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2026年1月のニュース

今年もホットな情報をお届けします。
今月は、NPWA会員の活動報告、「急性運動はヒト免疫細胞のプロテオーム構造を再構築する」と「グリアからニューロンへのミトコンドリアの移動は末梢神経障害を予防する」の論文紹介、岐阜大学医学部の下畑先生からの最新医学情報に加え、特別企画として、CES2026での「ヘルスケア分野」「PW関連」の発表をAIに訊く、をお届けします。

1. 2026年1月の活動状況
柳澤 光宏さんの投稿
明けましておめでとうございます!初日の出は曇っていてダメだったので、テレビで見たゴールデン富士(笑) 仕事は昨年からの取組みを引き続き行う一年になりますが、工場の一部建て替えが控えているので、この1、2年の設備投資額は社長になってから過去1になるかと。 身体のメンテやトレーニングは引続きしっかり行い健康第一。ゴルフやスキーなどの趣味は継続で! なんといっても次女の高校受験が控えているので、本人が納得できる結果がでるといいなと。 写真の記事は元旦に発行された地元の週刊さくだいらに掲載されたものです。 本年も挑戦をモットーに走るので、宜しくお願い致します‼️

佐藤 ヒロ子さんの投稿
明けまして  おめでとうございます    2026年1月5日 #船橋ウォーキングソサイエティ   歩き初めは #シニアポールウォーキング   からです。 #寒い時期は基礎体力をつけよう   唄を歌いながら 筋トレとポールウォーキング  いい汗をかきました〜〜

田村 芙美子さんの投稿
えっ!雪!?❄❄❄? これは4年前の今日の写真。遠方からの友人と雪のなか七福神巡りをした時。 今年の1/6は仕事始め。行政センターの中庭で初春チェアエクササイズをしていたら 島根で地震の速報。震度5ってかなり大きいですね。おトキちゃんのお里は大丈夫だったかしら。 11時スギの送迎バスで今日のお昼は皆さんと新年会(その1)に行きました。笑顔でお喋りのランチでお腹が膨れました。今年も元気で楽しく健康づくりしましょうか。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【心を合わせて      ジャンケンポン】 2026/1/6 #船橋ウォーキングソサイエティ #火曜美姿勢ウォーキング  新年の挨拶からスタートして ちょっとハードな #サーキットトレーニング  本日の締めは 豪華景品付(?)   恒例のジャンケンゲームです  勝ち抜いたチーム    今年は幸先宜しいようで  他のTeamsも 今年もうま〜く回りますようにね

遠藤 恵子さんの投稿
日常の生活が戻って4日目!! ⁡ 午前は外部指導【介護予防運動】 午後はサロンで【加圧トレーニング】 そして今夜は外部指導【やさしい健康運動教室】 ⁡ 動いて、支えて、また動く一日! ⁡ さっ、介護予防運動を終えたので これからサロンワーク!! 加圧トレーニングセッションです💪✨ #加圧トレーニング #加圧 #ゲンキクリエイターケイコ #フィットネスインストラクター #エアロビクスインストラクター #フィットネストレーナー #介護予防運動指導者 #フットセラピスト #プロボディデザイナー #フェイスデザイナー #ボニャックインストラクター #セラピスト #35周年 #運動指導

スマイルチームさんの投稿
2026年初ポールウォーキング。 今年も楽しく元気に冒険へ出かけよう❣️ #健康普及活動 #ポールウォーキング #607080代メインサークル #相模原市

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【大きなコースを使って   サーキットトレーニング】  2026/1/8 #船橋ウォーキングソサイエティ #木曜行田公園  #2本のポールを使うウォーキング 正月も明けて 療養から会員が帰って来ました 青い空と皆がお出迎えです   筋トレの唄に合わせて  慌てず力まずのびのびと  脂肪燃焼を期待しての サーキットトレーニングの実践 その後のじゃんけんゲーム チャンピオンチームには 復帰会員が入り 新年と3重の喜びです

長谷川 弘道さんの投稿
オンライン健康講座「いつでも、どこでも、誰でも楽しめる!ファミリーフィットネス!!」

校條 諭さんの投稿
新春の「気まポ(気ままにポール歩き)」は快晴のもと初詣を兼ねて 本当にきれいな青空でした。行きの電車からは、遠くに富士山が見えました。(写真撮れず) JR・京王井の頭線吉祥寺駅(武蔵野市)に集合して、善福寺公園と井草八幡宮を主たる目的地としてノルディックウォーキングしました。 冬の善福寺公園もなかなかよい風情でした。ゴイサギが木の枝に何羽も止まっていたり、池の水面では、たくさんのカモが休んでいました。 公園では「おやつタイム」をとって、お菓子を交換し合ったりして、たのしいおしゃべり休憩でした。 井草八幡宮は、松の内も過ぎているので混んでませんでした。おみくじを買った人もいました。 以前、NPOとしてやっていた「杉ポ(杉並ポール歩きの会)」は、広く参加者を募集して、ポール歩き(ノルディックウォーキング・ポールウォーキング)の普及促進を目的としていました。多いときには40人くらい参加がありました。 それに対して気まポは、杉並区や近辺の杉ポ経験者の個人的なお楽しみ会です。したがって、指導無し、下見無し、参加費無しです。また、杉ポはあくまでもポールを持ったウォーキング本位でしたが、気まポは文字通り気ままに街探訪を楽しみながら歩いています。ほぼ決まった顔ぶれで、メンバーの拡大も目指しません。 ※写真の半分は田村和史君からいただきました。

田村 芙美子さんの投稿
銭洗弁財天の近く、佐助ギャラリーで開催中の友人の色鉛筆2人展🖼️に行きました。女子3人組の路地歩き「静」🚶🚶‍♂️🚶‍♀️のメンバーの一人です。色鉛筆で写真かとみまがう精細な描写! 私には出来ない技です。力作の数々鑑賞のあとはお向かいの佐助カフェでもう一人の仲間とお喋り。「静」のグループ名由来は・・・ 10才と20才の歳の差の3人で 気持ちが若返るエキスを貰えます。東日本大震災をきっかけに知り合った繋がりは老婆の宝物です。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【恒例 船橋大神宮初詣】 2026/1/10 正月の賑わいを残す  船橋大神宮へ向い初歩き #船橋ウォーキングソサイエティ #土曜日海老川コース #2本のポールをつかうウォーキング   今年は街歩き案内でデビューした 会員が常盤神社と燈明台の説明を してくれました。歴史のみならず 建物の魅力にも聴き入りました。 帰路 西福寺へも寄り 古き良き船橋の魅力にふれた 初歩きとなりました。

新地 昌子さんの投稿
ウォーキングポールを相棒に仲間と巡る小さな旅 名づけて"ぽる旅"なんてどうでしょう。 子供の頃から大通りより裏の路地、新しい施設より古い建物を見るのが好きでした。あっ!と思ったら立ち止まってゆっくり風景を楽しめるポールウォーキングは、そんな私にとってまさに旅の相棒です。 今年は自分が行ってみたい!見てみたい!と思う茨城の景色をポールウォーキングの仲間と歩いてみようと思います。 だから、題して「ぽる旅」😊 第一弾は「🦊笠間稲荷神社に健康祈願!」 コース概要/約4.1キロ/歩行時間80分 笠間芸術の森公園北駐車場→ 洋画家山下りんゆかりの白凛居→ 笹目惣兵衛商店→ 笠間稲荷神社→ 笠間歴史交流館井筒屋→ 笠間芸術の森公園北駐車場 今日のお土産 二つ木 胡桃入り稲荷寿司 適度にアップダウンがあり、城下町笠間を感じられました。私にとっては懐かしい通学路も入れた地元を知る人ならではのルートです。ポールウォーカーの皆様、笠間に来られたときはぜひ歩いてみてください😊

大内 克泰さんの投稿
居酒屋からの帰り道。 街一番のスナックの集まるビルの近くに多くの人だかり。 「大内コーチ!」 10年前と同じ様に声を掛けてくれて、集まってくる「20歳の集い」を終えた見覚えのある元子ども達😆 「伊達市すこやか事業」と称して、放射能物質の除染が進められる中、外遊びを自粛せざろうえなかった期間を体力作りと肥満予防の為、約6年にわたり市内小学校全校全学年の体育授業を外部講師として委託を受け、巡回していた頃の子ども達。 1校あたり年6回で、大規模校は1学年1回だったにもかかわらず、皆んなが覚えてくれていたのが、見た目のインパクトだけではなく、実施したアクティビティが「楽しかった」と。 数人の新成人達と「飲もう」となり、移動した先にも「教え子」達が。スマホに保存していた約10年前の写真を観ながら当時の思い出話と、今これからの夢や目標を深夜まで語ってくれました。

田村 芙美子さんの投稿
山手線停電でストップ🚃大混乱の1日 湘南ラインで渋谷に向かっていた途中、横浜~武蔵小杉手前でアナウンス。恵比寿、渋谷、新宿など山手線駅に向かうかたは東急線に乗り換えるなど検討下さい📢 えっ、スムーズに動かないの?・・・? 良く理解できないまま 武蔵小杉で降りて東急線和光行きに乗り換えました。大の苦手の武蔵小杉乗り換えでしたが20分オーバーで渋谷駅にたどり着きました。下車したものの渋谷駅で右往左往💦万が一のために1時間近く早めに出ているので遅刻の心配はありません。 夕方のニュースによると30分位電車が停まってしまったり、線路を歩いたり、大混乱だったようです。 再開したのは午後1時過ぎとのこと。ポールウォーキング教室は区民の方ばかりなので私以外は影響なし。ナンバ歩きの数名(3/15)の皆さんとの格闘で大汗流しました。     写真は@妙本寺

森川 まことさんの投稿
本日は成田山新勝寺をお参りし、成田山公園を歩きました。途中、水琴窟で聴力テスト(笑笑)を行い、解散。今年も皆んなで元気に歩けます様に。。。。。

長谷川 弘道さんの投稿
「今日はまだ5,000歩しか歩いてない…」 と落ち込んでいませんか? 長谷川弘道です。 その罪悪感、今日でサラリと捨てましょう🦁 実は「1日1万歩」という数字には、 明確な医学的根拠はないと言われています。 レポートでも紹介していますが、 2019年の米国の研究データでは、 高齢女性において「1日4,400歩」で死亡率が低下し、 「7,500歩」を超えると効果は横ばいになることが分かっています。 つまり、無理して1万歩を目指す必要はないのです。 むしろ、疲れているのにダラダラ歩くのは、 関節を痛めるだけで逆効果になりかねません。 私が40年の指導で大切にしているのは、 「量」よりも「質」です。 ✅ 歩幅をあと5cm広くしてみる ✅ 信号が点滅する前に渡り切れる速度(秒速1m)で歩く これを意識するだけで、脳への刺激も運動効果も段違いです。 「たくさん」ではなく「颯爽(さっそう)」と。 それが、粋な大人の歩き方です。 皆さんは普段、何歩くらい歩いていますか? 「歩きすぎだったかも!」という方はコメントで教えてください👇 ────────────── 長谷川弘道|イキ・サラ健幸ライフ @hasegawa_iki_sara 運動指導歴40年。 頑張らない「ライオン流」健康法を発信中。 ────────────── #ウォーキング #1日1万歩 #健康法 #長谷川弘道 #イキサラ 50代からの健康 シニアフィットネス 散歩 ウォーキングダイエット 肩甲骨 SKA運動

中村 理さんの投稿
佐久ポールウォーキング協会より 「室内ポールウォーク」でした。 冬季間のポールウォーキングは体育館での室内歩きに〜 外は雪や凍結路の環境下の時が有り、寒さ・転倒の危険性を回避してのPW〜 2時間の中で前半/PWを〜 歩くだけでなく「スクエアステップ」を取り入れての足踏みも取り入れ〜 後半は「レクリエーション/ボッチャ・ラダーゲッター・布ボール」で脳トレも取り入れ内容でした。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【うまれる一体感】 2026/1/20  程よく仲間が見渡せる  藤棚は強風の影響もなく  ベンチ、椅子 柱が  サーキットトレーニングに    ピッタリです  「梅の花が咲いてるよ〜」  寒波でも春を感じます #船橋ウォーキングソサイエティ #美姿勢ウォーキング #県立行田公園 #サーキットトレーニング

田村 芙美子さんの投稿
今日はPWグループ3個目の新年会でした。パークホテルにバスで送迎は楽です。(要介護の方が3人在籍なので) 往復の湘南海岸路はお日様キラキラ、富士山も真っ白に雪化粧。一番寒いこの時期を越せば嬉しい花の季節が待っています。 右は鎌倉市腰越のマサキの実です。弾けてますね。 夕焼けも綺麗な1日でした。 12年後📆⏳👣

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【寒波襲来】   2026/1/22 行田公園広場枯草に小さな白い 物体があたり一面に点々と…   「何〜 これ?」   「ひょうよ!!」  「ヒェ〜!寒い訳よ!」 手強い寒気団にも2本のポールを 持って歩けば立ち向かう元気 が出てきます! ステップエクササイズ  どんぐりコロコロの唄に  合わせて慌てずにね〜   身体も温まるのが早いよね♥  歩くだけではない  【ストレッチ・筋トレ】 しっかり時間をかけてる効果が 厳しい環境の中で現れますね〜 ポールって凄いね〜

田村 芙美子さんの投稿
北風が少し収まり陽射しの暖かい朝、鎌倉駅西口集合で2月のイベントの下見会に参加しました。ノルディック&ポールウォーキングコーディネーター養成講座をはるばる鎌倉で開催とのことで地理案内役で参加。3時間余かけていらしたシナノさん、JNWAさんら男性5コーチと婆コーチ計6名の古都歩きでした。本番は来月2日間に渡り開催です。 写真は源氏山公園頼朝像の前で。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【余力のある内に】 2026/1/30 今年は立ち上げたNPO法人団体の活動縮小と解散をします。 主要スタッフの高齢化と後継者不在で定例会の安全運営を維持するのが困難と判断しました。 大切なのは「志の継承」で形ではないと思ってます。 年内で「シニアポールウォーキング」のみを残し活動も終了する予定です。 7カ月かけてスタッフ全員で「会員の不利益にならない活動縮小体制」の準備をしてこの1月の定例会で発表しました。 そして1年かけて解散へ進みます。 《安全・安心で楽しい定例会》 その為の決断です。 会員へは運動継続への意識づけと仲間づくりを推し進めて来ました。 それが結実するのを願ってやみません 新たなウォーキング指導員の任意団体の立ち上げ準備も同時にスタートします。  ○地域で今の自分にできる事 ○しなければならない事 今後も追い続けて行く所存です。 引き続きご指導とご鞭撻を宜しくお願いいたします。

 

来月以降の開催
長岡智津子さんの投稿
写真1件

 

2.PW関連学術ニュース
2-1)急性運動はヒト免疫細胞のプロテオーム構造を再構築する
**以下は、大阪大学の宮坂昌之先生の2026年1月7日のFB投稿です**
運動が健康に良いことがいろいろな研究から示されています。たとえば、運動により健康寿命が延びたり、アルツハイマー病やがんのリスクが下がったりすることなど、さまざまな運動による効能が報告されています。しかし、それが実際にどのような機序によって起きているのかについてはあまり良くわかっていません。
この点、ドイツの研究グループが、果たして運動がどの程度、免疫機能に影響を与えうるのかについて詳細に調べ、その結果をNature Communicationsの最新号に発表しています(https://www.nature.com/articles/s41467-025-68101-9)。
具体的には、健康人23名(男11名、女12名;年齢30±4歳)に対して約1時間の高強度のインターバル練習あるいは約1時間の中強度の持続的運動をしてもらい、1時間後に末梢血を得て、末梢血白血球のフローサイトメトリー解析と血漿のプロテオーム解析(LC-MS/MSを用いた解析;1検体あたり約6千種類の蛋白質について解析)を行いました。
わかったことをまとめると次のようです。
・約1時間の強度の高いインターバル運動は、すぐにからだの免疫応答能力を高める。
・1時間の運動により、細胞傷害、白血球の活性化、防御能促進に関わるタンパク質が増加してくる。
・調べた範囲では、運動強度の高いインターバル運動のほうが中強度の持続的運動よりも効率的に免疫応答能力を高めていた。
・このような免疫応答能力の亢進の程度は、運動者の心肺フィットネスの程度とほぼ比例していた。
つまり、強度の高い運動は、約1時間程度のものでも、からだの免疫応答能力に関わる種々のタンパク質の産生を高めていて、この効果は、若い健康人で見る限り、運動強度の高いインターバル運動のほうが中強度の持続的運動よりも強かった、ということです。また、心肺能力の高い人でこのような効果が見られやすい傾向があったことから、普段からの運動で心肺の予備力を鍛えておくほうが、運動の効果が見られやすくなるようです。
ただし、この研究は若い健康人だけが対象となっていて、高齢者に対してそのままこのような結果があてはまるかは注意して考えないといけません(特に高齢者においては高強度のインターバル運動を1時間も続けることはできないので)。しかし、『運動によって免疫力が良い方向に向かう』とか『心肺能力の高い人では免疫応答能が高い傾向がある』ということは、間違いなく高齢者にも当てはまることだと思います。今後、このような研究が高齢者も対象として行われていくことになるでしょう。

関連情報
1)原論文
公開日:Published: 02 January 2026 (Open access)
表題:Acute exercise rewires the proteomic landscape of human immune cells
(和訳:急性運動はヒト免疫細胞のプロテオーム構造を再構築する)
著者:David Walzik, Niklas Joisten, Alan J. Metcalfe, Sebastian Proschinger, Alexander Schenk, Charlotte Wenzel, Alessa L. Henneberg, Martin Schneider, Silvia Calderazzo, Andreas Groll, Carsten Watzl, Christiane A. Opitz, Dominic Helm & Philipp Zimmer
掲載誌:Nature Communications volume 17, Article number: 130 (2026)

要旨
運動が免疫系に良い影響を与えることは広く認められているが、運動に対する免疫細胞の分子的応答については未解明な点が多い。本研究では、末梢血単核細胞(PBMC)を6000タンパク質を超える深さまで質量分析法を用いてプロテオーム解析した。運動時間と運動負荷を合わせた高強度インターバル運動(HIIE)と中強度持続運動(MICE)を比較することで、PBMCのプロテオーム構成における多様な変化を特定し、運動後1時間以内にエフェクター機能と免疫細胞活性化経路に関連する大きな変化を明らかにした。これらの変化は、MICEと比較してHIIE後の方が顕著であり、2つの運動条件間で免疫細胞動員パターンが同一であるにもかかわらず発生した。さらに、心肺機能のフィットネスを効果的に予測する免疫プロテオームシグネチャーを特定し、運動によって引き起こされる潜在的な適応や、運動によって媒介される免疫学的健康効果についての知見を得た。この研究は、運動が免疫系を調節する仕組みについての知識を広げる信頼できるデータリソースを提供し、健康維持に関連する要因として運動の強度を強調するWHO 2020ガイドラインを裏付ける生物学的証拠をもたらします。

図1:研究デザイン、分析計画、運動誘発性免疫細胞動員。
A 時間と運動負荷を合わせた高強度インターバル運動 (HIIE) と中強度持続運動 (MICE) を含む研究デザインの概要。 B 末梢血単核細胞 (PBMC) を分析するために使用したバイオ分析およびバイオインフォマティクス手法の概要。C自己組織化マップ (SOM) を使用した教師なしクラスタリングによって識別された免疫細胞クラスターの均一多様体近似および投影 (UMAP)。免疫細胞クラスターは色分けされ、運動条件と測定時点別に表示されます。各 UMAP は 22 のサンプルからの 3000 個の生きたリンパ球に対応し、合計 66,000 件のイベントが発生します。MICE 後 1 時間を表す UMAP の場合、21 のサンプルしか利用できなかったため、63,000 件のイベントが発生します。D識別されたクラスターにおける運動誘発性シフトの比較。E HIIE および MICE に応答したリンパ球サブセットの割合。補足図 S1および補足データ S2、S3、S4も参照。BioRenderで作成。Walzik, D. (2025) https://BioRender.com/y85v219。

2)2026年1月10日(土)日本経済新聞記事『ゆるHIITで筋トレ』
【この記事でわかること】
・「ゆるHIIT」のトレーニング内容
・通常の筋トレや有酸素運動との違いは
・健康効果を最大化する無理ない強度とは
**以下、同記事の書き出し部分です**
新年を迎え「今年こそ運動しよう」と決意した人も多いだろう。忙しい現代人にお勧めなのが、わずか数分で筋トレと有酸素運動ができるHIITだ。強度を落とした”ゆるHIIT”ならハードルはさらに低い。
(注)「ゆるHIIT」紹介動画や、実践用のLINEチャットポット等もネットで検索できます。

2-2)グリアからニューロンへのミトコンドリアの移動は末梢神経障害を予防する
**以下、大阪大学の宮坂先生の2026年1月15日のFB投稿です**
一般に、神経細胞(ニューロン)の周囲にはグリア細胞が存在していて、ニューロンに対する保護、栄養補給や代謝調節を行う、と考えられています。脳のニューロンの周りにはアストロサイト(星状膠細胞)、末梢神経系(特に神経節)のニューロンの周りにはサテライトグリア細胞が存在します。
最近、ニューロン間や、免疫細胞とがん細胞間でミトコンドリアの移動現象が観察され、機能的に意味があることではないかとして話題になっています。また、最新号のNatureに出た論文では、グリア細胞とニューロンの間ではミトコンドリア輸送が重要であり、これが乱されると神経障害や痛みが生じる、と報告されています。アメリカの研究グループによる仕事です(https://www.nature.com/articles/s41586-025-09896-x)。
この研究では、後根神経節(脊髄のすぐ外側にある膨らみで、末梢からの触覚、痛覚、温度覚などを脊髄へ伝える感覚神経が集まっている場所)のニューロンを包むサテライトグリア細胞からニューロンに対して、トンネルナノチューブという構造を介して、ミトコンドリアが輸送されるとのことです。正常状態ではサテライトグリア細胞からニューロンへのミトコンドリア補給によって神経が保護されているのですが、糖尿病や化学療法剤投与によってこの経路が破綻することがあり,そのために神経障害と疼痛が生じることがあるとのことです(実際、糖尿病の際やパクリタキセルという抗がん剤投与後には難治性の神経障害や強い不快な痛みが生じることがあります)。これに対して、この経路を修復するためにミトコンドリアを補給すると神経障害や痛みが抑えられる可能性がある、とのことです。
これまでは、われわれのニューロンは既に出来上がってしまった細胞であり、いったん傷つくと修復が不能であるかのように考えられていました。一方、もし、ニューロンの恒常状態(ホメオスタシス)維持に周囲の細胞からのミトコンドリア供給が大事だとすると、ミトコンドリアの再補給によって痛んだニューロンを修復出来る可能性があり、これによって、神経障害や痛みに対する治療法が新たに開発される可能性があります。もしかすると、すごいことかもしれません。医学は日進月歩の世界です。

関連情報①原論文
掲載誌:Nature (2026) Open access
公開日:Published: 07 January 2026
表題:Mitochondrial transfer from glia to neurons protects against peripheral neuropathy
(和訳:グリアからニューロンへのミトコンドリアの移動は末梢神経障害を予防する)
著者:Jing Xu, Yize Li, Charles Novak, Min Lee, Zihan Yan, Sangsu Bang, Aidan McGinnis, Sharat Chandra, Vivian Zhang, Wei He, Terry Lechler, Maria Pia Rodriguez Salazar, Cagla Eroglu, Matthew L. Becker, Dmitry Velmeshev, Richard E. Cheney & Ru-Rong Ji

要旨
脊髄後根神経節(DRG)の一次感覚ニューロンは軸索が長く、ミトコンドリアを多く必要とするため、ミトコンドリア機能不全は糖尿病や化学療法後の末梢神経障害に関係しているといわれている1 , 2。しかし、一次感覚ニューロンがミトコンドリアの供給を維持するメカニズムは依然として不明である。DRGの衛星グリア細胞(SGC)は感覚ニューロンを取り囲み、ニューロン活動と疼痛を制御している3。本研究では、SGCがSGC由来ミオシン10(MYO10)とトンネルナノチューブを形成することで、in vitro、ex vivo、in vivoでミトコンドリアをDRG感覚ニューロンに輸送できることを示す。走査型および透過型電子顕微鏡法によって、マウスとヒトのDRGのSGCと感覚ニューロンの間にトンネルナノチューブのような超微細構造が存在することが明らかになった。未処置マウスにおけるミトコンドリア輸送の阻害は、神経変性と神経障害性疼痛を引き起こす。単核RNAシークエンシングとin situハイブリダイゼーションにより、MYO10がヒトSGCで高発現していることが明らかになりました。さらに、糖尿病患者のDRG由来SGCでは、MYO10の発現が低下しており、ミトコンドリアからニューロンへの移行も見られます。ヒトSGCをマウスDRGに移植することで、MYO10依存的な末梢神経障害の予防効果が認められます。本研究は、これまで認識されていなかった末梢グリアの役割を明らかにし、糖尿病における小線維ニューロパチーに関する知見を提供し、神経障害性疼痛の管理のための新たな治療戦略を示唆しています。

図 1: 共培養における SGC からニューロンへのミトコンドリアの移動とマウス DRG の TNT 様構造。
a , マウス DRG 由来の SGC-ニューロン共培養の模式図。SGC は MitoTracker 色素で標識されており、DRG ニューロンはTrpv1 :Ai9 マウス由来です。b ,左、SGC と相互作用するTrpv1 +ニューロンを示す SGC-ニューロン共培養の画像 (スケールバー、20 μm)。右、四角で囲まれた領域の拡大図。TNT (白矢印) と TNT 内のミトコンドリア (Mito、赤矢印) を示しています (スケールバー、5 μm)。c , MitoTracker 陽性 (Mito + ) および TNT 陽性ニューロンの割合。6 回の独立した実験から合計109個のニューロンが定量化のために含められました。d ,切片を作成せずに DRG 全体を観察した SEM の模式図。e , 隆起した TNT 様構造 (TNT-LS) を示す、マウス DRG 全体の高倍率 SEM 画像。n =  4 生物学的反復。スケールバー: 5 μm (左)、1 μm (右)。f , 切片化したマウス DRG の SEM の模式図。g , 切片化したマウス DRG の代表的な SEM 画像。SGCからニューロンへの隆起を伴う TNT-LS を示す。n  = 4 生物学的反復。スケールバー: 5 μm (左)、1 μm (右)。h , マウス DRG の TEM の模式図。i , DRG ニューロンと SGC を示す代表的な低倍率 TEM 画像。n =  4 生物学的反復。緑のアスタリスクはニューロンの核を示します。スケールバー、5 μm。j – l , SGC とニューロンの間にある TNT-LS を示す代表的な高倍率 TEM 画像。黒色の「Mito」は細胞内のミトコンドリア(j – l)を示します。赤色の「Mito」はTNT-LS内のミトコンドリア(k)を示します。「Vesicle」はTNT-LS内の小胞(k、l)を示します。黒いアスタリスクはSGCの核を示します。l 、 kからの拡大図で、滑らかなTNT-LS内のミトコンドリア(赤矢印)と小胞を示しています。ER、小胞体。n =  3生物学的反復。スケールバー:2 μm(j、k); 800 nm(l)。

関連情報②岐阜大学医学部下畑先生も2026年1月15日のFB投稿(後掲)でこの論文を紹介されています。

2-3)岐阜大学医学部下畑先生からの最新医学情報(2026年1月)
・家族性ALSはここまで治療できる:トフェルセンと「早期診断し,早期治療する」時代の到来
**岐阜大学医学部下畑先生の2026年1月5日のFB投稿です**
明けましておめでとうございます.
さて新年最初に取り上げる論文として,SOD1遺伝子変異を有する筋萎縮性側索硬化症(SOD1-ALS)に対するアンチセンス核酸製剤トフェルセンの長期効果を検討した研究を選びました.その理由は最後に示しますが,本研究は米国を中心とする国際共同研究グループによって実施されたVALOR試験と,そのオープンラベル延長試験(OLE)の統合解析です.108例がトフェルセンまたは偽薬に割り付けられ,28週後に全例がトフェルセンへ移行しました.解析では,最初からトフェルセンを開始した早期開始群と,28週後に開始した遅延開始群が比較されています.したがって,図を読む際には28週までの期間とそれ以降の期間を分けて見る必要があります.
図Aでは神経変性のバイオマーカーである血漿NfLは治療開始後早期に大きく低下し,148週時点で約65%低下していました.その結果,図BではALSFRS-Rによる機能低下が148週で,早期開始群で9.9点,遅延開始群で13.5点といずれも自然経過より緩やか,かつ早期開始群で低下が抑制されていました.図Cでは呼吸機能(緩徐肺活量;SVC)の低下が早期開始群で−13.8%,遅延開始群で−18.1%と差があり,図Dでは筋力(HHDスコア)の低下も早期開始群でより小さいことが示されています.以上より,トフェルセンは約3年後の評価で有効で,かつ早期に治療開始すべきことが分かります.加えて死亡または人工呼吸器装着に至るまでの期間の検討では,進行が速い高NfL群において,早期開始群の方が,イベントフリー期間が明らかに長いことが示されています.これはトフェルセンが症状の進行だけでなく生命予後にも影響を及ぼし得ることを示唆しています.
本研究では進行抑制が主な効果ですが,一部の患者では改善も認められました.148週時点で筋力が改善した例は早期開始群の約27%に達し,生活機能や呼吸機能でも約2割で改善または安定が見られました.つまり改善の頻度は高いわけではありませんが,それでも改善しうる症例が存在する事実は重要です.なお本研究では遺伝子変異の種類ごとの詳細な効果比較は行われてはいません.また遺伝子診断に伴う倫理的問題についても議論していません.
本研究はALS治療の歴史における大きな転換点であり,「早期診断し,早期治療する」時代への移行を示しています.この論文を読みながら,1993年にSOD1遺伝子変異がALSの原因として発見されたときのことを思い出しました.私は当時,研修医1年目で,ALS研究をしていたOben(指導医)の中野亮一先生が「これでALSはついに治療できる!」と熱く語ってくださったことが,今も強く印象に残っています.あらためて当時の論文を読み直してみると,最後の段落に“Perhaps the most important implication of our finding… is that various SOD1 mutations in FALS patients are its potential therapeutic benefit.”と,治療可能性についてすでに言及されていることに気づかされます.しかし現実はそう簡単には行かなかったわけですが,30年を経て,SOD1 mRNAを分解し蛋白産生を低下させる髄注薬トフェルセンが登場し,その長期成績まで示される時代になったわけです.現代は創薬や臨床試験の知識が大きく発展し,難攻不落と言われた神経難病に対する治療薬の確立は今後,加速度的に進むのだと思います.この変化の只中にある脳神経内科という分野に,意欲ある若いドクターがより多くチャレンジしてくれることを期待したいと思います.新年最初にこの論文を取り上げた理由も,まさにそこにあります.
Miller TM, et al. Long-Term Tofersen in SOD1 Amyotrophic Lateral Sclerosis. JAMA Neurology. Published online December 22, 2025. (リンクはコメント欄)

・専門分化の時代に重要な脳神経内科医の「中核的アイデンティティ」とはなにか?
**岐阜大学医学部下畑先生の2026年1月7日のFB投稿です**
Neurology誌に,この数年私自身も気になっていた問題を正面から取り上げたOpinion論文が掲載されました.米国Weill Cornell MedicineのJoseph E. Safdieh先生らによる「The Core Identity of the Neurologist」です.この論文は,脳神経内科領域におけるサブスペシャリティ化(専門分化)の進展によって,「自分は脳神経内科医である」という感覚が薄れつつあることに警鐘を鳴らしています.つまり著者らは,てんかん専門医,頭痛専門医,脳卒中専門医,パーキンソン病専門医などといった専門分化が進むなかで,「脳神経内科医であること」よりも先に「○○専門医であること」で自らを規定するようになりつつある現状を問題視しています.これは医学の進歩の自然な帰結である一方,その結果として診療,教育,社会への発信のすべてにおいて分断が生じ,脳神経内科という分野の一体性が失われつつあると論じています.
では著者らが考える「脳神経内科医の中核的アイデンティティ」とは何でしょうか?それは特定の疾患や手技によって定義されるものではなく,『病歴聴取,神経診察,局在診断,病態生理に基づく臨床推論という,共通の方法論によって定義されるものだ』と述べています.つまり脳神経内科は疾患の集合体ではなく,「どう考えるか」という思考様式によって統一された専門領域だと述べています.「なるほど,確かにその通りだ!」と思いました.そしてこの共通基盤が弱まると,患者さんは複数の専門外来を巡りながら断片化された医療を受けることになってしまいます.実際に,めまいや視覚症状,歩行障害といった非特異的症状の患者さんが,耳鼻咽喉科,眼科,頭痛クリニック,脳卒中科とたらい回しになり,診断が遅れるという事例が起きていることが指摘されています.
この問題に対して著者らは,「専門性を廃してgeneralistに戻れ」と言っているのではなく,専門性を維持したまま,その根底に「脳神経内科医としての思考」を再び据えるべきだと提案しています.教育の場においては,局在診断と鑑別診断をすべての脳神経内科医の共通言語としてしっかり教育し,朝のカンファレンスやベッドサイド教育では疾患知識よりも臨床推論のプロセスを可視化すること,レジデントが早期から特定の専門領域に過度に取り組まないよう多様な指導医との接点を設けることが提案されています.臨床の場では,サブスペシャリティ外の比較的単純な神経疾患にも対応できる診療の幅を保ち,診断名ではなく「ふるえ」「めまい」といった症状ベースで患者さんを受け入れる診療体制を構築することが推奨されています.さらに,職名や病院のウェブサイト,名簿などではまず「脳神経内科医」という肩書きを前面に出し,専門はその下位概念として位置づけること,社会やメディアへの発信でも「脳神経内科医」という統一した専門職像を強調することが重要だと言っています.
つまりメッセージは,サブスペシャリティは脳神経内科医としてのアイデンティティを失わせるものではなく,それを深化させるものであるべきだという点です.専門分化が進む時代だからこそ,共通の思考様式や言語を意識的に守らなければ,脳神経内科という分野そのものが分断されてしまうという著者らの警告は,日本の医療現場にとっても決して他人事ではありません.この論文はまずしっかり脳神経内科医としての基礎・土台を作ることが,分野の一体性と専門性の高度化を両立させるために不可欠であることを教えてくれているように思います.
Safdieh JE, Robbins MS. The Core Identity of the Neurologist. Neurology. 2025;105:e214265. PMID: 41066722.

・医学のあゆみ誌「全身疾患の新たな危険因子としてのマイクロ・ナノプラスチック」が発刊されます!
**岐阜大学医学部下畑先生の2026年1月9日のFB投稿です**
近年,マイクロ・ナノプラスチック(micro- and nanoplastics:MNPs)による環境汚染が,世界的に大きな関心を集めています.これまでプラスチック問題は,主に海洋汚染や生態系への影響として語られることが多かったわけですが,最近では「人の健康への影響」という観点からも注目されるようになってきました.
MNPsは単なる環境汚染物質にとどまらず,空気や水,食物を介して生体内に侵入し,体内に蓄積する可能性があることが分かってきています.実験研究や疫学研究からは,MNPsが炎症反応,酸化ストレス,免疫調節異常といった生体反応を惹起し得ることが示唆されています.実際に,MNPsが体内で検出された人では,心筋梗塞や脳卒中などによる死亡リスクが上昇すること,認知症患者の脳内に高濃度のMNPsが蓄積していること,さらに肺胞レベルでのMNPs曝露が慢性炎症や肺線維化を増悪させる可能性があることなどが報告されています.
こうした知見を踏まえ,医学のあゆみ誌で特集を企画させていただきました.本特集では,MNPsの免疫毒性,生体への侵入経路,細胞障害のメカニズムといった基礎的な話題から,曝露低減に向けた社会的・行政的な取り組みまでを含め,多角的な視点からMNPsに関する最新情報を紹介しています.おそらく本邦で初めて人体の影響を特集した医学誌になるのではないかと思います.環境問題としてだけでなく,私たち自身の健康に直結する課題として,MNPsを捉え直すきっかけになれば幸いです.
リンクはコメント欄にあります.
【目次】
◆はじめに(下畑享良)
◆総論─MNPsの基礎知識と問題点(芳賀優弥・他)
◆MNPsに含まれる化学物質と毒性(小川久美子・他)
◆MNPsの人体への侵入とその機序(金子昌平・酒井康行)
◆MNPsの表面性状と細胞障害性(辻野博文)
◆MNPsの心血管系への影響(曾和裕之)
◆MNPsの脳梗塞,認知症への影響(下畑享良)
◆大気中MNPsの呼吸器系への影響(和田百合花・石原康宏)
◆環境省のMNPsへの取り組み(環境省水・大気環境局環境管理課,環境省水・大気環境局海洋環境課プラスチック汚染対策室)
#医学のあゆみ #医歯薬出版

・片頭痛の原因分子CGRPの作用部位は「脳」ではなく「硬膜」である――早く治療すべき根拠も判明
**岐阜大学医学部下畑先生の2026年1月11日のFB投稿です**
片頭痛においてカルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)が重要な役割を果たしていることは広く知られています.CGRPは強力な血管拡張作用を持ち,投与すると片頭痛様の頭痛を誘発することが知られています.例えばCGRPを点滴投与すると,健常者には軽度の頭痛を,片頭痛患者には典型的な片頭痛発作を高率に誘発します.このためCGRPは,片頭痛発作を引き起こす原因分子のひとつと考えられるようになりました.一方で,同じCGRPを動物に投与しても,「痛みのセンサー」として働く末梢侵害受容器(神経),すなわち硬膜を支配する三叉神経のAδ線維とC線維の興奮がほとんど観察されなかったため,「なぜCGRPが頭痛を起こすのか」という機序は長らく不明のままでした.
この問題に取り組んだのが,米国ハーバード大学等の研究チームです.彼らはラットを用い,CGRPを内頸動脈から選択的に投与するという新しい方法によって,硬膜に高濃度のCGRPを届ける実験系を構築しました.従来の腹腔内投与や静脈内投与では,CGRPは全身循環に希釈され,肝臓などで代謝されるため,硬膜の神経終末に十分な濃度で届かなかったと考えられます.今回の研究は,この投与経路の問題を解決することで,これまで否定的とされてきた「CGRPによる末梢侵害受容器の活性化」が実際に起こることを神経生理学的に示すことに成功しました.
研究の結果,内頸動脈からCGRPを投与すると,硬膜を支配する一次ニューロンが活性化し,さらにその入力を受ける上位頸髄背角の二次ニューロンの活動も持続的に増加することが示されました.上位頸髄背角とは,頸髄C1~C2レベルの後角に相当する部位で,三叉神経脊髄路核尾側亜核と連続する構造です.顔面や硬膜からの痛覚入力が最初に中枢で統合される場所であり,ここで感作が成立すると,痛みは末梢入力がなくても中枢で維持される状態へと移行すると考えられています.
重要なのは,CGRPの作用部位が「脳」ではなく「硬膜」であることが実験的に示された点です.図1では,硬膜に局所麻酔薬(リドカイン)をあらかじめ投与しておくと,CGRPを投与しても三叉神経一次ニューロンおよび上位頸髄背角の二次ニューロンのいずれにおいても,神経活動の増加や機械刺激に対する感作がまったく起こらないことが示されています.これは,CGRPがまず硬膜に分布する三叉神経侵害受容線維の末梢終末に作用し,そこから中枢へ向かう痛みのカスケードが開始されることを意味しています.
一方で,図2は時間の要素の重要性を示しています.Aでは,CGRP投与後30分で三叉神経節を局所麻酔で遮断すると神経活動が低下し,この段階では末梢入力が痛みの維持に必須であることが示されています.一方,B,C, Dでは,CGRP投与後1時間,2時間,3時間で同様の遮断を行っても神経活動は低下せず,痛みの駆動が末梢から中枢へと移行していることが示されています.すなわち,痛みは最初は硬膜からの入力に依存して始まりますが,時間の経過とともに中枢回路内で自己維持的に駆動される状態へと移行します.
この知見は,リメゲパントなどのCGRP受容体拮抗薬も発作急性期に使用する場合,トリプタンと同様に,「できるだけ早く治療すべきである」可能性を示唆します.つまり発作初期の末梢依存期に投与することで中枢性感作への移行を防ぎやすい一方,感作が成立した後では効果が限定的になるものと推測されます(リメゲパントの実臨床で,このようなことが言われているのでしょうか?).
いずれにせよ本研究は,片頭痛の開始点が脳内ではなく硬膜であること,そしてその後に中枢性感作へと移行するtime windowが存在することを示した点で,片頭痛の理解を一段階進めたといえます.
Melo-Carrillo A, Strassman A, Burstein R. Elucidating the nociceptive role of CGRP in migraine headache. Brain. 2026 Jan 8:awag008. PMID: 41503630.

・全身疾患としてのパーキンソン病―睡眠と便秘,そして神経炎症に着目し,発症・進行を抑える―
**岐阜大学医学部下畑先生の2026年1月12日のFB投稿です**
パーキンソン病(PD)では,発症よりもはるか以前から全身レベルの異常が生じていると言われています.最近発表された2つの論文は,この見方を強く支持し,PDを全身性・ネットワーク疾患として捉える重要性を浮き彫りにしています.1つは米国の大規模データを用いて睡眠時無呼吸とPD発症の関係を検討した研究であり,もう1つは発症早期PD患者において便秘と神経炎症の関連をPETで可視化した研究です.両者に共通するのは,末梢臓器の機能異常が神経炎症等を介してPDの発症,進行に関与しうるという点です.
最初の論文は米国からの研究で,1100万人以上の退役軍人の電子カルテを用いて閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)とPD発症リスクを解析しています.その結果,OSAを有する人は有さない人に比べてPDを発症しやすく,しかもこのリスクは治療によって修正可能であることが示されました.論文の図1Aでは,OSAのある群はない群に比べて追跡2年後からPDの累積発症率が高くなり,6年後には1000人あたり約1.6人多く発症していることが示されています.図1Bでは,OSAを軽症と重症に分けて比較すると,軽症でもPDリスクは有意に上昇し,重症ではさらに早期からリスクが高まるという重症度依存性が示されています.そして図1Cでは,OSAのある人の中でもCPAPを診断後2年以内に導入した群では,導入しなかった群に比べてPDの累積発症率が明らかに低く,5年後の発症率はCPAPなし群で9.10/1000人,CPAP早期導入群で6.81/1000人であり,約2.3/1000人の絶対リスク低下とハザード比0.69という有意な低下が示されています.つまりOSAがPDの危険因子であるだけでなく,その影響は重症度に依存し,さらに治療によって修正可能であることを示しています.著者らは,OSAは間欠的低酸素,酸化ストレス,炎症反応,ミトコンドリア機能障害といった連鎖が神経炎症を介して神経変性を促進する可能性を考察しています.
もう1つの論文は英国からの研究で,発症早期PD患者27名を対象に,便秘の重症度と神経炎症の関係を,ミクログリア活性化を画像化する11C-PK11195 PETで評価しています.この結果,便秘が強い人ほど前頭葉,側頭葉,頭頂葉,後頭葉を含む広範な脳領域で神経炎症が強いことが示されました.図2では,便秘スコアと脳内炎症の相関が脳表マップとして可視化されています.図で赤い部位ほど「便秘が強い人ほどその部位の炎症が強い」ことを意味しています.とくに眼窩前頭皮質や後頭葉の一部が赤く示され,便秘の重症度とこれらの脳領域の神経炎症が強く結びついていることが示されています.さらに,便秘の重症度は血中のTh1細胞やTh17様Th1細胞の増加,および脳脊髄液リンパ球数の増加とも相関しており,腸管の異常が末梢免疫を活性化し,それが中枢神経系の神経炎症を増悪させている可能性が示唆されています.著者らは,便秘を単なる自律神経症状ではなく,炎症を介して疾患進行に関与する病態因子として捉えるべきであると論じています.私はこの論文を読んでから,PDの便秘治療を意識して強化するようにしました.
つまりPDは脳だけの病気ではなく,睡眠,呼吸,腸管,免疫といった全身のネットワークの破綻として進行する疾患であり,その中心的な媒介として神経炎症が位置づけられる可能性が高いということです.つまり,睡眠時無呼吸や排便といった症状に対して介入することの重要性を示しています.PDの発症や進行を抑えるために,無呼吸はCPAPで治療し,便秘にも今まで以上にコントロールをすることを検討するということだと思います.PD診療はより全身を診ることを意識する時代になるものと思われます.
Neilson LE, et al.Obstructive Sleep Apnea, Positive Airway Pressure, and Implications of Early Treatment in Parkinson Disease.JAMA Neurol.2025.PMID: 41284280
Camacho M, et al.Constipation Is Linked to Neuroinflammation in Early Parkinson’s Disease.Mov Disord.2025.PMID: 41231011.

・すくみ足(freezing of gait)の国際的コンセンサス声明―すり足や小刻み歩行で前に進めない状態もすくみ足である
**岐阜大学医学部下畑先生の2026年1月13日のFB投稿です**
パーキンソン病や進行性核上性麻痺(PSP)におけるすくみ足(freezing of gait;FOG)は,転倒やADL低下の主要な原因でありながら,その定義が曖昧で,研究や臨床で一貫した評価が困難でした.当科でもPSPに対する抗コリン薬のすくみ足に対する効果を検証する医師主導治験を行っていますが,すくみ足の判断に迷う場面が少なからずあり,最近も回診で議論したところでした.今回,Nature Reviews Neurology誌に掲載されたコンセンサス声明は,International Consortium for Freezing of Gait(ICFOG)による国際的合意として,すくみ足の定義と評価法を整理したものです.
重要なポイントは,すくみ足を「有効な一歩を踏み出そうと試みているにもかかわらず,それができない発作性エピソード」と再定義した点にあります.従来の「歩こうとする意図があるにもかかわらず前進が消失する」という定義から,「意図」という主観的概念を排し,観察可能な「試み」に基づいて評価する枠組みに変更しました.また,すくみ足は完全停止に限らず,短く無効なステップや,前進がほとんど得られない歩行も含むと明確化しました.
図1は,すくみ足が単なる「足が止まる現象」ではなく,「無効な歩行が発作的に持続する期間」であることを時間軸で示しています.4つの仮想的なすくみ足エピソードが描かれており,第1エピソードは足の完全停止(core)を伴わず,短く無効なステップのみが連続する型を示しています.第2エピソードは途中に1回のcoreを含みますが,core終了後も無効な歩行が続くため,すくみ足全体は継続します.第3エピソードは1回のcoreでエピソード全体が終了する型を示しており,coreとすくみ足が一致する典型例です.第4エピソードは複数のcoreが1つのすくみ足の中に出現する型を示しており,停止と無効な歩行が交互に現れる型を表しています.つまり,すくみ足には完全に停止するcoreが含まれる場合と含まれない場合があり,coreが複数回出現することもあります.持続時間の点では,coreが終了しても無効な歩行が続く場合には,すくみ足全体は継続すると整理されました(第2エピソード).
図2は,実際の動画解析においてすくみ足がどのように区切られ,分類されるかを示した例です.横軸は時間を表し,その上にすくみ足エピソードがいつ始まり,いつ終わるかが示されています.さらに各エピソードの中で,「足が全く動かない時間(akinetic;A)」と,「足は動くが前に進まない時間(kinetic)」が区別されて表示されています.kineticの中でも,速く小刻みに震えるような動きがある場合はkinetic-trembling(KT),それ以外のすり足様の動きや小さな踏み替えはkinetic-no-trembling(KNT)と分類されます.図では2段目にいつすくみ足があるか,3段目にその特徴,4段目に足の完全停止(core)が示されています.3段目の特徴としては,1回目はKTのみが出現し,2回目はKNTとAが入れ替わりながら持続していることが示されています.また,akinetic型のすくみ足は必ずcoreとして現れますが,逆にcoreが観察されても,それが必ずしもakinetic型とは限らず,coreの前後にすり足様の無効な歩行が続くこともあります.
またfestination(突進現象)についても整理され,歩くテンポがだんだん速くなり,一歩の長さが短くなる型のfestinationはすくみ足に含める一方,バランス異常により前に倒れそうになるのを支えるために足を速く出しているだけの加速は,すくみ足とは区別すべきとされました.
さらに,患者さんのすくみ足の有無を分類する方法も整理されました.自己申告だけに頼るのではなく,薬が効いている状態と切れている状態の両方で実際に歩いてもらい,その様子を評価することで判定の確実性を高めます.その際,診察や動画で一度でもすくみ足が確認されれば「すくみ足あり(definite FOG)」と分類し,どちらの状態でも確認されなければ「すくみ足なし(definite non-FOG)」と判断してよいとされました.
本コンセンサスは,すくみ足を「止まる現象」から「発作性の無効歩行現象」へと概念転換させ,研究,臨床,治験の共通言語を提供しました.つまりすくみ足を「足が止まる現象」と捉えるのではなく,「歩こうとしているのに,有効な歩行ができなくなる状態が発作的に起こる現象」と捉え直したことを意味します.足が完全に止まらなくても,すり足や小刻み歩行で前に進めない状態もすくみ足に含まれる,という考え方への転換になります.
Gilat M,et al.An updated definition of freezing of gait. Nat Rev Neurol. 2026 Jan 9. PMID: 41513745.

・グリアからニューロンへのミトコンドリア移送という驚きの末梢神経保護の仕組み―神経障害性疼痛の機序に迫る―
**岐阜大学医学部下畑先生の2026年1月15日のFB投稿です**
Nature誌に掲載された米国デューク大学からの論文は,後根神経節に存在する衛星グリア細胞(satellite glial cell)が,隣接する感覚ニューロンにミトコンドリアを供給するという,これまで知られていなかった神経保護機構を明らかにしました.
一次感覚ニューロンは非常に長い軸索を持ち,活動電位の発生や維持のために多量のエネルギーを必要とします.そのためミトコンドリアの機能は生命線とも言えますが,細胞体で作られたミトコンドリアを末梢軸索末端まで運ぶことには限界があります.本研究は,この制約を補う仕組みとして,衛星グリア細胞がミトコンドリアをニューロンへ供給している可能性を検証したものです.
著者らはマウスおよびヒトの後根神経節を用いた培養実験,生体内イメージング,電子顕微鏡解析を組み合わせ,衛星グリア細胞とニューロンの間にトンネル状の細い構造,いわゆる tunnelling nanotube が形成され,その内部をミトコンドリアが移動していることを直接示しました.図1bでは,ミトコンドリアを赤色蛍光で標識した衛星グリア細胞と,緑色蛍光で標識された感覚ニューロンを共培養すると,赤いミトコンドリアが細い管状構造を通ってニューロン側に移動していく様子が観察されています.
さらに図1eのマウス後根神経節の走査電子顕微鏡像では,衛星グリア細胞とニューロンを結ぶ極めて細い管状構造が組織内に実在することが示され,その内部に膨隆が存在することから,ミトコンドリアが輸送されていることが形態学的にも裏づけられています.
このミトコンドリア移送は神経損傷モデルにおいて増加することが示されており,著者らはこれを神経障害に対する内因性の代償的・保護的応答の一部と解釈しています.このトンネル構造の形成には MYO10 というモータータンパクが必須であり,衛星グリア細胞に特異的に高発現しています.MYO10を低下させるとトンネル構造が形成されず,ミトコンドリア移送が障害され,その結果として神経は過興奮状態となり,痛覚過敏が生じることが示されました.すなわち【神経障害 → ミトコンドリア供給低下 → 神経過興奮 → 痛み】という病態機序が想定されます.
臨床に当てはめると,糖尿病モデルや抗がん剤パクリタキセルによる末梢神経障害モデルにおいて,衛星グリア細胞とニューロンの間の距離が広がり,トンネル構造が乱れ,MYO10の発現が低下し,ミトコンドリア移送が著しく障害されていました.ヒトの糖尿病患者由来の後根神経節でも同様の変化が確認され,この仕組みの破綻が臨床的な末梢神経障害と深く関係していることが示唆されました.
さらに著者らは,健常なヒト由来衛星グリア細胞,あるいはそれらから単離したミトコンドリアをマウスの後根神経節に直接微量注入することで,糖尿病性神経障害モデルおよび化学療法誘発性神経障害モデルの疼痛行動が有意に改善することを示しました.一方,糖尿病由来の衛星グリア細胞や機能不全のミトコンドリアではこの効果が弱く,MYO10を低下させた衛星グリア細胞では治療効果が消失しました.
図2の模式図は,正常では衛星グリア細胞からニューロンへ MYO10 依存性にミトコンドリアが供給され神経が保護されているのに対し,糖尿病や化学療法ではこの経路が破綻し,その結果として神経障害と疼痛が生じること,そしてこの経路を補うことで治療が可能になることを示しています.
この研究は,末梢神経障害と神経障害性疼痛を,グリアとニューロンの間の協力関係の破綻として再定義するものです.さらに,細胞移植やミトコンドリア移植という新しい治療概念を提示しています.こういう論文を読むと本当にワクワクしますし,神経学の未来を感じます.
Xu J, et al.Mitochondrial transfer from glia to neurons protects against peripheral neuropathy.Nature.2025;PMID: 41501451.

・エビデンス情報が強化された『今日の治療指針2026』の発刊とオススメの使い方
**岐阜大学医学部下畑先生の2026年1月17日のFB投稿です**
このたび『#今日の治療指針 2026(#医学書院)』が発刊され,私は神経・筋疾患領域の責任編集を担当しました.本書の内容と,日常診療でのオススメの使い方をご紹介します.
まず「神経・筋疾患領域」は,大きく4つのパートから構成されています.①最近の動向,②同種薬の特徴と使い分け(認知症治療薬,てんかん治療薬,頭痛治療・予防薬),③治療法(血漿浄化療法,IVIG,ボツリヌス治療,脳神経血管内治療,慢性疼痛のペインコントロール),④疾患各論75項目です.
本書は,日々の臨床で辞書のように必要な項目を引いて使うのが基本ですが,とくに「同種薬の特徴と使い分け」は,処方に迷ったときに非常に有用です.認知症治療薬,てんかん治療薬,頭痛治療薬が一覧表として整理されており,薬剤間の違いを容易に比較できます.また,疾患各論の各項目冒頭にある「ニュートピックス」と「治療のポイント」に目を通すだけでも,最新治療の知識を効率よくアップデートできます.さらに今回,エビデンス情報強化の一環として,主な処方薬について「推奨・エビデンス」を新たに明示しました.
私が執筆を担当した「最近の動向」では,「治療」として多発性硬化症,パーキンソン病,ALS,脳出血,CIDPなど13疾患を取り上げています.加えて「注目の臨床試験」では,片頭痛におけるPACAP抗体,認知症に対する水痘・帯状疱疹ウイルスワクチンの効果を紹介しました.キーワード2026としては「核酸医薬」を解説し,この1年間に発表された主要なガイドラインもまとめています.ぜひ日常診療にご活用ください.
最後になりますが,本書にご執筆くださった多くの先生方に,心より感謝申し上げます!!
★リンクはコメント欄に記載しました.

・NHK「あしたが変わるトリセツショー」に出演します!(1月22日(木)19:30~20:15)
**岐阜大学医学部下畑先生の2026年1月18日のFB投稿です**
標題の番組の「あなたの『しびれ』はどれ? 解消&予防SP」に出演させていただきます.番組では,腱反射やデルマトームを用いた診察の考え方,診断に至るまでのプロセス,「しびれ」を引き起こす代表的な病気とその対応についてお話ししました.さらに,私の「マイハンマー・コレクション」もご覧いただけます(笑).
番組のために制作された「しびれ図鑑(写真)」は,一般の方にとってはもちろん,医療者にとっても参考になる内容かもしれません.収録では,ゲストのいとうあさこさん,ダチョウ倶楽部の肥後克広さんとも楽しくやり取りさせていただきました.
私自身も今回の出演を通して,「しびれ」やデルマトームの歴史について改めて学ぶ機会を得ることができ,大変有意義な経験となりました.
ぜひご覧ください.
放送は1月22日(木)19:30~20:15です.
番組案内へのリンクはコメント欄をご覧ください.

・NHK『#あしたが変わるトリセツショー』で「しびれ」の原因と対策をご紹介しました!
**岐阜大学医学部下畑先生の2026年1月23日のFB投稿です**
1月22日に放送された「あしたが変わるトリセツショー」に出演いたしました.今回のテーマは「あなたの『しびれ』はどれ?解消&予防SP」でしたが,ご覧いただけましたでしょうか.
「しびれ」という症状は,「年のせいだから」「よくあることだから」と見過ごされがちですが,番組でもお伝えしたように,「神経のSOS」であり,その背景で神経のダメージが静かに進行している場合があります.放置せずに原因を考えることが大切です.
番組では,診察方法としびれの成り立ち,予防や対策として,注意すべきポイントや体幹を意識的に使う「ドローイン」の方法についても紹介されています.診察のなかでは私のハンマーコレクションもご覧いただきました.ちなみに斧型のハンマーはあまり見かけない形状ですが,ドイツのシャリテ病院で購入したベルリナー型というものです.
そして,ぜひご活用いただきたいのが,番組内で作成した「#しびれ図鑑」です.しびれの原因や考え方,対策が分かりやすく整理されており,ご自身の症状を理解する手がかりとして有用です.一般のかたはもちろん,医療者にとっても役に立つのではないかと思います.この「しびれ図鑑」は,番組ホームページ下部の「よくあるご質問」コーナーからダウンロードできます(リンクはコメント欄にあります).
日々の健康管理の一助として,ぜひお役立ていただければ幸いです.

・なぜがん患者さんではアルツハイマー病が少ないのか?―腫瘍由来シスタチンCとTREM2が示した新しい道筋―
**岐阜大学医学部下畑先生の2026年1月24日のFB投稿です**
長年にわたり,がんとアルツハイマー病(AD)が同一人物に併存することは稀であるとされており,一方の疾患が他方に対して何らかの防御的効果をもつのではないかという仮説が議論されてきました.疫学的にも,がん既往がAD発症リスク低下と関連する可能性が示唆されてきましたが,その背景にある生物学的機序は不明でした.今回,中国の研究チームは,腫瘍が分泌するシスタチンCが血液脳関門(BBB)を越えてミクログリアを活性化し,アミロイドβ(Aβ)プラークを減らしうる,という機序をマウスで提示しています.
著者らはADモデルマウスに,ヒト由来の腫瘍(肺がん,前立腺がん,結腸がん)を移植してがん状態にすると,脳内のプラーク形成が抑えられ,認知機能も改善する,という現象をまず確認しました.次に,腫瘍細胞が分泌する多様なタンパク質のうち,BBBを越えて脳内に到達しうる候補を絞り込んだ結果,シスタチンC(Cyst-C)を同定しました.そして腫瘍由来Cyst-CがAβ凝集体,とくに毒性が高いとされるAβオリゴマーに結合し,ミクログリア表面受容体TREM2を介してミクログリアを活性化させ,プラークを取り込み,細胞内で分解へ導くという一連の流れが示されました.著者らは,この効果がTREM2依存性であることを検証しています.具体的には,ミクログリア特異的なTREM2欠損(Cx3cr1による細胞型特異的欠損)では効果が消失し,ヒトでADリスク上昇と関連するTREM2のR47H変異を導入した場合も,TREM2の応答性が低下するため,ミクログリア活性化が十分に起こらず,プラーク減少などの効果は同様に認められません.さらに,Cyst-CにL68Q変異を導入して機能を低下させると,Aβオリゴマーへの結合やTREM2活性化が十分に起こらず,プラーク分解促進などの効果は消失しました.
図は,この機序を3段階で視覚化しています.まず腫瘍細胞(紫)からCyst-C(緑)が分泌され,BBBを通過して脳へ到達します.次にCyst-CがAβオリゴマー(赤紫)に結合し,その複合体がミクログリア表面のTREM2(青)に関与してミクログリアを「Inactive」から「Active」へ切り替えます.最後に活性化したミクログリアがAβを取り込み,細胞内(図ではエンドソーム)で断片化して分解へ導き,結果としてAβプラークが減少する,という流れです.つまり,少なくともこのモデルでは,がんはAβの産生を抑制するのではなく,「すでに存在するプラークを分解する」ということです.
この研究の最も大きな臨床的意義は,末梢臓器のがんが,分泌因子を介して脳内免疫に影響を与えるというcancer neuroscience的な視点が,ADの治療可能性につながるかもしれないという点です.ただしTREM2経路はすでに創薬標的として注目され,活性化分子の臨床試験も進んでいる一方で,現時点では結果が一様ではありません.これは病期などを考慮したより精密な臨床試験デザインの必要性を示しているのかも知れません.
もちろん,本研究は主としてマウスモデルでの検証であり,ヒトにおいて同等の現象がどの条件で再現されるかは未確定です.疫学的検討も,がんで先に亡くなること,抗がん治療に伴う認知障害がAD診断を複雑にすることなど交絡が多く,単純には結論できません.それでもなお,「腫瘍が分泌するCyst-Cという末梢因子が,脳内でAβ凝集体とミクログリアTREM2をつなぎ,既存プラーク分解を促進する」という仮説は,AD治療を発展させるかもしれないという期待をもたらすものだと思いました.
Li X,et al.Peripheral cancer attenuates amyloid pathology in Alzheimer’s disease via cystatin-c activation of TREM2.Cell.2026年1月22日(リンクはコメント欄).

・自己免疫性小脳失調症の新規抗体TMEM132A抗体を同定しました!
**岐阜大学医学部下畑先生の2026年1月26日のFB投稿です**
最近,抗体関連神経疾患(自己免疫性脳炎および傍腫瘍性神経症候群)1,140例を検討したオランダの後ろ向き観察研究で,運動異常症は全体の42%に認められ,最も多いものは小脳性運動失調(51%)であったと報告されています(PMID: 41270249).よって孤発性の小脳性運動失調症では抗体関連神経疾患は重要な鑑別診断の一つと考えられます.このような抗小脳抗体は少なくとも31種類同定されていますが,当科の検討ではこれら既知の抗小脳抗体が検出されないものの,免疫組織化学(ラット脳切片)では未知の抗小脳抗体の存在が示唆され,かつ免疫療法が有効な小脳性運動失調症患者が少なからず存在します.その診断の鍵のひとつとなるのが抗小脳抗体の同定です.
今回,当科の木村暁夫先生を中心とする研究グループは,自己免疫性小脳失調症に関連する新たな自己抗体として,TMEM132A(transmembrane protein family 132A)に対するIgG抗体を同定し,その臨床的特徴を報告しました.本研究は,生理学研究所,名古屋大学,秋田大学,山梨大学,北海道大学といった複数の施設との共同研究として行いました.当科では新たな抗小脳抗体を発見し,治療可能な症例を見出すことを重要な達成目標として取り組んできましたが,その最初の報告となります.
研究の出発点となったのは,原因不明の小脳性運動失調患者1例の血清が,ラット脳組織に対して特徴的な免疫染色パターンを示したことでした.この患者血清IgGは,小脳分子層のニューロピルや顆粒細胞層の顆粒(図1A,C),さらに海馬の顆粒細胞および錐体細胞と強く反応しました(図1B).つまり,「小脳優位だが,小脳に限局しない神経細胞表面抗原」が標的となっている可能性を強く示唆します.さらに,培養ラット海馬神経細胞を用いた解析では,生細胞の細胞表面に患者IgGが結合することが確認され(図1D),抗体が細胞内抗原ではなく,病原性を持ち得る細胞表面抗原を認識している点が重要です.図1Eの後半には,約150 kDaの蛋白バンドが患者血清によって特異的に免疫沈降されている様子が示されており,本抗体が偶発的な反応ではなく,分子レベルで同定された新規自己抗体であることを視覚的に裏付けています.
さらに,cell-based assayシステムを構築し,TMEM132A抗体の特異性を検討しました.その結果,436例の小脳性運動失調症患者のうち2例でTMEM132A-IgGが検出され,自己免疫性脳炎,多系統萎縮症,多発性硬化症,NMOSD,パーキンソン病,MOG抗体関連疾患,健常対照では一切検出されませんでした.このことから,TMEM132A-IgGは小脳性運動失調症に比較的特異的な自己抗体である可能性が示されました.
抗体陽性の2例はいずれも,進行性の小脳性運動失調を主徴とし,錐体路徴候を合併していました.脳脊髄液検査では蛋白上昇(細胞数正常)が認められ,1例ではオリゴクローナルバンド陽性でした.画像所見として注目されるのが図2です.1例では小脳萎縮が認められ,もう1例では両側下オリーブ核のT2高信号および仮性肥大を認めました.これは歯状核―赤核―下オリーブ核を結ぶMollaret三角の二次性変化(trans-synaptic degeneration)を反映する所見であり,小脳変性だけでは説明しにくい病態が存在することを示唆しています.
免疫学的には,TMEM132A-IgGのサブクラスに多様性が認められ,1例はIgG4優位,もう1例はIgG3優位でした.IgG4関連自己免疫疾患では,病気の初期には炎症を起こしやすいIgG1やIgG3が主体で,病気が長引くにつれてIgG4が増えてくることが知られています.この現象は「サブクラススイッチ」と呼ばれ,免疫反応の性質が時間とともに変化していることを意味します.本研究で,TMEM132A抗体がIgG3優位の症例とIgG4優位の症例に分かれていたことは,患者ごとに病気の時期や免疫反応の段階が異なっていた可能性を示唆しています.つまり,同じTMEM132A抗体でも,発症早期か慢性期かによって抗体の性質が変わっているのかもしれない,という解釈になります.ただし,TMEM132A-IgGが直接的に神経障害を引き起こす病原性抗体であるかどうかについては,現時点では結論づけられていません.
ちなみにTMEM132Aは,小脳を含む中枢神経系に強く発現する膜タンパク質で,小胞体・ゴルジ体から形質細胞膜表面へ移行します.細胞外には免疫グロブリン様ドメインを持ち,細胞接着因子として機能する可能性があります.機能的には,Wnt/β-cateninシグナルをはじめとする細胞内シグナル調節に関与し,細胞の増殖・分化・生存に影響を与えます.遺伝子改変マウスでは,二分脊椎や尾部欠損などの発生異常が報告されており,TMEM132Aが神経発生と維持に重要な役割を担う分子であることが示唆されています.
本研究は症例数が2例と少なく,免疫療法の有効性を前向きに検証できていないという限界はあります.しかし論文投稿後,さらに4例の追加症例を確認しています.今後,さらに多数例での検討が必要ですが,本抗体は自己免疫性小脳失調症の重要な抗体のひとつになる可能性があります.
★論文は50日間(3月11日まで),下記のリンクより無料でダウンロード可能です.
Kimura A, Takekoshi A, Miyazaki Y, Oh-Hashi K, Kamada S, Taguchi Y, Sugawara M, Watanabe T, Ueno Y, Yaguchi H, Yabe I, Fukata Y, Fukata M, Shimohata T. TMEM132A autoimmunity in patients with suspected autoimmune cerebellar ataxia. J Neuroimmunol. 2026 Jan 14;413:578867. PMID: 41564469.
論文へのリンク
https://authors.elsevier.com/c/1mTlJbfPjUciV

・IgLON5抗体関連疾患は,なんと「核」から始まる!! ― 抗体の神経細胞への結合が核内タウ異常を引き起こす
**岐阜大学医学部下畑先生の2026年1月28日のFB投稿です**
IgLON5抗体関連疾患は,自己免疫性脳炎と神経変性疾患の境界に位置づけられる,稀ながらきわめて重要な神経疾患です.IgLON5抗体が存在し,臨床的には球麻痺,REMおよびnon-REMパラソムニア,進行性核上性麻痺(PSP)や多系統萎縮症(MSA)様の運動障害,自律神経障害,認知機能障害など多彩な症状を呈します.診断が遅れやすく,治療開始が遅延すると予後不良となることが知られており,さらに本症がタウオパチーでもあることから,その病態解明は神経学における重要な課題の一つです.
今回紹介する論文は,オーストリア・ウィーン医科大学を中心とする欧州多施設共同研究であり,IgLON5抗体関連疾患におけるタウ病理がどのように始まり,どのような順序で進行するのかを,剖検脳と培養細胞の両面から詳細に解析したものです.
著者らは,罹病期間6~180か月の剖検例14例を対象に,延髄を中心とした免疫組織化学解析を行い,PSP様症例および対照例を比較しました.本研究の特徴は,従来のAT8抗体に依存した評価にとどまらず,表に示される13種類の抗タウ抗体を用いて,タウ蛋白の翻訳後修飾を包括的かつ徹底的に解析した点にあります.これにより,タウ病理の「存在」だけでなく,「どの分子変化が,どの順序で出現するのか」という時間軸が初めて明確に描き出されました.
その結果,IgLON5抗体関連疾患において最も早期に出現するタウ異常は,従来広く用いられてきたAT8抗体で検出される細胞質タウではなく,Ser422リン酸化タウ(pTauS422)であることが明らかになりました.しかもこのpTauS422は,神経細胞の細胞質ではなく,核内に局在する!という予想外の特徴を示していました.従来,タウ病理は細胞質や神経突起に蓄積するものと考えられてきましたが,本症では神経変性の最初の舞台が「核」である可能性が示されたのです.
この点を最も分かりやすく示しているのが,Brain誌のX(旧Twitter)で紹介された図です.延髄の神経細胞では,核の輪郭が滑らかさを失い,波状に歪んだ形態を呈していました.これはLamin B1染色により可視化された核膜の陥入やcrenellation(城壁の胸壁のようなギザギザを意味する)と呼ばれる変形であり,AT8ではほとんどタウ沈着が認められない,病理学的に最も早期の段階から出現していました.
さらに,IgLON5抗体を添加したラット海馬神経細胞培養でも,同様の核膜異常が再現されており,自己抗体そのものが神経細胞核に直接的な障害を与え得ることが示されています.加えて重要なのは,神経細胞表面にIgG4,すなわちIgLON5抗体が結合している細胞に限って,その核内に最初のタウ異常であるpTauS422が出現していた点です.これは,抗体が神経細胞に結合すること自体が,核内タウ異常を引き起こす引き金となっている可能性を強く示唆します.
一方,病期が進行すると,AT8,AT180,PHF-1などで検出される細胞質タウや神経突起内タウが増加し,さらに後期には4Rタウに加えて一部3Rタウやタウのアセチル化も認められるようになります.これらの変化は,表に示す抗体を用いた解析によって一貫した時間依存的進行として示されており,本症が免疫機序を起点として進行するタウオパチーであることを分子レベルで裏付けています.
また,本研究ではCD8陽性T細胞の浸潤についても検討されていますが,本症とPSPとの間に大きな差は認められませんでした.この結果は,IgLON5抗体関連疾患の病態形成において,細胞性免疫よりも液性免疫が中心的役割を果たしている可能性を支持するものです.
本研究は,IgLON5抗体関連疾患が,自己免疫を起点として神経細胞核の障害が生じ,その後に不可逆的なタウ蓄積と神経変性へと進展する疾患であることを明確に示しました.とくに重要なのは,AT8陰性であっても核内pTauS422や核膜異常がすでに存在するという点です.これは,「AT8陰性=タウ病理なし」という従来の前提では,治療可能な初期病変を見逃してしまう可能性があることを意味します.本研究の知見は,IgLON5抗体関連疾患にとどまらず,アルツハイマー病を含む他のタウオパチーの初期病態を考えるうえでも,大きな示唆を与えるのではないかと思いました.
Reinecke R, et al. Brainstem pathology in anti-IgLON5 disease: new insights into early events and tau progression. Brain. 2026 Jan 17: awag015. PMID: 41544664.

 

3. 特別企画:AIに訊く
(第1回)CES2026での「ヘルスケア分野」「PW関連」発表についてAIに訊く。
**AIの回答は全てが正しいとは限りません。が、AIは大いに便利です。回答の真偽判定は、必要とあれば、読者ご自身で検証下さい**

3-1)「ヘルスケア分野」の発表についてのCopilotとの会話(2026年1月8日実施)
Q1;ラスベガスで開催されているCES2026で発表されたヘルスケア分野での注目すべき発表を教えてください。
A1;CES 2026 のヘルスケア分野では、AI・非接触センシング・女性の健康・メンタルケアといったテーマが特に大きく進化しており、医療の未来を示す革新的な発表が多数登場しています。以下に、信頼できる情報源に基づき、注目ポイントをわかりやすく整理して紹介します。

🌐 CES 2026 ヘルスケア分野の注目発表まとめ
(1)AI × バーチャルツインによる認知症・アルツハイマーケア革命
ダッソー・システムズ(Dassault Systèmes)が、 AI・バーチャルツイン・リアルタイムセンシングを融合した次世代の「ヘルスケア・オペレーティング・システム」を発表。
主なポイント
• 患者のバーチャルツインを作成し、診断・治療・研究を仮想空間で実行
• 認知症・アルツハイマー病の進行予測や個別化医療を強化
• 没入型展示「Step Inside Alzheimer’s」で体験可能
→ 医療機関中心から“患者中心”の医療へと大きくシフトする象徴的発表。

(2)非接触・非侵襲の健康モニタリング技術が進化
韓国 DolbomDream の Carearly が注目。
特徴
• ベッドに設置するだけで心拍・呼吸・動き・転倒を常時モニタリング
• 独自の Pneumatic Ballistocardiography(P-BCG) 技術で 最大98%の精度
• 皮膚接触不要で高齢者ケアや在宅医療に最適
→ 高齢化社会に向けた“見守りテクノロジー”の新基準。

(3)女性の健康(FemTech)が大きく存在感を発揮
Euronews が紹介した注目製品:
代表例
• スマート月経パッド
o 体調データをリアルタイムで取得し、周期管理や健康分析に活用
• アレルギー対策デバイス
• LED 美容マスク(肌状態に応じて光を最適化)
→ 女性の健康を可視化し、セルフケアを高度化する製品が多数登場。

(4)メンタルヘルス × テクノロジーの新潮流
Euronews が紹介した “メンタルヘルスポッド” が話題。
特徴
• ゼログラビティ姿勢でリラクゼーション
• マッサージ+自然音で深いリラックスを誘導
• ストレス軽減やメンタルケアを目的とした新しい体験型デバイス
→ メンタルヘルスを“体験型テクノロジー”で支援する新しいアプローチ。

(5)ウェアラブル & パーソナルヘルスの進化
ZDNET の現地レポートでは、以下のような新型ウェアラブルが多数紹介:
トレンド
• より精度の高いバイタル測定
• ランニング・睡眠・ストレス管理の高度化
• 生活習慣病予防を目的とした AI コーチング機能
→ “健康の自己管理”を支えるウェアラブルがさらに進化。

(6)デジタルヘルスサミットの拡大(AI・女性の健康・ウェアラブル)
CES 公式サイトによると、2026年はデジタルヘルスプログラムが大幅に拡大。
注目テーマ
• AI による精密医療
• 女性の健康
• 次世代ウェアラブル
• テレヘルスの進化
必要であれば、分野別の深掘り解説や、日本市場への影響予測もまとめます。どの分野に興味がありますか?

Q2;日本市場への影響予測を教えてください。
A2;日本市場への影響を考えると、CES 2026 のヘルスケア系トレンドは「日本の課題(超高齢社会・医療人材不足・女性の健康ニーズ・医療費抑制)」にかなり直結しています。ここから数年の日本のデジタルヘルスの方向性をかなり左右する内容です。

全体像:日本で起こりそうな大きな変化
• 在宅・遠隔モニタリングが一気に“当たり前の選択肢”になる
• AI を前提にした医療・介護サービス設計が加速
• FemTech(女性の健康)とメンタルケアが明確な成長市場として位置づけられる
• 「機器を売る」から「データ+サービスを継続課金で売る」ビジネスへシフト

日本のデジタルヘルス市場は、すでに 2024–2029 年で年平均成長率約 8.8% と予測されており、2029 年には約 126.5 億ドル規模になる見込みです。 CES で出てきた技術は、この成長を単に「加速」させるだけでなく、どの分野にお金と人が集まるかを方向づけるイメージに近いです。

(1)非接触・在宅モニタリング:高齢者ケアの“新標準”候補
影響が一番強いのはここです。
• 在宅介護・施設介護向けの見守りソリューション需要が急拡大
o 日本は世界一の高齢化国家で、80歳以上が人口の 1/10 超と言われる状況です。
o ベッド下に敷くだけ・センサーを置くだけで心拍・呼吸・転倒を検知するような技術は、 「人手不足を技術で埋める」現場ニーズに直撃します。
• 介護施設・病院での人員配置の見直し
o 夜勤帯の見回り回数を減らしつつ、異常はむしろ早く検知できるようになる。
o これにより「人がやる仕事」と「センサーに任せる仕事」の線引きが明確になっていく。
• 在宅医療・訪問看護との連携
o センサーからのデータがクラウドに集約され、訪問前に状態を把握して効率的な訪問計画が可能に。
o 日本で進んでいる遠隔モニタリングやデジタル療法の流れとも相性が良いです。
日本では、デジタルヘルスは「高齢社会の打開策」として位置づけられつつあり、リモートモニタリングは特に有望分野と分析されています。

(2)AI・バーチャルツイン医療:病院経営と製薬・研究側に大きなインパクト
• 病院向け:AI を活用した診断支援・治療計画のシステム導入が進む
o 日本は患者数増加と医師不足が並行して進んでおり、「医師の負担軽減+アウトカム向上」のために AI 支援は避けられない流れ。
o バーチャルツイン的な「患者デジタルモデル」による治療シミュレーションは、がん・循環器・脳神経領域などで特に関心を集めそうです。
• 製薬・医療機器メーカー:治験や製品設計プロセスのデジタル化
o シミュレーションやデジタルツインを活用した試験は、コスト削減・開発期間短縮に直結。
• 規制との距離はまだあるが、“方向性”としては既に折り込み済み
o 日本では Software as a Medical Device(SaMD)など、ソフトウェア医療機器の活用が今まさに拡大段階。
o CES 発の AI ソリューションは、そのまま入ってくるというより、 「日本ローカルの規制や医療慣行に合わせた再設計」が必要になります。

(3)FemTech:日本の「見えていなかった巨大市場」を掘り起こす
• 市場としてのポテンシャルはかなり大きい
o 日本の FemTech 市場は、2026–2033 年にかけて中長期で成長が見込まれており、 AI を活用したパーソナライズ健康管理が重要テーマになると分析されています。
• 具体的な変化の方向性
o スマート月経パッド、周期・PMS 管理アプリ、妊活・更年期サポートなどの連携が進む。
o 「月経=体調データ」として扱う文化が浸透すると、産業側もデータ連携を前提にしたサービス設計を進めざるを得ない。
• 日本特有のポイント
o 職場での健康経営・女性活躍の文脈(生理・更年期のオープンな取り扱い)が FemTech 導入を後押しする可能性が高い。
o 一方で、デリケート情報であるため、プライバシー・データ管理に対する不信感をどう解くかが鍵。

(4)メンタルヘルステック:企業・学校・自宅向けに静かに浸透
• ストレス社会の日本と親和性が高い領域
o 日本ではメンタルヘルス不調が大きな社会問題になっており、デジタルヘルスの重点領域の一つです。
• どこから広がりそうか
o 企業の福利厚生:リラクゼーションポッド、バイタル連動ストレスモニタリング、セルフケアアプリなど。
o 学校・大学:集中力向上やストレス軽減を目的としたデバイス・アプリ。
o 高齢者:孤立感・不安感を減らすためのインタラクティブなメンタルケアデバイス。
• ポイント
o 医療行為ではなく「ウェルネス」寄りの領域から浸透しやすい。
o ただし、メンタルヘルスは効果検証や安全性の担保が重要で、 真面目にやる企業ほど医療機関との連携やエビデンスづくりが必要になる段階に入ります。

(5)ビジネスモデルとプレイヤー構図の変化
• ハード単体販売から「サブスク+データサービス」へ
o センサーやウェアラブルは単体よりも、「月額でアプリ・解析・リモート相談がセット」の形が主流になりやすい。
• 日本企業にとってのチャンス
o 高齢者・介護・地域包括ケアなど、日本特有の文脈に最適化した 「ローカル仕様のソフトウェア・サービス」で差別化しやすい。
• 海外スタートアップとの関係
o そのまま日本に持ち込むというより「共同開発・ローカライズ」が現実的。
o 日本側は規制対応・医療機関ネットワーク・販売チャネルを提供し、 海外側はコア技術を提供する形が増えそうです。

(6)日本市場で“本当に起こりそうなこと”をざっくり予測
・2026–2028年ごろ
o 介護施設・病院での非接触見守りシステム導入が加速
o FemTech・メンタルヘルス系 B2C サービスがアプリストア・家電量販店を通じて拡大
o 一部の先進病院が AI 診断支援・バーチャルツイン的ソリューションを試験導入
・2028–2030年ごろ
o 在宅モニタリング+遠隔診療が高齢者向け標準オプションの一つに
o FemTech が「ヘルスケアの一分野」として当たり前に語られる
o 保険会社・自治体がデジタルヘルスデータを活用した予防施策を本格展開

もしあなたが日本でこの領域に関わっている(or 関わろうとしている)なら、
• 高齢者向け在宅モニタリング
• 女性の健康データ活用(FemTech)
• メンタルウェルネス × デジタル
このあたりは、ここ数年で「必ず波が来る」ゾーンです。 興味があるのは、医療機関寄り・介護寄り・B2C アプリ寄り・企業向け福利厚生など、どのあたりですか? そこに絞って、もう少し具体的なビジネスやキャリアの話にも落とし込めます。

3-2)「PW関連」発表についてのCopilotとの会話(2026年1月10日実施)
Q1;一昨日に続けて、CES2026について訊きたい。高齢者の健康増進や歩行のリハビリに取り入れられているポールウォーキングを実践する際に役立ちそうな内容の発表と、ポールウォーキングを指導する際に役立ちそうな内容の発表があれば教えてください。
A1;以下は CES 2026 の公式発表・現地レポート(検索結果)に基づき、 ①ポールウォーキングを実践する高齢者に役立つ発表 と ②ポールウォーキングを指導する専門家に役立つ発表 を “実際に CES2026 で報じられた技術” に限定して整理した内容です。

結論(要点)
CES 2026 では「歩行アシスト」「歩行解析」「高齢者のモビリティ支援」に関する発表が非常に多く、ポールウォーキングの実践・指導の両方に応用できる技術が複数登場しました。特に、歩行を補助するウェアラブルロボット(WIM S、Dephy Sidekick、Sumbu Exo-S3)や、AI による歩行データ解析技術は、ポールウォーキングの効果測定や安全性向上に直結します。

🧓① ポールウォーキングを実践する高齢者に役立つ CES2026 技術
(1)歩行アシストウェアラブル(WIM S / WIM KIDS)
• WIRobotics の歩行アシストロボット「WIM S」 が CES2026 で実機デモを実施
• 足腰の弱い高齢者の歩行を補助し、歩幅・安定性を改善
• ポールウォーキングの「姿勢を保つ」「歩幅を広げる」効果と相性が良い
→ ポールウォーキングの“補助具”として活用可能。
(2)Dephy「Sidekick」:歩行を軽くするロボティックアシスト
• PCMag が紹介した Dephy Sidekick は、 歩くたびにかかとを持ち上げてくれる“歩行アシスト外骨格”
• 高齢者の疲労軽減、歩行距離の延伸に効果
• ポールウォーキングの「長く歩く」「坂道を歩く」際に負担を軽減
→ 下肢筋力が弱い高齢者の歩行継続をサポート。
(3)Sumbu Exo-S3:日常生活向けの軽量エクソスケルトン
• Sumbu の Exo-S3 シリーズ は「日常生活で使える軽量 AI エクソスケルトン」
• 不整地(砂利道・坂道)でも歩行を安定化
• ポールウォーキングの屋外活動に最適
→ 転倒リスクの高い高齢者の安全性向上に寄与。

🧑‍🏫② ポールウォーキングを指導する際に役立つ CES2026 技術
(1)AI × 歩行解析(Exoskeleton 各社のデータ機能)
CES2026 の歩行アシストロボットは、 歩行データ(歩幅・速度・左右差・荷重)をリアルタイムで取得できる機能 を搭載しているものが多い。
例:
• WIM S:歩行パターンの補助とデータ取得
• Dephy Sidekick:歩行の力学データを取得可能
→ ポールウォーキングのフォーム指導に科学的根拠を追加できる。
(2)Xtand:AI によるリハビリ・スポーツ向け動作解析
• Xtand の AI エクソスケルトンは リハビリ・スポーツ向けの動作解析 を強調
• 関節負荷・姿勢・動作効率を可視化
→ ポールウォーキングの「正しい姿勢」「腕振り」「荷重移動」をデータで指導可能。
(3)Assistive Technology(Mobility Management レポート)
Mobility Management の CES2026 レポートでは、 高齢者のモビリティ支援技術が多数紹介
内容例:
• 歩行補助デバイス
• バランス支援
• リハビリ向けウェアラブル
• 高齢者の安全歩行を支援する IoT
→ ポールウォーキング教室での安全管理・リスク評価に応用可能。
🔍 まとめ
CES2026 の歩行アシスト・エクソスケルトン技術は、 ポールウォーキングの「実践」と「指導」の両方に直接応用できる内容が非常に多い ことがわかりました。
特に:
• 歩行を補助するロボット(WIM S / Sidekick)
• AI による歩行解析(Xtand など)
• 高齢者モビリティ支援技術(Assistive Tech)
これらは、ポールウォーキングの効果を高め、 安全性・継続性・指導の質を向上させる強力なツールになります。

必要であれば、 「ポールウォーキング教室で実際にどう活用できるか」 「高齢者の歩行能力別にどの技術が適しているか」 など、さらに具体的な提案もできます。

関連情報
「ロボティクスに ChatGPT の時代が到来しつつある」とは、NVIDIA の創業者/CEO であるジェンスン フアン (Jensen Huang) が昨年のCES2025で語った言葉ですが、CES2026
は正に『フィジカルAI』時代の到来を告げるものとなっています。ロボット工学分野における「ゲームチェンジャー」と呼ばれるプラットフォーム『NVIDIA Cosmos™ 』のニュースは、「2025年1月のニュース」で取り上げています。

(作成者)峯岸 瑛(みねぎし あきら)

カテゴリー
COVID-19 アルツハイマー病 ウイルス感染症 シャルコー先生 パーキンソン病診断 ヒトペギウイルス マインドキャプション メタゲノム次世代シーケンス 三浦謹之助 人工甘味料 多系統萎縮症(MSA) 片頭痛 疲労 脳クリアランス療法 臨床倫理の最前線 認知症予防

2025年11月のニュース

ポールウォーカーにとっては嬉しい研究報告「5,001~7,500歩の歩行は、脳内のタウ蓄積を抑えることで、アルツハイマー病を予防する」と、マインドキャプションの最新研究報告、下畑先生の最新医学情報が、今月お届けする関連学術ニュースです。

1.2025年11月の活動状況
杉浦 伸郎さんの投稿
今日は多世代交流イベントの一環で、地元ゴールドクレストスタジアムにて「歩くサッカー」に参戦。 ウォーキングサッカーの主なルールは、走らないこと、接触プレーをしないこと(ボール保持は6秒まで)、おへその上以上はボールを上げないことです。この「走らないこと」というのが、とっても難しいのです。また歩数計をつけてチーム全員の合計が加算(1000歩1点として)されるので最後まで勝敗がわからないのも面白い。 楽しんでいるうちに歩数も稼いで運動になちゃった、、、的な健康づくりって、やはり良いですね。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
#船橋ウォーキングソサイエティ #2本のポールを使うウォーキング #自分のペースでしっかり歩き 2025/10/23 #県立行田公園木曜コース 2025/11/1 #海老川ロード土曜コース #インターバルウォーキング どちらも良い姿勢 良い歩きで良いお顔になってきます

中村 理さんの投稿
佐久ポールウォーキング協会より 12月PW駒場例会でした。 秋🍂色満開の公園〜牧場散策〜 3週間ぶりのせいか歩きたくてウズウズしてる参加者の皆様が勢揃い〜! 本日の結果で次週「PW交流会」で皆勤賞表彰が決まりました。 どなたが貰うのか楽しみです。 表彰式後は〜ぴんころ地蔵さん巡り〜のポールウォーク予定です。

田村 芙美子さんの投稿
前日の登山の疲れも忘れて今日はいつもの広町緑地公園。転倒打身の腕が少し痛むのはまだ神経が生きている証拠。 素晴らしい秋晴れの風のない1日。ストレッチ・筋トレの後は一番ゆっくりのメンバーさんにあわせて思いやりポールウォーキング。 普段見落としている足元の小さな植物をたくさん発見しました。 ストレッチタイムは後継者育成を目論み順番に指名。 大榎まで往復しました。木へんに夏は榎・春は椿。 木へんに秋は楸(ひさぎ)・冬は柊。楸ってアカメガシワのことなんですね。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【インターバル速歩で    気持ちもシャン】 2025/11/4  1期の基礎トレが この時期に役立つ筈なんです #船橋ウォーキングソサイエティ #美姿勢ウォーキング #インターバル速歩 #腹筋強化 #骨盤底筋群強化 #ストレッチ #筋トレ #有酸素運動

遠藤 恵子さんの投稿
🕊️午前は【介護予防運動教室】 ⇒午後は【サロンワーク】✨ プロボディデザイン(美容造形術)ご希望のお客様(╭☞•́ω•̀)╭☞ からの加圧トレーニングのお客様へと続きます☺️ 本日もありがとうございます🫶

スマイルチームさんの投稿
20251106 スマイルチーム ポールウォーキング。 中央公園からいくつかの学校横を歩いて、サガジョ(相模女子大学)の100年桜🌸で折り返して中央公園へ。 お天気微妙でしたが、 なんとか大雨に降られることなく済みました😊 銀杏並木の紅葉はまだでした。 来月はまた遠征予定。 紅葉が見頃そうなところへ行く予定です。 #スマイルチーム #ポールウォーキング #健康普及活動 #健康ウォーキング #リハビリウォーキング #100年桜 #20251106

田村 芙美子さんの投稿
今日は朝の☔で足元が悪いため予定のイベントは中止(延期に)しましたが 新幹線🚅で来た静岡の友人と西鎌倉駅から広町緑地公園の木道を登り、日蓮雨乞いの池、霊光寺を歩いて七里ヶ浜アマルフィで栗🌰のピザランチ🍕 稲村ヶ崎を通り海岸を由比ヶ浜まで歩いて鎌倉駅に。富士山🗻が海岸から見えました! 10時から3時までお喋りと13キロウォーキングを楽しみお疲れ様でした。

中村 理さんの投稿
佐久ポールウォーキング協会より 連日のPW活動〜 8日は浅科-望月地域包括支援センター/コラボの秋のPW活動。 新地コーチと地元/中西コーチも参加しての360°全方位山に囲まれた田園巡りでした。 本日9日は PW交流会とぴんころ地蔵巡り〜 交流会では会員表彰(皆勤賞 頑張ったde賞 特別賞 抽選会等)と座位ポール体操/遠藤夫妻コーチを行い 雨が止んでる間の〜ぴんころ地蔵〜迄のポールウォーク/約3km❗️ 寒さが忍び寄る信州佐久路〜‼️

校條 諭さんの投稿
地元の寺社巡りウォーキング 11月の気まポ(気ままにポール歩き)は、JR阿佐ヶ谷駅に集合、荻窪駅までの“杉並北部コース“でした。暑くも寒くもなく快適なポール歩きでした。 神明宮、蓮華寺、猿田彦神社、稲荷神社、天沼八幡神社を巡りました。この中でいちばん有名な神明宮は、ちょうど七五三の時期というで賑わっていました。 蓮華寺は今回はじめて知りました。室町時代の創建で、文化財が多く所蔵されているそうです。 ちょうど荻窪音楽祭が催されている日で、荻窪タウンセブン前の空き地で、フォルクローレの演奏が行われていて、乾杯ランチのあと立ち寄って楽しみました。 ※写真は田村和史さんからもいただきました。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【㊗️ 卒寿】  15年在籍の会員さんが   90歳をむかえました #シニアポールウォーキング  嬉しい事は皆で喜びます  88歳も二人控えてます #船橋ウォーキングソサイエティ #2本のボールを使うウォーキング #コグニサイズ #ポールウォーク #ノルディックウォーク

田村 芙美子さんの投稿
この一週間 雨でイベントを中止(延期)にしたにもかかわらず何故か4回も広町緑地里山公園を歩くことになりました。 今日は三浦ネットのPW仲間と鎌倉駅から江の電に乗り七里ヶ浜下車。日蓮の雨乞いの池に寄り浄化センター広場でウォーミングアップ。七里出入り口から木道コースを通り緑地を降りました。 目的地は「韓の台所(焼肉店)」でした。慰労会を兼ねてのランチを開いて頂きました。いつもお店の前を車で通りすぎていたのでようやく入ることができ大満足! 夕方は金沢八景へ。今月は休みなし。働いて働いて働いて遊んで~!明日は北鎌倉。

台灣健走杖運動推廣協會さんの投稿
2025健走杖【健康活力輕旅行-台北圓山站】活動花絮 🌿✨ 感謝所有參加圓山站的健走夥伴們 🙌 在微涼的秋日早晨,我們從捷運圓山站出發, 展開一場結合 歷史、文化與綠意 的城市健走之旅。 沿途欣賞古蹟與日治時期建築風格, 再走入禪意靜謐的 臨濟護國禪寺,感受歲月沉澱的平靜。 🌹 新生公園台北玫瑰園 的繽紛花色成了最浪漫的中途點, 大家拿起健走杖,邊走邊笑、邊拍照,花香與笑聲滿滿整個園區。 這一天,我們不只是健走, 更用雙腳重新發現了台北的溫度與故事。 📸 活動精彩瞬間 👉 每一張笑容、每一步腳印, 都記錄下「健康與快樂同行」的足跡。 🌈 下一站,我們將前往更多城市與山海, 邀你一起「雙杖在手,健康跟著走」! 🚶‍♀️🌿 #2025健走杖輕旅行 #台北圓山站 #雙杖在手健康跟著走

佐藤 ヒロ子さんの投稿
それぞれのスピードだから     無理しなくて良い! だから、気力と達成感が湧いてくるのよね

長谷川 弘道さんの投稿
先日、岩倉市保健センターのお仕事で、「高血圧予防講座」で講師を務めてまいりました。 ここに添付の映像資料は、当日の私の話を録音し、Notebook LMという生成AIでスライドを作成しましたものです。 録音データを入れ込むだけでこの完成レベルはすごいですね! 90分の講義を6分でまとめてくれています。 しかも、私の伝えたいところを押さえています。 これはいろいろ活用の仕方はありますね! 例えば、保健センターがホームページなどで公開し、この講座に参加予定だったが用事で参加できなかった方に見ていただけますし、また一般の市民の皆さんがご覧になって興味をもってくだされば、今後の受講者数を増やしていけそうですね。 AIの活用方法はいろいろとあると思うのですが、とにかく触ってみることですね! これまでとは違った、新たな展開が起こせそうでとても楽しみです!! #岩倉市保健センター #高血圧予防 #生成AI #Notebook LM

柳澤 光宏さんの投稿
2年毎の社員旅行。今回は過去1の参加人数。全額会社負担で、研修とコミュニケーションがテーマです。昨日は有馬温泉、そして2日目はUSJに!班に別れて行動。歩き疲れてクタクタです(⁠^⁠^⁠) 社員旅行や宴会など、時代と逆行しているようですが、若手は皆参加しているし、楽しんでいるみたい。

森川 まことさんの投稿
本日は、柏の葉公園を歩きました。 風もなく暖かく優しいお天道様の光に包まれて、気持ち良く歩きました

校條 諭さんの投稿
朝霞けやきウォークに参加しました。 NPO法人NORDICあさか主催のウォーキングイベントは今回10回目になります。いちどぜひ参加してみたいと思っていました。代表の河内(かわち)さんがリーダーシップを発揮して、日頃から地域での活動や人材育成に力を入れてこられました。 快晴のもと、黄葉が見頃のけやき並木のコースがすばらしく、気持ちよく歩きました。終了後朝霞駅近くの中華屋で乾杯しました。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【インターバル速歩      充実して来ました】  2025/11/18    昨年までは 「インターバル速歩もどき」  今年度は #熟年大学の 「#インターバル速歩トレーニング」  スペシャルイベントとして2回 開催した結果が定例会に少しづつ現れました! 歩行力差がある中で 置いてきぼりが出ないように 調整は欠かせません。 できる範囲で皆が一生懸命です。 頑張った後は誰もが笑顔♥ 正当「IWT」皆でやって良かった! #船穂ウォーキングソサイエティ #美姿勢ウォーキング

柳澤 光宏さんの投稿
書籍が店頭に並びだしました。出版社から頂いた写真の中で、一番数並べていただいている店舗(ジュンク堂吉祥寺店)になります。 書店に並ぶのは何とも言えない感情があります。感謝です<m(__)m> #100年企業変化のしくみ

株式会社シナノ(sinano)さんの投稿
本日、佐久市の市民大学 【創錬の森市民大学】の皆さんが、 市内施設見学としてシナノにご来社されました! シナノ創業100余年の歩みや モノづくりへの想い、お客様目線の商品開発、挑戦しているコト等々、お話しさせていただきました👩🏻‍🏫📖 また、皆さんの健康づくりの一貫として、 ポールウォーキングをご紹介させていただき、 実際に、近くの公園までポールウォーキングも行いました🏃‍♀️💨 すでに”マイポール”をお持ちの方もいらっしゃれば、”初めて”の方もいらっしゃり、皆さん和気あいあいと体験されておりました! 撮影していても、 ウォーキングポールを持つ前の姿勢、 →持ち始めてすぐの姿勢、 →慣れてきた頃の姿勢、 どんどん背筋が伸び、シャキッとした姿勢で グングン歩かれる様子が見てとれて、とっても素晴らしかったです👏👏 そして何より、皆さんお元気で、 こちらまでパワーをいただきました☺️🙌 今後の活動も健康にお気をつけて、がんばってください!

田村 芙美子さんの投稿
大榎の枝にぶる下がっているのは・・・続いて女子若組の木登りが始まりました🎶 秋日和の広町緑地公園は元気学校の校條さん率いる気まポグループと北鎌倉コアクループ、そして西鎌倉・腰越PWグループの皆さんと合同の里山ポール歩きの会。 前回雨天中止の振替イベントに15名参加してくださいました。初顔合わせの方々とは思えない程感動的思いやり深いメンバー揃いでした。皆さんに感謝です。

校條諭さんの投稿
鎌倉広町緑地でポール歩き
田村芙美子さんが企画してくださった広町緑地ツアー、快晴に恵まれて充実したとっても楽しいウォーキングでした。
田村さんは、2年前くらいまでやっていた杉ポ=杉並ポール歩きの会の講師としてお世話になっていました。日本ポールウォーキング協会マスターコーチプロとして、湘南や都内で忙しい日々を送っておられます。
広町緑地は10年前(2015年)に開園した鎌倉の新名所です。地元以外ではまだあまり知られてないように思います。公園としては新しいですが、もともと48ヘクタールもある里山でした。そこに宅地開発の計画がもちあがったのですが、ねばりづよい反対運動により、市が買い取ることになり、公園として整備されました。
私は、およそ50年前に、この緑地のすぐ近くのアパートに住んでいたのですが、目の前にこんもりした山があるのは知っていたものの、中に入ったことはありませんでした。
田村さんのはからいで、今もあるアパートの前まで行ってみました。ここから鎌倉市内の梶原山にあった野村総研本社・鎌倉研究本部に通っていました。当初バイク(ダックスホンダ)で、のちにシビックで。
緑地内は、コースにもよりますが、楽なコースでも多少アップダウンがあります。そのおかげか、翌日の今日はいつもより軽快に歩けました。田村さんに心から感謝です。

江原 健次さんの投稿
【経営者として、研修に立ち会う中で感じていること】 最近、ピラティスの研修に立ち会う機会が本当に多くなりました。 その中で、経営者という立場から強く感じることがあります。 それは、 どうしても “動きそのもの” にフォーカスが寄りすぎてしまっている点です。 もちろん、 正しいフォームを学ぶことや解剖学を理解することは欠かせません。 ただ、現場で結果を出し、長く活躍できるインストラクターを育てるためには、 もう少し“広い視点”が必要だと感じています。 具体的には、 運動生理学の基礎 栄養に関する理解 身体づくりの全体像 クライアントの変化を生む理論背景 こういった部分です。 私自身、これまでに学んできたことや経験してきたことを、 研修や教材の中に少しずつ盛り込みながら、 現場で即戦力として活躍できる人材が育つようサポートしています。 そして、もうひとつ大切だと感じているのは “運営や営業の視点”をインストラクター側にも伝えることです。 現場のオペレーション 事業としての流れ 長期的にスタジオを成長させるための考え方 こうした部分を少しずつ理解してもらうことで、 個のスキルだけでなく、 スタジオ全体が継続的に伸びていく仕組みができると思っています。 ピラティスは、動きだけで成り立つものではありません。 人材 × 運営 × 戦略 この3つが揃って初めて、本当の“事業”になります。 これからも経営者としての視点を持ちながら、 現場と一緒に、より良い形をつくっていければと思っています。

水間 孝之さんの投稿
MC2日間セミナー無事終了しました☺️ 初日の不安と緊張も安藤名誉会長の1ポイント講義で解決し、受講生の動きは見違える効果でした‼️ 良好ですの お言葉いただきました👌

田村 芙美子さんの投稿
第4日曜日は逗子PWへ出前講師です。今日はすっかり色づいた道を歩きました。いつもの公園でウォーミングアップをしたあと1段・2段ギアの違いを確認してインターバル(予定)で並木道へ。途中で見つけた小さなオレンジ色の実は豆柿。 山裾のこの辺りは3回猪が現れたそうです🐗 夕方姿を目撃した人や餌のミミズ🪱を掘った跡を沢山観た人も。

佐藤珠美さんの投稿
11月22日 佐久インターバル速歩倶楽部 臼田のコスモホールの会議室でトレーニングをする予定でしたが天気良かった事もあり急遽予定を変更し、うすだ健康館に伺いました。 うすだ健康館では佐久病院の医師や職員らと地域住民が直接対話する「佐久病院とお茶べり」を定期的に開催しています。この日のキーワードは「人と人 人と社会が 繋がり支え合う仕組み作り」私達の倶楽部活動にもピッタリな内容でした。 健康館のコンセプトの一つが「直感や感情に働きかけるアプローチ 理屈ではなく五感を通じた体験により、ついつい人が動いてしまう仕掛け作り」だそうです。 まさに私の直感で「今日はコスモホールを飛び出し健康館に行ってみよう!」その声かけに、「行きましょう!歩いて行きましょう!」とすぐに呼応してくれる素敵なうちの会員さん達♡ 倶楽部と社会が繋がりあっていることを実感できた時間でした😊

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【小春日和の定例会】 2025/11/27 #インターバルウォーキング 少しづつレベルアップ 頑張りました(^o^) 行田公園周回コースは 皆が自分のペースでできる 嬉しいコース ありがとう〜 #船橋ウォーキングソサイエティ #2本のポールを使うウォーキング #ノルディックウオーク #ノルディックウォーキング #ポールウォーキング #ポールウォーク #ポールエクササイズ

スマイルチームさんの投稿
20251128 星ヶ丘ポールウォーキングteam。 ウォーキングやエクササイズの写真より、、 銀杏の写真ばっかり、、、笑 #スマイルチーム #健康普及活動 #ポールウォーキング #ウォーキングポールでエクササイズ #銀杏 #20251128 #星ヶ丘

 

2.PW関連学術ニュース
2-1)前臨床アルツハイマー病における修正可能な危険因子としての身体活動
岐阜大学の下畑先生、大坂大学の宮坂先生が、この論文を紹介されています。

・よく歩く人ほどタウの蓄積が抑えられ,認知機能が守られる―5,000歩から始めるアルツハイマー病予防
**以下は、岐阜大学医学部下畑先生の2025年11月7日のFB投稿です**
アルツハイマー病の予防における「運動」の重要性はこれまでも繰り返し指摘されてきましたが,その仕組みについてはよく分かっておりませんでした.Nature Medicine誌に掲載されたマサチューセッツ総合病院からの研究は,身体活動がアルツハイマー病理に及ぼす影響を,PETを用いて明らかにした意義深い報告と言えます.
著者らはHarvard Aging Brain Studyに参加した296名の認知機能正常の高齢者を対象に,歩数計によって測定した1日の平均歩数と,アミロイドβおよびタウのPET画像を最大14年間(!)追跡しました.対象者の平均年齢は72歳で,追跡期間の中央値は約9年でした.
さて結果ですが,身体活動量が多い人ほど認知機能(PACC5)および日常生活機能(CDR-Sum of Boxes)の低下が遅く,特に脳内アミロイドβ高値群では,この効果がより顕著でした.具体的には,まず図1bですが,アミロイドβ高値群では,身体活動量が多いほど下側頭皮質におけるタウ蓄積の増加がより緩やかになるという交互作用効果が認められました(身体活動 × Aβ:β=−0.13,P<0.001).さらに,アミロイドβの有無に関わらず,身体活動そのものにもタウ蓄積を抑制する独立した効果がみられました(身体活動:β=−0.07,P=0.04).すなわち,「Aβ陽性であるほど運動が効きやすい」ことに加えて,「そもそも運動はタウ蓄積を抑える方向に働く」という2つの効果が存在することになります.
さらに図1cでは,アミロイドβ高値群(赤)で,身体活動が多いほど(赤実線),認知機能低下(PACC5スコア)の進行が緩やかになることが示されています(β=0.10,P<0.001).この効果はアミロイドβ低値群ではみられず,アミロイド病理が存在する段階において,身体活動が保護的に働くことが分かります.横軸をご覧いただくと,運動の効果は10年経っても認めますので非常に驚きます.
そしてもう一つ驚くのは,身体活動はアミロイドβの蓄積そのものには影響を与えず,タウ病理の進行を抑制するということです.これを明確に示しているのが媒介解析を示した図2です.身体活動量が多いほど下側頭皮質でのタウ蓄積が遅く,その結果として認知機能低下が緩やかになることが示されています.この「タウ蓄積の抑制効果」は,身体活動と認知低下との関連の約84%を媒介していました.つまり,「よく歩く人ほどタウの蓄積が抑えられ,結果として認知機能が守られる」ことが定量的に裏づけられたわけです.やはり認知機能低下に直接重要なのはタウなのだなあと思います.
さらに歩数との関係を調べると,1日5,000〜7,500歩の中等度の活動で効果が最大となり,それ以上歩いても効果は頭打ちになることが示されました.この「5,000〜7,500歩」という目標は,高齢者でも達成可能であり,アルツハイマー病予防における行動指針として実践的な意味を持つと考えられます.著者らは,この結果を踏まえ,前臨床期アルツハイマー病の進行を抑制する介入として「身体活動の増加」を提案しています.お散歩は,安上がりで,かつ強力な認知症予防と言えます.
Yau WYW, et al. Physical activity as a modifiable risk factor in preclinical Alzheimer’s disease. Nature Medicine. 2025; https://doi.org/10.1038/s41591-025-03955-6.

**以下は、大阪大学の宮坂昌之先生の2025年11月4日のFB投稿です**
かねてから、私のFBポストでは、運動不足だとアルツハイマー病のリスクが高くなるという報告があることを指摘しています。
https://www.facebook.com/masayuki.miyasaka.9/posts/pfbid0AvyhytkWARXJrxrEs4xC4E5FxtM3Q227Hjzx9V8wRD1DtwHTExTpF3KcCPjA1BgUl
https://www.facebook.com/masayuki.miyasaka.9/posts/pfbid02jfp9LTRnHtYxekBXgYoopCyNZu5DkHak1SQGiGxqCP6iNwvSRRpaFwM9VFP2wFXql
またFB上で、アルツハイマー病のリスクを下げると思われる「脳洗い体操」の実際についてもお示ししています。
https://www.facebook.com/masayuki.miyasaka.9/posts/pfbid0oF6VNLpBmVPfT2gfqdubXG1jMvQ3zsDo6hbK22dy9AzgavTVKrYLqStriKTHMUKFl
これまでの報告では、運動不足により脳内にアミロイドβが蓄積する傾向があり、これがアルツハイマー病のリスクを高める、とされてきました。
ところが、最新号のNature Medicineでは、アメリカの研究グループが、アミロイドβよりはタウというタンパク質の蓄積のほうが問題であり、1日3千歩以上の歩行によりタウの蓄積とそれに伴う認知機能低下をかなり防げる、という報告をしています(https://www.nature.com/articles/s41591-025-03955-6)。296人について最長14年間観察した結果です。脳内のアミロイドβやタウの量はPETで測定しています。
この研究では、歩数計で測定した歩数を用いてアミロイドβのベースラインが高かった人について調査をしていて、身体活動を積極的に行うと(=毎日一定歩数以上歩くと)認知機能の低下が遅くなることを示しています。ただし、注目すべきはアミロイドβの量ではなく、タウのほうだということです。すなわち、身体活動を増やすと、下側頭葉におけるタウの蓄積が遅くなり、これに伴い認知機能低下が遅くなることがわかりました。特に、タウ蓄積の遅延と認知機能低下の関連は、1日3,000~5,000歩の歩行ではっきりと見られ、その効果は中等度の身体活動レベル(1日5,001~7,500歩)でプラトーに達するとのことです。
この程度の運動量ならば、多くの高齢者ではなんとか可能ですね。まずはやってみましょう。

原論文
掲載誌:Nature Medicine 、Article Open access
公開日:Published: 03 November 2025
表題:Physical activity as a modifiable risk factor in preclinical Alzheimer’s disease
(和訳:前臨床アルツハイマー病における修正可能な危険因子としての身体活動)
著者:Wai-Ying Wendy Yau, Dylan R. Kirn, Jennifer S. Rabin, Michael J. Properzi, Aaron P. Schultz, Zahra Shirzadi, Kailee Palmgren, Paola Matos, Courtney Maa, Jeremy J. Pruzin, Stephanie A. Schultz, Rachel F. Buckley, Dorene M. Rentz, Keith A. Johnson, Reisa A. Sperling & Jasmeer P. Chhatwal

要旨
身体活動不足はアルツハイマー病(AD)の修正可能な危険因子として認識されているが、ヒトにおけるAD病態の進行との関係は依然として不明であり、予防試験への有効な応用が限られている。認知機能に障害のない高齢者において、歩数計で測定した歩数を用いて、ベースラインのアミロイドが高かった人において、身体活動の増加と認知機能および機能低下の遅延との間に関連性があることを実証した。重要な点は、この有益な関連性はベースラインまたは縦断的なアミロイド負荷量の低さとは関連していなかったことである。むしろ、身体活動の増加はアミロイド関連の下側頭葉タウ蓄積の遅延と関連しており、これが認知機能低下の遅延との関連性を有意に媒介していた。用量反応解析によりさらに曲線関係が明らかになり、タウ蓄積の遅延と認知機能低下との関連性は中等度の身体活動レベル(1日5,001~7,500歩)でプラトーに達することが明らかになった。これは、高齢の運動不足者にとってより達成可能な目標となる可能性がある。総合的に、私たちの研究結果は、将来の予防試験において前臨床 AD の軌跡を修正するための介入として身体活動不足をターゲットにすることを支持するものであり、さらに、アミロイド値が高く座りがちな個人を優先的に登録することで、早期 AD におけるタウ蓄積と認知機能および機能低下に対する身体活動の保護効果を実証する可能性が最大化される可能性があることを示唆しています。

図 1: ベースラインの身体活動と縦断的 Aβ、タウ、認知機能との関連。
a、線形混合効果モデルでは、ベースラインの身体活動と縦断的なAβ負荷量との間に関連がないことが明らかになった(β =  −0.0006 [−0.01~0.01]、P  = 0.92、n  = 241)。b – d、対照的に、ベースラインの身体活動とAβ負荷量の間には、縦断的なITCタウ負荷量(b)、PACC5で測定した縦断的な認知機能(c)、およびCDR-SOBスコアで測定した縦断的な機能低下(d)に対する有意な相互作用があった。ベースラインの身体活動が高く、Aβ値が高い人(赤の実線)は、ITCタウ蓄積が遅く(β  = −0.13 [−0.19 ~ −0.06]、P  < 0.001、n  = 172)(b)、PACC5の減少が遅く(β  = 0.10 [0.05 ~ 0.16]、P  < 0.001、n  = 296)(c)、CDR-SOBの進行が遅い(β  = −0.14 [−0.22 ~ −0.05]、P  = 0.001、n  = 296)(d)ことが示された。統計的有意性は両側t検定を使用して評価し、P  < 0.05の場合、多重比較の調整なしで統計的に有意であると判断した。ベースラインの身体活動(1日あたりの平均歩数)とAβ負荷量は連続変数としてモデル化された。モデルの結果を視覚化するために、ベースラインの身体活動の低さと高さ、および(タウ、PACC5、CDR-SOB モデルの場合)ベースラインの Aβ 負荷の低さと高さの代表レベルに基づく推定軌道が示され、誤差帯域は推定軌道の 95% 信頼区間を表しています。身体活動の低さと高さは、平均(低、1 日 2,800 歩、高、1 日 8,700 歩)に対する相対的な -1 および +1 sd で表されます。Aβ の低さと高さは、説明のために、それぞれ Aβ 陰性(PiB PVC-DVR = 1.17)および Aβ 陽性(PiB PVC-DVR = 1.85)の参加者の平均 Aβ 負荷で表されます。それぞれの統計モデルについて、2.5 年ごとのセグメントに縦断的データを提供する参加者の数は、拡張データ表5にまとめられています。

図 2: タウの蓄積は、前臨床 AD における身体活動と認知機能/機能低下との関連を媒介しました。
a、b、ITC タウ、PACC5 ( a ) および CDR-SOB ( b ) の個々の傾きは、調整された媒介解析 ( n  = 172; 縦断的なタウおよび認知データの両方を有する参加者) の線形混合効果モデルから抽出されました。身体活動 (1 日あたりの平均歩数) を予測因子、ITC タウの傾きを媒介変数、PACC5 または CDR-SOB の傾きを結果としてモデル化しました。身体活動と Aβ 負荷量は両方とも媒介モデルで連続変数としてモデル化されました。調整解析では、Aβ 負荷量の低レベルと高レベルは、それぞれ Aβ 陰性 (PiB PVC-DVR = 1.17) および Aβ 陽性 (PiB PVC-DVR = 1.85) の参加者の平均 Aβ 負荷量で表されました。統計的検定は、10,000回のシミュレーションに基づく準ベイジアンモンテカルロ法を用いて実施され、推定値と95%信頼区間を算出した。両側検定でP  < 0.05の場合、多重比較の調整なしで統計的に有意と判断された。結果は、ベースラインのAβ負荷レベルが高い場合、ITCタウ蓄積の遅延が、身体活動の増加とPACC5の低下の遅延との関連を完全に媒介し(β  = 0.59 [0.32 ~ 0.91]、P  < 0.001、84%が媒介)、身体活動の増加とCDR-SOBの進行の遅延との関連を部分的に媒介することを示した(β =  −0.43 [−0.71 ~ −0.20]、P  < 0.001、40%が媒介)(b)。ベースラインのAβ負荷量が低かった被験者では、PACC5の低下(総効果:β  = 0.03 [-0.27 ~ 0.31]、P  = 0.85;媒介効果:β  = -0.002 [-0.16 ~ 0.15]、P  = 0.98)およびCDR-SOBの進行(総効果:β  = 0.05 [-0.28 ~ 0.37]、P  = 0.75;媒介効果:β  = 0.001 [-0.11 ~ 0.12]、P  = 0.98)に対する身体活動の有意な全体的効果および媒介効果は認められなかった。エラーバーは、推定された媒介効果、直接効果、および全体的効果の95%信頼区間を表す。

図3: 前臨床ADにおける身体活動レベルとタウおよび認知機能の変化。
a – c、ITC タウ ( n  = 172) ( a )、PACC5 ( b )、CDR-SOB ( c ) について抽出した傾き (PACC5 および CDR-SOB、n  = 296) を使用して、線形回帰モデルによりベースラインの身体活動レベル (順序) と Aβ 負荷量 (連続) の相互作用効果を調べました。身体活動レベル (順序) は、非活動 (≤3,000 歩)、低活動 (3,001–5,000 歩)、中活動 (5,001–7,500 歩)、活動 (≥7,501 歩) と定義されました。タウ、PACC5、CDR-SOB 解析に含まれる各身体活動サブグループの人数は、拡張データ表1にまとめられています。Aβ 負荷量は連続変数としてモデル化されました。説明のために、低 Aβ および高 Aβ は、それぞれ Aβ 陰性 (PiB PVC-DVR = 1.17) および Aβ 陽性 (PiB PVC-DVR = 1.85) の参加者の平均 Aβ 負荷量で表されます。エラー バーは、低 Aβ 負荷量および高 Aβ 負荷量の代表的なレベルにおける身体活動レベルがタウおよび認知機能の傾きに及ぼす推定影響の 95% 信頼区間を表します。結果は、ベースライン Aβではタウ蓄積および認知機能低下がさらに緩和され、活動的なグループ (7,501 歩/日以上) でも同様の速度でした。

 

2-2)マインドキャプション:人間の脳活動から精神的内容の説明文を進化させる
次に紹介する論文の著者は、NTTコミュニケーション科学基礎研究所の堀川友慈氏です。
掲載誌:Science Advances Vol 11, Issue 45
掲載日:5 Nov 2025
表題:Mind captioning: Evolving descriptive text of mental content from human brain activity
(和訳:マインドキャプション:人間の脳活動から精神的内容の説明文を進化させる)
著者:Tomoyasu Horikawa(堀川 友慈)
DOI: 10.1126/sciadv.adw1464

要旨
神経科学における中心的な課題は、脳活動をデコードし、複数の要素とそれらの相互作用からなる心的内容を明らかにすることです。人間の脳活動から言語関連情報をデコードする技術は進歩しているものの、構造化された視覚的意味論に関連する複雑な心的内容を包括的に記述することは依然として困難です。本研究では、深層言語モデルによって計算された意味特徴を用いて、脳表現を反映した記述テキストを生成する手法を提示します。動画によって誘発される脳活動を対応する字幕の意味特徴に変換する線形デコードモデルを構築し、単語の置換と補間によって候補記述の特徴を脳でデコードされた特徴と整合させることで、候補記述を最適化しました。このプロセスにより、標準的な言語ネットワークに依存せずに、視聴された内容を正確に捉えた、構造化された記述が得られました。この手法は、想起された内容を言語化するようにも一般化され、心的表現とテキスト間の解釈インターフェースとして機能し、同時に、失語症などの言語表現に困難を抱える人々にとって代替的なコミュニケーション経路となる可能性のある、非言語的思考に基づく脳-テキストコミュニケーションの可能性を実証しました。

図1マインドキャプション
私たちの方法は 2 段階から構成されています。( A ) まず線形デコード モデルをトレーニングし、各被験者がビデオを視聴中に測定された全脳 fMRI 活動を、LM (凍結) を使用してビデオのキャプションの意味特徴にデコードします。( B ) 次に、これらのモデルを使用して、新しいビデオ刺激またはそれらのビデオの想起に基づくメンタル イメージによって誘発される脳活動をデコードし、マスク言語モデリング (MLM; 凍結) 用に事前トレーニングされた別の LM を活用して、単語の置き換えと補間によって脳でデコードされた特徴と特徴を一致させることで、候補の説明を反復的に最適化しました。最適化は、マスキング、アンマスキング、および候補選択の 3 段階から構成されています。マスキング中は、単語をマスクに置き換えるか、候補の単語シーケンスにマスクを補間することにより、ランダムにマスクを適用しました。アンマスキング中は、MLM モデルが周囲の単語のコンテキストに基づいてマスクされた候補のマスクを埋めて新しい候補を作成しました。候補選択の過程で、特徴抽出に LM を使用して、すべての新規および元の候補の意味的特徴を計算しました。次に、それらの候補特徴と対象の脳でデコードされた特徴との類似性を評価し、さらなる最適化を行うための最上位の候補を選択しました。最適化プロセスは、記述生成に対する事前の仮定を組み込まないように、非情報語 (“”) から開始され、100 回繰り返されました。モデルとパラメータ検証の詳細については、図 S2 を参照してください。各変換プロセス (例: v2t および b2f) は、表 1にまとめられている変換 ID に対応しています。v2t、ビデオからテキスト、t2f、テキストから特徴、v2b、ビデオから脳、b2f、脳から特徴、f2t、特徴からテキスト。著作権の制限により、本論文では、実験で使用された実際のビデオ フレームを模式図に置き換えています。これらの図の生成方法の詳細については、「材料と方法」を参照してください。

表1情報モダリティとその変換の概要。
図 1では、各変換プロセスを示すために、変換 ID [例: v2t (ビデオからテキスト)、b2f (脳から特徴) など] が一貫して使用されています。

関連情報
① NATURE NEWSで、取り上げられています。
掲載日:05 November 2025
表題:‘Mind-captioning’ AI decodes brain activity to turn thoughts into text
A non-invasive imaging technique can translate scenes in your head into sentences. It could help to reveal how the brain interprets the world.
「マインドキャプション」AIが脳活動を解読し思考をテキストに変換
非侵襲的な画像化技術は、頭の中の光景を文章に変換することができます。脳がどのように世界を解釈するかを解明するのに役立つ可能性があります。
著者: Max Kozlov
機能的磁気共鳴画像法は、脳の活動を非侵襲的に調べる方法です。クレジット:国立精神衛生研究所/国立衛生研究所/SPL

**以下、同記事の初めの部分訳**
脳活動の記録から人の心を読むというのは未来的に聞こえるかもしれませんが、現実に一歩近づきました。「マインドキャプション」と呼ばれる技術は、脳活動の読み取りから、人が心の中で見ているものや描いているものを、驚くほど正確に描写した文章を生成します。

本日Science Advances に掲載された論文で説明されているこの技術は、思考が言葉に表現される前に脳がどのように世界を表象するかについての手がかりも提供する。また、脳卒中などによる言語障害を持つ人々のコミュニケーション能力向上にも役立つ可能性がある。

このモデルは、人が何を見ているかを「非常に詳細に」予測できると、カリフォルニア大学バークレー校の計算神経科学者アレックス・ヒュース氏は言う。「これは難しい。これほど詳細に予測できるのは驚きだ」

② 著者である堀川友慈氏の研究紹介記事が、NTT技術ジャーナル2022年10月号の「明日のトップランナー」に掲載されています(https://journal.ntt.co.jp/article/19918)。

 

2-3)岐阜大学医学部の下畑先生からの最新医学情報
・岐阜大学脳内抄読会 第99回「歩行中のUターン速度はパーキンソン病発症の予測因子となる」
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年10月30日のFB投稿です**
今週のオンライン抄読会です.今回は初期研修医の清水裕太先生の発表です.とても面白い論文を分かりやすく紹介してくださいました.ドイツ・テュービンゲン大学のTREND研究グループがAnnals of Neurology誌に発表したもので,歩行中の方向転換動作の低下がパーキンソン病の発症約8.8年前から現れることを報告したものです.50歳以上の地域住民1051名を10年間追跡し,23人がパーキンソン病を発症.腰部に装着した慣性センサーで1分間の歩行を解析した結果,方向転換時のピーク角速度が遅い人ほど将来的にPDを発症するリスクが高いことが示されました.つまり診断の8.8年前からUターンが遅くなっているということです.この研究では,α-synucleinシード増幅アッセイが発症10年前に陽性化すること【Kluge et al., Mov Disord, 2024】,歩行の変動性や非対称性が発症4〜5年前から変化すること【Din et al., Ann Neurol, 2019】も示しているようです.神経変性疾患を発症前に見出す「プレクリニカル診断」時代の到来を予感させる研究です.
Elshehabi M, et al. Turning Slowly Predicts Future Diagnosis of Parkinson’s Disease: A Decade‐Long Longitudinal Analysis. Annals of Neurology. 2025;00:1–10. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/ana.78034

・評価しにくい「疲労」を3つの起源と5つの概念によって理解する
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年10月30日のFB投稿です**
疲労(fatigue)は,多発性硬化症(MS),パーキンソン病(PD),アルツハイマー病(AD),脳卒中,自己免疫疾患,さらには感染後症候群など,あらゆる疾患に共通してみられる症候です.それは単なる「疲れ」ではなく,生活の質を著しく損ない,就労や社会参加にも深く影響します.臨床現場でも「疲労」という言葉は頻繁に登場しますが,その定義や評価法は統一されておらず,診断も治療も難しいのが現状です.Nature Reviews Neurology誌の総説はこの問題に対して分かりやすい解説をしており,著者らは疲労を神経疾患だけでなく非神経疾患も含めて横断的に理解しうる「統合的モデル」として再構築しています.
重要な図は,疲労を3つの起源と5つの概念によって体系化した“疲労の概念図”です.円の内側には,疲労の主な起源として以下の3つを挙げています.①神経原性(neurogenic):中枢・末梢神経の機能異常によるもので,中枢性ではMS,PD,AD,脳卒中後疲労などがあり,視床前頭回路や線条体ネットワーク異常が関与します.末梢性ではALSやCIDPなどが含まれます.②筋原性(myogenic):筋疾患や重症筋無力症などに伴うもの.③全身性(systemic):炎症性疾患(RA,Sjögren症候群など)や新型コロナ後遺症,筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)などが該当します.
円の中央から外側には,疲労をより精緻に理解するための五つの概念軸が配置されています.①時間的側面:その時々の変化か慢性的傾向かを区別する.②原因性:疾患の直接機序によるか,疼痛・抑うつ・薬物などの二次的要因によるか.③心理・行動的要素:性格傾向や動機づけ,行動パターンとの関連を考慮する.④領域:認知疲労か,筋活動に関わる運動疲労か.⑤客観性:主観的な「疲れやすさ」と客観的な持続力低下の差異を区別する.これら5つの軸が三つのクラスターを横断して交わり,複雑に絡み合う様子が図の中心にネットワークとして示されています.
このモデルが強調するのは,疲労が単一の原因から生じるのではなく,遺伝的素因,免疫・炎症,神経ネットワーク変化,行動パターンの相互作用によって形成されるという点です.著者らは,このような「多層的ネットワーク症候」として疲労を捉えることで,疾患を超えた理解と共通の評価基準が可能になると述べています.
疲労評価には多数の質問票が存在するものの,文化・言語差や対象疾患の違いにより結果の比較が難しいとされています.代表的尺度としてFatigue Severity Scale(FSS)やFatigue Scale for Motor and Cognitive Functions(FSMC)が挙げられ,MSやSLEなどで広く用いられています.
疲労の機序については,免疫・神経・代謝・行動の相互作用による多層的ネットワーク障害として説明されています.慢性炎症によりIL-1,IL-6,TNFなどのサイトカインが上昇します.この炎症が長期化すると,皮質―線条体―視床ループや報酬系の機能低下を介して中枢性疲労が形成されます.さらに,ミクログリア活性化,トリプトファン‐キヌレニン経路異常,ミトコンドリア機能障害が炎症と神経変性を結びつけ,休息で回復しない疲労を持続させます.これらの生物学的変化は,心理的・行動的要因と重なりあって疲労を悪化させるため,疲労は単なる「感覚」ではなく,全身と脳をつなぐ神経免疫代謝ネットワークの破綻として理解すべきとされています.
治療においては個別化アプローチの重要性が指摘されており,MSやPDでは運動療法や認知行動療法(CBT)が有効ですが,新型コロナ後遺症やME/CFSでは過度な運動により症状が悪化するため慎重な調整(エネルギーマネジメント)が必要とされています.また,非侵襲的脳刺激(tDCSやrTMS)が一部の神経疾患で有望な結果を示しており,今後の研究が期待されます.さらに,マインドフルネス瞑想など,自己調整能力を高める介入の重要性も指摘されており,疲労に対する多面的アプローチの必要性が強調されています.
Penner I-K, et al. Fatigue: a common but poorly understood symptom in neurological and non-neurological diseases. Nature Reviews Neurology. 2025; https://www.nature.com/articles/s41582-025-01153-z

・「ゼロカロリー」の代償?人工甘味料摂取と認知機能低下の関連
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年11月1日のFB投稿です**
人工甘味料を「糖質オフ」として日常的に利用する人は多いと思いますが,その長期的な影響については十分に理解されていません.Neurology誌に人工甘味料の多量摂取が中年期からの認知機能低下を加速させる可能性が報告されています.ブラジルの公務員を対象とする大規模前向きコホート「ELSA-Brasil」研究に基づくものです.
研究対象は35歳以上の公務員12,772名です(平均年齢51.9歳,女性55%).2008年から2019年までの約8年間にわたり3回の評価が行われ,食事内容は114項目の質問票で調査されました.解析ではアスパルテーム,サッカリン,アセスルファムK,エリスリトール,ソルビトール,キシリトール,タガトースの7種類の低・無カロリー甘味料の摂取量を算出し,摂取量に基づいて三分位に分類しました.認知機能は記憶,言語流暢性,遂行機能など6つのテストのzスコアで評価されました.
その結果,人工甘味料を多く摂取する群で認知機能の低下が速く進むことが示されました.図に示されたように,摂取量が最も多い群(紫の点線)では,最も少ない群(青緑の実線)と比べて,記憶の低下率が32%高く,言語流暢性では173%,全般的な認知機能では62%高い低下率を示しました.これは通常の加齢による変化に比べて1.3〜1.6年分の「余分な脳の老化」に相当します.一方,遂行機能を反映するTrail-Making Testでは有意な差は認めませんでした.個々の甘味料別では,アスパルテーム,サッカリン,アセスルファムK,エリスリトール,ソルビトール,キシリトールが記憶と言語流暢性の低下と関連し,天然由来のタガトースだけが影響を示しませんでした.
年齢層別の解析では,60歳未満の参加者で有意な関連がみられ,中年期からの人工甘味料摂取が特にリスクとなることが明らかになりました.また糖尿病の有無による検討では,糖尿病をもつ参加者でアスパルテーム,サッカリン,アセスルファムK,キシリトールの摂取と記憶・全体認知の低下が強く関連しました.非糖尿病者では,エリスリトールやソルビトールの摂取が有意に関連していました.
著者らは,これらの結果を説明する可能性として,人工甘味料の代謝産物による神経毒性や神経炎症,腸内細菌叢の変化による血液脳関門の障害,さらにシナプス機能障害などを挙げています.動物実験ではアスパルテーム摂取が海馬での細胞死や神経炎症を引き起こすことが報告されているそうで,人でも同様のことが起こり得る可能性もあります.健康のために砂糖を避けて人工甘味料を多用する行動が,かえって脳の老化を早めてしまう可能性があるようです.ただし本研究は観察研究であり,人工甘味料摂取と認知低下の間に因果関係を直接示すものではありません.食事内容は自己申告に基づくため誤差があり,摂取量の経時的変化も反映されていません.また,脱落による選択バイアスや,糖尿病や生活習慣などの残余交絡の影響も否定できません.したがって,結果は関連を示唆するものですが,慎重な解釈が必要です.
Gonçalves NG, et al. Association Between Consumption of Low- and No-Calorie Artificial Sweeteners and Cognitive Decline: An 8-Year Prospective Study.Neurology. 2025;105:e214023.doi.org/10.1212/WNL.0000000000214023

・脳神経内科医が直面する臨床倫理の最前線―終末期・遺伝・治療選択をめぐって―
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年11月9日のFB投稿です**
昨日,第43回日本神経治療学会@熊本にて,標題のシンポジウムを企画させていただきました.多くの先生方にご参加いただき,医療の根幹に関わる臨床倫理的問題について,率直で深い議論が交わされました.
まず杉浦真先生(安城更生病院)は「神経疾患における治療の差し控え・中止」について議論されました.神経疾患は経過の予測が難しく,かつコミュニケーション障害・認知機能障害により「治療の自己決定」においてしばしば難しい判断を迫られることを示した上で,本人の自己決定をただ尊重して即時に実行するのではなく,一旦立ち止まり,その希望の背景に隠れている「この苦痛から解放されたい」「助けてほしい」というサインを見逃さず,全人的苦痛への緩和ケアを行うことの重要性を指摘されました.そして治療の効果と患者の利益は必ずしもイコールではないことを意識しつつ協働意思決定を行う大切さを強調されました.
笹月桃子先生(早稲田大学)は,遺伝子治療・新型出生前診断・着床前胚遺伝子検査・臓器提供の議論が進むなか,「子どもは自ら選択することができない存在である」という現実に立ち返る必要があることを強調されました.いのちをめぐる判断が,新たな優生的な価値観へと傾かないよう,中立性と対話を持続させる姿勢の大切さを語られました.また日本小児科学会の先進的な取り組みについてもご紹介くださり,大変勉強になりました.
徳永純先生(狭山神経内科病院)は,アルツハイマー病に対するアミロイドβ抗体療法において,ARIAリスクとAPOE遺伝子型の関係,遺伝子検査が保険適用外である現状,さらに治療の費用対効果と患者個人の利益をどう調和させるかという課題について議論されました.平均値に基づく議論では,重篤な副作用の重みが埋もれてしまうことがあるため,患者の状況を悪化させない選択を基準とする「パレート効率性」の視点が重要であることを学びました.また患者の個別性を尊重する医療,最も不利な立場に立たされている患者の利得を最大化する医療についてご提示くださいました.
続いて,山田晋一郎先生(名古屋大学)は,着床前胚遺伝子検査(PGT-M)の適応が拡大しつつある現状において,家系内での情報共有の難しさ,保因者診断がもたらす心理的負担,そして「重篤性」をどのように定義するのかという根源的な問題をご提示くださいました.疾患担当医・生殖医療専門医・臨床遺伝専門医が連携し,中立性を保ちつつ対話を継続する姿勢を学びました.
最後に,私は機能性神経障害(FND)における臨床倫理的問題について議論しました.FNDは陽性徴候に基づいて診断可能であり,かつ認知行動療法やリハビリテーションによって改善が期待できる「診断可能かつ治療可能な疾患」として再定義されつつあります.しかし現場では依然として,人格を否定されるようなスティグマ,不必要な検査や処置が行われてしまう医原性の害,症状を「心の問題」と単純化することで患者の体験が軽視される危険,そして歴史的に形成されたジェンダー偏見が根強く残ります.これらに向き合うためには,自律尊重,善行,無危害,正義という臨床倫理の四原則にもとづき,患者さんと理解を共有しながら,診断・説明・治療を丁寧に進める姿勢が欠かせないことを述べました.この内容は『臨床神経学』1月号に掲載予定です.またスライドは以下からご覧いただけます.
https://www.docswell.com/…/800…/KG2PW4-2025-11-09-070636
今回のシンポジウムを通して,神経疾患の医療に関する臨床倫理的問題を多くの医療者が学ぶ場や議論する場が必要であると強く思いました.また医療者が社会的な問題に目を背けず,議論する重要性を改めて感じました. 座長をご担当くださり,非常に示唆に富むコメントをくださった荻野美恵子先生,そしてご参加いただいた皆様に,心より御礼申し上げます.

・病原性が低いと思われていたヒトペギウイルスは自己免疫性脳炎やパーキンソン病と関連する!
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年11月11日のFB投稿です**
ヒトペギウイルス(HPgV)は,フラビウイルス科に属する一本鎖RNAウイルスです.血液・性的接触・母子間などで感染しますが,多くの感染者は無症状のまま経過します.血中で持続的に存在することがありますが,これまで「病原性が低いウイルス」と考えられてきました.しかし近年,先日のHBV脳炎でご紹介したように次世代シーケンス(mNGS)が診断目的に導入され,一部の症例で中枢神経系や免疫応答に影響を及ぼしうることが報告されはじめています.病態としては,ウイルスそのものの直接的な神経感染に加えて,免疫反応を介した病態への関与も注目されています.最近,HPgVの関連した神経疾患について興味深い論文が2つ報告されています.
まず,ジョンズホプキンス大学のTagaらは,既往歴のない21歳男性が頭痛と発熱に続いて認知・行動異常を呈し,最終的にオプソクローヌス・ミオクローヌス症候群を呈しました.脳脊髄液検査,自己免疫性脳炎の各種抗体,腫瘍検索では原因を特定できませんでした.このためmNGSを行ったところ,HPgV配列が検出され,続いて標的RT-PCRでもその存在を確認しました.頭部MRIでは橋,延髄,中脳および脊髄にT2高信号病変が認められ,いわゆる脳幹・脊髄を中心とする脳脊髄炎の像を呈しました(図1).延髄(A),橋および歯状核(B),中脳(C)の高信号域, DWI(D)およびADC(E)での脳梁における細胞障害性病変を示唆する信号異常,頸髄にわたる長大な病変(F, G),頭部から馬尾まで及ぶ広範な髄膜増強効果(H-J)を認めます.治療として免疫グロブリン大量静注療法を行ったところ,オプソクローヌス・ミオクローヌスは速やかに消失し,1年後には後遺症なく回復しました.著者らは,HPgVが直接神経細胞を障害したというよりも,免疫反応を介して中枢神経障害を引き起こした可能性を考えています.
一方,ノースウェスタン大学のHansonらは,HPgVがパーキンソン病(PD)の病態に関与する可能性を議論しています.10例のPD患者脳組織のうち5例からHPgV遺伝子が検出され,一方,対照14例では全例陰性でした.興味深いことに,免疫染色ではオリゴデンドロサイト内にHPgV由来タンパクが認められ,中枢神経内感染が示唆されました(図2).さらにHPgV陽性のPD患者では,神経原線維変化のBraakステージがより進行しており,グルタミン酸放出に関与するComplexin-2が増加していました.
また,血液レベルでは,HPgV陽性PD患者でIGF-1の上昇とpS65-Ubの低下が認められました.IGF-1の上昇は,進行する神経変性に対する代償的な神経保護反応と考えられます.一方,pS65-Ubの低下は,障害を受けたミトコンドリアを選択的に除去する仕組み(ミトファジー)が十分に働いていない状態を示唆します.さらに免疫シグナル解析では,HPgVは炎症を単純に促進あるいは抑制するのではなく,免疫応答全体の振れ幅を小さくする方向に働くことが示唆されました.このため,PD患者同士を比較すると,IL-4もMMP-9も相対的に低下してみえる点が今回の重要な所見です(図3).加えて注目されるのは,この免疫応答の変化が,パーキンソン病の代表的な遺伝的リスクであるLRRK2変異の有無によって異なる方向性を示すことです.LRRK2は免疫応答の「反応の強さ」を調整する遺伝子であり,その変異があると免疫系は刺激に対して過敏になります.そのため,免疫の振れ幅を小さくしようとするHPgVの作用が,変異の有無によって異なる方向に現れると考えられます.非常に複雑です.いずれにせよ,「ウイルス感染」と「遺伝的素因」が相互に作用して神経変性の進行に影響しうる可能性が示された点に,本研究の新規性と臨床的意義があります.
1)Taga A, et al. Bridging the Gap: Opsoclonus-Myoclonus Syndrome — Human Pegivirus Encephalomyelitis Diagnosed Through Metagenomic Next-Generation Sequencing. Neurology. 2025;105(6):e214091. doi.org/10.1212/WNL.0000000000214091
2)Hanson BA, et al. Human pegivirus alters brain and blood immune and transcriptomic profiles of patients with Parkinson’s disease. JCI Insight. 2025;10(13):e189988. doi.org/10.1172/jci.insight.189988

・お読みいただきたい「見えない死神 原発不明がん,百六十日の記録」
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年11月12日のFB投稿です**
話題になっている『見えない死神 原発不明がん,百六十日の記録(https://amzn.to/4nKMUo2)』を拝読しました.書評家で作家の東えりかさんが,原発巣が特定できない「原発不明がん(Cancer of unknown primary;右図)」のために亡くなられた夫・東保雄さんの160日間の闘病を記録したノンフィクションです.
まず,若い医療者にぜひ読んでいただきたいと思いました.本書は,医療者にとって重要な資質のひとつである「エンパシー(共感)」を身につけるうえで,きわめて示唆に富んでいるからです.エンパシーとは,相手の内側に入り,その立場に立って考える知的な力です.生まれつきの感受性とは異なり,「もし自分がその人の立場なら,どう感じ,何を選ぶか」を意識的に思考する営みです.東さんは,当事者である患者と家族だけでなく,初回入院を担当した医師,セカンドオピニオン先の医師,多職種の医療者や介護者など,多面的な聞き取りを丹念に重ねています.診断がつかない不確かさの中で揺れる患者と家族の思い,そのとき側にいた医療者・介護者の戸惑いや願いが率直に描かれています.脳神経内科でも,希少で診断に難渋する疾患にしばしば遭遇します.そのとき患者と家族がどのような心情にあるのかを理解するうえで,本書は実践的な教材となる一冊だと感じました.
また,本書は一般の方にも強くお勧めします.末期がんの過ごし方が多様化した現在,在宅療養がどのように支えられているかなど,終末期医療の実際を知ることができます.「より善い生のあり方」を考えるための多くの示唆が得られると思います.
なかでも私に深く残ったのは,配偶者を亡くした人々の言葉でした.「半身を奪われたよう」「心の真ん中に穴が空いた」「この世にひとりでいることがつらい」.そして東さん自身の「私は異世界に来てしまったのだなと感じた」という一文には胸を衝かれました.自分は漠然と家内より先に死にたいと考えていましたが,残された側がこのような思いを抱えるのだと想像すると,胸が締めつけられる思いがしました.そして,自分がいつ大きな病に襲われても悔いのないように,日々を丁寧に生きたいと改めて思いました.
東さん,本当に素晴らしい本をお書きくださり,ありがとうございました.

・多系統萎縮症はプリオン様(prion-like)疾患である!!―自己複製するαシヌクレイン線維の構造が初めて可視化される
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年11月13日のFB投稿です**
多系統萎縮症(MSA)は,グリア細胞質封入体(glial cytoplasmic inclusion:GCI)を病理学的特徴とする神経変性疾患です.今回,スイスやフランスの国際共同チームは,組換えヒトαシヌクレインから作製した合成線維「1B」がマウス脳内で自己複製し,MSA様の病理を再現することをNature誌に報告しました.この成果は,ノーベル賞受賞者スタンレー・プルシナー教授が2013年に提唱した「MSAはαシヌクレインによるプリオン病である」という仮説をほぼ裏づけたものといえます.
著者らはまず,合成線維1Bを正常マウスの線条体に注入し,数か月後に蛍光免疫染色にて観察しました.この結果,前交連や終条床核に多数のαシヌクレイン陽性封入体が形成されていました.これらの部位はヒトMSAでもGCIが早期から出現する白質経路として知られています.また封入体はオリゴデンドログリア細胞の核周囲に分布し,炎のかたちのような形態を呈しており(図上段左),ヒトのGCIの形態(図上段右)と類似していました.また,神経細胞の細胞質封入体(NCI)や核内封入体(NII)も観察され,初期には神経細胞に始まり,時間の経過とともにオリゴデンドログリアへと病理が波及する様子が示されました.
つぎに蛍光顕微鏡でαシヌクレイン陽性封入体を特定し,その領域を電子顕微鏡で観察することで,封入体の内部に束状の線維構造が存在することを確認しました.さらに,αシヌクレイン抗体による免疫金染色で金粒子が線維に一致して検出され,これらの線維がαシヌクレイン由来であることが直接的に証明されました.
続いてクライオ電子顕微鏡を用いて,1B線維の立体構造を明らかにしました.1B線維は2本のプロトフィラメントが互いに巻きつき,「2₁ねじれ対称」と呼ばれる規則的ならせん構造をとっていることが明らかになりました(図下段左).これは線維を軸に沿って180度回転し,同時に一定の距離だけ進むと同じ構造が繰り返される対称性を意味します.このような幾何学的規則性が,αシヌクレイン線維が同じ形を保ったまま自己複製するための基盤になっていると考えられます.さらに1B線維注入によりできたマウス脳内封入体(1BP;1B product)をクライオ電顕で解析したところ,両者の立体構造はほぼ完全に一致していました(図下段右).すなわち,αシヌクレイン線維が生体内で自己の立体構造を保持したまま複製する,プリオン様伝播を明確に示したものと言えます.
ちなみにThioflavin T(ThT)は,アミロイド線維やプリオンタンパク質のβシート構造に特異的に結合して蛍光を発する色素で,プリオン研究では古くから「線維形成の検出指標」として使われてきました.しかし1B線維は「ThT陰性」で,MSA患者由来のαシヌクレイン線維も「ThT陰性」でした.これはThTが結合するN末端側およびC末端側の「ThT結合ポケット(N-pocketとC-pocket)」が閉じた構造になっているためであり,その閉鎖がMSA線維の高い安定性とプリオン様自己複製能を生み出していると考えられました.著者らはこの閉鎖構造を「MSA構造核(MSA kernel)」と名付け,MSAの病理を引き起こすために必要十分な立体構造の中枢部分と述べています.
さらに,ヒトA53T変異αシヌクレイン発現マウスに1B線維を注入すると,16週間で致死的な神経変性を呈し,GCIやグリア核内封入体(GNI)が多数出現しました.このマウス脳ホモジネートを別の正常マウスに再注入しても同様の病理が再現され,1B線維が感染性をもつ構造株として振る舞うことが確認されました.つまり変異αシヌクレインは,野生型よりもプリオン様構造変化を受けやすく,自己複製や伝播を促進する「高感受性宿主」として働くということです.
本研究は,人工的に合成されたαシヌクレイン線維が生体内で自己複製し,ヒトMSA様の封入体病理を形成することを世界で初めて実証したものです.これにより,MSAがタンパク質単独で複製できる,つまりプリオン様機構によって進展するという仮説が,明確な根拠を得たと言えます.ただし,感染性や種間伝播など古典的なプリオン病の要件をすべて満たすわけではなく,現時点では「プリオン様(prion-like)疾患」と呼ぶのが正確です.今後,MSA構造核の安定化を阻害する治療戦略や,ポケット閉鎖を標的とした創薬が期待されます.
Burger D, et al. Synthetic α-synuclein fibrils replicate in mice causing MSA-like pathology. Nature. 2025. doi.org/10.1038/s41586-025-09698-1.

・片頭痛は頭痛前からすでに始まっている ―今後の片頭痛治療では予兆の時系列を知る必要がある―
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年11月14日のFB投稿です**
片頭痛はBlauによると予兆期,前兆期,頭痛期,回復期に分けられます.つまり患者さんは頭痛発作が始まる前から体調のさまざまな変化を経験します.しかしその全貌や症状がどれほどの時間差をもって頭痛に先行するのかは,十分に解明されていませんでした.今回ご紹介するHeadache誌の論文は,米国神経学会のポッドキャスト「Neurology Minute」でも紹介されている注目論文で,今まで見たことのいない図(図上)が書かれていて,今後の頭痛診療へのインパクトが大きいのではないかと思いました.
この研究では,成人片頭痛患者20名を対象に,60分間の半構造化インタビューを行い,患者さんが自覚する予兆とその出現タイミングを詳細に評価しています.参加者は平均43.8歳で,月あたり2〜8回片頭痛発作を持つ典型的な患者群でした.
さて結果ですが,患者はなんと36種類もの予兆を報告し,1人あたり平均13症状と,非常に多彩な症状が予兆として出現することが明らかになりました.悪心,疲労・倦怠感,光過敏,頸部痛,めまいが代表的ですが,温度過敏,思考困難,集中困難,嗅覚過敏,食欲低下など,自律神経・感覚・認知の幅広い領域が関与していました.それだけ脳の多くの領域,システムが関与するということだと思われます.また多くの患者が,予兆そのものが仕事や家事,睡眠,外出など日常生活に支障をきたすと述べており,片頭痛が頭痛発作だけの病気ではないことが分かります.
この研究で最も重要な成果は,図に示された「予兆が頭痛のどれくらい前に出るか」という時間情報です.症状ごとに平均時間・中央値・最小〜最大(いずれも単位はh)が整理されています.予兆の72%は頭痛発作の1〜6時間前に出現していました.たとえば頭痛発作に近い予兆として,悪心は平均0.8時間前,光過敏は1.0時間前,めまいは2.0時間前に現れます.一方,もっと離れて,早期から出現する症状もあり,食欲低下はなんと9.1時間前,嗅覚過敏は8.5時間前,腸蠕動の変化は6.5時間前に出現します.このように症状によっては,頭痛発作との距離が大きいため,患者自身はこれらの予兆を片頭痛の症状と思わず,誘因(トリガー)と思ってしまいます.図が見にくいので表にまとめてましたが,この表でもう1箇所,チェックすべきは人数です.これは20人の参加者のうち,何人がその症状を予兆として経験したかを示しており,各予兆の頻度がうかがえます.
また予兆期における服薬も重要なポイントです.予兆期で薬を服用している患者は8割にのぼり,その多くが「頭痛を軽減できる」「発作を防げる」と回答していました.一方で,「どの症状をサインとして薬を飲むべきか判断が難しい」という声も多く,予兆期の症状把握と内服タイミングが治療の成否に関わっている可能性があります.近年,CGRP受容体拮抗薬であるubrogepantが,予兆期に内服すると頭痛そのものを防ぎうることが臨床試験で示されました.具体的には,予兆が出た時点で服用した患者の46%は24時間以内に頭痛が起こらず,安全性も良好でした.「痛くなる前に止める」新しい治療戦略として注目されています.つまり予兆期をより深く理解することは今後の治療戦略において重要になっていくと考えられます.患者さんが自分の予兆パターンを理解し,医療者がその情報をもとに治療のタイミングを適切に指導することで,片頭痛の負担を大きく減らせる可能性があります.その意味でこの研究は非常に価値が高いと言えます.
補足ですが,現在,予兆はICD-3で「頭痛の4-72時間前に出現しうる前駆症状」と定義されていますが,今回の論文で次回改訂でこの定義が変わるのかなと思いました.
Lipton RB, et al. Characterizing the patient experience during the prodrome phase of migraine: A qualitative study of symptoms and their timing. Headache. 2025;65:1355–1368. doi.org/10.1111/head.15024.
Dodick DW, et al. Ubrogepant for the treatment of migraine attacks during the prodrome: a phase 3, multicentre, randomised, double-blind, placebo-controlled, crossover trial in the USA. Lancet. 2023 Dec 16;402(10419):2307-2316. doi.org/10.1016/S0140-6736(23)01683-5.

・新型コロナウイルス感染症COVID-19:最新エビデンスの紹介(11月17日)
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年11月17日のFB投稿です**
今回のキーワードは,Long COVIDは女性で免疫異常が顕著で制御性 T 細胞(Treg)も低下する,Long COVIDの認知症状に対する3つの介入はいずれも明確な効果なし,2024–2025年版COVID-19ワクチン接種は重症化リスクを大きく減らす,です.
今回取り上げた3論文から見えてくるのは,Long COVIDとパンデミックの影響は依然として深刻であり,① 女性でコロナ後遺症が目立つのは免疫・ホルモン・遺伝子発現に原因があること,② 感染後の認知症状に対する治療はいまだ試行錯誤の段階であること,③ 一方でワクチン接種による重症化予防効果は現在も揺るぎないこと,という現状です.
◆ Long COVIDは女性で免疫異常が顕著で,ノーベル賞で話題の制御性 T 細胞(Treg)も低下する
Long COVIDと筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)はいずれも強い疲労やブレインフォグを呈しますが,その背景に性差があることを示した包括的な免疫学研究が報告されました.ME/CFS型Long COVID患者78名と回復者62名を比較し,免疫細胞,サイトカイン,ホルモン,遺伝子発現を詳細に解析しました.女性のLong COVID患者では,好中球と単球が増加し,ウイルス感染細胞を破壊するCD8⁺ T 細胞が急性期後も高いままであり,過剰な免疫活性化が続いている状態を示唆します.また免疫のブレーキ役である制御性 T 細胞(Treg)が減少しており,炎症のアクセルが強く踏まれているにもかかわらず,ブレーキが壊れたままという状態であり,女性で慢性的な炎症が持続しやすい特徴を示しています(図1G, I).さらにホルモンバランスの異常も加わります.女性の Long COVID ではコルチゾールに加え,テストステロンが低下しており,免疫調整機能が弱くなることで炎症がさらに悪化しやすくなります(図2A, C).一方で男性ではエストラジオールが低下しており,こちらも炎症制御に影響することが示唆されています(図2B).またI-FABP や LPS-BP も上昇していますが,いずれも腸管の損傷とバリア機能の低下を反映する指標であり,特に女性で顕著な変化として描かれています.トランスクリプトーム解析では,女性患者で神経炎症関連遺伝子の活性化が目立ち,認知機能低下との関係が示されています.病態の複雑さと性差の重要性を示す,非常に示唆的な研究であり,今後は女性特異的な治療戦略,とくにホルモン補充療法も含めた介入の検討が必要になるかもしれません.
Shahbaz S, et al. Cell Reports Medicine, 2025; 6: 101234. https://www.cell.com/cell…/fulltext/S2666-3791(25)00522-1
◆ Long COVIDの認知症状に対する3つの介入はいずれも明確な効果なし
Long COVIDの認知症状は臨床で大きな問題となっていますが,治療はまだ確立していません.米国22施設による大規模ランダム化比較試験では,①オンライン認知トレーニング(BrainHQ),②構造化認知リハビリ(PASC-CoRE)+BrainHQ,③経頭蓋直流電気刺激(tDCS)+BrainHQ,に加えて,教育的ビデオ視聴を行う能動的対照群やtDCSシャム群を含む5群を比較しました.図3で示すようにLong COVIDの認知障害に対して現時点で考えうる主要な介入をほぼ網羅した,非常に野心的なデザインであることが分かります.しかし結果は主要評価項目であるmodified ECog-2では,いずれの介入も対照群と有意差なし,さらに神経心理検査や疲労・気分・睡眠・QOLといった副次評価項目でも群間差なしという厳しいものでした.興味深いのは,介入の種類にかかわらず,すべての群で時間とともに認知症状がわずかに改善していた点です.これは特定の治療効果というよりも,自然経過として徐々に良くなる患者が一定数存在することを示唆しています.ただし改善の大きさは平均すると小さく,群間の統計学的差は認められませんでした.いずれにせよ現時点では,「決定打となる治療はまだない」というのが結論であり,新たなアプローチや,より長期間・集中的な介入の検討が必要と考えられます.
Knopman DS, et al. JAMA Neurology, 2025; 82: e1–e10. https://jamanetwork.com/…/jamaneuro…/fullarticle/2841155
◆ 2024–2025年版COVID-19ワクチン接種は重症化リスクを大きく減らす
ワクチン接種率が低下するなかで,「本当にまだ効果があるのか?」という疑問に答える重要な研究です.米国退役軍人省の電子カルテデータを用いて,インフルエンザワクチンのみ接種群131,839名と,COVID-19ワクチン+インフルエンザ同日接種群164,132名を比較した,約29万人を対象とする大規模解析が報告されました.6か月間の追跡の結果,COVID-19ワクチン接種は,COVID-19関連救急受診を29.3%減少,COVID-19関連入院を39.2%減少,COVID-19関連死亡を64.0%減少させました(図4).これらの効果は,高齢者,基礎疾患の有無,免疫不全の有無など,あらゆるサブグループで一貫していました.ワクチン接種は「感染そのものを完全に防ぐ」効果は以前よりも弱くなっているかもしれませんが,「重症化を防ぐ」というワクチンの本質的な価値は依然として非常に大きいことが改めて確認されたと言えます.
Cai M, et al. N Engl J Med, 2025; 393: 1612–1623. doi.org/10.1056/NEJMoa2510226

関連情報
前回の「下畑先生のCOVID-19:最新エビデンス」は、2025年7月のニュースに掲載しています。

・三浦謹之助先生に関する研究論文を発表いたしました!
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年11月19日のFB投稿です**
日本神経学会学術大会のシャルコーシンポジウム,およびパリで開催されたシャルコー生誕200年記念式典にて講演させていただいた,シャルコー先生の晩年の弟子で,日本神経学の黎明期を切り開いた三浦謹之助先生について,岩田誠先生と共著でまとめた論文を,Journal of the History of the Neurosciences誌に掲載いただきました.
「なぜ三浦謹之助先生に関心を持たれたのですか?」というご質問をしばしばいただきます.きっかけは,もともとシャルコー先生に強い関心を抱いていたことに加え,コロナ禍,そしてワクチン接種後に増加した機能性神経障害(かつてのヒステリー)の患者さんを診療する中で,ヒステリー研究の祖でもあるシャルコー先生について学び直すなかで,三浦謹之助先生の存在がどんどん大きくなったためです.
今回の学会発表と論文執筆を通じて,多くの学びを得ることができました.海外のシャルコー研究者との交流も生まれましたし,日本の神経学がどのような道筋を辿って現在に至ったのか,そのルーツを改めて知る貴重な機会となりました.若い先生方にもこうした歴史を伝えていけるよう,今後も機会を見つけて医学史の勉強を続けていきたいと思います.
論文は下記リンクよりご覧いただけます(ただし無料でのダウンロードは50名までとのことです).もしダウンロードできなかった場合にはPDFをお送りしますので,どうぞお気軽にご連絡ください.
https://www.tandfonline.com/eprint/KJUMWCHK7AYTTQ8JTYCK/full?target=10.1080/0964704X.2025.2581565
Shimohata T, Iwata M. Kinnosuke Miura and Jean-Martin Charcot: A master-disciple legacy in modern Japanese neurology. J Hist Neurosci. 2025 Nov 18:1-11. doi.org/10.1080/0964704X.2025.2581565.

・画期的「脳クリアランス治療時代」の到来か!!脳出血後の脳内デブリ(ゴミ)を集束超音波で掃除して予後を改善する
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年11月20日のFB投稿です**
6月に「顔のマッサージで認知症予防ができる!?リンパに流す脳クリアランス療法の夜明け」というブログを書きましたが,その際に脳脊髄液の排出経路として,頭蓋底から頸部リンパ節へと至るリンパ管ネットワークが注目されていることに触れました.顔面のマッサージ刺激でリンパ流が促進され,脳の老廃物クリアランスが改善するというマウスおよびサルの知見は,神経変性疾患への応用可能性を示唆するものでした.
今回紹介するスタンフォード大学の研究グループによる論文は,その「脳クリアランス」の概念を臨床応用に向け大きく前進させるものです.低強度の集束超音波(FUS)を用いて脳内に蓄積した有害なデブリを非侵襲的に頸部リンパ節へと運び除去し,脳出血モデル動物で神経炎症や神経細胞死を減らし,行動の改善と生存率向上にまでつながることを示しました.基礎研究ではありますが,明確に臨床応用を視野に入れた学際的な研究と言えます.
研究の中心となるのは,著者らが開発した「Ultrasonic Debris Clearance(UDC)」という250 kHzの低強度集束超音波プロトコールです.頭蓋骨を通して照射しても安全なレベルの低出力でありながら,脳脊髄液や脳実質に散らばる赤血球や細胞片といった微小なデブリを“動かして排出する”という新しいアプローチを可能にしました.著者らは,くも膜下出血(SAH)と脳内出血(ICH)のマウスモデルでUDCを適用し,どちらのモデルでも顕著なデブリ除去効果を確認しています.
図1では,このUDCの核心となる現象が非常にわかりやすく示されています.とくに重要なのは(d)と(e)のパネルで,(d)ではSAHモデルにおいて,UDC照射によってくも膜下腔の脳脊髄液中に散らばった赤血球が劇的に減少し,同時に深頸部リンパ節に赤血球が多く集積していることが示されます.つまり,「超音波を当てる → デブリが動く → リンパ節へ流れる」ということです.(e)では脳出血モデルにおいて,脳実質に残存する赤血球がUDCによって大幅に減少し,深頸部リンパ節への集積が確認されます.深部の血腫デブリでさえ動かせるという点で,非常に強いインパクトを持つ結果です.
さらに著者らは,UDCによるデブリ除去が神経炎症の軽減につながることも明らかにしました.ミクログリアやアストロサイトの炎症マーカー(IBA1,GFAP)の発現はUDC群で抑えられ,Fluoro-Jade Cで染まる変性神経細胞も減少しています(図2).加えて,UDCを施された動物モデルでは,corner turn testや前肢握力といった運動機能が改善し,脳浮腫の軽減,さらには生存率改善まで確認されています.
では,なぜ超音波でこのような効果が得られるのでしょうか.物理的な力ではないようです.著者らは,超音波の微細な振動がミクログリアに作用し,その性質を“炎症を起こしやすい状態”から“通常の落ち着いた状態”へ切り替えている可能性を示しています!!私たちの細胞には,圧力や揺れといった物理的な刺激を感じ取る仕組みが備わっているそうで,その代表例としてPiezo(ピエゾ)やTRP(トリップ)と呼ばれる分子が知られています.これらは「振動や圧力を感知するセンサー」のような働きをする分子で,超音波がこのセンサーを刺激することでミクログリアの状態が整い,その結果としてデブリ除去や炎症軽減が進むのではないかという考え方です.実際に,これらのセンサーを阻害するとUDCの効果は消失しており,超音波の作用がこうした分子経路を介していることが強く示唆されています.また,AQP4の血管周囲への極性回復など,グリンファティック機能の改善を示す所見も得られています.
UDCは薬物治療のような全身副作用が少なく,外科的血腫除去のような侵襲性もありません.本研究で用いられた周波数や出力はすでに臨床機器で再現可能です.もし今後の臨床試験で有効性が示されれば,脳出血の急性期治療のみならず,グリンファティック機能障害が関与する認知症など神経変性疾患などへの応用が期待されます.かなり画期的な治療になるような予感がします.
Azadian MM, et al.Clearance of intracranial debris by ultrasound reduces inflammation and improves outcomes in hemorrhagic stroke models. Nat Biotechnol. 2025 Nov 10. doi.org/10.1038/s41587-025-02866-8.

・アルツハイマー病は「脳血管病」の性質をもつ:血液脳関門破綻,低灌流,血小板から見える新しい姿
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年11月22日のFB投稿です**
2024年3月に「アルツハイマー病脳の血管で生じている変化を初めて見て驚く!」というブログを書きました.アミロイドβが沈着した脳血管では血管平滑筋細胞が失われ,その結果,血管の硬化,狭窄と血管腔拡張・動脈瘤化,Aβリングの崩壊と破片の拡散,破裂が生じていました(図1).
Ventura-Antunes L, et al. Arteriolar degeneration and stiffness in cerebral amyloid angiopathy are linked to Aβ deposition and lysyl oxidase. Alzheimers Dement. 2025 Jun;21(6):e70254. doi.org/10.1002/alz.70254.
この論文を読んで思ったことの1番目は,アルツハイマー病(AD)では想像以上に,血管性認知症の要素があるかもしれないということ,2番目はこのような状態の血管にAβ抗体(レカネマブ・ドナネマブ)を使用して病理学的に何が生ずるか非常に気になるということです.最近,報告された3つの論文はこれらの疑問に対し,非常に重要な示唆を与えるものです.
◆1.ADでは血液脳関門の破綻が認知機能低下を加速する
血液脳関門(BBB)の脆弱性が認知機能にどのような影響を与えるかを,脳脊髄液中のsPDGFRβを指標として検討したものです.sPDGFRβはBBBの要である周皮細胞(ペリサイト)が障害を受けた際に上昇するマーカーであり,BBBの破綻を鋭敏に反映します.認知症のない高齢者83名を5年間追跡し,BBB障害とADバイオマーカー,そして認知機能の変化を詳細に調べました.興味深いことに,sPDGFRβが高い人は,観察開始時には注意機能や実行機能が比較的保たれていたものの,経時的には認知機能の低下がより急速に進行しました.特にアミロイド陽性者やAPOE ε4保有者ではその傾向が顕著であり(図2),BBBの脆弱性がAD病理と相互作用して認知症への進展を加速する可能性が強く示唆されました.
Edwards L, et al. Interactive effects of blood–brain barrier breakdown and Alzheimer’s disease biomarkers on cognitive trajectories. Alzheimer’s & Dementia. 2025. https://alz-journals.onlinelibrary.wiley.com/…/alz…
◆2.死後脳が示す「低灌流 → 血管反応 → BBB破綻」という連鎖
AD患者の剖検脳を用いて血管病理の進行を詳細に解析したものです.白質の慢性的な低灌流を示すMAG(Myelin-Associated Glycoprotein):PLP1(Proteolipid Protein 1)比は,ADの比較的初期であるBraak III–IVの段階からすでに低下しており,脳が長期にわたって虚血にさらされていたことを示しています(PLP1は強い虚血でも保たれるのに対し,MAGは軽度の虚血でも低下します;図3).さらに,脳が虚血にさらされているにも関わらず血管収縮因子であるエンドセリン-1が分泌されて一層,虚血が進んだり,血管新生因子VEGF-Aが過剰分泌されて異常で質の悪い血管が形成されていることが明らかになりました.ペリサイトマーカーであるPDGFRβは初期ADから発現低下しており,BBBを維持する力が弱まっていることを示しています.BBB破綻の指標であるフィブリノーゲンの漏出は後期ADで顕著になっており,早期の低灌流と血管反応の異常,ペリサイト障害が積み重なり,最終的にBBB破綻へと至る段階的な血管病態が推測されます.以上より,ADでは早期から神経変性のみならず,脳血管の異常が進行していることが分かります.
Asby DJ, et al. Post-mortem evidence of pathogenic angiogenesis and abnormal vascular function in early Alzheimer’s disease. Brain. 2025 Oct 22:awaf394. doi.org/10.1093/brain/awaf394.
◆3. 中年期の血小板凝集能がすでにAβ・タウ蓄積と結びついている
平均56歳の一般住民382人を対象に血小板凝集能を評価し,アミロイドPET,タウPET,MRI所見と照合しています.その結果,血小板の凝集反応が低い三分位(T1)に属する参加者では,凝集能が高いほど脳内アミロイド沈着およびタウ蓄積がいずれも大きいことが明らかになりました(図4).一方,中間の三分位(T2)では,アミロイド蓄積とは関連が認められたものの,タウ蓄積との関連は認められませんでした.MRI解析でも,血小板凝集能が高いほど,ADに特徴的な皮質萎縮パターンがより強いという関連が示されました.これらの結果は,中年期における血小板の反応特性(凝集の強さ・速さ・閾値・飽和度)が,すでに神経変性の極めて早期の変化と結びついている可能性を示唆します.血小板はアミロイドβの主要な供給源の一つであり,血管内皮障害や炎症反応の誘導にも関与することが知られています.したがって,本研究の所見は,アルツハイマー病の背景に血小板を含む血管系の慢性炎症や凝固異常が潜在的に存在するという「血管病態仮説」を強く支持するものといえます.
Ramos-Cejudo J, et al. Association of Platelet Aggregation With Markers of Alzheimer Disease Pathology in Middle-Aged Participants of the Framingham Heart Study. Neurology. 2025 Nov 25;105(10):e214314. doi.org/10.1212/WNL.0000000000214314.
◆抗アミロイドβ抗体療法はAD患者の脳血管にどのような影響をもつのか?
これら3つの研究を総合すると,ADの脳ではすでに血管代償機構が限界に近い状態にあり,慢性的な低灌流,血管収縮反応の過剰化,異常な血管新生,そしてペリサイト障害といった複数の血管病態が重層的に進行していることが明らかになります.このような状況下で抗アミロイドβ抗体療法を行う際には,アミロイド除去が脳血管にもたらす影響を慎重に考慮する必要があります.もちろん,血管構造と血流が比較的保たれている初期の患者では,抗アミロイドβ抗体の効果が血管系への負荷を上回る可能性があり,治療価値そのものを否定するものではありません.しかし,上記の血管病態が顕著な患者においては,BBBの脆弱性がすでに存在するため,急速なアミロイド除去によって血管壁にさらなるストレスがかかり,ARIA-EやARIA-Hといった副作用が生じやすくなることは十分に理解できます.加えて,血小板凝集亢進を示す患者では,もともとの炎症・凝固亢進を背景に,抗体治療によるアミロイドクリアランスの過程で局所炎症反応が増幅され,血管損傷のリスクがさらに高まる可能性があります.さらに慢性的な低灌流状態にある脳では血管の代償能力が低いため,アミロイド除去に伴う急性の血管ストレスに耐えられず,脳血管由来の認知機能低下へとつながる懸念も否定できません.
以上を踏まえると,抗アミロイドβ抗体療法は,血管病変の強い患者では十分な効果を発揮しにくいだけでなく,場合によっては認知機能悪化につながる可能性すらあると考えられます.治療対象の選別においては,神経病理だけでなく脳血管の状態を評価し,血管の脆弱性を正しく見極めることが今後ますます重要になると思われます.

・新しい認知症危険因子としてのウイルス感染症@第44回日本認知症学会学術集会
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年11月23日のFB投稿です**
第44回日本認知症学会学術集会(大会長:池内健先生,新潟)において,「新しい認知症危険因子としてのウイルス感染症」をテーマとしたシンポジウムを企画させていただきました.これまで本学会で十分に議論されてこなかったホットトピックスであったこともあり,会場には立ち見が出るほど多くの先生方にお集まりいただき,入室をあきらめる先生が出るほどの盛況となりました.
セッションは,中嶋秀人先生(日本大学)による総論から始まり,森泰子先生(岐阜大学)の水痘・帯状疱疹ウイルス,横山和正先生(東静脳神経センター)の単純ヘルペスウイルス,私からのSARS-CoV-2(新型コロナウイルス),そして黒田隆之先生(東京科学大学)のEBウイルスと,各演者よりウイルス感染症と認知症の関連について多角的な議論が展開されました.改めて,認知症予防を考えるうえで極めて重要な視点であると実感いたしました.要点は以下のとおりです.
◆神経向性ウイルス感染が認知症や神経変性疾患の危険因子となることを示す疫学研究が,近年複数報告されている.
◆神経炎症のメカニズムとして,NFκBやcGAS–STINGシグナルなどの関与が明らかになりつつある.
◆アルツハイマー病の病因タンパクであるアミロイドβやタウは,ウイルス感染に対する宿主防御反応として作用している可能性が指摘されている.
◆病態に関連する機序として,病因タンパクの凝集(おそらくこれはウイルスに対する防御反応),神経炎症,血液脳関門破綻,他ウイルスの再活性化など複数の経路が考えられる.
◆帯状疱疹ウイルスに対するワクチン接種が認知症予防に有効であるという質の高いエビデンスが2つ報告された.また,新型コロナワクチンについても,罹患後症状を予防するとのメタ解析が示されている.
◆認知症予防の観点から,感染予防およびワクチン接種について市民への啓発を進めていくことが今後一層重要となる.
最後に,本シンポジウムを大いに盛り上げてくださった演者の先生方に改めて深く御礼申し上げます.また,会場で熱心にご参加いただき,活発なご質問とご意見をお寄せくださった多くの先生方に心より感謝申し上げます.

・急速に悪化する原因不明の重症脳炎をメタゲノム次世代シーケンスで診断し治療する!
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年11月24日のFB投稿です**
脳炎の診療は,原因となる細菌やウイルスを調べるためのPCR検査「FilmArray」の導入で大きく向上しましたが,それでも原因が分からない脳炎を経験します.とくに免疫不全を背景に急速に悪化する重症脳炎の場合,原因がわからないと適切な治療ができません.そこで期待されているのがメタゲノム次世代シーケンス(metagenomic next-generation sequencing;mNGS)です.
メタゲノムとはある環境(例:患者検体,腸内,土壌,海水など)に存在するすべての微生物の遺伝子情報をまとめてひとつのゲノム集合体として扱う概念です.そしてmNGSとは患者検体などに含まれるすべての遺伝子断片を網羅的に読み取り,未知・既知を問わず微生物(ウイルス,細菌,真菌,寄生虫)を一括で同定できる手法を指します.今回,パリのサルペトリエール病院から,重症脳炎の原因検索におけるmNGSの有用性を検証した研究が報告されています.次世代の脳炎医療を学ぶことができます.
対象患者は,2016年から2023年までで,血液検査や脳脊髄液検査,MRIなどの初期検査では原因が全く特定できないまま集中治療室に入室した重症脳炎患者です.特に免疫不全状態の患者が多く含まれ,全体の約45%を占めていました.最終診断がついた49例のうち40例が「脳炎」と確定し,この40例の中では14例(35%)が感染性脳炎でした.全49例を母数にすると感染性脳炎は約29%(14/49)であり,研究の対象全体の中で一定の割合を占めています(図1A).重要な点は感染性脳炎14例のうち6例はmNGSがなければ診断に至らなかったことです.
詳しく見ると,49例のうち,脳脊髄液mNGSが40例で,脳生検mNGSが19例で行われ,12例では両者が施行されました.結果としては脳脊髄液では40例中7例(17.5%)で何らかの病原体が検出されましたが,そのうち実際に脳炎の原因と判断されたのはわずか1例(2.5%)にとどまりました.一方,脳生検では19例中7例(36.8%)で何らかの病原体が検出され,その7例すべてが脳炎の原因病原体と評価されました(図1B).具体的には,風疹ウイルス,麻疹ウイルス,デングウイルス,Nocardia,HHV-6,アストロウイルス,オーソブニヤウイルスが検出されました.これらはいずれも免疫不全患者に起こりやすい稀な病原体です.聞いたことさえないアストロウイルスやオーソブニヤウイルスが含まれ,原因を同定できないのも無理はないと思いました.
さらに図1Cでは,mNGSの「陽性」の内訳が示されています.49例中15例でmNGS陽性でしたが,本当に脳炎の原因だった(causative)と判断されたのは7例(46.7%)のみでした.そして重要なのは,この7例はすべて脳生検で検出されており,全員が免疫不全患者だったという点です.一方,残りの陽性8例は「非原因性」で,偶然検出されただけのpegivirus,rhinovirus,HHV7,HHV8,EBVなどでした.mNGS陽性だからといって,すべてが脳炎の原因ではないことが如実に示されています.ただしpegivirus 2例は最近の報告をみると本当に「非原因性」かは疑わしい(グレイゾーン)のような気もします.
そしてうち4/7例(57.1%)ではmNGSの結果に基づき,以下のような原因に合った治療が開始されました(図1Cの右のグラフは数字が間違っている?).
① 風疹ウイルス→ニタゾキサニド(注;in vitro での抗ウイルス活性があるらしい)
② Nocardia + HHV-6→抗菌薬(セフロキシム, テイコプラニンなど)(注;NocardiaにはST合剤を使うはずだが…)
③ アストロウイルス→免疫回復治療(免疫再構築)(注;特異的抗ウイルス薬が存在しないため,免疫抑制剤中止+IVIGなど)
④ JCウイルス(PML)→ペムブロリズマブ(注;PD-1阻害剤は症例報告レベルで有効例あり)
議論となるのは脳生検の是非かと思います.まず脳生検のマイナス面ですが,生検に伴う合併症は19例中6例にありましたが,いずれも無症候性の軽微な画像所見で,臨床的な悪化を引き起こすものではありませんでした.つぎにプラス面はなんといっても治療に繋がった症例がいるということです.原因不明のまま治療が遅れれば致死的となる病原体も多く,その場合,脳生検+mNGSが唯一の突破口となり得ます.脳生検は「最後の手段」というイメージが強いですが,免疫不全を背景に急速に悪化する原因不明の脳炎においては,むしろ「必要な手段」として検討すべき場面があることが分かりました.mNGSはまだどこでもできる検査ではありませんが,将来的にこのような医療が行われるようになることが分かり大変勉強になりました.
Benghanem S, et al. Diagnostic yield of next-generation sequencing in CSF or brain biopsy for severe encephalitis requiring intensive care. Neurol Clin Pract. 2025 Dec;15(6):e200558. doi.org/10.1212/CPJ.0000000000200558.

・自律神経障害を欠く多系統萎縮症は確実に存在し,従来は見逃されていた可能性が高い!
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年11月26日のFB投稿です**
多系統萎縮症(MSA)は,パーキンソニズム,小脳性運動失調,自律神経障害という3つの症候が複合的に進行するαシヌクレイノパチーです.従来は自律神経障害が診断の中心に置かれていましたが,2022年に提案された新しいMovement Disorder Society(MDS)基準では,運動症状(パーキンソニズム,小脳性運動失調)のみでもMSAを臨床的に疑うことが可能になりました.今回取り上げるNeurology誌の論文は,この「自律神経障害を欠くMSA」という新しい臨床概念の妥当性を,剖検例140例(!)を用いて検証した重要な国際多施設共同研究です.
本研究の一番の注目点は,患者の発症時の症候がパーキンソニズム(P),小脳性運動失調(C),自律神経障害(A)のいずれであったかを丁寧に分類し,どのような順番で症候が追加されていくかを追跡した点にあります.下記に示すサンキー図(Sankey diagram;工程間の流量を表現する図表)では,P・C・Aの3要素がどのように分岐し,最終的にどの症候の組み合わせに到達するのかが視覚的に示されています.
まず興味深いのは,初発時に自律神経障害を欠いていた症例が全体の58%(41+12+5%)にものぼったことです.従来の診断基準ではMSAと診断されていなかった可能性が高い患者が,実は多数存在していたことを意味します.さらに追跡の結果,最終診察時に至るまで自律神経障害が一度も出現しなかった患者が12例(9%)存在し,この群は平均8.1年と比較的長い罹病期間を示しました(明るい緑色の線).具体的には,
Aなし群の罹病期間:8.1 ± 2.1 年
Aあり群の罹病期間:6.3 ± 2.6 年
と,Aが出ない群の方が生存期間が有意に長いことが示されています(p=0.035).また自律神経障害を欠いていた症例は,起立性低血圧を悪化させ得るレボドパ治療によって説明できるものではありませんでした(A欠如群の83%がレボドパを使用していました).
一方,小脳症候で発症した患者は,早期から自律神経障害やパーキンソニズムへ枝分かれし,疾患の多系統化がもっとも早い群でした.これは従来の報告とも一致し,小脳発症MSAの疾患進行の速さを裏づけています.
また最終的には51%の患者がP+C+Aの3症候すべてを呈し,MSAが真の意味で「多系統」の疾患であることも再確認されました.
この研究は,MSAの診断と病態理解に大きな影響を与えます.とくに,自律神経症状がないからMSAではないと判断されていた患者が実際にはMSAであった可能性を示し,新しいMDS基準が臨床現場で非常に重要であることを改めて示唆しています.また非自律神経型MSA(=運動症のみのMSA)が進行の遅いサブタイプである可能性も示され,治療介入研究において,運動症状のみで経過する症例を除外してしまうことのリスクが強調されています.以下,論文のまとめです.
① 非自律神経型MSAは確実に存在する.従来は見逃されていた可能性が高い.
② MDS基準の運動症状のみでの診断は妥当である.
③ 非自律神経型MSAは進行が緩徐で予後が比較的良い.
④ 逆に小脳発症MSAは進行が速い.
⑤ 自然歴研究や治療介入試験では,進行度が遅く治療効果を検出しやすい非自律神経型MSA患者の存在を考慮する必要がある.
Wilkens I,Bebermeier S,Heine J,et al.Multiple System Atrophy Without Dysautonomia:An Autopsy-Confirmed Study.Neurology.2025;105:e214316.doi.org/10.1212/WNL.0000000000214316

・Happy birthday, Prof. Charcot! —シャルコー先生の遺した現代の脳神経内科医に必要な言葉とは?—
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年11月29日のFB投稿です**
本日,11月29日は,敬愛するジャン=マルタン・シャルコー先生(Jean-Martin Charcot,1825–1893)の誕生日です.彼の生誕200年を迎えた今年は,世界各地で記念のシンポジウムや展示会が開催されました.Lancet Neurology誌 に掲載されたChristopher G Goetz教授の小論文でも,シャルコー自身が好んで用いた「Si je ne me trompe pas(もし私が間違っていなければ)」という言葉を手がかりに,現代の神経学においても揺るがない彼らの3つの柱が紹介されています.
第1の柱は,解剖学と臨床を結びつけた方法論です.シャルコーはサルペトリエール病院に集まる多くの患者を「生きた病理博物館」と呼び,詳細な診察記録を重ね,死後の剖検所見と比較することで,臨床症候と神経病理を精密に結びつけました.パーキンソン病における動作緩慢やALSにおける上下位運動ニューロン徴候など,今日の教科書に記される基本概念の多くはここから生まれています.この「臨床と病理を行き来する」姿勢は,いま私たちが行っているトランスレーショナルリサーチの原点といえます.
第2の柱は,他分野からの知的刺激を積極的に取り込むという考え方です.シャルコーは写真技術を医学教育に活かし,美術学校の画家や彫刻家を招いて臨床所見の視覚化を進めました.歩行解析,電気生理学,新しい計測技術など,当時としては革新的な手法を次々に導入し,サルペトリエールを総合的な神経科学研究の中心へと押し上げました.彼が語った「医学は自律して存在するのではなく,他から着想を借り続けなければ停滞する」という考えは,現代の学祭的な連携や技術統合の在り方と見事に響き合います.
第3の柱は,遺伝素因に対する洞察です.メンデル遺伝学が確立される以前にもかかわらず,シャルコーは神経疾患の背景に「家族的な脆弱性」が存在すると考え,一つの遺伝素因がさまざまな症状として現れる可能性を示しました.彼が思い描いた「一つの遺伝的基盤から多様な表現型が生じる」という考え方は,21世紀の遺伝学やエピジェネティクス研究において重要なものになっています.
論文の最後でGoetz教授は,シャルコーの遺した数多くの言葉の中から,現代の脳神経内科医に必要な一節を紹介しています.1887年,彼は学生たちに向けてこう語りました.「When a patient calls on you, he is under no obligation to have a simple disease just to please you.(患者は,あなたのために簡単な病気で来てくれる義務などない.)」という言葉です.この一文には,複雑で理解しがたい症例と向き合う脳神経内科医にとって重く響きます.当然ですが,患者さんは医師のために簡単な病気を選んで来るわけではありません.だからこそ医師は慢心を捨て,地道な観察と探求を続け,今日の限界を認めつつも,明日の診断や治療がより良いものになるよう不断に学び続けなければならないのだと思います.200年を経てもなお,彼の言葉と精神は私たち脳神経内科医を照らし続けています.
Goetz CG. Si je ne me trompe pas: Charcot’s neurological legacy in the 21st century. Lancet Neurol. 2025 Dec;24(12):1000-1001. doi.org/10.1016/S1474-4422(25)00399-0.

・難病診療における医療倫理の難しさ@第13回日本難病医療ネットワーク学会学術集会
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年11月29日のFB投稿です**
第13回日本難病医療ネットワーク学会学術集会(大会長:漆谷真・滋賀医科大学教授)にて、標題のシンポジウムの座長を荻野美恵子先生とともに務めさせていただきました。
まず岩木三保先生より、Jonsenの4分割表、臨床倫理の4原則、さらに「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」等についてご講演いただき、適切な診療を実践するうえでの重要ポイントをご解説いただきました。その後は会場全体を巻き込んだ事例検討が行われました。
提示された事例は、在宅介護中で人工呼吸器を装着して生活しているALS患者さんが慢性腎不全を併発し、人工透析導入の是非を検討せざるを得ないという、現実に存在したケースでした。看護師の高田久美子さんから事例提示があり、会場の参加者同士が小グループを作り、各自の立場から議論し、最終的に意見を共有しました。
議論を通して、多職種の医療者がこのような臨床倫理的アプローチを実際に経験することの重要性を改めて実感しました。上述のガイドラインにも示されているとおり、患者さんの希望が必ずしもそのまま最終決定になるわけではありません。患者さん・ご家族が適切な意思決定に至れるよう、どの程度の情報を、どのように、どのタイミングで提供するのが望ましいのか――医療者側が深く考え続ける必要があると感じました。
この学会の大きな特色は、難病医療に関わる多職種が連携し、よりよい医療体制の構築を目指している点にあります。今回も大変有意義で刺激的な学術集会となりました。とくに今回は、本学会に加えて日本難病看護学会、神経難病リハビリテーション研究会の3学会による共同開催(難病支援学術コンソーシアム)であり、多様な職種の先生方と交流する貴重な機会となりました。このような素晴らしい学術集会を企画・運営いただいた漆谷真先生をはじめ大会長の先生方、関係者の皆様に深く感謝申し上げます。

(作成者)峯岸 瑛(みねぎし あきら)

カテゴリー
COVID-19 Long COVID アルツハイマー病 ハンチントン病 ロボティックス 片頭痛 進行性核上性麻痺(PSP)

2025年1月のニュース

「ロボティクスに ChatGPT の時代が到来しつつある」(NVIDIA ジェンスン・フアン)。自動運転車 (AV) や ロボットなどのフィジカル AI システムの開発を促進するためのプラットフォーム『NVIDIA Cosmos™ 』が発表されました。

Cosmos™発表のニュース、ヒト型ロボット開発の最新潮流、岐阜大学医学部下畑先生からの最新医学情報をお届けします。

1.2025年1月の活動状況
佐藤 ヒロ子さんの投稿
#2025年初歩き #船橋ウォーキングソサイエティ 新年明けて4日目で もう活動開始です スッキリ&ニッコリ 今年も宜しくお願い致します   #2本のポールを使うウォーキング #海老川土曜日コース #松の内の定例会 #サーキットトレーニング #お正月太りは早めに解消 #お年賀タオル

佐藤 ヒロ子さんの投稿
#船橋ウォーキングソサイエティ  #シニアポールウォーキング  2025/1/6 「おめでとうございます」  と行き交う初顔合わせ   静かなやる気(長続きのコツ❤️)   のメンバーに    新入会員2名が加わりました #コグニサイズ #体幹バランス   頭の中から足先まで 今日もしっかり動かしました〜     #転倒予防 #認知症予防 #姿勢改善 #チェアエクササイズ #ストレッチ #筋トレ #ポールエクササイズ

田村 芙美子さんの投稿
1/06 飛翔 羽を拡げて少し遠くに翔びませんか。今年は秋田の佐々木奈々子さんのPW活動をサポートします。 肩甲骨から羽を拡げます。力まずそして少しずつ羽ばたいて~!🪽❤🛫 去年後半からの雑務を整理して自粛生活を少しずつ解禁。皆さんのパワーをください。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【チーム対抗じゃんけんゲーム】    #船橋ウォーキングソサイエティ   #美姿勢ウォーキング火曜日    2025/1/7   まだ松の内で長閑に  新年のご挨拶が交わされます #サーキットトレーニングはこの時期の定番メニューです  きっちりと励みました(笑)  火曜日は年賀タオルお渡しも ゲームに取り込んで渡すので    盛り上がります⤴  チーム対抗じゃんけん大会  何と優勝は私達のチーム    勝って笑顔    負けても笑顔    毎回 大笑いです

佐藤 ヒロ子さんの投稿
#船橋ウォーキングソサイエティ #2本のポールを使うウォーキング #木曜日行田公園コース  お正月気分もすっかり   抜けての集合 90分あっという間終わりました

田村 芙美子さんの投稿
1/11 午後からは 大田区ポールdeウォーク体験会(@御園神社)のあと、皆さんと健康安心講座に参加(@カムカム新蒲田)・・・  喪中のため鳥居の脇からお邪魔し、境内でポール体操で身体を温め、脳トレで頭も準備運動をした後 意識して横断歩道の白帯は踏まず、歩幅を広げて講演会場までPWしました。 ・おしゃもじ社の謂れは? ・「後見人制度」は知っていましたが、「家族信託」は初めて知る制度でした。有意義な講演会に参加でき感謝です。

校條 諭さんの投稿
高円寺・阿佐ヶ谷南部の寺社をポール歩き 新年初の「気ままにポール歩き=気まポ」 集合場所はJR高円寺駅南口の広場。 神社は氷川神社・気象神社(同じ空間にあり)、馬橋稲荷神社、神明宮、 寺は高円寺、長善寺、松応寺、西照寺 に寄りました。 松の内が明けるタイミングでもあり、寺はどこも閑散、神社は神明宮が正月らしい賑わいでした。 気象神社は氷川神社の域内にあるこぢんまりとした社ですが、ほかにはないユニークな神社なので訪れる人も多いようです。 たまたま毎月11日にご開帳という長善寺の「伎芸天」を拝むことができました。諸芸上達を願う人が訪れるとのことで、有名芸能人の写真などが飾ってありました。住職が親切に説明してくださいました。 実は、年が明けてから私は片足を少々痛めておりまして、いつもの後方に推すスポーツスタイルの歩き方(ノルディックウォーキング、4点駆動原理)を今回控えて、前方着地スタイル(ポールウォーキング、4点支持原理)で歩きました。全行程約5kmをスムーズに歩けて、ポールのありがたさを実感しました。 阿佐ヶ谷駅前の中華料理屋翠海(すいかい)で乾杯して新年会ランチを味わいました。

feel Health&Beautyさんの投稿
写真1件

田村 芙美子さんの投稿
1/14 今日は腰越グループ例会。新年第一回は 広町緑地から抜け出して鎌倉駅西口集合。源氏山健脚コース(扇が谷裏道階段利用)と海蔵寺ゆるゆるコースにわかれました。15/20名参加でした。

田村 芙美子さんの投稿
1/15 午前は今年初のDOJO  1人ずつ年末年始の一言を言いながらストレッチ。 午後は教養センター1期生(数年前の)PWグループの検定会でした。

新井 恵さんの投稿
スマイルチーム上溝。 午前はスマイル活動。 午後は公民館自主企画案事業の講師アシスタントのお仕事。 #スマイルチーム #健康普及活動 #リズムダンス講座 #シニアダンス #リハビリダンス #脳トレダンス #昭和歌謡ダンス #懐メロダンス #上溝公民館 #上溝公民館まつり #相模原市中央区 #記録 #20250116

田村 芙美子さんの投稿
1/17 今日は3本立て  渋谷教室ではポールウォーキングはじめの一歩。肘引きしながらお互いに触れた肩甲骨の動きに皆さん声を上げて感動!「すごーい!動いてる~」 そして久々の我が古巣 駒沢公園ポール&ノルディックウォーキングクラスに顔を出しました。若い方々がしっかり引き継いで下さって感謝です。お任せしてもう2年以上になります。 その後税理士さんグループに参加。長い1日でした。

杉浦 伸郎さんの投稿
2025研修はポールウォークコーチ認定から無事キックオフしました。 JR輸送サービス組合の皆さんが東日本各地より参加くださり、寒空にも関わらずとても明るい双方向の学びの場となりました。次回は志木市NWPW全国大会で再会しましょう!お疲れ様でした。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【又 来年も皆と来たいです】  混雑を避け遅めの初詣で   聞かれた声です 2025/1/18 いつもさり気なく繰り返えして     いる初詣に 幸せを語ってくれるメンバーの   嬉しい一言です 1900年の歴史ある船橋大神宮 スタッフの名(迷?)ガイドは     大好評でした #船橋ウォーキングソサイエティ #土曜日コース #船橋大神宮初詣

森川 まことさんの投稿
2025年、初ポールウォーキングでした。金町〜江戸川土手〜寅さん記念館〜山本邸〜帝釈天。のコースを歩きました。 インフルエンザ流行中の中、11名で元気に歩きました。 次は3月、ミステリーツアー。

田村 芙美子さんの投稿
1/21 今年初の広町緑地PW。朝の日陰はひんやり、日向はぽかぽか上衣いらず。途中でロングコースとショートに分かれながら 元気に山道を歩き 再び広場で合流しCOOLDOWN。市の声掛けで6回の体験会を経て10年前に発足したこのサークルですが 最初から参加の最年長の女性はもう90歳!若々しくてとてもそのお年には見えません。始めるのに遅すぎる!ということはありません。継続こそ力なり。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【スカンポって】   2025/1/21 #船橋ウォーキングソサイエティ #火曜日定例会    グループで   しりとりしながら   追い抜きウォーキング グループから 「知らない言葉が出たの」   聞くと すから始まる言葉で出たのが   「スカンポ」  メンバー半数以上が知らなかった💦  ゲーム後もググったり   お口の体操に      勤しみました😅😀😉      それがいいんだな〜 #美姿勢ウォーキング #コグニサイズ

田村 芙美子さんの投稿
1/23 教会の駐車場をいつもお借りできて助かっています。曜日時間指定の許可証をフロントガラスの前に置きます。 不織布で覆った花壇にオレンジや白の花が咲き始めているのが見えました。ほっこり。 蝋梅、水仙、万両、山茶花、椿、早咲き梅、河津桜も蕾を脹らませ「春近し」。 PW貯筋クラブに片瀬山と七里ヶ浜から2名入会されたので改めて皆さんで自己紹介をしました(なんと!皆 初めての自己紹介)。少しずつ輪が広がります。 初参加の方が、結構キツイですね。との感想。マイペースで構いません。10%の顎の筋肉だけフル稼働の人もいますから。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【面白かった〜】 2025/1/23 #船橋ウォーキングソサイエティ #行田公園木曜日コース #2本のポールを使うウォーキング  ポールの力を借りて 美しく(?)身体を整える #ポールdeエクササイズ #ポールは魔法の杖  #歩くだけから進化して バレリーナみたいに    白鳥にもなれるかな〜  締めはポール脳トレ!     歩くを入れて   #コグニサイズ  身体、頭 お口      良い運動になりました〜

田村 芙美子さんの投稿
1/24 1泊明けの朝、30年来の犬友の散歩帰りにバッタリ!どちらも飼い犬の代が次々変わり当方はもう居ないのと鎌倉に移ったので中々会えないというのに。朝からWANに触れて幸せでした💕🍀 ウキウキ気分で渋谷へ🎶 今日は鏡ポールウォーキングにトライ。鏡の中の自分の歩容をチェックします。今日のクラスでも思ったよりキツイですね、と男性にいわれ次回から少し緩くしようと見直し。今日も暖かい1日でした。

田村 芙美子さんの投稿
1/26日 お天気は良いのですが冷たい風に寒い寒いを連発🌁🌁。今日は逗子PWでラフターヨガやフラを参加20名で楽しみました。 最後は、笑顔で「やったーやったー!イェーイ!」 山茶花が今一番綺麗です🌺 (葉山の🥑ファームは欠席しました。今日は苗植えつけ用の大穴堀りの予定)

杉浦 伸郎さんの投稿
www.city.yokohama.lg.jp

水間 孝之さんの投稿
東京フェスタ‼️ 強風の1日でした‼️ テントも5台破損‼️ スズカケの木の下で一息‼️ お疲れ様でした‼️

田村 芙美子さんの投稿
1/29 午前中は北鎌倉DOJOで詐欺被害回避の為の脳と運動神経の連動、危機回避のトレーニング。 頭ではわかっていても高齢者の詐欺被害が多い理由を納得www 午後は前々からお約束の十二所にあるブックマルシェ「みちくさ本棚」をやっと訪問出来ました。オーナー伊藤さんとお店担当の Fさんと閉店時間オーバーしてお喋り。古書・寄贈の本を無料・有料・回覧などで本のSDGs。本だけではなく手作りのものも扱っています。 当店の在庫グッズを仲間にいれて貰おうか、ポール歩きのステーションにも・・・と話しは尽きず。 https://www.facebook.com/share/p/19scxLddKe/

鈴木 ゆみ江さんの投稿
[6年度3期の(最後)講座です]  「認知症予防 計画力育成講座」でウォーキングを担当しています。 認知症予防としては色々ありますね…ウォーキングも効果あるんですよ。 そんな話と「健康を考えて」の歩きかたを話させていただいています。 1時間45分中の、先週、先々週は30分。今日は40分もらって3回が終了。 高齢者と言われる方々ですが、とっても意欲的でお元気🩷 後2回(担当のウォーキング)を「楽しかった🎵」と思ってもらいたい。 ╰(*´︶`*)╯♡ 主の講座、計画力は後5回…街歩きの計画を話し合います。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【深まったご縁】 #船橋ウォーキングソサイエティ  第2回スペシャル企画 「#認知症サポーター養成講座」 「#ウォーキング講座」に呼ばれた のがきっかけで実現しました。 知りたい事が分かって  短時間でも濃い内容で  資料も充実したのを頂きました。 会員からの質疑も活発で       有意義な時間を共有できました。 #自助共助公助 #知って安心認知症  #ウォーキング中に遭遇したらどうする #認知症安心ナビ #認知症を学び皆で考える #地域包括支援センター

NPO法人船橋ウォーキング・ソサイエティさんの投稿
2025.1.30 スペシャル企画『認知サポーター養成講座』  於:塚田公民館 | 船橋ウォーキング・ソサイエティ

松井 浩さんの投稿
今日は、ウェスタでウェストの話しです。

 

来月以降の開催
長岡智津子さんの投稿
写真1件

台灣健走杖運動推廣協會さんの投稿
2025/2/22 第一屆第三次會員大會 (報名表單)

台灣健走杖運動推廣協會さんの投稿
【日式健走 Basic Coach 培訓課程】 2025年「日本健走杖健走」教練培訓課程來嚕~ 🇯🇵日本健走杖健走協會NPWA唯一授權海外開課🏆 歡迎所有對日式健走有熱忱,想共同推廣或進一步學習的朋友們報名! 課程日期:2025/2/23(日) 9:00am ~ 17:00pm 課程地點:台中 中臺科技大學保健大樓1樓 窗外講堂 ⚠️滿10人開班,上限20位⚠️ 詳細說明與課程辦法請見報名表: ➡️https://forms.gle/bDXy76JZVteDeK7L6 *通過初階教練培訓者,可指導親友們學習日式健走  若想要規劃與教導有一般民眾學習日式健走,則需要再取得進階教練資格喔~

杉浦 伸郎さんの投稿
GWは「美の国あきた」へ! 5/4 「ポールを持って歩く会~秋田大会」が開催されます。 清々しい美の国の青空の下、ポールを持って一緒に歩きませんか(秋田県総合保健センター発)。 主宰のあきたPWクラブの佐々木コーチや秋田大の小玉コーチにもリアルでお会いして、地域活動や研究状況をお伺いでき、皆さまと交流できますこと、今からとっても楽しみです。

 

2.PW関連学術ニュース
2-1)NVIDIA、『NVIDIA Cosmos™ 』を「CES 2025」で発表!
1)世界最大のテックカンファレンス「CES( Consumer Electronics Show) 2025」が1月7日から10日まで、ラスベガスで開催されましたが、1月6日に、 NVIDIA は、自動運転車 (AV) や ロボットなどのフィジカル AI システムの開発を促進するために構築された最先端の生成世界基盤モデル、高度なトークナイザー、ガードレール、および高速ビデオ処理パイプラインで構成されるプラットフォーム、NVIDIA Cosmos™ を発表しました。

NVIDIA の創業者/CEO であるジェンスン フアン (Jensen Huang) は、そこで、次のように述べています。「ロボティクスに ChatGPT の時代が到来しつつあります。大規模言語モデルと同様に、世界基盤モデルはロボットおよび AV 開発の進歩に不可欠ですが、すべての開発者が独自のモデルをトレーニングするための専門知識とリソースを持っているわけではありません。NVIDIAは、フィジカル AI を民主化し、一般的なロボティクスをすべての開発者が利用できるようにするために Cosmos を作成しました。」

2)ヒト型ロボットの最新の開発潮流について、Copilotに聞いてみました。
Q1:ヒト型ロボットの最新の開発潮流は?
最近のヒト型ロボットの開発には、いくつかの興味深い動きがあります。例えば、以下のような進展があります:
1. 人間との協調性の向上: 最新のヒト型ロボットは、より自然な動きと人間との協調性を追求しています。これにより、介護や医療、製造業などの分野での応用が期待されています。
2. AIと機械学習の活用: ロボットは、AIと機械学習を活用して、環境を認識し、適応する能力を持っています。これにより、より柔軟で自律的な行動が可能になっています。
3. エネルギー効率の向上: 新しい材料と設計により、ヒト型ロボットのエネルギー効率が向上しています。これにより、バッテリー寿命が延び、より長時間の使用が可能になっています。
4. 感情認識の進化: ロボットは、顔や声の表情から感情を認識し、適切な反応を示すことができるようになっています。これにより、ユーザーとのコミュニケーションがより自然で人間らしいものになっています。
これらの進展により、ヒト型ロボットはますます多様な分野で活躍することが期待されています。興味深いですね!どのような用途に興味がありますか?

Q2:NVIDIAのIsaac Sim/Omniverseによって、ロボット開発はどのように変化しましたか?
NVIDIAのIsaac SimとOmniverseは、ロボット開発に革命をもたらしました。以下のような主な変化があります:
1. シミュレーションの精度向上: Isaac Simは、物理的に正確なシミュレーションを提供し、ロボットが現実世界で遭遇する可能性のあるさまざまな状況を再現します。これにより、ロボットの学習とテストがより現実的になります2。
2. コスト削減: 物理的なプロトタイプを必要とせずに、シミュレーションを通じてロボットのパフォーマンスを最適化できます。これにより、開発コストが大幅に削減されます2。
3. 安全なテスト: 危険なシナリオをシミュレーションすることで、人間の安全を確保しながらロボットの性能を試験することができます。
4. AIモデルのブートストラップ: 現実世界のデータが限られている場合でも、合成データを使用してAIモデルをトレーニングすることができます。これにより、ロボットの学習プロセスが加速されます2。
5. 多様な環境でのテスト: ロボットを異なる条件や構成でリアルタイムにテストすることができ、より広範な応用が可能になります。
これらの進展により、ロボット開発の効率と効果が大幅に向上し、より多くの応用分野での利用が期待されています。興味深いですね!他に知りたいことがあれば教えてください。
(参考情報)
Advancing Robot Learning, Perception, and Manipulation with Latest NVIDIA Isaac Release;https://developer.nvidia.com/blog/advancing-robot-learning-perception-and-manipulation-with-latest-nvidia-isaac-release/
ロボティクス シミュレーション:https://www.nvidia.com/ja-jp/use-cases/robotics-simulation/

Q3:NvidiaがCESで発表した「Cosmos」プラットフォームは、「ロボット工学分野におけるゲームチェンジャー」と言われるようですが、その理由を教えて下さい。
NvidiaがCESで発表した「Cosmos」プラットフォームは、ロボット工学分野において「ゲームチェンジャー」と呼ばれる理由は、その革新的な技術と応用の広さにあります。このプラットフォームは、AIとロボティクスの分野での研究と開発をサポートするために設計されており、高度な計算能力とデータ処理能力を提供します。
具体的には、Cosmosはロボットの自律性を向上させるためのAIアルゴリズムや、リアルタイムのデータ解析を行うための高性能なハードウェアを備えています。これにより、ロボットがより複雑なタスクをこなすことができるようになり、ロボット工学の分野での新しい可能性が広がります。
このように、Cosmosプラットフォームはロボット工学の分野において、新しい技術の導入と応用を促進し、ゲームチェンジャーとして注目されています。興味深いですね!他に知りたいことがあれば教えてください。
(参考情報)
NVIDIA、フィジカル AI 開発を加速する Cosmos 世界基盤モデル プラットフォームを発表;https://blogs.nvidia.co.jp/blog/nvidia-launches-cosmos-world-foundation-model-platform-to-accelerate-physical-ai-development/
NVIDIA CEO Jensen Huang Keynote at CES 2025;https://www.youtube.com/watch?v=k82RwXqZHY8

Q4:内閣府の「ai戦略会議」で示されている我が国の開発の方向性と具体策について教えてください。
内閣府の「AI戦略会議」では、日本のAI技術の発展とその社会への応用について議論されています。具体的な方向性と策には以下のようなものがあります:
1. AI技術の研究開発促進: AI技術の研究開発を強化し、国内外の研究機関や企業との連携を深めることを目指しています。
2. データの活用: AI技術を活用して、ビッグデータを効率的に活用し、新しい価値を創出することを目指しています。
3. 教育と人材育成: AIに関する教育プログラムを充実させ、AI人材の育成を推進しています。
4. 倫理的なガイドラインの策定: AI技術の利用において倫理的な問題を回避するためのガイドラインを策定し、適切な使用を促進しています。
5. 国際協力の強化: 他国との協力を通じて、AI技術の発展とその応用を促進することを目指しています。
これらの方向性と具体策により、日本はAI技術の分野での競争力を強化し、社会全体の利益を最大化することを目指しています。興味深いですね!他に知りたいことがあれば教えてください。
(参考情報)
内閣府AI戦略会議;https://www8.cao.go.jp/cstp/ai/ai_senryaku/ai_senryaku.html

Q5:ヒト型ロボット開発における我が国の優れた点と劣る点を教えてください。
日本のヒト型ロボット開発には、いくつかの優れた点と課題があります。
優れた点
1. 精密さと高品質: 日本のロボットは、非常に高い精度と品質を誇ります。例えば、ファナックや安川電機の産業用ロボットは、世界中で信頼されています。
2. 革新性: 日本のロボット技術は常に進化し、新しい技術や応用分野を開拓しています。ホンダの「ASIMO」やソフトバンクの「Pepper」など、多くの革新的なロボットが開発されています1。
3. 多様な応用: 日本のロボットは、産業用、サービス用、医療用、介護用など、幅広い分野で利用されています。特に高齢化社会において、介護ロボットやパートナーロボットとしての活用が期待されています1。
4. 環境への配慮: 省エネルギーで稼働するロボットや、環境に配慮した素材を使用したロボットの開発が進められています。
劣る点
1. コスト: 高い技術力と品質を維持するために、日本のロボットは高価になることがあります。これが、特に中小企業や一般消費者にとっての障害となることがあります。
2. 市場競争: 他国のロボットメーカーとの競争が激化しており、特に中国や韓国の企業が低価格で高性能なロボットを提供しているため、市場シェアを維持するのが難しいです。
3. 技術移転の課題: 日本のロボット技術は高度ですが、技術移転や国際協力の面で課題があります。他国との連携を強化することが求められています。
これらの優れた点と課題を踏まえて、日本は引き続きロボット技術の発展とその応用を進めています。興味深いですね!他に知りたいことがあれば教えてください。
(参考情報)
坂田 信裕、「医療や介護分野におけるロボットの活用と展開」;https://doi.org/10.14949/konpyutariyoukyouiku.46.21

日本ロボット学会誌42巻10号「AI時代の物理的ヒューマン・ロボットインタラクション」;https://robogaku.jp/news/2024/jrsj-info-4210.html

 

2-2)岐阜大学下畑先生からの最新医学情報(2025年1月)
1)PSPと運動失調における評価尺度の進化 ― 米国食品医薬品局(FDA)が進める評価尺度の改訂の意義
**岐阜大学医学部下畑先生の2024年12月29日のFB投稿です**
進行性核上性麻痺(PSP)は,運動障害,認知機能障害,行動変化など多彩な症候を呈する神経変性疾患です.このため臨床評価尺度も多彩な項目を要します.現在,使用されているProgressive Supranuclear Palsy Rating Scale(PSPRS)は28項目から構成されます.なんと米国食品医薬品局FDAがPSPRSを改訂し,10項目から構成されるPSPRS-10という評価尺度を作成したようです.その有用性を検証した論文がスウェーデンからMov Disord誌に報告されています(文献1).
この研究では,従来のPSPRS(PSPRS-28)とFDAが提案した10項目サブスケール(PSPRS-10および再スコアリング版rPSPRS-10)を比較しています.アイテム応答理論(Item Response Theory, IRT)は統計モデルのひとつで,テストや評価尺度を構築・解析するための方法です.被験者の潜在特性(例:能力,病気の重症度,態度など)と,個々のテスト項目(質問や評価基準)の特性との関係を数学的にモデル化する方法のようです.つまりIRTを用いて,28項目のうち情報量が低い項目や,疾患重症度との相関が弱いものが特定され削除されました.その結果できたものが以下の10項目による簡略版です.
1. Gait(歩行)
2. Arising from chair(椅子からの立ち上がり)
3. Postural stability(姿勢の安定性)
4. Sitting down(座る動作)
5. Neck rigidity(頸部筋強剛)
6. Dysphagia for liquids(液体の嚥下障害)
7. Dysphagia for solids(固形物の嚥下障害)
8. Voluntary downward saccades(自発的下向きサッケード)
9. Postural reflexes(姿勢保持)
10. Impact on daily life(日常生活への影響)
著者らは4つの臨床試験および2つのレジストリから得られた979名分のデータを分析し,各尺度の有用性を評価しました.この結果,PSPRS-28では項目間の相関が低く(平均相関係数r=0.17±0.14),特に「イライラ感」「睡眠困難」「姿勢振戦」の3つの項目は他の項目とほぼ相関がないことを示しました.一方,PSPRS-10では選択された10項目が全体の76%の情報量を保持しており,相関も高い(r=0.35±0.14)ことが示されました.また臨床試験シミュレーションでは,治療効果を検出するための被験者数をPSPRS-10は大幅に削減できることが確認されました.例えば,50%の治療効果を検出する場合,PSPRS-10では19名の被験者で済むのに対し,PSPRS-28では102名が必要でした.「rPSPRS-10」はさらにスコアリング方法を変更したものですが,PSPRS-10ほどの感度を示さない可能性があることが示されました.まとめるとPSPRS-10とPSPRS-28はそれぞれ利点があり,PSPRS-10は臨床試験における評価尺度として効率的で,PSPRS-28は疾患の全体像を詳細に把握するために有用です.表にまとめましたが,それぞれの特性を活かし,目的に応じて適切な評価尺度を選択することが重要となります.
この論文に対する論説も掲載され,FDAが主導し,PSPRSの改訂が行われた背景について論じています(文献2).FDAが希少疾患における臨床試験の効率性を高めるため,既存の評価尺度を改善する取り組みを進めていることが強調されています.つまり臨床試験のエンドポイントとして使用されるスケールの「目的適合性(fit-for-purpose)」を重視し,不要な項目を削除し,機能的評価を重視した改訂をすることにより,治療効果の判定をより効率的・効果的にできると述べられています.FDAはPSPRSだけでなく小脳性運動失調の評価尺度であるSARA(Scale for the Assessment and Rating of Ataxia)も改訂しています(文献3).改訂版は「functional SARA(f-SARA)」と呼ばれるもので,もとの8項目のうち,以下の4項目に絞っています.
1. Gait(歩行)
2. Stance(立位)
3. Sitting(坐位)
4. Speech(発語)
著者らは,他の評価スケールにも同様の改訂が必要であると述べています.FDAはさすがだなぁと思いながら論文を読みました.
1. Gewily M, et al. Quantitative Comparisons of Progressive Supranuclear Palsy Rating Scale Versions Using Item Response Theory. Mov Disord. 2024 Dec;39(12):2181-2189.(doi.org/10.1002/mds.30001)
2. Sampaio C. FDA Boosts the Progressive Supranuclear Palsy Rating Scale! Mov Disord. 2024 Dec;39(12):2127-2129.(doi.org/10.1002/mds.30040)
3. Potashman M, et al. Content Validity of the Modified Functional Scale for the Assessment and Rating of Ataxia (f-SARA) Instrument in Spinocerebellar Ataxia. Cerebellum. 2024 Oct;23(5):2012-2027.(doi.org/10.1007/s12311-024-01700-2)

2)抗NMDA受容体脳炎を再現する動物モデルの確立と治療効果の評価
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年1月3日のFB投稿です**
明けましておめでとうございます.本年もどうぞ宜しくお願いいたします.自分にできること,行うべきことを地道に頑張っていきたいと思います.
さて新年最初に注目した論文は,将来,当科でもこのような研究をしたいという初夢を思い描いた研究です.抗NMDA受容体(NMDAR)脳炎は,自己抗体がN-methyl-D-aspartate受容体のGluN1サブユニットに結合することで引き起こされる若年成人女性に好発する自己免疫性脳疾患です.この疾患は急性に発症し,精神症状や記憶障害,さらにはけいれんや運動異常を伴います.その経過から昔は悪魔による仕業と考えられ,映画「エクソシスト」の原作モデルは,本疾患であったとの指摘もあります.またこの疾患は免疫療法で改善しますが,回復まで長期を要する場合もあり,その体験談が日米で映画化されています.
さて疾患の治療開発には動物モデルが有効です.この疾患にもこれまでいくつか存在しましたが,それぞれに限界がありました.とくに新しい治療法の効果を評価するのに十分な長さの臨床経過とともに,この疾患の神経免疫学的特徴を包括的に再現することが求められていました.バルセロナ大学のDalmau教授らにより開発されたモデルは,これらの課題を克服し,より包括的な病態再現を可能にした点で革新的と言えます.
【動物モデルの構築】
8週齢の雌マウス(C57BL/6J)にGluN1356-385ペプチドを用いて,Day 1とDay 28に皮下注射して免疫化(immunization)を行い,免疫応答を促進するためにAddaVax(油中水型アジュバント)と百日咳毒素を併用しました.これによりマウスは免疫ペプチドおよびその他のGluN1領域に対するNMDAR抗体を血清および脳脊髄液中に産生しました.シナプスおよびシナプス外のNMDARクラスターが減少し,海馬の可塑性が低下しました.これらの所見は,主にB細胞および形質細胞,ミクログリアの活性化,ミクログリアとNMDAR-IgG複合体の共局在,およびミクログリア内エンドソーム内のこれらの複合体の存在と関連していました.行動テストでは,記憶障害や精神病様行動,抑うつ様行動などが確認されました.
【免疫療法とその効果】
35日目より行動の変化が現れた後,一部のマウスにはCD20抗体(35日目)を投与し,45日目から71日目まではNMDARのオールステリックモジュレーター(SGE-301)を投与しました.CD20抗体は,B細胞を除去し抗体産生を抑制すること,SGE-301は,NMDA受容体機能を回復させることを目的としています.実際にCD20抗体により記憶機能やNMDAR密度が回復しました.しかし,B細胞の再増殖によりその効果が徐々に薄れる傾向を認めました.一方,SGE-301はNMDAR密度を回復させ,記憶障害や行動異常を持続的に改善する効果を示しました.両治療を併用することで,効果を最大化できる可能性が示唆されました.
このモデルは,抗NMDAR脳炎の病態解明や治療法開発において非常に有用であると考えられます.自己免疫性脳炎をきたす抗神経抗体は非常に多く,それぞれの病態機序や最適な治療法の解明はほとんどできていない状況です.今後,各脳炎においてこのような動物モデルを作成することが重要だと思いました.
Maudes E, et al. Neuro-immunobiology and treatment assessment in a mouse model of anti-NMDAR encephalitis. Brain. 2024 Dec 24:awae410.(doi.org/10.1093/brain/awae410)

3)運動失調,感音性難聴,末梢神経障害,性腺機能低下症の鑑別診断にオススメの図
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年1月3日のFB投稿です**
図はNeurology誌のClinical reasoning(臨床推論)のものです.症例はインドの16歳女子で,早期発症運動失調(early-onset ataxia, EOA)です.10歳頃から不安定歩行となり,14歳で感音性難聴が出現,また無月経で,高ゴナドトロピン性性腺機能低下症と診断されました.画像検査で小脳萎縮を認め,また末梢神経障害を合併し,生検では髄鞘形成障害性神経障害が示唆されました.小脳性運動失調,感音性難聴,高ゴナドトロピン性性腺機能低下症からPerrault(ペロー)症候群が疑われ,次世代シークエンサーによるエクソーム解析にて,HSD17B4遺伝子のホモ接合性変異が確認されました.
Perrault 症候群は1951年に報告された常染色体潜性遺伝の疾患で,主症状として感音難聴と原発性無月経を呈するほか,運動失調や眼球運動障害,認知機能障害などさまざまな神経症候を認めます.原因遺伝子は複数あり,HSD17B4, HARS2, CLPP, LARS2,TWNK, ERAL1, RMND1, GGPS1, PRORP, YARS, PEX6が報告されています.
この論文で感動したのは図のサンバースト・チャートです.運動失調,感音性難聴,末梢神経障害,高ゴナドトロピン性性腺機能低下症を特徴とする疾患群が視覚的に整理されています.図の中心の運動失調からスタートし,症候,つぎに発症年齢を組み合わせて,一番外側に鑑別診断が記載されています.鑑別診断の枠のグラデーションはその色に相当する症候も認めうるという意味です.一目で代表的鑑別診断が分かるとても便利な図だと思いました.
Chadha D, et al. Clinical Reasoning: Clinical Manifestations and Diagnostic Challenges in a 16-Year-Old With Early-Onset Ataxia. Neurology. 2025 Jan 28;104(2):e210253.(doi.org/10.1212/WNL.0000000000210253)

4)新型コロナウイルス感染症COVID-19:最新エビデンスの紹介(1月4日)
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年1月4日のFB投稿です**
さて今回のキーワードは,ブースター接種は初回接種のみと比較してlong COVIDを23%低下させる,小児や思春期でもワクチン接種がlong COVIDのリスクを軽減する,感染時の腸内細菌叢の組成からlong COVIDを予測できる,COVID-19は神経細胞の機能障害と神経炎症をもたらすことで神経変性疾患の発症や進行を促進する可能性がある,Long COVIDに対し認知行動療法や身体・精神リハビリテーションが有効である,です.
今回で一番の驚きの論文はNat Aging誌に報告された4つ目の論文です.COVID-19感染後の脳の遺伝子やタンパク質レベルでの変化は,アルツハイマー病,パーキンソン病,ハンチントン病などの神経変性疾患で観察されるものと共通だというものです.これまでもCOVID-19感染がアルツハイマー病やパーキンソン病発症の危険因子となることが報告されていましたが,感染後に生じる変化が神経変性疾患と共通しているため,その発症や進行が促進される可能性が示されたわけです.年末年始,熱発者が多いようですし,名古屋市では高齢者のコロナワクチン接種率が2%(1.2万/59.4万)まで低下したという報道もなされています(https://tinyurl.com/2dgmtb7a).残念ながら現在のコロナワクチンは長寿命抗体産生細胞ができにくいので,ワクチンは継続せざるを得ない状況です(Nat Med. 2024 Sep 27;https://tinyurl.com/26amba3m).ワクチンの副反応は十分情報が浸透したと思いますが,後遺症を防ぎ,脳を守るという側面も多くのひとに知っていただきたいと思います.
FBで読みにくい方はブログ(https://tinyurl.com/2yq98cf5)をご覧ください.
◆ブースター接種は初回接種のみと比較してlong COVIDを23%低下させる.
世界中でCOVID後遺症(long COVID)に苦しんでいる人は数百万人いると言われている.治療薬はいまだ開発できておらず,感染予防が現実的な公衆衛生戦略と言える.これまでの検討で,ワクチン接種の有益性が示されているが,オミクロン株によるlong COVID予防におけるワクチン接種の効果は十分に検討されていない.この問題に対するsystematic reviewが報告された.2021年11月以降の感染を対象にした31件の観察研究が特定され,うち11件がメタ解析に適していると判断された.結果として,ワクチン接種を受けた集団では,受けていない集団と比較して,long COVIDのリスクが22%ないし29%(P<0.0001ないしP<0.0001)減少した(10件の研究)(図1).初回接種(mRNAワクチンであれば最初の2回)を行うと,未接種と比較して19%低下させ(3件の研究),ブースター接種は26%低下させた(P<0.0001)(4件の研究).ブースター接種は初回接種と比較して23%低下させた(P=0.0044)(3件の研究)(図2).以上の結果は,ブースター接種がlong COVIDに対してさらなる予防効果をもたらすことを示しており,著者は季節ごとのワクチン接種プログラムの重要性を強調している.ただし複数回のブースター接種の効果についてはデータが不足しており,どの時点で接種を終了できるのかについては結論を出せてはいない.
Rhiannon Green, et al. The impact of vaccination on preventing long COVID in the Omicron era: a systematic review and meta-analysis. MedRxiv. doi.org/10.1101/2024.11.19.24317487
◆小児や思春期でもワクチン接種がlong COVIDのリスクを軽減する.
米国NIHが主導するRECOVER研究プログラムの一環として,ファイザーワクチンBNT162b2のlong COVIDのリスクを軽減する効果を検証した研究が報告された.デルタ株が流行した2021年7月から11月,オミクロン株が流行した2022年1月から11月の期間において,小児(5~11歳)ないし思春期(12~20歳)を対象とした.ワクチンが感染予防を通じてlong COVIDリスクを軽減する間接効果と,感染とは独立してリスクを軽減する直接効果を検討した.結果として,デルタ株の流行期において,思春期のワクチン接種はlong COVIDの発症リスクを95.4%低下した(小児コホートのデータなし).オミクロン株の流行期では,小児における予防効果は60.2%,思春期では75.1%と推定された.ただし直接効果は,3つのコホートにおいて統計的に有意ではなく,効果の大部分は感染予防による間接効果によるものと考えられた.以上より,デルタ期およびオミクロン期において,BNT162b2が小児および若年者におけるlong COVIDのリスクを低減するのに有効であることが示唆された.
Wu, Qiong et al. Real-world effectiveness and causal mediation study of BNT162b2 on long COVID risks in children and adolescents. eClinMedi, Volume 79, 102962.(doi.org/10.1016/j.eclinm.2024.102962)
◆感染時の腸内細菌叢の組成からlong COVIDを予測できる.
Long COVIDの発症リスクに腸内細菌叢がどのように関連しているかを調べた縦断的研究が米国メイヨークリニックから報告された.799名の外来患者(SARS-CoV-2陽性者380名,陰性者419名)を対象に,感染初期とその後の糞便サンプルを収集し,腸内細菌叢を次世代シーケンサーで解析した.この結果,long COVIDを発症した感染者は,感染初期の段階で特有の腸内細菌叢構成を示していた.症状から4つのクラスターに分類すると,消化器・味覚/嗅覚障害クラスターでは最も多くの細菌種(50種)で対照群と差異が認められ,Lachnospiraceae科(30種)やAnaerovoracaceae科など,短鎖脂肪酸を産生する細菌が増加していた.また疲労クラスターではLactobacillus属やSellimonas属など,エネルギー代謝に関連する細菌が増加していた.心肺クラスターおよび筋骨格系・神経精神クラスターでは特定の細菌種との関連は顕著ではなかった.つまり腸内細菌叢の変化が顕著な症状群(消化器症状群,疲労群)と,それほど関連のない症状群(心肺症状群,筋骨格系/神経精神症状群)に分類できることが分かった(図3).さらに機械学習モデルを用いた予測では,腸内細菌叢データのみでlong COVIDの発症を高精度で予測できた.臨床データを追加しても,予測精度の向上はわずかであったため,腸内細菌叢が患者の健康状態や免疫応答をより反映している可能性が示唆された.
Comba IY, et al. Gut Microbiome Signatures During Acute Infection Predict Long COVID. bioRxiv [Preprint]. 2024 Dec 11:2024.12.10.626852.(doi.org/10.1101/2024.12.10.626852)
◆COVID-19は神経細胞の機能障害と神経炎症をもたらすことで,神経変性疾患の発症や進行を促進する可能性がある.
COVID-19に伴う神経症状の分子メカニズムを解明することを目的として,COVID-19にて死亡した患者20名と対照群22名の複数の脳領域において,プロテオミクス,空間トランスクリプトミクス,バルクRNA解析を行った研究が米国から報告された.脳全体の変化では深層興奮性ニューロンではシナプスおよびミトコンドリア経路の広範な異常が観察され,グリア細胞では神経炎症経路が上昇していた.これらの変化はパーキンソン病やアルツハイマー病などの神経変性疾患に共通するものが含まれていた(図4).空間的トランスクリプトミクスでは前頭葉灰白質と橋核で遺伝子発現変化が確認され,抗ウイルス応答遺伝子の発現上昇とともに,低レベルのウイルスmRNAが検出された.しかし直接的なウイルス感染よりも,全身性の炎症や血液脳関門の損傷が原因と考えられた.さらにシナプス小胞経路やミトコンドリア機能に関わる遺伝子のダウンレギュレーションと,グリア細胞や血液脳関門細胞マーカーのアップレギュレーションが確認された.以上より,COVID-19感染後の遺伝子やタンパク質レベルでの変化はアルツハイマー病,パーキンソン病,ハンチントン病などの神経変性疾患で観察されるものと重なっていることから,神経変性疾患の発症や進行を促進する可能性が示唆された.
Zhang T, et al. Brain-wide alterations revealed by spatial transcriptomics and proteomics in COVID-19 infection. Nat Aging. 2024 Nov;4(11):1598-1618.(doi.org/10.1038/s43587-024-00730-z)
◆Long COVIDに対し認知行動療法や身体・精神リハビリテーションが有効である.
Long COVIDに有効な治療を検討したliving systematic review(発表後に新しい研究結果が報告されるとレビュー内容が更新されるもの)がBMJ誌に発表された.ランダム化比較試験24件(計3695名のデータ)を分析した.薬物療法4件,身体活動またはリハビリテーション8件,認知行動療法(CBT)3件,食事療法4件,医療機器および技術4件,身体運動とメンタルヘルスリハビリテーションの組み合わせ1件であった.この結果,CBTや身体・精神リハビリテーションが有効であることが示された.CBTは,疲労や集中力低下を軽減し,オンラインで提供される場合でも効果がある可能性が高いことが示された.一方,身体・精神リハビリでは,健康全般の改善や症状回復が期待できる.具体的には,週3〜5回の断続的な有酸素運動が身体機能の改善に有効であると結論付けられた.ただし,これらの治療がすべての患者に適用できるわけではなく,症状の異質性や個々の患者の状況を考慮する必要がある.ボルチオキセチン,レロンリマブ,プロバイオティクスとプレバイオティクスの併用,コエンザイムQ10,扁桃体と島回の再訓練,L-アルギニンとビタミンCの併用,吸気筋トレーニング,経頭蓋直流電流刺激,高圧酸素療法,教育アプリなども検討されたが,エビデンスは低いか.不足している状況であった.
Zeraatkar D, et al. Interventions for the management of long covid (post-covid condition): living systematic review. BMJ. 2024 Nov 27;387:e081318.(doi.org/10.1136/bmj-2024-081318)

5)アミロイドβ抗体(アデュカヌマブ)はAβ・タウ動物モデルで,タウ病理・神経変性を抑制せず,グリア細胞を活性化する
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年1月7日のFB投稿です**
アルツハイマー病(AD)に対し,近年,アミロイドβ(Aβ)を標的とした抗体療法が臨床応用されました.しかし抗体療法がタウ病理や神経変性に及ぼす影響については十分明らかにされていません.これは過去の動物モデルを用いた研究の多くは,Aβ病理に特化した動物モデル(APP/PS1や5xFADなど)を使用し,タウ病理を持たないモデルが中心であったためです.
Brain誌に,米国マサチューセッツ総合病院らのグループによる研究が掲載されています.この研究では,Aβプラークとタウ病理の両方を持つトランスジェニックマウスモデル(APP/PS1xTau22)を用い,抗Aβ抗体「アデュカヌマブ」の効果を検証しています.著者らは,6カ月齢のAPP/PS1✕Tau22マウスにアデュカヌマブまたは対照IgGを週1回,30mg/kgの濃度で12週間投与し(図上),治療終了後,9カ月齢の時点で,Aβプラークの除去効果やタウ病理への影響,さらには神経変性やグリア細胞の反応を評価しています.
まずアデュカヌマブはAβを除去し,Aβプラークの沈着が約70%減少しました.この効果は,特に小型のプラーク(10-140 µm²)の除去で顕著でした.図左下は,治療群におけるAβプラークの明らかな減少を示しています.しかし大型プラーク(180 µm²以上)の除去は限定的であり,完全なAβ除去は達成できませんでした.
一方,Aβ除去がタウ病理や神経変性に与える効果は限定的であることが分かりました.タウの異常リン酸化(AT8;図右下)や神経原線維変化は治療にも関わらず進行しており,海馬CA1領域の神経細胞数(NeuN染色)の減少,樹状突起の縮小,さらには後シナプス(PSD95)の消失もアデュカヌマブ治療で改善されませんでした.以上より,Aβ抗体療法単独ではタウ病理に関連した神経変性を十分に抑制できないことが示されました.
加えて印象的だったのは,Aβ抗体療法はグリア細胞に予期しない影響を及ぼしたことです.つまりAβプラーク周囲でのIba1陽性ミクログリアの増加が生じ,さらにGFAP陽性アストロサイトの増加も顕著でした.また微小出血の頻度が増加することも確認され,治療の安全性についての課題も浮き彫りになりました.
この動物モデルがどれほどヒトのアルツハイマー病を模倣したものかという批判はあるかと思いますが,少なくとも従来モデルよりは改善されていますので,この研究は,Aβ抗体療法の課題を示したものと言えると思います.Aβ除去だけでは,タウ病理や神経変性の進行を効果的に抑えることは難しい可能性が示唆され,今後はタウやグリア細胞もターゲットとした複合的な治療戦略が求められる方向に進むのかもしれません.
Welikovitch LA, et al. Hyman, Tau, synapse loss and gliosis progress in an Alzheimer’s mouse model after amyloid-β immunotherapy, Brain, 2024;, awae345, https://doi.org/10.1093/brain/awae345

6)味覚性発汗とFrey症候群とホロコースト
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年1月8日のFB投稿です**
朝のカンファレンスで,味覚性発汗(gustatory sweating)とFrey症候群について議論しました.まず味覚性発汗とは味覚刺激により顔面に発汗が生じる現象で,一部の健常者には生理的味覚性発汗が認められますが,耳介側頭症候群(Frey 症候群)や交感神経切除後に生じる味覚性発汗など病的なものもあります.
Frey症候群は,耳側側頭神経(V3:下顎神経の分枝)が耳下腺周囲の手術などで損傷した際に生じます.同神経に含まれる唾液を分泌する副交感神経と発汗を引き起こす交感神経の間で異常な再生や交差神経支配が生じ,味覚刺激により顔面や頭皮で発汗が増加します.私は,Frey症候群は耳介周囲の発汗と記憶していたのですが,頭皮も発汗するようです(文献1).あと手術もなく両側性に生じた症例も報告されていました(文献2).耳下腺炎や帯状疱疹でも生じるようです.治療は発汗部位へのボトックスが有効のようです.
Freyという人物について知らなかったのでいつもの趣味で調べてみました.Lucja Frey(1889-1943?)という女性の神経内科医でした(文献3).1889年に現在のウクライナのリヴィウで生まれ,1923年にワルシャワ大学で医学の学位を取得.1925年に神経内科医としての資格を得た後,ワルシャワ大学の神経学クリニックで1928年まで勤務しました.この間,彼女は43本の学術論文を執筆しました.1923年,先生は耳介側頭神経の損傷により発生する味覚性発汗の病態生理を解明し,論文を発表しました.この病態を示す詳細な解剖学的図を示しています.
しかし,第二次世界大戦中のナチスによるユダヤ人迫害により,Frey先生の運命は一変します.ナチスはポーランドに,ユダヤ人を隔離するための強制居住地域(ゲットー:Ghetto)を多数設置しました.有名なものとして,ワルシャワ・ゲットー,クラクフ・ゲットー,リヴィウ・ゲットーなどがあります.1941年にドイツ軍がリヴィウを占領すると,彼女はゲットーに移送されます.そのなかのクリニックで医療活動を続けましたが,1943年にはクリニックの職員や患者とともに殺害されたか,強制収容所に送られたとされています.Frey先生の名前は,彼女が残した功績とともに,困難な時代を生き抜いた医療者の象徴として記憶されるべきと思いました.
1) Landman A, et al. Teaching neuro-image: a case of gustatory hyperhidrosis. Acta Neurol Belg. 2024 Apr;124(2):639-640.
2) Patrick B, et al. Botulinum Toxin for the Treatment of Postmenopausal Craniofacial Hyperhidrosis. Cureus. 2024 Sep 1;16(9):e68401.
3) Redleaf M. The Auriculotemporal Nerve Syndrome, Lucja Frey, and the Holocaust. Ear Nose Throat J. 2023 Sep 14:1455613231199357.

7)片頭痛患者におけるCGRP関連抗体薬の心血管安全性がリアルワールド・データで確認された!!
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年1月11日のFB投稿です**
片頭痛治療において非常に重要な論文が報告されました.片頭痛は女性に多い疾患で,世界中で15%もの人が罹患していると言われています.近年,片頭痛特異的な予防薬として,CGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)またはその受容体を標的とするモノクローナル抗体が臨床応用され,非常に大きなインパクトを与えています.一方で,CGRPは心血管系における保護的な役割があるとされており,CGRPを阻害するこれらの薬剤が心血管疾患のリスクを増加させる可能性について懸念がありました.
JAMA Neurology誌の最新号に,フロリダ大学を中心とするグループから,米国Medicareに登録された片頭痛患者を対象に,CGRP関連抗体薬と米国で慢性片頭痛に対し承認されているボツリヌス毒素A(onabotulinumtoxinA)の心血管安全性を比較した後ろ向きコホート研究が報告されました.2018年5月から2020年12月までのデータを用い,心筋梗塞や脳卒中といった心血管イベントの発生率を調べました.またCGRPは末梢血管を拡張させる強力な作用を持つ神経ペプチドであるため,副次評価項目として高血圧クライシス,末梢血管再建術(末梢血管疾患が新たに生じたか,もしくは既存の疾患が増悪したかを反映する指標),Raynaud現象(指先などの末梢組織における血流調節の障害を示唆)も調べています.
さて結果ですが,計9153人の片頭痛患者が参加し,CGRP関連抗体薬群が5153人(年齢57.8歳,女性83.6%),ボツリヌス毒素A群は4000人(年齢61.9歳,女性83.8%)でした.追跡期間の中央値は,前者が4.3か月(四分位範囲:2.0~9.5か月),後者が4.4か月(1.6~8.8か月)でした.この追跡期間中,主要評価項目である心筋梗塞または脳卒中の複合イベントの発生率において,両群間で統計的に有意な差は認められませんでした(調整後ハザード比[aHR]:0.88,95%信頼区間[CI]:0.44–1.77).下図のフォレストプロットが分かりやすく,CGRP関連抗体薬とボツリヌス毒素Aを比較したリスクの調整後ハザード比と95%信頼区間がプロットされています.例えば,心筋梗塞のaHRは0.86(95% CI:0.30–2.48),脳卒中のaHRは0.90(95% CI:0.35–2.27)と,いずれもリスク増加は示されていません.なお,この結果は,高齢者や既存の心血管疾患を持つ患者でも一貫しており,CGRP関連抗体薬の安全性が支持されるものでした.
また,副次アウトカムとして調べられた高血圧クライシス,末梢血管再建術,Raynaud現象についても,以下のようにリスクに有意差はありませんでした.
高血圧クライシス(aHR: 0.46,95% CI 0.14–1.55)
末梢血管再建術(aHR: 1.50,95% CI 0.48–4.73)
Raynaud現象(aHR: 0.75,95% CI 0.45–1.24)
まとめると本研究は,片頭痛患者におけるCGRP関連抗体薬の心血管安全性をリアルワールド・データで示した初めての大規模研究であり,特に高齢者や心血管疾患を有する患者にとって重要なエビデンスを提供しています.一方で,追跡期間が短かったことや,Medicareデータに基づくため臨床的な詳細情報が不足している点など,いくつかの限界も指摘されています.著者らも,今後さらに長期間の追跡や他の集団における検証が必要であると述べています.しかしCGRP関連抗体薬の安全性を裏付けるデータが示されたことは,日常診療において非常に大きな意義があると言えます.
Yang S, et al. Cardiovascular Safety of Anti-CGRP Monoclonal Antibodies in Older Adults or Adults With Disability With Migraine. JAMA Neurol. 2025 Jan 6.(doi.org/10.1001/jamaneurol.2024.4537)

8)タウのリン酸化はヘルペスウイルス1型感染から神経細胞を保護している!!アルツハイマー病治療戦略へのインパクト
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年1月15日のFB投稿です**
アルツハイマー病(AD)の病態にアミロイドβやリン酸化タウ(p-tau)が関与します.しかしこれらを脳に蓄積させる要因はよく分かっていません.しかし近年,ADとウイルス感染の関連が注目されており,そのなかにはヘルペスウイルス1型(HSV-1),帯状疱疹ウイルス,新型コロナウイルスなどが含まれます.今回,Cell Reports誌に掲載されたイスラエルと米国からの研究では,HSV-1とタウリン酸化の驚くような関係が示されています.
著者らは,まず,ヒトのAD患者の脳サンプルを用いて,HSV-1感染がタウのリン酸化を引き起こすことを明らかにしました.具体的には,HSV-1タンパク質のICP27(ウイルスの遺伝子発現を調節し,宿主細胞の免疫応答を抑制してウイルス複製を促進する重要な役割を果たします)が進行したAD脳サンプルで顕著に増加し,これがp-tauと共局在していることを確認しました.図2では,ICP27とp-tauが進行したADの嗅内皮質および海馬で強く共局在する所見が示されています.
つぎにHSV-1感染がタウのリン酸化を引き起こす可能性について検討しました.HSV-1感染はcGAS-STING経路(細胞内のDNAを認識するcGASが活性化され,STINGを介して免疫応答を引き起こし,炎症や抗ウイルス応答を促進する経路です)を介してタウのリン酸化を起こすことを確認しました.つまりHSV-1のDNAを認識することでこの経路が活性化されるようです.そしてこの経路の下流にあるTBK1(TANK-binding kinase 1)がタウをリン酸化し,ICP27の発現を抑制することで,HSV-1タンパクの発現を減少させ,神経細胞の生存率を向上されることが実験的に示されています(図1).
以上よりこの研究は,タウのリン酸化がHSV-1感染に対する自然免疫応答として機能し,神経保護的な役割を果たす可能性を示したものです.cGAS-STING-TBK1経路がタウのリン酸化を引き起こし,それがHSV-1タンパク質の発現を抑制することが明らかになり,ADの発症・進行における単純ヘルペスウイルス感染の役割と,それに対する免疫応答の重要性を示した研究と言えます.
しかしよく考えるとこの論文の今後のAD研究への影響は大きいように思います.
1)HSV-1感染がADの進行に関与する機序が示されました.つまりHSV-1感染のワクチン等による制御がAD予防の重要な標的となり得ることを示唆しています.
2)HSV-1に対するリン酸化タウの神経保護能が示されました.現在,アミロイドβ抗体からタウを標的とする抗体等の治療薬に関心が移りつつありますが,これらによるタウの除去は,上記の免疫応答を妨げ,予期しない影響を引き起こす可能性が大きいです.つまりHSV-1感染に対する免疫応答が抑制され,神経細胞の生存に不利な影響を与える恐れがあります.
ADの病態はかなり複雑で,その治療戦略も混沌としてきた感じがします.個人的にはタウよりウイルス感染制御が現実的な治療のように思いました.
Hyde VR, et al. Anti-herpetic tau preserves neurons via the cGAS-STING-TBK1 pathway in Alzheimer’s disease. Cell Rep. 2024 Dec 26:115109.(doi.org/10.1016/j.celrep.2024.115109)

9)ハンチントン病の新しい発症メカニズムの発見!CAGリピートは神経細胞でさらに伸長する
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年1月18日のFB投稿です**
ハンチントン病(HD)は,常染色体顕性遺伝を呈する神経変性疾患で,原因は huntingtin(HTT)遺伝子内のCAGリピートの異常伸長です.HD患者は36回以上(ほとんどの場合40~49回)になります.未解明な点が多く,代表的なものとしては以下が挙げられます.
1)細胞型特異性:主に線条体の中型有棘ニューロン(SPNs)が喪失するが,インターニューロンやグリア細胞は生存すること.
2)長い潜伏期間:典型的には40~50歳で運動症状が現れるが,それ以前は認知機能や運動機能が健常者と同程度であること.
3)HTT遺伝子変異が神経変性を引き起こす具体的なメカニズム
最新号のCell誌に,マサチューセッツ工科大学およびハーバード大学などの研究チームが,体細胞内でのDNAリピート拡大がこの疾患にどのように影響するかを明らかにした研究が報告されました.これまで脳組織全体や血液サンプルから抽出したDNAを用いてリピートの長さを測定する方法が一般的でしたが,この研究では単一細胞でのCAGリピート長の測定と,同一細胞でのRNA発現解析を同時に行える技術を開発して検討した点が画期的と言えます.
研究チームは,患者群50名と対照群53名の線条体組織を解析し,線条体ニューロンの減少が病気の進行と共に顕著になることを示しています.直接経路(線条体から出発し,直接,内節淡蒼球および黒質網様部に投射する)および間接経路(線条体から出発し,まず外節淡蒼球に信号を送り,そこから視床下核を介して淡蒼球内節および黒質網様部に間接的に投射する)という2種類のニューロンについて解析を行い,間接経路ニューロンが早期に失われやすいことが明らかにしました.この変化は舞踏運動の出現に関与している可能性があります.
また患者脳を細胞ごとに解析し,HDを引き起こすHTT遺伝子のCAGリピートが,病気の進行に伴い体細胞内で増加することを発見しました!とくに線条体のニューロンでは,初期にはリピートが安定しているものの,加齢とともに徐々に伸長し,特定の閾値を超えると急速に毒性を発揮することを示しました.この現象は「somatic expansion(体細胞伸長)」と呼ばれ,白血球DNAでは見られない脳特有の変化であることも確認されました.
注目すべき発見は,CAGリピートの数が150を超えるとニューロンが急速に傷害されるという点です.CAGリピートは通常は40程度ですが,時間が経過し80を超えると急速に拡大し,150,500を超えると神経毒性を持ちます.つまり「変異したHTTタンパク質の慢性的な毒性」ではなく,「リピート数が閾値を超えることで突然細胞が死ぬ」という新たなメカニズムを提唱するものです.これがニューロンの遺伝子発現を変化させ,細胞死を引き起こすということです.図で説明すると,「Phase A」では,体細胞内でCAGリピートが緩やかに拡張する.この段階は数十年という長い時間をかけて進行し,臨床的な症状は現れません.「Phase B」では,CAGリピートが急速に拡張し,短期間(数年)で150リピートを超える段階に達します.この急速な拡張が,遺伝子発現に影響を及ぼす準備段階となります.「Phase C」では,CAGリピートが500回以上に達し,これが原因で500以上の遺伝子発現が異常を来す段階に入ります.この段階は数か月という短期間で進行し,細胞内の転写機構や神経機能に深刻な影響を及ぼします.最終段階である「Phase D」では,脱抑制危機(de-repression crisis)が発生し,神経細胞が不可逆的に死に至ります.このプロセスにより,HDの特徴的な神経変性が完成します.図の下部は,年齢と線条体ニューロンの生存率の関係を示しています.
また研究では体細胞伸長は,DNA修復酵素(特にMSH3)による減少である可能性が高く,修復過程でCAGリピートが誤って伸長されると考えています.よってMSH3や関連する酵素をターゲットにしてCAGリピートの伸長を抑制することで,症状の発現を遅らせたり進行を抑えたりする治療法が考えられます.すでに発症している患者においても,まだ毒性閾値を超えていないニューロンに作用して病気の進行を遅らせる可能性があります.今回の研究は,HDの発症・進行における新しいメカニズムを示すだけでなく,将来の治療法開発に向けた重要な基盤となる可能性があります.
最初に紹介した3つの問題点について完全解明ではないかもしれませんが,大きな進展が得られました.CAGリピート病は私の学位論文のテーマですが,このようなメカニズムがあるとは夢にも思いませんでした.おそらくHD以外のCAGリピートでも同じことが起きているのではないかと思います.SCA6やCAGリピート以外のリピート病(例:筋強直性ジストロフィーや脆弱X症候群など)はどうなのかも気になります.近いうちにどんどんデータが報告されるのではないかと思います.
Handsaker, Robert E. et al. Long somatic DNA-repeat expansion drives neurodegeneration in Huntington’s disease. Cell, January 16,(doi.org/10.1016/j.cell.2024.11.038)

10)頭部外傷は単純ヘルペスウイルスを再活性化してアルツハイマー病リスクを高める!!
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年1月21日のFB投稿です**
頭部外傷はアルツハイマー病(AD)のリスクを高めることが知られています.また慢性外傷性脳症(CTE)というボクサーやアメフト選手などにみられる認知症も知られています.一方,単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)は,およそ8割の人が60歳までに感染しますが,高齢者の脳に潜伏し,APOE遺伝子e4アリル保因者においてADのリスクを高めることも知られていました.米国タフツ大学と英国オックスフォード大学のチームは「頭部外傷がHSV-1を再活性化し,ADに関連する表現型を引き起こす」という仮説を立てて検証実験を行い,その結果をScience Signaling誌に報告しました.
著者らはまずAPOE e4の人由来のヒト誘導神経幹細胞(hiNSC)を立体培養し,脳の細胞構造や機能を再現する3次元モデル(脳オルガノイド,ミニ脳)を作製しました.このモデルに軽度閉頭損傷(CHI:closed head injury)という外力を加え,脳外傷後の病理学的変化を観察しました.そしてHSV-1を潜伏感染させると,CHIによる脳外傷がHSV-1を再活性化させ,アルツハイマー病に関連するアミロイドβやリン酸化タウの蓄積,さらには炎症性グリオーシスをもたらすことを確認しました.注目すべきは,1回のCHIよりも複数回(3回)のCHIが顕著な変化をもたらした点です.具体的には3回のCHIによりウイルス遺伝子(UL29)の発現が20倍以上に増加し,アミロイドβとリン酸化タウの蓄積も大幅に増加しました(図1).
さらに,HSV-1再活性化後に炎症性サイトカインIL-1βの発現増加が生じることも示されました.IL-1β抗体を用いてこれを抑制すると,アミロイドβ蓄積やグリオーシスが抑制されました(図2).つまり神経炎症を標的とした治療が頭部外傷による神経変性を抑制する可能性が示唆されました.著者らは抗炎症療法や抗ウイルス療法が発症リスクを抑える治療となり得ると結論づけています.最近,HSV-1に対し,リン酸化タウが神経細胞を保護する機能をもつことが報告されていますし( Cell Rep. 2024 Dec 26:115109. doi.org/10.1016/j.celrep.2024.115109),ADとウイルス感染は極めて密接な関連があるという様相を呈してきたと思います.
Cairns DM, et al. Repetitive injury induces phenotypes associated with Alzheimer’s disease by reactivating HSV-1 in a human brain tissue model. Sci Signal. 2025 Jan 7;18(868):eado6430.(doi.org/10.1126/scisignal.ado6430)

11)マンガン中毒に伴うパーキンソニズムにビオチンが神経保護効果をもつ
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年1月23日のFB投稿です**
マンガン(Mn)中毒に伴う神経毒性が,パーキニズムを引き起こすメカニズムを解明し,それに対するビオチン(ビタミンB7)の保護的効果を明らかにした米国コロンビア大学などのチームによる研究が,Science Signaling誌に報告されています.ビオチンは細胞のエネルギー代謝に不可欠な補酵素として働き,特にミトコンドリアの呼吸やドパミン生成に関与しています.
この研究では,ショウジョウバエを用いたマンガン毒性モデルを作成し,パーキンソニズムの病態を再現しています.具体的には,マンガンがショウジョウバエの寿命を短縮し,運動機能を低下させることが確認しています.またドパミンを生成する酵素であるチロシンヒドロキシラーゼ陽性ニューロンの数が減少し,実際にドパミン濃度も低下していることも分かりました.さらにミトコンドリアの形態異常と,リソソームの数とサイズの増加も観察されました.これらの結果は,マンガン曝露が神経細胞に深刻なダメージを与えることを示しています.
そしてこれらのモデルを用いて,マンガンが神経細胞にダメージを及ぼすメカニズムを明らかにするため,メタボローム解析(代謝物の網羅的解析)を行いました.その結果,脳および全身でビオチン代謝に大きな変化が生じることが明らかになり(図左上),とくにビオチン濃度は,脳で約2.7倍,全身で約2倍に増加していました.ビオチン代謝が低下しているため,代償性に増加していると考えられました.
ビオチンは脳のエネルギー代謝やドパミン生成に重要な役割を果たす補酵素であり,その代謝異常はニューロンの障害と密接に関連していると考えられます.さらに,食餌にビオチンを添加することでマンガンによる運動障害(図左下)やニューロン喪失が軽減されることが示され,ビオチンが神経保護作用を持つことが明らかになりました.
加えて,ヒト由来のiPS細胞を用いて分化させた中脳ドパミン作動性ニューロンモデル(図右)でも,ビオチンがマンガン曝露によるミトコンドリア障害やニューロン喪失を抑制することが確認されました.これらの結果は,ビオチンがマンガン中毒に対する有効な介入手段となる可能性を示しています.興味深いことに,パーキンソン病患者の脳では,ビオチントランスポーターの発現が増加していることをデータベースから確認しており,ビオチン代謝がパーキンソン病の発症や進行に関与している可能性も著者らは考えているようです.今後の臨床応用が期待されます.
それにしても適切な疾患モデルができたのであれば,網羅的なメタボローム解析は治療標的の同定に非常に強力だと実感しました.とても印象に残った論文でした.
Lai Y, et al. Biotin mitigates the development of manganese-induced, Parkinson’s disease–related neurotoxicity in Drosophila and human neurons. Science Signaling. 2025;18(eadn9868). (doi.org/10.1126/scisignal.adn9868)

12)COVID-19による脳神経障害のメカニズム ~Experimental Neurology誌特集号のご案内~
**岐阜大学医学部下畑先生の2025年1月29日のFB投稿です**
このたび,海外医学ジャーナル Experimental Neurology 誌の特集号でGuest Editorを務めさせていただきました!特集号にはアクセプトした6本の論文が掲載されておりますので,ぜひご覧いただければ幸いです.
https://www.sciencedirect.com/special-issue/10Q3G3QFXMR
初めてのGuest Editorの経験は非常にチャレンジングでしたが,大変有意義なものとなりました.世界最大規模の学術出版社であるElsevier社による投稿論文の査読プロセスを経験できたのはとても勉強になりました.解説動画を何本も視聴しながら,Chief Editorのサポートを受けてなんとか務めを果たしました.特に苦労したのは,依頼した査読者に断られることが多かった点ですが,そんな中でも快くご協力くださった日本の先生方には心より感謝申し上げます.
【掲載論文の概要】
特集号のEditorialでは,採択された6本の論文の内容を解説しています.簡単にその概要を以下にご紹介します.
1. Long COVIDによる脳血管障害の治療標的
DPPIV(ジペプチジルペプチダーゼIV)を中心に,代謝や炎症経路から血管機能障害を議論し,DPPIVを治療標的として提案しています.
2. コロナウイルスの神経毒性とアルツハイマー病への影響
HCoV-OC43感染がアミロイドβの蓄積を促進し,アルツハイマー病の病態進行を加速させる可能性について論じています.
3. COVID-19急性感染期の中枢神経病態に関する縦断的報告
感覚・運動皮質の活性化や神経炎症の役割を神経画像と生理学的評価を通じて詳述しています.
4. ACE2を介したCOVID-19後の認知機能障害の分子メカニズム
ACE2やカルシウムシグナル経路が認知機能障害に関与することを示し,可溶性ACE2を治療薬として提案しています.
5. COVID-19による中枢神経の神経炎症経路
血液脳関門の破壊やミクログリア活性化などのメカニズムを解明し,予防と治療への薬物や生活習慣の介入を提案しています.
6. スパイクS1タンパク質によるNLRP3依存性神経炎症と認知障害
スパイクタンパク質がミクログリアのNLRP3インフラマソームを活性化し,神経炎症と認知障害を引き起こすメカニズムを明らかにしています.
Long COVIDやCOVID-19に関連する神経変性疾患や脳血管障害の軽減・予防には,中枢神経系への影響を深く理解し,それを基にした治療戦略の構築が不可欠です.この特集号が,研究者や臨床医の皆さまにとって新たな知見やインスピレーションを提供し,さらなる研究と臨床の発展に貢献できれば幸いです.私のEditorialは以下のリンクからご覧いただけますので,ぜひお読みください.
https://authors.elsevier.com/a/1kVtS3IrbMAzh

関連情報
岐阜大学医学部下畑先生は最新の医学情報を活発に発信されています。前月中のFB投稿については『2024年12月のニュース』をご覧下さい。

(作成者)峯岸 瑛(みねぎし あきら)

カテゴリー
COVID-19 Long COVID 片頭痛 筋力低下

2024年7月のニュース

本格的な夏場を迎え、熱中症対策が必須ですが、COVID-19の感染者も増加しています。幸い、症状の軽い方が多いようですが、COVID-19後の神経障害を抑える治療は今のところワクチン接種しかありません(岐阜大学医学部下畑教授)。新型コロナも要注意です!

1.2024年7月の活動状況
佐藤 ヒロ子さんの投稿
【お口も頭もトレーニング】  #シニアポールウォーキング 2024/7/1
本日のメニューは #ぱたからで誤嚥予防トレーニング  #バランスウォークで転倒予防  #ラダーでコグニサイズ
シニアポールウォーキングの1期 が終了し約2ヶ月の夏休みになります。 夏バテ予防対策を最後に一言づつ発表! 言葉に出せばやるしかない、期待しています \(^o^)/、 #船橋ウォーキングソサイエティ #暑熱順化  #ノルディックウォーク #ふなばしシルバーリハビリ体操指導員 #法典公民館

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【空とみどり】   2024/7/2  木陰でゆったりストレッチ  こころも体も整えて  スマートバンドを肩にかけて  スローウォーキング   急がず ゆったりと 腕と足のリズムを合わせて 心地よいウォーキング   行田公園で今日も HAPPYです #船橋ウォーキングソサイエティ #美姿勢ウォーキング #暑熱順化 #水分補給 #スマートバンドで腕振り #ゆったりウォーキング

田村 芙美子さんの投稿
むしむしの1日。なごやかセンター16名+私 の出席。ポール体操の後 夏の室内でこそできるプログラムを考えて、今日は体力測定、握力を測りました。怪力の女性~さすが男子!の数値に感心しながら男女年齢別平均値表を配布。今の自分の筋力を知るのも良いですね。片足立ちやtime up&goは時間不足で次回へ。 時計草、頂いたコメントが勉強になりましたのでシェア。 待ち人未だ来たらず🥲

田村 芙美子さんの投稿
健康道場  今日は公会堂ではなくテラススタジオで。 計測はクーラーの入ったhutで行い、1週間前より筋肉量のアップした方々が多いのが目立ちました。偉い! 前半骨盤矯正コアフイットを担当しながらも汗が滲み出てきました。今日も暑い!〆は若く可愛い一年生コーチさんの「押忍」(お顔とのギャップが可笑しい)

田村 芙美子さんの投稿
渋谷区すこやか事業  ポールウォーキング 2期初日の今日は 計測のあと 残りの時間はお試しポールdeウォークを楽しんでいただきました。 T字杖のかた3人。質問が殺到し時間を遥かにオーバーしてしまいました。 区内でも代々木からとかバス利用のかたが多くこの暑い中本当に皆さん偉いですね。次回からNPWAマニュアル通り!始めます。

中嶋  佳奈恵さんの投稿
本日、日本ポールウォーキング協会アドバンスコーチ養成講座を能美市物見山体育館会議室で行いました。 富山県から1名参加してくれました。 また、現在アドバンスコーチの方も勉強のために参加してくれました。 雨降る前にスローピングやステッピングができました。6時間コースみっちりしっかり講習ができました。 アドバンスコーチとして活躍できる日を楽しみにしています!

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【暑いけど集まる理由は】    2024/7/6 #熱中症警戒アラートが出ました。    朝から暑い〜〜💦  歩行力が比較的に  高いメンバーが揃う #海老川ロード土曜日定例会    家にいるとダラダラするから  来たほうがいいわ ♬  毎回のメニューが楽しい  今日もきっと考えてくれてると思うから  来ました〜 ♪    海老川ロードの風通しの良い場所で  ストレッチ&軽め筋トレ  コグニサイズも木陰でね   WBJTは常に携帯計測機でチェック 予報より低く   助かりました  笑いと、適度な運動で   来て良かった〜とニッコリ 今日も元気に  ウォーキングでHAPPYでした #熱中症計測機臨機 #船橋ウォーキングソサイエティ #熱中症予防グッズ #コグニサイズ

中村 理さんの投稿
佐久ポールウォーキング協会より PW駒場例会〜 快晴❗️熱中症⏰が出る前のひと歩き‼️定例会にて60名越えのポールwalkerが暑さものとせず集合してくれました。恒例となった佐久大学看護学部コラボで一年生と先生も参加し地域シニアとの交流を深めてくれました。学生コラボは次回10月例会もございます。 各コース日陰を選び歩いて貰ったので熱中症も寄り付かず無事終了に〜❗️ 皆さん熱中症🥵⚠️⚠️‼️

新潟県レクリエーション協会さんの投稿
どまんなか見附スポ・レククラブ

北陸ポールウオーキング倶楽部の中嶋  佳奈恵さんの投稿
【ウォーキングアドバイザー養成講座】 3回シリーズの最終日にポールウォーキングを指導してきました。 ポールを持って歩くとしっかり肩甲帯が動いたと思います。 日頃からもしっかり腕を振って歩いてみてくださいね。 ぜひポールを持って歩く事もみなさんに教えてあげてくださいね。 担当コーチ 中嶋MCpro 中嶋

北陸ポールウオーキング倶楽部の中嶋  佳奈恵さんの投稿
【ポールウォーキングでどんどん歩き方が変わっていく!】 養成講座終了後にポールウォーキングで動画を撮ってみました。 ちょこちょこ歩いていたコーチもどんどん歩幅が広がってきましたよ!腕もしっかりパンチフル🤜🤜🤜 (撮影投稿許可いただきました。)

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【やまゆり見頃です】  2024/7/10   船橋市の藤原市民の森   沢山咲いてます

田村 芙美子さんの投稿
今日の健康道場は空手有段者(50代男子)のゲスト。私たちのいつもの「押忍」が恥ずかしくなるくらい胆が据わって見惚れてしまいました。龍隠庵の菅先生も然り。腕を出したときの捻り、空手(←唐手)の空クウ、禅に通ず。みんなでマインドフルネスで呼吸に集中修行でした。DOJOです。

田村 芙美子さんの投稿
夕べは雷が鳴り響き 気持ち涼しい朝を迎えましたが 昼過ぎ、突如激しい雨。 なごやかセンターは見学者2人を迎えてお天気には左右されずに実施。今日は片足立ちのコツ、歩幅を広く歩くには・・・の特訓。とても綺麗な歩きになって皆さん自画自賛。 金曜体操サークルでラダーを購入したので私たち…も使って下さいとの嬉しい呼び掛けを頂きました。

田村 芙美子さんの投稿
渋谷区すくすく事業PW じめじめ梅雨空の金曜日。渋谷駅改札を出るとまたまた通路に変化あり。ハチ公だけは回りの建物が壊されても 定位置に座ってご主人を待っています。 今日は区の理学療法士PTさんが見学・体験。メンバーは1人キャンセルで繰り上がり15名全員出席で男性が1/3。珍しいです。姿勢良いけどバランスが~。ノルディックウォーキングを知っている人→ 挙手🙋🙋‍♂️ゼロでした😢 これも珍しいです。楽しく仲良く続けたいですね🎶

中村 理さんの投稿
佐久ポールウォーキング協会より PW散策〜中山道/芦田宿(立科町)-笠取峠〜でした。 豪雨予報の中集まった参加者45名/都内や埼玉からのポール-walkerも。 ガイド(蘊蓄付き)/佐久歴史の道ガイドの会同行にて楽しいお話を聞いての雨中散策でした。 流石に皆さんカッパやポンチョ持参〜^_^

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【早起きをして不忍池に観蓮】   2024/7/15       風鈴回廊を渡ると    すぐ側に     はす 蓮 はす     何処までも〜     はす 蓮 はす

遠藤 恵子さんの投稿
介護予防運動指導⇒午後は某大学で【ポールウォーキング体験会】(2時間講義と実技)40名に対しポールは20組。 まぁ、なしあり交互(ポールなしでも歩いていただきます。歩き方ローリング歩行)に体験していただきます。 10月は文化祭で体験会!! まだまだポールウォーキング 知らない、見たことない。 見たことある人は杖やろーと じいさんがそんなの使って歩きよるばい。。。 と・・・・ さっ 行ってきます!!

スマイルチームさんの投稿
2024.7.10〜16 活動記録 ☺︎青少年部部会出席 ☺︎スマイルチーム上溝自主練 15名 ☺︎上鶴間包括支援センター  ポールウォーキング.フォローアップ教室 12名 ☺︎わんぱくチャレンジ②参加 陶芸教室 ☺︎ティンカーベル参加者  スカイハイ出演.町田市民ホール ☺︎9月分公民館施設利用抽選申込.5団体分

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【呼吸筋ストレッチ&     呼吸筋活性化ウォーキング】 2024/7/16 25歳をピークに低下する肺機能  1年振りになります #呼吸筋ストレッチ #呼吸筋活性化ウォーキング だんだん浅くなる呼吸に意識を向けて   良い姿勢で腹式呼吸ウォーキング  いつものウォーキングが   いつもより気が満ちます #船橋ウォーキングソサイエティ #美姿勢ウォーキング #呼吸筋ストレッチベーシックインストラクター

田村 芙美子さんの投稿
広町PWは雨と暑さを避け腰越センターで。このクラス初体験のラダーコグニサイズは大変な騒ぎになりました。皆足下を見るので猫背状態。脚は縺れ右左が混乱。これは脳にかなりの刺激です。一年続けると認知症をかなり遠ざける効果があるとのこと、慌てずしっかりゆっくり楽しみます(写真撮り忘れ)

田村 芙美子さんの投稿
今日の道場はお神輿を前に PWエクササイズで汗を流しました。日曜日は後ろの山の市場八幡神社や近くの八雲神社のお祭りです。女御輿と男御輿の結婚儀式+腹帯儀式もあるとのこと。伝統的なお祭りは熱いです。 今夜は材木座海岸の花火🎆警備に参ります。

・NPWAホームページより
書籍出版のお知らせ(2024年7月17日更新)
長岡MCプロ(著)、安藤名誉会長(監修)の書籍が発刊されました。

書名:「体操教室35年のプロが教えるポールウォーキング」

ポールウォーキングの楽しさや魅力が伝わる内容となっており、体験会等での教材としても活用頂けます。当協会の推薦図書となります。

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【最高暑さ指数32だから】  運良く前夜にキャンセルが出て  公民館が確保できました〜   2024/7/20  涼みながら快適に運動💞  集まる・運動・笑う・話す  \(^o^)/ (*^^*) (^o^) #船橋ウォーキングソサイエティ #土曜日定例会 #チェアエクササイズ #バランスウォーク #ノルディックウォーク #ノルディックウォーキング #ポールウォーキング #ペットボトルウォーキング

Naomi Sakaiさんの投稿
みなとみらい わくわくサンセットウォーキング 風があって太陽が沈む頃の夕暮れは気持ち良い。 ドタキャンが多く半分くらいの参加人数でしたが初参加の方々との出会いにも感謝。 密度の濃い素敵な出逢いの時間となりました。 ノルディックポールで参加の方、トレッキングポールで参加の方もいらっしゃいました。 それでも全然大丈夫。ポールの違いやそれぞれの歩き方を体験します。 次回は、9月13日(金) 10:00〜12:00 桜木町北口側 コレットマーレ前集合  ご参加お待ちしております😊

Naomi Sakaiさんの投稿
URポールウォーキングサークル立ち上げ事業 横浜市のUR南永田団地を任され 桜の咲く頃に打合せを行い  前半の4回が終了。 熱中症警戒アラートが発令された 昨日は外は危険⚠️⚠️ 室内で座学とチェアートレーニングと足👣の運び方とetc  室内でも楽しい🎶 ポールにも慣れてきています。 良いコミニュティづくりを目指して後半は9月から。

台灣健走杖運動推廣協會さんの投稿
公開交流會-現場參與報名表

杉浦 伸郎さんの投稿
先週の地域包括での介護予防講座に続いて、今日の町内会運動教室にも湘南医療大学の実習生の皆さんが視察に来てくれました。前回お願いした熱中症予防についての説明もバッチリして頂きました。とっても明るくわかりやすいプレゼンで、大変ためになるサマーセッションとなりました。やはり日本の医療を背負う若い世代の人たちが合流してくれると教室も盛り上がりますね。終了後はポールウォーキングも体験してもらいました。

中嶋  佳奈恵さんの投稿
【夏休み児童クラブレクリエーション】 夏休みになりましたね! 小学生の気持ちはワクワクドキドキハラハラしながら突っ走っています! 夏休みは児童クラブに出向きニュースポーツやレクリエーションをしています。 昨日は白山市へ! キラキラした目が印象的でした! 最後はフリスビーを思い切りとばしました! さあ!次はどこへ??

佐藤 ヒロ子さんの投稿
【1期の定例会終了】    「暑熱順化」 「熱中症アラート」発令時の屋内活動  気候変動を早くから想定しての   1期定例会でした。  本日で全て完了しました    ポールを使うウォーキングでも   ポール無しで集合〜   「たまにはいいね」   8月は夏休み〜\(^o^)/ #ふなばしシルバーリハビリ体操 #コグニサイズ #2本のポールを使うウォーキング #船橋ウォーキングソサイエティ

遠藤 恵子さんの投稿
本日は【生涯学習市民講座】 ポールウォーキングをご体験していただきます。(屋内) #ポールウォーキング #体験 #市民講座 #イレギュラー #ポールウォーキングマスターコーチプロ #北九州市 #福岡県 #北九州 #出張講座

株式会社シナノ(sinano)さんの投稿
一般社団法人変形性股関節症と正しく向き合う会

 

来月以降の開催
田村 芙美子さんの投稿
ポールウォーキング体験会 江の島近くの鎌倉腰越~御所ケ丘~手広~西鎌倉地区には4つの PWサークルがあります。包括支援センターテレジア第一・第二の管轄ですが、鎌倉市民のかたならどなたでも参加自由です。ご自分の通いやすい曜日、場所が選べます。まずはポールウォーキングってどんなもの?を体験してみてください。4サークルのご案内は当日各サークルからお手伝いに参りますのでご質問など遠慮なくどうぞ。申込みは8/1から受け付けます。

長岡智津子さんの投稿
写真1件

みんなの元気学校さんの投稿
ポールウォーキング (マハロズ鎌倉) 大船のスポーツのイベント参加者募集・無料掲載の掲示板|ジモティー

中村 理さんの投稿
食べて歩いて健康長寿 第12回 佐久ぴんころウォーク

一般社団法人ソーシャルフィットネス協会さんの投稿
10/6-7 会津若松にてポールdeウォーク活動研究交流会が開設されます。 東北にて皆様にお会い出来る事を心待ちに致しております。

佐藤 恵さんの投稿
10/6.7 「ポールdeウォーク活動・研究交流集会」in会津若松市にて、「ポールdeウォークの魅力を語る」を担当します!東北代表として頑張ります😊

 

2.関連学術ニュース
最新の医学情報を積極的に発信されていらっしゃる岐阜大学医学部下畑先生のFB投稿から3つを紹介します。

2-1)新型コロナウイルス感染症COVID-19:最新エビデンスの紹介
COVID-19についての最新の情報です。2.の動画「COVID-19 後遺症としての認知機能障害」は、コロナ感染症の後遺症について関心を持たれた方には必見の動画と思います。

2-1-1.新型コロナウイルス感染症COVID-19:最新エビデンスの紹介(6月23日)
**岐阜大学医学部下畑下享良教授の6月22日のFB投稿です**
今回のキーワードは,long COVID患者由来の自己抗体を注射したマウスにlong COVIDの症状が再現された!COVID-19感染後,虚血性脳卒中,アルツハイマー病,パーキンソン病の発症リスクは増加する,COVID-19感染後のパーキンソン病の発症リスクには神経炎症が関与している,抗ウイルス薬リトナビルの15日間内服はlong COVIDに無効であった,COVID-19後の認知機能障害の機序にIL-1βが関与し,ワクチン接種は発症リスクを軽減する,です.
世界ではCOVID-19の脳への影響が注目されています.神経・血管における炎症を引き起こし,long COVID(疲労やブレインフォグ)を起こすだけでなく,脳梗塞,血管性認知症,アルツハイマー病,パーキンソン病発症の危険因子となります.今回,パーキンソン病のモデル動物にSARS-CoV-2ウイルスを感染させたところ,αシヌクレイン病態が促進されることが示されました.また治療として期待された抗ウイルス薬リトナビルの長期投与はまったく無効であることも報告されました.同様に持続感染を標的とする臨床試験が複数進行中ですが,期待できないのかもしれません.最後にCOVID-19後の認知障害の機序として,サイトカインIL-1βにより海馬の神経新生が阻害されることが明らかにされましたが,嬉しいことにこれはワクチン接種で抑制されました.まとめるとCOVID-19後の神経障害を抑える治療は今のところワクチン接種しかないという結論になります.認知機能の低下は検査でもしない限りなかなか自分では気が付きません.科学的根拠の基づくワクチン接種の有用性を多くの人に知っていただきたいと思います.
FBで読みにくい方はブログ(https://tinyurl.com/2d4dhta2)をご覧ください.
◆long COVID患者由来の自己抗体を注射したマウスにlong COVIDの症状が再現された!
SARS-CoV-2ウイルス感染は,軽症感染でも,多様で機能的な自己抗体を生成する.米国Yale大学から,21,000のヒトタンパク質を含むHuProtヒトプロテオームアレイを用いて,long COVID(LC)患者の症状と相関する自己抗体の標的を検討した研究が報告された.神経症状の強いLC患者55人,回復期対照42人,非感染対照39人を比較した.結果として,まず神経系のタンパク質に対する自己抗体の増加は,神経症状を有するLC患者で認められた.これらの患者から精製したIgGは,免疫染色ではヒト橋などと反応し(図1),さらにマウスの坐骨神経,髄膜,小脳とも反応した.LC患者のIgGは脳の様々な部位を染色し,何人かの患者は,複数の中枢神経領域を染色した.上述のヒトプロテオームアレイの解析では,自己免疫疾患で知られる自己抗原だけでなく,中枢神経に発現する多様な抗原に反応する自己抗体が多かった.マウス坐骨神経および髄膜に反応する抗体は,患者の頭痛および見当識障害と相関していた.
つぎに患者から精製したIgGを健常マウスに受動移入し,行動分析を行った.最も顕著な表現型は,熱に対する疼痛感受性が亢進(反応するまでの時間が短縮)していたマウスで,神経障害性疼痛を有するLC患者からのIgGを投与されていた(図2).握力が低下したマウスのほとんどは,頭痛患者由来のIgGを投与されていた.同様に,ロータロッド試験でバランスの障害を示したマウスは,めまいを有する患者のIgGを注射されていた.最後に疼痛感受性の機序を調べる目的で,皮内神経線維の数と量を測定したところ,IgGを投与されたマウスは,small fiber neuropathyのマーカーであるIENFが急速に減少した.以上より,自己抗体がLC患者の一部に関与し,それを標的とする治療が有益である可能性が示された.
Guedes de Sa KS, et al. A causal link between autoantibodies and neurological symptoms in long COVID. medRxiv. June 19, 2024.(doi.org/10.1101/2024.06.18.24309100)
◆COVID-19感染後,虚血性脳卒中,アルツハイマー病,パーキンソン病の発症リスクは増加する.
既報の3つの論文からCOVID-19による脳血管障害および神経変性疾患のリスク増加を検討した小論文が報告された.COVID-19感染後6ヶ月間の虚血性脳卒中のリスクは2.8倍,12ヶ月間では2.7倍に増加した.神経変性疾患に関しては,6ないし12ヶ月後の相対危険度はアルツハイマー病で3程度で,入院と外来でほとんど変わらなかった(図3).またパーキンソン病も外来患者で相対危険度が2.5程度であった.神経炎症や酸化ストレス,アミロイド形成などが神経変性のメカニズムとして推測された.
Bonhenry D, et al. SARS-CoV-2 infection as a cause of neurodegeneration. Lancet Neurol. 2024 Jun;23(6):562-563.(doi.org/10.1016/S1474-4422(24)00178-9)
◆COVID-19感染後のパーキンソン病の発症リスクには神経炎症が関与している.
SARS-CoV-2ウイルス感染がパーキンソン病(PD)の進行に及ぼす影響については不明である.韓国から,ヒト胚性幹細胞(hESC)由来のドーパミン作動性(DA)ニューロンとヒトACE2(hACE2)Tgマウスモデルを用いて,SARS-CoV-2ウイルス感染がPD発症リスクを高めることを示した研究が報告された.具体的には,SARS-CoV-2ウイルス感染は,ヒトαシヌクレインpreformed fibrils(hPFFs)で前処理したDAニューロンの細胞死を悪化させた.さらに,SARS-CoV-2ウイルスの経鼻感染はhACE2 Tgマウスの脳内に伝播し,DAニューロンにまで感染が及び,hPFFによる障害を悪化させた(図4).SARS-CoV-2ウイルスに感染したマウスは,ウイルスが脳内で検出されなくなった後も,60日以上にわたって神経炎症の長期化をもたらした.包括的な解析から,アストロサイトとミクログリアによる炎症反応が,PD発症感受性に寄与している可能性が示唆された.
Lee B, et al. SARS-CoV-2 infection exacerbates the cellular pathology of Parkinson’s disease in human dopaminergic neurons and a mouse model. Cell Rep Med. 2024 May 10:101570.(doi.org/10.1016/j.xcrm.2024.101570)
◆抗ウイルス薬リトナビルの15日間内服はlong COVIDに無効であった.
米国スタンフォード大学から抗ウイルス薬リトナビル(300mgと100mg)の15日間経口内服によるPASC(=long COVID)への効果を検証した研究が報告された.15週間の盲検プラセボ対照無作為化臨床試験である.主要評価項目は,10週時点における6つのPASC症状(疲労,ブレインフォグ,息切れ,体の痛み,消化器症状,心血管症状)の重症度の合計である.参加者155人(女性59%)のうち,102人がリトナビル群に,53人が偽薬群に割り付けられた(2:1).ほぼすべての参加者(n = 153)がワクチン接種を受けていた.結果として主要評価項目(図5),副次的評価項目とも有意差はなく,有害事象発生率も同程度であった.以上より,PASC患者におけるリトナビルの15日間コースは安全であることが示されたが,特定のPASC症状の改善に対する有益性は示されなかった.
Geng LN, et al. Nirmatrelvir-Ritonavir and Symptoms in Adults With Postacute Sequelae of SARS-CoV-2 Infection: The STOP-PASC Randomized Clinical Trial. JAMA Intern Med. 2024 Jun 7.(doi.org/10.1001/jamainternmed.2024.2007)
◆COVID-19後の認知機能障害の機序にIL-1βが関与し,ワクチン接種は発症リスクを軽減する.
SARS-CoV-2ウイルスに感染した人の最大25%が,感染後に認知機能障害を示す.このためCOVID-19に由来する記憶機能障害の症例は,世界中で数百万例にのぼると考えられている.米国からの研究で,認知機能障害のメカニズムとワクチン接種の効果を検討した研究が報告された.まずSARS-CoV-2ウイルス感染に対し,IL-1βはCOVID-19患者の海馬で上昇していた.C57BL/6JマウスにSARS-CoV-2β変異体を経鼻感染させると,脳内におけるウイルスの直接的な感染はなかったが,Ly6Chi単球(いわゆる炎症性単球)が浸潤し,ミクログリアも活性化していた.これらの細胞が神経炎症を引き起こすものと考えられた.炎症性サイトカインの産生,血液脳関門の障害,T細胞の浸潤も認められた.さらに研究では,SARS-CoV-2ウイルスが脳内IL-1βレベルを上昇させ,IL-1R1を介して海馬の神経新生の持続的な障害を誘導して認知障害を促進することが示された(この病態はH1N1インフルエンザウイルスでは認めなかった).最後に低用量のアデノウイルスベクターによるスパイクタンパク質のワクチン接種は,上述のSARS-CoV-2感染による海馬のIL-1β産生,神経新生の喪失,およびその後の記憶障害を予防することが示された.以上より,COVID-19による認知機能障害の機序にIL-1βが関与すること,ならびにワクチン接種がリスク軽減に寄与する可能性が示された.
Vanderheiden A, et al. Vaccination reduces central nervous system IL-1β and memory deficits after COVID-19 in mice. Nat Immunol (2024).(doi.org/10.1038/s41590-024-01868-z)

関連情報
・2024年6月28日のNature Newsに、「製薬会社モデルナは、単一のワクチンがSARS-CoV-2とインフルエンザウイルスの両方から人々を守ることが示され、どちらか一方を標的とするワクチンよりも高い有効性を示したと発表した。」という記事が掲載されています。
NEWS:Freda Kreier,「Combined COVID–flu vaccines are coming: Moderna jab clears major test First large trial suggests mRNA drug gives better protection from SARS-CoV-2 and influenza viruses than single-target shots. 」、28 June 2024
・下畑先生の前回の「COVID-19:最新エビデンスの紹介」は2024年6月のニュースで取り上げています。

2-1-2.無料で聴講いただけます!岐阜大学リベラルアーツGlocal Lesson「COVID-19 後遺症としての認知機能障害」
**岐阜大学医学部下畑下享良教授の6月26日のFB投稿です**
Glocalとは「地球規模で考え,地域で行動する」という意味です.岐阜大学ではGlocal Lessonと称して,本学教員によるミニ講義を通じて,岐阜大学の魅力を知っていただき,かつ教養として知っておきたい情報を提供するという試みを始めました.リベラルアーツ教育の一環で,メールアドレスのみの登録で,どなたでもご覧いただけます.ほとんどの講義を無料で聴講いただけます.
今回,学外の方からリクエストを頂き,COVID-19 後遺症の最新情報について講義をさせていただきました.1回10分程度で5回に分けてのレクチャーになります.よろしければご視聴いただければと思います.
【COVID-19 後遺症としての認知機能障害 】
Lesson1 Long COVIDの基礎知識
Lesson2 COVID-19と認知症(注目される臨床研究)
Lesson3 注目される画像・病理研究
Lesson4 注目される病態研究
Lesson5 Long COVIDの性差研究と注目される治療研究

2-2)大きな進歩!片頭痛における前兆から頭痛発作までのメカニズムが解明された.
**岐阜大学医学部下畑享良先生の2024年7月8日のFB投稿です**
片頭痛患者は,頭痛発作に先立ち,皮質拡延性抑制(CSD)と呼ばれる病的脱分極に伴う一過性の前兆(aura)を経験します.症状としては一過性の視覚障害や感覚障害です.このCSDは片頭痛の引き金になると考えられてきましたが,そのメカニズムは不明でした.コペンハーゲン大学のKaag Rasmussen先生らは,最新号のScience誌に,げっ歯類片頭痛モデルを用いて,CSDが脳脊髄液のプロテオームの変化を引き起こし,頭痛に関わるタンパク質の発現を増加させること,そしてそのタンパク質が三叉神経の痛覚受容体(侵害受容体)に結合して活性化させ,片頭痛発作を誘発することを初めて明らかにしました.
つまり三叉神経節は血液脳関門の「外側」に存在するため脳脊髄液に直接さらされることはないと考えられてきたのですが,それは間違いで,三叉神経節の根元ではバリアが欠落しているため,脳脊髄液中の物質が侵入して頭痛を引き起こすということです.言い換えると,脳脊髄液が三叉神経節に流入し,中枢(脳)と末梢(三叉神経)間の非シナプス性シグナル伝達が生じることを示したことになります.古典的な経路と今回示された経路については下図で説明しました.
また片頭痛が一般に片側性である理由も解明されました.三叉神経を活性化するタンパク質は頭蓋内全体に運ばれるのではなく,主に同じ側の三叉神経に運ばれるためです.そして睡眠と片頭痛の関連がよく知られていますが,睡眠がglymphatic systemを介して,片頭痛に関連するタンパク質のクモ膜下腔からの排出と,三叉神経節間質コンパートメントからの排出の両方に影響しているためと推測されました(論文に対するperspective欄参照).
もう少し具体的に論文のデータを見てみると,マウスのCSD後,脳脊髄液に認められるプロテオームの11%(155/1425種類)に変化が生じ,そのなかには三叉神経節の受容体28種類に対応する12種類のリガンドの発現が増加していました.またCSDを来したマウスの脳脊髄液内のたんぱく質群は,ナイーブマウスの三叉神経を活性化し,その活性化作用の一部は,三叉神経C線維末端から,片頭痛の治療標的であるCGRPの放出を促進し,硬膜上とクモ膜下腔内の血管に作用して血管拡張させるため頭痛がおこることになります(注:最初の文章に誤りがあり訂正しました).
今後の展望として,前兆と頭痛をつなぐシグナルが同定されたことで,片頭痛の予防と治療に新たな道が開けるかもしれません.具体的には,CSD後の脳脊髄液で発現が2倍以上に上昇したリガンド(例;SPP1, EFNB3, CNTN2, EFEMP1, S100A8, S100A9)を標的にした治療薬の開発が試みられるものと思われます.これを契機に片頭痛研究が進展する間違いないだろうと思います.
Kaag Rasmussen M, et al. Trigeminal ganglion neurons are directly activated by influx of 脳脊髄液 solutes in a migraine model. Science. 2024 Jul 5;385(6704):80-86.(doi.org/10.1126/science.adl0544)

関連情報
・Nature Newsに原論文の解説記事が掲載されています。
Miryam Naddaf,『What causes migraines? Study of ‘brain blackout’ offers clues. The blinding headaches are poorly understood — a mouse study suggests that the content of spinal fluid is a trigger for pain. 』、05 July 2024

2-3)脳神経疾患の罹患後に筋肉が衰える驚きの理由!
**岐阜大学医学部下畑下享良教授の7月16日のFB投稿です**
医療者であれば脳神経疾患罹患後に筋力が低下することに異議を唱える人は少ないように思います.これは長期臥床による廃用萎縮(筋肉を動かさないことによる萎縮)と説明されてきました.ワシントン大学からScience Immunol誌に報告された論文を読むと,意外なことに単なる廃用ではなく,「脳内で起きた炎症シグナルが筋肉に伝わってミトコンドリア障害をきたす」という驚くべきことが生じていることが分かります.
結論が図にまとまっているのでこれを用いて解説したいと思います.論文によると感染症(細菌感染,COVID-19)や神経変性疾患(アルツハイマー病)のあとに筋障害が生じる経路は2つあり,①神経変性を介する筋障害経路,②炎症シグナルを介する筋障害経路になります.
①神経変性を介した筋障害経路(図1左)
病原体の脳内侵入→Toll受容体とPGRP(ペプチドグリカン)受容体の活性化→転写因子Dorsal およびRel の核移行→抗菌ペプチド(AMPs)の生成→神経細胞の炎症とこれに伴う神経変性→神経系の機能低下→結果的に筋機能障害の発生
②炎症性シグナルを介した筋機能障害(図1右)
感染または慢性神経疾患→活性酸素種(ROS)の脳内での生成・蓄積→炎症性シグナル伝達(JNK経路の活性化.FosとJunを介してUpd3*(哺乳類ではIL-6)の発現を誘導→Upd3/IL-6の血液循環への放出と筋への到達→IL6受容体の活性化とJAK/STAT経路の活性化→リン酸化STATの核移行→ミトコンドリア機能障害(ATP産生↓)→筋障害
* Upd3(Unpaired 3):ショウジョウバエにおけるマウスIL6のオルソログ
図2はミトコンドリア膜電位を評価するためのTMRE染色(tetramethyl rhodamine ethyl ester)染色
つまりbrain-muscle axisというシグナル経路が存在することをショウジョウバエ・モデルとマウス・モデルで確認し,さらにヒトにおいてもCOVD-19後遺症である筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)やアルツハイマー病(Aβ42)をモデルに確認を行っています(COVID-19後のサイトカインストームにおいてIL-6は,IL1βやTNFαなどとともに重要なサイトカインです).もしこれが正しければIL6に対するモノクローナル抗体や,JAL阻害剤が脳神経疾患後の筋障害に有効ということになります.もちろん高額な薬剤を多くの脳神経疾患に予防的に使用することはハードルが高いですが,まずトシリズマブ(IL6抗体薬)などの治療
を受けた患者さんの筋障害がどうであったのかなど臨床におけるデータの検証が必要になるものと思います.
Yang S, et al. Infection and chronic disease activate a systemic brain-muscle signaling axis. Sci Immunol. 2024 Jul 12;9(97):eadm7908.(doi.org/10.1126/sciimmunol.adm7908)

(作成者)峯岸 瑛(みねぎし あきら)