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GFAPアストロサイトパチー Ma2抗体関連脳炎 MAID PM2.5 オリゴクローナルバンド ブレインウォッシング(脳洗い)体操 ヘルペス脳炎 レム睡眠行動異常症 多系統萎縮症(MSA) 小脳性運動失調症 慢性硬膜下血腫 新しい認知症観 特発性正常圧水頭症(iNPH) 直立2足歩行

2025年9月のニュース

「認知症克服のカギ」@知的探求フロンティア タモリ,山中伸弥の!?(NHK9月6日)を、ご覧になられたでしょうか?岐阜大学医学部の下畑先生の解説もあり、新しい認知症観を知ることができました。
今月のニュースは、NPWA会員の活動、大阪大学宮坂先生の『ブレインウォッシング(脳洗い)体操』、ヒトの二足歩行に関する話題、下畑先生からの最新医学情報、等です。

1.2025年9月の活動状況
大内 克泰さんの投稿
8月末、梁川中央保育園での運動教室。 園を訪れた際、来月お披露目する為の鼓笛隊の練習で「宇宙戦艦ヤマト」が聴こえました。リズムが苦手な子や人前に立てない内気な子、皆んなと同じ事をするのが苦手な子達が、それぞれその自分の殻を打ち破って練習する姿は感動するし、改めて子ども達から学ぶ大切な機会ですね。 昨今、この保育園に限らず個性や多様化を求めて鼓笛の練習や発表などを反対する保護者が少数ながらいるとか。また、その音がうるさいなどのクレームを入れる近隣住民が居ると耳にします。 音楽は地球上に人類が誕生した当初から生まれた文化であり、リズム感や音感など脳の発育発達には欠かせないツールのひとつ。ましてや奏でる側においては巧緻性運動や表現力を養い、跳び箱などと同様に成功した際の自己効力感と挫折感、集団で目標を達成させるチームワーク、ストレス耐性など多くの心身の成長に繋がる効果が絶大。 その機会を一部の大人の思い込みによる言動で失う事は犯罪に等しい無責任さを感じます。 運動は更に文化と言うよりは「命を保つ為の術」であるので、身体を使う事が出来なければ生命の維持に直結する事です。教育課程で強制されたトラウマを抱えている大人も多いと思いますが、かといってそれを避ける事はそうした事を意味すると思っています。文明の発達に溺れ、進化していない脳に都合の良い理論で言い訳をして生物たる根本を忘れる事は、種族の滅亡に向かう階段を降りている事と実感しています🤔 今回も子ども達は汗をかく事や心肺が苦しくなる事をモノともせず夢中になって遊びました。 9月は鼓笛の発表イベントの為、運動教室はお休みです。 発表を終えた後の少し成長した園児達に会える事を楽しみにしています♪

佐藤珠美さんの投稿
9月3日 第3回春日の畑ウォーキング&ランチ会 畑のオーナーminaさんと一本柳ウォーキングとの共同開催 前半は善郷寺公民館で交流会と佐久平ウォーキング倶楽部の活動報告。 12時から畑でBBQ🔥 先日のジャガイモ堀りの御礼も兼ねて、地球環境高校野球部1.2年生15名も参加です。 地元の食材を持ち寄って、賑やかに美味しく頂戴しました。 参加された方々 ◇社会福祉協議会望月支所 ◇浅科・望月地域包括支線センター ◇長野県長寿社会開発センター ◇佐久市市民活動サポートセンター ◇内山区区長 ◇佐久市民新聞の取材記者 今年の2月、浅科・望月地域包括支援センター主催の「寄っていかね会」で初めてminaさんとお会いしてから半年が経過しました。沢山の方達が春日ウォーキングに関心を示して下さった事に感謝! 暑い暑いと言いながら、炎天下でも平気な生徒達に感動❣️ 手際良く交流会の支度を整えてくれる会員さん達は見事!

スマイルチームさんの投稿
20250905 スマイルチーム上鶴間 みんな元気❗️

台灣健走杖運動推廣協會さんの投稿
meet.google.com

長谷川 弘道さんの投稿
本日は月に一回の津島ポールウォーキングデーでした。 台風の影響が心配でしたが、台風一過で気持ちの良い爽やかな朝を迎えることができました😊 ここ数ヶ月は、朝とはいえ大変暑かったので、参加者も少なめでしたが、本日は20名近くの皆んにご参加いただけてよかったです❗️ 今日は、自分の歩きを振り返ってもらうべく、気付きワークをやってみました☺️ 一直線上を目を閉じて10mほど普段の歩き方で歩いてもらう。 パートナーに寄り添ってもらって、安全も確保します。 ほとんどの方が、半分ほど進むと右へ、左へと直線上から外れていきます🫨 決してオーバーではなく、5m近く線から離れてしまう人も。。。😯 自分の歩き方の癖というものは普段なかなか気付きませんね🤥 大概の人が左右のバランスが崩れていて、目を閉じて歩くと左右どちらかに傾いていきます。 もちろん、普段は目を開けて歩きますからまっすぐに歩けるわけですが、視覚情報がなくなると、体はそのアンバランスに合わせて歩くのでまっすぐ歩けなくなる。 となると、左右どちらかに負担がかかっている、という見方もできます。 ですので、なるべく体は左右、前後のバランスが取れていることは大切になります。 歩行についても同じで、バランスが崩れてまっすぐ歩けない原因は色々と考えられます。 その一つとして、歩行中のつま先の向きに注目してみましょう。 運動解剖学、生理学的には、人の骨格上、つま先はやや開き気味(5〜10度ほど)が自然とされています。 しかし、加齢とともに足を左右に広げて、いわゆるガニ股歩きになりやすくなります。その方が安定感が高いからなのですが、膝への負担が高まり、またロスが大きい歩き方になるので疲れやすくなります。 そこで、ポールを用いることで、安全性を確保しつつ、自然な矯正と習慣化を両立させることが可能になります。 もう少し詳しく説明しますね! • つま先方向の自然な矯正  ポールがガイドとなり、足をぶつけない意識が働くことで、無理なく正面方向へ修正しやすい。 • 安定感の確保  2本のポールにより歩行時の支持基盤が広がり、転倒リスクを減らしつつトレーニングできる。 • 正しい歩容の定着  姿勢保持とリズム形成が助けとなり、正しい足運びを繰り返すことで習慣化を促せる。 • 全身運動による補強効果  上肢・体幹も動員され、下肢だけでなく全身の筋肉バランス改善や有酸素効果が期待できる。 • 心理的安心感  ポールがあることで「支えがある」という安心感を持ちやすく、積極的な挑戦を後押しできる。 今日は、まずはいつもの通りで、目を閉じて歩いてもらったら多くの方が左右にずれてしまいました。 その後、このポールウォーキングを10分ほどやってから、再度目を閉じて歩いてみたところ、半分近くの方が直線上から大きく外れず歩けるようになりました😄 ほんの10分足らずでこのように変化する! すごい‼️ でも、すぐ変化することは、またすぐに元に戻る、ということを忘れないでくださいね😅 それじゃあ意味がないのでは⁉️と思われる方もいらっしゃるかもですが、だからこそ、継続的な練習が大切になるわけです❗️ そしてもう一つ大切なことは、いつまでもポールに頼らない!ということです。 ポールは頼った瞬間から杖になりますよ‼️😭 ポールはあくまで補助的な道具。基本は自分の日本の足で質分かり歩く力をつけることです❗️ なので、ポールで歩行を自然矯正しつつ、ポールを持たない通常歩行もとり入れていくことが大切ですね‼️ 私は、健康の定義を「何事からも縛られず、自由であること」と考えます。 ポールがなくては歩けない、では健康とはいえないと思うのです🙂‍↕️ そんなお話もしながら、今日も1時間半ほどの楽しいポールウォーキングをみなさんと楽しむことができました‼️ ご参加いただきました皆様、ありがとうございました😊 #津島ポールウォーキング #体のバランス #継続は力なり #健康の定義

佐藤 ヒロ子さんの投稿
#インターバル速歩 #船橋ウォーキングソサイエティ  2期がスタートしました 講師は信州佐久市から  駆けつけてくれた  #インターバル速歩コーチ   #佐藤珠美氏  熱意ある指導です #日本式ウォーキング 実践しています 2025/9/6

中村 理さんの投稿
佐久ポールウォーキング協会より 9月PW駒場例会でした。 まだまだ熱中症警戒の残る中のPW定例会! 秋の気配を感じる日陰を選んでの公園〜牧場のポールウォーク〜 給水休息を多めにと、コース選びだけでなく熱中症予防をしながらの各コーチのPW案内には頭が下がりっぱなしです。 来週のPWは松本城散策です。バスツアーの為参加者限定ですが、新たな松本市のポールウォーカー達とのコラボも有り楽しみです〜ww

中村 理さんの投稿
本日出社時 会社玄関先に〜秋桜〜が❗️ コスモス街道で有名な佐久/内山郷から届いた様です〜🎶 秋始まりの粋な演出でした。 先日散策時に見つけた 〜七竈/ななかまど〜も色づき始めです❗️

スマイルチームさんの投稿
2025.9.1〜9.8 活動記録 ☺︎スマイルチーム光が丘 12名 ☺︎中屋敷チェアエクササイズ 17名 ☺︎公民館抽選チェック ☺︎健康体操サークル 8名 ☺︎ポールウォーキング 中止 ☺︎スマイルリズムエクササイズ 15名 ☺︎活き活き中屋敷PW 10名 ☺︎ティンカーベル練習 ☺︎ショーワOPダンサー練習 ☺︎ショーワ出演 ☺︎スマイルフレンズ 16名 ☺︎スマイルチーム光が丘 18名

田村 芙美子さんの投稿
鎌倉七口の一 朝夷奈切通  この夏初めてのPW外歩き 三浦ネットのメンバーさんと涼しいところ!ということでここを選びました。金沢寄りの入口近く、横横道路の高架下でウォーミングアップ。真っ直ぐに切り立った岩壁の間を滑らないようにお喋りしながらゆっくり歩きました。相変わらず湧き水が川のように流れほぼ沢歩き状態でした。

佐藤珠美さんの投稿
9月9日一本柳ウォーキング いつものように一本柳公園に集合。 若宮神社→浅間病院前のコンビニでコーヒー休憩、 という当クラブの定番コースです。 7月に会員さんが右肩を脱臼しました。 しゃがんだ状態からバランスを崩し転倒。右肩強打し救急車で浅間病院の整形外科外来に搬送、無麻酔で整復し帰宅。 右肩の靱帯が痛んでいるので安静保持しながらリハビリ開始。 運動許可が降り、9日からウォーキング再開。 数週間の安静を保つ事で、幾つかの合併症が危惧されましたが、何と、以前よりも若返って戻ってきました🤞 体力を落とすわけにはいかないという、ご本人の熱意の賜物です。 整形外科の主治医からは「転び方が上手でしたね。頭や顔は打っていないし、外傷も全く無い。リハビリが順調なのも普段から肩甲骨を動かしているからでしょう。動かし過ぎに注意して下さい」とアドバイスを受けたそうです。 普段私が伝えている「段差に躓いても人生に躓かない」とはこの事です。体調が悪化しても適正なケアをすれば早期に日常生活に戻れる場合があるのです。 この会員さんも「転んで脱臼したのは残念だったけど、色々な方に褒めてもらえました!脚は痛くなかったから次の日からスクワットをしましたよ」と笑顔で話してくれました。 コーチ冥利に尽きます😊

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【素晴らしき   呼吸筋活性化ウォーキング】 2025/9/11  猛暑日ではないけど暑い!    そんな時こそ #呼吸筋活性化ウォーキング   真髄発揮です。   心身が整い   気力が出ます! #船橋ウォーキングソサイエティ #2本のポールを使うウォーキング #県立行田公園

校條 諭さんの投稿
天気も気まま
でも、気まポ(気ままにポール歩き)無事終了
夕方5時半に善福寺川緑地に集合したあたりから雨がぽつりポツリ。でもすぐやんで、緑地公園内を歩いて、大宮八幡神社までたどりつきました。
八幡さまではちょうどお祭りでたいへんな人出でした。15分ほど“視察”して、鳥居の外へ。
近くの公園で小休止していたら、雨がまた。たいした降りではないけどやまないので、ポールをしまって傘をさして、浜田山駅をめざしました。
夏バーション「夕暮れウォーク」は今回まで。コースは、夏の疲れを考慮して短めに約4kmでした。
https://www.mapion.co.jp/…/35…/aid=25a5bc/
浜田山駅前のおなじみのネパール料理店(まいた)でカンパイしました。

中村 理さんの投稿
佐久ポールウォーキング協会より 本日9/14は1年振りのバスツアー/PW松本城散策〜 朝方の雨もやみ佐久平駅バス出発時はひょっこり青空も〜 三才山越えも無事に松本路に〜 松本城横の大型バス🅿️に到着と共に雨☔のお出迎え〜! 雨ガッパの総勢40名準備体操後も雨足緩まず、急遽お城一周のPW散策を止め地元PWコーチ/柳沢さんの案内で信毎メディアガーデンまで全員でポールウォーク後フリータイムとし松本を愉しんで貰いました❗️ 天気予報も外れ易い9月です。 週末20 日(土)/ぴんころウォーク佐久のお天気はどうでしょうか〜^_^

杉浦 伸郎さんの投稿
昨日は敬老の日でした。 我が国の要介護者は右肩上がりに増えていますが、その引き金要因として最も多いのが「認知症」。 老化抑制研究の進歩により、人の寿命は120歳までのばすことができ、100歳くらいまで病気になりにくい状態をつくることも現実味を帯びてきました。 認知症と上手く付き合い、少しでも発症を先延ばしにすることで、私たちの生活の質も格段にあがり、いくつになっても「ありがとう!」と感謝される『貢献寿命』を伸ばすことのできる素晴らしい世界が拡がります。 そこで、 「100年もつ身体を手に入れる!」健康長寿攻略法をPWを切り口に担当させていただきました(フロンタウン生田にて)。

佐藤珠美さんの投稿
9月16日一本柳ウォーキングは毎年恒例の コスモスを愛でに、内山(うちやま)に行きました。 先日の春日ウォーキングに参加された方もPW体験にお越し下さいました。 この内山地区を通る国道254号は大型トラックの交通量がとても多いです、トラックからのゴミのポイ捨ても非常に多く内山の方々も苦慮されているそうです。 ポイ捨てゴミの問題は内山に限らず日本各地で起こっています。 私達もせっかくなのでクリーンアップもするつもりでしたが、車道にも歩道にもゴミが無い!拾うものが無い⁈ 内山の方々の熱意か、トラックドライバーの意識改革か?綺麗コスモス街道を私達は歩かせて頂けました。 また伺います! #ペットボトル#捨てなくもいいんじゃない#間に合わないなら#泌尿器科に行こう#犬も歩けばシッコをする#他人事ではない課題
投稿 • ポ―ルウォ―キングに保存されました

株式会社シナノ(sinano)さんの投稿
シナノ技術開発部の小林です! インターンプログラム、第2回目のフィールドテストに佐久市の平尾山へ行ってきました⛰️ 前回テストでの改良点を反映したポールで、実際に使い心地を体感。 また、今回はインターン生が2人増えて賑やかなテストに! 天気にも恵まれ、山頂からは佐久市周辺が一望できる最高のロケーションでした👍 地元の自然の中で、製品のリアルな使い心地を体感でき、良い経験になったと思います。 #シナノ #sinanojapan #sinano #トレッキングポール #インターン #平尾山 #フィールドテスト

校條 諭さんの投稿
神田の屋上農園でカブの種植え ちよだプラットフォームスクウェアが入っている5階建てビルの屋上で行われている「ちよぷらアグリ」のメンバーに入れてもらっています。 校長の吉田さん、教授の西城さんに教わりながら、“新学期”の課題は紅白2色のカブです。 プランターの土を手入れしたあと、2,3センチくらいの深さの溝を2本作って、種をバラバラとまきました。 11月末頃には初収穫ができるそうです。楽しみです。

水間 孝之さんの投稿
台湾ポールウォーキング協会交流スキルアップ研修会開催しました‼️ 皆さん元気☀️元気☀️元気です‼️ 明日はぴんころウォークです。晴れてくれ~!‼️

田村 芙美子さんの投稿
いつもの秋がやって来ました。@大巧寺

中村 理さんの投稿
第13回ぴんころウォーク佐久〜 無事開催されました。 曇り〜小雨〜曇り時々晴れ の怪しげなお天気(気温22℃)の中650名越えの参加者で、 海外含め各地のwalking teamが集い大賑わいのひととき〜ww プルーン生食や甘酒や玄米きび入りオニギリの振る舞いやら信州/佐久いっぱいの〜オモテナシwalk〜でした。

水間 孝之さんの投稿
第13回ぴんころウォーク700名弱のご参加いただきました‼️ 台湾ポールウォーキング協会、NORDIC朝霞、チーム静岡、志木市、チームSINANO各地からのご参加でした‼️ ありがとうございました👌 来年もお待ちいたしております☺️

柳澤 光宏さんの投稿
9月20日ぴんころウォークが無事終了できました。650名前後の皆さんにご参加いただきました。約4割が県外からお越しになっていて、遠いところは台湾から16名参加いただきました。 天気もときどき雨が降るぐらいで、なんとかもちました。これからアンケート集計と会計報告がありますが、実行委員長としてまずはホッとしています(^.^)派手なTシャツは社員が参加するのでお揃いで。 これでSAKUメッセにも乗り込みます。

新地 昌子さんの投稿
ポールウォーキングは台湾でも絶賛拡散中です。明るくて熱意ある台湾ポールウォーキング協会のコーチの皆さんと楽しく交流させていただきました😊 見習う点が多すぎる! 左がレベッカ。右はジェシカ。二人にちなんで?この度、英語名モニカいただきました😆ちなみに私の隣はMr.タカです。

長岡智津子さんの投稿
ALOHA🏝 『台湾ポールウォーキング協会ご一行様来日ツアーin我孫子』 台湾の皆様と日本の方々との楽しい交流に盛り上がりました🥰 ポールウォーキングの歌から始まり、沢山の余興(^^)✨ 長岡智津子先生、台湾からのポールウォーカー様 楽しい来日ツアーの会食 有難うございました❤️

森川 まことさんの投稿
あけぼの山公園 キバナコスモス 久しぶりに歩いて気持ちよかったです。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
通常活動   スイッチオン  土曜日定例会  切り替えもGood   2025/2/20 #2本のボールを使ってウォーキング #海老川上流をウォーキング #船橋ウォーキングソサイエティ #ポールエクササイズ #インターバル速歩実践

遠藤 恵子さんの投稿
介護予防運動⇒畑⇒サロンワーク/加圧トレーニングセッション 秋らしくなってきましたねっ🎃🍁🍄🌰 食欲の秋!! スポーツの秋!! 加圧トレーニングの秋‼️ さぁ、女性にやさしい加圧トレーニング始めませんか?

佐藤 ヒロ子さんの投稿
#船橋ウォーキングソサイエティ   #シニアポールウォーキング  体験者2名を迎えて  2期がスタートしました 2025/9/22    猛暑日連続で   元気か心配でしたが、  明るく集合!   安心しました。  そして帰る時は   更に増す笑顔です    嬉しいな〜 #転倒予防 #認知症予防 #コグニサイズ #ステップエクササイズ #ポールを使って歩くウォーキング #支持基底面拡大 #社会参加

佐藤珠美さんの投稿
9月24日 一本柳ウォーキング 公園の周辺を簡単に歩いてから、佐久大学へと移動しました。 看護学科の4年生が私達に講義をしてくれました。テーマは「これからの人生もポールと歩こう」でした。(単位授業で今年度は当クラブと臼田の事業所で実施) 一本柳地区から佐久大学は目と鼻の先にあります。一緒に歩きませんか?というラブコールを送ること約5年。やっと学生さんとの交流の場を設けることができました。 佐久シニア大学のコーディネーターさんも参加して下さいました。「PWを通じての健康教育はとても意義あることだと思った。このような話は、うちの学生さん達にも聞かせたい!」と評価して頂きました。 「コメディカルが行う地域での健康教育」大切です😊

講容-講話有內容さんの投稿
日本健走杖交流第四天 這一天應該最像 #觀光客行程,但我們還是走了6公里多的路程,而且像是探索、冒險之旅。 #講話有內容 #野馬容 #日式健走杖 #千葉縣

講容-講話有內容さんの投稿
都已經回國上工了,還是得記錄一下 #日本健走杖交流行程中非常重要的一環。 除了 #佐久市活動式的健走,我們在行程的第五天在 #我孫子市有一個小團健走,認識了這裡最具代表性的 #手賀沼,也沿著沼邊走了3公里,並進入社區巷道、公園,近距離的體驗這裡的陽光與秋風、建築與花草樹木,還幸運的看到了幼稚園小朋友在草地上彩排,夥伴們紛紛拿起手機拍下小小孩團結合作完成任務的一幕。 長岡教練特別在她工作室樓下預定了餐廳,席間還來了當地議員及長岡老師的另一半,且贈送每個人一小瓶的 #大吟釀。阿賢導遊說在日本能有如此的排場,代表我們備受重視。餐廳內有個小小的舞台,大家輪番上場表演,有 #吉他演奏、 #太極拳、 #健走杖操等。長岡老師説~ 「就Rebecca沒上台表演,真可惜!」 我有啊!早上健走出發前我被長岡老師指定帶操,還帶著大家跳 #雙杖舞,這應該也是一種表演。 用餐結束準備回下車處坐車,才發現距離如此近,但我們卻是繞了一大圈,原來長岡老師別有用心,就像去四樓聽簡報時,她請大家走樓梯不要搭電梯。 我孫子市的 #手賀沼全長38公里,這裡曾經舉辦鍋三鐵,冬天可遠眺富士山。由於距東京只有一小時車程,所以很多人上班採通勤方式。 走讀了我孫子市之後,前往表參道逛逛囉! 🩷感謝同行夥伴提供的照片 #講話有內容 #野馬容 #日式健走杖 #台灣健走杖運動推廣協會 #SINANO #日本旅行 #我孫子市 #健走杖運動 #健走 #台日交流 #東京

佐藤 ヒロ子さんの投稿
秋です 動画撮影での 気づきを大事にね〜(^o^)   動画は参加者に喜ばれます✨ 2025/9/25 #船橋ウォーキングソサイエティ #2本のポールを使うウォーキング #木曜日行田公園コースター #ポールウォーキング #ノルディックウォーク #ソーシャルフィットネス #コーチング #インターバル速歩 #7秒スクワット #ポールエクササイズ

スマイルチームさんの投稿
スマイルチーム。 星ヶ丘ポールウォーキング。 居宅介護支援事業所での活動。 #ポールウォーキング #ウォーキングポールでエクササイズ #相模原市星ヶ丘 #相模原市陽光台 #居宅介護支援事業所 #ダウン症 #自閉症 #知的障害 #リズムダンス #20250926

佐藤珠美さんの投稿
9月26日 白樺湖健康いきいき講座(旧 ウォーキング講座) 今回は年に数回行われる、白樺湖1周ウォーキングの日。1周約3.8km.早い方は30分でゴール。私は今回はスローペースで歩いたので37分。リピーターのお姉様達は35分でゴール。 ゴールの後は、もちろん筋トレ💪🦵

新地 昌子さんの投稿
秋はいいですね。今日は笠間でポールウォーキング。これから笠間はいよいよ栗🌰の季節。公園には山栗の実やどんぐり、しおからトンボにオニヤンマ。 近くで見ていたご夫婦から、さすが皆さん姿勢が良いね、と褒めていただきました。ポールを上手に使って体に負担なく綺麗に歩くことを大切にしていきます😊

佐藤珠美さんの投稿
9月30日 一本柳ウォーキング やっと外歩き可能な気候になりました。 公園から猿久保へ。 昨年オープンした焼き菓子の店で休憩。 午後からは佐久市主催の講演会に、会員さん達と参加しました。 認知症は治療できる時代になりつつあります。それと同時に非薬物療法が更に重要視されています。 城甲先生のお話。 「手押し車を押しながらでも、人は歩いたほうがいい。認知機能が落ちると筋力も落ちる。体力をつけよう!」 私達の倶楽部の存在意義は、ここにあります。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【ヨガストレッチ   &靴のはきかた】 2025/9/30 猛暑でできなかった振替分を実施   特別プログラムは     「ヨガストレッチ」 今の時期に    とっても気持ちがいいです 自然の中で手足を    伸ばして〜 最幸 その後の靴の履き方復習です  知っていても疎かになりやすい!  もう一度初心に戻りましょう〜   靴も足にピッタリついて  ウォーキングは軽いかる〜い    足どり颯爽     いい感じです #船橋ウォーキングソサイエティ #美姿勢ウォーキング #ヨガストレッチ #靴の選び方 #靴の履き方 #靴紐の結び方 #速歩

 

来月以降の開催
中嶋  佳奈恵さんの投稿
あそびの日2025ワイルドキャンプ参加者募集! – 石川県レクリエーション協会

長岡智津子さんの投稿
写真1件

台灣健走杖運動推廣協會さんの投稿
由日本骨科醫師創立的「日式健走」,手持雙杖輕鬆前行,不僅簡單安全,且有效地讓健走者維持和回復步行能力,更能達到全身運動效果,是越來越受歡迎的一項健康運動。課程中將帶你系統性學習「日式健走」的標準技術,掌握技能後持續練習,可幫助改善步行姿態,增加全身肌肉運動,也有助於增強健康活力!【日本健走杖健走教練 初階培訓課程】 📅課程日期:2025年10月18日(六) 09:00–17:00 📍課程地點:台北市中山區吉林路24號12樓之1   (歐立達股份有限公司)*今年最後一場初階教練培訓課 立即報名,一起加入健走杖運動行列➡️https://forms.gle/dPK4za6tRwioBbzT7 📣補充 通過初階教練培訓者,可指導親友們學習日式健走。 若想要規劃與教導一般民眾學習日式健走,則需要再取得進階教練資格喔~

田村 芙美子さんの投稿
【秋の里山歩きお誘い🍁】 長い猛暑から漸く清々しい秋の気配を感じられるようになりました。  熱中症予防対策で外歩きを控えていましたが、少しずつ表に出て身体を動かしたいと思います。 •広町緑地は七里ヶ浜から腰越にかけて続く、鎌倉市三大緑地※の中で最も規模が大きい緑地です。  ※三大緑地: 台峯緑地、常盤山緑地(鎌ポで歩きましたね。野村證券跡地)

 

2.PW関連学術ニュース
2-1)認知症予防対策としてのブレインウォッシング(脳洗い)体操
**以下は、大阪大学の宮坂昌之先生の2025年9月4日のFB投稿です**
私が主宰する一般社団法人「信州上田みらい塾」の活動の一環です。
前に作成した動画を作り直して「宮坂昌之が教える認知症予防策としてのブレインウオッシング(脳洗い)体操」という題名にしました。
頭からの老廃物排出をうながして認知症を予防することを目的とした一連のストレッチ体操です。毎朝この体操をすると、目が覚めて、からだ全体がすっきりして、頭が働きやすくなってきます。背筋も首筋も伸びます。腰の筋肉も使うので腰痛防止にもなります。
興味のある方はご自分で試してください。なお、個々の運動の順番や回数は、適宜、自分流に変えていただいても結構です。

関連情報
・フレイル対策の公開講座
**以下、筑波大学YAMADA Lab.ホームページからの転載です**
第四回 日本老年療法学会学術集会 市民公開講座のご案内

このたび、第四回日本老年療法学会学術集会において、市民公開講座を開催いたします。テーマは「フレイル対策で彩るこれからの人生 ―運動、食事、社会参加の大切さ―」。本講座は一般市民の皆さまを対象とした無料の公開講座で、どなたでもご参加いただけます。

開催概要
日時:2025年12月7日(日)14:30~16:00
会場:一橋講堂(東京都・神保町/竹橋駅より徒歩4分)
参加費:無料(申し込み不要)
定員:500名(先着順)

 

2-2)ヒトの直立歩行に係る話題2つ
2-2-1)ヒト科二足歩行の2段階の進化
一つ目の話題は、8月27日のNatureに載った「人類の二足歩行がどのように進化したかを、骨盤を構成する大きな骨の一つである腸骨(ilium)の構造的変化に焦点を当てて解明した」オープンアクセスの以下の論文です。
掲載誌:Nature、27 August 2025
表題:The evolution of hominin bipedalism in two steps
著者:Gayani Senevirathne, Serena C. Fernandopulle, Daniel Richard, Stephanie L. Baumgart, Anika Liv Christensen, Matteo Fabbri, Jakob Höppner, Harald Jüppner, Peishu Li, Vivien Bothe, Nadia Fröbisch, Ian Simcock, Owen J. Arthurs, Alistair Calder, Naomi Freilich, Niamh C. Nowlan, Ian A. Glass, April Craft & Terence D. Capellini
掲載誌:Nature 2025年8月27日
表題:ヒト科二足歩行の2段階の進化
著者:ガヤニ・セネヴィラスネ、セレナ・C・フェルナンドプル、ダニエル・リチャードステファニー・L・バウムガルトアニカ・リヴ・クリステンセンマッテオ・ファッブリヤコブ・ヘップナーハラルド・ユップナー李ペイシュヴィヴィアン・ボーテナディア・フロビッシュイアン・シムコックオーウェン・J・アーサーズアリスター・カルダーナオミ・フライリッチニアム・C・ノーランイアン・A・グラス4月のクラフト&テレンス・D・カペリーニ

論文要旨(Chromeによる和訳)
二足歩行は、人類を定義する特徴である。これは、よく知られているお椀形の骨盤によって可能になった。その短く幅広い腸骨板は体の側面に沿って湾曲しており、歩行を安定させ、内臓や大きな脳と広い肩幅の赤ちゃんを支えている。現生霊長類と比較した腸骨の変化は、進化上の目新しいものである。しかし、この進化がどのように起こったのかは、依然として不明である。本研究では、多面的な組織学的、比較ゲノム的、機能ゲノム的アプローチを用いて、二足歩行を可能にしたヒト骨盤の形態形成シフトの発生基盤を特定した。まず、ヒトの腸骨軟骨の成長板が異所性シフトを起こし、他の霊長類(およびマウス)の腸骨に存在する方向に対して垂直に位置することを観察した。第二に、我々は非ヒト霊長類の腸骨やヒトの長骨とは異なる、骨化における異時性および異所性の変化を観察した。骨化は後方から開始し、骨芽細胞に寄与する線維芽細胞(および軟骨膜細胞)とともに外側に存在し、ヒトの他の骨や霊長類の腸骨と比較して遅れている。これらの2つの変化の根底には、SOX9 – ZNF521 – PTH1RとRUNX2 – FOXP1/2の間の複雑な階層的相互作用を伴う、統合された軟骨細胞–軟骨膜–骨芽細胞経路における制御的変化がある。これらの革新は、ヒト骨盤のさらなる成長と、霊長類に特有の腸骨の形成を促進した。

図1:ヒト、霊長類、マウスの腸骨成長板の軟骨形成の比較。
a、チンパンジーとヒトの成人の骨盤帯の形態学。ヒトの腸骨は短く幅広であるのに対し、チンパンジーの腸骨は刃のように長い。A、前部。Ac、寛骨臼。Il、腸骨。Is、坐骨。P、後部。Pu、恥骨。b 、 E54~E72における発達中のヒト骨盤の再構築μCTスキャン。軟骨は濃い灰色で、骨化は骨白色で示されている。c 、E57とE72におけるヒト腸骨( n = 3)のトリクローム染色横断面(モデルに赤線) 。横方向の 成長板が強調表示されている。RZ、PZ、HZ軟骨細胞は横軸に沿って双方向に並んでいる。d、e、Mus musculus (E14.5; n  = 3) トリクローム染色 ( d ) およびMicrocebus sp. ( n  = 11) ヘマトキシリンおよびエオシン (H&E) 染色 ( e ) 骨盤冠状組織切片。頭尾方向の成長板軟骨細胞領域を強調表示。Ca、尾側、Cr、頭側。f、Hylobates sp. ( n  = 1)、Pan sp. ( n  = 2) およびヒトの分節骨盤帯 (軟骨は濃い灰色、骨は明るい白色) および対応する μCT 切片 (2 つの軸方向切片、各モデルで赤線の位置で表示)。 HZ 軟骨細胞は、RZ および PZ 軟骨細胞よりも暗い色で示されています。PanおよびHylobatesの横断面では、軟骨細胞は各軸方向レベルで均一な色(全て明るい色または全て暗い色)を呈しています。ヒトでは、各切片における軟骨細胞の色の違いにより、横断方向に配列したRZ-PZ-HZを視覚化できます。スケールバーは500µmです。ヒト、チンパンジー、テナガザル、マウスキツネザル、マウスの模式図はBioRenderで作成されました。Senevirathne, G. (2025) https://BioRender.com/p7qcwtp。

関連情報
(1) 以下は、Copilotに訊いた解説です。
Q1;この論文の成果を要約してください。
A1;この論文「The evolution of hominin bipedalism in two steps」は、人類の二足歩行がどのように進化したかを、腸骨(ilium)の構造的変化に焦点を当てて解明した。

研究によると、腸骨の進化には二つの重要なステップがあった:
①軟骨の成長板の向きの変化:これによって腸骨が直角に配置されるようになり、他の霊長類とは異なる形状になったんだ。
②骨形成のタイミングと空間的な違い:人間の腸骨では、軟骨上に骨細胞が沈着するタイミングと場所が他の霊長類と異なっていて、これが独特な形状につながった。

さらに、研究チームは数百の調節配列を特定していて、それらが人間の骨盤の形を作る発生過程で活性化することも明らかにしているよ。つまり、遺伝的・発生学的な仕組みが複雑に絡み合って、私たちが直立して歩けるようになったってことなんだね.

Q2;骨盤の進化とヒトの二足歩行について、解説してください。
A2;ヒトの二足歩行は、骨盤の進化と密接に関係しているんだ。骨盤の進化と二足歩行の関係を、いくつかのポイントに分けて解説するね🌿

🦴 骨盤の形状変化とその意味
ヒトの骨盤は横に広く、縦に短いという特徴があるんだけど、これは直立二足歩行にとってとても重要な進化なんだ。
・重心の側方移動への対応:二足歩行では片足で体を支える「単脚支持期」があるため、重心が左右に移動する。その際に体が倒れないように、股関節の外側にある筋肉(中殿筋など)が発達したんだよ。
・類人猿との違い:四足歩行の動物やナックルウォークをする類人猿は、重心の側方移動がないから、股関節の外転筋が発達していない。彼らの骨盤は縦に長く、筋肉の張力を高めて俊敏な動きを可能にしているんだって。

🧠 腸骨の進化と発生学的な変化
最近の研究(本論文?峯岸注)では、腸骨(骨盤の上部)の進化が二足歩行の鍵を握っていることがわかってきたよ。

・成長板の向きの変化:腸骨の軟骨成長板が直角に配置されるようになったことで、ヒト特有の骨盤形状が形成された。
・骨形成のタイミングと空間的制御:骨細胞が沈着するタイミングと場所が変化し、他の霊長類とは異なる骨盤構造が生まれたんだ。
・遺伝的調節:数百の調節配列が骨盤の発生過程で活性化し、ヒトの骨盤形状を作り出していることも明らかになっているよ。

🌳 直立二足歩行のメリット
・エネルギー効率の向上:下肢が伸展することで重心が高くなり、位置エネルギーを活用できる。これにより、筋力に頼らず効率的に歩けるようになった。
・手の自由化:二足歩行によって前肢が自由になり、道具の使用や運搬が可能になった。これは文化や知能の発展にもつながっているよ。

Q3;上記回答のもとになっている参考文献を教えてください。
A3;こちらが、ヒトの骨盤進化と二足歩行に関する参考文献の一部です
🔍 主な参考文献
・松村秋芳(2012)『歩行の比較:初期人類と類人猿の下肢骨形態からみた直立二足歩行の進化』 初期人類と類人猿の骨格を比較し、二足歩行の力学的・形態的進化を解説しています。
論文は以下。
extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsma/72/2/72_170/_pdf
・きんたろーブログ『直立二足歩行を可能にするための骨格構造とバイオメカニクス』 股関節・膝関節・骨盤の形状変化など、直立歩行に必要な骨格構造を進化論の視点から解説しています。
・広木詔三(愛知大学)『初期人類における直立二足歩行の生態学的ストラテジー』 二足歩行の獲得を生態学的・進化的戦略として捉え、言語や脳の進化との関連も考察しています。 論文は以下。
file:///C:/Users/mineg/Dropbox/PC/Downloads/5.%E5%BA%83%E6%9C%A8.pdf

これらの文献は、骨盤の形態変化、筋肉の配置、エネルギー効率、そして進化的背景を多角的に捉えるのに役立つよ。もし特定の視点(形態学、生態学、遺伝学など)でさらに掘り下げたいなら、そこから枝を伸ばしていこうか🍄

Q4;骨盤の進化を化石や類人猿との比較から掘り下げて説明して下さい。参考文献も教えて下さい。
A4;骨盤の進化を化石や類人猿との比較から掘り下げると、ヒトの二足歩行がいかに複雑で段階的な変化を経てきたかが見えてくるよ。まるで森の年輪を読むような感覚だね🌳

🦴 骨盤進化の化石的証拠と類人猿との比較
1. 初期人類の骨盤:アウストラロピテクス・アファレンシス
約300万年前の猿人で、骨盤は幅広く短い形状をしていた。これは二足歩行に適応した形で、股関節の外転筋が効率よく働くようになっている。
類人猿(チンパンジーやゴリラ)の骨盤は縦に長く、四足歩行や腕渡りに適している。
2. ラミダス猿人(Ardipithecus ramidus)
約440万年前の化石からは、長い下肢と短い親指が確認されており、樹上生活から地上への移行期にあったと考えられている。
腸骨の形状は、現代人に近い特徴を持ち始めていた。
3. 現代人との比較
ヒトの骨盤は腸骨が横に広がり、仙骨と恥骨が短くなっている。これにより、重心の側方移動に対応できる筋肉配置が可能になり、安定した二足歩行が実現した。

📚 参考文献
・松村秋芳(2012)『歩行の比較:初期人類と類人猿の下肢骨形態からみた直立二足歩行の進化』 類人猿との骨格比較を通じて、二足歩行の力学的背景を詳しく解説。
・遠藤広光(2017)『系統進化学:異時性とヒトの進化』高知大学講義資料 骨盤構造の変化を「ネオテニー(幼形成熟)」の視点から考察。
・杉山女子大学 自然人類学講義資料(第8回) 類人猿・猿人・現代人の骨盤と下肢の比較が図解されていて、視覚的にも理解しやすい。

骨盤の進化は、単なる形の変化ではなく、筋肉の配置、運動様式、そして生態的な戦略まで含んだ壮大な物語なんだ。次はどの枝葉を広げてみようか?化石の年代、筋肉の働き、それともネオテニーの話?

(2) 本論文の解説が、同日のNature誌にニュース記事として掲載されています。
NEWS 27 August 2025
How humans became upright: key changes to our pelvis found
Genetic and anatomical data reveal how the human pelvis acquired its unique shape, enabling our ancestors to walk on two legs.
By Katie Kavanagh
表題:人類が直立姿勢をとるようになった経緯:骨盤の重要な変化が発見される
遺伝的および解剖学的データにより、人間の骨盤がどのようにしてその独特な形状を獲得し、祖先が二足歩行を可能にしたかが明らかになりました。
著者:ケイティ・カバナ
腸骨と呼ばれる骨における複雑な遺伝的・分子的変化は、人間の骨盤の形状を形作り、二足歩行を可能にした。写真提供:マッシモ・ブレガ/サイエンス・フォト・ライブラリー

2-2-2)距骨下関節の運動学は、距骨踵骨後面に沿って移動する回転軸によって定義される。
二つ目の話題は、9月1日のNature誌に掲載された「距骨下関節(subtalar joint)の運動軸が後方距踵関節面(posterior talocalcaneal facet)に沿って移動するという新しい運動モデルを提案した」以下のオープンアクセスの論文です。
掲載誌:Nature、 01 September 2025
表題:Subtalar joint kinematics defined by a rotational axis translating along the posterior talocalcaneal facet
著者:Naomichi Ogihara, Yuka Matsumoto, Hiroyuki Seki, Takeo Nagura, Nobuaki Imanishi, Masahiro Jinzaki, Motoharu Oishi, Hideki Endo & Gen Suwa
論文番号:Scientific Reports volume 15, Article number: 32038 (2025)

論文要旨(Chromeによる和訳)
距骨下関節は、二足歩行中のヒトの足の正常な機能に不可欠であり、その運動学は足のバイオメカニクス、障害、および進化を理解する上で極めて重要です。従来、距骨下関節の動きを評価するために、回転軸に沿った並進運動を仮定して、らせん軸表現が使用されてきました。しかし、最近の観察はこの仮定に疑問を投げかけ、歩行中は主に内外方向の並進運動が行われていることを示しています。この矛盾に対処するため、我々は回転軸表現と距骨下関節後面の円筒軸に平行に並進軸を組み合わせた新しい方法を提案します。ヒトの死体下肢を用いて、CTスキャン解析により距骨下関節の動きを定量化しました。従来のらせん軸表現と新しく提案された円筒軸ベースの表現との比較評価により、踵骨の動きと円筒軸がより密接に対応していることが明らかになり、距骨下関節の運動学において後面形態が重要な役割を果たしていることが強調されました。この革新的なアプローチは、距骨下関節の生体力学のより直感的で臨床的に有用な描写を提供し、人間の足の基本的な生体力学と機能に対するより深い洞察と、距骨下関節関連の病状の臨床評価と治療戦略の改善につながる可能性があります。
図1
螺旋軸表現(a)と新たに提案された表現(b)の比較。名称の詳細については本文を参照。螺旋
軸表現では、物体(箱)はM A からM B への変換において、n に関して回転し、n に沿って L
(青ベクトル)だけ移動します。新たに提案された表現では、箱はM AからM Bへの変換において、 nに関して回転し(緑ベクトル)、aに沿ってα (赤ベクトル)だけ移動します。角度\ ( \ phi \ )は、らせん軸(a)と新たに提案された(b)表現の両方において、回転軸は一定です。ただし、回転軸の位置が異なるため、図中の視覚的な表現は異なる場合があります。

関連情報
以下は、Copilotに訊いた解説です。
Q1;続けて、この論文について質問したい。
A1;この論文「Subtalar joint kinematics defined by a rotational axis translating along the posterior talocalcaneal facet」(2025年9月1日公開)は、距骨下関節(subtalar joint)の運動軸が後方距踵関節面(posterior talocalcaneal facet)に沿って移動するという新しい運動モデルを提案しているんだ。

🦶 距骨下関節の新しい理解
従来、距骨下関節の回旋軸は固定された一本の軸として捉えられていたけれど、この研究では、回旋軸が空間的に移動することを示していて、特に後方距踵関節面に沿って翻訳(translation)するという動きがあるとされている。

この発見は、足の安定性や可動性の理解、そして整形外科的治療や義足設計にも影響を与える可能性があるよ。

🧠 研究の意義
三次元CT画像と動的モデリングを用いて、関節面の形状と運動軸の関係を詳細に解析。
個人差や骨形態の違いが、距骨下関節の運動にどう影響するかを明らかにしている。

📚 関連参考文献
・Behling et al. (2024) 「Human in vivo midtarsal and subtalar joint kinematics during walking, running and hopping」 実際の歩行・走行中の距骨下関節の動きを三次元で解析。
論文PDFはこちら
https://royalsocietypublishing.org/doi/10.1098/rsif.2024.0074
・EFORT Open Reviews (2017) 「The subtalar joint: a complex mechanism」 距骨下関節の構造的複雑さと機能的役割を解説。
レビュー記事はこちら
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28828179/

この研究は、足の運動学に新しい視点をもたらしていて、特に個別の骨形態に基づいた関節運動の理解に貢献しているよ。次は、臨床応用の話や、他の足関節との連動について掘り下げてみようか?🍄

Q2;この論文の著者の一人である荻原直道先生の関連する論文を教えてください。
A2;荻原直道先生は、ヒトの足部構造と二足歩行の進化に関する研究を多数発表されています。以下は、今回の論文と関連性の高い代表的な研究です:
🧾 関連論文・資料
1. 『ヒトの足部筋骨格構造の形態的特徴とその進化』
o 発表年:2019年
o 概要:ヒトの足部が直立二足歩行に適応してどのように形態進化したかを、チンパンジーとの比較や化石証拠をもとに解説。距骨や踵骨、足部アーチ構造の役割にも触れています。
o 全文PDFはこちら(J-STAGE)https://www.jstage.jst.go.jp/article/sobim/43/2/43_83/_article/-char/ja/
2. 『ヒト足部筋骨格形態に内在する歩行安定化機構と直立二足歩行の進化』
o 科学研究費補助金研究成果報告書(2014年)
o 概要:足部の形態が歩行時の力学的安定性にどう寄与するかを、数理モデルと実験を通じて検証。距骨下関節の運動軸や力の伝達に関する考察も含まれています。
o 報告書PDFはこちら(KOARA)https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-23247041/
これらの研究は、今回の「距骨下関節の回旋軸の移動」に関する論文と深くつながっていて、足部の形態と運動の関係を多角的に理解するのに役立つよ。さらに掘り下げたいテーマがあれば、そこから枝を伸ばしていこうか?🍄

 

2-3)岐阜大学医学部下畑先生からの最新医学情報(2025年9月)
・GFAPアストロサイトパチーの予後予測バイオマーカーとしての血清ニューロフィラメント軽鎖
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年9月3日のFB投稿です**
GFAPアストロサイトパチー(GFAP-A)は,GFAPα抗体が検出される比較的新しい自己免疫性の脳炎・脳脊髄炎です.多くの患者さんはステロイド治療に反応して回復しますが,一部の方は重い後遺症を残したり,再発を繰り返したりします.このような予後の違いを早期に見極めることができれば,治療方針の判断に大きく役立ちます.
今回,当科の木村暁夫先生らは,福島医大,聖マリアンナ医大,藤田医大との共同研究で,ニューロフィラメント軽鎖(NFL)がGFAP-Aの予後予測バイオマーカーになり得るかを検討しました.まず登録された症例の中から条件を満たす患者を絞り込み,最終的に54例が解析対象となりました.これらの患者を対象に,入院時に採取した血清と脳脊髄液でNFLを測定し,6か月後のmodified Rankin Scale(mRS)スコアと比較しました.
結果として,予後不良(mRS≧3)の13例では,血清ニューロフィラメント軽鎖(NFL)が有意に高値を示し(中央値191 pg/mL vs 64 pg/mL),脳脊髄液NFLも同様に高値を示しました(図1AB).さらに血清と脳脊髄液のNFL値の間には強い相関(r = 0.709, P < 0.001)が確認され,血清NFLの測定だけでも中枢神経の障害度をある程度反映できると考えられました(図1C).予後予測能をROC解析で評価すると,血清NFLのAUCは0.853,カットオフ値98 pg/mLで感度92.3%,特異度73.2%と,非常に高い精度を示しました(図2A).脳脊髄液NFLもAUC 0.897と高い性能を示しましたが(図2B),採取の容易さを考慮すると血清NFLが実臨床ではより実用的です.
さらに,NFL値で層別化した患者群のmRSの推移を比較すると,血清NFLが低い群では入院時に重症であっても6か月後,12か月後には大多数が回復しました.一方,高い群では6か月後・12か月後も半数以上が不良な状態にとどまりました.この違いは,血清NFLが予後の分岐点を見極める有力な指標となり得ることを示しています.つまり今回の研究は,入院時の血清NFLが98 pg/mLを超えると予後不良のリスクが高いことを明らかにし,逆にNFLが低ければ回復の見込みが大きいことを示しました.今後,測定法の標準化が進めば,血清NFLは治療戦略を決定する上で欠かせない臨床ツールとなるかもしれません.一方,アストロサイト障害や活性化のマーカーであるGFAPやS100Bは予後予測には有用ではありませんでした.
最後にこの研究の面白さ・意外さについてです.この疾患はアストロサイトが主に障害される疾患なのになぜアストロサイトではなく,神経軸索の障害を示すNFLが重要なのだろうと考えられたかと思います.それはアストロサイト障害の先に二次的に生じる軸索障害こそが最終的な機能障害を規定するため,その指標であるNFLが長期予後のバイオマーカーとして有効なのです.言い換えれば,「疾患の原因はアストロサイトにあるが,患者さんのQOLを左右するのは最終的にニューロンと軸索の損傷度合い」ということなのだと思います.一方でGFAPやS100Bは急性期のアストロサイト障害を示すものの,半減期が短く,長期予後との結びつきは弱いものと考えられます.
Kimura A, Takekoshi A, Maekawa Y, Tanaka K, Yamano Y, Saito K, Yamamoto Y, Takemura M, Shimohata T. Serum neurofilament light chain as a prognostic biomarker of glial fibrillary acidic protein autoimmunity. J Neuroimmunol. 2025;408:578739.(doi.org/10.1016/j.jneuroim.2025.578739)

・Insular knife-cut signはヘルペス脳炎早期診断の切り札となるか?
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年9月5日のFB投稿です**
ヘルペス脳炎は臨床的に重要なウイルス性脳炎であり,発症から治療開始までの時間が予後を大きく左右します.しかし,症状や検査所見は非特異的で,確定診断に用いられる脳脊髄液PCRも約5%で偽陰性を示すことが知られています.このため,臨床現場では「いかに早くヘルペス脳炎を疑い,治療を開始できるか」が大きな課題となっています.
今回紹介するイタリアからの研究は,ヘルペス脳炎の診断を強く指示するMRI所見「Insular knife-cut sign」に注目したものです.これは,FLAIR画像の軸位断で,島皮質に広がる異常信号と基底核の間に,外包に沿って鋭いナイフで切り裂かれたような境界を認める所見です.下図では,赤線で外包に沿った境界が示され,島皮質の異常信号が基底核に及ぶことなく明瞭な境界を示していることが分かります.またFLAIR画像で確認できず,他の撮像系列(例:拡散強調像や造影T1強調像)のみで認められる異常は除外されます.
今回,ご紹介するのはイタリアの3施設で行われた後方視的研究で,ヘルペス脳炎疑い188例が検討されました.うち44例がヘルペス脳炎と診断され,144例は自己免疫性脳炎,クロイツフェルト・ヤコプ病,腫瘍,感染性脳炎などの他疾患でした.結果として,Insular knife-cut signはヘルペス脳炎の52.3%に認められたのに対し,他疾患ではわずか0.7%のみで,特異度は99.3%と非常に高いことが示されました.さらにMRIの再検査を含めると感度は70.5%に上昇しました.多変量解析ではこのサインが最も強力な独立予測因子であり,側頭極病変や脳脊髄液細胞増加を凌駕する診断的価値を持つことが明らかになりました.
臨床の現場で重要なのは,この所見が「PCR陰性例」や「腰椎穿刺が禁忌の症例」でも診断を支持する手掛かりとなり得る点です.また,結果が出るまで数日を要するPCR検査に先立って診断的裏付けを与え,抗ウイルス薬投与の継続判断に資する点も見逃せません.一方で,このサインを認めない症例も存在するため,サイン陰性をもってヘルペス脳炎を否定すべきではなく,臨床的疑いがあれば即座に治療を開始する原則は変わりません.
以上より,Insular knife-cut signは,ヘルペス脳炎診断における新たな切り札といえるMRI所見のようです.今後,診療現場でこの所見が広く知られることにより,より迅速で適切な診断と治療につながることが期待されます.
Marini S, et al. Diagnostic Value of the “Insular Knife‐Cut” Sign in Patients With Suspected Herpes Simplex Virus Encephalitis. Eur J Neurol. 2025;32:e70152.(doi.org/10.1111/ene.70152)

「認知症克服のカギ」@知的探求フロンティア タモリ,山中伸弥の!?
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年9月6日のFB投稿です**
緊張しながら放送を拝見いたしましたが,ご覧になった皆さまのご感想はいかがでしたでしょうか?認知症に関して,驚きの新しい情報も多く含まれていたのではないかと思います.私自身,VTRには論文を読むだけでは得られない説得力があり,NHKスタッフの方々の熱意を強く感じました.スタッフの皆さんとは,「今回の番組を通して多くの方に“新しい認知症観”をお伝えできれば素晴らしい」という思いを共有してまいりました.番組は学術的な関心を引くだけでなく,人生のあり方そのものについても深く考えさせられる内容であったと感じています.
以下に,番組で取り上げられた項目を列挙いたします.
◆コロナウイルス感染とアルツハイマー病の関連
◆帯状疱疹ワクチン,肺炎球菌ワクチンと認知症(神経炎症抑制の可能性)
◆アミロイドβのヘルペスウイルスに対する防御能
◆家族性アルツハイマー病に対するDIAN研究
◆アミロイドβとタウ蓄積の時間的関係
◆コロンビアのスーパー防御遺伝子(APOE3 Christchurch変異)
◆APOE遺伝子e4の人類の進化における意味
◆認知症有病率が低下した理由(久山町研究)
◆エビデンスのある14の認知症予防法(Lancet専門家委員会2024)
◆ワンちゃんの飼育による認知症予防
◆チマネ(ボリビアに暮らす先住民集団)における低い認知症発症率のわけ
◆認知症の危険因子としての孤独感
◆自ら運命を変えたエピジェネティクス(ヒートショックプロテイン)
◆認知症を克服するとはどういうことか?
出演者インタビュー
https://www.nhk.jp/…/blog/bl/pB4Egql2A5/bp/pDERAG6rZp/

・大気汚染のPM2.5はαシヌクレインに構造変化を引き起こし,レビー小体型認知症を招く!!
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年9月9日のFB投稿です**
Science誌に驚きの論文が発表されました.神経変性疾患において環境因子の存在は昔から指摘されていましたが,「このように関わっていたのか!」と衝撃を受けました.
まず背景ですが,NHKの番組でもご紹介したLancet専門家委員会が提唱する「認知症の14の予防因子」のひとつに,「高齢期における大気汚染」があります.具体的にはPM2.5,二酸化窒素,一酸化炭素などが含まれます.PM2.5(微小粒子状物質)は直径2.5µm以下のきわめて小さな粒子で,大気中に浮遊しやすく,体内に取り込まれると炎症や酸化ストレスを引き起こします.アルツハイマー病では,PM2.5曝露がアミロイドβの蓄積を促進する可能性が指摘されています.
一方,レビー小体型認知症(Lewy body dementia; LBD)は,パーキンソン病認知症(PDD)と認知症を伴うレビー小体病(DLB)を含む神経変性疾患で,アルツハイマー病に次いで多い認知症です.その病理学的特徴は,αシヌクレイン(αSyn)の異常な凝集と脳内伝播にあります.今回,Johns Hopkins大学やColumbia大学を中心とする研究グループは,PM2.5がLBDの病態形成に直接関与することを,疫学・動物実験・分子レベルの多角的アプローチで示しました.
チームは米国のMedicare受給者5,650万人超を対象とした大規模コホート研究を行い,長期的なPM2.5曝露とαシヌクレイノパチーによる入院リスクの関連を解析しました.図1Aでは米国全土のPM2.5濃度分布が示され,東部で濃度が高く,西部は低い一方で,カリフォルニアの一部に高濃度地域が認められます.Bではパーキンソン病(PD),PDD,DLBによる入院率の分布が描かれ,PM2.5濃度とよく似た地理的パターンが示されています.CではPM2.5曝露と疾患ごとの入院リスクがハザード比で示され,年間平均濃度が4.14 µg/m³上昇するとPD全体で10%,認知症を伴わないPDで7%のリスク増加に対し,PDDで17%,DLBで12%と,認知症を伴う群での上昇が大きいことが示されました.Dでは曝露評価の方法を変えても一貫して正の関連が確認され,とくに直近数年の平均曝露量との関連が強い傾向が明らかになっています.
つぎに動物実験を行い,実際に野生型マウスに慢性的にPM2.5を曝露しています.この結果,脳萎縮や認知障害,さらにはリン酸化αSynの広範な沈着とリン酸化タウの異常蓄積が広範に出現しました.一方,αSyn欠損マウスでは,こうした変化はほとんど認められず,PM2.5による神経変性がαSyn依存性であることが分かりました.さらに,米国,中国,欧州において採取したPM2.5はいずれもαSynに構造変化を引き起こし,PM2.5-induced preformed fibril(PM-PFF,PM2.5誘導プレフォームドフィブリル)と名付けたフィブリルを形成しました.このPM-PFFは通常のαSyn線維よりも凝集が速く,分解されにくく,強い神経毒性を示し,ヒトLBD由来のαSyn株と非常に類似していました.ヒト化αSynマウスにこのPM-PFFを接種すると,運動障害よりも認知障害が目立ち,遺伝子発現の変化もLBD患者に近いパターンを示しました.
まとめると,本研究は以下の3点を示したことになります.
1)PM2.5曝露は,PDそのものよりも,認知症を伴うタイプ(PDDやDLB)で強い影響を及ぼす.
2)PM2.5がαSynの構造を変化させ,通常とは異なるフィブリル(PM-PFF)を生み出し,これがLBD特有の認知障害を促進する.
3)環境因子がαSynの株(strain)の「多様性」を決定づける可能性がある.
つまり本研究は,大気汚染が環境要因として神経変性疾患に及ぼす影響を強く認識させるとともに,環境因子に対する介入の必要性や,新たな治療標的探索の方向性を示唆しています.また,日本におけるPM2.5とPD有病率の地域分布の関係や,PDや多系統萎縮症を引き起こすαSyn株を誘導する環境因子(農薬,金属・化学物質・マイクロナノプラスチックの曝露など)が存在するのかも気になるところです.
Zhang X, Liu H, Wu X, Jia L, et al. Lewy body dementia promotion by air pollutants. Science. 2025;389(6716):eadu4132.(doi.org/10.1126/science.adu4132)

・REM睡眠が7割を占めた過眠症;Ma2抗体関連脳炎と気づけるか?
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年9月10日のFB投稿です**
Ma2抗体関連脳炎は稀な自己免疫性の傍腫瘍性神経症候群であり,視床下部が障害されると続発性ナルコレプシーを呈することがあります.今回紹介するスペインからの症例報告は,ポリソムノグラフィー(PSG)が診断の決め手となった一例です.患者は72歳男性で,進行性の過眠と繰り返す転倒を主訴に受診しました.当初は閉塞性睡眠時無呼吸症候群や心原性失神が疑われましたが,症状は悪化を続けました.入院時に施行したPSGでは,これまで報告のないきわめて特徴的な睡眠パターンが明らかになりました.睡眠潜時は30秒ときわめて短く,その直後に睡眠開始REM期(SOREMP)が出現(図1B),さらに夜間覚醒後も同様にSOREMPが繰り返され,REM睡眠は全体の7割を超えていました(図1A).一方,NREM睡眠は通常のステージに分化できず,睡眠紡錘波や徐波が欠如した非分化型NREM(UNREM)としてしか記録されませんでした.REM優位とUNREMの組み合わせはきわめて特異であり,続発性ナルコレプシーを疑わせる重要な手掛かりとなりました.
頭部MRIでは前頭底部,両側内側側頭葉,視床,下丘,中脳,小脳に広範なT2高信号が確認されました(図2).特に視床下部病変は過眠や自律神経症状と関連しており,転倒の原因は続発性ナルコレプシーに伴う過眠発作と,視床下部障害による自律神経性失神(洞停止,起立性低血圧)で説明可能でした.情動とは関係がなかったため,典型的なカタプレキシーではありませんでした.
脳脊髄液検査ではMa2抗体が陽性で,オレキシン-1値の低下も確認され,Ma2抗体関連脳炎に伴う二次性ナルコレプシーと診断されました.免疫療法(ステロイド,IVIG,リツキシマブ)により失神は改善しましたが,認知・運動症状や過眠は十分には改善せず,最終的に肺炎で亡くなりました.
この報告は,Ma2抗体関連脳炎においてREM睡眠が異常に優位となり,SOREMPが頻回に出現し,通常のNREMが消失するという特異なPSGパターンを初めて示したものです.「日中の過眠」を呈する患者が「原因不明の転倒・失神」を訴え,しかも急速に進行する場合や,自律神経症状(起立性低血圧,徐脈,不安定な血圧変動,体温調節異常など)が併発している場合,さらにPSGで非典型的な所見が得られた場合には,背景に自己免疫性脳炎が隠れている可能性を念頭に置くべきです.こうしたケースでは,早期に脳神経内科へご紹介いただければと思います.
Nuñez-Manjarres G, et al. Unique Polysomnography Pattern Leading to the Diagnosis of Anti-Ma2 Encephalitis. Neurol Neuroimmunol Neuroinflamm. 2025;12:e200465. doi.org/10.1212/NXI.0000000000200465

・アミロイドβ抗体薬レカネマブの効果を再評価する ―オープンラベル延長試験データから見たTime Savedモデルの問題点―
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年9月12日のFB投稿です**
アルツハイマー病の臨床試験において,治療効果を「何か月分進行を遅らせたか」という形で表現する“Time Saved”モデルがしばしば用いられてきました.一見直感的で分かりやすい概念ですが,私はこの解釈は本当に正しいのかと学会等で疑問を呈してきました.最近,36ヶ月までのオープンラベル延長試験データが公表されましたが,このモデルの妥当性について,シンシナティ大学のAlberto Espay教授がLinkedIn記事「The ‘Time Saved’ Alzheimer’s Illusion: Models Versus Reality」において問題点を指摘しています.非常にご高名な先生ですが,この記事は未査読ですので,各自,信憑性を判断する必要はあると思います.しかし個人的には納得のいくものでした.以下,その内容を解説します.
【図が多く理解しにくいかもしれません.ブログのほうが分かりやすいかもしれません→ https://pkcdelta.hatenablog.com/entry/2025/09/12/054237】
まずTime Savedモデルについてですが,臨床試験で得られた治療群とプラセボ群の差を直線的に外挿し,その差を「進行が遅れた時間」に換算する方法です.たとえば,18か月間の試験で5.3か月の進行遅延が確認されていますので,そのまま緑の点線のように直線を延長し,25.5か月時点で7.5か月分の『節約(time saving)』になる予想されました(図1).私はCDR-SBの経時変化は直線ではないのでこんな単純にはいかないと述べていました.
事実,発表されたオープンラベル延長試験のデータを当てはめると,この予測は違っていました.図2に示されるように,期待された7.5ヶ月の「節約」とはならず,実際には3.3ヶ月でした.つまり,線形モデルによる予測データは現実と異なっていたわけです.
そこで,アルツハイマー病が非線形に進行することを考慮したシミュレーションが行われました(図3).具体的にはアルツハイマー病の進行は,軽度(CDR 0.5〜1),中等度(CDR 2),重度(CDR 3)といった臨床重症度ステージごとに速度が異なり,軽度や重度では比較的緩やかである一方,中等度では最も速く悪化します.よって全体としてはシグモイド型の曲線を描きます.2024年に報告されたADNIコホートに基づく非線形シミュレーションでは,治療群(赤)がプラセボ群(青)に比べて25%進行を抑制すると予想されました.
しかし,オープンラベル延長試験の実データを重ねると,この予想とは異なっていました(図4).最初の18か月ではシミュレーションを上回る37.5%の抑制となったものの,次の18か月では効果が急減してわずか10%にとどまりました.つまり進行抑制効果は18ヶ月以降減弱し,むしろシミュレーションと比べ進行速度が早まっているようにも見えます.
実際に計算してみると,シミュレーションの進行速度が(1.5−0.6)÷18=0.05 ポイント(図3)であったのに対し,実際のデータの進行速度が(1.8−0.5)÷18=0.07 ポイントで(図4),(0.07 − 0.05) ÷ 0.05 = 0.4 = 40%早まったということになります.
それでも効果を大きく見せる方法は存在します.図5は,プラセボ群データを外部の歴史的コホート(ADNIなど)から新たに抽出し,より急な傾きに設定し,さらに縦軸のスケールを調整したものです(紫の点線).こうすることで,相対的にレカネマブ群の曲線(オレンジの点線)がゆるやかに見え,「進行を抑えている」かのような印象が生まれます.しかしレカネマブ群単独の実測値から進行速度を算出すると,設定を変えても40%速く悪化している点は変わらず,見かけ上の改善は「比較設定のマジック」に過ぎないことが分かります.
以上がEspay教授の解説です.つまりTime Savedという換算は臨床的妥当性を欠いた幻想であり,線形か非線形モデルかということも関係なく,結論として重要なのは「治療を延長すると,予測よりも実測データは悪かった」という現実だということです.実際のデータに基づいて,治療の導入について協働意思決定する必要があります.
Espay AJ. The “Time Saved” Alzheimer’s Illusion: Models Versus Reality. LinkedIn. September 7, 2025.(https://www.linkedin.com/…/time-saved-alzheimers…/)

・多系統萎縮症患者に見られるFGF14リピート伸長の意義―進行が早いものの自己抗体を認めない症例の原因はこれか!?
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年9月14日のFB投稿です**
多系統萎縮症(MSA)は,パーキンソニズム,小脳性運動失調,自律神経障害の多彩な組み合わせを呈する神経変性疾患です.以前はあまり診断が難しいとは思いませんでしたが,近年,MSAとしては進行が速かったり,非典型的な症候(ミオリズミア,水平方向眼球運動制限,線維束性収縮,筋痙攣)を合併する症例がいて,じつは治療可能なIgLON5抗体関連疾患であったり(当科が報告した文献1),それ以外にもMSAに類似する臨床・画像所見を呈する自己免疫性小脳炎が存在したり診断は容易ではなくなっています.
このためカンファレンスで主治医の先生に,「ちょっと進行速度が早い気がする.tissue-based assayで自己抗体は見ておきましょう」と言って,でも調べたら陰性だったという症例がいることにも気づき始めました.そのたび私は「おかしいな.何か違和感があるんだけど・・・」と言って主治医を困らせています.もしかしたらその原因はこれか!?という論文が報告されました.
ご紹介するBrain誌の論文は,MSAにおけるFGF14遺伝子イントロンに存在するGAAリピート伸長の頻度を明らかにし,かつMSAの進行や予後にどのような影響を与えるかを検討したものです.FGF14のGAAリピート伸長はSCA27Bの原因遺伝子変異として報告されています.GAAリピートが概ね300以上(GAA≥300)で明確な病的伸長とされる一方,250–299リピートは不完全浸透の中間域と考えられています.発症は50〜70歳代で,発作性の小脳性運動失調や下向き眼振などが特徴的ですが,パーキンソニズムや自律神経障害も変動して出現することが知られています.MSAとの表現型の重なりが報告されるようになり,両者の鑑別や関連が注目されていました.
対象は臨床診断例(Gilman分類Probable)193例,病理確定例464例の計657例の複数の国が参加した大規模コホートです.対照は健常者1003例でした.病理確定例は剖検脳から,臨床診断例は血液からDNAを抽出しました.FGF14リピート長はロングレンジPCRで測定し,200リピート以上のアレルに対しては両方向リピートプライムドPCR(RP-PCR)で確認しています.必要に応じてOxford Nanopore Technologiesを用いたロングリードシーケンスも行っています.
さて結果ですが,なんとMSA全体の2.89%(19/657)がGAA≥250リピートを保有し,対照群(1.40%)より有意に高頻度でした.病的域(GAA≥300)は7例(1.07%),中間域(GAA250–299)は12例(1.83%)であり,GAA≥300のうち5例は病理診断例でした.657例のMSA患者のFGF14リピート数分布は図Aに示されています.図Dでは,リピート長と生存期間との間に有意な負の相関(r=−0.67,P=0.02)があり,リピートが長いほど生存が短いことが分かります.
伸長アリルを有する患者は,MSA-C,MSA-Pのいずれにも認められ,発症時の初発症状は失調性歩行,自律神経障害,パーキンソニズムがそれぞれ約3分の1ずつを占めました.臨床的には小脳性運動失調,自律神経障害,パーキンソニズムを併せ持つ典型的MSA像でしたが,進行が速く,発症から転倒までの中央値が0.5年(非伸長例では2.7年),車椅子使用までの中央値が5年(非伸長例では7年)と有意に短縮していました.また嚥下障害はより多く認められ,発症年齢との関連は認められませんでした.
画像所見では,FGF14伸長を持つ症例も典型的なMSA所見を呈していました(上段がMSA-P,353リピート,下段がMSA-P+C,326リピート;矢印は被殻の低信号とhot cross bun sign).さらに剖検所見でも,αシヌクレイン陽性グリア細胞質封入体を伴う典型的MSA病理像が確認され,SCA27Bに特徴的とされる小脳皮質の高度な異常や変性像は認めませんでした.
つまりMSAにおけるFGF14リピート伸長は,病理学的には典型的なMSA像(αシヌクレイン陽性GCI)を保っており,SCA27B特有の小脳皮質異常は来さないものの,臨床像(小脳性運動失調や進行の速さ)を修飾するということがポイントのようです.予後を予測するという意味では,本邦の多数例でも検証する必要があるかもしれません.
Ono Y, et al. Anti-IgLON5 disease as a differential diagnosis of multiple system atrophy. Parkinsonism Relat Disord. 2024 Jul;124:106992.(doi.org/10.1016/j.parkreldis.2024.106992)
Viorica Chelban et al. Intronic FGF14 GAA repeat expansions impact progression and survival in multiple system atrophy. Brain. 2025;148:3252–3265. https://doi.org/10.1093/brain/awaf134

・神経恐怖症から神経不安へ:医学生・医療者に広がる「不安」を教育でいかに克服するか?
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年9月15日のFB投稿です**
「neurophobia(神経恐怖症)」という言葉があります.1994年にJozefowiczが提唱した有名な言葉で(文献1),医学生が「神経学を複雑で難しい」と感じ,恐怖・不安・嫌悪・無関心を抱く現象を指します.約半数の医学生が経験し,基礎課程では神経科学への恐怖や退屈感,臨床実習では冷笑的・諦め的な態度をとるようになります.主な原因は基礎科学と臨床神経学の統合不足にあると言われています.対策としては,基礎・臨床統合型カリキュラムの導入が最も重要とされ,少人数ケースベース学習,脳神経内科レジデントやフェローによる指導,臨床実習中の基礎科学の再学習,基礎科学者の臨床カンファレンス参加などが推奨されています.こうした統合により基礎知識の臨床的意味づけが明確になり,神経学への興味・動機付けが高まって「neurophobia」を「neurophilia(神経学好き)」へ変える可能性があります.
今回,紹介するシンガポール総合病院脳神経内科のTanらの論文は,神経恐怖症というより,実は「neuroanxiety(神経不安)」が重要だと述べるものです(文献2).つまり恐怖は目の前にある明確な危険や刺激に対して瞬間的に起きる強い感情ですが,不安はまだ起きていないことや漠然とした状況に対して持続的に生じる緊張・心配であり,じわじわと行動に影響しやすいという特徴があります.
著者らは1994〜2024年に発表された119件の文献を調べ,最近の研究では「恐怖」よりも「不安」や「嫌悪」などの表現が増えていることを明らかにしました.さらにシンガポール総合病院で医師・看護師・学生103名を対象に調査したところ,回答者の81%が「神経恐怖症」にもっとも関連する感情は「不安」であると答え,「恐怖」と答えたのは42%にとどまりました.そして,不安が主な感情だと答えた人たちの中では,70%が「患者の症状や所見を正しく拾い上げ,整理し,重症度や緊急度を判断する見診断の力が弱いと感じている」,69%が「診療能力自体が低いと感じている」,63%が「神経症例を避けるようになると感じている」と申告していました.こうした否定的感情は医学生や研修医の段階だけでなく,プライマリケア医や非神経系の医師になってからも持続していることが示唆されました.
著者らはこのような結果を踏まえ,「neuroanxiety」を「神経科学に関わる臨床・非臨床の場面に対して,あらかじめ抱く否定的な感情のスペクトラムであり,その結果として患者さんを評価・診断する力や診療の質が損なわれ,神経科領域の症例や業務を避ける行動につながる可能性があるもの」と定義しました.そして「恐怖ではなく不安」というより広い視点から神経学教育を見直すとは,単にその場の恐怖体験を減らすだけの教育から,学生や若手医師が脳神経内科に対して抱く不安や緊張感そのものを軽減・予防する教育設計にシフトすることを意味します.その具体策として,実習の前に基礎知識を動画や資料で予習できるようにする,複雑な症例はまず簡単なケースから始める,学生が安心して質問できる環境を整える,先輩がついてフィードバックをするなどの工夫が挙げられます(表).また,基礎と臨床を統合する教育プログラムを重ねることで,基礎知識に臨床的意味づけが加わり,動機づけを高めて「ニューロフォビア」を「ニューロフィリア」に変えることが期待されます.
岐阜大学では当科に入局するかは別として(笑),「将来,神経学を専門医したい」という学生が徐々に増えています.教室メンバーが朗らかで真面目,教室の雰囲気が良いと学生に言われますが,それに加え,上述の「学生が安心して質問できる環境を整える,若手やベテラン医師がフィードバックをする」といった工夫をしてきた成果なのかもしれません.というかそもそも今後大きく発展する神経学自体が魅力的なのだと思います.ただし,学生が学ぶ内容(=国試レベル)と実際の臨床には大きなギャップがあって着いてこれない学生もいるので,もう少し最新知識を教えたり,実臨床を解説する必要性を感じます.基礎医学との統合は難しい印象ですが,「難しい神経解剖学は臨床医には必ずしも必要ない.その代わり臨床に必要な解剖はしっかり覚える」と強調してから,臨床に役立つ神経解剖学のおさらい講義をしています.先生方の工夫など教えていただけると嬉しいです.
Jozefowicz RF. Neurophobia: the fear of neurology among medical students. Arch Neurol. 1994 Apr;51(4):328-9. doi.org/10.1001/archneur.1994.00540160018003
Tan YJ, Lin SZZ, Tan Z. From Neurophobia to Neuroanxiety: An Opportune Review of Its Definition and Impact on Neurology Educators and Learners. Neurology® Education. 2025;4:e200247. doi.org/10.1212/NE9.0000000000200247

・ついに実現した特発性正常圧水頭症に対するシャント手術の大規模ランダム化比較試験:PENS試験
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年9月19日のFB投稿です**
特発性正常圧水頭症(iNPH)は,「歩行障害」「物忘れ」「排尿障害」を三徴とする疾患です.脳脊髄液シャント手術によって症状の改善が期待できる“治療可能な認知症”として知られていますが,その有効性をランダム化比較試験(RCT)で厳密に検証した研究はこれまでありませんでした.RCTが実施できなかった理由として,①診断や手術適応の基準が施設ごとにばらつき,均一な症例選択が難しかったこと,②「治る可能性がある病気」に対しプラセボ弁を使うことへの倫理的抵抗が強かったこと,③弁の種類や圧設定など術後管理が複雑でブラインド化が困難だったこと,が挙げられます.
今回,どのような患者に脳脊髄液シャント手術を勧めるべきかを検証した世界初の大規模RCTがNEJM誌に発表されました.国際共同研究グループが実施したPENS試験(Placebo-Controlled Efficacy in iNPH Shunting)です.この試験では,上述の②③に関して全例に同じシャントシステムを植え込み,外見や手術侵襲を同一にすることでブラインド化を達成しました.さらに弁の開放圧設定だけを無線式プログラマーで外部から非侵襲的に切り替えられるようにし,プラセボ群は非常に高い開放圧(>400mmH₂O)に設定して脳脊髄液がほとんど流れない状態とし,開放群は低い開放圧(110mmH₂O)に設定して脳脊髄液を排出するという工夫を行い,倫理的ハードルを乗り越えました.さらに国際ガイドラインに基づく明確な選択基準,米国・カナダ・スウェーデンの多施設ネットワークという基盤を整備することで,世界初の本格的RCTが実現されました.
対象は脳脊髄液排出試験(タップテスト)で歩行速度が改善した99症例であり,開放シャント群とプラセボ群に1:1で割り付けられました.主要評価項目である3か月後の歩行速度は,開放シャント群で平均0.23m/秒増加,プラセボ群では0.03m/秒増加にとどまり,両群差は0.21m/秒と有意な改善を示しました.図に示される「歩行速度の変化の分布」では,開放シャント群(上図)では0.1m/秒以上(破線)改善した患者が80%であったのに対し,プラセボ群は24%にとどまりました.さらにTinettiスコア(歩行・バランス)も有意に改善しましたが,MoCA(認知機能)や過活動膀胱質問票(排尿症状)には差はありませんでした.画像解析では,側脳室容積が開放シャント群でより減少しており,シャント機能の反映と考えられました.安全性については,プラセボ群で転倒が多い一方,開放シャント群では硬膜下血腫(12%)や低髄圧性頭痛(59%)が多く報告されました.ただし多くはシャント弁設定の調整により対応可能であり,合併症率は従来報告と同程度でした.
以上の結果は,国際ガイドラインに基づく選択基準(タップテストに反応する症例)を満たした患者において,シャント手術が歩行速度およびバランスを改善することを示すものです.歩行速度は高齢者の健康指標や転倒リスクに直結するため,臨床的意義は大きいと考えられます.しかし認知機能や排尿症状の改善は短期的には明確でないことが明らかになりました.
結論として,歩行障害を主訴とするiNPHでタップテストにより明らかな改善がみられる患者に対しては,シャント術を積極的に勧める根拠が強化されました.一方,重症で歩行不能な症例や抗凝固療法中の症例など,出血リスクが高い場合には慎重な対応が求められます.以下,まとめです.
【手術を勧めやすいケース】
・認知・排尿障害を認めても,タップテストで歩行が明確に改善する.
・日常生活で転倒リスクが高い/移動能力の改善がQOLに直結する.
【見送り・再検討を考えるケース】
・タップテストで歩行が改善しない.
・重度の認知症や他の疾患で歩行評価が困難である.
・抗凝固療法など出血リスクが高い.
Luciano MG, et al. A Randomized Trial of Shunting for Idiopathic Normal-Pressure Hydrocephalus. N Engl J Med. 2025 Sep 16. doi.org/10.1056/NEJMoa2503109.

・ALS患者が選ぶMAIDの実態と動機―カリフォルニアから見える課題
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年9月20日のFB投稿です**
Medical Aid in Dying(MAID)という,知っていただきたいキーワードがあります.米国では「Medical Aid in Dying」と表記されることが多く,カナダでは連邦法の正式名称として「Medical Assistance in Dying(医療的臨死介助)」が用いられており,いずれも頭文字がMAIDになりますが,国や制度ごとに範囲や定義に違いがあります.カナダでは2016年に連邦法として導入され,安楽死と医師補助自殺(Physician-Assisted Suicide;PAS)を「Medical Assistance in Dying(医療的臨死介助)」という文言で一括して合法化しました.「安楽死もPASも死ぬときに医療の助けを得ることであり,緩和ケアと変わらない」という立場をとり,日常的な終末期医療のひとつの選択肢として位置づけられています.また,医師だけでなく上級看護師にも安楽死の実施を認めたことが規則緩和による「すべり坂(時間の経過とともに適用範囲や基準が段階的に緩和され,最初に想定していた枠を超えて広がってしまう危険性)」の議論を呼び,さらに安楽死と緩和ケアが混同され,医療者が患者の苦しみに向き合わないという批判もあります.米国でもオレゴン州のDeath with Dignity Act(1997年施行)以来,現在10州とワシントンDCで類似の法律があり,カリフォルニア州では2016年からEnd of Life Option Act(EOLOA)として施行されています.米国では州により名称は異なりますが,学術的には包括的に「MAID」という用語が使われることが増えています.カリフォルニア州の制度では,患者が18歳以上,余命6か月未満,意思決定能力を保持し,自ら服薬できることなどが条件となり,二人の医師による確認と複数回の申請が必要です.
このような背景のもと,カリフォルニア大学(UCSF)の緩和ケアおよびALSクリニックで行われたRennelsらの研究は,MAID制度に基づき致死薬処方を受けたALS患者37例を後方視的に解析したものです.研究対象となった患者は中央値年齢64歳,女性51.4%,白人83.8%で,全員が英語を話しケアパートナーを有していました.70.3%が四肢発症ALSで,初回MAID相談時のALSFRS-Rスコア中央値は28.5/48,予測肺活量は41.5%でした.多くの患者(70.3%)は緩和ケア初診時にMAIDを相談しており,初回相談から処方までの中央値は76日でした.処方を受けた患者の73%が実際に服薬して亡くなっていました.
著者らは,医師が死亡後に記入する標準化フォームと,チャプレン(臨床宗教師)を含む多職種の診療記録の質的解析という二つの情報源を組み合わせることで,動機を捉えました.標準化フォームに基づく表では,「自律性の喪失」と「生活を楽しむ活動の減少」が全例(100%)で最も多く,次いで「身体機能のコントロール喪失」(88%),「尊厳の喪失」(71%)が続き,「持続的かつ制御不能な痛み・苦痛」は35%と少ないことが示されています.質的解析でも,現在または将来の苦痛への懸念(痛みに限らず精神的・実存的苦痛も含む),活動性や自立性の喪失,死にゆく過程を自らコントロールしたいという希望,家族への負担回避,尊厳保持,「十分に生きた」という感覚など,多面的な動機が明らかになりました.中には「服薬能力が失われる前に」MAIDを行いたいという切迫感を表明する例もありました.
この研究の新規性は,①標準化フォームと多職種記録を併用した質的解析,②相談・処方・服薬までのタイムラインの提示,③白人・英語話者に偏ったアクセス格差への問題提起という点です.同時に,本研究は制度の限界や「すべり坂」に関する重要な示唆も与えています.脆弱な人々が制度に押しやられているのではなく,逆に非英語話者やマイノリティー層,Medicaid利用者がほとんどいないことから,制度へのアクセス格差が存在する可能性があります.また動機の多くは身体的疼痛ではなく自律性や尊厳の喪失への不安であり,緩和ケアや心理・社会的支援はこの点を意識する必要性を感じます.米国のMAID制度は厳格な基準(余命6か月未満,自ら服薬できること,複数回の申請と医師の確認)を維持しており,カナダやオランダのように「すべり坂」は現状ほとんど進んでいませんが,申請間隔短縮など一部プロセスが緩和されているため,公平性と慎重な運用が今後も求められます.
日本にとっての教訓としては,第1に,身体的苦痛の緩和だけではなく,自律性・尊厳・将来の苦痛への不安にどう対応するかという視点です.第2に,選択肢があること自体が安心感や自己決定感(主体性の実感)をもたらすメリットを持ち,必ずしもすぐ服薬するわけではないという事実です(初回MAID相談から処方まで:76日,処方から実際に服薬まで:39.5日です).第3に,「すべり坂」防止のための厳格な適格基準と多職種支援をどう組み込むかです.そして最後に,制度設計や倫理議論の前提として,ALSなどの難病の当事者や介護者の声を質的に把握する研究の重要性です.これらの視点は,日本で今後議論を行う際に,単なる是非論を超えて実証的・多面的な制度設計を進める上で有用な示唆を与えるように思います.いずれにせよ,議論を行う前に,海外の現状を正しく理解することが必要だと思います.
Rennels CF, et al. Characteristics and motivations of people with amyotrophic lateral sclerosis who pursue medical aid in dying in California. Neurol Clin Pract. 2025;15(3):e200478. doi.org/10.1212/CPJ.0000000000200478

・複雑化した小脳性運動失調症を体系的に診断するアプローチ
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年9月23日のFB投稿です**
近年の研究の進歩を反映して小脳性運動失調症の診断は非常に複雑化しています.家族歴のない40歳以降発症の進行性失調症をsporadic late-onset cerebellar ataxias (SLOCA)と呼ぶようになっていますが,そのなかには,FGF14遺伝子のGAAリピート伸長(SCA27B)やRFC1遺伝子両アレル伸長(CANVAS)がSLOCAの代表的分子原因として確立されつつありますし,自己免疫性小脳失調症として40を超える自己抗体が明らかになっています.最近,とてもよくまとまった2つの総説が発表されましたので,これらを基に,小脳性運動失調症の診断戦略を整理しました.
一つ目はCerebellum誌に掲載された “Neuroimaging in Cerebellar Ataxias: A Diagnostic Approach”で,MRI所見に基づいた体系的な診断法を提案しています.著者らは小脳性運動失調を「①小脳萎縮がない失調症」「②純粋小脳萎縮(橋小脳萎縮)」「③特異的画像所見を伴う失調症」という三つのカテゴリーに分けて診断を進めることを推奨しています.さらに年齢,家族歴で分類します.図1は,この分類に基づいた鑑別フローチャートを示しており,非常に有用です.たとえば,Friedreich失調症(FA)やビタミンE欠乏性失調症(AVED)のように脊髄萎縮が主体で小脳萎縮が後期まで目立たない病態,あるいは多系統萎縮症(MSA-C)のように早期から橋小脳萎縮を示す病態など,横軸の画像パターンで分けて,つぎに縦軸の年齢(小児・若年発症と成人発症)と遺伝性.非遺伝性で絞っていくことになります.
二つ目はNature Reviews Neurology誌に掲載された “Progress and challenges in sporadic late-onset cerebellar ataxias (SLOCA)”で,SLOCAの最新知見をまとめています.非遺伝性要因として多系統萎縮症(MSA-C),自己免疫性小脳失調(GAD65,Ri,CASPR2,KELCH11,IgLON5など),感染後小脳炎,薬剤・毒性による失調症などを紹介し,遺伝性ではSCA27BやCANVASが代表例になるとしています.図2は,SLOCAに合併する臨床症候(網膜色素変性症,視神経障害,複視,下眼瞼向き眼振,オプソクローヌス,SWJ,RBD,感音性難聴,前庭反射消失,慢性咳嗽,喉頭喘鳴,ミオクローヌス・振戦,末梢神経障害,痙性,泌尿生殖器障害など)をまとめたチャートで,診断の着眼点を整理するうえで大変参考になります.
2つの論文を合わせることで,小脳性運動失調症を診る際に「まずMRIパターン・年齢・遺伝形式で大枠を整理し(図1),次に随伴症候(図2)で絞り込んで,最後に抗体・遺伝子診断という実践的なアプローチが見えてきます.
Meira AT, et al. Neuroimaging in Cerebellar Ataxias: A Diagnostic Approach. The Cerebellum. 2025;24:154. https://doi.org/10.1007/s12311-025-01908-w
Wirth T, et al. Progress and challenges in sporadic late-onset cerebellar ataxias. Nat Rev Neurol. 2025. https://doi.org/10.1038/s41582-025-01136-0

・ウェアラブル機器でレム睡眠行動異常症に気づくことができた初めての症例報告
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年9月24日のFB投稿です**
近年,スマートウォッチやスマートリングなどで睡眠状態を評価できるようになりました.私自身もスマートリングを使用していますが,実際の睡眠時間がベッドにいる時間よりも短いことや,自分の熟睡感が必ずしも当てにならないことに気づきました.そのような中,米国Mount Sinai医科大学から一般向けウェアラブル機器を用いて自らレム睡眠行動異常症(REM sleep behavior disorder;RBD)を疑い,最終的に診断に至った症例報告が発表されました.
症例は54歳男性で,睡眠改善のために市販の睡眠トラッカーを使用していました.当初は妻が睡眠中の寝言や軽い動きに気づく程度でしたが,次第に夢の内容に一致した身振りや発声が顕著となり,ある夜には腕を突き出しながら叫び家族を守る夢を見ていました.彼はインターネットで症状を調べ,ウェアラブル機器のアプリに表示されたその時間(4時36分頃)の睡眠データを見ると,本来筋肉が弛緩しているはずのREM睡眠の時間帯にそのエピソードが生じ,動き(図1のmovement)が記録されていたため,自分はRBDではないかと疑いました.図2では5時30分頃にREM睡眠が終了し,夢の中でロックコンサートを撮影する夢を見ていた彼が目覚めたとき右手を撮影の姿勢のまま挙げており,この症例では夢の行動化エピソード(dream-enacting behavior)がちょうどREM睡眠の終末から覚醒への移行に重なっていた様子が可視化されていました.
他院で行った初回のポリソムノグラフィーでは診断に至りませんでしたが,症状が持続したためMount Sinai医科大学で再検査を行ったところ,総睡眠時間312分のうち62.5分がREM睡眠であり,そのREM睡眠の40%以上で下顎(オトガイ下筋)や上肢の筋肉に,通常のREM睡眠ではほぼ消失しているはずの筋活動が短く断続的に繰り返し現れていました.この筋活動は呼吸イベントとは無関係に出現しており「相動性筋活動(phasic EMG activity)」と呼ばれます.本来REM睡眠中には全身の筋肉は弛緩してほとんど動かないため,こうした頻発する短い筋活動は異常所見であり,実際には夢の内容に合わせて手足を振る・起き上がる・声を出すといった行動化(dream-enactment)として現れ,RBDに特徴的な「REM睡眠時の筋緊張消失の喪失(REM without atonia)」を反映しています.数か月後の皮膚生検ではリン酸化αシヌクレインの沈着が認められ,基礎にシヌクレイノパチーが存在する可能性が示されました.
RBDはパーキンソン病,レビー小体型認知症,多系統萎縮症などαシヌクレイノパチーの早期兆候であることが多く,早期診断は安全対策や症状の治療,臨床試験への参加に役に立ちます.しかし現状では一晩のみのポリソムノグラフィー検査や専門医不足などが診断の遅れや見逃しを生んでおり,患者が夢の行動化に気づかない場合や独居の場合には評価が遅れます.ウェアラブル機器の信頼性が確立されれば,睡眠医療に大きな変革をもたらし,RBDの早期発見・介入に役立つことが期待されます.加えてナルコレプシーなどの他の睡眠疾患の診断にも有用かもしれないと思いました.
Marwaha S,Schenck CH,During EH.Self-Diagnosed REM Sleep Behavior Disorder Using a Consumer Device.JAMA Neurology.Published online September 22,2025.doi.org/10.1001/jamaneurol.2025.3400

・治せる認知症様症状―慢性硬膜下血腫の最新情報
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年9月26日のFB投稿です**
慢性硬膜下血腫(cSDH)に関する最新の総説がNeurol Clin Pract誌に掲載されました.cSDHは,高齢化や抗血栓薬使用の増加により今後症例数はさらに増加すると予測され,2030年には成人で最も頻度の高い頭蓋内外科的疾患になると報告されています.臨床像は無症状から昏睡まで多彩で,歩行障害,痙攣発作,頭痛,局所神経症状に加えて認知障害・精神症状を呈することもあり,認知症や精神疾患と見間違われることがあります.基礎疾患として腎疾患や肝疾患,がんなどの凝固異常,抗血栓薬内服がしばしば背景にあり,軽微な外傷や急性硬膜下血腫の遷延から新たに形成されることが多いとされています.
病態生理は以下の3相で説明されています.
①初期相:軽微な外傷などで硬膜境界細胞層が損傷され,脳脊髄液・血液が滲出し始める段階.
②潜在相:局所炎症・線維芽細胞浸潤・新生血管形成・線溶亢進などが進行し,血腫がじわじわと成長していく段階(positive feedback loop).
③臨床相:血腫がある程度たまってmass effectを生じ,神経症状が顕在化する段階.
明確な診断基準はなく,CTで脳灰白質に対して等〜低吸収を示す液体貯留を確認するのが一般的です.内部構造の分類としてNakaguchi分類が広く使われ,図2のA均一型,B分離型,C層状型,D梁状型の4つのサブタイプに分けられます.均一型・層状型は比較的若い血腫で再発率が低め,分離型は慢性で再発リスクが高く,梁状型は吸収過程にあると考えられ再発リスクが低いとされます.こうした内部構造は外科的排血や硬膜中動脈塞栓術(MMAE)後の吸収速度や再発率にも影響する可能性があり,画像バイオマーカーとして注目されています.
治療の第一選択は外科的排血であり,穿頭洗浄・ドレナージ,ツイストドリル方式,大開頭術がありますが,死亡率や合併症率,再発率はいずれも高く,患者背景によっては侵襲が大きく適応が難しいことがあります.保存的治療として凝固異常の是正,抗線溶薬トラネキサム酸,抗炎症薬デキサメタゾン,HMG-CoA還元酵素阻害薬アトルバスタチンなどが試みられていますが,現時点で有効性は限定的です.
近年注目される硬膜中動脈塞栓術(MMAE)は,硬膜および新生血管への血流を遮断することで滲出と再発を抑制しうると考えられています.手術との併用や単独療法として用いられ,複数の大規模ランダム化比較試験(EMBOLISE,MAGIC-MT,STEMなど)で治療失敗率の有意な減少が示されています(STEM試験では治療失敗率39.2%が15.2%に減少;治療失敗=再発・残存・再手術・重度の脳卒中/心筋梗塞・神経死).ただし急速な血腫減少は得られないため,重度の神経症状を呈する症例では外科的排血が第一選択となります.
本総説は,cSDHが炎症・血管新生に基づく進行性疾患であり,従来の外科治療には高い再発率と周術期リスクが伴うこと,そしてMMAEが再発抑制と血腫吸収促進の両面で有望な新規治療法であることを強調しています.認知症様症状を呈することがある点を踏まえると,今後症例増加が予測されるこの疾患を認知症の鑑別診断に積極的に挙げておくことの重要性が示唆されます.
Chen H, et al. Chronic subdural hematoma: a review of current knowledge, treatment modalities, and clinical trials of middle meningeal artery embolization. Neurol Clin Pract. 2025;15(4):e200501. doi.org/10.1212/CPJ.0000000000200501

・脳脊髄液オリゴクローナルバンドの意義―バンドの本数をどう解釈するか?―
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年9月27日のFB投稿です**
オリゴクローナルバンド(oligoclonal bands:OCB)は,脳脊髄液にのみ存在する複数のIgGバンドのことで,髄腔内免疫グロブリン産生を示す指標です(図1上).多発性硬化症(MS)の診断において重要なバイオマーカーであり,「脳脊髄液に特異的なバンドが2本以上」で陽性とされることが多いです.
今週のカンファレンスで,大学院生の森泰子先生と,MSを除く自己免疫性神経疾患におけるOCBの意義,特にバンドの本数が多いことの意味について議論しました.ちょうどこのテーマに関する研究が最近のNeurology CP誌に掲載されていました.米国コロラド大学からの研究で,MSとMS以外の自己免疫性神経疾患におけるOCBの診断的価値とその限界を検討しています.
2018年から2020年にかけてOCB検査を受けた926例を対象とした後方視的解析では,MS患者の92%がOCB陽性であり,感度92%,特異度89%,陽性的中率(PPV)69%,陰性的中率(NPV)99%と,診断における高い感度と特異度が確認されました.一方,MSを除く自己免疫性中枢神経疾患では感度28%,特異度93%,PPV45%,NPV86%で,感度が著しく低いことが示されました(図1下).すなわち,OCB陰性であっても非MS自己免疫性神経疾患を除外できず,また陽性であっても半数以上は別の疾患であり,診断の決め手にはならないことが分かります.
さらにこの研究では,バンドの本数の意義を「interval likelihood ratio(ILR;区間尤度比)」という指標を用いて評価しています.区間尤度比とは,検査結果が出たときにその疾患の可能性がどれくらい変化するかを示す数字です.具体的には,OCBが5本以上検出された場合,自己免疫性神経疾患をもつ確率はMSを含めると約14.5倍に,MSを除くと約6.8倍に高まると算出されました.しかし,OCBが0本であっても疾患の存在が否定されるわけではなく,実際にMSを除く自己免疫性中枢神経疾患の62%がこの中に含まれており,ILRも0.71と高めでした.つまり,OCBが陰性だからといって自己免疫性神経疾患を否定できず,「0本なら安心」という判断はできないことになります.
OCB陽性は「中枢神経系で免疫反応が生じている可能性がある」ことを示唆し,免疫学的異常の存在を疑う手掛かりにはなります.しかし,これだけを根拠に「自己免疫疾患を強く疑う」ことはできません.なぜなら,OCBは自己免疫性神経疾患に特異的ではなく,HIV感染,神経梅毒,ボレリア感染(ライム病),中枢神経リンパ腫などの感染症や腫瘍でも陽性になることが知られているためです.図2はOCBの本数ごとの診断能をROC曲線で示したものです.バンド本数ごとのポイント(赤数字)は区間尤度比の変化を示し,MSではAUC0.93と高性能ですが,MSを除く自己免疫性疾患ではAUC0.63と低下していることが分かります.
以上を整理すると次のようになります.
• OCB 2本以上:MS診断の陽性基準として意義があるが,他の疾患では非特異的.
• OCB 5本以上:自己免疫性神経疾患の可能性は上がるが,それだけでは診断確定にはならない.
• OCB 0本:自己免疫疾患を除外できない.
結論として,OCBはMSの診断には欠かせない検査ですが,非MS自己免疫性神経疾患に対しては感度・特異度ともに不十分です.自己免疫性神経疾患のスクリーニングの一助にはなるものの,確定的証拠とはならないことを理解しておく必要があります.あくまで補助的な情報として位置づけ,臨床症候や抗体検査など他のデータと組み合わせて判断することが重要です.
Leech J, et al. Diagnostic accuracy of oligoclonal bands for CNS autoimmune disorders in acutely ill adults. Neurol Clin Pract. 2025;15:e200510. doi.org/10.1212/CPJ.0000000000200510

・PM2.5曝露はアルツハイマー病の進行を悪化させる:剖検602例の検討
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年9月30日のFB投稿です**
先日,PM2.5とレビー小体型認知症の報告をご紹介しましたが(https://tinyurl.com/2b687mhg),今度はアルツハイマー病(AD)との関連です.米国ペンシルベニア大学の研究チームはJAMA Neurology誌に,大気汚染の主要成分であるPM2.5の曝露がADの病理変化および重症度に与える影響を剖検コホートで検討した結果を発表しました.
対象は1999年から2022年にかけて脳バンクに登録された剖検例602例(死亡時年齢78歳)で,このうち287例は臨床記録(CDR-SB)が利用可能でした.曝露濃度は死亡前1年間の居住地ごとのPM2.5濃度を衛星データと地域の大気質モニターで推定し,中央値は約9.8μg/㎥(四分位範囲7.1〜12.4μg/㎥)でした.
解析の結果,PM2.5曝露が1㎥あたり1μg増加するごとにAD神経病理変化(アミロイド斑・タウ神経原線維変化)のオッズ比は1.19(95%CI 1.11–1.28)と上昇し,臨床的にもCDR-SBスコアが平均0.48ポイント悪化していました.
図1のフォレストプロットでは,PM2.5曝露と各種神経病理指標との関連が示されています.ADの典型的な病理マーカーであるThal amyloid phase,Braak stage,CERAD score,ADNC levelでPM2.5曝露との有意な関連(OR 1.17〜1.20,P<.001)が認められた一方, LBD stage(αシヌクレイン),LATE-NC(TDP43),CAA(脳アミロイド血管症),細動脈硬化では有意差がなく,大梗塞のみOR 1.16(P=.04)と有意でした.つまり,PM2.5曝露の影響が主にAD病理に集中していることが示唆されます.
図2の媒介分析では,左に「PM2.5曝露」,中央に「アルツハイマー病神経病理変化(ADNC)」,右に「CDR-SBスコア(認知症重症度)」が並び,矢印で結ばれています.矢印のそばに書かれたβ値が各経路の効果を示しており,左→中央→右の間接効果β=0.30と総効果β=0.48の比率が約63%になるため,「PM2.5曝露とCDR-SBスコアの関連の63%がADNCを介して媒介されていることになります.つまりPM2.5曝露はAD病理を進行させ,その結果として認知症の重症度に影響していることが統計的に裏付けられたといえます.
研究責任者のEdward Lee医師は,自身のX(@TNRLab)で「遺伝要因だけでは説明できない認知症発症率の低下報告を受け,環境因子に注目した」「検証済みの空間時間モデルで過去20年にわたる600件超の剖検症例のPM2.5曝露量を推定し,曝露が高いほどアミロイド・タウ蓄積が多く,CDR-SBの分かる症例では認知・機能障害が大きく早く進行していた」「曝露期間を最大7年に延長し,社会経済的地位で調整し,PM2.5値の不確実性もモデル化しても結果は有意だった」と説明しています.そして「PM2.5曝露が健康に有害であることは十分に証拠があり,大気の質の改善は公衆衛生への投資と考えるべき.認知症ケア自体が高コストであることを踏まえると,その意義は大きい」と結んでいます.ナノプラスチックもPM2.5も認知症に大きく影響することを政治家を初め,多くの人に知って頂く必要があります.
Kim B, et al. Ambient Air Pollution and the Severity of Alzheimer Disease Neuropathology. JAMA Neurol. 2025 Sep 8:e253316. doi.org/10.1001/jamaneurol.2025.3316.

関連情報
アミロイドβ抗体薬の死亡リスク増加の危険性、難病医療における安楽死・医師介助自殺の倫理については、2024年11月のニュースに、下畑先生のFB投稿を掲載しています。

(作成者)峯岸 瑛(みねぎし あきら)

カテゴリー
アミロイドβ仮説 パーキンソン病 マイクロプラスチック 嚥下障害 家族性ALS 新しい認知症観 歯と口の健康 特発性正常圧水頭症(iNPH) 脳クリアランス療法

2025年6月のニュース

6月4日~10日は歯と口の健康週間でした。NPWA会員の活動状況、口腔ケアとオーラルフレイルについての参考情報源、岐阜大学医学部下畑先生からの最新医学情報等をお届けします。

1.2025年6月の活動状況
田村 芙美子さんの投稿
6/1 年半ばとうとう6月を迎えました。いよいよ紫陽花の季節です。昨日まで横須賀線の案内表示幕の後ろは横並びのきれいな菖蒲の絵でしたが、今日乗った車両は早速紫陽花に変わっていました。一週伸びた逗子のポールウォーキング教室は昨日までの悪天候を覆し 朝から夏空に。MCIにならない近道→ポールを使ってお喋りしながら歩幅広く歩いたあと脳トレp.ゲームで大笑い。みんなの笑顔が効果的だと思いました。次回は22日です。

中村 理さんの投稿
佐久ポールウォーキング協会より 本日PW駒場例会〜 佐久大学看護学生/1年8名・4年8名の実習参加もあり総勢60名越えでの参加者で公園〜牧場といつものコースPW闊歩でした。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【インターバル速歩     試してガッテン】 2025/6/3  速歩は何故必要なの?   わかりました!  速歩ってどの位の速さなの?   アプリで体力測定からの    可視化でわかりました! #インターバル速歩 #佐久市在住佐藤珠美インストラクター 迎え実践しました #船橋ウォーキングソサイエティ #暑熱順化 も #中之条研究も #息が弾む中強度運動が良い!  わかっているけど〜   なかなかできないよね #インターバル速歩アプリで 視える化したらやる気モリモリ   になってきました! 速歩き後の  ゆっくり歩きが助けになります! できそうな気がして来た〜♬   理屈がわかり、速さも体験       来た時より  帰りの姿が活き活きして見えました 正当な「インターバル速歩教室」を   企画して良かったと思います!

田村 芙美子さんの投稿
6/3 お天気は日替わり?雨のため里山歩きは腰越行政センター(きらら)の室内に変更。狭いスペースを時折二班に分かれながら 頭と身体と口を動かしました。そして、一人ずつ普段歩きとポールを使った大股の歩幅チェックをして1日8分は意識して病気予防の中強度歩行!🚶の再確認。 長嶋茂雄氏逝去のニュース。写真はhpから拝借。 立大記事https://www.facebook.com/share/18nF9FUWyZ/

遠藤 恵子さんの投稿
昨年度市民センターで担当させていただいた【みんなの健康講座】(イレギュラー)の様子が掲示されていました✨ 参加者の皆さんの笑顔と先生からも元気をもらいました!のメッセージに感激!! 地域の健康づくりのお手伝いができたこと嬉しく思います!💕 またこんな講座ができるようこれからもがんばりますば~い💪☺️ 励みになります!! #健康講座 #地域の元気づくり #いきいき体操 #運動指導者 #ゲンキクリエイターケイコ #サザエさん体操 #笑顔が最高のごほうび #フィットネストレーナー #加圧インストラクター #エアロビクスインストラクター #みなさんお元気 #楽しい時間 #講話 #動けるからだであるための #出張講座

江原 健次さんの投稿
できていそうで、結構何もできていない事が多い。過去の成功体験はすでに過去のこと。問題と対策をスピード感を持って対応する事が大切ですな。 1. アンカリング効果 定義:最初に提示された価格や情報が基準になって、その後の判断に影響を与える。 陥りやすいこと: 初回体験の価格を安くしすぎると、その価格が「基準」になり、正規料金に対して高く感じてしまう。 安さばかり強調してしまい、価値(サービス内容や効果)を伝えきれなくなる。 対策: 正規価格を先に提示した上で、体験価格やキャンペーン価格を「特別感」として見せる。 高額プランから紹介してから通常プランに下げると、通常プランが「お得」に見える。 2. 損失回避性 定義:人は「得をする」ことより「損をする」ことを嫌う。 陥りやすいこと: 「安いですよ」だけで訴求すると効果が薄い。 入会しないことによる“損”を伝えないと、行動に結びつかない。 対策: 「今始めないと〇〇の損があります」と未来の損失を明示する。 例:「今始めないと夏までに理想の体型には間に合いません」 「この特典は今だけ」「あとからの入会だと追加料金がかかります」など具体的に。 3. 社会的証明 定義:他人が買っていると、自分も安心して購入したくなる。 陥りやすいこと: 実績や他の会員の声を見せず、常に「新しいこと」ばかりに焦点を当てる。 SNSやHPにお客様の声・ビフォーアフターが少ない。 対策: 会員の声、レビュー、体験談、ビフォーアフターを見せる。 「〇〇地域で◯名が通っています」など数字で示す。 人気レッスンや満席状況のアナウンス。 4. 選択のパラドックス 定義:選択肢が多すぎると、人は決められなくなる。 陥りやすいこと: 料金プランやオプションが複雑すぎる。 初心者向けメニューが多すぎて、何を選べばいいかわからない。 対策: まずは「おすすめプラン」を提示し、迷わせない。 「迷ったらこれ!」と背中を押す表現を使う。 初回体験者には「3つ以内の選択肢」に絞る。 5. デフォルト効果 定義:人はあらかじめ設定された「初期設定」や「おすすめ」に従いやすい。 陥りやすいこと: すべてを選択制にしてしまい、判断の手間を増やす。 おすすめプランを明示しない。 対策: 「人気No.1」「おすすめ」と明示されたプランを用意。 初回体験予約時に、あらかじめ人気時間帯・人気レッスンをチェック済みにしておく。 6. 希少性の原理 定義:「限定」「残り○点」などで、今買わないと損と思わせる。 陥りやすいこと: 常に「キャンペーン中」「残り○名」と言い続けて信頼を失う。 希少性が嘘っぽくなると逆効果。 対策: 本当に限定された枠(例:月3名、週に1回だけのレッスン)で訴求。 「〇月〇日まで」「あと2枠」など具体的に伝える。 表現を工夫して、希少性を演出(例:「この先生の指導を受けられるのはこの日だけ」)。

田村 芙美子さんの投稿
6/4 お天気回復 今日もテラスにゴロンと横になりコアフィットエクササイズ。軽度認知症予防に威力発揮はPWサークルです。皆さんとお喋りの社会性と上・下両半身運動の一石二鳥。そしてパタカラ・スクワットとオーラルトレーニングで誤嚥も防げそうです。午後本覚寺でドラマ撮影していました。アレかな?

株式会社シナノ(sinano)さんの投稿
Welcome to SINANO☺️ 北海道から九州まで、 全国のスポーツ用品店さんたちが、 シナノを見学にいらっしゃいました☺️ 工場の見学👀 ポールウォーキングの講習🏃‍♂️ シナノについて⛷️ 盛りだくさんでご案内☺️ 今も昔も地域に根付いたスポーツ店の皆さんに 支えられていますね😊 今後ともよろしくお願いいたします🙏 #SINANO #シナノ #工場見学 #ポールウォーキング

長谷川 弘道さんの投稿
本日は、名古屋市緑区の保健センターにおいて、保健師、介護関係者、地域のまちづくり関係者の皆さん、20名ほどにお集まりいただき、ポールウォーキング講座を担当させていただきました。 こちらでは4年ほど前にも認知症予防の一環として保健師さんの皆さんにポールウォーキング講座を担当いたしましたが、久しぶりの今回の講座でした。 今後、このポールウォーキングを地域で広げていきたい、あるいは街の活性化に繋げたいというコンセプトのもと、まずは核となる今回の皆さんにPWを学んでいただき、そこから発信していきながら、住民の皆さんに広げていく計画とのことです。 この地域はアップダウンがあるので、PWは使い勝手が良いですね。 とくに、高齢の皆さんには活用いただきたいです。 本日を第一弾として、第二、第三と今後につなげて行っていただきたいです。 自治体でのPW講座をここ15年ほどやってきておりますが、うまくいくところも、途中挫折するところとありますが、その違いは、やはり、スタートアップのところでは自治体の皆さんが、市民の皆さんに対してしっかりフォローを取れるかどうかです。 保健センターがいつまでもやることではないのですが、最初から、市民に振ってしまうと大概失敗します。 最初は丁寧に、少し時間とお金をかけて、丁寧に育てていく度量が必要です。 是非、こちらの保健センターではそのことを踏まえて、今後を見守らせていただきます。 皆さん、応援しています📣 #ポールウォーキング #緑保健センター #街づくり

水間 孝之さんの投稿
第14回日本ノルディック・ポール・ウォーク学術大会6日倉吉市で開催されました。 市民公開講座は荻原長野市市長と広田倉吉市市長による―ウォーキングコース創生ー歩ける街づくりー大変盛り上がる対談でした‼️ お疲れ様でした‼️

長岡智津子さんの投稿
初上陸

田村 芙美子さんの投稿
6/7 梅雨入りを目前に紫陽花の季節が到来。二階堂PWは嬉しいお天気に恵まれました。風が涼しく熱中症の心配はなく元気に歩けました。人混みの紫陽花のメッカ長谷~成就院~明月院より早い紫陽花の開花(出会った人力車さんの説明)を堪能できました。見上げる高いところから花の滝のよう。まずはピンク編。昨日の渋谷のシンプル紫陽花とは別人の鎌倉紫陽花ロードです(自慢の紫陽花ロードが幾つもありますね)

佐藤 ヒロ子さんの投稿
#これが信州大学インターバル速歩 #船橋ウォーキングソサイエティ 暑くなる前に #土曜日定例会 も  アプリを使って実践しました 9分間の体力測定   からの #15分間インターバル速歩 動け〜#ミトコンドリア つくれ #乳酸 今迄のインターバルとは   強度が全く違います! 辛いけれど頑張れるのは 理由も運動強度可視化も明確 そして励む仲間がいるからでしょう #インターバル速歩佐藤珠美コーチ からの指導を受けて自主練   2025/6/7

中村 理さんの投稿
佐久ポールウォーキング協会より 〜岩村田PW散策〜 「佐久歴史の道案内人の会」の皆さんの蘊蓄ガイド付で、約5km/2時間半の岩村田East areaの散策でした。 岩村田城址-湯川沿い/ヒカリゴケ-農業用水-遊廓跡-鼻顔稲荷神社-大神宮神社/聖徳太子像-信濃石〜と盛り沢山のガイドが有り普段の散策より👀〜👂〜🧠を使い皆さん趣きのあったモノとなった様でした❗️ 来年も蘊蓄ガイド期待です‼️

田村 芙美子さんの投稿
6/9 雲が空全体を薄く覆い夕方からは雨予報。杉ポ友人のNW鎌倉遠足の下見にお付き合いの1日。良~く思い出したら杉ポ以前に駒沢にいらしたのが最初でした。登山家なので鎌倉程度の低山を歩くのは朝飯前。スタートは東勝寺腹切りやぐらから 大小の寺社巡りをしながら逗子小坪へ。現存する築港遺跡として日本最古の和賀江湾で今日は面白い体験をしました(コメ欄に) 月九ドラマを観ていて遅い投稿になりました💦

遠藤 恵子さんの投稿
さっ、午後は【BasicStepAerobics】(踏み台昇降運動)のレッスン! 大雨☔️にならなくてホッ!! (佐賀県と大分県は非常に警戒が必要な状況のようです。安全を最優先にお過ごしください🙏) 午前は休講だったとはいえ…歩数なんと! 1000歩にも届かず🤣 掃除・洗濯→ゴロゴロ…これはマジで“やば歩数”💦 「1日8000歩」はやっぱムリ〜😣(日常生活動作含む) 休息も大事だけど、これが毎日続いたら…身体は朽ちる😂 身体は動かさないと錆びますよね💦 マジで”やば歩数” 動き過ぎもいかがなものか?だが 動かなさ過ぎはOUT!! さっ、今からしっかり動きまっす🔥

長谷川 弘道さんの投稿
昨日は、愛知県は丹羽郡大口町で、老人クラブ連合会の皆様に「これだけ体操」をご紹介して参りました♪ 雨模様で、自転車で来られる方もいらっしゃいますので足が遠のくかなと思っておりましたが、40名を超える皆様にご参集いただきました。 皆さん、ありがとうございました。 老人クラブですので、参加者の中心は70歳代の皆さんでしたが、最高齢者は94歳の男性の方! この94歳の方もそうでしたが、皆さんお若いですよ❗️ 最初のご挨拶のところで、「私も65歳となり、皆様と同じくシニア世代です❗️」と申し上げ途端に、皆さん一斉に「若いね〜‼️」😅 確かに、私がこの中では一番若かったですね❗️😁 65歳にして、若いね‼️と言われるのは、嬉しいような気もしますが、若干複雑な心境になりました😅 さて今回の講座テーマは『これだけ体操』。今回はシニア世代の皆様でしたので平仮名にしたのですが、実は、この“これだけ”というキーワードは以前から頭に浮かんでいて、これをローマ字表記にで“koredake体操”として、ストレッチ、筋トレ、ウォーキング、自律神経コンディショニング、脳トレ、また子どもたちや親子で楽しめるものなど、色々なバリエーションを作ってまいります。 夏からは、大口町からの委託事業でこの体操をオンライン配信も活用して、子供からシニア世代まで、どなたでも気軽に、生活の一場面でちょいとやってみるという感覚で、しかもあれもこれもではなく、『これだけ“koredake”』でいいんです☺️と、ハードルをぐーんと下げて、とにかくやる‼️ことをモットーにして、町民の皆さんに保健センターの皆さんのる力を合わせて発信していきます‼️ #大口町 #老人クラブ #これだけ体操 #koredake体操

田村 芙美子さんの投稿
6/11 湿度が高く少し動くだけで汗が滲み出てきます💦 今日は熱中症対策よりMCI(軽度認知障害)対策に力を入れ 取り組みました。脳と身体を連動して素早く正しい反応!が思ったより難しい。一生懸命トライアル!「歩かないと歩けなくなる」ように「使わないと動かなくなる」のを防ぎます。詐欺電話に引っ掛からない訓練も。帰宅後エレベーター(リフト)点検の間TVのザ・インターネットが面白く思わず最後まで観てしまいました。 ※MCIとはMild Cognitive Impairmentの、略

田村 芙美子さんの投稿
6/12 お天気は一転☀ クーラーの効いたホールで今日から木曜クラスも計測が始まりました。脂肪率と筋肉率が近付いて来るといいですね。体年齢は実年齢より概ね10歳若いかたが多いのは普段から運動しているからだと思います。運動不足のまだお若い包括の Aさんだけ体年齢が5歳老けていたので大笑い🤣 自分の生年月日を昭和では言えるが、西暦ではわからない、というかたお1人!珍しいです。 教室の帰りに皆さんとガストでお茶会🍨 3食タンパク質を採り 運動をして お喋りをしてこれだけ笑えば夜はぐっすりzzzz認知症も近寄らないでしょう。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
#船橋ウォーキングサソイエティ 木曜日行田公園定例会 ポールを使うウォーキングですが たまにはポールを置いての基礎練習 も入ります 重心の移動の練習後は ポールを持って外周と内周 そして「インターバル速歩」 と3つのグループに分かれて いい汗かきました。

・スマイルチームさんの投稿:6月の遠足
動画①

動画②

校條 諭さんの投稿
緑深い新宿御苑をノルディックウォーキングで 気まポ(気ままにポール歩きの会)は土曜日(6月14日)無事開催できました。予報通り、雨無く曇り空で、快適に歩けました。 御苑は本当に変化に富んでいるので、みなさん気ままにあちこち立ち止まって、時間がどんどん過ぎていきます。 外苑のイチョウ並木まで欲張るつもりでしたが、御苑でゆっくりしすぎたので、国立競技場の外側を一周して御苑に戻りました。 御苑は、その日のうちなら再入場できます。全員高齢者料金で250円。 午後1時過ぎ、新宿御苑駅近くの町中華にたどり着き、カンパイ&ランチ。歩数約14000歩でした。 ※写真は田村和史君(高校同級生)からかなりいただきました。

田村 芙美子さんの投稿
6/15 朝の豪雨は嘘のようにからっと上がって午後は真夏の太陽。テレジア会七里ヶ浜ホームでポールウォーキング初講習会。江ノ電鎌倉高校前近くの見晴らしの良い高台からは遠くにヨット⛵近くではサーフィン☀🌊🏂を楽しむ様子が見えました。 以前からご依頼いただいていたPW初めての方々のための会でしたが、ホーム入居の方々から手を振って頂いて私も振り返し、母の施設時代を思いだしじわっと来ました😢 講習会は皆さん興味津々、熱心で半歩広く!という前に大股揃い。なんば歩き?フレイル? 質問も沢山でした。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
いきなりの暑さに 会場到着までにフゥフゥ!! 2025/6/16 皆さん余裕を持って参加 慌てる事もなく 座位→立位で  #ストレッチと筋トレ を30分 クーラーの中で快適に運動 あっという間に終わります #ラダーでコグニサイズ #しっかり歩き に分かれて 頭と身体のサビつきを剥がします 途中疲れたらお休みしながら  本日も #シニアポールウォーキング みんな元気でした #船橋ウォーキングサソイエティ 「万博に行って来ました!  初日は17000歩  二日目は12000歩 こんなに歩けるように なったなんて! 入院していた時、こんな日が 来るとは思わなかった」   と嬉しい報告を頂きました。 「シニアポールウォーキング」 のお陰と言って下さいますが ご本人の前向きな心と頑張りが 奇跡を生むと思います。

田村 芙美子さんの投稿
6/17  外出自粛、激しい運動は控えましょう!の注意に冷えピタなど持って広町緑地でPW定例会実施。強い日射しでしたが、広町の緑のなかはひんやりしてワンのお散歩も 小さな子どもたちも元気に歩いていました。夜はホタルシーズンですが蚊🦟がいるかも。帰りの道の暑さが心配なので今日は30分早く切り上げました(ランチが混むので?)帰宅後 何気なく観たBSの「秘境+鉄道 ガボン」。旧フランス領ガボン🇬🇦はシュバイツァー博士の国だったのですね。良い番組でした。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
猛将日です❗️  暑さと湿気が凄い💦  でも元気です!  2025/6/17 #船橋ウォーキングソサイエティ #火曜日美姿勢ウォーキング  いつもは歩かないロードを探検  木立の中   イベント広場からサイクリング  ロードの抜け道  植え込み中の花壇  「ニイタカヤマ二ノボレ」   行田無線塔記念碑を見上げ  泰山木の花を愛でて 涼を求めながら #行田公園ぐるり一筆書きウォーク  途中で希望者は5分間の  「#インターバル速歩」  習慣迄の小さな  確実な1歩の積み重ねで  病気知らずの体づくり

大内 克泰さんの投稿
㊗️7周年 おかげさまで7周年を迎えることが出来ました😌 国からの復興費用の打切りにより、突然告げられた小学校での運動能力向上・肥満予防事業の終了。それまでの市と教育委員会の責任のなすり合いに嫌気が差し、店舗を構えて人財育成に取り組もうと考えました。 幸いにも紹介からすぐに物件が見つかり、出来ることからコツコツと積んでこれたのも、応援していただいた方々のおかげに他なりません🙇 今後も引き続き宜しくお願い致します🙇

田村 芙美子さんの投稿
6/18 猛暑日 北鎌倉市場スタジオで脳トレ・コアトレのあと杉浦コーチ始め皆さんと 円覚寺大鐘・弁天堂までポールを頼りに長い階段を登り(階段途中に蛇の脱け殻と抜け出た縞蛇本人確認)。かつての弁天茶屋のあとのレストラン「航」の出張店で緑の風に吹かれ乍ら、美味しいランチを頂いてきました。見晴らし抜群、お洒落な器で流石美味しい食事でした。ステップトレーニングもできて一石二鳥。また行きたいです。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【どの時間帯に入れようか?】 2025/6/19 この暑さで夕方のウォーキング は厳しいので今朝は朝活! バナナ1本食べ水分補給後に出発 朝は自転車も車も多い… コース選びに頭も活性化(笑) 「インターバル速歩」開始 無料アプリ開始が5/15から 移行して有料アプリ開始が6/3  有料アプリはアドバイスも  入って来る。  突然の暑さをアプリは感知せず  今日のコメントは手厳しい(笑) 朝活で知人から     お野菜を頂く    嬉しい(⁠◍⁠•⁠ᴗ⁠•⁠◍⁠)⁠❤     インゲン大好き

スマイルチームさんの投稿
#ポールウォーキング 私も関わっている地域に 悠々シニアスタッフに向けての研修会をポールウォーキングマスターコーチの村上コーチが講師でいらして下さいました 村上コーチとはこの数年は電話やメッセージでは連絡とっていましたが 対面は久しぶりでした お互いの近況報告や村上コーチのやられているポール以外の指導の話など聞く事ができました ありがとうございました 次は◯◯⚪︎◯ですね〜 スマイルチームのメンバーも参加出来たらと考えています #地域包括支援センター #悠々シニアスタッフ

遠藤 恵子さんの投稿
【2023年6月ポールウォーキング体験イベント開催】の様子‼️ #ポールウォーキング #イベント #体験レッスン #芦屋町 #遠賀郡芦屋町 #夏井ヶ浜 #はまゆう公園 #恋人の聖地 #紫陽花 #2023年 #スポーツ推進委員会 #社会教育係 #ゲンキクリエイターケイコ #ポールウォーキングマスターコーチプロ #福岡県 #町民 #自治体

Ruri Nissatoさんの投稿
先々週、ポールを持つ仲間十数人と秩父三峯神社と小鹿野町を旅しました。 何キロ歩くとか競争するとか何もなく仲間達と旅するのもまた楽しいものでした。 Facebookにいない方々が多く顔写真は無しで景色のみ。 まだ梅雨空で霧がかかった涼しい日でした。 写真は皆さんから頂いたものが殆どで順不同です🤳 しばらく休みなしだったのて頭の中がキリキリ舞いで 「もう計画するのやだー😭」と愚痴ってごめんなさい🙇‍♀️ 自己管理は自分の責任。汗 昨日今日と休んで落ち着きました。汗 皆さんが楽しい楽しいと喜んで下さり、 何と嬉しいことか。。。 ひと息ついた頃にはグチったのも忘れ、 「次はあそこ行って♨️あれしてこれして」などと また次の旅を妄想しているワタシなのでした。

田村 芙美子さんの投稿
6/22 青空に夏の太陽でしたがとても心地良い風に吹かれて逗子市ポールウォーキング会実施できました。自宅庭に入り込んだ青大将を集合の椿公園の奥に放した◎さん、洗濯物の籠に蜂が入っていて親指を刺され急遽欠席の○さん、思いがけないことが起きます。次回は30分繰り上げます。今日は休憩中にグループに別れて「土瓶・茶瓶」ゲームで脳を活性化しました(笑)沖縄の花デイゴと立派な合歓木が素晴らしい咲きっぷりでした。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
海老川ノウゼンカツラトンネルを くぐり上流の木陰へ向いました。 風がぬける場所で ウォーミングアップは 新メニューで! 川面を渡る風を受け 爽やかに歩き終えました♬  #船橋ウォーキングソサイエティ #土曜海老川定例会 #ポールを使うウォーキング #ノルディックウォーキング #ポールウォーキング #ノルディックウォーク  #mcl

校條 諭さんの投稿
「タビランド」に行ってきました。東京都あきる野市。 タビランドというのは、医師兼作家(著書300点以上!)の 米山 公啓先生がDIYに凝りながら作ってきている、ドッグランとグランピング場を兼ねたような空間です。ですから、タビランドの主は愛犬の豆柴たたみちゃんです。 一行は、私が毎月やっている気まポ(気ままにポール歩き)のメンバー6人と近未来研究会メンバー石原さん、それにネパール出身の武田座奈久さんです。 米山先生と石原さん、私は近未来研の仲間です。武田さんは、以前浜田山でインド・ネパール料理店を経営していて、ポール歩きの会ではたびたびお世話になりましたし、近未来研の会場としても助けていただきました。 タビランドでさんざんごちそうになったあと、隣のログハウスに移ったのですが、居心地がよすぎて、合計4時間半くらい長居してしまいました。 米山先生との出会いは、もう10年以上前になると思います。先生がウォーキングを推奨する本を出しておられて、その中でノルディックウォーキングのことを紹介されていました。それで連絡をとって会っていただきました。 先生にはNPO法人みんなの元気学校の特別顧問でもあります。ノーギャラだし、もう忘れておられると思いますが(^^)。 医療の世界は曲がり角に来ていると言われています。医師兼作家の視野に加え反骨精神もある先生には、改めて社会的な発信を期待しています!

遠藤 恵子さんの投稿
【足からコツコツ健康ライフ】 〜ポールウォーキング&セルフフットケア講座〜 先日のこと! 八幡大谷市民センターでの2回連続講座が無事終了しました! 八幡大谷市民センター館長にご依頼いただいて7年目にしてようやく実現しました✨️✨️✨️ しかも2講座ご依頼いただきまして ご縁に感謝です! とても嬉しく思いました! ✨1回目はポールウォーキングをみっちり2時間!! 参加者の皆さんの“学びたい熱”がすごくて部屋に入った瞬間ちょっと圧倒されてしまいました💦(笑) でもそれは本気の気迫🔥 「膝の痛みを改善したい」「ポールを活かしたい」など皆さんの目的や思いが真っ直ぐに伝わってきて私も全力で向き合いました🫡 ポールを持って歩くと姿勢もよくなるし歩くことに自信が持てることなる、すたすた歩けて気持ちいいと言っていただきました! みなさんの本気の気迫がすごくて 2時間じゃあたりなかったですねぇwww ✨2回目は前回の復習+セルフフットケア👣 ポールウォーキングの復習の前に ダイヤモンドカットボールを使いながら足骨格にアプローチ🦶 お天気よかったら外歩きをおこなう予定でしたが残念ながら土砂降り//☂// 足のケアははじめての方がほとんどで 足指の動きやバランスの変化、特に床を捉えて歩くという感覚は「目からウロコ!」の声が続々でした✨ 足はからだを支える土台👣 動けること、立てること、歩けること、 そのすべてを支えているのは「足」 私自身の実体験からも、足のケアの大切さを強く感じています。 年齢を重ねるほどに、足元からのケアが未来のからだづくりにつながります✨ そして…なんと!今回、とても嬉しいことがもうひとつありました!!(ひとつめは7年越しの実現) 以前、取材でお世話になった某役場の広報担当の方にも2講座ご参加いただいて数年ぶりのリアル再会に感激😭 【足からコツコツ健康ライフ】講座にご参加くださった皆さんにとって有意義な時間になっていたら嬉しいですが… 実は、私自身にとってもとても有意義で、学びの多い時間でした✨ これからも地域の皆様の 「健康ライフ」をサポートしていけたらと思います!! 【ポールウォーキング】と【セルフフットケア】のコラボは最強🔥💪 【ポールウォーキング】 【セルフフットケア】単発でも、もちろんOK👌 講座のリクエストお待ちしてます🌟 #ポールウォーキング #セルフフットケア #健康づくり #足から健康 #ダイヤモンドカットボール #ボディケア #地域のつながり #再会に感謝 #八幡大谷市民センター #ゲンキクリエイターケイコ #フットセラピスト #市民講座

杉浦 伸郎さんの投稿
梅雨の晴れ間を楽しみながら 暑熱順化。 地元鎌倉インターナショナルFCのピッチを頻繁に休憩を挟みながら気持ちよく歩きました。フレイル予防、お出かけ促進、多世代交流と、従来活動の標準化モデルがカタチになってきました。

田村 芙美子さんの投稿
6/25 大船・北鎌倉地域中心の「生き生きウォーク&健康測定会」開催。なんとなんとなんと!悪天候のはずの朝から、雨が降ったのはピタリ始まる直前までと終了後。皆さん濡れずにゴールドクレストスタジアムの芝生を闊歩できました。骨量・歩幅等々チェックしたあとは 認知症・介護予防の歩き方教室。速歩を、慌て急ぎ足ではなく 肩を下げ、前を見て、しっかり歩きで1日5000歩(その中に8分のしっかり中強度歩き:2分×4も可)を体験しました。

田村 芙美子さんの投稿
6/26 6月最後の教室はなごやかセンターで貯筋クラスでした。暑い中参加されたメンバーで7-8月の予定を決めました。8月のお盆の14日だけお休みに。暑さなど何のその、皆さんやる気満々です。今日の計測で筋肉率が脂肪率をオーバーする男性が!目を閉じて足踏み→前に進む人、後ろに下がる人 ぶつかって大笑い。骨盤の傾きがわかります。

NPO法人船橋ウォーキング・ソサイエティさんの投稿
2025/6/26 2本のポールを使うウォーキング 木曜日 | 船橋ウォーキング・ソサイエティ

遠藤 恵子さんの投稿
【介護予防運動教室でポールウォーキング🚶‍♀️✨】 本日の介護予防運動教室では ポールウォーキングやってみたぁーーーー!!というリクエストにお応えしてポールウォーキングにチャレンジしていただきました🥳 最初はちょっと戸惑いながらも、みなさん一歩一歩前へ👏 「ものすごく脳を使った~!」 「自然に歩幅が広がるのね、すごい!」 そんな嬉しい声も😊 はじめての刺激が、心と体に心地よいスパイスとなりました💫 #ポールウォーキング #室内 #脳を鍛える #姿勢改善 #歩行能力 #歩行運動 #転倒予防 #介護予防運動 #歩くこと #歩けるからだ #動けるからだ #北九州 #ゲンキクリエイターケイコ #福岡県 #ポールウォーキングマスターコーチプロ

田村 芙美子さんの投稿
6/29   友あり  遠方より来る  また楽しからずや

 

来月以降の開催
台灣健走杖運動推廣協會さんの投稿
日本健走杖健走教練培訓報名表

おぎの さおりさんの投稿
佐久平地域まるごとキャンパス | 地域に見つけよう 君のキャンパス!

 

2.関連学術ニュース
2-1)今年は、6月4日から10日が『歯と口の健康週間』でした。
**以下は、厚労省ホームページ『歯と口の健康週間2025』からの転載です**
〇目 的
この週間は、歯と口の健康に関する正しい知識を国民に対して普及啓発するとともに、歯科疾患の予防に関する適切な習慣の定着を図り、併せてその早期発見及び早期治療等を徹底することにより歯の寿命を延ばし、もって国民の健康の保持増進に寄与することを目的とする。
〇標 語
歯みがきで 丈夫な体の 基礎づくり
〇重点目標
心と体を支える歯と口の健康づくり
~生涯にわたる口腔健康管理の推進~
乳幼児期から高齢期まですべてのライフステージにおける歯と口の健康に関する正しい知識を啓発するとともに、適切なセルフケアと定期的なプロフェッショナルケアを推進することが、健やかな心と体を育むために重要であることから、「心と体を支える歯と口の健康づくり」を重点目標とする。

関連情報
1) オーラルケア(口腔ケア)
お口のケアが全身の健康にも影響していることをご存じですか? 日本人の半数は中等度以上の歯周病にかかっているとされていますが、近年、その歯周病が糖尿病や大腸がん、認知症などさまざまな身体の病気と関係があることを示す報告が相次いでいます。また、歯周病やむし歯によって歯を失ったままにしておくと体の筋力バランスが崩れ、転倒しやすくなることもわかってきました(iiha:歯と口の健康に関するコラム『歯周病は万病のもと!? お口のケアで身体いつまでも若々しく』より抜粋)。
参考iiha歯と口の健康に関するコラム
参考8020推進財団(トップページにリンクします)
参考日本歯科医師会(トップページにリンクします)

2)オーラルフレイル
地域在住高齢者を対象とした研究報告では、口腔機能の軽微な低下の重複を意味するオーラルフレイルは低栄養のリスクとなるだけでなく、食品摂取の多様性、孤食や社会とのつながりとも関連することが報告されている1)-4)。口腔の健康状態は、心身の状態や生活習慣とも深く関わるため、オーラルフレイルへの対応では、口腔機能の改善だけでなく、十分な栄養摂取も含め、食べる楽しみやQOLなど、「こころ」と「からだ」の健康を支えることが目標となる。オーラルフレイルの予防と改善は、今現在生じている兆候に加えて、潜在的なリスクを踏まえて、キュアとケアの両輪で対応していくこととなる(オーラルフレイルの予防と改善 | 健康長寿ネットより抜粋)。
 図1 オーラルフレイルへの対応はキュアとケアの両輪

参考オーラルフレイルの予防と改善 | 健康長寿ネット
参考オーラルフレイルと栄養 | 健康長寿ネット
参考エイジングアンドヘルス 2023年第31巻4号 | 公益財団  法人 長寿科学振興財団

 

2-2)岐阜大学医学部下畑先生からの最新医学情報(2025年6月)
・感慨深かった日本医学会連合・TEAMS事業シンポジウム「いつまでも健康で美味しく食べる」
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年5月31日のFB投稿です**
第126回日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会総会・学術講演会において開催された標題のシンポジウムにて,「神経筋疾患や脳血管障害を見落とさないために」という講演の機会を頂戴しました.本シンポジウムは,多学会の連携によって嚥下障害への理解と対策を広める日本医学会TEAMS事業の一環として開催されたものです.
私は,嚥下障害を呈する代表的な神経疾患を概説したうえで,①嚥下障害を初発症状としうる神経疾患としてALS,封入体筋炎,重症筋無力症,Wallenberg症候群などを念頭に置く必要があること,②咽頭期のみならず,近年とくに食道期の障害にも注目が集まっていることについて解説いたしました.スライドは以下のリンクよりご覧いただけます.
https://www.docswell.com/…/800…/5YD4X3-2025-05-31-053128
いくつか感慨深い出来事がありました.まず新潟大学時代に摂食・嚥下障害について一緒に学んだ東京大学リハビリテーション部の兼岡麻子先生と,時を経て同じ壇上に立つ機会を得たことです.指導医としてまだ駆け出しの頃,神経難病患者さんの摂食・嚥下障害を何とかしないといけないという一心で,摂食・嚥下医療の泰斗,植田耕一郎教授のもとを訪ね,その後,井上誠教授をはじめとする歯学部の先生方と共同で診療や研究に携わるなかで,言語聴覚士の兼岡先生と出会い,いろいろ教えていただきました.あの頃の思い出がよみがえりました.
また,東北大学の海老原覚教授がご講演で語られた,私達が終末期の患者さんに対してよく使う指示,「お楽しみ程度の経口摂取」に潜む落とし穴のご指摘にも深く心を動かされました.数口のゼリーが果たして本当に「楽しみ」になっているのか?それは患者さんにとって「美味しい」「嬉しい」ものであるのか?食べたときの表情や仕草に喜びは現れているか?あるいは,その摂取が体位変換やむせ込み,吸引といった苦痛を伴うものになってはいないか?私たちは,患者さんの立場に立ち,真に寄り添った診療ができているのか・・・改めて自問する機会となりました.
講演後は藤本保志教授や神山百合香教授など日本摂食・嚥下栄養学会で知り合った先生方から温かいお声がけをいただき,大変,嬉しかったです.貴重な機会をいただきどうもありがとうございました!
司会
香取 幸夫 東北大学教授
上羽 瑠美 東京大学摂食嚥下センター准教授
シンポジスト
杉山 庸一郎 佐賀大学教授
兼岡 麻子 東京大学リハビリテーション部主任・摂食嚥下センター副センター長(日本言語聴覚士協会)
末廣  篤 京都大学特定准教授
海老原 覚 東北大学臨床障害学教授(日本老年学会)
下畑 享良 岐阜大学脳神経内科教授(日本神経学会)

・家族性ALS(FUS遺伝子変異)は予防でき,かつ回復しうる ―jacifusen治療の可能性と課題―
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年6月3日のFB投稿です**
難攻不落とされてきた神経難病,筋萎縮性側索硬化症(ALS)の治療の実現は,私たち脳神経内科医にとって,まさに長年の悲願と呼ぶべきものです.近年,治療法開発に向けて目覚ましい進展が見られるなかでも,とくにSOD1遺伝子変異を有する家族性ALSに対しては,その遺伝子発現を抑制するアンチセンスオリゴヌクレオチド製剤「トフェルセン(tofersen)」が臨床応用され,治療の手が届く時代が到来しつつあります.同様に,FUS遺伝子変異によって発症する家族性ALS(FUS-ALS)も注目すべき疾患の一つです.これは若年で発症し,極めて急速に進行することが多いため,これまで非常に予後不良なタイプとして知られてきました.このたび,Columbia大学を中心とする多施設共同研究グループは,FUS pre-mRNAを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチド「jacifusen」の効果と安全性を検討したケースシリーズの結果を報告しました.アメリカとスイスの5つの医療機関で実施された成果をまとめたもので,Lancet誌に報告されました.
対象は16〜45歳(中央値26歳)のFUS変異保有者12名.うち6名が家族性ALS,6名が孤発性でした.FUS変異は6種類あり,そのうち4種類は病原性と判定され,2種類は意義不明とされました(pPro525Leuが4名で最多).初発症状は四肢発症が7名,球麻痺型が3名,呼吸発症が1名,1名は無症候でした.診断時に明らかなALSとされていたのは10名で,1名は軽症,1名は発症前段階(pre-symptomatic stage)でした.Jacifusenは髄腔内投与され,月1回,最大120 mgの用量で最長33.9か月継続されました.主要評価項目は安全性であり,副次的に神経軸索障害のバイオマーカーである脳脊髄液中のneurofilament light chain(NfL)濃度と,機能評価尺度ALSFRS-Rによって治療効果を評価しました.
さて結果ですが,jacifusenは比較的良好な安全性を示しました.副作用は主に穿刺部位の腰痛や頭痛など軽微なものでした.またjacifusenによって,NfL濃度は多くの症例で有意に低下し,特に病原性の高いpPro525Leu変異を有する患者群(症例1,2,10,12)では62〜83%の低下が認められました(図1A).またALSFRS-Rスコアについては,症例1,2,10,12などではNfLの低下と並行してスコアの推移が確認され,とくに症例10では一度低下したスコアが10か月目以降に回復に転じ,機能改善を示した点は注目に値します(図1Bの矢印).一方で,症例1および12はその後死亡しており,jacifusenの有効性は一定の限界があることが示されました.また,症例11では治療開始時には無症状でしたが,jacifusen治療によって電気生理学的異常の改善とNfL濃度の正常範囲内の維持が確認され,発症前段階での介入による発症予防の可能性が示唆されました.
また剖検によるFUS蛋白の解析では,jacifusen投与群ではFUS蛋白の発現が有意に低下していることが運動皮質の凍結組織を用いたウェスタンブロットにて確認されました(図右).特に死亡時点が最終投与から2回の半減期以内であった3例(症例1,12,6)では,治療を受けていない患者と比べて66〜90%も低下しており,jacifusenがFUSに対して明確な作用を及ぼしていたことが示唆されました.
ただし,全例が機能的改善を示したわけではなく,jacifusenが「効く人」と「効かない人」の違いについても考察されています.jacifusenが効果を示しやすいのは,病原性の高い変異(とくにpPro525Leu)を有し,発症早期あるいは前症候性の段階で治療を開始し,かつ長期かつ一貫した投与を受けた症例であると考えられます.また治療開始時にALSFRS-Rスコアが比較的良好であることも予後を左右する重要な因子でした.逆に治療開始が遅れた場合や,jacifusenの投与が断続的であった症例(症例5)では,FUS蛋白の減少が不十分で,臨床的な改善には至らなかったものと考えられました.
現在,国際共同の第1–3相二重盲検プラセボ対照試験(NCT04768972)が進行中だそうです.本研究の成果はこの新規治療の有効性と限界を示す意味で示唆に富み,ALSの疾患修飾治療の実現に向けた重要な一歩と考えられました.
Shneider NA, et al. Antisense oligonucleotide jacifusen for FUS-ALS: an investigator-initiated, multicentre, open-label case series. Lancet. 2025 May 22:S0140-6736(25)00513-6. (doi.org/10.1016/S0140-6736(25)00513-6. )

・特発性正常圧水頭症において,シャント術はグリンパティック系の機能を回復する
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年6月5日のFB投稿です**
特発性正常圧水頭症(idiopathic normal pressure hydrocephalus:iNPH)は,歩行障害,認知機能障害,尿失禁を3徴とし,脳室シャント術が有効とされている疾患です.しかし,シャント術の治療効果のメカニズムについては,いまだ解明されていません.今回,中国の研究グループより,iNPHにおけるグリンパティック系の機能障害と,シャント術によるその回復についての研究がEur J Neurol誌に報告されました.
本研究では,iNPH患者35名と健常対照者40名を対象に,頭部MRIと神経心理学的評価を実施し,さらに術後3か月の時点で15名のiNPH患者に再評価を行いました.グリンパティック系の機能評価には,拡散テンソル画像(DTI)を用いたALPS(Analysis along the perivascular space)indexが用いられました.これは脳内の動脈周囲腔(perivascular space:PVS)に沿った水分子の拡散のしやすさを測定し,脳の老廃物排出経路としてのグリンパティック系の機能を非侵襲的に数値化したものです.一般に,この値が低い場合はグリンパティック系の機能低下を示唆します.
さて結果ですが,術前のiNPH患者では,健常対照者と比べてALPS indexが有意に低下していました(平均 0.9988 ± 0.1261 対 1.331 ± 0.1623,p < 0.0001)(図A).このことから,iNPHではグリンパティック系の機能が障害されていることが示唆されます.さらに図Bでは,ALPS indexと脳室体積との間に有意な負の相関が認められ,グリンパティック系の機能が低いほど脳室体積が大きい傾向を示しました(ただしその因果関係までは断定できません).加えてROC解析では,ALPS indexのAUCが0.953と非常に高く,診断指標としての有用性も確認されました.
さらに注目すべき点は,術後3か月の評価においてALPS indexが有意に改善した点です(術前 1.026 ± 0.145 から術後 1.116 ± 0.135,p < 0.001)(図C).この改善は,シャント術による脳室の除圧や脳血流改善がグリンパティック系の機能の回復をもたらしたことを示しており,グリンパティック系が可塑的である可能性を示唆します.またALPS indexの変化量(ΔALPS)は,認知機能評価であるMMSEの変化量(ΔMMSE)と有意な正の相関を示しました(β = 4.74,p = 0.001).重回帰分析では,ΔMMSEの68.13%が年齢とΔALPSによって説明されることも明らかとなり,グリンパティック系の機能の改善が認知機能回復に寄与している可能性が強く示唆されました.
以上より,グリンパティック系の機能障害がiNPHの病態の一端を担っており,シャント術によるその回復が認知機能の改善に結びつくことを明確に示しました.今後,ALPS indexがシャント術の適応評価や予後予測に活用できるバイオマーカーとなるか検討されていくものと思われます.
Yang Y, et al. Alterations of Glymphatic System Before and After Shunt Surgery in Patients With Idiopathic Normal Pressure Hydrocephalus: A Longitudinal Study. Eur J Neurol. 2025 May;32(5):e70200.(doi.org/10.1111/ene.70200.)

・「プラスタミネーション」とは何か? ―マイクロ・ナノプラスチックとパーキンソン病の不気味な接点
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年6月8日のFB投稿です**
Movement Disorders誌の最新号に,イタリア・サレルノ大学のRoberto Erro先生らによって執筆された総説です.食品や水,大気などから体内に取り込まれるマイクロ・ナノプラスチック(MNPs)と心血管障害,認知症の関連が話題ですが,今度はパーキンソン病(PD)の発症や進行に深く関与する可能性が指摘されています.論文タイトルの「プラスタミネーション(plastamination)」は,昨年提唱された新語で,「plastic(プラスチック)」と「contamination(汚染)」を組み合わせたものです(Santoro et al., Curr Neuropharmacol 2024).
この総説では,MNPsが血液脳関門を通過して脳に蓄積することを裏付ける複数の研究が紹介されています.何と言っても,過去にご紹介した剖検例の解析で,肝臓や腎臓よりも7~30倍高濃度でMNPsが脳内に存在していたこと,また2016年から2024年にかけてその濃度が大きく上昇していたという報告が紹介されています(Nihart et al., Nat Med 2025).この結果は,脳がプラスチック粒子を効率的に除去できない臓器であることを明確に示唆しています.

つぎにプラスチックは口腔摂取や吸入に加え,嗅神経を介しても脳に到達することが紹介されています(Amato-Lourenço et al., JAMA Netw Open 2024).剖検例の検討で,15名のうち8名(53%)の嗅球にマイクロプラスチック(MPs)が確認されました(ナノプラスチックは技術的に調べられず).ポリプロピレン(43.8%)が最も多く,ついでナイロン,ポリアミド,ポリエチレンビニルアセテートなどでした.MPsが嗅球に存在することは,空気中のプラスチック粒子が鼻腔の嗅上皮から篩骨篩板を経由して中枢神経系に移行する可能性を示唆します.
さらに著者らは,腸内環境の変化がPDに与える影響にも注目しています.MNPsは腸内細菌叢を変化させ,腸管バリアを破壊し,炎症を引き起こすことが知られており,これがα-シヌクレイン(α-syn)の異常折りたたみを促し,腸から脳への伝播を引き起こす可能性があります.また驚くべきことに,MNPsはα-synそのものと直接結合し,その凝集を促進することも判明しています.とくにポリスチレン系ナノ粒子は,α-synの疎水性ドメインと相互作用し,βシート構造の形成を加速します(Ghosal et al., J Phys Chem Lett 2024).この過程は細胞レベルだけでなく動物モデルでも確認されており,MNPs単独曝露で30%の野生型マウスにα-syn病理がde novoで出現したと報告されています(Liu et al., Sci Adv 2023).
MNPsによるドパミン神経系への影響も紹介されています.C57BL/6Jマウスにポリスチレンナノプラスチックを28日間経口投与したところ,血液脳関門を通過して脳内に移行し,黒質や線条体でATPの減少や関連遺伝子の発現低下を引き起こし,運動機能の低下やPD様の神経変性所見が生じました(Liang et al., J Hazard Mater 2022).snRNA-seqでは,とくに興奮性ニューロンでエネルギー代謝障害とミトコンドリア機能障害が顕著でした.また,細胞モデルでは,MNPsがミトファジー過剰誘導と細胞死を引き起こすことも報告されています(Huang et al., Part Fibre Toxicol 2023).
プラスチック汚染はOECDの将来予測によると2040年までに倍増することが予測されており,「予防原則(precautionary principle)」,つまり科学的に完全な証拠がまだない場合でも,重大な危険が予測される場合には,そのリスクを回避・最小限に抑えるための対策を講じるべきという考えに基づいた政策的・研究的介入が急務です.パーキンソン病の環境要因としてのプラスチックへの関心が今後高まるものと思われます.
Erro R, et al. Plastamination: A Rising Concern for Parkinson’s Disease. Movement Disorders. 2025.(doi.org/10.1002/mds.30253)

関連情報
マイクロプラスチックについては、2025年3月のニュース2025年2月のニュース2024年4月のニュースでも取り上げています。

・顔のマッサージで認知症予防ができる!?リンパに流す脳クリアランス療法の夜明け
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年6月10日のFB投稿です**
驚くべき論文がNature誌に掲載されました.脳脊髄液(CSF)は,脳内の老廃物や異常タンパク質を除去し,中枢神経系の恒常性を保つうえで重要な役割を果たしています(グリンファティック・システム).そのCSFの排出経路の一つとして,近年,頭蓋底から頸部リンパ節へと至るリンパ管ネットワークが注目を集めています.今回,韓国KAIST(Korea Advanced Institute of Science and Technology)などのグループは,このCSF排出経路を促進する物理的刺激法を開発し,マウスとカニクイザルにおいて有効性を確認しました.
研究では,Prox1–GFPマウスと呼ばれる遺伝子改変マウスを用いて,CSFの排出経路を可視化しています.このマウスは,リンパ管内皮細胞の転写因子であるProx1の発現領域で緑色蛍光タンパク質(GFP)を発現するように設計されており,リンパ管を生体内で蛍光観察することができます.著者らはこのモデルを用いて,CSFが眼窩周囲,鼻腔,硬口蓋のリンパ管を通り,頸部浅層リンパ管(superficial cervical lymphatics;scLVs)を経て,顎下リンパ節(submandibular lymph node;smLN)へ排出されることを明らかにしました(図1).この経路は,従来知られていた深頸リンパ管(deep cervical lymphatics;dcLVs)とは異なり,皮膚のすぐ下に位置しているため,外部からの操作が可能である点に特徴があります.また,マウスの約半分のCSFがこの浅頸リンパ経路を通じて排出されることも明らかにしています.
一方,加齢マウスの検討では,加齢により鼻腔や硬口蓋に存在するリンパ管ネットワークが萎縮し,CSF排出が約30%減少するそうです.またscLVs自体の構造や自発的な収縮機能は保たれていましたが(その平滑筋は交感神経による神経支配を受けるそうです),内皮の一酸化窒素合成酵素(eNOS)のシグナリングには加齢に伴う障害が見られ,この経路が機能低下する一因と考えられました.
ここからが著者らの真骨頂ですが,力を精密に制御できる機械刺激装置を開発し,皮膚越しにscLVsを軽く撫でるように刺激する方法を試みました.その結果,若齢マウスでは,5分間の低強度刺激により,scLVs内および顎下リンパ節へのCSF排出が2〜3倍に増加しました.印象的なのが図2で,低強度刺激を受けたマウスの頸部浅層リンパ管に,CSFが流れ込んでいることを示す赤い蛍光が明瞭に観察されています.しかし高強度刺激では蛍光がほとんど見られず,過剰な物理刺激(=圧迫)では逆効果になることも分かりました.また低強度刺激で,側脳室から注入したCSFトレーサーの濃度が大槽(cisterna magna)からの回収液で減少したことから,CSF全体の排出が促進されていたことも示唆されました.
この手法は,高齢マウスにおいても同様に有効であり,加齢により低下していたCSF排出量がほぼ若齢レベルにまで回復しました.わずか20分間の軽い皮膚刺激によって,scLVsとリンパ節へのCSF排出量がそれぞれ4.7倍,2.8倍にまで増加し,加齢による機能低下を補う可能性があることが分かりました.
以上の結果は,非侵襲的,かつ簡便な方法でCSFの排出を促進し,加齢や神経変性疾患による脳機能障害の予防・治療につながる可能性を強く示唆します.特に,睡眠やリンパ排出の障害が関与するとされるアルツハイマー病に対する応用が期待されます.私のよく知っている麻酔科医が「リンパに流す」とつぶやきながら顔のマッサージをしている姿を長年見て来ましたが,「彼女は正しかったのか」と大変驚きました.ただマッサージの仕方は考える必要があり,マウスの「眼窩周囲,鼻腔,硬口蓋のリンパ管を通り,頸部浅層リンパ管へ」という経路を考えると,ヒトでは図3のような感じになるのではないかと思います(たぶん).強く圧迫することなく,優しくゆっくりマッサージする感じがよいと思います.
Jin H, et al. Increased CSF drainage by non-invasive manipulation of cervical lymphatics. Nature. 2025. https://doi.org/10.1038/s41586-025-09052-5

関連情報
1)Nature誌に掲載された当該論文について、大阪大学名誉教授の宮坂昌之先生も2025年6月6日のFB投稿で、解説とご自身で考案された「脳洗い体操(俗称、ブレインウオッシング体操)」を紹介されています。
***以下、同記事よりの抜粋です**
私はかねてから「脳からの老廃物排出を増やすためには、頸部のリンパ流量を上げることが大事であり、このためには、首の回転運動、ひねり運動とともに上半身の回転運動、ひねり運動が有効であるはずである」と考えて、「脳洗い体操(俗称、ブレインウオッシング体操)」をいうものを考案しています。脳髄膜から頸部にかけてのリンパ流量が上がると、脳からの老廃物排出の効率が上がるので、これらの部分(頸部、肩、上半身)を積極的に動かすことは、神経機能の改善、特に記憶力低下に対して有効な方策になり得るはず、という考え方です。
2)当該論文の「要約(Abstract)」図1です(Chromeによる和訳)。
・要約
脳の周囲のくも膜下腔にある脳脊髄液(CSF)は首のリンパ節に排出されますが、その接続と調節を特定するのは困難でした1 , 2 , 3 , 4 , 5 , 6 , 7 , 8 , 9 , 10 , 11 , 12 , 13 , 14 , 15 , 16 , 17 , 18 , 19 , 20 , 21 , 22 , 23 , 24。本研究では、 Prox1 –GFPリンパ管レポーターマウスの蛍光トレーサーを使用して、CSFがリンパ管を通って浅頸部リンパ節に流出する経路をマッピングしました。脳脊髄液は頭蓋底の髄膜にある最初のリンパ管に入り、頭蓋外の眼窩周囲リンパ管、嗅覚リンパ管、鼻咽頭リンパ管、硬口蓋リンパ管を経て、平滑筋に覆われた浅頸リンパ管を通って顎下リンパ節へと続きます。成体マウスでのトレーサー研究では、頸部への脳脊髄液流出全体のかなりの量が浅頸リンパ節に排出されることが明らかになりました。しかし、老齢マウスは鼻粘膜と硬口蓋のリンパ管が少なく、頸リンパ節への脳脊髄液流出が減少していました。老齢マウスの浅頸リンパ管では、内皮型一酸化窒素合成酵素(eNOS)をコードするNos3の内皮細胞発現が増加していましたが、eNOS タンパク質が減少し、一酸化窒素シグナル伝達に障害が見られました。力制御機械装置により健常皮膚を通して浅頸リンパ管を操作すると、老齢マウスの脳脊髄液流出が2倍になり、排出障害が矯正されました。この操作は、浅頸部リンパ管を圧迫することで髄液流出を増加させましたが、正常な自発収縮にはほとんど影響を与えませんでした。全体として、これらの知見は、髄液流出における浅頸部リンパ管の重要性と、非侵襲的な機械的刺激によって髄液排出障害を回復させる可能性を浮き彫りにしています。
・図 1: 髄膜リンパ管から頸部リンパ管およびリンパ節への脳脊髄液の排出の概要。
出典:頸部リンパ管の非侵襲的操作による髄液排出の増加
a、b図 ( a ) とフローチャート ( b ) は、髄膜リンパ管から複数のリンパ経路を通って浅頸部リンパ節と深頸部リンパ節に髄液が排出される複雑なリンパ系を示しています。 (1) 翼口蓋動脈と眼窩下動脈に沿って走る髄膜リンパ管は眼窩裂を横断して眼窩周囲リンパ管に結合し、scLV-1 を介して髄液を顎下リンパ節 (smLN) に運びます。 (2) 翼口蓋動脈、大口蓋動脈、大口蓋神経に沿って走る髄膜リンパ管の一部は大口蓋管を横断し、硬口蓋リンパ叢に結合して scLV-2 に至り、髄液を smLN に排出します。 (3) 嗅球近傍の髄膜リンパ管は篩骨板を横断し、鼻粘膜および鼻側壁のリンパ管と合流して脳脊髄液をscLV-2へ輸送し、smLNへと導く。あるいは、鼻リンパ管は切歯孔を横断して硬口蓋リンパ叢と合流し、scLV-2およびsmLNへと導く。(4) 嗅球近傍の他の髄膜リンパ管は篩骨板を横断し、鼻咽頭リンパ叢につながる鼻リンパ管と合流して脳脊髄液を内側dcLVへ輸送し、副顎下リンパ節(asmLN)または深頸リンパ節(dcLN)へと導く。 (5) 頭蓋底の髄膜リンパ管は頸静脈孔を横切り、dcLNに向かう途中で外側dcLVに合流する。(6) 耳下腺リンパ節(ptLN)は髄液の排出を受けない。解剖学上の位置は右上に示されている。A:前方、I:下方、P:後方、S:上方。

・揺らぐアミロイド仮説?―剖検脳にみるアミロイドβ除去の限界―
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年6月15日のFB投稿です**
Acta Neuropathologica誌にインパクトのある論文が掲載されています.アミロイドβ抗体であるガンテネルマブの効果を複数の剖検脳で直接検討した報告であり,ワシントン大学を中心とするグループによって行われました.この研究は,常染色体顕性遺伝性アルツハイマー病(DIAD)を対象とした臨床試験「DIAN-TU-001」によるものです.
本研究では,DIAN-TU試験に参加した患者のうち,ガンテネルマブを投与された4例,ソラネズマブを投与された4例,偽薬投与または未治療の2例の計10例の剖検脳と,対照として観察研究(治験非参加)に登録されたDIAD患者10例の脳を検討としました.具体的にはアミロイドβ(Aβ)沈着,タウ病理,ミクログリアおよびアストロサイトの活性化について,脳の10領域にわたって定量的免疫組織化学解析を行っています.
まず注目すべき結果として,ガンテネルマブの累積投与量と脳内のAβ沈着量の間に有意な負の相関を認めました(図1).すなわち,ガンテネルマブの投与量が多い患者ほど,Aβの沈着量は減少することが示されました.Aβの完全な除去には至らなかったものの,ほぼすべての領域で沈着量の減少が確認されました.以上よりAβ除去効果は用量依存的であることが初めて病理学的に実証されたことになります.つまりDIAN-TU試験は,臨床的には「認知機能低下の抑制」という主要評価項目を達成できず,治験としては失敗と結論づけられましたが,ガンテネルマブがAβを効果的に除去するという生物学的作用については,病理学的に裏付けられたと言えます.一方,ソラネズマブ投与群では,Aβ沈着量は対照群との間に有意差はなく無効でした.
つぎにAβ除去がタウ病理や神経炎症に与える影響について検討がなされました.しかしその効果はほとんどありませんでした.論文のSupplementary Figure 3では,リン酸化タウを標識するPHF1抗体を用いて評価したタウ病理の面積率は,ガンテネルマブ群と対照群の間に有意差がなかったことが示されています(図2).同様にミクログリアやアストロサイトの活性化指標(IBA1抗体,GFAP抗体)についても有意差は認めませんでした.すなわち,Aβの除去では,認知機能障害とより密接に関係する下流の病理変化―タウの蓄積や神経炎症―を改善するには不十分である可能性が示唆されます.
以上の結果は,アミロイド仮説に対する根本的な問いを提起します.すなわち「Aβを除去するだけでは,アルツハイマー病の進行を止めることはできないのではないか?」という疑問です.あるいは「より早期に,かつより強力な治療レジメで介入しなければ,病態の進行を止めることはできない」という可能性もあるかもしれません.いずれにせよ,抗アミロイドβ療法が真に「疾患修飾的」と認められるためには,Aβの除去がタウ病理や神経炎症といった下流の病態を抑制することを明確に証明する必要があると思います.
Chen CD, et al. Immunohistochemical evaluation of a trial of gantenerumab or solanezumab in dominantly inherited Alzheimer disease. Acta Neuropathol. 2025;149:57. https://doi.org/10.1007/s00401-025-02890-7

・パーキンソン病患者の認知機能障害にアルツハイマー病理も影響する(合併病理の臨床的意義)
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年6月19日のFB投稿です**
パーキンソン病(PD)における認知機能障害は,生活の質に大きな影響を与える非運動症状の一つです.また検査による客観的な認知機能障害が認められないにもかかわらず,患者本人が「もの忘れ」などの認知低下を訴える状態はParkinson’s Disease – Subjective Cognitive Decline(PD-SCD)と呼ばれ,将来的な認知機能障害の前駆状態である可能性が指摘されています.スペインから,このPD-SCD患者において,脳脊髄液中のアルツハイマー病(AD)関連バイオマーカー(Aβ42およびp-tau181)と,その後の認知機能低下との関連を明らかにすることを目的とした研究が報告されました.
対象は,ベースラインで脳脊髄液 Aβ42およびp-tau181を測定し,モントリオール認知評価(MoCA)による最大7年間の追跡が可能であったPD-SCD患者80名です.データは,Michael J. Fox財団が主導するPDの進行予測を目的とした多施設共同前向き研究PPMI(Parkinson’s Progression Markers Initiative)のものです.
さて結果ですが,興味深いことに,脳脊髄液Aβ42が低値(すなわちアルツハイマー病理の併存が示唆される状態)のPD-SCD患者は,正常値の患者に比べてMoCAスコアの経時的低下が有意に大きく(β = -0.161点/年,p = 0.007),さらに認知症への移行リスクも約5倍に上昇していました(HR = 5.2,p = 0.029).また,Aβ42低値かつp-tau181高値で「生物学的AD」と判定された患者群では,MoCAスコアの低下がさらに顕著であり(β = -0.390点/年,p < 0.001),認知症リスクも7倍以上にのぼっていました(HR = 7.7,p = 0.013).
これらの結果をもとに,著者らはPD-SCD患者を以下の3群に分類しました:
1)正常Aβ42群:認知機能は比較的安定
2)Aβ42低値群(A+T−):緩徐な認知機能低下
3)生物学的AD群(A+T+):急速かつ顕著な認知機能低下
下図に示されているように,3群間でMoCAによる認知機能の低下に明らかな差がある一方で,MDS-UPDRS part 3で評価した運動機能の進行速度に差は見られないことが分かりました.これはPD患者における認知機能低下にアルツハイマー型病理の合併が重要な意味を持つことを意味しています.以上より,PDの認知機能低下を「純粋なα-シヌクレイン病理によるもの」と捉える従来の見方に加え,一部の患者ではアルツハイマー病理の関与が認知予後を大きく左右する可能性が示唆されます.注目すべき点は,Aβ42が低値であってもp-tau181が正常(A+T−)である患者群においても,認知症への進行リスクが上昇していたことです.これは,脳脊髄液中のAβ42単独でも,PDにおける認知機能障害予測に有用であることを意味しています.
また類似の知見として,レム睡眠行動障害を伴うレビー小体病(RBD-LBD)におけるアミロイド病理の影響を検討した研究(Woo KA, et al,2024)も報告されています.これはPETによる脳アミロイド負荷が高い症例ほど,記憶や注意・実行機能の障害が顕著であったことを報告するものです.つまりレビー小体病においてαシヌクレイン病理に加えてアミロイド病理が認知機能障害を加速させることを示しており,今回紹介した報告と整合的です.
以上のように,パーキンソン病やレビー小体型認知症といったαシヌクレイノパチーにおいても,アミロイドβの病理が認知機能の予後を大きく左右する可能性があり,「合併病理」は単なる合併ではなく,臨床的にも意味を持つということです.今後,合併病理を加味したより精緻な予後予測と個別化医療の実現が必要になるものと思われます.
Rodriguez-Antiguedad J, et al. CSF Biomarker‐Based Cognitive Trajectories in Parkinson’s Disease‐Subjective Cognitive Decline. Ann Clin Transl Neurol. 2025;0:1–10. https://doi.org/10.1002/acn3.70075
Woo KA, et al. Cognitive Impact of β-Amyloid Load in the Rapid Eye Movement Sleep Behavior Disorder-Lewy Body Disease Continuum. Mov Disord. 2024 Dec;39(12):2259-2270. doi: 10.1002/mds.30031.

・医学生が見た猫の眼振の原因を探ったら猫コロナ感染症だった話
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年6月21日のFB投稿です**
臨床実習中の学生から相談を受けました.「保護猫施設でボランティアをしているが,眼振やふらつき歩行の猫を少なからず見かける」というのです.猫の話題なので私が関心を持たないはずはなく,以前ひそかに購入した獣医向け教科書「犬と猫の神経病学(https://amzn.to/45wjhS5)」を取り出し,付録のDVDをいっしょに見て,猫の眼振の診察法を確認しました.方向から水平眼振,垂直眼振,回転眼振,眼球が左右(上下)に動くスピードにより急速相と緩徐相,そして左右(上下)の揺れのスピードに差がないものを振子眼振,と確認して,まず責任病変を探ろうということで猫の臨床実習開始です(笑).
つぎは撮ってきた動画を一緒に見てカンファレンスしました.所見は失調性歩行と振子眼振で,どうも責任病変は前庭ではなく小脳らしいことが分かりました.事前に調べて猫には中耳炎・内耳炎に伴う前庭障害が多いことを知っていたので,小脳は予想外でした.
施設では「FIPという病気らしい」という話になっているとのことで文献検索するとFeline Infectious Peritonitis,つまり猫伝染性腹膜炎でした.主に施設のような多頭飼育環境で飼育されている若い猫に多くみられるそうです.
「なぜ眼振なのに腹膜炎?」と思いましたが,まずこの疾患は猫コロナウイルス(FCoV)が体内で突然変異を起こすことによって発症し,多彩な症状を呈するそうです(図1).同じコロナウイルス族ですが,猫のCOVID-19ではありません.このウイルスはもともと腸管腸管内にとどまるため,ほとんどの猫では無症状あるいは軽度の下痢を起こすにとどまります(図2のFECV).しかし,一部の猫では体内で突然変異を起こし,マクロファージへ感染・複製する能力を獲得します(図2のFIPV).施設のようなたくさん飼育する環境ではFECVの感染率が高いため,FIPV自体も多くなるようです.
ウイルスはマクロファージに乗って全身へと拡散し,FIPを発症します.腹水や胸水がたまる滲出型と,肉芽腫性病変が臓器や中枢神経に形成される非滲出型があり,後者は「肉芽腫性髄膜脳脊髄炎」をきたします.脳室周囲や脳幹,小脳,脊髄などに血管周囲性の炎症細胞浸潤,浮腫,神経組織の破壊が生じるそうです.眼振,運動失調のほか,四肢麻痺や排尿障害,頭部振戦,けいれん,意識障害などを認めるそうです.診断には脳脊髄液中のFCoV RNAのRT-PCR検出や,免疫染色によるウイルス抗原陽性細胞の確認を行います.進行性で,数週間から数か月の経過で悪化・死亡するため「FIP = 猫の不治の病」と考えられていたそうです.しかし近年,抗ウイルス薬GS-441524(レムデシビルの活性代謝物)やGC376(3CLプロテアーゼ阻害薬)などが治療効果を示しているそうです.
今回,学生とともに勉強し,猫特有のコロナウイルス感染症を知りました.YouTubeの外国の獣医さんの解説も勉強になりました(https://www.youtube.com/watch?v=7GKVNMPXjVM).猫にもコロナウイルスは大変な影響を及ぼしているのだと思いました.
Sweet AN, et al. Clinical and Molecular Relationships between COVID-19 and Feline Infectious Peritonitis (FIP). Viruses. 2022 Feb 26;14(3):481.(doi.org/10.3390/v14030481)

・新しい認知症観とは?@NHK「認知症」のトリセツ
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年6月23日のFB投稿です**
認知症をテーマにした特集が,6月19日にNHK「あしたが変わるトリセツショー」で放送されました.「認知症=能力が失われ,何もできなくなる」という多くの人が抱く思い込みに対し,「できること」に注目した新しい視点が紹介されました.「認知症になっても,できること・やりたいことがあり,自分らしく生きることができる」という考えは「新しい認知症観」と呼ばれています.番組ではその具体的な例として,認知症のある「先輩」方の声や,生活の中での工夫,社会的孤立を防ぐために周囲との関係性を大切にする取り組みが丁寧に描かれており,非常に見ごたえのある45分でした.
私自身も恩師から,「認知症患者さんの感情は病気によって失われるものではない」ことを教えられ,患者さんの怒りや困った行動には意味があると理解してから,その対応やご家族へのアドバイスの仕方が変わりました.今回紹介された視点を多くの人に知っていただくことは非常に大切なことだと思いました.
また「認知症体験ゴーグル」を用いたコーナーも印象的でした.認知症に見られる視空間認知障害が,そこまで生活に影響を及ぼすものと理解できていなかったので勉強になりました.「わたしのトリセツシート」という本人が「できること」「やりたいこと」を知る生活記録ツールの紹介も有意義でしたし, 犬と暮らす高齢者は,認知症の発症リスクが約40%低いという研究結果も納得できるものでした.
認知症に対する理解を深め,「どう支えるか」から「どう共に生きるか」へと視点を広げてくれる,意義深い番組であったと思います.見逃してしまった方もNHKプラスでまだ視聴可能ですし,25日(水) 夜に再放送もあるようです.トリセツのPDFやHPを見るだけでも分かりやすくまとまっており,きっと参考になると思います.
ホームページ
https://www.nhk.jp/…/blog/bl/pnR8azdZNB/bp/p5lPxy4ex5/
PDF
https://www.nhk.or.jp/…/toriset…/2025_ninchisho_mkks.pdf

(作成者)峯岸 瑛(みねぎし あきら)

カテゴリー
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2025年5月のニュース

今年もNPWA会員の皆さんの活動振りは多種多様です。学術ニュースは、①超高齢期における認知機能低下とアルツハイマー病では異なる認知特性の発見、②DeepMindの最新AIエージェント『AlphaEvolve』、➂下畑先生からの最新医学情報です。

1.2025年5月の活動状況
佐藤 ヒロ子さんの投稿
船橋市の中心を流れる海老川の支流の長津川。途中の福像を由縁を解説しながら長津川親水公園へ「ミニトリップ」 街歩きは大好きメンバー 今日も賑やかです。 #船橋ウォーキングソサイエティ #土曜日コース #ポールウォーキング #ノルディックウォーキング #14福像巡り #長津川親水公園 #暑熱順化

杉浦 伸郎さんの投稿
ポールウォーキング秋田大会無事終了しました。心配された雨もあがり最高のコンディションで臨むことが出来ました。これも秋田ポールウォーキングクラブの皆さんの素晴らしいチームワークの賜です。馴染みのコーチ陣も全国から駆けつけてくれ楽しいセッションとなりました。この場をお借りして関係者の皆さんコーチ陣の皆さんに心より敬意と感謝を申し上げます。来年は3daysセッションとなりそうです。美の国秋田からしばらくは目が離せませんよ〜

田村 芙美子さんの投稿
5/4 はじめての秋田。秋田ポールウォーキング大会で来ています。内容充実の素晴らしいイベントに感動しました。懇親会①まで参加して、ホテルの温泉・サウナで寛ぎました。明日は観光です。詳細は帰鎌してから。不思議なご縁やハプニングもいっぱい💦

佐藤 ヒロ子さんの投稿
秋田で学んで 歩いて 観た   3日間 楽しかった〜〜 55年振りに秋田へ行ってきました 初日は 「ポールを持って歩く会秋田大会」 に参加 薄緑の芽も初初しい千秋公園を ウォーキングしてきました。 講師3名の講義内容は直ぐに 指導現場で役立つ内容で 参加甲斐がありました 2日目は男鹿を案内して頂き  午後はディスカッション  3日目は  電車の時刻に合わせて 空き時間を市内循環バスで 車窓から秋田市内見物 その後角館に移動して散策 充実の3日間でした。 秋田の皆様 コーチの皆様 お世話になりました ありがとうございました。

田村 芙美子さんの投稿
5/7 連休明けは初夏のような好天。昨夜久々の2泊3日の旅から戻り、くたびれ果てたかと思いきや、逆に元気を貰って帰ってこれたようで 朝からテンションあがっていました。テラススタジオに私の鬼門発見!勢いあまり今日も先週に続けて事故発生。m(__)m(爆) 朝イチのもやし特集をNHK+で観てさっそく購入!

スマイルチームさんの投稿
スマイルチーム。初初夏の遠足。 #ポールウォーキング #健康普及活動 #スマイルチーム #記録 #相模原 #サーフビレッジ #相模原市南区 #遠足 #遠征 #江の島 #20250508音楽: Cutting Kiwisミュージシャン: Rizensun

田村 芙美子さんの投稿
5/8 朝からFBと取っ組み合い。お昼からは西鎌倉の貯筋クラスへ。このところ気になっているのはウォーキングの歩数だけが相変わらず一人歩きしていること。今日はしっかり中強度運動の大切さを説明・実行してきました。STEP運動や大股歩き、スクワットなどで1日の4Mets運動を見てください!と。 秋田大会からコーチ@男鹿集合写真頂いたのでUPします。「静」と「動」 スマホ充電したまま出掛けて、カメラ登場できなかったので今日の写真に代えて。

佐藤 恵さんの投稿
岩手医大の非常勤講師2年目。 慣れないスーツを着て、講義スタート!講義とはいえ、ロコモの片足立ち上がりテストや、スクワット、かかと上げなど、運動指導者が故についつい実技を入れてしまう。 体を動かすと、やっぱり皆さんイキイキしますね!

Ruri Nissatoさんの投稿
先月登った今熊山の麓の里山があまりにも素敵だったので 今日は秋川の里山歩きに出かけました。 自然の中を1人であちこち歩き回るのは何て楽しいんでしょう。 地面に腰掛けて、作ってきたお弁当を食べれば聞こえるのは鳥の囀りだけ。。。 頭の中のゴミを捨てるみたいにスッキリ😆 里山を楽しんだ後、数十年来行ってみたかった喫茶店「むべ」に とうとう❗️寄ってみた💕💕 すると💦 「どこから来たの?」「バス停まで散策路があるのよ!私近所だから案内してあげるわ!」 と、お客さん達がみんな楽しくて、ワイワイと遊歩道を案内してくださった。 熊に注意⚠️って書いてあるけどぉ😆 今日はひとり旅を楽しみたかったのに😅 どうしてこうなっちゃうの⁉️😆あはは🤣 「私の家、あそこなの、青い瓦の。今度来たら寄ってね❗️」って、バス停まで送ってくれた。 「またねーーー!」って手を振って見送ってくださり。 知らない街歩きが ふるさとになったような 想定外の日になりました😊 有り難いことです🌸

田村 芙美子さんの投稿
5/9 渋谷教室(今日は階段昇降の体験。下りはポールなしの方がいい!との感想が多かったです。不安定な方は手摺の方が安全かも) 来週はこちらでも 例(秋田)のゲームをしよう。 終了後、一年ぶりの宮下公園(広い面積でビルの屋上にあります)に行ってきました。

スマイルチームさんの投稿
2025.5.6〜10 活動記録 ☺︎活き活き中屋敷 チェアエクササイズ®︎23名 ☺︎健康体操サークルポスター作成 ☺︎PW下見鵠沼海岸 ☺︎ポールウォーキング 鵠沼海岸〜江の島15名 ☺︎スマイルチーム上溝リズムダンス自主練16名 ☺︎Dリーグ観戦&応援 ☺︎青空ポールウォーキング 8名 今年度活動日チラシ作成(包括支援センター) ☺︎ティンカーベル 舞台出演練習 #ポールウォーキング #チェアエクササイズ®︎ #江の島 #Dリーグ #健康体操 #リズムダンス

中村 理さんの投稿
佐久ポールウォーキング協会より 5/11〜母の日/PW駒場例会〜でした。 集まった70名越えの参加者の皆さん〜連休疲れもなんのその笑顔☺️☺️でのPW闊歩でした。 @遠藤夫妻AC/さいたま市〜による習ったばかりの丁寧な準備運動で始まり、大塚proのジックリ筋トレ後歩き始め、公園〜牧場と寒さの残る木陰〜暖を求め日向へと楽しい散策でした。 次回は東御市へ足を運び 八重原/明神池散策でため池〜八重原米の水田〜じゃがいも畑・・沿いをPW❗️ 自由参加〜大歓迎‼️#

校條 諭さんの投稿
読売新聞オンラインがポールウォーキング紹介
歩行の不安な人にも向いた前方着地型の方式です。4点支持原理なので姿勢よく安定的に歩けます。秦野市で普及活動に長く取り組んでいる村上政司さんが紹介しています。
ポールウォーキングは日本の整形外科医が開発しました。私は共同開発者の指導者杉浦伸郎さんから2008年頃教わりました。
2本のポールで歩くもうひとつの方法として、ダイナミックに後方に押す4点駆動で歩くノルディックウォーキングがあります。こちらはノルディック(=北欧)という言葉から想像がつくようにフィンランドから伝わってきました。
※紙の新聞には載ってません。
www.yomiuri.co.jp

佐藤 ヒロ子さんの投稿
#船橋ウォーキングソサイエティ #2本のポールを使うウォーキング  2025/5/8 ウォーキングフォームをチェック 撮影時はいつもより  綺麗に歩きます… 普段もそう歩いて欲しいな〜

田村 芙美子さんの投稿
JR渋谷駅の動線が大きく変化 将来の東西自由通路整備に向けて土台が形成中 | SHIBUYA X WATCH

遠藤 恵子さんの投稿
📸【介護予防運動教室レポート】
本日のテーマは「足首を強くして転倒予防」✨ 80代の参加者の方から「1ヶ月前に足首を捻挫して不安がある」とご相談があり、腫れに配慮しながら、足首周りの安全な運動を皆さんと一緒に行いました🦶💪 🔹つま先の上げ下げ
🔹足指グーパー運動
🔹カーフレイズ&つま先上げ
🔹椅子に触れながらの1分間片足立ち 足の感覚を高め、筋力をつけることは、転倒予防や骨粗しょう症対策にもつながります🦴🌿 「タオルやストッキングでもできる運動」も紹介させていただきました。 日々の小さな積み重ねが、10年後の健康を支えます✨
これからも安心・安全・笑顔の運動教室を続けていきます! #介護予防 #転倒予防 #足首強化 #高齢者運動 #地域健康づくり #運動指導 #ゲンキクリエイターケイコ #足指グーパー #片足立ちチャレンジ

新井 恵さんの投稿
スマイルチームポールウォーキング部。 初初夏の遠足。 レッツゴー江の島🗼🏖️ #スマイルチーム #初初夏の遠足 #ポールウォーキング #健康普及活動 #スマイルチーム #記録 #相模原 #サーフビレッジ #相模原市南区 #遠足 #遠征 #江の島 #20250508音楽: Cutting Kiwisミュージシャン: Rizensun

スマイルチームさんの投稿
市内某所 介護付き有料老人ホームでの講座。3回コースの1回目。 #スマイルチーム #ポールウォーキング講座 #ウォーキングポールでエクササイズ #地域包括支援センター #記録 #20250513

田村 芙美子さんの投稿
5/13  暑くなりました。 暑熱順化で熱中症になりにくい身体づくり!シャワーではなく入浴がお勧めとのこと。今日は15名の出席で広町緑地公園の芝生広場でポールを使ったストレッチや筋トレをたっぷり。体操だけ参加し、後半の山歩きはパスするかたが増えてきたので ゆったり体操をしました。ポールを1本にして動画で拾ったポールさばきも試してみました。歩き組は大桐を見に山を登りました。殆ど咲き終えていましたが上のほうには紫色の綺麗な花が見えました(写真忘れ)

遠藤 恵子さんの投稿
✨半年ぶりの再開✨ ステップエアロビクス(踏み台昇降)レッスン再スタート!(前期6回) 💓‪🦵下肢筋力アップ・心肺機能向上・転倒予防にも効果的な有酸素運動。 💿🎶♬.*゚音楽に合わせて楽しく、安全に体力づくり♪#踏み台昇降運動#脂肪燃焼効果期待�#ステップエアロビクス #有酸素運動 #ロコモ予防 #運動指導‬‬‬

田村 芙美子さんの投稿
5/14 あちらでもこちらでも夏日!夏日!の声。まだ5月中旬ですが 日中の暑さは夏のようです。爽やかな朝 今日も北鎌倉。テラススタジオではまず靴の裏チェック。私は外側が減ってガニ股発覚。そしてなんと!今年初めて蚊🦟に刺されました。マットのうえで山の風を感じながらウトウト。

遠藤 恵子さんの投稿
【足裏健康講座】 ~セラピーの視点で整え、運動の視点で動かす~ イレギュラーなお仕事無事終了! 午後は集まりにくいと聞いておりましたがなんと!20名の方にご参加いただきました!! 終始賑やかに質問が飛び交い大変有意義な時間になりました。 代表の方に「とてもお忙しい人気の先生にやっと講座をお願いすることができました!!」と紹介されたら張り切るしかない😆 ボールを使ったフットケアがメインでしたがリクエストにお応えして手を使った足裏ケア方法も少しですがご紹介しました!! 🟢ボールを使った足裏ケア 足裏全体をコロコロ刺激 テニスボールやゴルフボールでも代用出来ますが 樹脂ボールを足裏に置き、親指側から小指側までまんべんなく前後に転がします。これにより、足のタテのアーチをケアできます。 足指でボールをつかむトレーニング 直径2~3cmのゴムボールを足指で挟んで持ち上げ、5秒キープします。これを3回繰り返すことで、足指の筋力を鍛え、外反母趾の改善や歩行機能の向上につながります。 足裏全体のマッサージ 土踏まず、中央、外側など、足裏全体でボールを転がしてマッサージします。足裏には多くのツボ(今回は代表的なツボ、湧泉・足心・失眠)があり、転がすだけで良い刺激になります。むくみ対策にもおすすめです。 ✋ 手を使った足裏ケア 足指の間を広げるマッサージ 親指と人差し指の間から小指に向かって、指の間を広げるようにマッサージします。これにより、足指の柔軟性が向上し、足裏の筋肉もほぐれます。 足裏のアーチを刺激するマッサージ 足指のつけ根あたりを手でつかむようにして、足裏の中足骨周辺の筋肉をほぐします。これにより、理想的な足裏のアーチを形成する助けになります。 足裏全体のマッサージ 親指で足裏全体を押しながら、硬い部分を重点的にほぐします。特に親指の付け根からかかとまでのラインを意識して刺激すると効果的です。 足指グーパーを5回繰り返す。 足指が床を捉えて歩けるようになるので転倒予防、バランス力向上、歩行能力向上に繋がります! これらのケア方法は、日常生活の中で簡単に取り入れることができます。 足は健康のバロメーター!! 足はからだを支える土台!! このケアで血行がよくなったり、関節が軽くなったりしたら、それは“足から全身がつながっている証拠” 足元から全身が変わる感覚を体験していただき 笑顔あふれる時間になりました。 #フィットネスインストラクター #ゲンキクリエイターケイコ #足から健康 #足はからだを支える土台 #足は健康のバロメーター #フットセラピスト #セラピーの視点で整え #運動の視点で動かす

佐藤 恵さんの投稿
本日、岩手医大の授業で「エアロビクス」を藤野恵美先生と一緒にリードさせていただきました! 20年ぶりぐらいにハイインパクトで走りました! 走り始めたとたん、学生たちはイキイキしてきて、やっぱ若いわぁ〜、と。楽しかった!の声をいただき、本望です✨

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【インターバル速歩】 2025/5/15 本家本元の信州大学の指導を受ける  チャンスが飛び込んで来ました! 知りたい! やってみたい! 素直に心に従って軽井沢 に行って来ました! これが正当【インターバル速歩】 アプリをダウンロード 9分間の体力測定 そこから15分間のトレーニング開始! いい汗と心地よい疲労感に包まれます。 結果が出てビックリです。 6分の速歩、実質目標ライン達したのは半分の3分きり! アンドロイドは検知するのが 鈍いのもあるとの事でした…  MCI改善・暑熱順化・中之条研究 パワーウォーキング 元になるのは歩く姿勢と運動強度です。 30分のインターバル速歩を生活に取り入れる実践価値は高いと思いました。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【その骨盤底筋群トレーニング   効果があるの?】 「秋田ポールで歩く会秋田大会」   からのご縁で軽井沢町の 「インターバル速歩」  そして佐久平での 「骨盤底筋群トレーニング効果が超音波で見える!」に繋がりました‼️   お声かけ頂き心が動くままに    素直に従った結果が  貴重な体験へと流れました 超音波画像でリアルに効果が   確認できました! あまり効果がないと思っていた 簡単な方が実際には効果がありました!! 「ふなばしシルバーリハビリ体操」   骨盤底筋群筋トレの指導にも   自信を持って臨めます。

田村 芙美子さんの投稿
5/16 渋谷区元気すこやか事業PW本年度第2期募集が始まりました。第1期はあと2回。ポールは転ばぬ先の杖として安心ですが、だからといってT字杖のように体重をかけて頼りすぎないようにお話しました。いつかポールなしでもバランス・姿勢良く安全に歩けるように。 お昼からは横浜で健康生きがいつくりPWメンバーと会食。崎陽軒本店個室でイタリアン🇮🇹 シウマイ弁当しか知らなかったのでイタリアンとホテル並みのサービスにたまげました😍⤴⤴ 先日の読売新聞全国紙PWの記事は反響が大きかったそうです。NWから変更する高齢者がじわじわ増えている模様。

遠藤 恵子さんの投稿
🌈アクティブシニアクラス🌈 
介護予防というより、“もっと動きたい”元気なシニア世代へ。 基本は立位で行う運動。
・リズムにのって楽しく動く有酸素運動(エアロビクスやステップ運動)
・無理なく筋力をつけるトレーニング
・体を整えるストレッチ 🕒90分のプログラムで、しなやかで活動的な毎日をサポートします💃🕺✨ それにしても 今日も蒸し暑くて汗だくでした‪💦‬ 皆さん、トレーニングの時は ヒィーっと言う表情されますが終わったあとはスッキリ、ニッコリ笑顔で無事終了🫡 
#アクティブシニア #健康づくり #エアロビクス #ステップ運動 #シニアフィットネス‬‬

佐藤 ヒロ子さんの投稿
#船橋ウォーキングソサイエティ 本日の土曜海老川定例会は雨天中止です。  5月12日の #法典シニアポールウォーキング定例会 の様子をお知らせします。  【#ポールウォーキングはMCI改善に効果がある】 #MCIとは?  #ポールウォーキングでMCI該当者が減った それらをパネルで説明 #しっかり歩き #脳トレエクササイズ を実践しまし。 #認知症予防に毎回歩幅測定 船橋ウォーキング・ソサイエティ はいつまでも活き活き元気に 生活を送りたいと願う人を応援 しています。

柳澤 光宏さんの投稿
シナノ工場祭、雨の中700名超える皆さんにお越しいただきました! みんなお疲れ様でした(⁠^⁠^⁠)

森川 まことさんの投稿
本日は水元公園、菖蒲祭り1週間前でした。 まだ、ポツリとしか咲いてませんでしたが、風が心地よく吹いて気持ちよく歩きました。

田村 芙美子さんの投稿
5/18 🗻今日は国際ノルディックウォーキングディだったのですね。そうとは知らず 普段ポールウォーキングをしている私が ピピピと天の声を受け、珍しくノルディックポールを持って青木ケ原樹海ツアーに参加してきました。雨予報の上朝から新富士駅は霧が立ち込めていたのが 徐々に晴れ渡り 諦めていた富士山がこんな風にくっきり現れました。次回は反対側から仰ぐツアーをお願いしました。 次の噴火で富士山は二つに割れるかも・・・との話。 樹海、風穴の写真は後程。

新地 昌子さんの投稿
〜茨城の元気を応援するポールウォーキング〜 今日は笠間稲荷神社を散策ウォークです。ふるさと案内人でもある神田コーチのガイドのおかげで、みんなの慣れ親しんだお稲荷さんが、より自慢できる場所になりました。坂本九ちゃんの結婚式を生で見た!そんな話で盛り上がる楽しいポールウォーキングの時間でした😊さー、次はどこ案内してもらおうかな

とちぎポールウォーキング会さんの投稿
18日宇都宮市サン・アビリティーズでのUDe-スポーツ教室の様子。一人でのモグラたたきゲームやポールで支えての足踏みもぐら叩きゲームとポールで支えての徒競走を行いました。

台灣健走杖運動推廣協會さんの投稿
新手使用健走杖|入門篇指南 🌿

佐藤 ヒロ子さんの投稿
みんな 一緒!   皆バラバラ!    2025/5/20 #船橋ウォーキングソサイエティ #美姿勢ウォーキング #暑熱順化 #ハァハァ息を弾む中強度運動 希望する会員に    「#インターバル速歩トレーニング」 やってみるから歩く〜? 参加者全員が15分間トライ   3分ゆっくり   3分速く   3分ゆっくり   3分速く   3分ゆっくり スタート一緒!  てんでバラバラで ゴールの時間も一緒 出来そうな所でいいよ   仲間で歩くは     それがいいよね

田村 芙美子さんの投稿
5/21 江の島片瀬海岸ポールウォーキング 腰越組 暑くなると海岸は歩けなくなるので 江の島水族館横の湘南海岸公園でストレッチ、筋トレをして自分のペースで決められた時間まで歩きました。今年一番の暑さという予報でしたが、やや強めの潮風が気持ち良く 富士山も烏帽子岩(姥島)も見えませんでしたが、広い海に気持ちが大きく膨らみ鳶のように飛べそうな気分になりました。

長谷川 弘道さんの投稿
からだのチカラ、こころのミライ!|長谷川弘道

校條 諭さんの投稿
屋上庭園にトマトとバジルを植えました。 神田錦町にあるちよだプラットフォームスクウェアの屋上で行われている「ちよぷらアグリ」に今年も参加、今日は講習と植え付けでした。 一昨年のトウモロコシは猛暑のため出来がいまひとつでしたが、昨年のミニトマトはおいしくできました。そして、今年は中玉トマトとバジルです。 学んだことを生かして、自宅でもやろうと思います。 ※ちよだプラットフォームスクウェアはベンチャーや起業家、NPOなどのシェアオフィス。NPO法人みんなの元気学校としてお世話になっています。

田村 芙美子さんの投稿
5/22 テレジア包括支援センタのAさんが、待ちに待った体組成計2と、握力計2種、デジタル身長計を持ってきてくださいました。全身と両腕、両脚の筋肉率まで計測できるのにはびっくり。とりあえずは次回より定期的に毎回全身計測から始めます。

台灣健走杖運動推廣協會さんの投稿
很快的 #健走杖快閃第7閃來了 #台灣健走杖運動推廣協會 #彩虹眷村 #嶺東科技大學

スマイルチームさんの投稿
2025.5.19〜24 活動記録 ☺︎スマイルチーム光が丘 チェア体操21名 ☺︎上鶴間包括支援センター主催 ポールウォーキング教室参加10名スタッフ4名 福祉用具の業者3社の担当者がポールのカタログ等を持ってきて下さいました ☺︎健康体操 9名 ☺︎青少年部ブロック研修(欠席) ☺︎スマイルチーム上溝 リズムダンス22名 ☺︎リズムダンスサロン 17名 ☺︎上溝包括支援センター担当職員と今年度打合せ ☺︎星ヶ丘ポールウォーキング 6名 ☺︎相模原市文化協会総会

中村 理さんの投稿
佐久ポールウォーキング協会より〜 大雨も無事上がり〜 〜八重原台地〜青空の下のポールウォーキングでした。明神池の周りをロングとショートの2班に分かれて悠々散策❗️ 終了後は、皆さん其々池傍の♨️湯浴みやカフェでのランチ等楽しんで帰られた様でした〜‼️

新地 昌子さんの投稿
見上げれば青空 振り向けば静かな湖面 今日のポールウォーキングは東御市八重原の明神池! 東御市って実は食が豊かな土地です。 ぶどう、ワイン、胡桃、お米、じゃがいも、とうもろこし、こだわりを持って作られるハム、ソーセージ、豆腐、国産小麦のパン、そしてチーズなどなど。 東御びいきの私としてはついつい語りが熱くなります😊 あ、奥本さんのジャムは最高です🩷 あと、開花亭の焼きそば合い盛りも大好物です。

スマイルチームさんの投稿
ポールウォーキング講座3回コース3回目。市内某所高級リハビリ老人ホームのオープンスペースをお借りしての【ポールウォーキング講座】。リハビリウォーキングメインの方も多かったので,その辺りを重視し講座を行いました。皆さんに楽しんでいただき,ポールの良さを十分に伝えられた講座でした。 #スマイルチーム # 地域包括支援センター #ポールウォーキング #相模原市 #リハビリホーム

田村 芙美子さんの投稿
5/28 昨日までのどんよりしたお天気から爽やかな青空に! コアフィットや筋トレ・コグニサイズのあと 前々からお約束の月末茶話会。本日はメンバーの裏千家師匠による本格的野点です。 生菓子とお干菓子でニ服頂きました。鶯の囀ずり、心地よい風に吹かれながら素敵な時間でした。

 

来月以降の開催
長岡智津子さんの投稿
写真1件

遠藤 恵子さんの投稿
【ポールウォーキングベーシックコーチ資格取得4HRセミナー開催のお知らせ】 詳細、お申し込みお問い合わせは【日本ポールウォーキング協会公式ホームページ/資格取得セミナー】をご覧ください!! ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

台灣健走杖運動推廣協會さんの投稿
【2025森心健康運動解方】大安森林公園森林療癒免費體驗課程

 

2.PW関連学術ニュース
2-1)超高齢期における認知機能低下とアルツハイマー病で異なる認知特性を発見-大規模な百寿者の全ゲノム関連解析でわかった分子メカニズムの違い

以下、当該論文に対する慶応大学医学部の2025年4月24日付のプレスリリースです。

要約
慶應義塾大学医学部内科学教室(神経)の西本祥仁専任講師、同百寿総合研究センターの新井康通教授、同大学再生医療リサーチセンターの岡野栄之教授、新潟大学脳研究所の池内 健教授らの研究チームは、百寿者を対象とした共同研究によって、加齢にともなう認知機能低下とアルツハイマー病との臨床学的な相違点を明らかにしました。さらにアルツハイマー病でアミロイド蓄積に関連するアポE遺伝子が主要なリスクとして知られていた事に対して、加齢にともなう認知機能低下ではシナプス(神経細胞同士のつながり)の維持に関わる遺伝子が関連していることを発見しました。

日本は世界に先がけて超高齢社会を迎えています。中でも認知症の患者をどのようにサポートしていくか、治療と介護の観点から社会で取り組むべき大きな課題となっています。長寿大国日本には9万人を超える100歳以上の方(百寿者)がおられ、健康長寿のヒントを我々に教えてくれています。慶應義塾大学医学部百寿総合研究センターでは30年以上にわたって百寿者研究を継続しており、世界でも注目されています。

百寿者の方にももの忘れはありますが、重度のアルツハイマー病になる割合が少ないこと、アルツハイマー病の危険因子であるアポE遺伝子4型を持つ割合も少ないことが、同センターの研究によっても明らかにされていました。本研究はこれまでに訪問調査にご参加いただいた1,017名の百寿者の中で、認知機能の詳細な評価と全ゲノムの遺伝子解析に協力して下さった638名を対象として、認知機能の特性を詳しく調査し、391名のアルツハイマー病患者と認知機能の特性を比較しました。その結果、アルツハイマー病の患者が苦手とするMMSE(ミニメンタルステート検査)での「3段階指示の実行機能」が、百寿者では保たれていることを発見しました。さらに、ゲノムワイド関連解析により、この百寿者の認知機能の特性には、シナプスの維持にとって重要なPTPRT(protein tyrosine phosphatase receptor T)遺伝子が関わっていることを明らかにしました。

今回の研究成果は、MMSEを日常的に用いる認知症の臨床現場で、アルツハイマー病と加齢にともなう認知機能低下を見分ける新たな手法として活用され、超高齢社会の健康長寿に寄与することが期待されます。また加齢にともなう認知機能低下の病態の解明につながることが期待されます。本研究成果は2025年4月15日(米国東部時間)に米国国立老化研究所(NIA)の公式誌である Alzheimer’s & Dementia誌に掲載されました。

1. 研究の背景と概要
全世界で認知症の患者数は2050年までに1億5千万人を超えると推測されています。なかでもアルツハイマー病は認知症の代表的疾患として知られており、近年は新たな治療法の出現とともに認知症診療の姿も大きく変わりつつあります。アルツハイマー病ではアミロイドベータ(β)が重なり合って脳の神経細胞のまわりに溜まることで細胞死を引き起こしており、遺伝学的にアポE遺伝子の型がアルツハイマー病になる確率に強く影響することも知られています。 また一方で、この数十年で世界の平均寿命は延び続けており、22世紀には100歳以上の方(百寿者)が世界で2,500 万人以上になると予測されています。加齢(エイジング)は認知機能低下の最も重要な危険因子であり、百寿者も例外ではありません。世界中の4,427人の約100歳の方を対象とした調査では、男性の58%、女性の65%が認知機能に何らかの障害を有していましたが、重度の認知機能障害に分類される方は百寿者では4分の1にとどまります。これまでの報告から百寿者の脳内ではアミロイドβが蓄積しにくい、つまりアルツハイマー病になりにくい体質の方が100歳に到達しやすいことが示されてきました。 そのため百寿者の認知機能の研究は、アルツハイマー病をはじめとした認知症への抵抗性(レジリエンス)のメカニズム解明の鍵を握る研究として世界で注目されてきましたが、そこには大きな壁がありました。もともと百寿者の母数が少ないこと(健康長寿の日本人でも総人口1,600人に1人の割合)、病院や研究施設に集まって認知機能テストや頭部MRIなどの画像検査を受けて頂くことが体力的に難しいこと、などの問題があったのです。

2. 研究の成果と今後の展望
今回、本研究では、1,017名の百寿者の方に訪問調査を繰り返す中でご協力頂き、そのうち研究条件を満たした638名の百寿者の認知機能を検討しました。この中には、105~109歳の方が366名、110 歳以上のスーパーセンテナリアンと称される方も24名含まれます。これは過去の世界中の研究に類をみない超高齢者を対象とした大規模研究でした。また、百寿者とアルツハイマー病患者との間で認知機能を臨床学的に比較し、遺伝学的に解析した初めての研究でもありました。 認知機能を詳細に解析した結果、加齢にともなう認知機能低下は、臨床症状においても、遺伝学的見地においてもアルツハイマー病とは異なっていることが明らかになりました。とくにアルツハイマー病で苦手とされる項目の1つ「口頭での 3 段階指示の遂行(Q8)」の能力が百寿者では維持されやすいことが、臨床的な特徴として示されました(図 1)。Q8 はもの忘れ外来で汎用されているMMSE(ミニメンタルステート検査)というテストの中で簡易に判断できるポイントです。これらの知見は、今後の認知症外来の現場で、アルツハイマー病と加齢にともなう認知機能低下を見分ける手段の1つとして活用されることが期待されます。 さらに今回の研究では全ゲノム解析技術を用いることで、百寿者における Q8 の能力維持が、どのような遺伝情報に関わっているのかを解析しました。その結果、百寿者のQ8の能力維持には、神経間の情報伝達を行う「シナプス」といわれる部分を調整する分子の遺伝情報が関わっていることが明らかとなり、アルツハイマー病とは独立した分子メカニズムが加齢にともなう認知機能低下に関わっている可能性が示されました。今回の発見が、加齢にともなう認知機能低下をくい止めたり、予防したりするための治療に将来的につながることも期待されます。

<図1>百寿者における口頭での3段階指示の遂行(Q8)の能力の維持
アルツハイマー病患者でQ8スコアが低下していくのに対し、百寿者ではQ8スコアが後期まで保たれる(灰色: 95%信頼区間)。Q8:右手にこの紙を持ってください、それを半分に折りたたんでください、それを床に置いてくださいという一連の指示に従えるかをみる検査。MMSE(ミニメンタルステート検査)の中の1項目
=>(注)『図1』は、同論文『図2』中の『図E』です。

3. 特記事項
本研究は、厚生労働省 長寿科学総合研究事業、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)医療研究開発革新基盤創成事業「産医連携拠点による新たな認知症の創薬標的創出」, 臨床ゲノム情報統合データベース整備事業「認知症臨床ゲノム情報データベース構築に関する開発研究」, 認知症研究開発事業, 長寿・障害総合研究事業「網羅的ゲノム解析とインフォマティクス統合解析による認知症の新規病態解析」, 認知症研究開発事業「認知症疾患コホートを活用したゲノム統合解析による認知症層別化と脳内病態メカニズムの解明」, 医療分野国際科学技術共同研究開発推進事業「Biological signatures of cardiovascular, musculoskeletal and cognitive ageing in the very old(心血管系、骨格筋系、および認知機能の老化に関わる分子バイオマーカーの国際共同開発)」、JSPS科研費JP15KT0009, JP18H03055, JP20K20409, JP20K07792, JP21K07281, JP23H03337、国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST)リサーチコンプレックス事業(JP15667051)、地方独立行政法人 神奈川県立産業技術総合研究所(KISTEC)、慶應グローバルリサーチインスティテュート(KGRI)の支援によって行われました。

4.論文
英文タイトル:Distinct patterns of cognitive traits in extreme old age and Alzheimer’s disease
タイトル和訳:超高齢者とアルツハイマー病における認知特性の相違について
著者名:西本祥仁、佐々木貴史、阿部由紀子、原 範和、宮下哲典、小西海香、江口洋子、伊東大介、広瀬信義、三村 将、J-ADNI研究グループ、池内 健、岡野栄之、 新井康通
掲載誌:Alzheimer’s & Dementia(オンライン版)
DOI:10.1002/alz.70155 3 / 5

【用語解説】
(注1) アルツハイマー病: 最も代表的な認知症疾患です。アルツハイマー病の患者の脳では、アミロイドβという物質が蓄積することが知られており、2023 年 12 月からレカネマブ、2024 年 11 月からドナネマブというアミロイドβの蓄積を軽減するための治療薬が使われ始めました。
(注2) 百寿者(センテナリアン): 100歳以上の方を百寿者と呼びます。とくに105歳以上の方はセミスーパーセンテナリアン(百寿者の12人に1人)、110 歳以上の方はスーパーセンテナリアン(百寿者の550人に1人)と呼ばれます。単に長生きされているというだけでなく、多くのスーパーセンテナリアンは100歳時点でも自立した生活を営まれていた方がほとんどです。2024年12月時点での国勢調査報告では、100歳以上の方は我が国で約9万人(うち女性は7万9千人)おられます。
(注3) MMSE(ミニメンタルステート検査): もの忘れ外来でも最もよく用いられている認知機能レベルを測る検査の一つです。11 項目30点満点で構成され、記憶力だけでなく、見当識や言語性認知、視覚・聴覚・読字による理解と実行能力、復唱、流暢性や計算能力、など複合的な認知項目の障害の概要を短時間に判断したいときに使います。
(注4) 全ゲノム解析: 遺伝子が存在する場所以外にも、その遺伝子を調節している周りの遺伝情報も含めて、1人1人のほぼすべての遺伝情報を解析する方法です。次世代シークエンサーが出現したあとも技術の進歩がめざましく、症状や病気の原因にかかわるゲノム上の異常を見つけたり、将来病気になる遺伝学的リスクを深く速く計算したりできるようになりました。
(注5) ゲノムワイド関連解析:全ゲノムで得られた情報をもとに、特定の症状や体質の違い に関連する遺伝情報がどこにあるのか、統計学的に見つけ出す解析方法です。
(注6) シナプス: 神経がとなりの神経あるいは別の細胞に情報を伝えるための線維の末端に存 在します。化学物質や電気の伝達によって次の細胞に信号を伝えており、シナプスが強まったり弱まったりすることが(可塑かそ性をもつことが)記憶や学習において重要であることが知られています。

***以下の図は、同論文の『図2』です***
百歳以上の高齢者とアルツハイマー病(AD)患者のMMSEサブスケールスコアの比較。(A) サブスケールに欠陥のない531人の百歳以上の高齢者のMMSE合計スコアは、各診察時のAPOE ε4の有無に基づいて算出された。100歳を超える高齢者においては、診察時の年齢とMMSE合計スコアの間に負の相関が認められた。R 2係数は、 APOE ε4の有無でそれぞれ0.026と0.153であった。灰色の領域は95%信頼区間(CI)を表す。調整済みR 2値はlm関数を用いて示されている。
(B) 極度の老化におけるAPOE ε4の有無によるMMSE合計スコアの差。 MMSE合計得点は、G1で17.3 ± 6.3と14.4 ± 6.6、G2で12.3 ± 6.3と11.9 ± 4.5、G3で7.6 ± 6.2と15であった(平均±標準偏差;110歳以上の百寿者(G3)のうち1名はAPOE ε4であった)。J-ADNI-新潟コホートにおける538名の百寿者に対するMMSE合計得点の調整後、 APOE ε4(-)AD群とAPOE ε4(+)AD群のMMSE合計得点はそれぞれ14.0 ± 3.4と13.8 ± 3.6であった。群G1:100~104歳、G2:105~109歳、G3:110歳以上。統計的有意差はウィルコクソンの符号順位検定を用いて評価した。
(C)(左)538人の百寿者と184人のAD患者(J-ADNI-新潟、65歳以上)におけるMMSEサブスケールの得点率(上)と満点を取った人の比率(下)。グループG1:100〜104歳、G2:105〜109歳、G3:110歳以上。QXは、各MMSE_QXの得点と満点の比率を表す。たとえば、MMSE_Q1の得点5は、Q1軸上で1.00としてプロットされた。(右)538人の百寿者と49人の調整済みAD患者(J-ADNI-新潟)におけるMMSEサブスケールの得点率(上)と満点を取った人の比率(下)。 MMSEスコアが5〜17(平均13.9)のAD患者49名のMMSE合計スコアを、100歳以上の高齢者538名(MMSEスコア1〜30、平均14.0)のMMSE合計スコアに調整した。グループG1:100〜104歳、G2:105〜109歳、G3:110歳以上。
(D)100歳以上の高齢者とAD患者184名(J-ADNI-新潟)の各合計MMSE層でのMMSE_Q8スコア(0、1、2、3)の割合。ADはMMSE合計スコア≤23と定義されたため、合計MMSE層9と10にはAD患者は含まれなかった。
(E)J-ADNIと慶応義塾大学病院の100歳以上の高齢者とAD群では、MMSE_Q8スコアの低下が異なっていた。 MMSE_Q8スコアは、百歳以上の高齢者と比較して、AD群ではMMSE総スコアの低下に伴って早期に低下した。
(F)および(G)MMSE_Q8スコアの低下率は、百歳以上の高齢者(n = 26(G1)、28(G2)、および1(G3))とAD群(n = 100)で異なっていた。= 81)。MMSE_Q8スコアは、百歳以上高齢者群とアルツハイマー病群(慶応義塾大学病院)でそれぞれ-0.04 ± 0.74/年と-0.26 ± 0.75/年であった(p = 0.042)。灰色の領域は95%信頼区間を表す。略語:CI:信頼区間;J-ADNI:日本アルツハイマー病神経画像診断イニシアチブ;MMSE:ミニメンタルステート検査;NA:該当なし。

 

2-2)『AlphaEvolve』は、AIが自らアルゴリズムを発見、進化させる
DeepMindは、AIが自らアルゴリズムを発見、進化させる『AlphaEvolve:高度なアルゴリズムを設計するための Gemini 搭載コーディングエージェント』を2025年5月14日に発表しました(著者:AlphaEvolveチーム)。

**以下、同発表文からの抜粋です**
新しいAIエージェントは、大規模言語モデルの創造性と自動評価者を組み合わせることで、数学とコンピューティングの実用的なアプリケーションのためのアルゴリズムを進化させます。

大規模言語モデル(LLM)は驚くほど汎用性が高く、文書の要約、コード生成、さらには新しいアイデアのブレインストーミングまで行えます。そして今、私たちはこれらの機能を拡張し、数学と現代コンピューティングにおける基礎的かつ非常に複雑な問題にも対応できるようになりました。

本日、大規模言語モデルを活用した進化型コーディングエージェント「AlphaEvolve」を発表します。これは、汎用アルゴリズムの発見と最適化を目的としています。

AlphaEvolveは、 Geminiモデルの創造的な問題解決能力と、回答を検証する自動評価機能を組み合わせ、進化的フレームワークを用いて最も有望なアイデアを改良します。

AlphaEvolveは、Googleのデータセンター、チップ設計、そしてAIトレーニングプロセスの効率性を向上させました。これには、AlphaEvolve自体の基盤となる大規模言語モデルのトレーニングも含まれます。また、行列乗算アルゴリズムの高速化や未解決数学問題への新たな解の発見にも貢献し、多くの分野への応用に大きな可能性を示しています(以下、続く)。
・詳細についてはホワイトペーパーをご覧ください。

***
発表文
https://deepmind.google/discover/blog/alphaevolve-a-gemini-powered-coding-agent-for-designing-advanced-algorithms/

ホワイトペーパー
https://storage.googleapis.com/deepmind-media/DeepMind.com/Blog/alphaevolve-a-gemini-powered-coding-agent-for-designing-advanced-algorithms/AlphaEvolve.pdf

関連情報
1)本発表についてのニュース記事がNature(15 May 2025)に掲載されています。
DeepMind unveils ‘spectacular’ general-purpose science AI
System improves chip designs and tackles unsolved maths problems, but has not been rolled out to researchers outside the company.
By Elizabeth Gibney
https://www.nature.com/articles/d41586-025-01523-z?utm_source=Live+Audience&utm_campaign=722926e35b-nature-briefing-daily-20250515&utm_medium=email&utm_term=0_b27a691814-722926e35b-51850632
(和訳)
ディープマインドが「驚異的な」汎用科学AIを発表
このシステムはチップ設計を改善し、未解決の数学の問題に取り組んでいますが、社外の研究者には公開されていません。
著者:エリザベス・ギブニー

2)DeepMindが開発したAI、『AlphaMissense』と『AlphaFold』については2023年10月のニュース、『AlphaFold 3 』については2024年5月のニュースで取り上げています。

 

2-3)岐阜大学医学部下畑先生からの最新医学情報(2025年5月)
・女性はなぜアルツハイマー病で重症化しやすいのか? ―性差医療の必要性―
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年5月3日FB投稿です**
アルツハイマー病(AD)は女性に多く,また病態の進行が速い傾向にあることが知られています.日本人においても女性に多く,認知機能低下の進行も女性で速い傾向が報告されています.久山町研究などの疫学データにより,この性差は単に寿命の長さによるものではなく,生物学的な違いが関与している可能性が指摘されています.また,APOE遺伝子ε4保有による発症リスクは女性でより高いことも知られています.最近,報告された欧米の2つの研究は,ADの性差の根底に「神経炎症・自然免疫応答の性差」が関与していることを示しています.
1つ目の研究は米国Stony Brook大学からのもので,死後脳を用いて,部位ごとの神経炎症の性差を検討しました.海馬,嗅内皮質,および頭頂葉皮質における神経炎症マーカーTSPOの結合密度を定量的オートラジオグラフィーで測定し,さらに炎症性miRNA(miR-146a,miR-34a,miR-125b,miR-155-5p)の発現を定量的PCRで評価しています.その結果,AD女性ではCA1や海馬支脚などの海馬領域においてTSPOの結合が顕著に高く(=神経炎症が強く;図1),さらにTSPOとタウ病理との間に有意な正の相関が認められました.加えて,炎症性miRNAの発現もAD女性でのみ増加しており,性特異的な神経炎症のエピジェネティック制御が示唆されました.
2つ目の研究はノルウェーのオスロ大学病院などによる研究で,285名のコホートを対象に,血漿および脳脊髄液中の9種類の自然免疫マーカーを測定し,性差やアミロイド病理との関連を検討しました.この結果,アミロイド陽性者(A+)の中でも特に軽度認知障害(MCI)段階において,女性はサイトカインMCP-1とIL-6の値が男性よりも有意に低く,またsTREM2(ミクログリア活性化の指標)やclusterin(補体抑制や炎症調節に関わるタンパク質)と神経変性マーカー(タウ,NfL)との相関が男性より強いことが明らかになりました(図2).一見すると炎症性サイトカインが低いことは良い徴候で,1つ目の論文と矛盾しているようにも思えますが,そう単純ではありません.MCP-1やIL-6は炎症の惹起だけでなく,アミロイドβの除去や神経保護にも関与します.つまり,これらのサイトカインが低値であることは,加齢性変化に対して必要な免疫応答が発動せず,防御機構がうまく働いていない可能性を意味します.この結果,女性では神経変性の進行が加速されると推測しています.
2つの研究はアプローチこそ異なりますが,いずれも「女性ではADの前段階から免疫応答や炎症反応に変調が生じ,それが病態進行を促進する」ことを示しています.今後,ADの予防や治療,診断バイオマーカーの解釈において,性差を考慮することが必要と考えられました.臨床試験の設計や集団解析においても,性差を考えることが求められると思います.つまり性差に注目することが,ADの病態の理解や個別化医療の実現に必要になるものと考えられます.
1. Acosta‐Martínez, M. et al. Sex- and region-dependent neuroinflammation in Alzheimer’s disease. Alzheimer’s & Dementia, 2025;21:e14603. DOI: https://doi.org/10.1002/alz.14603
2. Knudtzon, L. et al. Sexual dimorphisms in innate immune activation markers in predementia Alzheimer’s disease. Brain Communications, 2025. DOI: https://doi.org/10.1093/braincomms/fcaf161

・典型的な臨床3徴と画像所見を認めても,必ずしも特発性正常圧水頭症とは言えない!
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年5月5日FB投稿です**
★gooブログのサービス終了に伴い,Hatena Blogに引っ越しをしました(https://pkcdelta.hatenablog.com/).gooブログにアクセスいただくと,引っ越し先に自動で移動します.gooブログでは,ブログ開設から20年(7512日)お世話になりました.1387記事を執筆し,トータル閲覧数1178万1128PV,トータル訪問数551万3039回とのことです.本当に多くの方々にご覧いただき,どうもありがとうございました.今後ともどうぞ宜しくお願いいたします.
★さて引っ越し第一弾は,特発性正常圧水頭症(iNPH)です.これは歩行障害・認知機能障害・尿失禁からなる臨床3徴と,画像上のEvans indexの上昇やDESH(Disproportionately Enlarged Subarachnoid-space Hydrocephalus)と呼ばれる特異的な脳脊髄液貯留パターンを示す疾患です(図).
iNPHはシャント術(脳室短絡術)が著効する可能性があることから,正確な診断が求められます.しかしながら,iNPHと類似した症候や画像所見を呈する神経変性疾患も存在し,診断を誤ることで不要な手術に至ることや,効果があっても一時的であることがあります.当科でもこの問題を重視し,とくに進行性核上性麻痺(PSP)とiNPHの合併についての検討を行っています.山原らは少数例の後方視的検討ですが,「PSPとiNPHの合併例はPSP-RS(リチャードソン症候群)が多く,シャント術の効果予測において脳血流SPECTが有効である可能性」を示しました(文献1).現在,複数の施設にご協力をいただき,適切な治療に関する前方視的研究を進めています.
さてNeurol Clin Pract誌に,米国Mayo Clinicの古賀俊輔先生らの研究グループから,剖検により病理学的に確定診断したPSPおよびレビー小体病(LBD)を対象に,MRIでiNPH様の画像所見がどの程度存在するかを後方視的に検討した研究が報告されました(文献2).対象は,Mayo Clinic脳バンクに登録された剖検例のうち,アルツハイマー病や水頭症の原因となる疾患(髄膜炎や脳腫瘍など)の既往歴を除外したPSP 101例とLBD 89例の計190例です(平均年齢は76.8歳で,男性が約7割).
結果として,DESHはPSPでは3%(3/101例),LBDでは15%(13/89例)に認められ,LBDで有意に高頻度でした(p=0.004).一方,高Evans index(>0.30)の頻度はPSPで36%(36/101例),LBDで36%(32/89例)とほぼ同等でした.また全190例をまとめた検討で,iNPHの臨床3徴をすべて有していた患者群では,DESHや高Evans indexの頻度が有意に高いことも明らかとなりました(DESH:オッズ比6.4,p=0.007;高Evans index:オッズ比2.1,p=0.040).以上より,DESHや高Evans indexといったiNPHに特徴的な画像所見が,病理学的に診断を確定したPSPやLBDでも一定の頻度で認めることが証明されました.つまり画像所見のみでiNPHを診断してシャント術に踏み切るのではなく,臨床症候やより高度の画像診断やバイオマーカーの併用による総合的に評価することが重要と言えます.また個人的にはLBDの15%にDESHを認めるという知見は驚きでした.
本研究の要点をまとめると以下になります.
① DESHや高Evans indexはiNPHに特異的とは限らない
② iNPHに典型的な臨床3徴と画像所見を認めても,必ずしもiNPHを意味しない
③ iNPHの誤診により不要なシャント術が行われるリスクがある
④ 神経変性疾患でもグリンパティック系や脳脊髄液再吸収の低下などの脳脊髄液動態異常が関与する可能性がある
1. 山原直紀, 吉倉延亮, 下畑享良.進行性核上性麻痺および特発性正常圧水頭症の合併例の臨床的特徴とシャント術の効果.臨床神経2024;64:113-116. https://doi.org/10.5692/clinicalneurol.cn-001920
2. Kawazoe M, et al.Disproportionately enlarged subarachnoid-space hydrocephalus on MRI in pathologically confirmed progressive supranuclear palsy.Neurol Clin Pract 2025;15(2):e200431. doi.org/10.1212/CPJ.0000000000200431

・脳内の異常を免疫系はどのように感知しているのか?― 「脳免疫コード」という新たな概念
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年5月8日FB投稿です**
私たちの脳は,これまで免疫系から独立していると考えられていました.しかし近年の研究により,脳内の老廃物を排出する仕組みとして,グリンパティック系(glymphatic system)および硬膜リンパ管(meningeal lymphatics)が存在することが明らかになり,脳と免疫系が密接に関連していることが分かってきました.Immunity誌に,米国ワシントン大学の2人の教授が総説を発表し,これらの新たな知見をベースとして「脳免疫コード(brain immune code)」なる新たな概念を提唱しています.
まずグリンパティック系から髄膜リンパ管までの説明です.動脈周囲の血管周囲腔の脳脊髄液(CSF)は,アストロサイトに存在する水チャネル(アクアポリン4)を介して脳間質液(ISF)との間で交換され,脳実質内を循環します(図1).これにより脳の老廃物が脳から排出されます.特にノンレム睡眠時には,脳脊髄液と脳間質液の効率的な交換が促進され,老廃物除去が進みます(→このため質の良い睡眠は認知症予防に繋がる可能性があります).さらに,脳内から排出されたCSFはクモ膜下腔(SAS)を経由し,静脈洞(dural venous sinus)の近くに位置する「クモ膜カフ出口(arachnoid cuff exit:ACE)」という,最近発見された構造を介して硬膜リンパ管系(緑)に流入し,最終的に頸部リンパ節へと排出されます.つまりCSFが硬膜リンパ管系を通じて排出され,最終的に末梢リンパ系に移動します.この経路が脳と末梢免疫系をつなぎ,免疫細胞が脳由来の抗原を認識するわけです.
つぎに脳免疫コード(brain immune code)です.これは脳内の抗原がどのように免疫系に提示され,免疫細胞がそれにどう反応するかを示す概念です.脳由来の抗原は,免疫細胞に対してユニークなアミノ酸配列からなり,「バーコード」のような役割を果たします(図2).免疫細胞(特にT細胞)はこのバーコードをスキャナーのように読み取ることで,正常な脳機能を守るための適切な免疫反応を維持しています.具体的には,マクロファージなどの抗原提示細胞が脳由来の抗原を主要組織適合複合体(MHC)上に提示し,免疫細胞がそれを認識・対応します.このような仕組みによって,免疫系は脳内の異常を早期に感知し,適切に対処することが可能になります(図3A).
しかし,加齢や炎症,神経変性疾患などの病的な状況では,提示される抗原の種類(免疫系が認識できる物質の範囲)が変化してしまいます.つまり,「バーコード」の種類が変化し,これに伴い免疫反応のパターンも異常を来します.例えば自己免疫疾患の場合,炎症によって抗原提示の状況が変わり,脳免疫コードが変化してしまいます(図3B;黒→赤).特に多発性硬化症ではEBウイルス感染との関連が指摘されていますが,分子模倣(molecular mimicry)によって自己免疫のリスクが高まります.この変化により,本来は病原体排除を目的とした免疫細胞群が活性化され,自己組織への攻撃性が増加する可能性があります.
また加齢や神経変性疾患(例えばアルツハイマー病)では,老化に伴いグリンパティック系および硬膜リンパ管系の機能が低下し,脳内の老廃物の除去が不完全になり,慢性的な炎症が発生しやすくなります.これが脳免疫コードの変化を引き起こす原因となります(図3C).つまり提示される抗原の種類(免疫コード)が変化し,末梢免疫系が認識する抗原のレパートリーが変わってしまいます.また,特定のT細胞が認知機能の低下や神経変性に関与することも指摘されており,この免疫コードの変化が病態の進行にどのように影響するかは今後の重要な課題と言えます.
以上のように,脳と免疫の関係を新たな視点から理解することは,多発性硬化症やアルツハイマー病などの神経難病の治療法開発に多くく貢献するものと期待されます.
Kim, M.W., & Kipnis, J. (2025). Glymphatics and meningeal lymphatics unlock the brain-immune code. Immunity.
https://www.cell.com/immunity/fulltext/S1074-7613(25)00125-6

・アルツハイマー病に対する抗体療法の課題と将来の展望・改訂版
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年5月10日FB投稿です**
近森病院 細見直永部長,高知大学 松下拓也教授に貴重な機会をいただき,標題の講演をさせていただきました.昨年の7月に日本脳血管・認知症学会にて同じタイトルで大会長講演をさせていただきましたが,この10ヶ月の研究の大きな進歩を踏まえアップデートしました.具体的には以下の項目を追加しました.よろしければご覧ください.
◆ ARIAの危険因子に関する最新知見
◆ アミロイドβの血管沈着とARIAの病態メカニズム
◆ 抗体療法に伴う脳萎縮に関する2つの仮説
◆ 脳脊髄液アミロイドβ42の意義
◆ アミロイドβ沈着の上流の発見
◆ ウイルス感染と認知症・タウリン酸化
=>スライドへのリンク

・免疫抑制患者に見られる新たなウイルス性脳脊髄炎 ―Pegivirus関連脳脊髄炎(PAEM)―
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年5月12日FB投稿です**
最新号のNew Eng J Med誌の短報に,ドイツのCharité大学を中心とするチームが,ヒトペギウイルス1型(HPgV-1)による新たな中枢神経感染症「Pegivirus関連脳脊髄炎(Pegivirus-associated encephalomyelitis;PAEM)」を報告しています.免疫抑制状態にある4名の患者が進行性の視神経障害と脊髄障害を呈し,全例の脳脊髄液からHPgV-1(human pegivirus type 1)RNAが検出され,さらに死亡した2例では剖検脳および脊髄組織からも高ウイルス量が確認されました(これに対して,疾患対照として解析された脳炎患者100例の脳脊髄液からは検出されませんでした).これまでHPgV-1は無症候性の持続感染ウイルスと考えられてきましたが,中枢神経系における複製と病原性が示されたのは今回が初めてとなります.
HPgV-1は,フラビウイルス科ペギウイルス属に属する一本鎖RNAウイルスで,血液や性行為を介して感染し,世界中の人口の10~30%に持続感染しているとされています.これまで臨床的な病原性はほとんど認められておらず,HIV感染者ではむしろ免疫活性を調整し良好な予後に関連するとの報告もありました.しかし最近では白質脳炎や脊髄炎との関連を指摘する報告も出てきており,今回,初めて明確な病原性が示されたことになります.
患者は57~70歳で,腎移植後の免疫抑制状態が2例,骨髄移植後の慢性GVHDが1例,関節リウマチに対するTNF-α阻害薬とメトトレキサート使用中の1例と,いずれも明らかな免疫抑制状態にありました.数か月にわたり両側視力障害や,痙性対麻痺あるいは四肢麻痺,感覚障害が進行性に増悪しました.2名は発症後7か月および17か月で死亡し,残る2名も重度の後遺症を伴いながら,それぞれ25か月および40か月の経過観察がなされています.
MRIでは,全例において特徴的な所見が確認されました.具体的には,両側の視神経および視交叉にFLAIR画像で明瞭な高信号がみられ(図A),脊髄では錐体路および後索に沿って縦長のT2高信号が確認されました(図B).3例では両側錐体路にT2高信号が広がり,DWIでも拡散制限を伴っていました(図C-D).剖検例では,脳幹の錐体路部が肉眼的に軟化しており(図E),組織学的には異型のアストロサイト様細胞に核内封入体が認められました(図F).また病変部ではCD68陽性マクロファージとCD8陽性T細胞の強い浸潤が認められ,炎症性脱髄と考えられました(図G, H).
ウイルスの遺伝子配列を調べたところ,中枢神経系の中で他の部位とは異なるウイルスの集団が存在していることがわかりました.これは,ウイルスが中枢神経系で独自に増殖しており,その部位を好んで感染するという「神経向性(neurotropism)」の存在を示しています.さらに,ウイルス量は視神経と頸髄で特に高く,病変の分布と一致していました.
以上より,今後,進行性の視神経障害や脊髄障害を認める免疫抑制患者で,上述のような特徴的な画像所見を認めた場合には,HPgV-1の検査を考慮すべきと著者らは提案しています.なお,著者は本文中で明言していませんが,その臨床像から視神経脊髄炎スペクトラム障害(NMOSD)やHAMなどが疑われるような症例で,鑑別診断として本疾患を挙げる必要があると感じました.
Scheibe F, et al. Pegivirus-Associated Encephalomyelitis in Immunosuppressed Patients. N Engl J Med. 2025 May 8;392(18):1864–1866.(https://doi.org/10.1056/NEJMc2501512)

・機能性神経障害(FND;ヒステリー)診療の近年の革命的変化─COVID-19の影響も踏まえて
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年5月13日FB投稿です**
「医学のあゆみ」誌の最新号(https://amzn.to/4mbk1C0)で,機能性神経障害(FND)の特集が組まれました.歴史的に,ヒステリー,心因性疾患,解離性障害,転換性障害,身体表現性障害,心気症,詐病などと呼ばれてきた疾患です.この特集号を企画された園生雅弘教授の巻頭言に,「ヒステリーってほとんどいないよね.皆詐病でしょう?」「ヒステリーは精神科で見なくなったと思ったら,みんな脳神経内科にかかっていたのか!」というある精神科医の言葉が紹介されています.この疾患の近年の状況を象徴していますが,一方で「脳神経内科医も精神疾患と思っているので真面目に対処も治療も考えることなく,ただ持て余すのみであった」と書かれています.しかし21世紀に入って,この状況に脳神経内科において革新的変化が起こり,現在も進行中です.園生教授がご執筆された「FNDの歴史と近年の革命的変化」では,この流れを歴史的かつ体系的に論じておられます.
日本神経学会も「機能性疾患/精神科領域疾患セクション」を立ち上げ,本年2月に開催されたウェビナーは800人を超える参加登録がありました.またFNDに関する初の教科書「機能性神経障害診療ハンドブック(https://amzn.to/3GS48QT)」も昨年6月に出版され,さらに複数の医学誌でも特集が組まれています.今回の特集号はコンパクトですが,本特集を通じて,FNDの考え方,診断,治療,そしてリハビリテーションに至るまでの体系的な理解を深めることができます.私も「機能性不随意運動」について執筆を担当いたしました.またニューロリハ領域を牽引される角田亘教授がFNDのリハビリテーションについて明快かつ実践的にご執筆されています.ご一読を賜れば幸いです.
目次
◆はじめに(園生雅弘)
◆FNDの歴史と近年の革命的変化(園生雅弘)
◆機能性筋力低下(園生雅弘)
◆機能性不随意運動(下畑享良)
◆心因性非てんかん発作─脳神経内科医・精神科医のための実践的アプローチ(斉藤聡志・谷口 豪)
◆新型コロナウイルス感染症後遷延症状およびCOVID-19ワクチン接種とFND(大平雅之・髙尾昌樹)
◆FNDと神経生理(神林隆道・園生雅弘)
◆脳神経内科医によるFNDの治療(渡辺宏久)
◆FNDのリハビリテーション(角田 亘)

・レカネマブに伴う症候性ARIAのリスクは認知機能の差(CDRスコア0.5と1)で15倍も変わる!
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年5月15日FB投稿です**
アミロイドβを標的とした抗体薬レカネマブは,アルツハイマー病による軽度認知障害(MCI)および軽度認知症の治療薬として臨床応用されています.JAMA Neurology誌にワシントン大学から,治療を導入した234名の治療後の経過を検討した研究が報告されています.
対象患者は平均年齢74.4歳,CDRスコア0.5(MCI)または1(軽度認知症)の診断で,治療期間の平均は6.5か月でした.CDR-SB(臨床的認知機能評価のサブスコア)変化率は年間1.11ポイント(軽度認知症では1.56,MCIでは0.99)でした.副作用に関しては,インフュージョンリアクションは全体の37%に発生しましたが,多くは軽度でした.一方,注目されるアミロイド関連画像異常(ARIA)は,234人中194人が評価され,42人(22%)に認められました.そのうち,11人(5.7%)が症候性ARIAを発症し,2人(1.0%)は入院を要する重篤な症状を呈しましたが,死亡例や大出血はありませんでした.症候性ARIAを発症した11人の患者のうち,8人は症状が完全に回復しました.残る3人では,軽度の失語・混乱,慢性頭痛の増悪,精神症状の悪化といった後遺症がみられました.治療を中止したのは全体の9.8%(23人)であり,そのうちARIA関連の中止は4.3%(10人)でした.
この研究でもっとも印象的だったのは図1で,ARIAが時間経過とともにどのように出現するのか視覚的に分かります.治療開始後,ARIA-E(浮腫;オレンジ)は早期(最初の2〜4か月)に集中して発生し,その後の出現頻度は低下します.一方,ARIA-H(微小出血など;緑)のみを呈する症例は時間とともに徐々に増加していく様子が明らかになりました.つまりすでに周知されているように,開始初期のMRIモニタリングは重要ですが,ARIA-Hは治療期間を通して注意する必要があると言えます.
また,CDR 1の患者では症候性ARIAの発生率が27%と高く,CDR 0.5の患者(1.8%)に比べて15倍もリスクが高いことが示されました.症候性ARIAを呈した患者の多くは回復したものの,上述した通り,3人に後遺症(失語,頭痛,精神症状の増悪)が残存し,治療中止に至った例もみられました.つまりCDR 1の患者に対しては,副作用の頻度と重症度が相対的に高くなることを踏まえた協働意思決定(shared decision making)が必要になると考えられます.とくにAPOE ε4ホモ接合体である患者ではリスクが高くなるため(ホモ接合でのARIA-Eの頻度は38%),治療開始にあたっては,リスクとベネフィットを明確に説明し,共に考える姿勢が必要だと思います.
また図2も重要です.ARIA-EとARIA-Hの画像上の重症度を縦軸と横軸に取り,それらの組み合わせにおいて,患者が症候性であったか無症候性であったかを可視化しています.無症候性ARIA(図2A)の多くは,軽度〜中等度のARIA-Eと軽度のARIA-Hにとどまりました.一方,症候性ARIAはすべてARIA-EとARIA-Hの両方を有しており,とくに症状が重篤である症例(赤)では,中等度以上のARIA-Eと中等度以上のARIA-Hの組み合わせで認めることが分かりました.
研究の限界は,ほとんどが白人であり,人種的多様性に欠けている点と,単一施設でのデータである点かと思います.
個人的な疑問としては,ARIAを来しても多くは治療継続可能であることが示されましたが,ARIA後も単なる可逆的副作用と考えて継続した方が良いのか,それとも警告発作と考えたほうが良いのか(つまり再発や進行はないのか),明らかにする必要があると思いました.いずれにせよ,本研究はレカネマブのリアリワールドにおける安全性データを示すとともに,患者さんに対する科学的根拠に基づいた協働意思決定を支援するという現代医療のあり方に繋がると思います.本剤を処方する医師はよく理解しておく必要がある論文だと思います.
Paczynski M, et al. Lecanemab Treatment in a Specialty Memory Clinic. JAMA Neurology. Published online May 12, 2025.(doi.org/10.1001/jamaneurol.2025.1232)

・神経変性疾患に対する免疫療法の幕開け ―制御性T細胞(Tregs)を標的としたALS免疫治療―
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年5月19日FB投稿です**
筋萎縮性側索硬化症(ALS)に対する治療として近年,複数の新たな試みが進行中です.最新号のLancet誌に,低用量のインターロイキン2をリルゾールに追加して皮下注する新たな免疫療法の有効性と安全性を検証した多施設共同第2b相二重盲検無作為化プラセボ対照試験(MIROCALS試験)がフランスから報告されました.この薬剤が選択された背景には,ALSの病態における免疫異常と神経炎症の関与があります.なかでも,自己免疫の制御に重要なCD4⁺CD25⁺FOXP3⁺制御性T細胞(いわゆるTregs;免疫のブレーキ役)の数および機能の低下がALSの進行や重症度と相関することが報告されており,Tregsを標的とした治療戦略が注目されたわけです.IL-2は,Tregsの増殖と維持に不可欠なサイトカインであり,その低用量使用によりエフェクターT細胞を刺激せず,選択的にTregsを増加させることが可能とされています(エフェクターT細胞まで刺激されると,サイトカイン放出やミクログリアなどの活性化が起きてしまいます).この治療戦略はすでにSLEや1型糖尿病などでも検討されており,ALSへの応用が期待されていたそうです.
この試験では,18〜76歳の,発症から24か月以内のALS患者220名を対象に,リルゾールを導入後に低用量IL-2(2MIUを皮下注,28日ごとに5日間)または偽薬を18か月間皮下注しています.主要評価項目は640日後の生存率です.結果として,未調整解析ではIL-2群で死亡リスクが19%低下したものの有意差は得られませんでした(ハザード比 0.81,p=0.33).しかし,年齢,ALSFRS-Rスコア,Treg数,血漿CCL2,脳脊髄液中リン酸化ニューロフィラメント重鎖(CSF-pNFH)などの予後因子で調整した解析では,IL-2群で死亡リスクが68%有意に低下していました(ハザード比 0.32,p=0.007).CSF-pNFH値は聞き慣れないバイオマーカーでしたが,値のよって3群に分けると生命予後を予測できることが示されています(図1).そしてCSF-pNFH値が低い患者群(750–3700 pg/mL)では,IL-2群において死亡リスクが48%有意に低下し(ハザード比 0.52,p=0.016),この層では機能スコアの低下速度(ALSFRS-R)も有意に遅延しました(図2).一方で,CSF-pNFHが高い群ではIL-2による有意な改善は認めませんでした.このことはより早期,軽症の患者でこの治療が有効である可能性を示唆しています.
また,低用量IL-2によりTregsの数および割合は有意に増加し,炎症マーカーである血漿中CCL2濃度(=MCP1;単球やT細胞などの免疫細胞を炎症部位に呼び寄せるケモカイン)も有意に低下しました.副作用としては注射部位の反応やインフルエンザ様症状が多く報告されましたが,いずれも軽微であり,低用量IL-2は18か月間の長期使用でも概ね安全に使用できることが示されました.
本試験は,ALSにおける治療法として,免疫修飾による病態制御の可能性があることを示した点,そしてCSF-pNFHのようなバイオマーカーを用いた層別化医療の重要性を示した点で重要と考えられます.今後の第3相試験に期待したいと思いますし,他の神経変性疾患でも同様の免疫療法というアプローチが拡大する可能性があると思います.
Bensimon G, et al. Efficacy and safety of low-dose IL-2 as an add-on therapy to riluzole (MIROCALS): a phase 2b, double-blind, randomised, placebo-controlled trial. The Lancet. Published online May 9, 2025. https://doi.org/10.1016/S0140-6736(25)00262-4

・ナルコレプシーに対するオレキシン作動薬の夜明け
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年5月24日FB投稿です**
第66回日本神経学会学術大会3日目,睡眠医学研究の第一人者,筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構(WPI-IIIS)機構長の柳沢正史先生のご講演を拝聴しました.①起立性調節障害の多くは睡眠相後退症候群であること,②ノンレム睡眠中の一時的なドーパミン濃度の上昇(dopamine surge)が扁桃体の賦活を引き起こし,それがレム睡眠の開始に不可欠であること,③睡眠不足は認知症,心疾患,肥満等につながること,④人は自分が眠れているかどうかを正しく判断することはできないこと(睡眠誤認)など大変勉強になりました.柳沢先生は覚醒の維持に関わる神経ペプチド,オレキシンを発見されたことでも有名ですが,これに関連してナルコレプシー1型の治療のお話もありました.
ナルコレプシー1型は,日中の過眠やカタプレキシー(情動脱力発作),夜間の睡眠の分断など,生活の質を著しく損なう疾患です.図はオレキシン神経の分布と機能,およびナルコレプシー1型との関係を示しています.図1Aでは,オレキシン神経が外側視床下部に存在し,覚醒を促す乳頭体核を刺激し,睡眠を促す腹外側視索前野を抑制することで覚醒状態を維持していることが示されています.ナルコレプシー1型では,これらの神経が著しく失われます.Bでは,オレキシンAおよびBが,プレプロオレキシンから産生され,それぞれOX1RおよびOX2Rという受容体に結合する様子が書かれています.オレキシンBはOX2Rに選択的に作用し,オレキシンAはOX1Rにも結合して報酬系に関与します.近年,OX2Rに選択的に作用する作動薬「oveporexton(TAK-861;Takeda社)」が開発されました.ナルコレプシー1型に対する効果を検証した研究が,最新号のNew England Journal of Medicine誌に報告されています.この薬剤は経口投与が可能で,血液脳関門を通過します.
日本を含む多国籍の多施設共同二重盲検無作為化比較試験で,112名のナルコレプシー1型患者が対象となり,実薬または偽薬を8週間にわたって使用しています.主要評価項目は,覚醒維持検査(Maintenance of Wakefulness Test:MWT)における平均睡眠潜時(入眠までの時間)の変化であり,副次評価項目としてEpworth Sleepiness Scale(ESS)スコア,週あたりのカタプレキシーの回数,Narcolepsy Severity Scale for Clinical Trials(NSS-CT)などが含まれています.治療群は4つで,1つ目は0.5 mgを1日2回投与する群,2つ目は2 mgを1日2回投与する群,3つ目は最初の2週間に2 mgを1日2回投与し,その後は朝のみ5 mgを投与する漸増群,4つ目は7 mgを朝1回のみ投与する群です.いずれの群も8週間継続されました.結果は以下の通りです.
1) MWTにおける平均睡眠潜時(眠るまでの時間)は,実薬投与のすべての群で有意な改善(12.5〜25.4分の延長)を示し,特に2mg→5mgの群で最も改善が顕著であった(睡眠潜時が健康人レベルに到達した割合が最大81%).(図2A)
2) ESSスコアは,ベースラインの18〜19点から,偽薬群では−2.5点,実薬群では−8.9〜−13.8点と有意な低下.(図2B)
3) カタプレキシー発作回数は,最大で週あたり15.7回から2.1回に減少し,偽薬群との比較で有意差あり(p = 0.003).
4)NSS-CTスコアも実薬群では28.7→8.1〜14.5と著明に改善した.
副作用は,不眠(48%),尿意切迫感(33%),頻尿(32%)を認めましたが,いずれも軽度から中等度であり,ほとんどが1週間以内に自然軽快しました.肝障害は認められませんでした.
以上のように,oveporextonはナルコレプシー1型に対して病態機序の本質に迫る新しい治療戦略として期待され,現在第3相試験(NCT06470828)も進行中とのことです.患者さんのQOLが大きく変わるものと期待されます.
Dauvilliers Y, et al. Oveporexton, an Oral Orexin Receptor 2–Selective Agonist, in Narcolepsy Type 1. N Engl J Med. 2025;392(19):1905–1916.(doi.org/10.1056/NEJMoa2405847)

・自己免疫性脳炎の免疫病態と進行中の臨床試験 ―なぜこの薬が選ばれたのか?―
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年5月28日FB投稿です**
自己免疫性脳炎(autoimmune encephalitis:AE)は特定の自己抗体が機能障害を引き起こし,記憶障害やけいれん,運動異常症,精神症状など多様な症候を呈します.早期の免疫療法によって改善が望めるものの,十分なエビデンスに基づく治療はまだ確立されていません.このため,現在,AEに対する新しい免疫療法の臨床試験が国際的に進められています.これらを分かりやすく解説した総説がNeurology誌に掲載されています.代表的な4つの試験と,なぜそれらの薬剤が選ばれたのかが理解できます.
【現在進行中の主要な臨床試験】
① EXTINGUISH試験
対象:NMDAR抗体陽性の成人および青年
治療薬:イネビリズマブ(CD19陽性B細胞・一部形質芽細胞を標的)
② LEGIONE試験
対象:LGI1抗体陽性の成人
治療薬:ロザノリキシズマブ(FcRn阻害)
③ CIELO試験
対象:NMDARまたはLGI1抗体陽性の新規例および難治例
治療薬:サトラリズマブ(IL-6受容体阻害)
④ GENERATE-BOOST試験
対象:重症の細胞表面抗原抗体陽性例(リツキシマブ使用後)
治療薬:ボルテゾミブ(プロテアソーム阻害薬)
【病態と薬剤選定の理由】
図1では,AEがどのような要因で発症し,どの免疫細胞が関与しているかが示されています.誘因には特発性,腫瘍,ウイルス感染後,医原性(免疫チェックポイント阻害薬)があり,発症にはHLAや自己免疫疾患体質,炎症促進の環境が関係します.免疫病態の中心にはT細胞,B細胞,自己抗体があり,これらが大脳皮質,辺縁系,基底核,小脳,脳幹を標的にして多彩な症候を引き起こします.
図2では,免疫応答の各段階における治療薬の作用点が示されています.抗原提示細胞がT細胞を活性化し,それがB細胞を刺激.IL-6の助けを借りてB細胞が形質芽細胞に分化し,病原性抗体を産生.産生された抗体は血中や脳脊髄液中に放出され,血液脳関門を通過して中枢神経へ到達.細胞表面抗原と結合し,受容体等の内在化・機能阻害・細胞障害を引き起こす.さらにT細胞の浸潤,ミクログリアの活性化,サイトカイン(IL-6など)放出,これらの結果として中枢神経系での炎症性環境が形成される.さらにB細胞から形質芽細胞,形質細胞へと至る過程で,髄腔内で抗体が産生され,これが機能障害を引き起こす.種々の薬剤は,この免疫カスケードの異なる段階を標的にしています:
◆ステロイド,IVIg,血漿交換(非特異的免疫抑制)
◆抗CD20抗体(リツキシマブ):B細胞除去
◆抗CD19抗体(イネビリズマブ):B細胞に加え一部の形質芽細胞も標的
◆プロテアソーム阻害薬(ボルテゾミブ):形質細胞をアポトーシスへ導く
◆FcRn阻害薬(ロザノリキシズマブ):IgGの再利用を防ぎ,病原性抗体を減少させる
◆IL-6受容体阻害薬(サトラリズマブ):形質芽細胞への分化を抑制
脳炎ごとにどの過程を抑制するのが最も効果的なのか明らかにする必要があります.
【AEの臨床試験における共通課題】
臨床試験の実施にあたっての課題も記載されています.
1.症例数の少なさ
2.疾患の多様性
抗体の種類や病態が異なるため,対象を広げると効果が不明確になり,絞ると対象が少なくなるというジレンマがある.このためCIELO試験ではバスケット試験を行っている.
3.アウトカム評価の難しさ
AE特有の認知機能障害や睡眠,自律神経症状などを十分に評価できるスケールがない.
4.標準治療との関係性
ステロイドやリツキシマブなど既存治療が既に広く使われており,これらを使用している患者をどう扱うかが設計上の課題となる.
以上のように,AEの治療は免疫病態を正しく理解したうえで適切なターゲットを治療する時代へと移行しつつあります.現在進行中の臨床試験はその先駆けと言えます.一方,希少疾患に特有の課題を克服するためには,研究者・医療者・患者さんが一体となった取り組みが求められると思いました.
Titulaer MJ, et al. The Clinical Trial Landscape in Autoimmune Encephalitis: Challenges and Opportunities. Neurology. 2025;104:e213487. https://www.neurology.org/doi/10.1212/WNL.0000000000213487

・パーキンソン病では生命予後・機能予後を増悪させないためにCOVID-19罹患を防ぐ必要がある!
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年5月30日FB投稿です**
個人的にはずっと結果を知りたかった,COVID-19がパーキンソン病(PD)患者の長期的な転帰に及ぼす影響を明らかにした研究が,ついにアルバート・アインシュタイン医科大学から European Journal of Neurology 誌に報告されました.本研究では,2016年から2023年にかけて同医療圏で診療を受けたPD患者3512名のうち,COVID-19のPCR検査で陽性となった293名と陰性の1649名を比較対象とし,観察期間は最長3.5年に及んでいます.評価されたアウトカムは,全死因死亡率,主要心血管有害事象(MACE),呼吸困難,疲労,転倒など多岐にわたります.
注目すべき結果として,COVID-19に罹患したPD患者は,感染していないPD患者と比較して,全死因死亡率(調整ハザード比[aHR] 1.58),呼吸困難(aHR 1.44),MACE(aHR 1.72),疲労(aHR 1.49),転倒(aHR 1.39)といずれのリスクも統計学的に有意に高いことが示されました.図1には,感染14日後からのKaplan–Meier生存曲線が描かれており,COVID-19陽性群では感染後3か月以内に死亡率が急激に上昇し,その後も高い死亡率が持続していることが明瞭に示されています.
また,図2では,MACE,呼吸困難,疲労,転倒といったアウトカムについて,COVID-19陽性群と陰性群で時間の経過とともに累積発生率に差が生じていく様子が示されており,感染が長期的な身体的リスクを高めることが視覚的に理解できます.
さらに注目すべき点として,COVID-19陽性群では感染後にレボドパ換算投与量(LED)が有意に増加していました.具体的には,感染前のLED中央値は687 mg/dayであったのに対し,感染後には727 mg/dayへと有意に増加していました(p < 0.001).この増加は,男女いずれの群でも確認されましたが,その後の経過には性差がみられました.特に男性患者では,感染後の経過に伴ってLEDが月ごとにわずかに減少する傾向がみられましたが(p = 0.01),女性ではそのような変化はみられませんでした(p = 0.84).
著者らは,COVID-19がPD患者の転帰を悪化させる背景として,ウイルス感染に伴う神経炎症,酸化ストレス,ドパミン作動性神経細胞への障害,さらにはαシヌクレイン凝集の促進などを指摘しています.加えて,パンデミック下での社会的隔離や心理的ストレスといった社会的要因も,症状の悪化に影響を与えている可能性があると考察されています.おそらく同様のことはPD以外の神経変性疾患でも生じうる可能性があります.
本研究は,3.5年という長期にわたるフォローアップと,多様な人種・民族背景を有する都市部のPD患者を対象とした点で評価されます.COVID-19に罹患したPD患者は,急性期を乗り越えた後も継続して注意深く経過観察する必要があります.またCOVID-19の流行は今後も繰り返しますので,感染予防やワクチン接種を励行する必要があることを患者さんに伝える必要があります.
Hadidchi R, et al. Impact of COVID-19 on long-term outcomes in Parkinson’s disease. Eur J Neurol. 2025;32:e70013.(doi.org/10.1111/ene.70013)

(作成者)峯岸 瑛(みねぎし あきら)