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COVID-19 Long COVID nirVasculitis アミロイドβ仮説 アミロイドβ抗菌仮説 がん免疫療法 免疫チェックポイント阻害剤 進行性核上性麻痺(PSP)

2025年7月のニュース

コロナ禍で高齢者の社会活動は未だにコロナ前の水準には戻ってはおらず、新たな価値の創造が求められています(筑波大学山田先生)。
今月の学術ニュースは、「がん免疫療法」に関する最新の話題と、岐阜大学医学部下畑先生からの最新医学情報をお届けします。

1.2025年7月の活動状況
NPWA会員は、暑さの中でも、様々な社会活動の機会・場を設けています。
田村 芙美子さんの投稿
7/1 いよいよ文月です。午後の強烈な雷雨のあとは、涼しくなったように感じました。今朝の火曜サークルは外歩きを変更して室内でポールストレッチ、筋トレのあとは、ステップエクササイズに励みました。少しずつ高さを上げて太股をしっかり上げて1-2、1-2! 徐々に回数も増やし夏休み中の自宅で出来る中強度運動に。 酷暑のため9月まで休暇に皆さん異議なし! 我が家は笹に襲われ中🎋 七夕飾りの枝 たくさんあります。

台灣健走杖運動推廣協會さんの投稿
台灣健走杖運動推廣協會邀請指導員、教練們一起線上交流~ 【線上團練教室】 主持人及主講人:姜智兼 主題:日本健走杖協會參訪暨佐久市健走分享 教練分享: ⏰日期:2025/07/01(二) ⏰時間:20:00~21:00 🟩線上團練連結: https://meet.google.com/vuq-mujc-zyk (7:55pm開放入場) 非常歡迎教練們在發展健走杖推廣或教學上有任何想要更了解或交流的主題,請填寫表單,讓交流會安排更符合大家的需要。 https://forms.gle/FQoEDw2muJbjU2W28

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【暑さ薄れるウォーキング法】 2025/7/1 『#呼吸筋ストレッチ』と  『#呼吸筋活性化ウォーク』 この時期に意識を呼吸に移すと 体幹も心も整います #船橋ウォーキングソサイエティ #県立行田公園 #美姿勢ウォーキング

遠藤 恵子さんの投稿
介護予防運動教室からの(╭☞•́⍛•̀)╭☞からの~ 午後はサロンワーク!! 加圧トレーニングセッション!! ひまわり🌻いい感じに成長中‪🫶‬‬‬

田村 芙美子さんの投稿
7/2 北鎌倉赤の洞門。 今日は介護予防教室を親子サークル(ネイルサロンも併設)の皆さんとスペース共有して 多世代交流会状態で 賑やかに楽しくエアーポールエクササイズ・チェア🪑筋トレ・脳トレゲームなど楽しめました。

柳澤 光宏さんの投稿
新幹線佐久平駅下りホームの看板を新しくしました。創業100年の看板を5年間も変えずに張っておりまして・・・。既に創業106年目、伝えたいことはいろいろありましたが、一点突破、思い切ってポールウォーキングに振り切りました。 ポールウォーキングをはじめよう!”健康と美” いかがでしょうか(^.^)?

佐藤 恵さんの投稿
毎年この時期に担当させてもらっているヨガ教室ですが、今年が一番暑かった‥。どんなに暑くても参加率が高く、逆に元気をもらいました😌

田村 芙美子さんの投稿
7/4 今日は渋谷区介護予防 PW教室2025年度2期初日。15名定員ですがお二人を除いて私より若いかたばかり。(私が高齢過ぎる?!)今日は計測日。教室休み明けの渋谷駅前のハチ公広場はハチ公の銅像を残して後ろの和風庭園などすっかりなくなっていました。34年度には新「ハチ公広場」となるそうです。

水間 孝之さんの投稿
スキルアップ研修会IN佐久開催しました‼️ 安藤名誉会長にも参加いただきました。 坪井MCPRO,新地MCPROの正確な指導と参加者の真面目な受講姿勢に良好ですのお言葉いただきました‼️ 暑い中、皆さんお疲れ様でした‼️

中村 理さんの投稿
佐久ポールウォーキング協会より 本日7月駒場PW例会でした。 佐久も朝から熱中症予防情報が出ている中、集まってくれた60名の参加者で公園〜牧場の木陰を選んでのポールウォーキングでした。 午後はNPWAコーチスキルアップセミナー(佐久会場)で 佐久の地元勿論、埼玉や千葉から#のコーチも集まってのお勉強会でした。 名誉会長/安藤先生も終始同席されPW考案者の立場より的確・明快な返答や指導を頂きました❗️

佐藤 ヒロ子さんの投稿
令和7年7月7日 シニアポールウォーキング   「この夏も元気に乗り切る」 そんな気迫みなぎる定例会      になりました #呼吸活性化ウォーキング #インターバルウォーク  #ラダーとマットでコグニサイズ エアコンの効いた室内は   身体もしっかり動きます  #船橋ウォーキングソサイエティ #シニアポールウォーキング

田村 芙美子さんの投稿
7/8 今日の三浦ネットPWの活動は中止といたします。 ・・・・・・☀️・・・・・ 神奈川県に熱中症警戒アラートが発表されています。 本日は厳しい暑さが予想されます。 運動は原則中止し、外出はできるだけ控え、こまめに水分補給を行い、エアコン等を活用し、熱中症予防対策の徹底をお願いします。 また、炎天下の車内は大変危険です。わずかな時間であっても子どもを残したまま車から離れないようお願いします。 (市民健康課)

長岡智津子さんの投稿
写真1件

柳澤 光宏さんの投稿
柳澤 光宏さんの動画

山下 和彦さんの投稿
今日から志木市の健康ポイント事業の計測会🦶多くの方がご参加されます! フットフレイル対策に加えて、オーラルフレイル対策がスタートします👄

スマイルチームさんの投稿
ポケゴミスマイルの日。 #スマイルチーム #ポケゴミスマイル #ポールウォーキングしながらごみ拾い #日本財団海と日本プロジェクト #blueship #ブルーサンタ #記録 #20250710

田村 芙美子さんの投稿
7/10 猛暑日対策 「涼める場所あります」←市内に何ヵ所かありますね。今日のPW教室の会場のなごやかセンターには電動運動器具も沢山あり自由に利用できます。今日は欠席者が多くいつもの部屋が広々した感じ。他サークルのラダーをお借りしました。

スマイルチームさんの投稿
2025.7.7〜11 活動記録 ☺︎スマイルチーム光が丘 19名 チェア体操 ☺︎令和7年度シニアサポートスタッフ養成研修(相模原市 高齢・障害者支援課) ☺︎親子ふれあい体操 15組 (10ヶ月〜32ヶ月.双子1組) ☺︎青少年指導委員ブロック研修 欠席 ☺︎上鶴間公民館青少年部部会 ☺︎8月日赤救急法短期講習会チラシ作成、申込受付開始 ☺︎ポケごみスマイルチーム 10名 ポールウォーキングdeゴミ拾い #BLUESANTA ☺︎ブルーシップ活動報告レポート提出 (SNSにてアップ) ☺︎相模原市文化協会会議 (9/14の文化協会祭について) ☺︎青空ポールウォーキング 11名 ☺︎スマイルチーム文化協会祭打合せ ☺︎文化協会祭ゲストチーム・ダブルダッチ Millennitm Collection 打合せ

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【やるのは今でしょ!    私の番がきたのね】  町内では段々とご年配の方々が旅立ち、或は施設入居やデイサービスへ 在宅でも身体も思うようでは無さそう… 若い家族は赤ちゃんのお世話! 共働きと忙しいのがわかります ごみステーションのカラスよけネットもボロボロ 道路の草も時としてぼうぼうに! 町はちょっとの事を手出ししただけで気持良くすごせる! できる人ができる事をしなくては 【今が私の番】  2025/7/11

校條 諭さんの投稿
2本のポールで西荻街歩き 夏場の気ままにポール歩き(気まポ)は、猛暑を考慮して「夕暮れウォーク」にしています。はじめはナイトウォークと呼んでいたのですが、7時頃まで明るいので呼び名を変更しました。 先日の雨のあと気温が下がって、当初の予想よりもずっと快適なウォーキングとなりました。合計12000歩。5km強のつもりだったけど、6kmくらいになったと思われます。 JR西荻窪駅南口に集合、まず仲通街を南下して駅方面にもどって、駅の北側の骨董屋などが並ぶ通りを経て、東京女子大、善福寺公園へ。池のまわりは人気少なく、暗くもなってきていたので、1人では怖そうだなんて言いながら。 帰りは、「はだしのオアシス公園」や「トトロの樹」と呼ぶ大ケヤキのある公園を通って駅近くのレストラン「バルタザール」へ。1階が有機野菜の八百屋で、その2階。3階は書店まで同じ経営です。 バルタザールでは、話題の映画「国宝」の話などで盛り上がりました。見た人3人から、ぜひとお勧め。月内に見るつもりです。 今回、会の常連北村さんが西荻に詳しいので、立ち寄りスポットや打ち上げの店の紹介などでお世話になりました。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
雨天に悩まされた 1期の火曜日定例会でした 2025/7/15   本日も不安定な天気です  「しっかり運動したい」 声に応えて屋内ならではのメニュー  #サーキットトレーニング  #片足立ちバランスウォーキング  #継足ウォーク  #バックウォーキング  #呼吸筋活性化ウォーキング  #ペットボトルで体幹ウォーク  #脳トレ  足の先から頭の中まで    動かしてみました #船橋ウォーキングソサイエティ #美姿勢ウォーキング

みんなの元気学校さんの投稿
「ポールウォーキング 1日体験会」開催のお知らせ | 研究・産学連携推進本部

中村 理さんの投稿
佐久ポールウォーキング協会より 梅雨明け〜 本日パラダPW散策でした。30℃越えの中、 参議院選挙投票を済ませた?60名越えの参加頂きました。 南パラダ/アスレチックコース〜セラピーロードと暑さを逃れての?癒しのPW〜❗️ マイナスイオンいっぱい〜 パラダ様より温泉券とキッズランド1日パス券の提供も有り皆さん堪能出来た散策となりました。

田村 芙美子さんの投稿
7/23 北鎌倉介護予防クラス 昨日楽動教室にも参加されたメンバーは連日出席!熱いのに偉いです。仲間と顔を合わせお喋りするのが楽しみかな。会場まで往復歩いて、認知症予防に有効ですね。チェア🪑オーラルエクササイズは嚥下予防です。70代2名のほかは80代の方々ですが皆さん回を重ねるごとに明るく笑顔で元気を増してタフです。毎週計測を続けていますが、暑い☀️連休明けにもかかわらず全員筋肉量アップしていて感心しました。

株式会社シナノ(sinano)さんの投稿
【令和7年度 佐久市1日有償仕事体験事業】参加学生を募集します!

田村 芙美子さんの投稿
7/24 東京に比べると鎌倉は2~3℃低いようです。それでも暑いです。挨拶は皆共通「暑いね✨☀️✨」 腰越貯筋サークルでは包括さんの月イチ体測日。皆さん筋肉量upで素晴らしい🙌けれど握力が全体的に低いのはなぜでしょう。今日は1メンバーさんの発案 <行司スクワット>と7秒スクワットで汗を流しました。ローリング歩行はもうしっかりマスターです。次回はお盆休みなのでかき氷で暑気払いをしました。皆お元気で!

佐藤 ヒロ子さんの投稿
本日も覚悟の暑さです! 思い切ってお家を飛び出したメンバーでひとしきりの運動です #船橋ウォーキングソサイエティ 1期最後の定例会は #2本のポールを使うウォーキング ポールは今日は自宅でお留守番 クーラーの中で頭の中から爪先まで しっかり運動です!   2025/8/24 チェアエクササイズは #ふなばしシルバーリハビリ体操  その場でできる #サーキットトレーニング 狭い場所でも歩ける #バラエティウォーキング 認知症予防に #脳トレエクササイズ お口の体操は #夏休みの過ごし方 8月は夏休みです☀ 9月に元気に会うことを誓って 暑さと上手に付き合いながら お家トレーニングに励みましょう  💪🏝️🔥✨

田村 芙美子さんの投稿
7/25 連日熱中症警戒アラーム💥 消防署ではいつもの梯子の点検が行われていました。渋谷教室の会場 かんなみの杜はこのお隣です。包括支援センターや老人施設と同居なので共用部分はマスク着用😷です。室内はキンキンに冷えて寒いくらい。少し温度を上げて、今日はウォーキングの足の運び方!かかと接地(着地)↔ 後ろ足の踏み込み練習をびっしり練習しましたら全員歩幅が広くなり姿勢もきれいになって大喜び🎵😍🎵 ポールがあればみんな大股🚶‍♂️🚶‍♀️🚶 鎌倉から通ってる、っていうと皆びっくりですが湘南ライン1本で55分で楽勝です。車と違って眠れるし、何より楽しい🎶

スマイルチームさんの投稿
20250725. スマイル星ヶ丘。 ポールウォーキング。リハビリポールウォーキング。ウォーキングポールでエクササイズ。 熱中症警戒アラート🥵発令中につき、外歩きはせずに室内でじっくりたっぷりエクササイズしました。 #ポールウォーキング #リハビリポールウォーキング #ウォーキングポールでエクササイズ #

台灣健走杖運動推廣協會さんの投稿
#2025健走杖輕旅行

スマイルチームさんの投稿
福祉✖️スマイルチーム。 居宅介護支援事業所様からのご依頼を受け リズムダンス等,元気いっぱい体を動かす目的の活動がスタートしました。 ダウン症、自閉症,知的障害,発達障害、既往症、、、 若い世代の皆さん約30名とスタッフさんとで 約1時間半。 歌って踊って喋って、、、汗だく💦 そしてみなさんからたくさんの刺激をもらいました❣️ 次回も楽しみです😊 #福祉 #スマイルチーム #要介護1〜5 #居宅介護支援事業所 #相模原市 #sagamihara #20250725

田村 芙美子さんの投稿
7/27 時が経つのは本当に速い!  もう7月最後の日曜日です。夕べ 7、8月の逗子PWは猛暑のため中止にすると連絡がありました。開始時間を繰り上げる予定でしたが連日の熱中症警戒アラームへの対処です。事故の心配なくなりひと安心です。時間が出来たので出掛けたいのですが こう暑くては・・・家でみちのくを味わいます。

田村 芙美子さんの投稿
7/31 おはようございます。今朝も心地よい風が吹いています。昨日は激動!?の1日でした。夏空の下、体操の後の月イチお楽しみ会を餌にうきうき🎵北鎌倉へ。カムチャッカの地震の影響で太平洋側へ押し寄せてくる津波注意報(→警報に変わったのを知らず)のサイレンを耳にしながら気にもせず、いつもと変わらずコアトレなど済ますと、お待ちかね!『食』の会をすっかり楽しんで帰宅路へ / <ここが境界> / 海岸方面を走る電車もバスもストップしていたのです(投稿済) 「健康のため」と自ら言い聞かせ炎天下を切通を抜けてPWで帰宅しました。前に進めば家🏚️に帰れる!と言い聞かせ、熱中症が怖くて最近は歩いてないなぁ~!と思いながら。 海の街に住むということ、今回は津波が来たときの対策を真剣に考える機会になりました。 必要なのはタフな心と身体。 今朝の団欒時の「あなたの刺激は何?」→ 「 ! 」

 

来月以降の開催
柳澤 光宏さんの投稿
今年も開催します。生プルーン食べ放題の佐久ぴんころウォーク(⁠^⁠^⁠)皆さんのご参加お待ちしています!

関連情報
1)筑波大学山田実先生は、「ポストコロナ時代のフレイル対策」理学療法の歩み35巻1号 (2024年3月)で、「ポストコロナの今、これまでの介護予防・フレイル対策を踏襲しながら、新しい価値を創造していくことが求められており、介護予防・フレイル対策領域におけるセラピストの需要および期待度は高まり続けている。」と述べられています。
また、ご自身が主催されている『Web版集いのひろば』でも、「コロナ禍の影響」と題して、ポストコロナ時代のフレイル対策について配信されています(同①:2025年7月7日配信同②:2025年7月14日配信)。下図は配信①で示された「コロナ禍の活動の変化」です。
・コロナ禍1年目で両活動は大きく制限され、
・2年目以降穏やかに回復した。
・身体活動は完全回復したが、社会活動は制限が残存したままである。
2)英国からの研究では、「パンデミックにより感染しなくても脳の老化は進み、しかも、この脳の老化の加速は,男性や高齢者,あるいは教育レベルや収入,健康状態が低いとされる社会的に不利な立場の人々でより強く現れており,認知機能の低下は感染によりさらに深刻になる。」と報告されている(後掲の下畑先生のCOVID-19:最新エビデンスの紹介(7月26日)をご参照下さい)。

 

2.PW関連学術ニュース
2-1)がんおよび自己免疫疾患の治療のための生体内CAR T細胞生成
手術、放射線、抗がん剤に次ぐがんの「第四の治療法」と呼ばれる「がん免疫療法」は近年目覚ましい発展を遂げているようです。その最新の話題をお届けします。

(1)CAR-T細胞療法とは?
**宮坂昌之大阪大学免疫学フロンティア研究センター招聘教授の2025年5月28日のFB投稿です**
CAR-T細胞療法とは、がん細胞を攻撃するT細胞を遺伝子導入によって新たに作り、それを増やして、がんを攻撃させるという新しい治療法です。CARというのはchimeric antigen receptor、すなわち、遺伝子導入によってT細胞に導入するキメラ抗原レセプター(人工的抗原レセプター)のことです。この治療法は、難治性の血液系の悪性腫瘍に対して大きな治療効果を示します。ただし、患者自身のT細胞を集めて、がんを攻撃するように体外で遺伝子改変を施して同じ患者の体内に戻すという、非常に高度な個別化医療であるために、治療の実施には厳格な施設要件があり、日本では60ぐらいの施設でしか使えません。しかし、アメリカではすでにかなり広く使われるようになっていて、多くの医療機関や製薬会社が参画して、現時点でも1兆円以上の市場規模があるようです。
最近のNatureのNews Featureという欄に、いかにして治療効果と安全性が高いCAR-T細胞を作るか、特に、いかにして安く、そして早く作るかなどについて、わかりやすくまとめられています(https://www.nature.com/articles/d41586-025-01570-6)。導入細胞をT細胞だけでなくて、マクロファージやNK細胞などを標的にする治療も試験的に始まっています。医学は日進月歩の世界です。
(対象記事)
NATURE NEWS FEATURE
27 May 2025,Correction 04 June 2025
Cancer-fighting immune cells could soon be engineered inside our bodies
Manufacturing CAR T cells in the laboratory is expensive and time-consuming. An in vivo approach could get the powerful therapy to more people.
By Cassandra Willyard
がんと闘う免疫細胞が近い将来、体内で作られるようになるかもしれない
CAR-T細胞を研究室で製造するには費用と時間がかかります。生体内でのアプローチにより、より多くの人々に強力な治療を提供できる可能性があります。
著者:カサンドラ・ウィラード

(2)mRNA封入脂質ナノ粒子を利用して生体内でCAR-T細胞を作り、自己免疫疾患を治療する。
**宮坂昌之大阪大学免疫学フロンティア研究センター招聘教授の2025年6月21日FB投稿です**
CAR-T細胞療法とは、がん細胞を攻撃するT細胞を遺伝子導入によって新たに作り、それを増やして、がんを攻撃させるという新しい治療法です。CARというのはchimeric antigen receptor、すなわち、遺伝子導入によってT細胞に導入するキメラ抗原レセプター(人工的抗原レセプター)のことです。この治療法は、難治性の血液系の悪性腫瘍に対して大きな治療効果を示します。
(https://www.facebook.com/masayuki.miyasaka.9/posts/pfbid02DGDGvMcKVcYKoZpbNKG9TnfcSqyvNgLCWn3fDR86qM8DmLvDjuavTYbNmdsFtEGgl)。
最近は、この方法が自己免疫疾患の治療にも応用されて、自己抗体を作るB細胞を殺すことができるようになり、まだ試験的段階ではありますが、かなり良い結果が得られつつあります。
ところがこの治療法の一番の問題は、患者のT細胞を集めてきて体外で特定の遺伝子を導入してさらにそれを増やして患者に戻すということをするので、非常に複雑で高価であるということです。
そこで、アメリカの研究グループが、なんとか患者の体内で遺伝子導入ができないかと考え、新しい技術を開発しました。具体的には、mRNAワクチンで開発された脂質ナノ粒子を利用して、その中にB細胞を殺すのに必要なCAR遺伝子をmRNAの形で封入し、さらにこの粒子が患者のCD8 T細胞(いずれキラーT細胞になる細胞)だけに導入されるようないくつかの工夫をして、生体内でCD8 T細胞だけにCAR遺伝子が発現されるような技術を開発したのです。
つまり、これは体外ではなくて体内で選択的にCD8 T細胞に遺伝子導入を行い(=外来遺伝子を発現させ)、そのT細胞を使って、悪い自己抗体を作るB細胞(=自己免疫疾患を起こすB細胞)を殺そうとする試みです。
その結果が最新号のScience誌に論文として発表され(https://www.science.org/doi/10.1126/science.ads8473)、さらに、その論文に対するコメント記事が同じ号に出ています(https://www.science.org/doi/10.1126/science.ady7928)。
その方法は、①まず、B細胞を破壊するためのCD19-CAR遺伝子(mRNA)を封入した脂質ナノ粒子を作るのですが、それだけではなく、さらに②その粒子表面にヒトのCD8 T細胞(いずれキラーT細胞となる細胞)だけに結合する抗体を結合させ、また、この粒子が血流に注射された際に肝臓にたくさんと取り込まれる可能性があるので(肝臓は血中の不要物を捕捉する役割がある)、③粒子表面の脂質の構造を改変して肝臓に捕捉されないようにする、などのいくつかの工夫がこらされています。
現在はまだ動物実験の段階ですが、①ヒトB細胞を持つマウスにこの粒子を血液内に投与するとヒトB細胞だけが数時間内にほぼ消滅すること、②カニクイザルで同様の方法を用いると、やはりB細胞だけが選択的に約1ヶ月間大きく減っていた、ことが示されています。
ただし、ナノ粒子内に封入されたCAR遺伝子は、mRNAなので、体内では数日間で壊れてしまい、この方法によるB細胞破壊効果は2,3週間ぐらいしか続かず、ふたたびB細胞が元のレベルにまで増えてきます。しかし、この方法は繰り返し用いることができるので、反復投与によってB細胞レベルを低い状態に保つことができるはずです。困るのは、自己抗体を作る悪いB細胞だけでなく、すべてのB細胞が破壊されてしまうのですが、これに対しては、免疫グロブリン(抗体を含む血中蛋白質)を投与することにより患者の液性免疫(=B細胞による免疫)レベルを保つことが可能です。
以上、「ナノ脂質粒子を使って体内で遺伝子導入を行い、できたCAR-T細胞を使って目的の細胞を選択的に殺す」という試みが始まっています。現在のデータを見る限り、これはかなり有望な方法かもしれません(ただしmRNAワクチンがお嫌いな方々には「とんでもない方法だ」と思われるかもしれませんが…)。
いずれにせよ、医学は日進月歩の世界です。

(対象論文)
表題:がんおよび自己免疫疾患の治療のための生体内CAR T細胞生成
In vivo CAR T cell generation to treat cancer and autoimmune disease
著者:Theresa L. Hunter https://orcid.org/0000-0002-6494-1294, Yanjie Bao https://orcid.org/0000-0002-8194-6230, Yan Zhang, Daiki Matsuda, Romina Riener https://orcid.org/0000-0001-5005-112X, Annabel Wang https://orcid.org/0009-0009-6250-1226, John J. Li, Ferran Soldevila https://orcid.org/0000-0001-9472-623X, David S. H. Chu, […] , and Haig Aghajanian https://orcid.org/0000-0002-8317-0157+30 authors Authors Info & Affiliations
掲載誌:Science 19 Jun 2025 Vol 388, Issue 6753 pp. 1311-1317

編集者の要約
キメラ抗原受容体(CAR)-T細胞療法は、B細胞悪性腫瘍の治療において大きな成功を収めており、自己免疫疾患の治療にも可能性を秘めています。しかしながら、複雑な製造および前処置レジメンが、その利用しやすさと拡張性に限界をもたらしています。Hunterらは、抗CD19 CAR mRNAを担持したCD8標的脂質ナノ粒子を投与することで、体内でCAR-T細胞を生成する遺伝子送達システムを報告しています(PecheとGottschalkによる展望記事参照)。げっ歯類および非ヒト霊長類(NHP)モデルのデータは、腫瘍制御を実証しました。自己免疫モデルでは、NHPの血液および組織においてB細胞の深刻な一過性枯渇が観察され、「免疫リセット」が起こりました。このような戦略は、体外CAR-T細胞免疫療法に代わる、既製品で非ウイルス性かつ拡張可能な代替手段となる可能性があります。—Priscilla N. Kelly

要約
キメラ抗原受容体(CAR)T細胞療法は、B細胞悪性腫瘍の治療を変革しました。しかし、複雑な製造プロセスとリンパ球除去化学療法の必要性により、その幅広い適用が制限され、患者へのアクセスが制限されています。本研究では、標的脂質ナノ粒子(tLNP)を用いて特定のT細胞サブセットにメッセンジャーRNAを送達するin vivoエンジニアリング戦略を紹介します。これらのtLNPは、健常ドナーと自己免疫疾患患者の両方のサンプルでCD8 + T細胞を再プログラム化し、in vivo投与によりヒト化マウスの腫瘍制御とカニクイザルのB細胞枯渇をもたらしました。カニクイザルでは、枯渇後に再構成されたB細胞は主にナイーブであり、免疫系のリセットを示唆しています。複雑なex vivo製造の必要性を排除することで、このtLNPプラットフォームは、CAR T細胞療法をよりアクセスしやすく、より多くの臨床適応症に適用できるようにする可能性を秘めています。

(コメント記事)
表題:Engineering immunotherapy from within
Lipid nanoparticles are designed to generate therapeutic T cells inside living animal models
内側から免疫療法をエンジニアリングする
脂質ナノ粒子は、生きた動物モデル内で治療用T細胞を生成するように設計されている。
著者:Vivek Peche and Stephen GottschalkAuthors Info & Affiliations
掲載誌:Science 19 Jun 2025 Vol 388, Issue 6753 pp. 1273-1274
要約
患者自身の免疫細胞を利用して病気と戦い、健康な細胞には影響を与えない治療法は、養子免疫療法と呼ばれ、強力な治療選択肢と考えられている。確かに、体内で疾患原因細胞に誘導するタンパク質(キメラ抗原受容体(CAR))を発現するようにT細胞を操作するタイプの免疫療法は、20年以上研究されてきた(1、2 )。しかし、CAR T細胞は体外で生成されるため、これらの療法には相当規模のインフラが必要となり、費用がかさむ。今月号の1311ページで、Hunterら(3 )は、標的のB細胞を効果的に枯渇させるナノ粒子を使用し、体内(動物モデル)でCAR T細胞を設計したことを報告している。この成果は、B細胞悪性腫瘍や自己免疫疾患の治療に影響を与え、体内での免疫エフェクター生成の探究を前進させ、CAR T細胞を用いた免疫療法をより広範な臨床用途へと前進させるものである。

関連情報
宮坂先生は2025年7月8日のFB投稿で、Cell誌に載った論文『CAR-NK細胞が自己免疫疾患の実験的治療に使用され始めた』を紹介されていらっしゃいます。

(3)Copilotに聞いてみました。
Q1:「がんおよび自己免疫疾患の治療のための生体内CAR T細胞生成」について解説して下さい。
A1:「生体内CAR T細胞生成(in vivo CAR-T cell generation)」は、がんや自己免疫疾患の治療において注目されている次世代の免疫療法アプローチです。従来のCAR-T細胞療法と比較して、より簡便かつ低コストでの治療が期待されています。

🔬 CAR-T細胞とは?
CAR-T細胞(Chimeric Antigen Receptor T cells)は、T細胞にがん細胞などの特定の抗原を認識する人工受容体(CAR)を導入したもので、がん細胞を強力に攻撃する能力を持ちます。

🧬 生体内CAR-T細胞生成とは?
従来のCAR-T療法では、患者からT細胞を採取し、体外で遺伝子改変・増殖させてから再び体内に戻す必要がありました。これには高額な費用と時間がかかります。
一方、生体内CAR-T細胞生成では、遺伝子導入用のベクター(例:ウイルスやナノ粒子)を直接体内に投与し、体内のT細胞をその場でCAR-T細胞へと変換します。これにより、製造工程を大幅に簡略化でき、より迅速な治療が可能になります。

🧠 自己免疫疾患への応用
自己免疫疾患では、免疫細胞が誤って自己組織を攻撃します。生体内CAR-T技術を応用することで、自己反応性T細胞を標的にして除去するCAR-T細胞を体内で生成し、病態の改善を図る研究が進んでいます。

⚠️ 課題と展望
・標的の選定:がんや自己免疫疾患において、適切な抗原を選ぶ必要があります。
・安全性:体内での制御が難しいため、過剰な免疫反応(例:サイトカイン放出症候群)への対策が不可欠です。
・技術の進展:人工サイトカイン受容体の導入などにより、治療効果と安全性の両立が模索されています。
この技術は、CAR-T細胞療法の「個別化医療」から「普遍的な治療」への転換を可能にするポテンシャルを秘めています。もしご興味があれば、具体的な疾患や最新の臨床試験についても掘り下げてご紹介できますよ。

Q2:最新の研究成果について教えてください。
A2:最新の研究では、CAR-T細胞療法の効果と安全性を同時に高める革新的なアプローチがいくつか報告されています。以下に注目すべき成果をまとめました:

🧪 1. 人工サイトカイン受容体の開発(慶應義塾大学)
慶應大学の研究チームは、IL-6とIL-7の機能を融合した人工サイトカイン受容体を開発しました。
IL-6受容体:副作用の原因となるIL-6を吸着・分解し、サイトカイン放出症候群(CRS)を抑制。
IL-7受容体:T細胞の長期生存を促進し、治療効果を持続。 この人工受容体をCAR-T細胞に導入することで、副作用を抑えつつ高い抗腫瘍効果を示すことが、白血病や膵臓がんモデルで確認されました。
(関連情報)
表題:CAR-T細胞療法の効果と安全性を高める人工サイトカイン受容体
発表日:2024年10月01日 記事公開日:2024年10月01日
執筆者:籠谷勇紀(先端医科学研究所がん免疫研究部門)
https://kompas.hosp.keio.ac.jp/science/202410/

🧬 2. CCR4標的CAR-T細胞療法(国立がん研究センター × ペンシルバニア大学)
成人T細胞白血病リンパ腫(ATLL)などのT細胞性がんに対して、CCR4を標的とするCAR-T細胞療法の開発が進行中です。
日本で多いATLLに対する新たな治療選択肢として期待されており、固形がんへの応用も視野に入れた臨床開発が始動しました。
(関連情報)
表題:細胞白血病リンパ腫(ATLL)などへの細胞療法開発が始動―国立がん研究センターとペンシルバニア大学が共同保有する「CCR4標的キメラ抗原受容体T細胞療法」特許を国がん発ベンチャー企業へ実施許諾
発表日:年7月11日
発信者:開発法人国立がん研究センター
ARC Therapies株式会社
https://www.ncc.go.jp/jp/information/pr_release/2024/0711/index.html

🧠 3. 神経毒性を予測する新規バイオマーカー(九州大学)
CAR-T療法の重大な副作用であるICANS(神経毒性)を、治療前の髄液検査で予測可能にするバイオマーカー「C1RL/FUCA2」を発見。
予測精度はAUC 0.95と非常に高く、個別化医療の実現に貢献する可能性があります。
(関連情報)
表題:CAR-T細胞療法の神経毒性を予測する新規バイオマーカーを発見!~九州大学病院の質量分析プラットフォームによる革新的解析~
著者:医学研究院 﨑 祐哉 教授
発表日:2025.03.11
https://www.kyushu-u.ac.jp/ja/researches/view/1221

これらの成果は、CAR-T細胞療法をより安全かつ効果的に進化させる大きな一歩です。もし特定の疾患や技術にフォーカスしたい場合は、さらに深掘りしてご紹介できますよ。どの方向に興味がありますか?

Q3:新規バイオマーカーがどのように個別化医療に貢献するのか?
A3:バイオマーカーは、患者ごとの治療反応や副作用リスクを事前に予測する手がかりとなるため、個別化医療(Precision Medicine)の中核を担います。特にCAR-T細胞療法のような強力だが副作用の大きい治療では、その意義が非常に大きいです。

🧠 九州大学の研究:ICANS予測バイオマーカー「C1RL/FUCA2」
CAR-T療法の重大な副作用である免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群(ICANS)は、発症すると命に関わることもあります。九州大学の研究チームは、治療前の髄液中タンパク質の比率(C1RL/FUCA2)を測定することで、ICANSの発症リスクをAUC 0.95という高精度で予測できることを発見しました。

🧬 個別化医療への貢献ポイント
・リスク層別化(Stratification):高リスク患者を事前に特定し、治療計画を調整(例:用量調整、予防的ステロイド投与)できます。
・治療選択の最適化:バイオマーカーに基づいて、CAR-T療法が適さない患者には他の治療法を選択する判断材料になります。
・モニタリングと早期介入:バイオマーカーを用いたモニタリングにより、副作用の兆候を早期に察知し、迅速な対応が可能になります。
・新規治療標的の発見:バイオマーカーの機能解析を通じて、ICANSや他の副作用のメカニズム解明や新薬開発にもつながります。

このように、バイオマーカーは「誰に、いつ、どのような治療を行うべきか」を科学的に導く羅針盤のような存在です。もしご希望であれば、他の疾患領域におけるバイオマーカーの活用事例もご紹介できますよ。

(4)腸内細菌は樹状細胞を介して腸から離れたがんの免疫環境に影響する~免疫チェックポイント阻害薬の作用に関与する新たな腸内細菌を同定~

国立がん研究センター等からの2025年7月15日付プレスリリースです。

プレスリリースの「発表のポイント」
・現在、さまざまながんで免疫チェックポイント阻害薬を用いた治療が実施されていますが、長期間にわたり治療効果が得られる患者さんは20%程度に限られており、治療成績のさらなる改善が求められています。
・免疫チェックポイント阻害薬の治療効果には、腸の細菌(腸内細菌)が関係することが報告されていますが、腸に存在する細菌がなぜ腸ではない臓器 (肺など) に発生したがんに影響を及ぼすのか等の詳細な機序は分かっていませんでした。
・本研究チームは、免疫チェックポイント阻害薬の作用に関与する新たな腸内細菌としてルミノコッカス科に属するYB328株を同定、さらにその培養に成功し、作用メカニズムを解明しました。
・YB328株が腸内で免疫応答の司令塔である樹状細胞を活性化し、その樹状細胞ががん組織まで移動することで免疫効果を発揮するとともに、腸内細菌叢の多様化を通じた樹状細胞のさらなる活性化により、免疫チェックポイント阻害薬の効果を高める可能性が示されました。
・本研究成果により、YB328株が、免疫チェックポイント阻害薬だけでなく免疫細胞療法などでもがん免疫療法の作用を高める可能性が示唆され、次世代のがん免疫療法への応用が期待されます。

論文
Nina Yi-Tzu Lin、et al.「Microbiota-driven antitumour immunity mediated by dendritic cell migration」Nature 14 July 2025
DOI;10.1038/s41586-025-09249-8
URL;https://www.nature.com/articles/s41586-025-09249-8
ニーナ・イーツー・リン他、「樹状細胞の移動を介して媒介される微生物叢主導の抗腫瘍免疫」Nature 2025年7月14日

Copilotとの質疑応答(一部改変)
Q1;以下の表題の論文の要旨を教えてください。Microbiota-driven antitumour immunity mediated by dendritic cell migration

A1;🧬この論文「Microbiota-driven antitumour immunity mediated by dendritic cell migration」は、腸内細菌ががん免疫に与える影響を新たな視点から解明した画期的な研究です。以下に要旨をまとめます:

🧠研究の背景と目的
・免疫チェックポイント阻害薬(ICI)はがん治療に用いられていますが、長期的に効果があるのは約20%の患者に限られています。
・腸内細菌がICIの効果に関与することは知られていましたが、腸に存在する細菌が肺など腸以外の臓器に発生したがんにどう影響するかは不明でした。

🔍主な発見
・YB328株(ルミノコッカス科)という新たな腸内細菌を同定し、培養に成功。
・YB328株は腸内で樹状細胞(DC)を活性化し、これらのDCが腫瘍組織に移動することで抗腫瘍免疫を誘導。
・活性化されたDCはPD-1陽性CD8陽性T細胞の誘導を促進し、ICIの効果を高める。
・YB328株はTLR(Toll様受容体)シグナルを介してCD103陽性樹状細胞の分化と活性化を促進。
・マウスモデルでは、YB328株の投与により腫瘍縮小効果が確認され、ヒト腫瘍組織でも同様の免疫細胞浸潤が見られた。

🌍臨床的意義と展望
・YB328株は、ICIが効きにくい患者に対しても腸内環境を改善し、治療効果を高める可能性がある。
・日本人の約20%が自然に保菌していることが示されており、安全性も期待される。
・次世代の経口アジュバント(免疫賦活化剤)として、がん免疫療法への応用が期待される。

この研究は、腸内細菌が腸から離れたがん組織にまで影響を及ぼす仕組みを世界で初めて可視化し、がん免疫療法の新たな可能性を切り拓くものです。

Q2;この論文の発見と、CAR-T細胞療法との関係を教えてください。
A2;🧩この論文の発見は、CAR-T細胞療法の限界を補完する新たな戦略として非常に注目されています。以下に、両者の関係を整理してご説明します:

🔬この論文の主な発見
・腸内細菌YB328株が樹状細胞(DC)を腸内で活性化し、これらのDCが腫瘍局所に移動してPD-1陽性CD8⁺T細胞を誘導。
・このプロセスにより、免疫チェックポイント阻害薬(ICI)の効果が増強される。
・YB328はTLRシグナルを介してCD103⁺DCの分化と活性化を促進し、抗原提示能力とT細胞応答の質・量を向上させる。

🧠CAR-T細胞療法との関係性
CAR-T細胞療法には非常に革新的な面がある一方で、いくつかの重要な課題があります。それぞれについて、今回のYB328株の研究成果がどう関係するかも織り交ぜて整理しますね。

・固形がんへの効果が限定的(CAR-Tは主に血液がんに効果的だが、固形腫瘍では腫瘍局所への浸潤が困難):YB328株は樹状細胞(DC)を活性化して腫瘍組織へ移動させ、免疫環境を改善
・T細胞の疲弊(exhaustion)(CAR-T細胞が過剰な抗原刺激で機能低下):YB328株はPD-1陽性CD8⁺T細胞を適度に誘導し、T細胞応答をバランスよく活性化
・抗原提示の非効率性(腫瘍細胞が標的抗原を十分に提示しないケースがある):YB328はCD103⁺樹状細胞の誘導により、クロスプレゼンテーション能力を高める
・腸内細菌叢による治療効果のばらつき(個人の腸内環境がCAR-Tの有効性に影響):YB328は腸内細菌叢の多様性向上・均質化に寄与し、反応性を高める可能性

🔄補完的役割の可能性
• YB328の投与により、T細胞応答の質と量が増強されることで、CAR-T細胞の標的攻撃効率が向上する。
• YB328が誘導するDC移動・活性の可視化は、CAR-T投与後の免疫環境の変化をモニタリングする手法にも応用可能。
• 今後、CAR-T細胞の腫瘍内浸潤を促す前処理としてYB328株を使う戦略も臨床的に検討されるかもしれません。

このように、YB328株はCAR-T療法の“弱点”を突いて免疫システム全体の調整役として機能しうる存在です。もし、CAR-Tの副作用(CRSやICANS)との関係や、YB328との併用モデルが気になるなら、さらに掘り下げてご案内できますよ🧪✨
どの方面で続けましょうか?臨床応用?免疫ネットワーク解析?それとも細胞動態追跡の話など。

関連情報
当該論文については、大阪大学の宮坂昌之先生が2025年7月16日のFBに解説記事を投稿されています。

 

2-2)岐阜大学医学部下畑先生からの最新医学情報(2025年7月)
・アウシュビッツで考えた科学と倫理
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年7月1日のFB投稿です**
パリでの学会(https://charcot2025.fr/)に参加する前に,週末を利用してアウシュビッツ・ビルケナウ強制収容所を訪れました.リベラルアーツ研究会で「夜と霧(https://amzn.to/46lteC8)」を取り上げた際に関連資料を読み漁ったため,知識としては理解していたつもりでしたが,実際にその場に立つと,まったく異なる感情がこみ上げてきました.毒ガス・チクロンBが投げ込まれたガス室,そして通路一面に貼られた被収容者の顔写真を前にしたとき,胸が押しつぶされるような苦しさを覚えました.戦争は人間をここまで残虐にするのかという思いが改めて浮かびました.
科学者の狂気についても深く考えさせられました.チクロンBを開発したドイツ出身の物理化学者フリッツ・ハーバーはノーベル賞受賞者です.最近読んだ『天才の光と影』(https://amzn.to/4kjFKWj)という書籍では,ノーベル賞受賞者23人の人物像が紹介されています.ノーベル賞を受賞するほどの科学者と聞くと,優れた人格者であると考えがちですが,実際にはそうとは限らないことがわかります.冒頭で紹介されるフリッツ・ハーバーは,化学肥料の原料となるアンモニアの合成に成功し,1918年にノーベル化学賞を受賞しました.しかしそのアンモニアは,第一次世界大戦中には硝酸へと化学変化させることで火薬の原料として用いられました.さらに晩年のハーバーは毒ガスの開発に没頭し,ドイツ軍においてチクロンBを含む化学兵器の開発指揮を執るようになります.彼の行動を「科学的才能を大量殺戮兵器に費やしている」と批判したアインシュタインに対し,ハーバーは「毒ガスで戦争を早く終わらせることができれば,結果的に無数の人命を救える」と反論したといいます.
この本のあとがきに次のような一文があります.「実は,社会的地位が高ければ高いほど,あるいは高学歴であればあるほど,いったんオカルトを信じ込むと,自分の知性や権力を総動員して『妄信』を弁護しようとするため,さらに自分が間違っていることを自覚できなくなる.彼らは社会的影響力を持っているため,結果的にさまざまな分野で,恐ろしいほどの害悪を社会にもたらしてしまうわけである.ここで私たちはもう一度,『いつでも最も大事なことは,自分の頭で“考える”ことです』というポーリングの“教訓”を胸に刻む必要があるだろう」
本書には量子力学と核兵器開発についても詳しく述べられています.科学が社会に与える影響の大きさと,その危うさを実感しました.現代ではバイオ技術やAIでしょうか.科学者には専門性だけでなく,人間性を育む教育が不可欠であると感じました.そして,私達もまた権威ある他者の意見であっても盲信することなく,自分の頭で『考える』ことが大切であると改めて思いました.

・シャルコー生誕200年記念式典に参加しています
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年7月3日のFB投稿です**
ジャン・マルタン・シャルコー(Jean-Martin Charcot;1825–1893年)は,フランスの神経病学者であり,その名は多くの疾患や症候に残されています.彼の業績は医学にとどまらず,芸術や文学など広範な文化領域にまで影響を与えました.本年は,シャルコー生誕200年の節目に当たるため,第29回国際神経科学史学会(ISHN)は「シャルコー生誕200年記念式典」を兼ねて,パリのサルペトリエール病院内にあるICM Institute for Brain and Spinal Cordにて開催されています.
これまでに2日間の講演が行われ,シャルコーの研究やその後の神経学への影響について多くを学びました.なかでも本領域の碩学であるWalusinski先生,Christopher Goetz先生による講演は特に印象深いものでした.Goetz先生は,シャルコーの現代神経学への貢献を次の3点に整理されました.すなわち,①臨床症状と解剖学的病変を結びつけるという診断学的アプローチの確立,②病理学・写真術・生理学・歩行分析などの新しい技術を神経学に導入した革新性,③神経疾患の理解における遺伝学的説明の重要性を高めた点です.
本日3日目は,Charcot libraryの見学と,シャルコーゆかりの地をめぐるバスツアーが予定されています.私は最終日4日目に講演をしますが,シャルコーの晩年の弟子のひとり三浦謹之助先生を通して,その師弟関係が日本の神経学の発展にどのような影響を与えたのか,フランスをはじめ世界のシャルコー研究者の先生方にお伝えしたいと思います.なお,この学会で得られた知見については,第19回パーキンソン病・運動障害疾患コングレス(MDSJ)の2日目の「シャルコー生誕200年記念シンポジウム」において,今回の講演をご指導くださった岩田誠先生のご発表(シャルコーのパーキンソン病)のあとにご報告させていただく予定です.

・講演,無事に終わりました!@シャルコー生誕200年記念式典
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年7月5日のFB投稿です**
お蔭さまで,無事に講演を終了しました.終了後,多くの先生が集まって来られて,Congraturations!と言っていただき大変驚きました.これまで経験のないことで感激しました.三浦謹之助先生とシャルコー先生の師弟関係に心を動かされた先生が多かったのかなと思いました.
今回の講演「Kinnosuke Miura and Jean-Martin Charcot: A Master-Disciple Legacy in Modern Japanese Neurology」の一部の動画とスライドを以下にアップロードいたします.
スライド
https://www.docswell.com/…/800…/K12VD2-2025-07-05-163527
ほかにCharcot libraryや,院内外のシャルコー先生ゆかりの場所も訪ねました.写真の1枚目はあの「火曜講義」の手書きの初版本!,2枚目はシャルコー先生の生家,3枚目は大会長でシャルコー研究の権威のWalusinski先生との写真です.
関連情報
下畑先生は、第19回パーキンソン病・運動障害疾患コングレス(大会長:都立神経病院 高橋一司先生)にて,「シャルコー生誕200年記念シンポジウムに参加して」と題した講演をされています(7月25日のFB投稿より)。

・COVID-19により引き起こされる網膜のアルツハイマー病様アミロイド蓄積 ―アミロイドβ抗菌仮説の証左?―
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年7月12日のFB投稿です**
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染がアルツハイマー病発症のリスクを増加させるという複数の研究が報告されていますが,最新のScience Advances誌に報告された研究は,網膜においてアルツハイマー病様のアミロイドβ(Aβ)病理がCOVID-19によって誘導されることを示したもので注目されます.米国イェール大学眼科などの共同研究です.
著者らは,死後短時間内に採取されたヒト網膜組織およびヒトiPS細胞から作成した網膜オルガノイドを用いて,SARS-CoV-2感染がAβの沈着を促進するかどうかを調べました.図Aでは,CRANAD-28という蛍光プローブを用いた染色により,COVID-19患者およびアルツハイマー病患者の網膜において,健常者と比較してAβ沈着が増加していることが示されています.図BではAβ沈着面積の定量解析により有意な差が確認されています.さらに図Cでは,SARS-CoV-2のスパイクタンパクとAβの二重免疫染色が行われ,一部のAβ沈着がスパイクタンパク質と共局在していることが示されています.この結果は,COVID-19がアルツハイマー病様の神経変性変化を網膜レベルで誘導しうることを示唆します.また,スパイクタンパクの受容体の一つであるneuropilin-1(NRP1)を薬理学的に阻害することで,網膜におけるAβ蓄積が有意に抑制されることも明らかになりました.これは,今後の治療的介入の標的となりうることを意味しており,Long COVIDの神経症状の病態理解や治療戦略にもつながる可能性があります.
以上の知見は,Aβが感染防御の一環として微生物を取り囲むように沈着するという「アミロイドβ抗菌仮説(amyloid-β antimicrobial hypothesis)」に整合するものです(Alzheimers Dement. 2018;14:1602–1614).この仮説は,Aβは単なる老廃物や神経毒性物質ではなく,体内に侵入した細菌やウイルスなどの微生物に対する免疫反応として働いているという仮説です.Aβは微生物の表面に結合し,それを取り囲んで凝集させることで感染拡大を防ぐとされており,いわば「天然の抗菌ペプチド」としての役割が想定されています(PLoS ONE. 2010;5(3):e9505).この仮説に基づけば,感染に反応してAβが過剰に生成されることがアルツハイマー病の初期病理に関与する可能性もあり,SARS-CoV-2によるAβ産生の誘導はまさにこの仮説の臨床的な証左と考えられます.
もしこの仮説が正しければ,Aβを標的とする抗体療法には慎重な姿勢も求められます.Aβが脳内の感染防御に関わっている可能性がある以上,過剰な除去はかえってウイルスや病原体への脆弱性(例えばHSV1やVZVの再活性化に伴う神経障害)を高めるおそれがあるためです.病的Aβを特異的に除去することが求められるように思います.
Miller SJ, et al. SARS-CoV-2 induces Alzheimer’s disease–related amyloid-β pathology in ex vivo human retinal explants and retinal organoids. Sci Adv. 2025 Jul 4;11(27):eads5006.(doi.org/10.1126/sciadv.ads5006)

・血漿リン酸化タウが最も高値なのは新生児であり,高濃度リン酸化タウが凝集や神経障害を来さない防御機構が存在する!
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年7月15日のFB投稿です**
非常に驚いた報告です.スウェーデンを初めとするなど多数の研究機関が参加した国際共同研究です.チームは,「タウ蛋白のリン酸化が脳の発達と神経変性の両方に重要な役割を果たす」という仮説のもと,新生児を含む健常者とアルツハイマー病(AD)患者における血漿リン酸化タウ217(p-tau217)濃度を比較しました.
対象は,健康な新生児(n=161),早産児(n=14),健常成人,およびAD患者(軽度認知障害を含む,n=163)でした.結果として,新生児の血漿p-tau217の濃度は,思春期・若年成人・高齢者いずれの年齢群よりも有意に高く,さらにAD患者よりも高値を示しました.具体的には,コホート1の新生児の平均値は10.19 pg/mL,コホート2では9.14 pg/mLであり,AD群(3.68 pg/mL)の約2.5〜3倍とかなり高値です(図1).一方,思春期・若年成人・高齢者の間ではp-tau217濃度に有意差はありませんでした.
また早産児14名に対し,出生後140日間にわたり血漿p-tau217を測定したところ,出生直後には,より高値を示し,時間の経過とともに減少し,生後3〜4か月で若年成人レベルに達しました(図2).これはp-tau217の高値が生理的な現象であり,神経発達の過程において重要な役割を果たしている可能性を示唆しています.またこのような変化は非リン酸化タウやNfLでは観察されず,タウリン酸化特有の生理的調節機構が存在することが示唆されます.
興味深い点は,新生児においてアミロイドβの蓄積が全く認められないにもかかわらず,p-tau217が極めて高いレベルで存在しているという事実です.つまりリン酸化タウの上昇がアミロイドβ非依存的に生じうることを示しています.有名な「アミロイドβの蓄積がタウの異常リン酸化を引き起こす」というアミロイド仮説では説明できず,本文でも「リン酸化タウはアミロイド非依存的なマーカーである可能性がある」と明記されています.
この論文は,①p-tau217が神経発達と神経変性の両方に関与する「二面性」を持つことを明確に示した点,②アミロイドβ→タウリン酸化以外の経路があることを示した点,③新生児期のように高濃度のリン酸化タウが存在しても凝集や神経障害が起こらない未知の防御機構が存在することを示した点において重要と思います.とくに③はタウオパチーに対する新たな治療戦略へとつながるかもしれません.
Gonzalez-Ortiz F, et al. The potential dual role of tau phosphorylation: plasma phosphorylated-tau217 in newborns and Alzheimer’s disease. Brain Communications. 2025;7(3):fcaf221. https://doi.org/10.1093/braincomms/fcaf221

・ミクログリアとシナプス:進行性核上性麻痺の病態理解を深める2つの研究
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年7月20日のFB投稿です**
進行性核上性麻痺(PSP)は,中脳や大脳皮質にタウが蓄積し,運動障害や認知機能障害を引き起こすタウオパチーの代表的疾患です.これまで,神経炎症とタウの脳内伝播が病態進行に関与すると考えられてきましたが,その直接的証拠は限られていました.今回紹介する2つの研究は,TSPO PET画像と死後脳との対応づけ,およびタウのシナプス伝播機構の可視化というアプローチで,PSPの病態理解を大きく進めるものです.
1つ目の研究(Wijesingheら,Brain 2025)は,生前にTSPO PET(¹¹C-PK11195)を受けたPSP患者8名の死後脳を用いて,PETシグナルの細胞学的起源を追究しています.TSPOは近年,神経炎症の指標としてPETで広く使用されていますが,実際にどの細胞に由来するのかは議論の余地がありました.この研究では,TSPOは血管および血管外に存在するものの,病的増加に関してはミクログリアに由来することを示しています.つまりミクログリアマーカー(IBA1)とTSPOの共局在が顕著であり,アストロサイト(GFAP)との共局在はわずかでした(図1左).さらに,生前のTSPO PETシグナルは,死後のCD68陽性の貪食型ミクログリアの量と有意に相関していました(図1右).以上より,PSPにおけるTSPO PETシグナルは主にミクログリア由来の神経炎症を反映していることが明らかとなり,TSPO PETがタウオパチーにおける信頼できるバイオマーカーとなり得ることが示されました.
2つ目の研究(McGeachanら,Nature Neuroscience 2025)は,PSPにおけるタウのシナプス伝播と,それに伴うシナプス消失のメカニズムに迫ったものです.PSP患者の死後脳の中脳黒質および前頭葉を用いたアレイ・トモグラフィー(超薄切片を連続的に撮影し,それらを立体的に再構成する顕微鏡技術)により,リン酸化タウ(AT8)やオリゴマー性タウ(T22)が,シナプス前・後終末の両方に蓄積する様子が可視化されました(図2).特に,前終末にタウを含むシナプス対では,後終末にもタウが存在する割合が,前終末に含まない場合と比べ86倍高く(図2iの0.33%と28.4%の比),タウがシナプスを介して伝播していることが示されました.さらに,アストロサイトがタウを含むシナプスを貪食している様子が電子顕微鏡でも確認され,ミクログリアよりもアストロサイトがシナプス消失に寄与していることが示されました.また,PSP脳抽出物を生体ヒト脳スライスに添加すると,オリゴマー性タウがシナプス後終末に取り込まれ,アストロサイトが活性化し,シナプスを貪食する現象が再現されました.つまりタウオパチーに対するタウ抗体療法が「シナプス内タウ」に焦点を当てるべきであることが示唆されます.加えて,著者らはプロテオーム解析を行い,シナプス内でclusterinが増加しており,オリゴマー性タウと10nm以内の距離で共局在していることを示し,clusterinがタウのシナプス伝播を媒介している可能性を指摘しています(治療標的になるかもしれないということです).
これら2つの研究は,一方はPSPではミクログリアによる神経炎症が生じていることを示し,もう一方はタウの伝播とアストロサイトによるシナプス喪失を示しました.ミクログリアとアストロサイトも病態に関わっているということです.またいずれの研究にも共通する点として,明確な仮説を持ち,それを示すために古典的な病理学的手法と最新技術(PETやプロテオーム解析)を併用していることが挙げられます.非常に参考になると思いました.
1. Wijesinghe SS, et al. Post-mortem validation of in vivo TSPO PET as a microglial biomarker. Brain. 2025;148(6):1904–1910. doi:10.1093/brain/awaf078
2. McGeachan RI, et al. Evidence for trans-synaptic propagation of oligomeric tau in human progressive supranuclear palsy. Nature Neuroscience. 2025. doi:10.1038/s41593-025-01992-5

・新型コロナウイルス感染症COVID-19:最新エビデンスの紹介(7月26日) 
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年7月26日のFB投稿です**
今回のキーワードは,long COVIDに対する抗ウイルス薬の単独使用では短期間での症状改善は見込めない,パーキンソン病患者ではCOVID-19罹患により長期的予後が悪化する,COVID-19後に現れる新たな片頭痛様頭痛―2年後も続く後遺症としての頭痛,Long COVIDと筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群では共通する病態として「酸化ストレス」があり女性に顕著である,パンデミックにより感染しなくても脳の老化は進むが認知機能の低下は感染によってさらに深刻になる,です.
コロナ後遺症と臨床像が似ていると言われてきた筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)ですが,いずれの疾患でも女性の末梢血単核球において酸化ストレスが顕著で,免疫細胞のエネルギー消費を増加させ,ATP枯渇を招くことで慢性的な疲労につながることが示されました.ME/CFSは医療者側の理解不足・偏見もあって診断や支援に困難がある現実が存在しますが,いよいよ病態が明らかになってきました.つぎは診断バイオマーカーの実用化を期待したいと思います.あと注目すべき研究はUKバイオバンクの研究で,パンデミックは感染しなくても脳の老化を加速させ,とくに高齢者,教育レベルや収入,健康状態が低い社会的に不利な立場の人々で顕著であったことが示されたことです.感染すればなおさらです.いずれにせよパンデミックは脳に大きな影響を与えたことがよく分かりました.
FBで読みにくい方はブログ(https://pkcdelta.hatenablog.com/entry/2025/07/26/090204)をご覧ください.
◆long COVIDに対する抗ウイルス薬の単独使用では短期間での症状改善は見込めない.
Long COVIDの病態仮説としてウイルス持続感染があり,抗ウイルス療法は有望なアプローチとなる可能性がある.このため経口抗ウイルス薬ニルマトレルビル・リトナビル(パクスロビド)の有効性を検討した二重盲検無作為化プラセボ対照試験(PAX LC trial)が米国イェール大学を中心に行われた.対象は18歳以上の患者100名で,米国本土28州から参加者を募集し,完全遠隔型試験として実施された.ニルマトレルビル・リトナビル(300 mg/100 mg)を15日間投与する群と,偽薬・リトナビル群に1対1で割り付けた.主要評価項目はPROMIS-29という患者報告アウトカム指標による身体的健康サマリースコア(PHSS)の28日目までの変化とした.試験の結果,PHSSの平均スコアの変化は,ニルマトレルビル・リトナビル群で0.45(95%CI −0.93〜1.83),偽薬・リトナビル群で1.01(−0.30〜2.31)であり,調整後平均差は−0.55(−2.32〜1.21)で有意差は認めなかった(p=0.54).図1のバイオリンプロットにより,各時点(Day 15,Day 28,Week 6)でのスコア変化の分布が示され,Day 28では両群に明確な差は見られないことが分かる.副次評価項目のメンタルヘルス,疲労,睡眠障害,認知機能,痛みなども有意差なし.著者らは,ニルマトレルビル・リトナビルの有効性を否定するものではなく,今後はより長期間の投与が必要と述べている.
Sawano M, et al. Nirmatrelvir–ritonavir versus placebo–ritonavir in individuals with long COVID in the USA (PAX LC): a double-blind, randomised, placebo-controlled, phase 2, decentralised trial. Lancet Infect Dis. Published online April 3, 2025.(doi.org/10.1016/S1473-3099(25)00073-8)
◆パーキンソン病患者ではCOVID-19罹患により長期的予後が悪化する.
パーキンソン病(PD)では対照群と比較して,COVID-19急性期の予後が不良であることが知られているが,感染後の長期的な予後についてはほとんど明らかになっていない.ニューヨーク・ブロンクスのPD患者3,512名における,COVID-19感染後最大3.5年間の臨床転帰を検討した後方視的研究が報告された.この地域はパンデミック初期およびその後の感染流行の中央地であった.結果として,COVID-19罹患群は,非罹患群と比較して,死亡(aHR=1.58[95%CI: 1.03–2.41]),認知機能検査であるMACEの低下(aHR=1.57[1.19–2.07]),呼吸困難,倦怠感,転倒のリスクが有意に高かった(図2).感染後には,レボドパの用量調整がより頻繁に行われていたことから,PD自体が感染のより悪化した可能性がある.以上より,PD患者における感染予防と,感染後のケアの改善の必要性が示唆された.
Hadidchi R, et al. Impact of COVID-19 on long-term outcomes in Parkinson’s disease. Eur J Neurol. 2025 May;32(5):e70013. doi: 10.1111/ene.70013. PMID: 40329907; PMCID: PMC12056498.
◆COVID-19後に現れる新たな片頭痛様頭痛――2年後も続く後遺症としての頭痛
COVID-19感染後に新たに出現するde novo頭痛については不明な点が多い.ポルトガルから,パンデミック初期にCOVID-19と診断された732名を対象とした,新規発症頭痛の特徴を明らかにするための前向きコホート研究が報告された.24か月の調査を完了したのは448名で,感染時年齢は51.6歳,女性は272名(60.7%)であった.頭痛の既往歴ありは115名(25.7%)であった.新規の持続性頭痛を認めた患者は,頭痛の既往の有無にかかわらず,若年で女性が多く,COVID-19急性期に嗅覚障害・味覚障害・頭痛を呈する割合が高かった.図3はCOVID-19感染後,それまで頭痛を有さなかった者が,どの程度の割合で新規発症持続性頭痛を有するようになったかを示している.頭痛の既往がなかった患者のうち,24か月時点で評価できた240名の22.5%が新規持続性頭痛を呈した.その多くは,国際頭痛分類第3版(ICHD-3)の片頭痛あるいはprobable migraineの診断基準を満たしており,migraine-like headache(MLH)と分類された.また頭痛既往のなかった333名のうち,新たに持続性頭痛を発症したのは54名(16.2%)で,うち35名(64.8%)がMLHと診断された.このMLHの年間累積発症率は,1000人あたり42人であった.以上より,COVID-19感染から2年を経ても新規の持続性頭痛の発症は一定数存在し,多くがMLHの診断基準を満たしていた.COVID-19の罹患数の多さと,片頭痛がQOLや疾病負荷に与える影響を踏まえると,本研究は重要な意義を持つ.
Silva L, et al. Long-Term Persistent Headache After SARS-CoV-2 Infection: A Follow-Up Population-Based Study. Eur J Neurol. 2025 May;32(5):e70130.(doi.org/10.1111/ene.70130)
◆Long COVIDと筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群では共通する病態として「酸化ストレス」があり,女性に顕著である.
Long COVIDと筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)は共に疲労感や労作後の増悪を呈することから,共通する病態機序として酸化ストレスの関与を検討した米国スタンフォード大学からの報告である.ME/CFS患者27名,Long COVID患者20名,健常者25名の末梢血単核球を用い,フローサイトメトリー,RNA-seq,質量分析などを行い,免疫細胞の代謝特性と酸化ストレスの程度を比較した.その結果,ME/CFSおよびLong COVID患者では,女性において,CD4T細胞,CD8T細胞,B細胞において活性酸素(ROS)の上昇がみられた(図4).加えてT細胞の過増殖傾向が認められ,この免疫細胞の活性化が慢性疲労の一因である可能性が示唆された.
図5にはROSの生成と除去に関わる代謝経路が示されている.女性のME/CFSおよびLong COVID患者では,ミトコンドリア内のカルシウム濃度が上昇しており,これが電子伝達系の活性化を介してROSの産生を促進していると考えられた.一方,ROSの除去に関与する酵素であるスーパーオキシドジスムターゼ2(SOD2)の発現は,Long COVID患者において男女ともに低下しており,抗酸化防御機構が不十分であることが示唆される.また,ME/CFSおよびLong COVIDの両患者群においてグルタチオン(GSH)濃度の上昇が認められたが,女性患者ではROSの増加がGSHによる中和能を上回っており,酸化ストレス制御の破綻がより深刻であることが明らかとなった.
このような女性患者における酸化ストレスの過剰は免疫細胞のエネルギー消費を増加させ,宿主のATP枯渇を招くことで慢性的な疲労感につながると考えられた.特に女性患者においては,ROSによるT細胞の異常増殖が顕著であり,この過剰な免疫活性化が疲労の重要なドライバーとなっている可能性がある.論文ではこの過増殖を糖尿病治療薬であるメトホルミンにより抑制できることも示されており,今後の治療標的となる可能性がある.メトホルミンは過去にもLong COVIDに対する有用性が報告されていた.
Shankar R, et al. Oxidative stress is a shared characteristic of ME/CFS and Long COVID. PNAS, 2024;121(25):e2308697121.(doi.org/10.1073/pnas.2308697121)
◆パンデミックにより感染しなくても脳の老化は進むが,認知機能の低下は感染によりさらに深刻になる.
パンデミックが脳に及ぼした影響を検討した研究が英国から報告された.UKバイオバンクを活用し,パンデミック前後にMRI検査を受けた996名の健康な中高年者を対象に「脳年齢」の変化を追跡した.脳年齢とは,MRI画像から推定される「脳の見た目の年齢」で,実年齢との差(Brain Age Gap;BAG)が大きいほど,脳がより老化していると判断される.結果として,パンデミック期間をまたいだ群では,年1回あたり平均5.5か月分の脳の加齢が加速していた.驚くべきことにこの加速は,コロナ感染の有無にかかわらず起きていた.特に興味深いのは,この脳の老化の加速が,男性や高齢者,あるいは教育レベルや収入,健康状態が低いとされる社会的に不利な立場の人々でより強く現れていたという点である.
認知機能への影響に関しては,感染した人に限って,遂行機能を測る「トレイルメイキングテスト(TMT);紙に書かれた数字や文字を順番につないでいく課題」の成績が有意に低下していた.図6の右下のTMT-B ×白質モデルで最も顕著であるが,感染した人では白質BAGがある程度以上高くなると, TMT-Bの成績が急激に悪化する非線形的な変化を呈する.つまり白質の老化がある程度まで進行すると,遂行機能が急激に損なわれる可能性を示す.すなわち,「感染しなくても脳の老化は進むが,感染によってさらに深刻になる」ということが分かる.この研究の最大の意義は,パンデミックという社会的イベントは,感染がなくても脳の構造的変化を引き起こしうること,そしてその影響が社会的な脆弱性により増幅される可能性を示した点にある.社会的ストレスや孤立,経済的困窮といった要素が,脳の健康に直結することを裏づけるものである.
Mohammadi-Nejad AR, et al. Accelerated brain ageing during the COVID-19 pandemic. Nature Communications. 2025;16:6411.(doi.org/10.1038/s41467-025-61033-4)

・妊娠初期の薬剤と先天奇形リスク ―移行医療でも重要な知識―
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年7月28日のFB投稿です**
抗てんかん薬(Antiseizure Medication;ASM)は,妊娠中の使用に際して胎児への影響を十分に考慮する必要があります.2025年に発表された北米抗てんかん薬妊娠レジストリ(North American Antiepileptic Drug Pregnancy Registry)のデータから,妊娠初期に使用された薬剤ごとの主要な先天奇形のリスクが報告されました.図左に示されているように,主要奇形のリスクは以下の通りです:
バルプロ酸(Valproate):9.2%
フェノバルビタール(Phenobarbital):6.0%
トピラマート(Topiramate):5.1%
ラモトリギン(Lamotrigine):2.1%(比較基準)
レベチラセタム(Levetiracetam):2.0%
オクスカルバゼピン,ガバペンチン,ゾニサミド:1.3〜1.5%
ラコサミド:0%(ただし症例数が少なく評価困難)
この研究では,ラモトリギンが比較基準として用いられました.これは,ラモトリギンが妊娠中によく使用され,かつ比較的安全性が高いとされているためです.他の薬剤と比較してどの程度リスクが高いかを,相対リスク(Relative Risk)として評価しています.たとえばバルプロ酸は,ラモトリギンの約4.4倍(RR=4.35)の奇形リスクがあるとされました.またトピラマートは口唇裂のリスクが高く,この研究でも妊娠初期に単剤で使用した510例中7例(1.4%)で口唇裂が報告されました.一方,ラモトリギンやレベチラセタム,ゾニサミドなどは,リスクがラモトリギンと同等あるいはそれ以下であり,妊娠中にも比較的安全に使用できる薬剤と考えられます.
さらに,図右では,各薬剤の平均1日投与量と奇形リスクの関係が示されています.バルプロ酸やトピラマートでは,投与量が増えるとリスクも上昇しており,明確な用量依存性が認められましたが,ラモトリギンやレベチラセタムでは投与量にかかわらずリスクは比較的一定でした.
このような安全な抗てんかん薬についての情報は広く認識されてきたと思います.ただ個人的に小児科から移行してきた妊娠可能な女性患者さん(およそ15歳以上)の中に,バルプロ酸を継続使用している例を複数経験したことがあります.小児科領域では,妊娠に関する教育機会が少ない可能性や,移行医療(トランジション)がうまく機能していないと,思春期や若年成人女性に対して,妊娠を見越した薬剤選択がなされないまま成人となる可能性もあるのかもしれません.妊娠可能年齢になった場合,薬剤の再評価と適切な情報提供を行い,必要に応じて薬剤の切り替えを検討することが必要だと思います.
Hernandez-Diaz S, et al. Use of Antiseizure Medications Early in Pregnancy and the Risk of Major Malformations in the Newborn. Neurology. 2025;105:e213786.(doi.org/10.1212/WNL.0000000000213786)

・nirVasculitisとは何か? ー免疫チェックポイント阻害薬と中枢神経血管炎ー
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年7月31日のFB投稿です**
がん免疫療法に用いられる免疫チェックポイント阻害薬(Immune Checkpoint Inhibitor: ICI)は,進行がんの予後を大きく改善させる一方で,免疫関連有害事象(irAE)を引き起こすことが知られています.その中に中枢神経系に影響を及ぼす神経学的有害事象(nirAE)がありますが,とくに「免疫関連中枢神経血管炎(nirVasculitis)」は診断が難しく,重篤な転帰を取ることもあります.このnirVasculitisに関する最大規模のsystematic reviewが発表されています.自験例6例を含む計20症例が検討されています.
まず原発がんとして最も多かったのは非小細胞肺がん(NSCLC)で55%を占めていました.ICIとしては,PD-1阻害薬が95%に使用されており,多いものとしてはペムブロリズマブ(60%)とニボルマブ(25%)でした.
症状としては,錯乱(40%),意識消失(35%),失語(25%),片側の運動・感覚障害(25%)など多彩で,発熱や頭痛(45%)も認められました.頭部MRIでは95%で異常がみられ,58%で白質病変を認めました.脳脊髄液検査は17例で実施され,うち65%に細胞増多(リンパ球),53%に蛋白上昇がみられました.蛋白上昇の程度は多様でした.
注目すべきは,「Black Blood MRI(BB-MRI)」の活用です.これは,血管内の血流信号を抑制することで血管壁の構造を鮮明に描き出す特殊なMRI技術です.通常のMRIでは血流が強調され,血管壁の炎症や肥厚を評価するのは困難ですが,BB-MRIを用いることで,血管壁の同心円状の造影効果(concentric enhancement)を観察でき,vasculitisの診断に非常に有用です.
図2A-Dは症例2のMRIです.最初の2枚がBB-MRIで,2Aで脳底動脈の,2Bで中大脳動脈末梢の血管壁に同心円状の造影効果(矢印)が認められます.2C–Dは拡散強調の病変です.
図2E-Hは症例3のMRIです.最初の2枚が拡散強調で多発性急性期脳梗塞を認め,2G-HがBB-MRIで,右後大脳動脈および左椎骨動脈V3領域における均一な同心円状の造影効果と血管腔の狭窄を認めます.
治療については,19例(95%)がステロイド治療を受け,2例がIVIGまたはインフリキシマブを併用されました.治療反応としては,8例(40%)で完全または部分的な回復がみられた一方で,8例がnirVasculitisにより死亡,3例ががんの進行で死亡しており,重篤な転帰を取ることも少なくありませんでした.
脳生検による確定診断がなされたのは1例のみでした.多くは画像所見や脳脊髄液所見から「可能性が高い」「可能性あり」と分類されていました.「Grausらによる自己免疫性脳炎の診断基準では,中枢神経系の血管炎を除外することが自己免疫性脳炎の確定診断の前提とされている.一方,GuidonらによるnirAEの診断基準では,血管炎が大血管または小血管に関与することや,血管造影や生検による評価の重要性が十分に考慮されていない.」と記載されており,適切な診断基準がないことも指摘されています.著者は,BB-MRIやCTアンギオグラフィにおける血管壁の同心性増強や数珠状狭窄をもって確定診断とみなす新たな基準の必要性を提案しています.
ICI治療が広く普及する中で,nirVasculitisのようなまれなものの重篤な合併症への理解と早期対応が求められています.今後重要になる論文だと思いました.
Erritzøe-Jervild M, et al. Immune checkpoint inhibitor-related CNS vasculitis – A systematic review and report of 6 cases. J Stroke Cerebrovasc Dis. 2025;34:108265. https://doi.org/10.1016/j.jstrokecerebrovasdis.2025.108265

関連情報
1)前回の「新型コロナウイルス感染症COVID-19:最新エビデンスの紹介(3月20日)」は、2025年3月のニュースに掲載しています。
2)岐阜大学医学部下畑先生は最新の医学情報を活発に発信されています。前月中のFB投稿については2025年6月のニュースをご覧下さい。

(作成者)峯岸 瑛(みねぎし あきら)

カテゴリー
アミロイドβ仮説 パーキンソン病 マイクロプラスチック 嚥下障害 家族性ALS 新しい認知症観 歯と口の健康 特発性正常圧水頭症(iNPH) 脳クリアランス療法

2025年6月のニュース

6月4日~10日は歯と口の健康週間でした。NPWA会員の活動状況、口腔ケアとオーラルフレイルについての参考情報源、岐阜大学医学部下畑先生からの最新医学情報等をお届けします。

1.2025年6月の活動状況
田村 芙美子さんの投稿
6/1 年半ばとうとう6月を迎えました。いよいよ紫陽花の季節です。昨日まで横須賀線の案内表示幕の後ろは横並びのきれいな菖蒲の絵でしたが、今日乗った車両は早速紫陽花に変わっていました。一週伸びた逗子のポールウォーキング教室は昨日までの悪天候を覆し 朝から夏空に。MCIにならない近道→ポールを使ってお喋りしながら歩幅広く歩いたあと脳トレp.ゲームで大笑い。みんなの笑顔が効果的だと思いました。次回は22日です。

中村 理さんの投稿
佐久ポールウォーキング協会より 本日PW駒場例会〜 佐久大学看護学生/1年8名・4年8名の実習参加もあり総勢60名越えでの参加者で公園〜牧場といつものコースPW闊歩でした。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【インターバル速歩     試してガッテン】 2025/6/3  速歩は何故必要なの?   わかりました!  速歩ってどの位の速さなの?   アプリで体力測定からの    可視化でわかりました! #インターバル速歩 #佐久市在住佐藤珠美インストラクター 迎え実践しました #船橋ウォーキングソサイエティ #暑熱順化 も #中之条研究も #息が弾む中強度運動が良い!  わかっているけど〜   なかなかできないよね #インターバル速歩アプリで 視える化したらやる気モリモリ   になってきました! 速歩き後の  ゆっくり歩きが助けになります! できそうな気がして来た〜♬   理屈がわかり、速さも体験       来た時より  帰りの姿が活き活きして見えました 正当な「インターバル速歩教室」を   企画して良かったと思います!

田村 芙美子さんの投稿
6/3 お天気は日替わり?雨のため里山歩きは腰越行政センター(きらら)の室内に変更。狭いスペースを時折二班に分かれながら 頭と身体と口を動かしました。そして、一人ずつ普段歩きとポールを使った大股の歩幅チェックをして1日8分は意識して病気予防の中強度歩行!🚶の再確認。 長嶋茂雄氏逝去のニュース。写真はhpから拝借。 立大記事https://www.facebook.com/share/18nF9FUWyZ/

遠藤 恵子さんの投稿
昨年度市民センターで担当させていただいた【みんなの健康講座】(イレギュラー)の様子が掲示されていました✨ 参加者の皆さんの笑顔と先生からも元気をもらいました!のメッセージに感激!! 地域の健康づくりのお手伝いができたこと嬉しく思います!💕 またこんな講座ができるようこれからもがんばりますば~い💪☺️ 励みになります!! #健康講座 #地域の元気づくり #いきいき体操 #運動指導者 #ゲンキクリエイターケイコ #サザエさん体操 #笑顔が最高のごほうび #フィットネストレーナー #加圧インストラクター #エアロビクスインストラクター #みなさんお元気 #楽しい時間 #講話 #動けるからだであるための #出張講座

江原 健次さんの投稿
できていそうで、結構何もできていない事が多い。過去の成功体験はすでに過去のこと。問題と対策をスピード感を持って対応する事が大切ですな。 1. アンカリング効果 定義:最初に提示された価格や情報が基準になって、その後の判断に影響を与える。 陥りやすいこと: 初回体験の価格を安くしすぎると、その価格が「基準」になり、正規料金に対して高く感じてしまう。 安さばかり強調してしまい、価値(サービス内容や効果)を伝えきれなくなる。 対策: 正規価格を先に提示した上で、体験価格やキャンペーン価格を「特別感」として見せる。 高額プランから紹介してから通常プランに下げると、通常プランが「お得」に見える。 2. 損失回避性 定義:人は「得をする」ことより「損をする」ことを嫌う。 陥りやすいこと: 「安いですよ」だけで訴求すると効果が薄い。 入会しないことによる“損”を伝えないと、行動に結びつかない。 対策: 「今始めないと〇〇の損があります」と未来の損失を明示する。 例:「今始めないと夏までに理想の体型には間に合いません」 「この特典は今だけ」「あとからの入会だと追加料金がかかります」など具体的に。 3. 社会的証明 定義:他人が買っていると、自分も安心して購入したくなる。 陥りやすいこと: 実績や他の会員の声を見せず、常に「新しいこと」ばかりに焦点を当てる。 SNSやHPにお客様の声・ビフォーアフターが少ない。 対策: 会員の声、レビュー、体験談、ビフォーアフターを見せる。 「〇〇地域で◯名が通っています」など数字で示す。 人気レッスンや満席状況のアナウンス。 4. 選択のパラドックス 定義:選択肢が多すぎると、人は決められなくなる。 陥りやすいこと: 料金プランやオプションが複雑すぎる。 初心者向けメニューが多すぎて、何を選べばいいかわからない。 対策: まずは「おすすめプラン」を提示し、迷わせない。 「迷ったらこれ!」と背中を押す表現を使う。 初回体験者には「3つ以内の選択肢」に絞る。 5. デフォルト効果 定義:人はあらかじめ設定された「初期設定」や「おすすめ」に従いやすい。 陥りやすいこと: すべてを選択制にしてしまい、判断の手間を増やす。 おすすめプランを明示しない。 対策: 「人気No.1」「おすすめ」と明示されたプランを用意。 初回体験予約時に、あらかじめ人気時間帯・人気レッスンをチェック済みにしておく。 6. 希少性の原理 定義:「限定」「残り○点」などで、今買わないと損と思わせる。 陥りやすいこと: 常に「キャンペーン中」「残り○名」と言い続けて信頼を失う。 希少性が嘘っぽくなると逆効果。 対策: 本当に限定された枠(例:月3名、週に1回だけのレッスン)で訴求。 「〇月〇日まで」「あと2枠」など具体的に伝える。 表現を工夫して、希少性を演出(例:「この先生の指導を受けられるのはこの日だけ」)。

田村 芙美子さんの投稿
6/4 お天気回復 今日もテラスにゴロンと横になりコアフィットエクササイズ。軽度認知症予防に威力発揮はPWサークルです。皆さんとお喋りの社会性と上・下両半身運動の一石二鳥。そしてパタカラ・スクワットとオーラルトレーニングで誤嚥も防げそうです。午後本覚寺でドラマ撮影していました。アレかな?

株式会社シナノ(sinano)さんの投稿
Welcome to SINANO☺️ 北海道から九州まで、 全国のスポーツ用品店さんたちが、 シナノを見学にいらっしゃいました☺️ 工場の見学👀 ポールウォーキングの講習🏃‍♂️ シナノについて⛷️ 盛りだくさんでご案内☺️ 今も昔も地域に根付いたスポーツ店の皆さんに 支えられていますね😊 今後ともよろしくお願いいたします🙏 #SINANO #シナノ #工場見学 #ポールウォーキング

長谷川 弘道さんの投稿
本日は、名古屋市緑区の保健センターにおいて、保健師、介護関係者、地域のまちづくり関係者の皆さん、20名ほどにお集まりいただき、ポールウォーキング講座を担当させていただきました。 こちらでは4年ほど前にも認知症予防の一環として保健師さんの皆さんにポールウォーキング講座を担当いたしましたが、久しぶりの今回の講座でした。 今後、このポールウォーキングを地域で広げていきたい、あるいは街の活性化に繋げたいというコンセプトのもと、まずは核となる今回の皆さんにPWを学んでいただき、そこから発信していきながら、住民の皆さんに広げていく計画とのことです。 この地域はアップダウンがあるので、PWは使い勝手が良いですね。 とくに、高齢の皆さんには活用いただきたいです。 本日を第一弾として、第二、第三と今後につなげて行っていただきたいです。 自治体でのPW講座をここ15年ほどやってきておりますが、うまくいくところも、途中挫折するところとありますが、その違いは、やはり、スタートアップのところでは自治体の皆さんが、市民の皆さんに対してしっかりフォローを取れるかどうかです。 保健センターがいつまでもやることではないのですが、最初から、市民に振ってしまうと大概失敗します。 最初は丁寧に、少し時間とお金をかけて、丁寧に育てていく度量が必要です。 是非、こちらの保健センターではそのことを踏まえて、今後を見守らせていただきます。 皆さん、応援しています📣 #ポールウォーキング #緑保健センター #街づくり

水間 孝之さんの投稿
第14回日本ノルディック・ポール・ウォーク学術大会6日倉吉市で開催されました。 市民公開講座は荻原長野市市長と広田倉吉市市長による―ウォーキングコース創生ー歩ける街づくりー大変盛り上がる対談でした‼️ お疲れ様でした‼️

長岡智津子さんの投稿
初上陸

田村 芙美子さんの投稿
6/7 梅雨入りを目前に紫陽花の季節が到来。二階堂PWは嬉しいお天気に恵まれました。風が涼しく熱中症の心配はなく元気に歩けました。人混みの紫陽花のメッカ長谷~成就院~明月院より早い紫陽花の開花(出会った人力車さんの説明)を堪能できました。見上げる高いところから花の滝のよう。まずはピンク編。昨日の渋谷のシンプル紫陽花とは別人の鎌倉紫陽花ロードです(自慢の紫陽花ロードが幾つもありますね)

佐藤 ヒロ子さんの投稿
#これが信州大学インターバル速歩 #船橋ウォーキングソサイエティ 暑くなる前に #土曜日定例会 も  アプリを使って実践しました 9分間の体力測定   からの #15分間インターバル速歩 動け〜#ミトコンドリア つくれ #乳酸 今迄のインターバルとは   強度が全く違います! 辛いけれど頑張れるのは 理由も運動強度可視化も明確 そして励む仲間がいるからでしょう #インターバル速歩佐藤珠美コーチ からの指導を受けて自主練   2025/6/7

中村 理さんの投稿
佐久ポールウォーキング協会より 〜岩村田PW散策〜 「佐久歴史の道案内人の会」の皆さんの蘊蓄ガイド付で、約5km/2時間半の岩村田East areaの散策でした。 岩村田城址-湯川沿い/ヒカリゴケ-農業用水-遊廓跡-鼻顔稲荷神社-大神宮神社/聖徳太子像-信濃石〜と盛り沢山のガイドが有り普段の散策より👀〜👂〜🧠を使い皆さん趣きのあったモノとなった様でした❗️ 来年も蘊蓄ガイド期待です‼️

田村 芙美子さんの投稿
6/9 雲が空全体を薄く覆い夕方からは雨予報。杉ポ友人のNW鎌倉遠足の下見にお付き合いの1日。良~く思い出したら杉ポ以前に駒沢にいらしたのが最初でした。登山家なので鎌倉程度の低山を歩くのは朝飯前。スタートは東勝寺腹切りやぐらから 大小の寺社巡りをしながら逗子小坪へ。現存する築港遺跡として日本最古の和賀江湾で今日は面白い体験をしました(コメ欄に) 月九ドラマを観ていて遅い投稿になりました💦

遠藤 恵子さんの投稿
さっ、午後は【BasicStepAerobics】(踏み台昇降運動)のレッスン! 大雨☔️にならなくてホッ!! (佐賀県と大分県は非常に警戒が必要な状況のようです。安全を最優先にお過ごしください🙏) 午前は休講だったとはいえ…歩数なんと! 1000歩にも届かず🤣 掃除・洗濯→ゴロゴロ…これはマジで“やば歩数”💦 「1日8000歩」はやっぱムリ〜😣(日常生活動作含む) 休息も大事だけど、これが毎日続いたら…身体は朽ちる😂 身体は動かさないと錆びますよね💦 マジで”やば歩数” 動き過ぎもいかがなものか?だが 動かなさ過ぎはOUT!! さっ、今からしっかり動きまっす🔥

長谷川 弘道さんの投稿
昨日は、愛知県は丹羽郡大口町で、老人クラブ連合会の皆様に「これだけ体操」をご紹介して参りました♪ 雨模様で、自転車で来られる方もいらっしゃいますので足が遠のくかなと思っておりましたが、40名を超える皆様にご参集いただきました。 皆さん、ありがとうございました。 老人クラブですので、参加者の中心は70歳代の皆さんでしたが、最高齢者は94歳の男性の方! この94歳の方もそうでしたが、皆さんお若いですよ❗️ 最初のご挨拶のところで、「私も65歳となり、皆様と同じくシニア世代です❗️」と申し上げ途端に、皆さん一斉に「若いね〜‼️」😅 確かに、私がこの中では一番若かったですね❗️😁 65歳にして、若いね‼️と言われるのは、嬉しいような気もしますが、若干複雑な心境になりました😅 さて今回の講座テーマは『これだけ体操』。今回はシニア世代の皆様でしたので平仮名にしたのですが、実は、この“これだけ”というキーワードは以前から頭に浮かんでいて、これをローマ字表記にで“koredake体操”として、ストレッチ、筋トレ、ウォーキング、自律神経コンディショニング、脳トレ、また子どもたちや親子で楽しめるものなど、色々なバリエーションを作ってまいります。 夏からは、大口町からの委託事業でこの体操をオンライン配信も活用して、子供からシニア世代まで、どなたでも気軽に、生活の一場面でちょいとやってみるという感覚で、しかもあれもこれもではなく、『これだけ“koredake”』でいいんです☺️と、ハードルをぐーんと下げて、とにかくやる‼️ことをモットーにして、町民の皆さんに保健センターの皆さんのる力を合わせて発信していきます‼️ #大口町 #老人クラブ #これだけ体操 #koredake体操

田村 芙美子さんの投稿
6/11 湿度が高く少し動くだけで汗が滲み出てきます💦 今日は熱中症対策よりMCI(軽度認知障害)対策に力を入れ 取り組みました。脳と身体を連動して素早く正しい反応!が思ったより難しい。一生懸命トライアル!「歩かないと歩けなくなる」ように「使わないと動かなくなる」のを防ぎます。詐欺電話に引っ掛からない訓練も。帰宅後エレベーター(リフト)点検の間TVのザ・インターネットが面白く思わず最後まで観てしまいました。 ※MCIとはMild Cognitive Impairmentの、略

田村 芙美子さんの投稿
6/12 お天気は一転☀ クーラーの効いたホールで今日から木曜クラスも計測が始まりました。脂肪率と筋肉率が近付いて来るといいですね。体年齢は実年齢より概ね10歳若いかたが多いのは普段から運動しているからだと思います。運動不足のまだお若い包括の Aさんだけ体年齢が5歳老けていたので大笑い🤣 自分の生年月日を昭和では言えるが、西暦ではわからない、というかたお1人!珍しいです。 教室の帰りに皆さんとガストでお茶会🍨 3食タンパク質を採り 運動をして お喋りをしてこれだけ笑えば夜はぐっすりzzzz認知症も近寄らないでしょう。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
#船橋ウォーキングサソイエティ 木曜日行田公園定例会 ポールを使うウォーキングですが たまにはポールを置いての基礎練習 も入ります 重心の移動の練習後は ポールを持って外周と内周 そして「インターバル速歩」 と3つのグループに分かれて いい汗かきました。

・スマイルチームさんの投稿:6月の遠足
動画①

動画②

校條 諭さんの投稿
緑深い新宿御苑をノルディックウォーキングで 気まポ(気ままにポール歩きの会)は土曜日(6月14日)無事開催できました。予報通り、雨無く曇り空で、快適に歩けました。 御苑は本当に変化に富んでいるので、みなさん気ままにあちこち立ち止まって、時間がどんどん過ぎていきます。 外苑のイチョウ並木まで欲張るつもりでしたが、御苑でゆっくりしすぎたので、国立競技場の外側を一周して御苑に戻りました。 御苑は、その日のうちなら再入場できます。全員高齢者料金で250円。 午後1時過ぎ、新宿御苑駅近くの町中華にたどり着き、カンパイ&ランチ。歩数約14000歩でした。 ※写真は田村和史君(高校同級生)からかなりいただきました。

田村 芙美子さんの投稿
6/15 朝の豪雨は嘘のようにからっと上がって午後は真夏の太陽。テレジア会七里ヶ浜ホームでポールウォーキング初講習会。江ノ電鎌倉高校前近くの見晴らしの良い高台からは遠くにヨット⛵近くではサーフィン☀🌊🏂を楽しむ様子が見えました。 以前からご依頼いただいていたPW初めての方々のための会でしたが、ホーム入居の方々から手を振って頂いて私も振り返し、母の施設時代を思いだしじわっと来ました😢 講習会は皆さん興味津々、熱心で半歩広く!という前に大股揃い。なんば歩き?フレイル? 質問も沢山でした。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
いきなりの暑さに 会場到着までにフゥフゥ!! 2025/6/16 皆さん余裕を持って参加 慌てる事もなく 座位→立位で  #ストレッチと筋トレ を30分 クーラーの中で快適に運動 あっという間に終わります #ラダーでコグニサイズ #しっかり歩き に分かれて 頭と身体のサビつきを剥がします 途中疲れたらお休みしながら  本日も #シニアポールウォーキング みんな元気でした #船橋ウォーキングサソイエティ 「万博に行って来ました!  初日は17000歩  二日目は12000歩 こんなに歩けるように なったなんて! 入院していた時、こんな日が 来るとは思わなかった」   と嬉しい報告を頂きました。 「シニアポールウォーキング」 のお陰と言って下さいますが ご本人の前向きな心と頑張りが 奇跡を生むと思います。

田村 芙美子さんの投稿
6/17  外出自粛、激しい運動は控えましょう!の注意に冷えピタなど持って広町緑地でPW定例会実施。強い日射しでしたが、広町の緑のなかはひんやりしてワンのお散歩も 小さな子どもたちも元気に歩いていました。夜はホタルシーズンですが蚊🦟がいるかも。帰りの道の暑さが心配なので今日は30分早く切り上げました(ランチが混むので?)帰宅後 何気なく観たBSの「秘境+鉄道 ガボン」。旧フランス領ガボン🇬🇦はシュバイツァー博士の国だったのですね。良い番組でした。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
猛将日です❗️  暑さと湿気が凄い💦  でも元気です!  2025/6/17 #船橋ウォーキングソサイエティ #火曜日美姿勢ウォーキング  いつもは歩かないロードを探検  木立の中   イベント広場からサイクリング  ロードの抜け道  植え込み中の花壇  「ニイタカヤマ二ノボレ」   行田無線塔記念碑を見上げ  泰山木の花を愛でて 涼を求めながら #行田公園ぐるり一筆書きウォーク  途中で希望者は5分間の  「#インターバル速歩」  習慣迄の小さな  確実な1歩の積み重ねで  病気知らずの体づくり

大内 克泰さんの投稿
㊗️7周年 おかげさまで7周年を迎えることが出来ました😌 国からの復興費用の打切りにより、突然告げられた小学校での運動能力向上・肥満予防事業の終了。それまでの市と教育委員会の責任のなすり合いに嫌気が差し、店舗を構えて人財育成に取り組もうと考えました。 幸いにも紹介からすぐに物件が見つかり、出来ることからコツコツと積んでこれたのも、応援していただいた方々のおかげに他なりません🙇 今後も引き続き宜しくお願い致します🙇

田村 芙美子さんの投稿
6/18 猛暑日 北鎌倉市場スタジオで脳トレ・コアトレのあと杉浦コーチ始め皆さんと 円覚寺大鐘・弁天堂までポールを頼りに長い階段を登り(階段途中に蛇の脱け殻と抜け出た縞蛇本人確認)。かつての弁天茶屋のあとのレストラン「航」の出張店で緑の風に吹かれ乍ら、美味しいランチを頂いてきました。見晴らし抜群、お洒落な器で流石美味しい食事でした。ステップトレーニングもできて一石二鳥。また行きたいです。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【どの時間帯に入れようか?】 2025/6/19 この暑さで夕方のウォーキング は厳しいので今朝は朝活! バナナ1本食べ水分補給後に出発 朝は自転車も車も多い… コース選びに頭も活性化(笑) 「インターバル速歩」開始 無料アプリ開始が5/15から 移行して有料アプリ開始が6/3  有料アプリはアドバイスも  入って来る。  突然の暑さをアプリは感知せず  今日のコメントは手厳しい(笑) 朝活で知人から     お野菜を頂く    嬉しい(⁠◍⁠•⁠ᴗ⁠•⁠◍⁠)⁠❤     インゲン大好き

スマイルチームさんの投稿
#ポールウォーキング 私も関わっている地域に 悠々シニアスタッフに向けての研修会をポールウォーキングマスターコーチの村上コーチが講師でいらして下さいました 村上コーチとはこの数年は電話やメッセージでは連絡とっていましたが 対面は久しぶりでした お互いの近況報告や村上コーチのやられているポール以外の指導の話など聞く事ができました ありがとうございました 次は◯◯⚪︎◯ですね〜 スマイルチームのメンバーも参加出来たらと考えています #地域包括支援センター #悠々シニアスタッフ

遠藤 恵子さんの投稿
【2023年6月ポールウォーキング体験イベント開催】の様子‼️ #ポールウォーキング #イベント #体験レッスン #芦屋町 #遠賀郡芦屋町 #夏井ヶ浜 #はまゆう公園 #恋人の聖地 #紫陽花 #2023年 #スポーツ推進委員会 #社会教育係 #ゲンキクリエイターケイコ #ポールウォーキングマスターコーチプロ #福岡県 #町民 #自治体

Ruri Nissatoさんの投稿
先々週、ポールを持つ仲間十数人と秩父三峯神社と小鹿野町を旅しました。 何キロ歩くとか競争するとか何もなく仲間達と旅するのもまた楽しいものでした。 Facebookにいない方々が多く顔写真は無しで景色のみ。 まだ梅雨空で霧がかかった涼しい日でした。 写真は皆さんから頂いたものが殆どで順不同です🤳 しばらく休みなしだったのて頭の中がキリキリ舞いで 「もう計画するのやだー😭」と愚痴ってごめんなさい🙇‍♀️ 自己管理は自分の責任。汗 昨日今日と休んで落ち着きました。汗 皆さんが楽しい楽しいと喜んで下さり、 何と嬉しいことか。。。 ひと息ついた頃にはグチったのも忘れ、 「次はあそこ行って♨️あれしてこれして」などと また次の旅を妄想しているワタシなのでした。

田村 芙美子さんの投稿
6/22 青空に夏の太陽でしたがとても心地良い風に吹かれて逗子市ポールウォーキング会実施できました。自宅庭に入り込んだ青大将を集合の椿公園の奥に放した◎さん、洗濯物の籠に蜂が入っていて親指を刺され急遽欠席の○さん、思いがけないことが起きます。次回は30分繰り上げます。今日は休憩中にグループに別れて「土瓶・茶瓶」ゲームで脳を活性化しました(笑)沖縄の花デイゴと立派な合歓木が素晴らしい咲きっぷりでした。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
海老川ノウゼンカツラトンネルを くぐり上流の木陰へ向いました。 風がぬける場所で ウォーミングアップは 新メニューで! 川面を渡る風を受け 爽やかに歩き終えました♬  #船橋ウォーキングソサイエティ #土曜海老川定例会 #ポールを使うウォーキング #ノルディックウォーキング #ポールウォーキング #ノルディックウォーク  #mcl

校條 諭さんの投稿
「タビランド」に行ってきました。東京都あきる野市。 タビランドというのは、医師兼作家(著書300点以上!)の 米山 公啓先生がDIYに凝りながら作ってきている、ドッグランとグランピング場を兼ねたような空間です。ですから、タビランドの主は愛犬の豆柴たたみちゃんです。 一行は、私が毎月やっている気まポ(気ままにポール歩き)のメンバー6人と近未来研究会メンバー石原さん、それにネパール出身の武田座奈久さんです。 米山先生と石原さん、私は近未来研の仲間です。武田さんは、以前浜田山でインド・ネパール料理店を経営していて、ポール歩きの会ではたびたびお世話になりましたし、近未来研の会場としても助けていただきました。 タビランドでさんざんごちそうになったあと、隣のログハウスに移ったのですが、居心地がよすぎて、合計4時間半くらい長居してしまいました。 米山先生との出会いは、もう10年以上前になると思います。先生がウォーキングを推奨する本を出しておられて、その中でノルディックウォーキングのことを紹介されていました。それで連絡をとって会っていただきました。 先生にはNPO法人みんなの元気学校の特別顧問でもあります。ノーギャラだし、もう忘れておられると思いますが(^^)。 医療の世界は曲がり角に来ていると言われています。医師兼作家の視野に加え反骨精神もある先生には、改めて社会的な発信を期待しています!

遠藤 恵子さんの投稿
【足からコツコツ健康ライフ】 〜ポールウォーキング&セルフフットケア講座〜 先日のこと! 八幡大谷市民センターでの2回連続講座が無事終了しました! 八幡大谷市民センター館長にご依頼いただいて7年目にしてようやく実現しました✨️✨️✨️ しかも2講座ご依頼いただきまして ご縁に感謝です! とても嬉しく思いました! ✨1回目はポールウォーキングをみっちり2時間!! 参加者の皆さんの“学びたい熱”がすごくて部屋に入った瞬間ちょっと圧倒されてしまいました💦(笑) でもそれは本気の気迫🔥 「膝の痛みを改善したい」「ポールを活かしたい」など皆さんの目的や思いが真っ直ぐに伝わってきて私も全力で向き合いました🫡 ポールを持って歩くと姿勢もよくなるし歩くことに自信が持てることなる、すたすた歩けて気持ちいいと言っていただきました! みなさんの本気の気迫がすごくて 2時間じゃあたりなかったですねぇwww ✨2回目は前回の復習+セルフフットケア👣 ポールウォーキングの復習の前に ダイヤモンドカットボールを使いながら足骨格にアプローチ🦶 お天気よかったら外歩きをおこなう予定でしたが残念ながら土砂降り//☂// 足のケアははじめての方がほとんどで 足指の動きやバランスの変化、特に床を捉えて歩くという感覚は「目からウロコ!」の声が続々でした✨ 足はからだを支える土台👣 動けること、立てること、歩けること、 そのすべてを支えているのは「足」 私自身の実体験からも、足のケアの大切さを強く感じています。 年齢を重ねるほどに、足元からのケアが未来のからだづくりにつながります✨ そして…なんと!今回、とても嬉しいことがもうひとつありました!!(ひとつめは7年越しの実現) 以前、取材でお世話になった某役場の広報担当の方にも2講座ご参加いただいて数年ぶりのリアル再会に感激😭 【足からコツコツ健康ライフ】講座にご参加くださった皆さんにとって有意義な時間になっていたら嬉しいですが… 実は、私自身にとってもとても有意義で、学びの多い時間でした✨ これからも地域の皆様の 「健康ライフ」をサポートしていけたらと思います!! 【ポールウォーキング】と【セルフフットケア】のコラボは最強🔥💪 【ポールウォーキング】 【セルフフットケア】単発でも、もちろんOK👌 講座のリクエストお待ちしてます🌟 #ポールウォーキング #セルフフットケア #健康づくり #足から健康 #ダイヤモンドカットボール #ボディケア #地域のつながり #再会に感謝 #八幡大谷市民センター #ゲンキクリエイターケイコ #フットセラピスト #市民講座

杉浦 伸郎さんの投稿
梅雨の晴れ間を楽しみながら 暑熱順化。 地元鎌倉インターナショナルFCのピッチを頻繁に休憩を挟みながら気持ちよく歩きました。フレイル予防、お出かけ促進、多世代交流と、従来活動の標準化モデルがカタチになってきました。

田村 芙美子さんの投稿
6/25 大船・北鎌倉地域中心の「生き生きウォーク&健康測定会」開催。なんとなんとなんと!悪天候のはずの朝から、雨が降ったのはピタリ始まる直前までと終了後。皆さん濡れずにゴールドクレストスタジアムの芝生を闊歩できました。骨量・歩幅等々チェックしたあとは 認知症・介護予防の歩き方教室。速歩を、慌て急ぎ足ではなく 肩を下げ、前を見て、しっかり歩きで1日5000歩(その中に8分のしっかり中強度歩き:2分×4も可)を体験しました。

田村 芙美子さんの投稿
6/26 6月最後の教室はなごやかセンターで貯筋クラスでした。暑い中参加されたメンバーで7-8月の予定を決めました。8月のお盆の14日だけお休みに。暑さなど何のその、皆さんやる気満々です。今日の計測で筋肉率が脂肪率をオーバーする男性が!目を閉じて足踏み→前に進む人、後ろに下がる人 ぶつかって大笑い。骨盤の傾きがわかります。

NPO法人船橋ウォーキング・ソサイエティさんの投稿
2025/6/26 2本のポールを使うウォーキング 木曜日 | 船橋ウォーキング・ソサイエティ

遠藤 恵子さんの投稿
【介護予防運動教室でポールウォーキング🚶‍♀️✨】 本日の介護予防運動教室では ポールウォーキングやってみたぁーーーー!!というリクエストにお応えしてポールウォーキングにチャレンジしていただきました🥳 最初はちょっと戸惑いながらも、みなさん一歩一歩前へ👏 「ものすごく脳を使った~!」 「自然に歩幅が広がるのね、すごい!」 そんな嬉しい声も😊 はじめての刺激が、心と体に心地よいスパイスとなりました💫 #ポールウォーキング #室内 #脳を鍛える #姿勢改善 #歩行能力 #歩行運動 #転倒予防 #介護予防運動 #歩くこと #歩けるからだ #動けるからだ #北九州 #ゲンキクリエイターケイコ #福岡県 #ポールウォーキングマスターコーチプロ

田村 芙美子さんの投稿
6/29   友あり  遠方より来る  また楽しからずや

 

来月以降の開催
台灣健走杖運動推廣協會さんの投稿
日本健走杖健走教練培訓報名表

おぎの さおりさんの投稿
佐久平地域まるごとキャンパス | 地域に見つけよう 君のキャンパス!

 

2.関連学術ニュース
2-1)今年は、6月4日から10日が『歯と口の健康週間』でした。
**以下は、厚労省ホームページ『歯と口の健康週間2025』からの転載です**
〇目 的
この週間は、歯と口の健康に関する正しい知識を国民に対して普及啓発するとともに、歯科疾患の予防に関する適切な習慣の定着を図り、併せてその早期発見及び早期治療等を徹底することにより歯の寿命を延ばし、もって国民の健康の保持増進に寄与することを目的とする。
〇標 語
歯みがきで 丈夫な体の 基礎づくり
〇重点目標
心と体を支える歯と口の健康づくり
~生涯にわたる口腔健康管理の推進~
乳幼児期から高齢期まですべてのライフステージにおける歯と口の健康に関する正しい知識を啓発するとともに、適切なセルフケアと定期的なプロフェッショナルケアを推進することが、健やかな心と体を育むために重要であることから、「心と体を支える歯と口の健康づくり」を重点目標とする。

関連情報
1) オーラルケア(口腔ケア)
お口のケアが全身の健康にも影響していることをご存じですか? 日本人の半数は中等度以上の歯周病にかかっているとされていますが、近年、その歯周病が糖尿病や大腸がん、認知症などさまざまな身体の病気と関係があることを示す報告が相次いでいます。また、歯周病やむし歯によって歯を失ったままにしておくと体の筋力バランスが崩れ、転倒しやすくなることもわかってきました(iiha:歯と口の健康に関するコラム『歯周病は万病のもと!? お口のケアで身体いつまでも若々しく』より抜粋)。
参考iiha歯と口の健康に関するコラム
参考8020推進財団(トップページにリンクします)
参考日本歯科医師会(トップページにリンクします)

2)オーラルフレイル
地域在住高齢者を対象とした研究報告では、口腔機能の軽微な低下の重複を意味するオーラルフレイルは低栄養のリスクとなるだけでなく、食品摂取の多様性、孤食や社会とのつながりとも関連することが報告されている1)-4)。口腔の健康状態は、心身の状態や生活習慣とも深く関わるため、オーラルフレイルへの対応では、口腔機能の改善だけでなく、十分な栄養摂取も含め、食べる楽しみやQOLなど、「こころ」と「からだ」の健康を支えることが目標となる。オーラルフレイルの予防と改善は、今現在生じている兆候に加えて、潜在的なリスクを踏まえて、キュアとケアの両輪で対応していくこととなる(オーラルフレイルの予防と改善 | 健康長寿ネットより抜粋)。
 図1 オーラルフレイルへの対応はキュアとケアの両輪

参考オーラルフレイルの予防と改善 | 健康長寿ネット
参考オーラルフレイルと栄養 | 健康長寿ネット
参考エイジングアンドヘルス 2023年第31巻4号 | 公益財団  法人 長寿科学振興財団

 

2-2)岐阜大学医学部下畑先生からの最新医学情報(2025年6月)
・感慨深かった日本医学会連合・TEAMS事業シンポジウム「いつまでも健康で美味しく食べる」
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年5月31日のFB投稿です**
第126回日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会総会・学術講演会において開催された標題のシンポジウムにて,「神経筋疾患や脳血管障害を見落とさないために」という講演の機会を頂戴しました.本シンポジウムは,多学会の連携によって嚥下障害への理解と対策を広める日本医学会TEAMS事業の一環として開催されたものです.
私は,嚥下障害を呈する代表的な神経疾患を概説したうえで,①嚥下障害を初発症状としうる神経疾患としてALS,封入体筋炎,重症筋無力症,Wallenberg症候群などを念頭に置く必要があること,②咽頭期のみならず,近年とくに食道期の障害にも注目が集まっていることについて解説いたしました.スライドは以下のリンクよりご覧いただけます.
https://www.docswell.com/…/800…/5YD4X3-2025-05-31-053128
いくつか感慨深い出来事がありました.まず新潟大学時代に摂食・嚥下障害について一緒に学んだ東京大学リハビリテーション部の兼岡麻子先生と,時を経て同じ壇上に立つ機会を得たことです.指導医としてまだ駆け出しの頃,神経難病患者さんの摂食・嚥下障害を何とかしないといけないという一心で,摂食・嚥下医療の泰斗,植田耕一郎教授のもとを訪ね,その後,井上誠教授をはじめとする歯学部の先生方と共同で診療や研究に携わるなかで,言語聴覚士の兼岡先生と出会い,いろいろ教えていただきました.あの頃の思い出がよみがえりました.
また,東北大学の海老原覚教授がご講演で語られた,私達が終末期の患者さんに対してよく使う指示,「お楽しみ程度の経口摂取」に潜む落とし穴のご指摘にも深く心を動かされました.数口のゼリーが果たして本当に「楽しみ」になっているのか?それは患者さんにとって「美味しい」「嬉しい」ものであるのか?食べたときの表情や仕草に喜びは現れているか?あるいは,その摂取が体位変換やむせ込み,吸引といった苦痛を伴うものになってはいないか?私たちは,患者さんの立場に立ち,真に寄り添った診療ができているのか・・・改めて自問する機会となりました.
講演後は藤本保志教授や神山百合香教授など日本摂食・嚥下栄養学会で知り合った先生方から温かいお声がけをいただき,大変,嬉しかったです.貴重な機会をいただきどうもありがとうございました!
司会
香取 幸夫 東北大学教授
上羽 瑠美 東京大学摂食嚥下センター准教授
シンポジスト
杉山 庸一郎 佐賀大学教授
兼岡 麻子 東京大学リハビリテーション部主任・摂食嚥下センター副センター長(日本言語聴覚士協会)
末廣  篤 京都大学特定准教授
海老原 覚 東北大学臨床障害学教授(日本老年学会)
下畑 享良 岐阜大学脳神経内科教授(日本神経学会)

・家族性ALS(FUS遺伝子変異)は予防でき,かつ回復しうる ―jacifusen治療の可能性と課題―
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年6月3日のFB投稿です**
難攻不落とされてきた神経難病,筋萎縮性側索硬化症(ALS)の治療の実現は,私たち脳神経内科医にとって,まさに長年の悲願と呼ぶべきものです.近年,治療法開発に向けて目覚ましい進展が見られるなかでも,とくにSOD1遺伝子変異を有する家族性ALSに対しては,その遺伝子発現を抑制するアンチセンスオリゴヌクレオチド製剤「トフェルセン(tofersen)」が臨床応用され,治療の手が届く時代が到来しつつあります.同様に,FUS遺伝子変異によって発症する家族性ALS(FUS-ALS)も注目すべき疾患の一つです.これは若年で発症し,極めて急速に進行することが多いため,これまで非常に予後不良なタイプとして知られてきました.このたび,Columbia大学を中心とする多施設共同研究グループは,FUS pre-mRNAを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチド「jacifusen」の効果と安全性を検討したケースシリーズの結果を報告しました.アメリカとスイスの5つの医療機関で実施された成果をまとめたもので,Lancet誌に報告されました.
対象は16〜45歳(中央値26歳)のFUS変異保有者12名.うち6名が家族性ALS,6名が孤発性でした.FUS変異は6種類あり,そのうち4種類は病原性と判定され,2種類は意義不明とされました(pPro525Leuが4名で最多).初発症状は四肢発症が7名,球麻痺型が3名,呼吸発症が1名,1名は無症候でした.診断時に明らかなALSとされていたのは10名で,1名は軽症,1名は発症前段階(pre-symptomatic stage)でした.Jacifusenは髄腔内投与され,月1回,最大120 mgの用量で最長33.9か月継続されました.主要評価項目は安全性であり,副次的に神経軸索障害のバイオマーカーである脳脊髄液中のneurofilament light chain(NfL)濃度と,機能評価尺度ALSFRS-Rによって治療効果を評価しました.
さて結果ですが,jacifusenは比較的良好な安全性を示しました.副作用は主に穿刺部位の腰痛や頭痛など軽微なものでした.またjacifusenによって,NfL濃度は多くの症例で有意に低下し,特に病原性の高いpPro525Leu変異を有する患者群(症例1,2,10,12)では62〜83%の低下が認められました(図1A).またALSFRS-Rスコアについては,症例1,2,10,12などではNfLの低下と並行してスコアの推移が確認され,とくに症例10では一度低下したスコアが10か月目以降に回復に転じ,機能改善を示した点は注目に値します(図1Bの矢印).一方で,症例1および12はその後死亡しており,jacifusenの有効性は一定の限界があることが示されました.また,症例11では治療開始時には無症状でしたが,jacifusen治療によって電気生理学的異常の改善とNfL濃度の正常範囲内の維持が確認され,発症前段階での介入による発症予防の可能性が示唆されました.
また剖検によるFUS蛋白の解析では,jacifusen投与群ではFUS蛋白の発現が有意に低下していることが運動皮質の凍結組織を用いたウェスタンブロットにて確認されました(図右).特に死亡時点が最終投与から2回の半減期以内であった3例(症例1,12,6)では,治療を受けていない患者と比べて66〜90%も低下しており,jacifusenがFUSに対して明確な作用を及ぼしていたことが示唆されました.
ただし,全例が機能的改善を示したわけではなく,jacifusenが「効く人」と「効かない人」の違いについても考察されています.jacifusenが効果を示しやすいのは,病原性の高い変異(とくにpPro525Leu)を有し,発症早期あるいは前症候性の段階で治療を開始し,かつ長期かつ一貫した投与を受けた症例であると考えられます.また治療開始時にALSFRS-Rスコアが比較的良好であることも予後を左右する重要な因子でした.逆に治療開始が遅れた場合や,jacifusenの投与が断続的であった症例(症例5)では,FUS蛋白の減少が不十分で,臨床的な改善には至らなかったものと考えられました.
現在,国際共同の第1–3相二重盲検プラセボ対照試験(NCT04768972)が進行中だそうです.本研究の成果はこの新規治療の有効性と限界を示す意味で示唆に富み,ALSの疾患修飾治療の実現に向けた重要な一歩と考えられました.
Shneider NA, et al. Antisense oligonucleotide jacifusen for FUS-ALS: an investigator-initiated, multicentre, open-label case series. Lancet. 2025 May 22:S0140-6736(25)00513-6. (doi.org/10.1016/S0140-6736(25)00513-6. )

・特発性正常圧水頭症において,シャント術はグリンパティック系の機能を回復する
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年6月5日のFB投稿です**
特発性正常圧水頭症(idiopathic normal pressure hydrocephalus:iNPH)は,歩行障害,認知機能障害,尿失禁を3徴とし,脳室シャント術が有効とされている疾患です.しかし,シャント術の治療効果のメカニズムについては,いまだ解明されていません.今回,中国の研究グループより,iNPHにおけるグリンパティック系の機能障害と,シャント術によるその回復についての研究がEur J Neurol誌に報告されました.
本研究では,iNPH患者35名と健常対照者40名を対象に,頭部MRIと神経心理学的評価を実施し,さらに術後3か月の時点で15名のiNPH患者に再評価を行いました.グリンパティック系の機能評価には,拡散テンソル画像(DTI)を用いたALPS(Analysis along the perivascular space)indexが用いられました.これは脳内の動脈周囲腔(perivascular space:PVS)に沿った水分子の拡散のしやすさを測定し,脳の老廃物排出経路としてのグリンパティック系の機能を非侵襲的に数値化したものです.一般に,この値が低い場合はグリンパティック系の機能低下を示唆します.
さて結果ですが,術前のiNPH患者では,健常対照者と比べてALPS indexが有意に低下していました(平均 0.9988 ± 0.1261 対 1.331 ± 0.1623,p < 0.0001)(図A).このことから,iNPHではグリンパティック系の機能が障害されていることが示唆されます.さらに図Bでは,ALPS indexと脳室体積との間に有意な負の相関が認められ,グリンパティック系の機能が低いほど脳室体積が大きい傾向を示しました(ただしその因果関係までは断定できません).加えてROC解析では,ALPS indexのAUCが0.953と非常に高く,診断指標としての有用性も確認されました.
さらに注目すべき点は,術後3か月の評価においてALPS indexが有意に改善した点です(術前 1.026 ± 0.145 から術後 1.116 ± 0.135,p < 0.001)(図C).この改善は,シャント術による脳室の除圧や脳血流改善がグリンパティック系の機能の回復をもたらしたことを示しており,グリンパティック系が可塑的である可能性を示唆します.またALPS indexの変化量(ΔALPS)は,認知機能評価であるMMSEの変化量(ΔMMSE)と有意な正の相関を示しました(β = 4.74,p = 0.001).重回帰分析では,ΔMMSEの68.13%が年齢とΔALPSによって説明されることも明らかとなり,グリンパティック系の機能の改善が認知機能回復に寄与している可能性が強く示唆されました.
以上より,グリンパティック系の機能障害がiNPHの病態の一端を担っており,シャント術によるその回復が認知機能の改善に結びつくことを明確に示しました.今後,ALPS indexがシャント術の適応評価や予後予測に活用できるバイオマーカーとなるか検討されていくものと思われます.
Yang Y, et al. Alterations of Glymphatic System Before and After Shunt Surgery in Patients With Idiopathic Normal Pressure Hydrocephalus: A Longitudinal Study. Eur J Neurol. 2025 May;32(5):e70200.(doi.org/10.1111/ene.70200.)

・「プラスタミネーション」とは何か? ―マイクロ・ナノプラスチックとパーキンソン病の不気味な接点
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年6月8日のFB投稿です**
Movement Disorders誌の最新号に,イタリア・サレルノ大学のRoberto Erro先生らによって執筆された総説です.食品や水,大気などから体内に取り込まれるマイクロ・ナノプラスチック(MNPs)と心血管障害,認知症の関連が話題ですが,今度はパーキンソン病(PD)の発症や進行に深く関与する可能性が指摘されています.論文タイトルの「プラスタミネーション(plastamination)」は,昨年提唱された新語で,「plastic(プラスチック)」と「contamination(汚染)」を組み合わせたものです(Santoro et al., Curr Neuropharmacol 2024).
この総説では,MNPsが血液脳関門を通過して脳に蓄積することを裏付ける複数の研究が紹介されています.何と言っても,過去にご紹介した剖検例の解析で,肝臓や腎臓よりも7~30倍高濃度でMNPsが脳内に存在していたこと,また2016年から2024年にかけてその濃度が大きく上昇していたという報告が紹介されています(Nihart et al., Nat Med 2025).この結果は,脳がプラスチック粒子を効率的に除去できない臓器であることを明確に示唆しています.

つぎにプラスチックは口腔摂取や吸入に加え,嗅神経を介しても脳に到達することが紹介されています(Amato-Lourenço et al., JAMA Netw Open 2024).剖検例の検討で,15名のうち8名(53%)の嗅球にマイクロプラスチック(MPs)が確認されました(ナノプラスチックは技術的に調べられず).ポリプロピレン(43.8%)が最も多く,ついでナイロン,ポリアミド,ポリエチレンビニルアセテートなどでした.MPsが嗅球に存在することは,空気中のプラスチック粒子が鼻腔の嗅上皮から篩骨篩板を経由して中枢神経系に移行する可能性を示唆します.
さらに著者らは,腸内環境の変化がPDに与える影響にも注目しています.MNPsは腸内細菌叢を変化させ,腸管バリアを破壊し,炎症を引き起こすことが知られており,これがα-シヌクレイン(α-syn)の異常折りたたみを促し,腸から脳への伝播を引き起こす可能性があります.また驚くべきことに,MNPsはα-synそのものと直接結合し,その凝集を促進することも判明しています.とくにポリスチレン系ナノ粒子は,α-synの疎水性ドメインと相互作用し,βシート構造の形成を加速します(Ghosal et al., J Phys Chem Lett 2024).この過程は細胞レベルだけでなく動物モデルでも確認されており,MNPs単独曝露で30%の野生型マウスにα-syn病理がde novoで出現したと報告されています(Liu et al., Sci Adv 2023).
MNPsによるドパミン神経系への影響も紹介されています.C57BL/6Jマウスにポリスチレンナノプラスチックを28日間経口投与したところ,血液脳関門を通過して脳内に移行し,黒質や線条体でATPの減少や関連遺伝子の発現低下を引き起こし,運動機能の低下やPD様の神経変性所見が生じました(Liang et al., J Hazard Mater 2022).snRNA-seqでは,とくに興奮性ニューロンでエネルギー代謝障害とミトコンドリア機能障害が顕著でした.また,細胞モデルでは,MNPsがミトファジー過剰誘導と細胞死を引き起こすことも報告されています(Huang et al., Part Fibre Toxicol 2023).
プラスチック汚染はOECDの将来予測によると2040年までに倍増することが予測されており,「予防原則(precautionary principle)」,つまり科学的に完全な証拠がまだない場合でも,重大な危険が予測される場合には,そのリスクを回避・最小限に抑えるための対策を講じるべきという考えに基づいた政策的・研究的介入が急務です.パーキンソン病の環境要因としてのプラスチックへの関心が今後高まるものと思われます.
Erro R, et al. Plastamination: A Rising Concern for Parkinson’s Disease. Movement Disorders. 2025.(doi.org/10.1002/mds.30253)

関連情報
マイクロプラスチックについては、2025年3月のニュース2025年2月のニュース2024年4月のニュースでも取り上げています。

・顔のマッサージで認知症予防ができる!?リンパに流す脳クリアランス療法の夜明け
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年6月10日のFB投稿です**
驚くべき論文がNature誌に掲載されました.脳脊髄液(CSF)は,脳内の老廃物や異常タンパク質を除去し,中枢神経系の恒常性を保つうえで重要な役割を果たしています(グリンファティック・システム).そのCSFの排出経路の一つとして,近年,頭蓋底から頸部リンパ節へと至るリンパ管ネットワークが注目を集めています.今回,韓国KAIST(Korea Advanced Institute of Science and Technology)などのグループは,このCSF排出経路を促進する物理的刺激法を開発し,マウスとカニクイザルにおいて有効性を確認しました.
研究では,Prox1–GFPマウスと呼ばれる遺伝子改変マウスを用いて,CSFの排出経路を可視化しています.このマウスは,リンパ管内皮細胞の転写因子であるProx1の発現領域で緑色蛍光タンパク質(GFP)を発現するように設計されており,リンパ管を生体内で蛍光観察することができます.著者らはこのモデルを用いて,CSFが眼窩周囲,鼻腔,硬口蓋のリンパ管を通り,頸部浅層リンパ管(superficial cervical lymphatics;scLVs)を経て,顎下リンパ節(submandibular lymph node;smLN)へ排出されることを明らかにしました(図1).この経路は,従来知られていた深頸リンパ管(deep cervical lymphatics;dcLVs)とは異なり,皮膚のすぐ下に位置しているため,外部からの操作が可能である点に特徴があります.また,マウスの約半分のCSFがこの浅頸リンパ経路を通じて排出されることも明らかにしています.
一方,加齢マウスの検討では,加齢により鼻腔や硬口蓋に存在するリンパ管ネットワークが萎縮し,CSF排出が約30%減少するそうです.またscLVs自体の構造や自発的な収縮機能は保たれていましたが(その平滑筋は交感神経による神経支配を受けるそうです),内皮の一酸化窒素合成酵素(eNOS)のシグナリングには加齢に伴う障害が見られ,この経路が機能低下する一因と考えられました.
ここからが著者らの真骨頂ですが,力を精密に制御できる機械刺激装置を開発し,皮膚越しにscLVsを軽く撫でるように刺激する方法を試みました.その結果,若齢マウスでは,5分間の低強度刺激により,scLVs内および顎下リンパ節へのCSF排出が2〜3倍に増加しました.印象的なのが図2で,低強度刺激を受けたマウスの頸部浅層リンパ管に,CSFが流れ込んでいることを示す赤い蛍光が明瞭に観察されています.しかし高強度刺激では蛍光がほとんど見られず,過剰な物理刺激(=圧迫)では逆効果になることも分かりました.また低強度刺激で,側脳室から注入したCSFトレーサーの濃度が大槽(cisterna magna)からの回収液で減少したことから,CSF全体の排出が促進されていたことも示唆されました.
この手法は,高齢マウスにおいても同様に有効であり,加齢により低下していたCSF排出量がほぼ若齢レベルにまで回復しました.わずか20分間の軽い皮膚刺激によって,scLVsとリンパ節へのCSF排出量がそれぞれ4.7倍,2.8倍にまで増加し,加齢による機能低下を補う可能性があることが分かりました.
以上の結果は,非侵襲的,かつ簡便な方法でCSFの排出を促進し,加齢や神経変性疾患による脳機能障害の予防・治療につながる可能性を強く示唆します.特に,睡眠やリンパ排出の障害が関与するとされるアルツハイマー病に対する応用が期待されます.私のよく知っている麻酔科医が「リンパに流す」とつぶやきながら顔のマッサージをしている姿を長年見て来ましたが,「彼女は正しかったのか」と大変驚きました.ただマッサージの仕方は考える必要があり,マウスの「眼窩周囲,鼻腔,硬口蓋のリンパ管を通り,頸部浅層リンパ管へ」という経路を考えると,ヒトでは図3のような感じになるのではないかと思います(たぶん).強く圧迫することなく,優しくゆっくりマッサージする感じがよいと思います.
Jin H, et al. Increased CSF drainage by non-invasive manipulation of cervical lymphatics. Nature. 2025. https://doi.org/10.1038/s41586-025-09052-5

関連情報
1)Nature誌に掲載された当該論文について、大阪大学名誉教授の宮坂昌之先生も2025年6月6日のFB投稿で、解説とご自身で考案された「脳洗い体操(俗称、ブレインウオッシング体操)」を紹介されています。
***以下、同記事よりの抜粋です**
私はかねてから「脳からの老廃物排出を増やすためには、頸部のリンパ流量を上げることが大事であり、このためには、首の回転運動、ひねり運動とともに上半身の回転運動、ひねり運動が有効であるはずである」と考えて、「脳洗い体操(俗称、ブレインウオッシング体操)」をいうものを考案しています。脳髄膜から頸部にかけてのリンパ流量が上がると、脳からの老廃物排出の効率が上がるので、これらの部分(頸部、肩、上半身)を積極的に動かすことは、神経機能の改善、特に記憶力低下に対して有効な方策になり得るはず、という考え方です。
2)当該論文の「要約(Abstract)」図1です(Chromeによる和訳)。
・要約
脳の周囲のくも膜下腔にある脳脊髄液(CSF)は首のリンパ節に排出されますが、その接続と調節を特定するのは困難でした1 , 2 , 3 , 4 , 5 , 6 , 7 , 8 , 9 , 10 , 11 , 12 , 13 , 14 , 15 , 16 , 17 , 18 , 19 , 20 , 21 , 22 , 23 , 24。本研究では、 Prox1 –GFPリンパ管レポーターマウスの蛍光トレーサーを使用して、CSFがリンパ管を通って浅頸部リンパ節に流出する経路をマッピングしました。脳脊髄液は頭蓋底の髄膜にある最初のリンパ管に入り、頭蓋外の眼窩周囲リンパ管、嗅覚リンパ管、鼻咽頭リンパ管、硬口蓋リンパ管を経て、平滑筋に覆われた浅頸リンパ管を通って顎下リンパ節へと続きます。成体マウスでのトレーサー研究では、頸部への脳脊髄液流出全体のかなりの量が浅頸リンパ節に排出されることが明らかになりました。しかし、老齢マウスは鼻粘膜と硬口蓋のリンパ管が少なく、頸リンパ節への脳脊髄液流出が減少していました。老齢マウスの浅頸リンパ管では、内皮型一酸化窒素合成酵素(eNOS)をコードするNos3の内皮細胞発現が増加していましたが、eNOS タンパク質が減少し、一酸化窒素シグナル伝達に障害が見られました。力制御機械装置により健常皮膚を通して浅頸リンパ管を操作すると、老齢マウスの脳脊髄液流出が2倍になり、排出障害が矯正されました。この操作は、浅頸部リンパ管を圧迫することで髄液流出を増加させましたが、正常な自発収縮にはほとんど影響を与えませんでした。全体として、これらの知見は、髄液流出における浅頸部リンパ管の重要性と、非侵襲的な機械的刺激によって髄液排出障害を回復させる可能性を浮き彫りにしています。
・図 1: 髄膜リンパ管から頸部リンパ管およびリンパ節への脳脊髄液の排出の概要。
出典:頸部リンパ管の非侵襲的操作による髄液排出の増加
a、b図 ( a ) とフローチャート ( b ) は、髄膜リンパ管から複数のリンパ経路を通って浅頸部リンパ節と深頸部リンパ節に髄液が排出される複雑なリンパ系を示しています。 (1) 翼口蓋動脈と眼窩下動脈に沿って走る髄膜リンパ管は眼窩裂を横断して眼窩周囲リンパ管に結合し、scLV-1 を介して髄液を顎下リンパ節 (smLN) に運びます。 (2) 翼口蓋動脈、大口蓋動脈、大口蓋神経に沿って走る髄膜リンパ管の一部は大口蓋管を横断し、硬口蓋リンパ叢に結合して scLV-2 に至り、髄液を smLN に排出します。 (3) 嗅球近傍の髄膜リンパ管は篩骨板を横断し、鼻粘膜および鼻側壁のリンパ管と合流して脳脊髄液をscLV-2へ輸送し、smLNへと導く。あるいは、鼻リンパ管は切歯孔を横断して硬口蓋リンパ叢と合流し、scLV-2およびsmLNへと導く。(4) 嗅球近傍の他の髄膜リンパ管は篩骨板を横断し、鼻咽頭リンパ叢につながる鼻リンパ管と合流して脳脊髄液を内側dcLVへ輸送し、副顎下リンパ節(asmLN)または深頸リンパ節(dcLN)へと導く。 (5) 頭蓋底の髄膜リンパ管は頸静脈孔を横切り、dcLNに向かう途中で外側dcLVに合流する。(6) 耳下腺リンパ節(ptLN)は髄液の排出を受けない。解剖学上の位置は右上に示されている。A:前方、I:下方、P:後方、S:上方。

・揺らぐアミロイド仮説?―剖検脳にみるアミロイドβ除去の限界―
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年6月15日のFB投稿です**
Acta Neuropathologica誌にインパクトのある論文が掲載されています.アミロイドβ抗体であるガンテネルマブの効果を複数の剖検脳で直接検討した報告であり,ワシントン大学を中心とするグループによって行われました.この研究は,常染色体顕性遺伝性アルツハイマー病(DIAD)を対象とした臨床試験「DIAN-TU-001」によるものです.
本研究では,DIAN-TU試験に参加した患者のうち,ガンテネルマブを投与された4例,ソラネズマブを投与された4例,偽薬投与または未治療の2例の計10例の剖検脳と,対照として観察研究(治験非参加)に登録されたDIAD患者10例の脳を検討としました.具体的にはアミロイドβ(Aβ)沈着,タウ病理,ミクログリアおよびアストロサイトの活性化について,脳の10領域にわたって定量的免疫組織化学解析を行っています.
まず注目すべき結果として,ガンテネルマブの累積投与量と脳内のAβ沈着量の間に有意な負の相関を認めました(図1).すなわち,ガンテネルマブの投与量が多い患者ほど,Aβの沈着量は減少することが示されました.Aβの完全な除去には至らなかったものの,ほぼすべての領域で沈着量の減少が確認されました.以上よりAβ除去効果は用量依存的であることが初めて病理学的に実証されたことになります.つまりDIAN-TU試験は,臨床的には「認知機能低下の抑制」という主要評価項目を達成できず,治験としては失敗と結論づけられましたが,ガンテネルマブがAβを効果的に除去するという生物学的作用については,病理学的に裏付けられたと言えます.一方,ソラネズマブ投与群では,Aβ沈着量は対照群との間に有意差はなく無効でした.
つぎにAβ除去がタウ病理や神経炎症に与える影響について検討がなされました.しかしその効果はほとんどありませんでした.論文のSupplementary Figure 3では,リン酸化タウを標識するPHF1抗体を用いて評価したタウ病理の面積率は,ガンテネルマブ群と対照群の間に有意差がなかったことが示されています(図2).同様にミクログリアやアストロサイトの活性化指標(IBA1抗体,GFAP抗体)についても有意差は認めませんでした.すなわち,Aβの除去では,認知機能障害とより密接に関係する下流の病理変化―タウの蓄積や神経炎症―を改善するには不十分である可能性が示唆されます.
以上の結果は,アミロイド仮説に対する根本的な問いを提起します.すなわち「Aβを除去するだけでは,アルツハイマー病の進行を止めることはできないのではないか?」という疑問です.あるいは「より早期に,かつより強力な治療レジメで介入しなければ,病態の進行を止めることはできない」という可能性もあるかもしれません.いずれにせよ,抗アミロイドβ療法が真に「疾患修飾的」と認められるためには,Aβの除去がタウ病理や神経炎症といった下流の病態を抑制することを明確に証明する必要があると思います.
Chen CD, et al. Immunohistochemical evaluation of a trial of gantenerumab or solanezumab in dominantly inherited Alzheimer disease. Acta Neuropathol. 2025;149:57. https://doi.org/10.1007/s00401-025-02890-7

・パーキンソン病患者の認知機能障害にアルツハイマー病理も影響する(合併病理の臨床的意義)
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年6月19日のFB投稿です**
パーキンソン病(PD)における認知機能障害は,生活の質に大きな影響を与える非運動症状の一つです.また検査による客観的な認知機能障害が認められないにもかかわらず,患者本人が「もの忘れ」などの認知低下を訴える状態はParkinson’s Disease – Subjective Cognitive Decline(PD-SCD)と呼ばれ,将来的な認知機能障害の前駆状態である可能性が指摘されています.スペインから,このPD-SCD患者において,脳脊髄液中のアルツハイマー病(AD)関連バイオマーカー(Aβ42およびp-tau181)と,その後の認知機能低下との関連を明らかにすることを目的とした研究が報告されました.
対象は,ベースラインで脳脊髄液 Aβ42およびp-tau181を測定し,モントリオール認知評価(MoCA)による最大7年間の追跡が可能であったPD-SCD患者80名です.データは,Michael J. Fox財団が主導するPDの進行予測を目的とした多施設共同前向き研究PPMI(Parkinson’s Progression Markers Initiative)のものです.
さて結果ですが,興味深いことに,脳脊髄液Aβ42が低値(すなわちアルツハイマー病理の併存が示唆される状態)のPD-SCD患者は,正常値の患者に比べてMoCAスコアの経時的低下が有意に大きく(β = -0.161点/年,p = 0.007),さらに認知症への移行リスクも約5倍に上昇していました(HR = 5.2,p = 0.029).また,Aβ42低値かつp-tau181高値で「生物学的AD」と判定された患者群では,MoCAスコアの低下がさらに顕著であり(β = -0.390点/年,p < 0.001),認知症リスクも7倍以上にのぼっていました(HR = 7.7,p = 0.013).
これらの結果をもとに,著者らはPD-SCD患者を以下の3群に分類しました:
1)正常Aβ42群:認知機能は比較的安定
2)Aβ42低値群(A+T−):緩徐な認知機能低下
3)生物学的AD群(A+T+):急速かつ顕著な認知機能低下
下図に示されているように,3群間でMoCAによる認知機能の低下に明らかな差がある一方で,MDS-UPDRS part 3で評価した運動機能の進行速度に差は見られないことが分かりました.これはPD患者における認知機能低下にアルツハイマー型病理の合併が重要な意味を持つことを意味しています.以上より,PDの認知機能低下を「純粋なα-シヌクレイン病理によるもの」と捉える従来の見方に加え,一部の患者ではアルツハイマー病理の関与が認知予後を大きく左右する可能性が示唆されます.注目すべき点は,Aβ42が低値であってもp-tau181が正常(A+T−)である患者群においても,認知症への進行リスクが上昇していたことです.これは,脳脊髄液中のAβ42単独でも,PDにおける認知機能障害予測に有用であることを意味しています.
また類似の知見として,レム睡眠行動障害を伴うレビー小体病(RBD-LBD)におけるアミロイド病理の影響を検討した研究(Woo KA, et al,2024)も報告されています.これはPETによる脳アミロイド負荷が高い症例ほど,記憶や注意・実行機能の障害が顕著であったことを報告するものです.つまりレビー小体病においてαシヌクレイン病理に加えてアミロイド病理が認知機能障害を加速させることを示しており,今回紹介した報告と整合的です.
以上のように,パーキンソン病やレビー小体型認知症といったαシヌクレイノパチーにおいても,アミロイドβの病理が認知機能の予後を大きく左右する可能性があり,「合併病理」は単なる合併ではなく,臨床的にも意味を持つということです.今後,合併病理を加味したより精緻な予後予測と個別化医療の実現が必要になるものと思われます.
Rodriguez-Antiguedad J, et al. CSF Biomarker‐Based Cognitive Trajectories in Parkinson’s Disease‐Subjective Cognitive Decline. Ann Clin Transl Neurol. 2025;0:1–10. https://doi.org/10.1002/acn3.70075
Woo KA, et al. Cognitive Impact of β-Amyloid Load in the Rapid Eye Movement Sleep Behavior Disorder-Lewy Body Disease Continuum. Mov Disord. 2024 Dec;39(12):2259-2270. doi: 10.1002/mds.30031.

・医学生が見た猫の眼振の原因を探ったら猫コロナ感染症だった話
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年6月21日のFB投稿です**
臨床実習中の学生から相談を受けました.「保護猫施設でボランティアをしているが,眼振やふらつき歩行の猫を少なからず見かける」というのです.猫の話題なので私が関心を持たないはずはなく,以前ひそかに購入した獣医向け教科書「犬と猫の神経病学(https://amzn.to/45wjhS5)」を取り出し,付録のDVDをいっしょに見て,猫の眼振の診察法を確認しました.方向から水平眼振,垂直眼振,回転眼振,眼球が左右(上下)に動くスピードにより急速相と緩徐相,そして左右(上下)の揺れのスピードに差がないものを振子眼振,と確認して,まず責任病変を探ろうということで猫の臨床実習開始です(笑).
つぎは撮ってきた動画を一緒に見てカンファレンスしました.所見は失調性歩行と振子眼振で,どうも責任病変は前庭ではなく小脳らしいことが分かりました.事前に調べて猫には中耳炎・内耳炎に伴う前庭障害が多いことを知っていたので,小脳は予想外でした.
施設では「FIPという病気らしい」という話になっているとのことで文献検索するとFeline Infectious Peritonitis,つまり猫伝染性腹膜炎でした.主に施設のような多頭飼育環境で飼育されている若い猫に多くみられるそうです.
「なぜ眼振なのに腹膜炎?」と思いましたが,まずこの疾患は猫コロナウイルス(FCoV)が体内で突然変異を起こすことによって発症し,多彩な症状を呈するそうです(図1).同じコロナウイルス族ですが,猫のCOVID-19ではありません.このウイルスはもともと腸管腸管内にとどまるため,ほとんどの猫では無症状あるいは軽度の下痢を起こすにとどまります(図2のFECV).しかし,一部の猫では体内で突然変異を起こし,マクロファージへ感染・複製する能力を獲得します(図2のFIPV).施設のようなたくさん飼育する環境ではFECVの感染率が高いため,FIPV自体も多くなるようです.
ウイルスはマクロファージに乗って全身へと拡散し,FIPを発症します.腹水や胸水がたまる滲出型と,肉芽腫性病変が臓器や中枢神経に形成される非滲出型があり,後者は「肉芽腫性髄膜脳脊髄炎」をきたします.脳室周囲や脳幹,小脳,脊髄などに血管周囲性の炎症細胞浸潤,浮腫,神経組織の破壊が生じるそうです.眼振,運動失調のほか,四肢麻痺や排尿障害,頭部振戦,けいれん,意識障害などを認めるそうです.診断には脳脊髄液中のFCoV RNAのRT-PCR検出や,免疫染色によるウイルス抗原陽性細胞の確認を行います.進行性で,数週間から数か月の経過で悪化・死亡するため「FIP = 猫の不治の病」と考えられていたそうです.しかし近年,抗ウイルス薬GS-441524(レムデシビルの活性代謝物)やGC376(3CLプロテアーゼ阻害薬)などが治療効果を示しているそうです.
今回,学生とともに勉強し,猫特有のコロナウイルス感染症を知りました.YouTubeの外国の獣医さんの解説も勉強になりました(https://www.youtube.com/watch?v=7GKVNMPXjVM).猫にもコロナウイルスは大変な影響を及ぼしているのだと思いました.
Sweet AN, et al. Clinical and Molecular Relationships between COVID-19 and Feline Infectious Peritonitis (FIP). Viruses. 2022 Feb 26;14(3):481.(doi.org/10.3390/v14030481)

・新しい認知症観とは?@NHK「認知症」のトリセツ
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年6月23日のFB投稿です**
認知症をテーマにした特集が,6月19日にNHK「あしたが変わるトリセツショー」で放送されました.「認知症=能力が失われ,何もできなくなる」という多くの人が抱く思い込みに対し,「できること」に注目した新しい視点が紹介されました.「認知症になっても,できること・やりたいことがあり,自分らしく生きることができる」という考えは「新しい認知症観」と呼ばれています.番組ではその具体的な例として,認知症のある「先輩」方の声や,生活の中での工夫,社会的孤立を防ぐために周囲との関係性を大切にする取り組みが丁寧に描かれており,非常に見ごたえのある45分でした.
私自身も恩師から,「認知症患者さんの感情は病気によって失われるものではない」ことを教えられ,患者さんの怒りや困った行動には意味があると理解してから,その対応やご家族へのアドバイスの仕方が変わりました.今回紹介された視点を多くの人に知っていただくことは非常に大切なことだと思いました.
また「認知症体験ゴーグル」を用いたコーナーも印象的でした.認知症に見られる視空間認知障害が,そこまで生活に影響を及ぼすものと理解できていなかったので勉強になりました.「わたしのトリセツシート」という本人が「できること」「やりたいこと」を知る生活記録ツールの紹介も有意義でしたし, 犬と暮らす高齢者は,認知症の発症リスクが約40%低いという研究結果も納得できるものでした.
認知症に対する理解を深め,「どう支えるか」から「どう共に生きるか」へと視点を広げてくれる,意義深い番組であったと思います.見逃してしまった方もNHKプラスでまだ視聴可能ですし,25日(水) 夜に再放送もあるようです.トリセツのPDFやHPを見るだけでも分かりやすくまとまっており,きっと参考になると思います.
ホームページ
https://www.nhk.jp/…/blog/bl/pnR8azdZNB/bp/p5lPxy4ex5/
PDF
https://www.nhk.or.jp/…/toriset…/2025_ninchisho_mkks.pdf

(作成者)峯岸 瑛(みねぎし あきら)