

長岡智津子さんの投稿
台湾の郭先生のわかりやすい説明です。 翻訳してみてください😊 ポールを持つことによる利点や安全面など 良いことがいっぱい書いてあります!

日本ポールウォーキング協会 npwaさんの投稿
9月8日にスキルアップ研修東京会場を実施しました。 参加者数は23名で多くの方が参加されました。 次回は12月7日(土) 福岡です。九州地区初開催となります。 多くのコーチの参加をお待ちしております❗️

台灣健走杖運動推廣協會さんの投稿
📢 2024健走杖健康活力輕旅行 「第一站 烏來內洞森林遊樂區🌲」活動圓滿結束! 🎉 感謝大家的熱情參與, 這次活動不僅讓我們擁抱了大自然的美景, 更在健走中感受了健康活力的正能量!🚶‍♂️🌿 📍自然美景相伴:內洞森林遊樂區的清新空氣與壯麗景致,讓大家在享受健走的同時,與大自然進行了一場身心靈的對話。 📍專業教練帶領:由專業教練全程指導,學員們運用健走杖,走出了平穩與自信,充分發揮健走杖的支撐與推進力量,讓全身筋骨都動起來!💪 📍身心靈的放鬆:在這片靜謐的森林中,大家不僅鍛煉了身體,還讓緊繃的心靈得到了放鬆與釋放,呼吸間盡是清新與舒適🍃。 我們期待著與大家一起繼續這趟健康活力的健走之旅, 預告下一站,歡迎大家盡快報名!🚶‍♀️🌈 ✨第二站 時間:10/13(日) 上午 地點:嘉義公園+樹木園健走 站長:龔鈴智 🔥「2024健走杖.健康活力輕旅行」報名請填:https://reurl.cc/zDr9XQ 歡迎喜愛健走杖運動的好朋友們,跟著站長來一趟森療健走~ 敬請持續追蹤粉專跟line@公告📣 今年結合健康科技的joiisport app, 加入📱打卡記錄、蒐集獎章🎖️增加活動趣味性 揪起來蒐集獎章去! 打卡活動:https://reurl.cc/ReOGRn #2024健走杖健康活力輕旅行 #第一站烏來內洞森林遊樂區

宇都宮を愛する会のMasami Yamagataさんの投稿
魔法の杖体操&体幹テスト

名古屋フィジカル・フィットネス・センターさんの投稿
写真1件

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【出席しただけでも      100点満点】  月曜日・火曜日・土曜日  そして今日の木曜日コース 全コースとも2期がスタートしました 夏休み明けのこの暑さでも   参加者に勢いがあります  ホッとしました    #船橋ウォーキングソサイエティ  2期も頑張ります

中村 理さんの投稿
佐久ポールウォーキング協会より 佐久市教育委員会/佐久市スポーツ協会主催の「ポールを使ったウォーキング教室」第2日で、ブランドのお米処/五郎兵衛新田をPW〜❗️ 収穫前の一面黄金色の中を闊歩して来ました。9月中には収穫され無事皆さんの食卓に新米が届くモノと〜! 〜米騒動?もひと安心〜‼️ 散策後は来月散策予定の「女神湖」へ脚を伸ばし世話人さんとの下見MTGでした。

校條 諭さんの投稿
9月も気まポ(気ままにポール歩き)は夕暮れ歩き この日(14日、土曜)も最高気温35度になりましたが、夕方5時の井の頭公園は木陰も多く快適でした。池のまわりを一周して、神田川沿いに井の頭線三鷹台駅まで行き、左折して西荻窪駅に向かいました。だんだん日も暮れて、夜の住宅街を抜けて賑やかな駅前に。歩いた距離は5キロ弱。 8月は、室内企画でボウリングにしたので2ヶ月ぶりの外歩きでした。ボウリングも楽しかったけど、やっぱり歩くのがいいなあ。 今回、夕暮れ歩きなのでランチタイムにやってない店に行くことができました。西荻窪駅近くにあるiitoco です。コロナ前に何回か来て以来数年ぶりでした。おいしいものをたくさん作ってくれて大満足でした。 ※写真は一部田村和史さんからいただきました。

Naomi Sakaiさんの投稿
みなとみらい地区を歩こう  わくわくポールウォーキング🎵 真っ青な空。 朝晩は秋の気配が。しかしまだまだ暑い〜💦 楽しい仲間たちと木陰を選びながら歩きました。 終了後は全員参加のランチタイム🎵中華街へ行き円卓で飲茶コース&🍺 みんなで旅の話で盛り上がりました。 次回の  ☆みなとみらい 10月4日(金) 桜木町北口 コレットマーレ前 10:00集合 ☆鎌倉ミステリー 10月26日(土) 鎌倉 10:00集合 ご参加お待ちしております♪ #みなとみらい #ポールウォーキング #鎌倉ミステリー

遠藤 恵子さんの投稿
【穴生学舎大学祭&穴生ドームフェスタ】開催のお知らせ!! ・9月19日20日(土日) ・会場:穴生学舎、穴生ドーム 福岡県北九州市八幡西区鉄竜1丁目5-1 この度ご縁をいただきましてゲンキクリエイターケイコは穴生ドームフェスタで2講座担当させていただくことになりました!! ◆10月19日(土) ★12:00~13:00 ステージ 「足裏筋膜を整えよう(定員40名)」 スーパーボールを使って足表を動かします。 ★13:30~14:30 ステージ 「ボールウォーキング(定員20名)」 ボールを使って歩き方を学びます。 ★一般の方もご参加いただけます! なお事前申込みが必要となります! ぜひ、この機会に皆様のご参加お待ちしておりますᥫᩣ ̖́- ※定員になり次第締切。 お申し込みお問い合わせ先 ↓↓↓ TEL 093-645-6688(穴生学) 平日9:00~17:00 #穴生ドームフェスタ #穴生学舎大学祭 #講師 #イベント #フェスタ #フットセラピー #セルフフット #ポールウォーキング #ゲンキクリエイターケイコ #ポールウォーキングマスターコーチプロ #ソーシャルフィットネスコーチ #エアロビクスインストラクター #ボビナムボニャックインストラクター #加圧インストラクター #フィットネス指導者 #フットセラピスト #運動指導者 #JAFA #福岡県 #北九州 #北九州市

田村 芙美子さんの投稿
中秋の名月 十五夜  熱帯夜のお月見 明るくて大きいですね まん丸お盆のような月🌕 今日は熱中症を避け里山から室内に変更し、昇降台運動をしました。ステップ台から床にジャンプして降り骨強化。そしてリズムを刻んでベーシック、ニーアップなどSTEPエクササイズで太もも付け根が痛くなったかな。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【止めない工夫】 暑さ指数が危険な時 コロナ禍の時 どうしたら定例会を 休まずにできるかな〜 小回りきくのが #船橋ウォーキングソサイエティ の良い所です  色んな事にチャレンジしました \(^o^)/ 暑さも少し収まりやっと 本拠地の行田公園に戻っ きました ♫ 公園の用具を使って  今日も楽しくトレーニング #美姿勢ウォーキング #ストレッチと筋トレ #県立行田公園

新地 昌子さんの投稿
経験したことのない暑さにさらされながら畑に伸びて実をつけた蕎麦。今月末にご近所さんで刈り取ります。 最初にあげた写真を見て「え?これしか実がついてないの?不作か?」と言われ、慌てて「いえいえ、ほらこんなについてますよ」と付け足した一枚💦

柳澤 光宏さんの投稿
Taiwan Pole Walking Associationの皆様がご来社!明日のぴんころウォークにも参加していただきます。使用しているポールがどのように作られているのか、興味深く見ていました。 明日もよろしくお願いします(^.^)

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【太陽が隠れてホッ】  風もある〜    嬉しいね  海老川上流に向かいます  いつまでも続く暑さに  疲弊した身体を包む川風     ゆったりメニューで   心と身体がリラックス  2024/9/21 #船橋ウォーキングソサイエティ #土曜海老川コース

田村 芙美子さんの投稿
「ガイドと歩こう休日の鎌倉散歩」北条時行伝説① 家の事情で遠出を控え 地元でポールで山歩き。 この夏は熱中症警戒アラー ムが頻繁に発令され外歩きができませんでした。 今日は漸く風が涼しくなり、絶好のウォーキング日和となりました。

中村 理さんの投稿
佐久ポールウォーキング協会より 〜佐久ぴんころwalk/12回〜 730名の参加者の皆さんを協会コーチ総出でのお迎えでした。 〜歩いて〜食べて〜健康に〜の元 遠くは兵庫県〜市外から約400名も来て頂き残暑の佐久路を満喫して頂いた様でご参加誠にありがとうございました。 今回は障害お持ちの学舎のグループや車椅子参加の家族、ペット同伴家族やら多方面の皆さんの参加も増え楽しいイベントとなった事にも感謝です。 ありがとうございました。 わざわざ台湾からお越しのPW協会の面々/総勢22名〜本当にお疲れ様でした。〜再見〜

水間 孝之さんの投稿
ぴんころウォーク700名を超える参加者です‼️ 台湾、静岡県、埼玉県他から沢山の皆さんに参加していただきました。来年もお待ちしております‼️

清水 裕子さんの投稿
第12回ぴんころウォークに参加しました。志木のノルディックウォーキング•ポールウォーキング全国大会でもお世話になっているシナノの柳澤社長が実行委員長‼️ 全国から、海外から700人を超える方々が集まり、食べ放題のプルーンや、酒蔵の甘酒や、仕込みの水の試飲、商工会女性部のおにぎりも配布され、とても賑わっていました。 志木市からの参加者の方とも交流。 自然に触れ、あたたかいおもてなしに感動❣️とっても参考になりました。 皆様,お疲れ様でした♪ #第12回ぴんころウォーク #佐久観光協会 #佐久市

長岡智津子さんの投稿
ポールウォーキングベーシックコーチの指導員資格の認定を頂きました!🎖️ 先日の長岡智津子先生のポールウォーキング講習会を受講してポールを使う事でのウォーキングがより楽しく、よりバリエーションに富んだものになり、楽しく受講させて頂きました!🎶 西千葉でもポールウォーキングを広めたいと思っております!✨ 智津子先生、有難う御座いました!これからも宜しくお願い致します!🤗 #ポールウォーキング #指導員資格 #ポールウォーキング講習会 #大人の習い事 #大人の趣味 #千葉県千葉市中央区 #西千葉 #千葉 #千葉で1番居心地の良いスタジオを目指して #海老原ダンススクール #海老原晴美 #海老原正志

田村 芙美子さんの投稿
熱中症警戒アラート発令で2ヶ月も休みになった逗子のPWサークルは今日の怪しい天気予報にめげず開催することになったのですが、ギリギリまで話し合った末 やはり中止となり 引き返しました。大雨の石川県の災害を思うと贅沢な悩みだと思いました。

Naomi Sakaiさんの投稿
長野 佐久ぴんころウォーク 台湾からコーチ陣達を含め20名程が来日。一緒にぴんころウォークに参加しました。 再会は最高に嬉しい❣️ プレゼントされたポロシャツを着て私も台湾PWチームに混じって歩きました😃 プルーンも甘酒もポップコーンも手づくりおにぎり🍙もとても美味しくて実に楽しいイベントでした。 ポールウォーキング協会の方々、イベントスタッフの皆さんどうもありがとうございました。 プルーン食べ放題に魅力を感じて一緒に参加してくれた友とは長野プルーン&♨️旅を満喫しています。 #佐久ぴんころウォーク #ポールウォーキング協会 #台湾ポールウォーキング協会 #あいとぴあ臼田 #長野プルーン #

柳澤 光宏さんの投稿
21日開催の佐久ぴんころウォークの様子。実行委員長としてバタバタしていて写真を撮る余裕もなく、朝5時に起きてから怒涛の1日が過ぎました(⁠^⁠^⁠)700名を超える方々に生プルーンの美味しさを味わってもらえました。食べ放題ですからね!県外から250名、台湾からも21名参加いただきました。ありがとうございます。5年ぶりの開催なので、来年に向けての課題も見つかりました。どうやら冒頭の実行委員長として挨拶はマイクの音量が小さく後ろまで声が届かなかったようです(⁠T⁠T⁠) さて今日は仕事で東京。終電1本前に間に合ってよかった。寝過ごさないように頑張ります(⁠^⁠^⁠)そして明日は早朝からゴルフ!体力持つかしら>⁠.⁠<

スマイルチームさんの投稿
2024.9.23 スマイル.ルネPW 軽いエクササイズ&ウォーキング&お喋り を90分 7.8月は酷暑の為お休みにしていたので お喋りタイムが長くなり大満足 氣候も良くて氣持ち良くエクササイズ出来ました☺️ #ポールウォーキング #花壇 #ハイシニアチーム

佐藤 恵さんの投稿
今日は、一関市室根市民センター主催のウォーキング教室へ!久々の秋晴れ! 地元の名所を訪れて歴史を学んだり、栗拾いで盛り上がったり、田園風景に癒されたり‥。 さぁ、涼しくなってきたので、ウォーキングシーズン到来です😊

中村 理さんの投稿
ハロウィン前の軽井沢散策〜ww 1週間前の暑さは何処へ〜❓ 20℃ 心地良い(日陰は寒さが〜^_^)避暑地/軽井沢をポールwalker仲間と闊歩❗️ 大賀ホール〜万平ホテル〜諏訪神社・ユニオンチャーチ⛪️〜テニスコート〜室生犀星記念館〜ショー記念礼拝堂〜聖パウロ教会⛪️〜旧道別荘界〜お水端(雲場池)〜野菜のおいしいカレー🍛で締め‼️/6km越えのPW散策でした。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【秋の1歩 自分の歩きはこうなのね】 2024/9/26 夏の疲れが残っても  身体を動かしたら   飛んでいきました〜 帰り道は  身体が軽くなる ウォーキングっていいね〜 そうよ  元気が出るのよ ウォーキングはやる気も出るのよ #船橋ウォーキングソサイエティ #2本のポールを使うウォーキング木曜日コース

佐藤 恵さんの投稿
今日は、食生活改善推進員養成講座を担当。 前半は、「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」について解説しました。 筋トレの重要性、座りすぎのリスク、高齢者の多要素な運動の効果、などなど。 後半は、家でもできる筋トレやウォーキングフォームの実技。日々の健康づくりに役立ててもらえると嬉しいです😊

名古屋フィジカル・フィットネス・センターさんの投稿
本日は、大口町保健センターで、『粋々健幸ライフ講座』の二回目を開催。 今回は、アロマセラピストの塩屋紹子先生をお招きして、アロマの効果やその使い方、そして実技としてハンドマッサージをご指導いただきました。 参加者は30歳代が70歳代で、女性が多かったですが、男性も2名のご参加をいただき、合計で30名ほどの皆さんにご参加いただきました。 塩屋先生はイギリスで勉強され資格を取られました。 そのイギリスでは、医療として成り立つアロマですが、日本では大変残念ながら医療分野ではなかなか認められませんね。。。 西洋においては、今のような薬がない時代はこのアロマが薬として利用されていたとのこと。 例えば、ラベンダーは傷や火傷にも効果があるとのこと。 あるいは子供の風邪などは、足湯にアロマを入れて治してしまうような効能もあるとのこと。 今の日本は、何でもかんでもすぐに病院に行ってしまいますが、本来は自然治癒力によって病気、怪我を治していくもので、その治癒力をアップさせるのがこのアロマになるのだと思います。 使って酔いはわあい、ダメな場合もありますので、香りを楽しむレベルなら良いですが、薬的な使い方については専門家のアドバイスが必要になることは押さえておかないといけませんね。 実技ではペアーになってハンドマッサージを学びました。 みなさん、どんどん打ち解けていって、笑顔中で講習が進みました。 やはり、スキンシップは大切ですね❣️ 塩屋先生はベビーマッサージも幼稚園などで指導されているそうですが、こうきた親子のふれあいも良いですね‼️ 興味がある方は、写真に塩屋先生の案内チラシを貼り付けておきましたので、ご連絡いただければと思います。 また、本も出されていらっしゃいますので、本屋さんなどでご覧になってみてください。 #大口町保健センター #塩屋紹子 #アロマハンドケア #アロマテラピー

中村 理さんの投稿
佐久ポールウォーキング協会より 佐久市教育委員会/佐久市スポーツ協会さんとのコラボ企画〜 「スポーツ教室/ポールウォーキングde〜」3日目❗️ ぴんころ地蔵尊〜佐久の古刹/貞祥寺往復約6km(寄り道付)をポールwalk。 お米の収穫も無事済んだ田圃見ながら、ぴんころ地蔵尊も貞祥寺も初めてとの参加者も居て楽しめた散策でした。

堀 和夫さんの投稿
2024.9.29ひるがの高原パノラマウォーク 今年は新コースで開催しました。 初秋のひるがの高原を歩くまくりました。

 

来月以降の開催
台灣健走杖運動推廣協會さんの投稿
日本健走杖健走教練培訓報名表

長岡智津子さんの投稿
写真1件

田村 芙美子さんの投稿
📢鎌倉ミステリーvol.9📢 猛暑のこの夏はお休みしておりましたが、待ちに待った涼しい秋風が吹きはじめましたので 再開いたします。 〔日時〕 ☀🌤️🌥️10月26日(土曜日) 予備日11月2日(土曜日)  〔集合場所〕 鎌倉駅東口みどりの窓口前にトイレを済ませて10時集合。 〔保険〕 各自でご手配ください。 〔解散・食事〕 鶴岡八幡宮三の鳥居⛩️付近 凡そ12時迄。ランチは各自自由。八幡宮参詣は解散後ご自由に。 〔参加費・持物〕 1000円  他に拝観料300円ご負担願います。 ポール有無どちらでも。 飲み物、飴玉🍬など。 体温調節の出来る服装。リュック。歩きやすい靴👟 帽子🧢 雨具🌂 〔主催・企画」 酒井尚美(P&P)& 田村芙美子(鎌ポ) 〔雨天時〕 前夜19時 雨予報の場合は中止・11/2に順延といたします。 〔申し込み・問合せ〕 酒井or田村まで メッセージ、LINE、メールで。 ・・・・・・・ 山道を歩きますが、距離は短いのでゆるゆる歩きます。

 

2.関連学術ニュース
2-1)論文紹介:『粘弾性体幹関節の受動的なねじりと非対称な腕振りによる二足歩行のための圧力中心の操作』
昨年に発表されている論文ですが、シンプルなモデルを用いて、『体幹のねじりと非対称的な腕振りによって、二足歩行時の圧力中心がどのように操作されているのか』を明らかにしています。

Takashi Takuma; Ibuki Hashimoto; Ryo Adachi; Yasuhiro Sugimoto; Shinya Aoi,『Manipulation of Center of Pressure for Bipedal Locomotion by Passive Twisting of Viscoelastic Trunk Joint and Asymmetrical Arm Swinging』
Published in: 2023 IEEE/RSJ International Conference on Intelligent Robots and Systems (IROS)
Date of Conference: 01-05 October 2023
Date Added to IEEE Xplore: 13 December 2023
DOI: 10.1109/IROS55552.2023.10342461

Abstract:
To implement successful bipedal locomotion in a robot, its center of pressure (CoP) is placed on a supporting area. To achieve locomotion, many studies have focused on the lower body. Given that the human upper body has a large mass and its behavior influences locomotion even in the case of the robot, this study investigates the effect of the upper body, which contains moving arms and a twisting trunk, on CoP. The dynamics is analyzed using a simple model that has a passive viscoelastic trunk joint around the vertical axis and arms that oscillates back and forth. From the derivations of CoP and trunk joint trajectory, three important findings are made: (i) the CoP oscillates along the lateral direction only when the arm swings in an anterior-posterior asymmetric manner, (ii) the trajectories of CoP and trunk joint are in anti-phase, (iii) the phase of CoP along the lateral direction is influenced by the swinging cycle and viscoelasticity of the trunk joint, the mechanical elements of the upper body. An experiment using a robot verified the first and second findings, and simulation verified the last finding. The last finding will contribute to making a feedback controller that converges to the desired phase, which is an important factor for successful bipedal locomotion.

**Chromによる和訳**
宅間崇史;橋本いぶき;安立涼;杉本康弘;青井伸也、『粘弾性体幹関節の受動的なねじりと非対称な腕振りによる二足歩行のための圧力中心の操作』

要約:
ロボットの二足歩行を成功させるには、その圧力中心 (CoP) を支持領域に配置する必要があります。歩行を実現するために、多くの研究は下半身に焦点を合わせてきました。人間の上半身は質量が大きく、ロボットの場合でもその動作が歩行に影響を与えることを考慮して、本研究では、動く腕とねじれる体幹を含む上半身が CoP に与える影響を調査します。ダイナミクスは、垂直軸の周りに受動粘弾性体幹関節と前後に振動する腕を持つ単純なモデルを使用して分析します。 CoP と体幹関節軌道の導出から、3 つの重要な発見が得られました。(i) 腕が前後非対称に振れた場合にのみ、CoP は横方向に振動します。(ii) CoP と体幹関節の軌道は逆位相です。(iii) 横方向に沿った CoP の位相は、上半身の機械要素である体幹関節の振れ周期と粘弾性の影響を受ける。ロボットを使用した実験では、1 番目と 2 番目の発見が検証され、シミュレーションでは最後の発見が検証されました。最後の発見は、二足歩行を成功させるための重要な要素である、目的の位相に収束するフィードバック コントローラの作成に貢献します。

掲載先: 2023 IEEE/RSJ 国際知能ロボット・システム会議 (IROS)
会議の日程: 2023年10月1日~5日
IEEE Xploreに追加された日付: 2023 年 12 月 13 日
DOI: 10.1109/IROS55552.2023.10342461
発行元: IEEE
会議開催地:米国ミシガン州デトロイト

関連情報
・大阪工業大学・田熊隆史教授は、『腕振り運動の科学~腕振りと体幹のひねりによる歩行補助~』で、単純なモデル(上半身を、バネ要素を持つ柔軟体幹と前後に質点を移動させる腕パーツで近似)を作り、腕振りと体幹捻りによって床反力中心(COP)がどのように動くかを明らかにすることで、「腕振り」「体幹捻り」という無意識な運動の中に潜むダイナミクスを明らかにして,これらが歩行の補助になり得ることを解析と実機により証明しています(2023年3月のニュース)に掲載した「腕振り動作が歩行に及ぼす影響について」ご参照)。

大阪大学の安達真永、青井伸也は、日本ロボット学会誌Vol.41,No.3,pp223~228,2023の解説記事『4脚哺乳類のトロット歩容における前額面の姿勢安定化』で、シンプルな数理モデルを用いて体幹のねじりを介して前額面での姿勢を安定化する力学メカニズムを調べた研究を紹介しています。「具体的には、前後それぞれの胴体について二質点モデルを考える。ねじりが前後胴体それぞれに影響するため、ねじり剛性の大きさによって床反力の実質的な作用点の位置が変化し、それに伴い回転中心CPの位置も変化する。その結果、慣性モーメントが大きく一剛体では不安定となる場合であっても、ねじり剛性を大きくして床反力の作用点の位置を調整することで、姿勢を安定化できる。」

2-2)山下和彦ほか、「11~12歳児の扁平足の予測因子:縦断的コホート研究」
**山下 和彦さんの8月22日のFB投稿です**
論文が掲載されました!
すごい発表したかった成果!!
前向き研究で子どもの足部の骨格形成、特に中足部の発達に問題が出てきているという論文です🦶
やったー👍
Predictors of flatfoot in 11–12-year olds: a longitudinal cohort study – BioMedical Engineering OnLine

**以下、同論文の紹介です**
Published: 21 August 2024
『Predictors of flatfoot in 11–12-year olds: a longitudinal cohort study』
Tomoko Yamashita, Mitsuru Sato, Shingo Ata & Kazuhiko Yamashita
BioMedical Engineering OnLine volume 23, Article number: 83 (2024)

Abstract
Background
The structures around the navicular bones, which constitute the medial longitudinal arch, develop by 10 years of age. While navicular bone height is often emphasized in the assessment of flatfoot, three-dimensional (3D) evaluations, including those of structural parameters during inversion, have rarely been investigated. If the development of flatfoot during the growth process could be predicted, appropriate interventions could be implemented. Therefore, in this longitudinal cohort study, we developed a system, utilizing smartphones, to measure the 3D structure of the foot, performed a longitudinal analysis of changes in midfoot structures in 124 children aged 9–12 years, and identified factors influencing the height of the navicular bone. The foot skeletal structure was measured using a 3D system.

Results
Over 2 years, foot length and instep height increased during development, while navicular height decreased. The 25th percentile of the instep height ratio and navicular height ratio at ages 9–10 years did not exceed those at ages 11–12 years, with percentages of 17.9% and 71.6%, respectively, for boys, and 15.8% and 49.1%, respectively, for girls. As the quartiles of the second toe–heel–navicular angle (SHN angle) increased at ages 9–10 years, the axis of the bone distance (ABD) and SHN angles at ages 11–12 years also increased, resulting in a decrease in the navicular height ratio. A significant inverse correlation was found between changes in SHN angle and navicular height ratio. These findings indicate that the navicular bone rotation of the midfoot is a predictor of the descent of the navicular bone.

Conclusions
This study revealed that some children exhibit decreases in navicular bone height with growth. As a distinct feature, the inversion of the navicular bone promotes flattening of the midfoot. Thus, this study provides insights into changes in midfoot development in children and provides an effective evaluation index.

**以下、同論文のChromによる翻訳です**
公開日:2024年8月21日
『11~12歳児の扁平足の予測因子:縦断的コホート研究』
山下智子、佐藤 充、阿多真悟&山下和彦
バイオメディカルエンジニアリングオンライン 音量 23 , 論文番号: 83 ( 2024 )

要約
背景
内側縦弓を構成する舟状骨周囲の構造は10歳までに発達する。扁平足の評価では舟状骨の高さが重視されることが多いが、内反時の構造パラメータなど3次元(3D)での評価はほとんど行われていない。成長過程で扁平足の発症を予測できれば、適切な介入を実施できる。そこで本縦断コホート研究では、スマートフォンを活用した足の3D構造を計測するシステムを開発し、9~12歳の小児124名の中足部構造の変化を縦断的に解析し、舟状骨の高さに影響を与える因子を特定した。足の骨格構造は3Dシステムを用いて計測した。

結果
2年間の発達で、足長と甲高は増加し、舟状骨高は減少しました。9~10歳での甲高比と舟状骨高比の25パーセンタイルは、11~12歳を超えず、男児ではそれぞれ17.9%と71.6%、女児ではそれぞれ15.8%と49.1%でした。9~10歳で第2趾踵舟状骨角(SHN角)の四分位数が増加するにつれて、11~12歳での骨軸距離(ABD)とSHN角も増加し、舟状骨高比が減少しました。SHN角と舟状骨高比の変化には有意な逆相関が見られました。これらの結果は、中足部の舟状骨の回転が舟状骨の下降の予測因子であることを示しています。

結論
この研究により、成長に伴って舟状骨の高さが低下する小児がいることが明らかになりました。特徴的な点として、舟状骨の内反により中足部の扁平化が促進されます。したがって、この研究は小児の中足部の発達の変化に関する洞察を提供し、効果的な評価指標を提供します。

**Copilotとの問答です**
Q:成人の偏平足には、どのような問題があるのでしょうか?
A:Copilot成人の偏平足には、いくつかの問題が生じることがあります。以下に主な問題点を挙げます:

痛みと腫れ: 偏平足は足の内側、特にくるぶしの下に痛みや腫れを引き起こすことがあります①。
歩行の障害: 偏平足が進行すると、つま先立ちが難しくなり、足が硬くなって歩行が困難になることがあります1。
疲れやすさ: 土踏まずがないため、足の着地時の衝撃を吸収できず、疲れやすくなります2。
スポーツ障害: 偏平足はスポーツ中に膝や腰を痛めやすく、バランスが悪くなり、怪我のリスクが高まります2。
変形性膝関節症: 偏平足が原因で膝に負担がかかり、変形性膝関節症のリスクが増加します②。
これらの問題を予防・改善するためには、適切な靴の選択や足裏の筋力トレーニングが重要です。また、重症の場合は医師の診断を受け、必要に応じてインソールや手術などの治療を検討することが推奨されます。
① : 日本整形外科学会、 ② : ふじさわ整体院
詳細情報 1、joa.or.jp、2、fujisawaseitai.com、3、tential.jp、4、oketaniseikei.com、5、medicspark.jp

2-3)なぜ小脳の脳梗塞でなくても四肢の(小脳性)運動失調が生じるのか?
**岐阜大学医学部下畑 享良教授の9月4日のFB投稿です**
脳卒中後に認められる運動失調は,一般に小脳が損傷されたために生じます.しかし小脳が直接損傷を受けていない場合でも,四肢の運動失調が生じることがあります.フィンランドからそのメカニズムを検討した興味深い研究が,最新号のNeurology誌に報告されました.
まず四肢の運動失調を呈し,画像上,病変部位が同定された脳卒中患者を39名(うち35名は急性期から運動失調を呈した)集積しました.驚いたことに患者の54%が,小脳や小脳脚以外の部位に病変を認めました(図1).つまり,四肢の運動失調は小脳以外の脳の部位でも少なからず生じうることが示されました.
つぎに「なぜ小脳外病変が運動失調を引き起こすのか?」という問題を解決するために,VLSM(Voxel-Based Lesion-Symptom Mapping)とLNM(Lesion Network Mapping)という解析を行いました.VLSMは特定の脳部位と症状の直接的な関連を調べる方法で,LNMは脳全体のネットワーク(コネクトーム)を考慮して,病変がどのようにして症状を引き起こすかを調べる方法です.この結果,VLSMでは特定の病変部位と四肢失調には関連を見いだせませんでしたが,LNMでは病変はさまざまな部位に散在していても,四肢運動失調のネットワークハブ(歯状核や中位核:interposed nucleiなどから構成される)に関連した領域であることが分かりました(図2).つまりこのネットワークの調整に重要な役割を果たしている領域が障害を受けると運動失調を来すということになります.
図3は,上述した「四肢運動失調のネットワークハブ」とそれに関連する領域の模式図です.赤い円で示されているのが「ネットワークハブ」で,この領域は四肢の正確な動きの調整に重要な役割を果たします.そしてここに入力する経路が2つあります.1つは脊髄小脳路を通じて身体からの感覚情報を受け取り,下小脳脚から入力するもの,もう1つは大脳の運動皮質から橋核を介して,中小脳脚から入力するものです.一方,小脳からの出力は,上小脳脚を通して中脳で交差し,視床腹外側核→一次運動皮質,運動前野,補足運動野に送られます.これらのネットワークのどこかに病変があった場合も四肢の運動失調が生じるというわけです.
以上より,小脳のネットワークハブと密接に結びついたネットワークが損傷されることで,たとえ病変が大脳などの小脳以外の部位にあっても,運動失調が出現する可能性が示されました.結論として運動失調は単一の部位ではなく,複数の領域が絡み合ったネットワークの障害として生じると言えます.
Liesmäki O, et al. Localization and Network Connectivity of Lesions Causing Limb Ataxia in Patients With Stroke. Neurology. 2024 Sep 24;103(6):e209803.(doi.org/10.1212/WNL.0000000000209803)

2-4)妊娠中の脳では,性ホルモンにより母親になるためのダイナミックな変化が生じる!
**岐阜大学医学部下畑 享良教授の9月19日のFB投稿です**
妊娠中は性ホルモンに大きな変化が生じます.しかしその過程で,脳にどのような変化が生じるかはほとんど分かっていませんでした.米国からの研究で,38歳の健康な初産婦1名に対し,妊娠前から出産後2年までにわたり,計26回の精密なMRI検査を行い,脳内で生じる変化を明らかにした研究がNature Neuroscience誌に報告されました.
図1aは妊娠ステージと週数,図1bは妊娠後の性ホルモンの変動(エストラジオール,プロゲステロン),図1cは研究デザイン(全脳T1,内側側頭葉,拡散強調画像,血清検査)です.そして注目すべきは図1dで,妊娠前から出産後2年間にわたって,脳の神経解剖学的な変化を示すグラフになっています.
順に灰白質体積(GMV),皮質の厚さ(CT),全脳体積,白質の微細構造(QA),側脳室の拡大,脳脊髄液量(CSF)を示しています.これらの指標は妊娠の進行に伴って大きく変動し,特に妊娠中には灰白質体積,皮質の厚さ,全脳体積が減少し,白質の微細構造が強化されることが分かります.とくに白質の微細構造は妊娠の第1・第2トリメスターにおいて強化され,出産後に元の状態に戻ります.一方,側脳室は拡大し,脳脊髄液量も増加するものの,出産後に急激に減少します.以上の変化は単に脳脊髄液量が増えたことによる変化ではなく,妊娠中の性ホルモンの急激な増加に伴い,脳が大規模な再編成を起こしていると考えられるそうです.
注目すべきは,灰白質の減少は社会的認知(social cognition)に関わる脳領域でとくに顕著であったことです.具体的には他者の感情や意図を理解する能力に関連する領域である前頭前皮質や側頭頭頂接合部で顕著に見られました.これらの領域は,母親が新生児の感覚に対して敏感に反応するための適応的な変化と関連している可能性があります.そしてこの変化は出産後も数年にわたって持続し,親子の絆や子供に対する敏感な反応に寄与していると考察されています.また白質の強化も,妊娠による脳の再構成が生じ,母性行動や感覚処理に関連する脳の領域間の連絡を改善する可能性があると推測されています.
つまり妊娠中に,母親としての行動を促進するために脳が適応的に再編成されるプロセスをこの研究は観察したのではないかと考えられます.以上をまとめると,母親が新生児に対してより敏感になるよう,ホルモンの増加によって脳内の特定の神経回路が再編成され,母性行動を支える重要な要因になるということのようです.このことは同時に,幼児期・発達期に主に認められる神経可塑性が成人期にも生じることを示しています.
それにしてもたった1人のひとを連続的にMRIで評価することで,これほどインパクトのある研究になるということに非常に驚かされました.素晴らしい研究ですし,被検者になられた女性もよく頑張ったと思います.
Pritschet, L., Taylor, C.M., Cossio, D. et al. Neuroanatomical changes observed over the course of a human pregnancy. Nat Neurosci (2024). https://doi.org/10.1038/s41593-024-01741-0

 

(作成者)峯岸 瑛(ミネギシ アキラ)

カテゴリー
Long COVID 片頭痛 筋力低下

2024年7月のニュース

本格的な夏場を迎え、熱中症対策が必須ですが、COVID-19の感染者も増加しています。幸い、症状の軽い方が多いようですが、COVID-19後の神経障害を抑える治療は今のところワクチン接種しかありません(岐阜大学医学部下畑教授)。新型コロナも要注意です!

1.2024年7月の活動状況
佐藤 ヒロ子さんの投稿
【お口も頭もトレーニング】  #シニアポールウォーキング 2024/7/1
本日のメニューは #ぱたからで誤嚥予防トレーニング  #バランスウォークで転倒予防  #ラダーでコグニサイズ
シニアポールウォーキングの1期 が終了し約2ヶ月の夏休みになります。 夏バテ予防対策を最後に一言づつ発表! 言葉に出せばやるしかない、期待しています \(^o^)/、 #船橋ウォーキングソサイエティ #暑熱順化  #ノルディックウォーク #ふなばしシルバーリハビリ体操指導員 #法典公民館

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【空とみどり】   2024/7/2  木陰でゆったりストレッチ  こころも体も整えて  スマートバンドを肩にかけて  スローウォーキング   急がず ゆったりと 腕と足のリズムを合わせて 心地よいウォーキング   行田公園で今日も HAPPYです #船橋ウォーキングソサイエティ #美姿勢ウォーキング #暑熱順化 #水分補給 #スマートバンドで腕振り #ゆったりウォーキング

田村 芙美子さんの投稿
むしむしの1日。なごやかセンター16名+私 の出席。ポール体操の後 夏の室内でこそできるプログラムを考えて、今日は体力測定、握力を測りました。怪力の女性~さすが男子!の数値に感心しながら男女年齢別平均値表を配布。今の自分の筋力を知るのも良いですね。片足立ちやtime up&goは時間不足で次回へ。 時計草、頂いたコメントが勉強になりましたのでシェア。 待ち人未だ来たらず🥲

田村 芙美子さんの投稿
健康道場  今日は公会堂ではなくテラススタジオで。 計測はクーラーの入ったhutで行い、1週間前より筋肉量のアップした方々が多いのが目立ちました。偉い! 前半骨盤矯正コアフイットを担当しながらも汗が滲み出てきました。今日も暑い!〆は若く可愛い一年生コーチさんの「押忍」(お顔とのギャップが可笑しい)

田村 芙美子さんの投稿
渋谷区すこやか事業  ポールウォーキング 2期初日の今日は 計測のあと 残りの時間はお試しポールdeウォークを楽しんでいただきました。 T字杖のかた3人。質問が殺到し時間を遥かにオーバーしてしまいました。 区内でも代々木からとかバス利用のかたが多くこの暑い中本当に皆さん偉いですね。次回からNPWAマニュアル通り!始めます。

中嶋  佳奈恵さんの投稿
本日、日本ポールウォーキング協会アドバンスコーチ養成講座を能美市物見山体育館会議室で行いました。 富山県から1名参加してくれました。 また、現在アドバンスコーチの方も勉強のために参加してくれました。 雨降る前にスローピングやステッピングができました。6時間コースみっちりしっかり講習ができました。 アドバンスコーチとして活躍できる日を楽しみにしています!

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【暑いけど集まる理由は】    2024/7/6 #熱中症警戒アラートが出ました。    朝から暑い〜〜💦  歩行力が比較的に  高いメンバーが揃う #海老川ロード土曜日定例会    家にいるとダラダラするから  来たほうがいいわ ♬  毎回のメニューが楽しい  今日もきっと考えてくれてると思うから  来ました〜 ♪    海老川ロードの風通しの良い場所で  ストレッチ&軽め筋トレ  コグニサイズも木陰でね   WBJTは常に携帯計測機でチェック 予報より低く   助かりました  笑いと、適度な運動で   来て良かった〜とニッコリ 今日も元気に  ウォーキングでHAPPYでした #熱中症計測機臨機 #船橋ウォーキングソサイエティ #熱中症予防グッズ #コグニサイズ

中村 理さんの投稿
佐久ポールウォーキング協会より PW駒場例会〜 快晴❗️熱中症⏰が出る前のひと歩き‼️定例会にて60名越えのポールwalkerが暑さものとせず集合してくれました。恒例となった佐久大学看護学部コラボで一年生と先生も参加し地域シニアとの交流を深めてくれました。学生コラボは次回10月例会もございます。 各コース日陰を選び歩いて貰ったので熱中症も寄り付かず無事終了に〜❗️ 皆さん熱中症🥵⚠️⚠️‼️

新潟県レクリエーション協会さんの投稿
どまんなか見附スポ・レククラブ

北陸ポールウオーキング倶楽部の中嶋  佳奈恵さんの投稿
【ウォーキングアドバイザー養成講座】 3回シリーズの最終日にポールウォーキングを指導してきました。 ポールを持って歩くとしっかり肩甲帯が動いたと思います。 日頃からもしっかり腕を振って歩いてみてくださいね。 ぜひポールを持って歩く事もみなさんに教えてあげてくださいね。 担当コーチ 中嶋MCpro 中嶋

北陸ポールウオーキング倶楽部の中嶋  佳奈恵さんの投稿
【ポールウォーキングでどんどん歩き方が変わっていく!】 養成講座終了後にポールウォーキングで動画を撮ってみました。 ちょこちょこ歩いていたコーチもどんどん歩幅が広がってきましたよ!腕もしっかりパンチフル🤜🤜🤜 (撮影投稿許可いただきました。)

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【やまゆり見頃です】  2024/7/10   船橋市の藤原市民の森   沢山咲いてます

田村 芙美子さんの投稿
今日の健康道場は空手有段者(50代男子)のゲスト。私たちのいつもの「押忍」が恥ずかしくなるくらい胆が据わって見惚れてしまいました。龍隠庵の菅先生も然り。腕を出したときの捻り、空手(←唐手)の空クウ、禅に通ず。みんなでマインドフルネスで呼吸に集中修行でした。DOJOです。

田村 芙美子さんの投稿
夕べは雷が鳴り響き 気持ち涼しい朝を迎えましたが 昼過ぎ、突如激しい雨。 なごやかセンターは見学者2人を迎えてお天気には左右されずに実施。今日は片足立ちのコツ、歩幅を広く歩くには・・・の特訓。とても綺麗な歩きになって皆さん自画自賛。 金曜体操サークルでラダーを購入したので私たち…も使って下さいとの嬉しい呼び掛けを頂きました。

田村 芙美子さんの投稿
渋谷区すくすく事業PW じめじめ梅雨空の金曜日。渋谷駅改札を出るとまたまた通路に変化あり。ハチ公だけは回りの建物が壊されても 定位置に座ってご主人を待っています。 今日は区の理学療法士PTさんが見学・体験。メンバーは1人キャンセルで繰り上がり15名全員出席で男性が1/3。珍しいです。姿勢良いけどバランスが~。ノルディックウォーキングを知っている人→ 挙手🙋🙋‍♂️ゼロでした😢 これも珍しいです。楽しく仲良く続けたいですね🎶

中村 理さんの投稿
佐久ポールウォーキング協会より PW散策〜中山道/芦田宿(立科町)-笠取峠〜でした。 豪雨予報の中集まった参加者45名/都内や埼玉からのポール-walkerも。 ガイド(蘊蓄付き)/佐久歴史の道ガイドの会同行にて楽しいお話を聞いての雨中散策でした。 流石に皆さんカッパやポンチョ持参〜^_^

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【早起きをして不忍池に観蓮】   2024/7/15       風鈴回廊を渡ると    すぐ側に     はす 蓮 はす     何処までも〜     はす 蓮 はす

遠藤 恵子さんの投稿
介護予防運動指導⇒午後は某大学で【ポールウォーキング体験会】(2時間講義と実技)40名に対しポールは20組。 まぁ、なしあり交互(ポールなしでも歩いていただきます。歩き方ローリング歩行)に体験していただきます。 10月は文化祭で体験会!! まだまだポールウォーキング 知らない、見たことない。 見たことある人は杖やろーと じいさんがそんなの使って歩きよるばい。。。 と・・・・ さっ 行ってきます!!

スマイルチームさんの投稿
2024.7.10〜16 活動記録 ☺︎青少年部部会出席 ☺︎スマイルチーム上溝自主練 15名 ☺︎上鶴間包括支援センター  ポールウォーキング.フォローアップ教室 12名 ☺︎わんぱくチャレンジ②参加 陶芸教室 ☺︎ティンカーベル参加者  スカイハイ出演.町田市民ホール ☺︎9月分公民館施設利用抽選申込.5団体分

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【呼吸筋ストレッチ&     呼吸筋活性化ウォーキング】 2024/7/16 25歳をピークに低下する肺機能  1年振りになります #呼吸筋ストレッチ #呼吸筋活性化ウォーキング だんだん浅くなる呼吸に意識を向けて   良い姿勢で腹式呼吸ウォーキング  いつものウォーキングが   いつもより気が満ちます #船橋ウォーキングソサイエティ #美姿勢ウォーキング #呼吸筋ストレッチベーシックインストラクター

田村 芙美子さんの投稿
広町PWは雨と暑さを避け腰越センターで。このクラス初体験のラダーコグニサイズは大変な騒ぎになりました。皆足下を見るので猫背状態。脚は縺れ右左が混乱。これは脳にかなりの刺激です。一年続けると認知症をかなり遠ざける効果があるとのこと、慌てずしっかりゆっくり楽しみます(写真撮り忘れ)

田村 芙美子さんの投稿
今日の道場はお神輿を前に PWエクササイズで汗を流しました。日曜日は後ろの山の市場八幡神社や近くの八雲神社のお祭りです。女御輿と男御輿の結婚儀式+腹帯儀式もあるとのこと。伝統的なお祭りは熱いです。 今夜は材木座海岸の花火🎆警備に参ります。

・NPWAホームページより
書籍出版のお知らせ(2024年7月17日更新)
長岡MCプロ(著)、安藤名誉会長(監修)の書籍が発刊されました。

書名:「体操教室35年のプロが教えるポールウォーキング」

ポールウォーキングの楽しさや魅力が伝わる内容となっており、体験会等での教材としても活用頂けます。当協会の推薦図書となります。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【最高暑さ指数32だから】  運良く前夜にキャンセルが出て  公民館が確保できました〜   2024/7/20  涼みながら快適に運動💞  集まる・運動・笑う・話す  \(^o^)/ (*^^*) (^o^) #船橋ウォーキングソサイエティ #土曜日定例会 #チェアエクササイズ #バランスウォーク #ノルディックウォーク #ノルディックウォーキング #ポールウォーキング #ペットボトルウォーキング

Naomi Sakaiさんの投稿
みなとみらい わくわくサンセットウォーキング 風があって太陽が沈む頃の夕暮れは気持ち良い。 ドタキャンが多く半分くらいの参加人数でしたが初参加の方々との出会いにも感謝。 密度の濃い素敵な出逢いの時間となりました。 ノルディックポールで参加の方、トレッキングポールで参加の方もいらっしゃいました。 それでも全然大丈夫。ポールの違いやそれぞれの歩き方を体験します。 次回は、9月13日(金) 10:00〜12:00 桜木町北口側 コレットマーレ前集合  ご参加お待ちしております😊

Naomi Sakaiさんの投稿
URポールウォーキングサークル立ち上げ事業 横浜市のUR南永田団地を任され 桜の咲く頃に打合せを行い  前半の4回が終了。 熱中症警戒アラートが発令された 昨日は外は危険⚠️⚠️ 室内で座学とチェアートレーニングと足👣の運び方とetc  室内でも楽しい🎶 ポールにも慣れてきています。 良いコミニュティづくりを目指して後半は9月から。

台灣健走杖運動推廣協會さんの投稿
公開交流會-現場參與報名表

杉浦 伸郎さんの投稿
先週の地域包括での介護予防講座に続いて、今日の町内会運動教室にも湘南医療大学の実習生の皆さんが視察に来てくれました。前回お願いした熱中症予防についての説明もバッチリして頂きました。とっても明るくわかりやすいプレゼンで、大変ためになるサマーセッションとなりました。やはり日本の医療を背負う若い世代の人たちが合流してくれると教室も盛り上がりますね。終了後はポールウォーキングも体験してもらいました。

中嶋  佳奈恵さんの投稿
【夏休み児童クラブレクリエーション】 夏休みになりましたね! 小学生の気持ちはワクワクドキドキハラハラしながら突っ走っています! 夏休みは児童クラブに出向きニュースポーツやレクリエーションをしています。 昨日は白山市へ! キラキラした目が印象的でした! 最後はフリスビーを思い切りとばしました! さあ!次はどこへ??

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【1期の定例会終了】    「暑熱順化」 「熱中症アラート」発令時の屋内活動  気候変動を早くから想定しての   1期定例会でした。  本日で全て完了しました    ポールを使うウォーキングでも   ポール無しで集合〜   「たまにはいいね」   8月は夏休み〜\(^o^)/ #ふなばしシルバーリハビリ体操 #コグニサイズ #2本のポールを使うウォーキング #船橋ウォーキングソサイエティ

遠藤 恵子さんの投稿
本日は【生涯学習市民講座】 ポールウォーキングをご体験していただきます。(屋内) #ポールウォーキング #体験 #市民講座 #イレギュラー #ポールウォーキングマスターコーチプロ #北九州市 #福岡県 #北九州 #出張講座

株式会社シナノ(sinano)さんの投稿
一般社団法人変形性股関節症と正しく向き合う会

 

来月以降の開催
田村 芙美子さんの投稿
ポールウォーキング体験会 江の島近くの鎌倉腰越~御所ケ丘~手広~西鎌倉地区には4つの PWサークルがあります。包括支援センターテレジア第一・第二の管轄ですが、鎌倉市民のかたならどなたでも参加自由です。ご自分の通いやすい曜日、場所が選べます。まずはポールウォーキングってどんなもの?を体験してみてください。4サークルのご案内は当日各サークルからお手伝いに参りますのでご質問など遠慮なくどうぞ。申込みは8/1から受け付けます。

長岡智津子さんの投稿
写真1件

みんなの元気学校さんの投稿
ポールウォーキング (マハロズ鎌倉) 大船のスポーツのイベント参加者募集・無料掲載の掲示板|ジモティー

中村 理さんの投稿
食べて歩いて健康長寿 第12回 佐久ぴんころウォーク

一般社団法人ソーシャルフィットネス協会さんの投稿
10/6-7 会津若松にてポールdeウォーク活動研究交流会が開設されます。 東北にて皆様にお会い出来る事を心待ちに致しております。

佐藤 恵さんの投稿
10/6.7 「ポールdeウォーク活動・研究交流集会」in会津若松市にて、「ポールdeウォークの魅力を語る」を担当します!東北代表として頑張ります😊

 

2.関連学術ニュース
最新の医学情報を積極的に発信されていらっしゃる岐阜大学医学部下畑先生のFB投稿から3つを紹介します。

2-1)新型コロナウイルス感染症COVID-19:最新エビデンスの紹介
COVID-19についての最新の情報です。2.の動画「COVID-19 後遺症としての認知機能障害」は、コロナ感染症の後遺症について関心を持たれた方には必見の動画と思います。

2-1-1.新型コロナウイルス感染症COVID-19:最新エビデンスの紹介(6月23日)
**岐阜大学医学部下畑下享良教授の6月22日のFB投稿です**
今回のキーワードは,long COVID患者由来の自己抗体を注射したマウスにlong COVIDの症状が再現された!COVID-19感染後,虚血性脳卒中,アルツハイマー病,パーキンソン病の発症リスクは増加する,COVID-19感染後のパーキンソン病の発症リスクには神経炎症が関与している,抗ウイルス薬リトナビルの15日間内服はlong COVIDに無効であった,COVID-19後の認知機能障害の機序にIL-1βが関与し,ワクチン接種は発症リスクを軽減する,です.
世界ではCOVID-19の脳への影響が注目されています.神経・血管における炎症を引き起こし,long COVID(疲労やブレインフォグ)を起こすだけでなく,脳梗塞,血管性認知症,アルツハイマー病,パーキンソン病発症の危険因子となります.今回,パーキンソン病のモデル動物にSARS-CoV-2ウイルスを感染させたところ,αシヌクレイン病態が促進されることが示されました.また治療として期待された抗ウイルス薬リトナビルの長期投与はまったく無効であることも報告されました.同様に持続感染を標的とする臨床試験が複数進行中ですが,期待できないのかもしれません.最後にCOVID-19後の認知障害の機序として,サイトカインIL-1βにより海馬の神経新生が阻害されることが明らかにされましたが,嬉しいことにこれはワクチン接種で抑制されました.まとめるとCOVID-19後の神経障害を抑える治療は今のところワクチン接種しかないという結論になります.認知機能の低下は検査でもしない限りなかなか自分では気が付きません.科学的根拠の基づくワクチン接種の有用性を多くの人に知っていただきたいと思います.
FBで読みにくい方はブログ(https://tinyurl.com/2d4dhta2)をご覧ください.
◆long COVID患者由来の自己抗体を注射したマウスにlong COVIDの症状が再現された!
SARS-CoV-2ウイルス感染は,軽症感染でも,多様で機能的な自己抗体を生成する.米国Yale大学から,21,000のヒトタンパク質を含むHuProtヒトプロテオームアレイを用いて,long COVID(LC)患者の症状と相関する自己抗体の標的を検討した研究が報告された.神経症状の強いLC患者55人,回復期対照42人,非感染対照39人を比較した.結果として,まず神経系のタンパク質に対する自己抗体の増加は,神経症状を有するLC患者で認められた.これらの患者から精製したIgGは,免疫染色ではヒト橋などと反応し(図1),さらにマウスの坐骨神経,髄膜,小脳とも反応した.LC患者のIgGは脳の様々な部位を染色し,何人かの患者は,複数の中枢神経領域を染色した.上述のヒトプロテオームアレイの解析では,自己免疫疾患で知られる自己抗原だけでなく,中枢神経に発現する多様な抗原に反応する自己抗体が多かった.マウス坐骨神経および髄膜に反応する抗体は,患者の頭痛および見当識障害と相関していた.
つぎに患者から精製したIgGを健常マウスに受動移入し,行動分析を行った.最も顕著な表現型は,熱に対する疼痛感受性が亢進(反応するまでの時間が短縮)していたマウスで,神経障害性疼痛を有するLC患者からのIgGを投与されていた(図2).握力が低下したマウスのほとんどは,頭痛患者由来のIgGを投与されていた.同様に,ロータロッド試験でバランスの障害を示したマウスは,めまいを有する患者のIgGを注射されていた.最後に疼痛感受性の機序を調べる目的で,皮内神経線維の数と量を測定したところ,IgGを投与されたマウスは,small fiber neuropathyのマーカーであるIENFが急速に減少した.以上より,自己抗体がLC患者の一部に関与し,それを標的とする治療が有益である可能性が示された.
Guedes de Sa KS, et al. A causal link between autoantibodies and neurological symptoms in long COVID. medRxiv. June 19, 2024.(doi.org/10.1101/2024.06.18.24309100)
◆COVID-19感染後,虚血性脳卒中,アルツハイマー病,パーキンソン病の発症リスクは増加する.
既報の3つの論文からCOVID-19による脳血管障害および神経変性疾患のリスク増加を検討した小論文が報告された.COVID-19感染後6ヶ月間の虚血性脳卒中のリスクは2.8倍,12ヶ月間では2.7倍に増加した.神経変性疾患に関しては,6ないし12ヶ月後の相対危険度はアルツハイマー病で3程度で,入院と外来でほとんど変わらなかった(図3).またパーキンソン病も外来患者で相対危険度が2.5程度であった.神経炎症や酸化ストレス,アミロイド形成などが神経変性のメカニズムとして推測された.
Bonhenry D, et al. SARS-CoV-2 infection as a cause of neurodegeneration. Lancet Neurol. 2024 Jun;23(6):562-563.(doi.org/10.1016/S1474-4422(24)00178-9)
◆COVID-19感染後のパーキンソン病の発症リスクには神経炎症が関与している.
SARS-CoV-2ウイルス感染がパーキンソン病(PD)の進行に及ぼす影響については不明である.韓国から,ヒト胚性幹細胞(hESC)由来のドーパミン作動性(DA)ニューロンとヒトACE2(hACE2)Tgマウスモデルを用いて,SARS-CoV-2ウイルス感染がPD発症リスクを高めることを示した研究が報告された.具体的には,SARS-CoV-2ウイルス感染は,ヒトαシヌクレインpreformed fibrils(hPFFs)で前処理したDAニューロンの細胞死を悪化させた.さらに,SARS-CoV-2ウイルスの経鼻感染はhACE2 Tgマウスの脳内に伝播し,DAニューロンにまで感染が及び,hPFFによる障害を悪化させた(図4).SARS-CoV-2ウイルスに感染したマウスは,ウイルスが脳内で検出されなくなった後も,60日以上にわたって神経炎症の長期化をもたらした.包括的な解析から,アストロサイトとミクログリアによる炎症反応が,PD発症感受性に寄与している可能性が示唆された.
Lee B, et al. SARS-CoV-2 infection exacerbates the cellular pathology of Parkinson’s disease in human dopaminergic neurons and a mouse model. Cell Rep Med. 2024 May 10:101570.(doi.org/10.1016/j.xcrm.2024.101570)
◆抗ウイルス薬リトナビルの15日間内服はlong COVIDに無効であった.
米国スタンフォード大学から抗ウイルス薬リトナビル(300mgと100mg)の15日間経口内服によるPASC(=long COVID)への効果を検証した研究が報告された.15週間の盲検プラセボ対照無作為化臨床試験である.主要評価項目は,10週時点における6つのPASC症状(疲労,ブレインフォグ,息切れ,体の痛み,消化器症状,心血管症状)の重症度の合計である.参加者155人(女性59%)のうち,102人がリトナビル群に,53人が偽薬群に割り付けられた(2:1).ほぼすべての参加者(n = 153)がワクチン接種を受けていた.結果として主要評価項目(図5),副次的評価項目とも有意差はなく,有害事象発生率も同程度であった.以上より,PASC患者におけるリトナビルの15日間コースは安全であることが示されたが,特定のPASC症状の改善に対する有益性は示されなかった.
Geng LN, et al. Nirmatrelvir-Ritonavir and Symptoms in Adults With Postacute Sequelae of SARS-CoV-2 Infection: The STOP-PASC Randomized Clinical Trial. JAMA Intern Med. 2024 Jun 7.(doi.org/10.1001/jamainternmed.2024.2007)
◆COVID-19後の認知機能障害の機序にIL-1βが関与し,ワクチン接種は発症リスクを軽減する.
SARS-CoV-2ウイルスに感染した人の最大25%が,感染後に認知機能障害を示す.このためCOVID-19に由来する記憶機能障害の症例は,世界中で数百万例にのぼると考えられている.米国からの研究で,認知機能障害のメカニズムとワクチン接種の効果を検討した研究が報告された.まずSARS-CoV-2ウイルス感染に対し,IL-1βはCOVID-19患者の海馬で上昇していた.C57BL/6JマウスにSARS-CoV-2β変異体を経鼻感染させると,脳内におけるウイルスの直接的な感染はなかったが,Ly6Chi単球(いわゆる炎症性単球)が浸潤し,ミクログリアも活性化していた.これらの細胞が神経炎症を引き起こすものと考えられた.炎症性サイトカインの産生,血液脳関門の障害,T細胞の浸潤も認められた.さらに研究では,SARS-CoV-2ウイルスが脳内IL-1βレベルを上昇させ,IL-1R1を介して海馬の神経新生の持続的な障害を誘導して認知障害を促進することが示された(この病態はH1N1インフルエンザウイルスでは認めなかった).最後に低用量のアデノウイルスベクターによるスパイクタンパク質のワクチン接種は,上述のSARS-CoV-2感染による海馬のIL-1β産生,神経新生の喪失,およびその後の記憶障害を予防することが示された.以上より,COVID-19による認知機能障害の機序にIL-1βが関与すること,ならびにワクチン接種がリスク軽減に寄与する可能性が示された.
Vanderheiden A, et al. Vaccination reduces central nervous system IL-1β and memory deficits after COVID-19 in mice. Nat Immunol (2024).(doi.org/10.1038/s41590-024-01868-z)

関連情報
・2024年6月28日のNature Newsに、「製薬会社モデルナは、単一のワクチンがSARS-CoV-2とインフルエンザウイルスの両方から人々を守ることが示され、どちらか一方を標的とするワクチンよりも高い有効性を示したと発表した。」という記事が掲載されています。
NEWS:Freda Kreier,「Combined COVID–flu vaccines are coming: Moderna jab clears major test First large trial suggests mRNA drug gives better protection from SARS-CoV-2 and influenza viruses than single-target shots. 」、28 June 2024
・下畑先生の前回の「COVID-19:最新エビデンスの紹介」は2024年6月のニュースで取り上げています。

2-1-2.無料で聴講いただけます!岐阜大学リベラルアーツGlocal Lesson「COVID-19 後遺症としての認知機能障害」
**岐阜大学医学部下畑下享良教授の6月26日のFB投稿です**
Glocalとは「地球規模で考え,地域で行動する」という意味です.岐阜大学ではGlocal Lessonと称して,本学教員によるミニ講義を通じて,岐阜大学の魅力を知っていただき,かつ教養として知っておきたい情報を提供するという試みを始めました.リベラルアーツ教育の一環で,メールアドレスのみの登録で,どなたでもご覧いただけます.ほとんどの講義を無料で聴講いただけます.
今回,学外の方からリクエストを頂き,COVID-19 後遺症の最新情報について講義をさせていただきました.1回10分程度で5回に分けてのレクチャーになります.よろしければご視聴いただければと思います.
【COVID-19 後遺症としての認知機能障害 】
Lesson1 Long COVIDの基礎知識
Lesson2 COVID-19と認知症(注目される臨床研究)
Lesson3 注目される画像・病理研究
Lesson4 注目される病態研究
Lesson5 Long COVIDの性差研究と注目される治療研究

2-2)大きな進歩!片頭痛における前兆から頭痛発作までのメカニズムが解明された.
**岐阜大学医学部下畑享良先生の2024年7月8日のFB投稿です**
片頭痛患者は,頭痛発作に先立ち,皮質拡延性抑制(CSD)と呼ばれる病的脱分極に伴う一過性の前兆(aura)を経験します.症状としては一過性の視覚障害や感覚障害です.このCSDは片頭痛の引き金になると考えられてきましたが,そのメカニズムは不明でした.コペンハーゲン大学のKaag Rasmussen先生らは,最新号のScience誌に,げっ歯類片頭痛モデルを用いて,CSDが脳脊髄液のプロテオームの変化を引き起こし,頭痛に関わるタンパク質の発現を増加させること,そしてそのタンパク質が三叉神経の痛覚受容体(侵害受容体)に結合して活性化させ,片頭痛発作を誘発することを初めて明らかにしました.
つまり三叉神経節は血液脳関門の「外側」に存在するため脳脊髄液に直接さらされることはないと考えられてきたのですが,それは間違いで,三叉神経節の根元ではバリアが欠落しているため,脳脊髄液中の物質が侵入して頭痛を引き起こすということです.言い換えると,脳脊髄液が三叉神経節に流入し,中枢(脳)と末梢(三叉神経)間の非シナプス性シグナル伝達が生じることを示したことになります.古典的な経路と今回示された経路については下図で説明しました.
また片頭痛が一般に片側性である理由も解明されました.三叉神経を活性化するタンパク質は頭蓋内全体に運ばれるのではなく,主に同じ側の三叉神経に運ばれるためです.そして睡眠と片頭痛の関連がよく知られていますが,睡眠がglymphatic systemを介して,片頭痛に関連するタンパク質のクモ膜下腔からの排出と,三叉神経節間質コンパートメントからの排出の両方に影響しているためと推測されました(論文に対するperspective欄参照).
もう少し具体的に論文のデータを見てみると,マウスのCSD後,脳脊髄液に認められるプロテオームの11%(155/1425種類)に変化が生じ,そのなかには三叉神経節の受容体28種類に対応する12種類のリガンドの発現が増加していました.またCSDを来したマウスの脳脊髄液内のたんぱく質群は,ナイーブマウスの三叉神経を活性化し,その活性化作用の一部は,三叉神経C線維末端から,片頭痛の治療標的であるCGRPの放出を促進し,硬膜上とクモ膜下腔内の血管に作用して血管拡張させるため頭痛がおこることになります(注:最初の文章に誤りがあり訂正しました).
今後の展望として,前兆と頭痛をつなぐシグナルが同定されたことで,片頭痛の予防と治療に新たな道が開けるかもしれません.具体的には,CSD後の脳脊髄液で発現が2倍以上に上昇したリガンド(例;SPP1, EFNB3, CNTN2, EFEMP1, S100A8, S100A9)を標的にした治療薬の開発が試みられるものと思われます.これを契機に片頭痛研究が進展する間違いないだろうと思います.
Kaag Rasmussen M, et al. Trigeminal ganglion neurons are directly activated by influx of 脳脊髄液 solutes in a migraine model. Science. 2024 Jul 5;385(6704):80-86.(doi.org/10.1126/science.adl0544)

関連情報
・Nature Newsに原論文の解説記事が掲載されています。
Miryam Naddaf,『What causes migraines? Study of ‘brain blackout’ offers clues. The blinding headaches are poorly understood — a mouse study suggests that the content of spinal fluid is a trigger for pain. 』、05 July 2024

2-3)脳神経疾患の罹患後に筋肉が衰える驚きの理由!
**岐阜大学医学部下畑下享良教授の7月16日のFB投稿です**
医療者であれば脳神経疾患罹患後に筋力が低下することに異議を唱える人は少ないように思います.これは長期臥床による廃用萎縮(筋肉を動かさないことによる萎縮)と説明されてきました.ワシントン大学からScience Immunol誌に報告された論文を読むと,意外なことに単なる廃用ではなく,「脳内で起きた炎症シグナルが筋肉に伝わってミトコンドリア障害をきたす」という驚くべきことが生じていることが分かります.
結論が図にまとまっているのでこれを用いて解説したいと思います.論文によると感染症(細菌感染,COVID-19)や神経変性疾患(アルツハイマー病)のあとに筋障害が生じる経路は2つあり,①神経変性を介する筋障害経路,②炎症シグナルを介する筋障害経路になります.
①神経変性を介した筋障害経路(図1左)
病原体の脳内侵入→Toll受容体とPGRP(ペプチドグリカン)受容体の活性化→転写因子Dorsal およびRel の核移行→抗菌ペプチド(AMPs)の生成→神経細胞の炎症とこれに伴う神経変性→神経系の機能低下→結果的に筋機能障害の発生
②炎症性シグナルを介した筋機能障害(図1右)
感染または慢性神経疾患→活性酸素種(ROS)の脳内での生成・蓄積→炎症性シグナル伝達(JNK経路の活性化.FosとJunを介してUpd3*(哺乳類ではIL-6)の発現を誘導→Upd3/IL-6の血液循環への放出と筋への到達→IL6受容体の活性化とJAK/STAT経路の活性化→リン酸化STATの核移行→ミトコンドリア機能障害(ATP産生↓)→筋障害
* Upd3(Unpaired 3):ショウジョウバエにおけるマウスIL6のオルソログ
図2はミトコンドリア膜電位を評価するためのTMRE染色(tetramethyl rhodamine ethyl ester)染色
つまりbrain-muscle axisというシグナル経路が存在することをショウジョウバエ・モデルとマウス・モデルで確認し,さらにヒトにおいてもCOVD-19後遺症である筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)やアルツハイマー病(Aβ42)をモデルに確認を行っています(COVID-19後のサイトカインストームにおいてIL-6は,IL1βやTNFαなどとともに重要なサイトカインです).もしこれが正しければIL6に対するモノクローナル抗体や,JAL阻害剤が脳神経疾患後の筋障害に有効ということになります.もちろん高額な薬剤を多くの脳神経疾患に予防的に使用することはハードルが高いですが,まずトシリズマブ(IL6抗体薬)などの治療
を受けた患者さんの筋障害がどうであったのかなど臨床におけるデータの検証が必要になるものと思います.
Yang S, et al. Infection and chronic disease activate a systemic brain-muscle signaling axis. Sci Immunol. 2024 Jul 12;9(97):eadm7908.(doi.org/10.1126/sciimmunol.adm7908)

(作成者)峯岸 瑛(みねぎし あきら)

カテゴリー
大脳皮質 環境汚染物質 飲酒ガイドライン

2024年4月のニュース

東京は久方振りの桜満開の公立小学校入学式となりました。関連学術ニュースは、①「飲酒ガイドライン」、②大脳皮質の表面積の増加!(1930年代生まれと1970年代生まれの人を比較すると+14.9%)、③環境汚染の人体への影響についての3つの記事、をお送りします。

1, 2024年4月の活動報告
佐藤 ヒロ子さんの投稿
【ワクワク新年度】  スタートは体力測定から #船橋ウォーキングソサイエティ  #美姿勢ウォーキング   テストじゃないのよ 測定よ〜  元気に自分らしく生きていくため ちいさな変化に気づけく事が大事よ〜

田村 芙美子さんの投稿
🌸グッドタイミングお花見🌸 丹後ヶ谷公園で今年も恒例のお花見懇親会。 腰越ポールウォーキングクラブ。 一言感想スピーチではPWを始めて骨密度が上がって担当医にこれからもずっと続けるように薦められたという方が二人。姿勢が改善して嬉しいです、という男性も。ウォーミングアップのストレッチや筋トレが好き!という声が多く、やりがいを感じました。 無理はしないで楽しく長く続けたいものです。

みんなの元気学校さんの投稿
水辺の歩道を歩く、柏の葉ポールウォーキングクラブのメンバー=千葉県柏市 – 認知症予防の鍵は「歩道」 歩きたくなる街づくり – 写真・画像(1/1) | 西日本新聞me

台灣健走杖運動推廣協會さんの投稿
假期愉快😀 看到地震後的新聞、影片,真的心有餘悸⋯ 當下我在車上等紅綠燈,車子震動晃不停,路旁建築工地的工人全跑出來,看著前方車子🚗晃阿晃的,實在驚嚇🤯⋯⋯(921地震的記憶浮現😭)祈福 各位平安喜樂。 早上跟@Emmy 和 腳丫聚樂部到南坎 #大安教會帶著千歲團的長輩們用健走杖跳體操舞,看著他們樂觀開朗的笑容😊,微笑唱著鳳飛飛的四季紅,也療癒了我心中那份餘悸💖 祝福大家一切平安 感恩☺️美好的一天!

スマイルチームさんの投稿
20240404。 スマイルチーム 春のプチ遠足【箱根】。 一週遅らせたのが幸いし 素敵に桜が咲いていたそうです🌸 (訳あってわたしは欠席🥲) 良かった良かった😊 次はどこへ行こうかな? 楽しみです。 #スマイルチーム #健康普及活動 #春の遠足 #箱根 #桜

田村 芙美子さんの投稿
桜とハチ公 午前中は渋谷区介護予防事業新学期初日でした。高齢者のためのポールウォーキング教室。抽選漏れで通知がこなかったのに☔の中いらした男性、申し訳ありませんでした。定員15名でキャンセル待ちだそうです。

堀 和夫さんの投稿
桜、さくら、サクラ 2024さくらウオーク&ノルディックウオーク。 郡上市大和 道の駅古今伝授の里 今年は桜が迎えてくれた。 🌸ウオーク最高!

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【体力測定したらお花見へ〜】      いつものコースの海老川が    露天や花見客で大賑わいです   花見の道すがら 「怪我していた去年に比べて   今年は片足立ちも2ステップ    伸びました〜。   力がついたのがわかりました」  嬉しそうなお顔での報告を     頂きました #船橋ウォーキングソサイエティ  #土曜日海老川コース #観桜 #体力測定 #ノルディックウォーキング #ポールウォーキング #ノルディックウォーク

中村 理さんの投稿
佐久ポールウォーキング協会より 2024年度歩き始め〜ww PW例会/佐久市駒場公園でした。 3月は完全お休みで待ちに待ったポールウォーカーが75名も集まってくれました。多数のお馴染みさんと10名程の体験者を迎えてのPW定例会でした。 今期のテーマとしシニア向けに特化した「筋トレ」を取入れた定例会を開催して行きます❗️ PW散策では好きに歩いて貰います‼️

田村 芙美子さんの投稿
青空が漸く現れました。心地よい春の朝。久々の富士山も台亀井公園から見えました。PWサークルの皆さんも爽やかに階段の上り下りしました。急に初夏の花が咲き始め 足を止めては写真を撮る人ばかりで遅々として歩まず。桜は昨日の嵐で花びらが落ち始めましたが 帰りの段葛は、まだ美しいお花見ができます。でも人混みが~。 午後からは我が家の裏の枝の剪定。お隣の私道に伸びた枝をどっさり伐って貰ってスッキリしました。嵐や地震で枝が折れるのを心配して。

スマイルチームさんの投稿
2024.4.1〜4.8 活動記録 ☺︎スマイルチーム光が丘  チェア体操 23名 ☺︎上溝チーム担当CSWと打ち合わせ、申請書類作成 ☺︎スマイル中屋敷  チェア体操 21名 ☺︎公民館抽選チェック 5サークル ☺︎健康体操サークル  リズムエクササイズ 15名 ☺︎ポールウォーキング 春の遠足箱根散策 7名 ☺︎相模原市青少年指導委員委嘱式…欠席 ☺︎上鶴間スマイルエクササイズ リズムダンス 17名 ☺︎シニアサポート活動年度末申請書類準備 ☺︎相模原市桜まつり 市民芸能大会受付担当(文化協会/エビバディパフォーマンス連盟) ☺︎相模原市桜まつり 青少年指導委員子ども広場担当 ☺︎アレイジャズダンス稽古 ☺︎スマイルフレンズ リズムダンス 20名 ☺︎スマイルチーム光が丘 チェア体操デュアルエクササイズ 23名 ☺︎スマイルチームホームページ活動予定更新

田村 芙美子さんの投稿
今朝の朝イチnhkは鎌倉の穴場特集。午後イチのPW貯筋クラスは県立看護大学の学生さん2人が体験研修に参加されました。PWと後半はマット運動。帰宅後小町通脇路地のギャラリーに個展を拝見に。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【春〜満喫の日】   2024/4/11 #船橋ウォーキングソサイエティ 櫻と菜の花の饗宴の中で  #行田公園東側中央に舞う桜吹雪 菜の花に埋め尽くされたイベント広場 圧倒的ボリュームで人を惹き寄せます  メルヘンの世界を楽しそうに   歩くメンバー #2本のポールを使うウォーキング #FWS木曜日定例会 うすピンクの花びら浴びて 輪になって「おしゃべりの会」 春のひととき  歩いて 食べて 笑って    ゲームで燃えてました

田村 芙美子さんの投稿
東京渋谷。 晴れてきました。 ハチ公が上の方からご挨拶。 これからイキイキPW教室です。東横の解体跡が開放され またまた道がわからなくなりました。

スマイルチームさんの投稿
2024.4.12 青空ポールウォーキング  8名 開始時に担当地区の包括支援センター職員室さんが来て下さいました 今年度も包括主催のPW教室を開催してくださるそうです 公園の桜を🌸みながらウォーキング お喋りも弾みました☺️

中村 理さんの投稿
佐久ポールウォーキング協会より PWお花見散策で「さくラさく小径公園」へ❗️ やっと桜前線が訪れ3分咲の桜が市内のあちこちで華やいで居ました。 この公園は千曲川沿いの2km程の直線上に桜並木や季節の花々がある静かなサンポ路です。 今回も60名越えの参加者を迎え満開には早い桜見(総じて3〜5分咲)のポールウォークでした。 やっと春〜春の佐久路です〜ww

新地 昌子さんの投稿
桜間に合いました❗️いや最高でした❗️ 笠間芸術の森公園でお花見しながらのポールウォーキング🌸 この時期、作詞家 高野公男の歌碑まで登ってみてください。 別れの一本杉歌いながら振り返れば、桜桜🌸の景色が。 帰り道、山が緑とピンクのグラデーションに。遠くからの桜もいいなぁ🌸

中嶋  佳奈恵さんの投稿
【春の犀川ポールウォーキング大会】 4月14日(日)大桑ぐるぐる公園発着 10時から桜の咲く犀川沿いを 歩く事ができました。 次回は秋にも企画しています。 主催 エコチーム犀川 担当コーチ 澤田MCpro 野小AC 松下裕子AC

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【小さな日々の努力へ】 2024/4/16  #船橋ウォーキングソサイエティ 計測2回目は各曜日の定例会共通に  「握力&1km歩行タイ厶」 コロナ禍で一旦中断した体力測定も 種目を変えて復活して3年目です   会員の健康維持に繋がりますように願いながら継続しています

田村 芙美子さんの投稿
腰越PWサークル定例会  広町緑地や行政センターが続いたので久しぶりの湘南公園。徒歩、モノレール、江の電などで18名参加。  江ノ島、富士山、水族館を眺めながらウォーミングアップ。境川沿いを上流に歩きながら山本公園でポールゲームで脳トレ。 上着もいらず軽快に過ごせる心地よい季節になりました。 ランチはアジフライ🦈

田村 芙美子さんの投稿
@北鎌倉道場。バンドを使ってストレッチ・筋トレ各種。雨が降りそうもないので室外健康テラスに移動しました。オープンエアーは空も緑も清々しく鴬の鳴き声にうっとりでした。

新地 昌子さんの投稿
15日に開いたポールウォーキング講座には11名の参加がありました。今回は、今までで最高齢98歳の参加者が。当然戦争を経験されていて、ご自身も銃弾が足を貫通するという大きな怪我を負われたそうです。 98歳を生きる気持ちを「なんで自分がこんなに生きたのか不思議」とおっしゃっていました。 いつもは自分達が最高齢の80代メンバーさん達が、急に「そんなに元気でいられる秘訣は何かあるんですか?」と、すっかり年下の顔になっていたのが面白かったです😁 98歳の方が口にする「100年も生きてるとねぇ」の言葉の説得力はすごかった! 息子さんが「父はまさに適応力の人」と。 スマホも使いこなして好きな絵を描いたり、どんな時代にも適応して生きてきた、羨ましいし、素敵な人生だと思う、と話を聞かせてくれました。 人生の長さは自分では決められないけれど、もしかすると思っているより長いかもしれない。まだまだ歩き続けなくちゃ!といつにもましてみんな張り切って歩きました。 出会いは楽しい! 写真撮り忘れて別の日の様子です。少しでも日陰を探す季節になりました(^^)

田村 芙美子さんの投稿
県立大船フラワーセンター④カラフルな花巡り ここに載せられない位 さまざまカラーの花たち アルバム代わりに一部だけup

長岡智津子さんの投稿
【日本健走杖健走 Master Coach 室內篇】Catherine教練

田村 芙美子さんの投稿
今朝は強い風に吹かれて渋谷教室に。新学期三回目はお一人ずつ鏡を見ながら姿勢チェック。同じ長さのポールを使っているうちに身体のバランスがポールに合わせて良くなると思います。教室後お昼から駒沢へ移動しました。公園では引き継いで頂いたNW&PWサークル実施中。お天気は日曜夜にかけゆっくり下り坂。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
2024/4/20 #船橋ウォーキングソサイエティ #2本のポールを使うウォーキング  #土曜海老川コース #簡易計測2回目    握力と1km計測 本日も無事に終了  個表は3年のデータをグラフで後日お渡します

Naomi Sakaiさんの投稿
みなとみらい ランドマークにシナノのステッキ工房が出店されたことから みなとみらい地区でポールウォーキング体験教室を行うことになりました。 今日はとても良い天気に恵まれ青い空とキラキラな太陽。 赤レンガ倉庫のフラワーガーデンがとても綺麗でみんな大感動😊 p.s 21日はみなとみらい地区でノルディックスローウォーキングがありますよ😊 #みなとみらい  #シナノステッキ工房 #ポールウォーキング #ノルディックスローウォーキング

水間 孝之さんの投稿
ポールdeウォーク推進協議会コーディネーター養成講座IN名古屋4月20日、21日開催され、9名のコーディネーターが誕生しました!! 各地区でご活躍ください。 畑さん、内藤さんさすがの講師でした!!お疲れ様でした。

日本ポールウォーキング協会 npwaさんの投稿
4月21日に東海地区初開催の、スキルアップ研修会 in 名古屋 を実施しました。 今回よりマスターコーチプロにも研修会参加を募り、3名の方が参加して下さりました。 雨天の影響で、室内での研修となりましたが、指導実績の豊富なコーチの方々が参加され、スキル確認、意見交換など有意義な研修となりました。 次回は、6月2日(日)仙台会場となります。 たくさんのコーチの参加をお待ちしております‼️

・参加されたMCプロ 中嶋  佳奈恵さんの投稿
『日本ポールウォーキング協会スキルアップ講習会に参加してきました。』

・参加されたMCプロ 遠藤恵子さんの投稿(画像は省略)
とても有意義な時間を過ごすことができました!!
指導方法、ポイントなど再確認することができました。
長岡MCPROのコーチングが素晴らしいかったです。
とても勉強になりました!
参加してよかったです。
ありがとうございました!!

台灣健走杖運動推廣協會さんの投稿
感謝大家踴躍的參與以及提出寶貴的意見, 讓協會的BC課程更加的豐富, 讓我們更加充滿活力和動力, 為協會的未來發展努力。 線上交流會收穫滿滿~謝謝大家~ 🌟💬💪 🌱 感謝每一位參與者 💡 豐富的課程內容 👏 共同成長,共同進步 📍【日式健走Basic Coach 培訓課程】 🇯🇵日本健走杖健走協會NPWA唯一🏆授權海外開課 📍詳細說明與課程辦法請見報名表: https://forms.gle/c8x3K3F3FX2jL6F ◎ISUN-北歐健走專用杖 超輕量 (一組2支):https://carefoot.club/腳ㄚ市集/超輕量北歐健走專用杖/ ◎耆妙屋-SINANO 安心健走杖:https://carefoot.club/腳ㄚ市集/安心健走杖/ 腳丫聚樂部 耆妙屋-熟齡生活奇妙好物 FOOTDISC 富足康科技足墊 樂您運動 Learning YunDon 北歐運動治療師 楊子欣(欣欣老師) 澄心康健-神經復健 l 動作優化 l 高齡運動

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【雨の後は】 2024/4/25 #船橋ウォーキングソサイエティ  夜半まで降った雨に 1km計測コースは数カ所の 水溜まりと濡れ落ち葉 手分けして濡れ落ち葉掃き 安全・安心で計測をスタート  木曜日コースを最後に 今年の計測を完了しました  #簡易体力測定

田村 芙美子さんの投稿
屋根より高い鯉のぼり🎏 ゴールデンウィーク 2日目は青空を仰ぎ、そよ風に吹かれながらの逗子PWサークル。新緑が眩しいほどキラキラ光っています。ゴールの椿公園前のお宅は今年も白・紫の藤が豪華に美しく爽やかな5月を五感で味わいました。

 

来月以降の開催
中嶋  佳奈恵さんの投稿
【親子ワイルドキャンプ(日帰り)参加者募集!】 令和6年5月11日(土)12日(日) 日帰りデイキャンプになります。 参加したい日をお選びください。 場所‼️金沢市娚杉キャンプ場 時間9時30分集合 16時解散 参加費用、申し込みは下のポスターから QRコード読み取り、参加フォームから申し込みください。 問い合わせは  石川県レクリエーション協会 076-247-6909 水、日定休日 13時から17時まで

みんなの元気学校さんの投稿
ことしも、ひろーい車道をひとりじめ! LINKくにたち 2024 ポールdeウォーク
◆日 時  2024年5月12日(日) 14時15分~15時45分 ※LINKくにたちリレーマラソン終了後
◆受 付  JR国立駅南口 大学通り沿い一橋大学正門前テント(受付時にポールをお貸しします)
◆コース  大学通りの歩行者天国(片道650m・往復1,300m)
◆参加料  無料
◆お問合せ・お申し込み 下記いずれか宛どうぞ
①NPOみんなの元気学校宛(まとめて主催者に伝えます)
お名前(ふりがな付き)、メールアドレス、居住地(市・区名)、杉ポ(杉並ポール歩きの会)に参加したことあり/なし を書いて、下記宛てお申し込みください。→ npo@genkigakko.net
②ポールdeウォーク事務局宛
お名前(ふりがな付き)、メールアドレス、居住地(市・区名)を書いてください。→ info@nordic-walk.org 主催:LINKくにたち2024実行委員会 企画運営:ポールdeウォーク実行委員会(ヘルスコンサルティング株式会社内)

柳澤 光宏さんの投稿
今日4月29日は祝日ですが、会社は稼働日。 5月18日(土)シナノ工場祭を開催します。やっと詳細が決まったので案内できるようになりました。 アウトレット販売、子どもから大人まで楽しめるアルミのパイプを使ったクラフト体験、子どもが楽しめるキッズコーナー、ポップコーン無料、お隣の佐久長聖高校のパフォーマンスなどなど。私は社員の結婚式がありお昼過ぎまでしか居られませんが、多くの方にお会いできればと思っています(^.^)午前中に来てくださいませ。待ちしております!!

中嶋  佳奈恵さんの投稿
『ポールを持って歩きませんか?』5月19日開催

佐藤 恵さんの投稿
すんばらしいチラシを作っていただいたので、シェアします✨ありがとうございます!

長谷川弘道のFBタイムライン投稿
自らが主催する講習会!私にとってこれはほぼ初めてのチャレンジです!!
保健師さん、管理栄養士さんはもちろんですが、健康運動の指導に関心のある方であればどなたでもご参加いただけます。
フィットネストレーナーさんで、これからシニアの方や、メタボ対策の運動に関わろうという皆さんにももってこいの内容となっています!
(参考)長谷川弘道MCプロのポールウォーキングの実技指導動画は、こちら

 

2.関連学術ニュース
2-1)“適切な飲酒量判断を”「飲酒ガイドライン」
毎晩のちょこっと飲酒が楽しみな『左党』には気になるガイドラインが発表されています。
**以下、NHKの2024年2月19日NEWSWEB記事に、上記ガイドラインの(表1)(表2)を加筆、修正した**
適切な飲酒量の判断に役立てようと、厚生労働省は、酒に含まれるアルコールの量で健康へのリスクを示した、「飲酒ガイドライン」をまとめました。
日本では、アルコール度数や何杯飲んだかで飲酒量を把握するのが一般的ですが、厚生労働省は、酒に含まれるアルコールの量、「純アルコール量」で健康へのリスクを示した、「飲酒ガイドライン」をまとめました。

純アルコール量は、飲んだ酒の量とアルコール度数などを掛け合わせて計算できます。
(お酒に含まれる純アルコール量の算出式)
摂取量(ml) × アルコール濃度(度数/100)× 0.8(アルコールの比重)
例: ビール500ml(5%)の場合の純アルコール量
500(ml) × 0.05 × 0.8 = 20(g)
アルコール度数5%のビールでは、中瓶1本・500ミリリットル飲むと、純アルコール量は20グラムに当たります。

ガイドラインでは、生活習慣病のリスクを高める飲酒量として、国の基本計画で一日当たりの「純アルコール量」を、男性で40グラム以上、女性で20グラム以上摂取した場合と定義され、それ以上飲酒する人の割合を減らしていくことが目標になっていると紹介しています。

また、ガイドラインでは病気ごとに発症リスクが上がる飲酒量もまとめました。

「大腸がん」は、純アルコール量で一日20グラム以上、「高血圧」は少しでも摂取すると発症リスクが上がるなどとしていて体質によっては、より少ない飲酒量にすることが望ましいとしています。
このほか、健康に配慮した飲み方として「あらかじめ量を決めて飲む」「飲酒前に食事を取ったり飲酒の合間に水を飲んでアルコールをゆっくり吸収できるようにする」「1週間のうちで飲酒しない日を設ける」などに気をつける必要があるとしています。

**以下は、「ガイドライン」の当該部分**
飲酒をする場合においても、様々な危険を避けるために、例えば、以下のような配慮等をすることが考えられます。これらにも留意することが重要です。
① 自らの飲酒状況等を把握する
自分の状態に応じた飲酒により、飲酒によって生じるリスクを減らすことが重要です。医師等へ相談したり、AUDIT(問題のある飲酒をしている人を把握するために世界保健機関(WHO)が作成したスクリーニングテスト。飲酒問題の早期発見等のため、10項目の簡易な質問でアルコール関連問題の重症度の測定を行うものです。)等を参考に自らの飲酒の習慣を把握することなどが考えられます。
② あらかじめ量を決めて飲酒をする{32}
自ら飲む量を定めることで、過度な飲酒を避けるなど飲酒行動の改善につながると言われています。行事・イベントなどの場で飲酒する場合も、各自が何をどれくらい飲むかなどを4の(2)も参考にそれぞれ自分で決めて飲むことが大切です。
③ 飲酒前又は飲酒中に食事をとる
血中のアルコール濃度を上がりにくくし、お酒に酔いにくくする効果があります。
④飲酒の合間に水(又は炭酸水)を飲むなど、アルコールをゆっくり分解・吸収できるようにする(水などを混ぜてアルコール度数を低くして飲酒をする、少しずつ飲酒する、アルコールの入っていない飲み物を選ぶなど)飲む量に占める純アルコールの量を減らす効果があります。
⑤ 一週間のうち、飲酒をしない日を設ける(毎日飲み続けるといった継続しての飲酒をける)
毎日飲酒を続けた場合、アルコール依存症の発症につながる可能性があります。一週間の純アルコール摂取量を減らすために、定期的に飲酒をしないようにするなど配慮が必要です。

厚生労働省は、今回のガイドラインを通じて、適切な飲酒量の指標として「純アルコール量」の活用を浸透させたい考えです。

関連情報
・厚労省、飲酒ガイドライン作成検討会(飲酒ガイドライン作成検討会|厚生労働省 (mhlw.go.jp)
・飲酒 | e-ヘルスネット(厚生労働省)(飲酒 | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp)

2-2)1930年代生まれと1970年代生まれの人を比較すると,大脳皮質の表面積はなんと14.9%も増加している!
**以下は、岐阜大学医学部下畑 享良教授の2024年4月1日のFB投稿です**
「エープリルフールだよね?」と思われかねない論文がJAMA Neurol誌に出ています.1948年からアメリカのマサチューセッツ州フラミンガムで継続されている虚血性心疾患の追跡疫学調査研究「Framingham Heart Study」参加者の脳の体積をMRIで評価し,出生年により経年差が生じるかを検証した研究です.参加者は3226人,MRI撮影時の年齢は57.7±7.8歳でした.なんと頭蓋内体積,海馬体積,白質体積,皮質表面積は経年的に有意に大きくなっていました(図).1930年代生まれと1970年代生まれを比較すると,頭蓋内体積は6.6%増,海馬体積は5.7%増,白質体積が7.7%増,なんと大脳皮質表面積は14.9%増です.身長,性,年齢で調整しても結果は変わりませんでした.最も経年変化が大きかったのは1930年から1940年の間でした.以上より,1930年~1970年生まれの人において,脳の発達は良くなっていることが示唆されました.ちなみに大脳皮質の厚さが経年的に減少していますが,皮質体積の増加はわずかであるのに対し,皮質表面積が大きくなっており,その結果,皮質の厚さは減少したようです.皮質表面積の増大は神経細胞線維の増加を反映するそうで,radial unit lineage modelという大脳の発達モデルについて議論していますが,難しくて十分理解できませんでした.
議論のポイントは2つあります.1つめは「なぜ脳の発達は改善したか?」です.著者らは健康,社会文化,教育的要因といった生活環境の改善が影響した可能性を議論しています.2つめは「脳体積の増加がどんな効果を及ぼすか?」です.著者らは脳の発達の改善は「脳の予備能」を大きくすると考えています.このコホートでは以前,認知症発症率が徐々に低下していることを報告していますが,この「脳の予備能」の改善が影響した可能性があると考察しています.つまり脳の発達を妨げる危険因子を同定し修正できれば,認知症などの脳の疾患に有効である可能性が示唆されます.脳は私たちが考えているより,生活環境によりダイナミックに変化しうるものだと分かりました.
DeCarli C, et al. Trends in Intracranial and Cerebral Volumes of Framingham Heart Study Participants Born 1930 to 1970. JAMA Neurol. 2024 Mar 25:e240469.(doi.org/10.1001/jamaneurol.2024.0469)オープンアクセス

2-3)環境汚染の人体への影響について:3つのニュース
2-3-1)頸動脈の動脈硬化性病変の58%からプラスチックが検出され,炎症を増強し,死亡リスクを増加させていた!!
プラスチックによる環境汚染の問題は喫緊の解決すべき課題ですが、マイクロプラスチックの人体への深刻な影響を示唆するランドマーク的な研究が発表されました。
**以下、岐阜大学医学部下畑 享良教授の2024年3月8日のFB投稿です**
学会でホテルに滞在中ですが,部屋にペットボトルの水がありません.環境に配慮し,プラスチック使用量減少を目指しているとのことです.ちょうど今週号のNEJM誌を読んで,この取り組みは今後極めて重要になると思いました.

プラスチック(ポリエチレン,ポリ塩化ビニルなど)は化石燃料が主原料で,多くの有毒な化学添加剤を含んでいます.例として発がん性物質,神経毒性物質,内分泌かく乱物質であるビスフェノール類などがあります.プラスチック廃棄物は環境中に存在し,分解されてマイクロプラスチックやナノプラスチック粒子になります.前者は粒径1 µm~5 mm,後者は粒径1μm未満です.今年1月にPNSA誌に出た論文は,両者をあわせたマイクロ/ナノプラスチック(MNPs)を正確に測定できるようになったという報告で,ペットボトル1本に約2.4±1.3×105粒子(24万個!!)と推定され,その約90%がナノプラスチックであったそうです.ナノプラスチックはサイズが小さいため,人体に入りやすく,毒性が強いと考えられています.既報では大腸,胎盤,肝臓,脾臓,リンパ節組織など複数の組織で検出され,米国のデータから,プラスチック添加化学物質がほぼすべての米国人の体内に存在することも示唆されています.またその健康リスクは生産に携わる労働者の間で指摘されていました.

さて今回のNEJM論文はイタリア3施設からのもので,前方視的研究です.頸動脈の動脈硬化病変(プラーク)を外科的に切除する頸動脈内膜切除術を受けた312人のなんと150人(58%)の切除プラークからポリエチレンが検出され,プラーク1mg当たり21.7±24.5μgでした.31人の患者(12.1%)にはポリ塩化ビニルが検出されました.電子顕微鏡検査では,プラークのマクロファージ中に,ギザギザした異物が確認されました(図1).X線検査では,これらの粒子の一部に塩素が含まれていることが示されました.プラークにMNPsが検出された患者では,検出されなかった患者よりも,34ヵ月の追跡期間において一次エンドポイントイベント(心筋梗塞,脳卒中,または何らかの原因による死亡の心筋梗塞,脳卒中,または何らかの原因による死亡)の複合リスクが高いことが分かりました(ハザード比,4.53;P<0.001)(図2).MNPsはプラーク中の炎症反応を著しく増加させ,TNF-α,IL-6,IL-18,IL1-β,CD3,CD68のレベルやコラーゲン含量を増加させました.

以上より,心血管系疾患の新たな危険因子としてMNPsへの暴露を考える必要が考えられます.また他の臓器へのリスクはないかも問題ですし,なによりどうすれば曝露を減らすことができるのかが今後の重要な問題と考えられます.冒頭で述べたようなプラスチックの使い捨てを減らすことが重要で,論文の論評には化石燃料からの脱却が不可欠と述べられています.個人的にはペットボトルの飲料は極力避けようかと思いました.

Qian N, et al. Rapid single-particle chemical imaging of nanoplastics by SRS microscopy. Proc Natl Acad Sci U S A. 2024 Jan 16;121(3):e2300582121.(doi.org/10.1073/pnas.2300582121)

Marfella R, et al. Microplastics and Nanoplastics in Atheromas and Cardiovascular Events. N Engl J Med. 2024 Mar 7;390(10):900-910.(doi.org/10.1056/NEJMoa2309822)

関連情報
① 下畑先生が紹介された上記論文(文献2)について、2024/03/06のNature誌に『Landmark study links microplastics to serious health problems(画期的な研究がマイクロプラスチックと深刻な健康問題を結びつける)』と題するMax Kozlov(マックス・コズロフ)の記事が掲載されています。
また、4月11日の毎日新聞も、この論文を取り上げています(参照:下畑先生の4月12日FB投稿)。
② 日本財団ジャーナル2020年6月5日、【増え続ける海洋ごみ】マイクロプラスチックが人体に与える影響は?東京大学教授に問う
マイクロプラスチックが海の生き物、人体に与える影響は? | 日本財団ジャーナル (nippon-foundation.or.jp)
③ 環境省 水・大気環境局 水環境課 海洋プラスチック汚染対策室 室長補佐 長谷 代子『マイクロプラスチック問題の現状と対策』( 2023年5月29日)
マイクロプラスチック問題の現状と対策 (erca.go.jp)

2-3―2)難分解性有機汚染物質はALSの発症リスクを増大させ,生存期間を短縮する!
**岐阜大学医学部下畑先生の2024年3月21日のFB投稿です**
筋萎縮性側索硬化症(ALS)は,遺伝要因と環境要因の双方によって引き起こされると考えられています.ALSのみならずアルツハイマー病,パーキンソン病,多発性硬化症,自閉症などの神経疾患でも環境要因との強い関連が報告されています.しかし環境要因の研究は,農薬を曝露したといった申告や職業環境から推測される曝露に頼るもので,想起バイアスの影響を受けやすいという限界がありました.しかし今回紹介するミシガン大学の研究は,血漿中の難分解性有機汚染物質(persistent organic pollutants;POPs)の濃度を直接定量することで,より正確に曝露を直接評価し,想起バイアスを克服しています.著者らは過去にALSとPSPsの関連を報告しており,今回は別のコホートを用いて結果を再確認するという研究です.
対象はミシガン州のALS患者164人と対照105人です,血漿サンプルを用いてPOPs濃度を測定しました.この結果,22種類のポリ塩化ビフェニル(poly chlorinated biphenyl;PCB)のうち8種類,10種類の有機塩素系殺虫剤(organochlorine pesticide;OCP)のうち7種類など,複数のPOPsがALSと有意に関連していました(図).ちなみにポリ塩化ビフェニルは電気機器の絶縁油として,変圧器やコンデンサー,カーボンレスカーボン紙,ポリマーやコーティング剤,接着剤の添加剤などで使用されたもので,人体に蓄積し有毒です.現在は製造・輸入ともに禁止されています.歴史的にはカネミ油症事件が有名です.
また発症リスクは有機塩素系殺虫剤のうち,α-ヘキサクロロシクロヘキサン,ヘキサクロロベンゼン,トランス-ノナクロール,シス-ノナクロールの混合効果によって最も強くなり,環境リスクスコア(ERS)の四分位数間の増加によってALSのリスクは2.58倍高まりました(p<0.001).生存率にも影響があり,POPsの混合物は死亡率を1.65倍増加させました.上記有機塩素系殺虫剤の作用機序はまだ十分解明されていませんが,すべて神経毒であり,電位依存性ナトリウムチャネルやGABA受容体依存性クロライドチャネルなどのイオンチャネルを標的とするものもあるそうです.今後,ミシガン州以外のコホートで再現することや,POPsによるALS発症の機序を明らかにする必要があります.いずれにしてもPOPsや有機塩素系殺虫剤の削減計画を行なっていく必要があります.
Goutman SA, et al. Environmental risk scores of persistent organic pollutants associate with higher ALS risk and shorter survival in a new Michigan case/control cohort. J Neurol Neurosurg Psychiatry. 2024 Feb 14;95(3):241-248.(doi.org/10.1136/jnnp-2023-332121)

2-3-3)魚介類のなかでエビとロブスターの有機フッ素化合物(PFAS)濃度は高い
**下畑先生の2024年4月14日のFB投稿です**
勉強をしたことのなかった環境毒性物質ですが,関心を持ったためか,気になる情報がTwitterで目につきます.昨日は複数の人が有機フッ素化合物(PFAS:ピーファス)に関する以下の論文を紹介していました.PFASは生物蓄積性環境汚染物質の代表です.魚介類はタンパク質やオメガ脂肪酸の良い供給源ですが,このPFASの供給源ともなりますます.PFASは,プラスチックやフライパンの焦げ付き防止剤などに使われています(https://puric.organo.co.jp/column/pfas/).炭素・フッ素と非常に強い力で結びつくため自然界では分解されず,海や土壌に堆積するため「永遠の化学物質」とも呼ばれています.ほぼすべてのアメリカ人の血液中に測定可能な量が存在するそうです.日本でもごく最近,大阪のPFAS汚染を調べるための「1000人血液検査」が中間発表され,日常生活にPFASが深く浸透し、体内に取り込まれている実態が浮き彫りになっています(https://tinyurl.com/2ydsjjea).PFASに暴露された人はコレステロール値上昇,出生体重の減少,ワクチンに対する抗体反応の低下,腎臓がん,精巣がん,妊娠高血圧症候群,子癇前症,肝酵素の変化を起こす可能性があると書かれています.
さて話題の論文は,米国ニューハンプシャー州住民1829人を対象に,大人と子どもの魚介類の摂取について調査したもので,最もよく消費される魚介類26種類のPFASを定量しています.この結果,エビとロブスターの濃度が最も高いことが分かりました(それぞれ1.74ng/gと3.30ng/g).これら大型の海洋生物種は,貝類のような体内にPFASが蓄積しやすい小型の生物種を食べることで,PFASを蓄積する可能性が議論されています.
著者らは,魚介類を食べるのを止めるのではなく,魚介類にPFASの規制値を設けるべきと言っています.そして魚介類の摂取にともなう上記リスクとベネフィットのトレードオフ関係を理解すること,とくに妊娠中の人や子供のような健康弱者において,PFASの過剰の暴露を避けつつ魚介類の健康上の利点を享受することが大切と言っています.ちなみに4月11日の日経新聞に「米政府,飲料水のPFAS基準厳しく 日本の1割未満に」という記事も出ています(https://tinyurl.com/28zv28od).自分たちの健康への影響も気になりますが,とくに子供や赤ちゃんに影響が出ないように考えていく必要があると思いました.
Crawford KA, et al. Patterns of Seafood Consumption Among New Hampshire Residents Suggest Potential Exposure to Per- and Polyfluoroalkyl Substances. Expo Health (2024). (doi.org/10.1007/s12403-024-00640-w)
左図はGPT-4で作成,右図はhttps://waterstand.jp/waterlife/water_knowledge/waterlife00041.htmlより引用.

(2024年6月23日追記)
マイクロ・ナノプラスチックの曝露経路,人体への取り込みメカニズム,影響を受ける臓器
**以下は、岐阜大学医学部下畑先生の2024年6月19日のFB投稿です**
Non-communicable diseases(NCD)とは,世界保健機関(WHO)の定義による非感染性疾患の総称で,がん,糖尿病,循環器疾患,呼吸器疾患,神経疾患などの慢性疾患が含まれます.これらの疾患は標的臓器における炎症と密接に関連しています.近年,マイクロ・ナノプラスチック(MnP)への人間の曝露とそれに伴う炎症が重大な問題となる可能性が示唆されています.ブログとFBで神経疾患とMnPに関する研究をご紹介しましたが,コメントで「何からMnPが作られているのか?」「どのようにして体内にとりこまれるのか?」「脳に入るのか?」とのご質問をいただきました.Cell Rep Med誌にすぐれた総説が出ていますのでご紹介します.
1)MnPとNCDの関係
MnP粒子が直接的に,もしくはその溶出物(有毒な化学添加剤)を通して間接的に炎症を悪化させる可能性があります.さらに消化器系や呼吸器系のNCDがある場合,これに関連した持続的な炎症が存在してMnPの取り込みを増加させ,その結果,MnPが全身の臓器に到達するリスクが高まることが示唆されています.将来的にMnP曝露量が増加すれば,NCDのリスクと重症度がさらに高まる可能性があります.
2)MnPの曝露経路(図)
1.屋内環境:カーペット,壁紙,家具,衣類などからMnPが放出されて屋内の空気中に存在します.
2.屋外環境:交通排出物,産業廃棄物,大気中の沈着物などからMnPが発生し,風によって遠くまで輸送されます.
3.食品と水:魚,塩,ペットボトル入りの水などにMnPが含まれることが確認されています.農業におけるプラスチックの使用も作物にMnP汚染を引き起こす可能性があります.
→ 図を見るとあらゆるところにMnPが存在することが分かります.
3)MnPの人体への取り込みメカニズム(コメント欄に図)
1.吸入経路:空気中に浮遊するMnPは呼吸によって肺に取り込まれ,気管支や肺胞に沈着します.これにより気道に炎症や酸化ストレスが引き起こされる可能性があります.
2.経口経路:食品や飲料を通じて摂取されたMnPは腸上皮を通過し,小腸のパイエル板などのリンパ組織を介して吸収され,血流に入り全身に分布します.
3.皮膚経路:皮膚を介して取り込まれることもありますが,他の経路に比べて取り込み量は少ないとされています.ただし,何らかの疾患を認めるなどの特定の条件下では皮膚を通じて体内に入り込む可能性があります.
4)影響を受けるシステムと臓器
1.呼吸器系:吸入されたMnPは炎症,酸化ストレス,細胞毒性,さらにはがんのリスク増加などの健康問題を引き起こします.
2.循環器系:血流に入ったMnPは心毒性や血管透過性の増加を引き起こし,全身の臓器にも影響を及ぼします.
3.消化器系:経口摂取されたMnPは腸内で吸収され,炎症や腸内細菌叢の変化を引き起こし,消化器系の疾患リスクを増加させます.
4.神経系:MnPのうち,ナノスケールの粒子だけ血液脳関門を通過することができ,神経毒性や発達障害,神経変性疾患のリスクが増加します.以前,ご紹介したように頸動脈プラークや血栓中にもMnPが含まれています.
まとめ
MnPは環境中に広範に存在します.おもに吸入や経口摂取により体内に入ります.気道や消化管にて炎症を起こし,バリア機能が傷害されてさらに体内に取り込まれます.ナノプラスチックは脳にも到達します.MnPが多くの疾患に共通した非常に重要な危険因子となる可能性が高く,包括的で適切な評価と対策が求められます.→ 各個人ができることには限界があり,社会的な取り組みが求められると思われます.
Krause S, et al. The potential of micro- and nanoplastics to exacerbate the health impacts and global burden of non-communicable diseases. Cell Rep Med. 2024 May 17:101581.(doi.org/10.1016/j.xcrm.2024.101581)

(作成者)峯岸 瑛(みねぎし あきら)